JP2006103074A - オーバーラミネート用フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷物をはじめとする各種の保護対象物品の表面を保護するためのオーバーラミネート用フィルムであって、透明なポリプロピレン樹脂フィルムに耐候性を持たせることで安価なオーバーラミネート用フィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及びヒンダードアミン系光安定剤を含む透明ポリプロピレン樹脂フィルム1の一方又は両方の面に保護層2が積層されているか、又は一方の面に保護層2が積層され、他方の面に粘着剤層3が積層され、前記透明ポリプロピレン樹脂フィルムには、ポリプロピレン樹脂100重量部に対して紫外線吸収剤が0.5〜2.0重量部、光安定剤が0.1〜1.0重量部添加されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、印刷物の表面をはじめとする各種の保護対象物品の表面を保護するためのオーバーラミネート用フィルムに関する。
一般に、印刷物等の表面保護を目的としたオーバーラミネート用フィルムには、従来より様々なものがあり、耐候性を持たせたものには、例えば、フッ素系樹脂フィルムや、アクリル系樹脂フィルムなどを用いたものがあるが、前者は非常に高価であり、後者は耐溶剤性に劣る欠点がある。
安価で耐溶剤性の良いものには、ポリプロピレン樹脂フィルムを用いたものがあるが、耐候性に劣るのが難点であり、ポリプロピレン樹脂中へ紫外線吸収剤等を添加することで印刷面を保護することができるようになるが、紫外線を直接受けるポリプロピレン樹脂フィルムそのものが劣化してしまうことがあった。
以下に、公知の特許文献を記載する。
特開平8−325537号公報 特開2001−11401号公報 特開2001−334615号公報 特開2002−226813号公報
本発明は、印刷物をはじめとする各種の保護対象物品の表面を保護するためのオーバーラミネート用フィルムであって、透明なポリプロピレン樹脂フィルムに耐候性を持たせることで安価なオーバーラミネート用フィルムを提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る発明は、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及びヒンダードアミン系光安定剤を含む透明ポリプロピレン樹脂フィルムの一方又は両方の面に保護層が積層されていることを特徴とするオーバーラミネート用フィルムである。
本発明の請求項2に係る発明は、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及びヒンダードアミン系光安定剤を含む透明ポリプロピレン樹脂フィルムの一方の面に保護層が積層され、他方の面に粘着剤層が積層されていることを特徴とするオーバーラミネート用フィルムである。
本発明の請求項3に係る発明は、上記請求項1又は2に係るオーバーラミネート用フィルムにおいて、前記透明ポリプロピレン樹脂フィルムには、ポリプロピレン樹脂100重量部に対して紫外線吸収剤が0.5〜2.0重量部、光安定剤が0.1〜1.0重量部添加されていることを特徴とするオーバーラミネート用フィルムである。
本発明の請求項4に係る発明は、上記請求項1乃至3のいずれか1項に係るオーバーラ
ミネート用フィルムにおいて、前記透明乃ポリプロピレン樹脂フィルムの厚さが、40〜100μmであることを特徴とするオーバーラミネート用フィルムである。
本発明の請求項5に係る発明は、上記請求項1乃至4のいずれか1項に係るオーバーラミネート用フィルムにおいて、前記透明ポリプロピレン樹脂フィルムを透過する波長390nmの紫外光透過率をTU とし、波長450nmの可視光透過率をTM としたとき、前記可視光透過率TM に対する該可視光透過率TM と紫外光透過率TU との差分値の比率(TM −TU )/TM が、0.7以上であることを特徴とするオーバーラミネート用フィルムである。
本発明の請求項6に係る発明は、上記請求項1乃至5のいずれか1項に係るオーバーラミネート用フィルムにおいて、前記透明ポリプロピレン樹脂フィルムが、部分的に半透明乃至不透明な領域を備えることを特徴とするオーバーラミネート用フィルムである。
本発明のオーバーラミネート用フィルムは、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及びヒンダードアミン系光安定剤を含む透明ポリプロピレン樹脂フィルムを用いているので、該フィルムを印刷物の印刷面など任意の保護対象物品の表面に被覆したり貼着したりすることにより、該フィルムを透して、印刷物の印刷情報や画像、色調等、保護対象物品の表面の色調状態を確認できるとともに、透明な該ポリプロピレン樹脂フィルムに添加したベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤によって、紫外線による印刷面の褪色を防止することができ、またヒンダードアミン系光安定剤によって紫外線による前記ポリプロピレン樹脂フィルムの劣化を防止することができる。
また、本発明のオーバーラミネート用フィルムの一方の面には、耐候性のある保護層が設けられているので、雨、風、太陽光、紫外光等によるポリプロピレン樹脂フィルムの劣化を防止することができる。
また、本発明のオーバーラミネート用フィルムの他方の面には、粘着剤層が設けられているので、ポスター、パンフレット、カタログ類等の商業印刷物や、ポストカード、葉書、封書類や、ダイレクトメール等の郵送・配送用印刷物、あるいはメンバーズカード、プリペイドカード、キャッシュカード等、任意の各種印刷物の印刷面をはじめとする各種の保護対象物品の表面に、粘着剤層を介して容易に被覆したり貼着することができる。
本発明のオーバーラミネート用フィルムを以下に詳細に説明すれば、図1(a)のフィルム側断面図に示すように、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及びヒンダードアミン系光安定剤を含む透明ポリプロピレン樹脂フィルムによる樹脂フィルム基材1と、該フィルム基材1の一方の面に、耐候性のある保護層2が積層されているものである。
また、本発明のオーバーラミネート用フィルムは、図1(b)のフィルム側断面図に示すように、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及びヒンダードアミン系光安定剤を含む透明ポリプロピレン樹脂フィルムによる樹脂フィルム基材1と、該フィルム基材1の両方の面に、耐候性のある保護層2が積層されているものである。
また、本発明のオーバーラミネート用フィルムは、図2のフィルム側断面図に示すように、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及びヒンダードアミン系光安定剤を含む透明ポリプロピレン樹脂フィルムによる樹脂フィルム基材1と、該フィルム基材1の一方の面に耐候性のある保護層2が積層され、他方の面に粘着剤層3が積層されているものである。
前記透明ポリプロピレン樹脂フィルムによる透明樹脂フィルム基材1は、その全面が透明領域を形成していてもよいし、あるいは部分的に半透明領域あるいは不透明領域を形成していてもよい。その半透明領域あるいは不透明領域の形成方法としては、該透明樹脂フィルム基材1の表面に印刷方式により無彩色インキ(白色、灰色、黒白)あるいは彩色インキの1色を用いた単一色調(モノトーン)による印刷層を部分的に設けて、半透明印刷領域や不透明印刷領域を形成してもよいし、無彩色インキ(白色、灰色、黒白)及び彩色インキの多色色調による印刷層を部分的に設けて、半透明印刷領域や不透明印刷領域を形成してもよい。
また、半透明領域あるいは不透明領域の形成方法としては、該透明樹脂フィルム基材1の表面にサンドブラスト方式にて微細凹凸による光拡散面を部分的に設けることにより形成してもよい。
本発明のオーバーラミネート用フィルムの樹脂フィルム基材1となる透明なポリプロピレン樹脂フィルムとしてはホモポリプロピレン樹脂の他に、ランダムポリプロピレン樹脂、ブロックポリプロピレン樹脂、プロピレン−エチレン共重合体樹脂、プロピレン−α−オレフィン共重合体樹脂等のポリプロピレン系共重合体樹脂を使用することができる。
さらには、上記ポリプロピレン樹脂を主成分にもつ、ポリエチレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリノルポルネン、エチレン−α−オレフィン共重合体等のポリプロピレン以外のポリオレフィン系樹脂や、スチレン−ブタジエン共重合体又はその水素添加物、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体又はその水素添加物等を改質剤として含有していても良い。
前記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール、2,4−ジ−tert−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール等を使用することができる。
前記ヒンダードアミン系光安定剤としては、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン・2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート等を使用することができる。
透明ポリプロピレン樹脂フィルムによる透明樹脂フィルム基材1は、上述したポリプロピレン樹脂、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、必要に応じて、その他の添加剤を溶融混練し、押出成形法、インフレーション成形法、カレンダー成形法等の常法によりフィルム状に成形して得られる。
前記透明ポリプロピレン樹脂フィルムによる透明樹脂フィルム基材1の厚さは40〜100μmが適当である。40μm未満であると、印刷物の印刷面等の保護すべき保護対象物面を十分に保護することができず、100μmを超えると可撓性が低下し、印刷物等の保護対象物を折り曲げた時に剥離し易くなったり、立体形状の印刷物等をはじめとする立体形状の各種の保護対象物への貼着が困難となったりする場合がある。
透明樹脂フィルム基材1におけるベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤の添加量は0.5〜2.0重量部、ヒンダードアミン系光安定剤の添加量は0.1〜1.0重量部の範囲内とすることが望ましい。いずれも、これより少ないと、印刷面の保護効果やフィルムの耐候性が十分に得られず、これより多いと、フィルムの透明性が低下したり、ブリードアウトによる汚染の原因となったりする場合がある。
本発明のオーバーラミネート用フィルムにおいては、上記範囲内で、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及びヒンダードアミン系光安定剤の添加量を適宜に調整して、前記透明樹脂フィルム基材1を透過する波長390nmの紫外光透過率をTU とし、波長450nmの可視光透過率をTM としたとき、前記可視光透過率TM に対する該可視光透過率TM と紫外光透過率TU との差分値の比率(TM −TU )/TM が、0.7以上となるように設定するものである。
即ち、前記波長390nmの紫外光波長領域における光透過率と、波長450nmの可視光波長領域における光透過率との比較により、紫外線カット率を70%以上とすることが、紫外線による印刷物の印刷面における印刷インキの褪色に対する保護効果(耐褪色性及び耐候性)、及び透明樹脂フィルム基材1の耐候性の面で望ましい。
前記透明樹脂フィルム基材1の片面又は両面にコーティングにより積層形成される保護層2に使用される樹脂としては、例えば、二液硬化型ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、ポリエステル系樹脂(不飽和ポリエステル樹脂)、電離放射線硬化型樹脂等を使用することができるが、耐候性の面では、二液硬化型ポリウレタン系樹脂が最も有利である。また、保護層2の膜厚は特に限定されるものではないが、1〜20μm程度が適当である。なお、保護層2の樹脂中には、必要に応じて紫外線吸収剤、光安定剤を添加してもよい。
前記透明樹脂フィルム基材1の片面にコーティングにより積層形成される粘着剤層3に使用される粘着剤としては、通常のラベル等にて使用されている通常の粘着剤が使用できるが、例えばアクリル系粘着剤、スチレン−ブタジエンゴム系粘着剤、クロロプレンゴム系粘着剤、オレフィンゴム系粘着剤、ウレタンゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等を使用することができるが、耐候性の面ではアクリル系粘着剤が最も有利である。また粘着剤層3の膜厚は特に限定されるものではないが、5〜50μm程度が適当である。なお、粘着剤層3の粘着剤中には、必要に応じて、紫外線吸収剤、光安定剤を添加してもよい。
以下に本発明の具体的実施例について説明する。
<実施例1>
透明なポリプロピレン樹脂100重量部に対し、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を1.0重量部、ヒンダードアミン系光安定剤(チヌビン326;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)を0.5重量部添加した混合樹脂を、Tダイ押出機にて厚さ70μmとなるように押し出し製膜して、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤とヒンダードアミン系光安定剤を添加した透明ポリプロピレン樹脂フィルムによる透明樹脂フィルム基材1
(図1(a)参照)を得た。
次に、上記透明樹脂フィルム基材1の表裏面にコロナ放電処理を施した後、該樹脂フィルム基材1の片面に、二液硬化型のポリウレタン樹脂を塗布量6g/m2 となるように塗布して保護層2を形成し、該樹脂フィルム基材1の他方の片面に、アクリル樹脂系粘着剤(オリバインBPS5160;東洋インキ製造(株)製)を塗布量30g/m2 となるように塗布して粘着剤層3を形成して、実施例1による本発明のオーバーラミネート用フィルム(図2参照)を作製した。
上記実施例1により得られた本発明のオーバーラミネート用フィルムを切り取ってサンプル片を作製し、そのサンプル片について、メタルウェザー試験機(ダイプラ・メタルウェザーKU−R5DCI−A;ダイプラ・ウィンテス(株)製)により、192時間の耐候性試験を実施したところ、オーバーラミネート用フィルムのサンプル片には外観的な変化は観察されず、オーバーラミネート用フィルムの耐候性は良好であることが判った。
また、上記実施例1により得られた本発明のオーバーラミネート用フィルムに、波長390nmの紫外光と波長450nmの可視光とをそれぞれ照射して、各々波長における紫外光透過率TU と可視光透過率TM とを測定して、該可視光透過率TM に対する該可視光透過率TM と紫外光透過率TU との差分値(TM −TU )の比率(TM −TU )/TM を算出したところ、
(TM −TU )/TM =0.75
が得られ、紫外線カット率は、
[(TM −TU )/TM ]×100=75%
が得られた。
また、上記実施例1により得られた本発明のオーバーラミネート用フィルムを切り取って2枚のサンプル片を作製し、その1方のサンプル片は未試験片(ブランク)とし、他方のサンプル片について、メタルウェザー試験機(ダイプラ・メタルウェザーKU−R5DCI−A;ダイプラ・ウィンテス(株)製)により、192時間の耐候性試験を実施した。
その後、一方の未試験片(ブランク)のサンプル片の表面、及びメタルウェザー試験機から取り出した試験後の他方のサンプル片の表面より45°の深さ方向に切り込んだ際の深さ方向の変位と、垂直方向の反力(垂直力、反発力)を、SICAS装置(CN−20型;ダイプラ・ウィンテス(株)製)にて測定して比較したところ、双方のサンプル片には、深さ方向における垂直方向の反力(垂直力、反発力)に、ほとんど相違は見られず(図3参照)、本発明のオーバーラミネート用フィルムには、耐候性試験による劣化は発生していなかった。
<比較例1>
上記実施例1における透明樹脂フィルム基材1として、透明ポリプロピレン樹脂フィルムに紫外線吸収剤及び光安定剤を添加しない以外は、実施例1と同様にして透明ポリプロピレン樹脂フィルムによる透明樹脂フィルム基材1を得た。
次に、上記透明樹脂フィルム基材1の片面に、コロナ放電処理を施した後、アクリル樹脂系粘着剤(オリバインBPS5160;東洋インキ製造(株)製)を塗布量30g/m2 となるように塗布して粘着剤層3を形成し、比較例1によるオーバーラミネート用フィルムを作製した。
上記比較例1により得られたオーバーラミネート用フィルムを切り取ってサンプル片を
作製し、そのサンプル片について、メタルウェザー試験機(ダイプラ・メタルウェザーKU−R5DCI−A;ダイプラ・ウィンテス(株)製)により、192時間の耐候性試験を実施したところ、オーバーラミネート用フィルムのサンプル片には黄色に変色する黄変が観察された。
また、上記比較例1により得られたオーバーラミネート用フィルムに、波長390nmの紫外光と波長450nmの可視光とをそれぞれ照射して、各々波長における紫外光透過率TU と可視光透過率TM とを測定して、該可視光透過率TM に対する該可視光透過率TM と紫外光透過率TU との差分値(TM −TU )の比率(TM −TU )/TM を算出したところ、
(TM −TU )/TM =0.019 が得られ、紫外線カット率は、
[(TM −TU )/TM ]×100=1.9%
しか得られなかった。
<比較例2>
上記実施例1における透明樹脂フィルム基材1として、厚さ80μmのフッ素樹脂フィルムを用い、該透明樹脂フィルム基材1の片面に、コロナ放電処理を施した後、アクリル樹脂系粘着剤(オリバインBPS5160;東洋インキ製造(株)製)を塗布量30g/m2 となるように塗布して粘着剤層3を形成し、比較例2によるオーバーラミネート用フィルムを作製した。
上記比較例2により得られたオーバーラミネート用フィルムを切り取ってサンプル片を作製し、そのサンプル片について、メタルウェザー試験機(ダイプラ・メタルウェザーKU−R5DCI−A;ダイプラ・ウィンテス(株)製)により、192時間の耐候性試験を実施したところ、オーバーラミネート用フィルムのサンプル片には外観の変化は観察されなかった。
また、上記比較例2により得られたオーバーラミネート用フィルムに、波長390nmの紫外光と波長450nmの可視光とをそれぞれ照射して、各々波長における紫外光透過率TU と可視光透過率TM とを測定して、該可視光透過率TM に対する該可視光透過率TM と紫外光透過率TU との差分値(TM −TU )の比率(TM −TU )/TM を算出したところ、
(TM −TU )/TM =0.672 が得られ、紫外線カット率は、
[(TM −TU )/TM ]×100=67.2%
しか得られなかった。
また、上記比較例2により得られたオーバーラミネート用フィルムを切り取って2枚のサンプル片を作製し、その1方のサンプル片は未試験片(ブランク)とし、他方のサンプル片について、メタルウェザー試験機(ダイプラ・メタルウェザーKU−R5DCI−A;ダイプラ・ウィンテス(株)製)により、192時間の耐候性試験を実施した。
その後、一方の未試験片(ブランク)のサンプル片の表面、及びメタルウェザー試験機から取り出した試験後の他方のサンプル片の表面より、45°の深さ方向に切り込んだ際の深さ方向の変位と、垂直方向の反力(垂直力、反発力)を、SICAS装置(CN−20型;ダイプラ・ウィンテス(株)製)にて測定して比較したところ、試験後の他方のサンプル片には、深さ方向にて垂直方向の反力(垂直力、反発力)の上昇が見られ(図4参照)、比較例2のオーバーラミネート用フィルムは、耐候性試験により粘着剤層3が硬く変質することが認められた。
以下に試験条件を記載する。
a)メタルウェザー試験機(ダイプラ・ウィンテス(株)製)
ダイプラ・メタルウェザー(KU−R5DCI−A)
条件;照度65mW/cm2
Light(53℃、70%RH)20h
Dew(30℃、95%RH)4h(前後にシャワー30秒間)
Rest(30℃、95%RH)0.01h
以上を1サイクルとし、8サイクル実施。
b)SAICAS装置(ダイプラ・ウィンテス(株)製)
CN−20型
条件;測定モード 定速度モード
切刃 CBN焼結体4mm幅
水平速度 20μm/sec
垂直速度 1μm/sec
(a)は本発明のオーバーラミネート用フィルムの一実施の形態を説明する側断面図、(b)は他の実施の形態を説明する側断面図。 本発明のオーバーラミネート用フィルムのその他の実施の形態を説明する側断面図。 本発明のオーバーラミネート用フィルムの耐候性試験の結果を説明するグラフ。 本発明のオーバーラミネート用フィルムの耐候性試験の結果を説明するグラフ。
符号の説明
1…透明樹脂フィルム基材
2…保護層
3…粘着剤層

Claims (6)

  1. ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及びヒンダードアミン系光安定剤を含む透明ポリプロピレン樹脂フィルムの一方又は両方の面に保護層が積層されていることを特徴とするオーバーラミネート用フィルム。
  2. ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及びヒンダードアミン系光安定剤を含む透明ポリプロピレン樹脂フィルムの一方の面に保護層が積層され、他方の面に粘着剤層が積層されていることを特徴とするオーバーラミネート用フィルム。
  3. 前記透明ポリプロピレン樹脂フィルムには、ポリプロピレン樹脂100重量部に対して紫外線吸収剤が0.5〜2.0重量部、光安定剤が0.1〜1.0重量部添加されていることを特徴とする請求項1又は2記載のオーバーラミネート用フィルム。
  4. 前記透明乃ポリプロピレン樹脂フィルムの厚さが、40〜100μmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のオーバーラミネート用フィルム。
  5. 前記透明ポリプロピレン樹脂フィルムを透過する波長390nmの紫外光透過率をTU とし、波長450nmの可視光透過率をTM としたとき、前記可視光透過率TM に対する該可視光透過率TM と紫外光透過率TU との差分値の比率(TM −TU )/TM が、0.7以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のオーバーラミネート用フィルム。
  6. 前記透明ポリプロピレン樹脂フィルムが、部分的に半透明乃至不透明な領域を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のオーバーラミネート用フィルム。
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