JP2006102392A - 傘 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 軸柄2の上端部に第1上ろくろ5a並びに第2上ろくろ5bが設けられ、かつ前記軸柄2の中途にスライダ6と摺動ろくろ7とが摺動自在に外挿され、第1上ろくろ5aに複数本の第1親骨9aが放射状に配置され、前記第2上ろくろ5bに複数本の第2親骨9bが第1親骨9aに対応して放射状に配置され、前記軸柄2の握柄3近傍に前記スライダ6を係止保持可能で人為操作によりこの係止を解除可能なハジキ4が設けられ、前記第2親骨9bに生地11がカバー10の張設される前記第1親骨9aより長く張設され、前記生地11のカバー10とオーバーラップする部位には生地11が受けた風を上方外方へ逃がす空気孔12が形成され、該空気孔12内で第2親骨9bの上部に沿って第1親骨9aを間隔を有しながら連結する連結具13が設けられている。
【選択図】図1
Description
その一つとして、傘の生地の上方に空気孔を形成し、該空気孔と傘の生地を上方からオーバーラップするように形成したカバーを傘の親骨において傘から離脱しないように縫着したものが案出されている。(たとえば、特許文献1参照)
また、軸柄の上端部の第1上ろくろに複数の本数の第1親骨を設けて、その第1親骨にカバーを張設するとともに、第1上ろくろの下側に近接した第2上ろくろに第2親骨を設けて、その第2親骨には空気孔を有する生地を張設した二枚重ねの二重傘がある。(たとえば、特許文献2参照)
本発明は、このような風を上方外方に逃がすには不十分な開口しかとれない、あるいは、折りたたみ傘であって、製造に困難性があり構造も複雑で、そのため故障すると修理に特殊技能が必要となるような従来の問題点を解決できるようにした傘を提供することを目的とする。
即ち、軸柄の上端部に第1上ろくろ並びに該第1上ろくろの下側に近接して第2上ろくろが設けられ、かつ前記軸柄の中途にスライダと摺動ろくろとが摺動自在に外挿され、前記第1上ろくろに複数本の第1親骨が放射状に配置されかつ揺動自在に設けられ、前記第2上ろくろに複数本の第2親骨が前記第1親骨に対応して放射状に配置されかつ揺動自在に設けられ、該第2親骨には、その中途部に摺動ろくろに揺動自在に保持された支骨が連結され、前記軸柄の握柄近傍に前記スライダを係止保持可能で人為操作によりこの係止を解除可能なハジキが設けられ、前記第2親骨に生地がカバーの張設される前記第1親骨より長く張設され、前記生地のカバーとオーバーラップする部位には生地が受けた風を上方外方へ逃がす空気孔が形成され、該空気孔内で第2親骨の上部に沿って第1親骨を間隔を有しながら連結する連結具が設けられていることを特徴とする。
また、前記連結具は互いに枢支連結された2連結部材を有し、一方の連結部材は第1親骨と第2親骨のうちの一方に固定され、他方の連結部材は第1親骨と第2親骨のうちの他方に摺動自在に外挿されていることが好ましい。
これによって、空気孔から生地が受けた風を上方外方へ逃がす開口が確実に設けられる。
これによって、ネット部材に衝撃を与える風の力を空気の流れの摩擦損失によって減衰することができ、生地上並びにカバー上に加わる風の力が弱まり傘の耐用年数が長くなる。さらには、傘の外観上の見栄えが良くなる。
図1〜6は、本発明の傘1の第1実施形態を示すものである。本実施形態のジャンプ傘1は、軸柄2の下端部には握柄3が設けられ、握柄3の近傍にハジキ4が設けられ、軸柄2の上端部には上ろくろ5が設けられている。
この軸柄2の中途には、さらにスライダ6と摺動ろくろ7とが外挿されている。スライダ6の方が下位側となり、そのすぐ上位側に摺動ろくろ7が配される位置付けとなっている。これらスライダ6及び摺動ろくろ7は、互いに移動バネ8を介して設けられている。この移動バネ8は、スライダ6と摺動ろくろ7とを相互離反付勢する方向に弾発力を生ずるようになっている。これらスライダ6及び摺動ろくろ7は互いに連結されたままの状態で、この軸柄2に沿って摺動自在になっている。
第1親骨9aは、第2親骨9bの上部に沿って、間隔を有しながら設けられている。また、第1親骨9aと第2親骨9bの間に連結部材13が設けられ、第1親骨9aと第2親骨9bとを間隔を有して連結している。
第1親骨9aの一本一本は、第2親骨9bの一本毎に所謂1対1に対応しており、重複して対応したり、あるいは対応していないものはない。すなわち、第1親骨9aの本数と、第2親骨9bの本数は同じである。なお、第1親骨9aと、第2親骨9bとの本数を同じに限定するものではなく、特に第2親骨9bの本数が第1親骨9aの本数より多くても差し障りない。
第2親骨9bに張設された生地11には、以下に記載のように、空気孔12が設けられている。また、この空気孔12内に、同じく以下に記載のように、第2親骨9bの上部に沿って第1親骨9aを間隔を有しながら連結する連結具13が設けられている。
生地11は、三角形に裁断した8枚の素生地115を縫合したもので、その縫合した縫合部分116を第2親骨9aに沿わせて第2親骨9aに生地11を糸で止めて張設する。この糸で止めた縫着点113は、約15cm間隔に第2親骨9aに沿わせて設けている。なお、素生地115を縫合した縫合部分116と、糸で止めた縫着点113とが一致することに限定するものではないし、素生地115を8枚に限定するものではなく、かつ一枚の生地11からのものであっても構わない。
一方、カバー10は、第1上ろくろ5bを中心として、第1親骨9aの反第1上ろくろ5a側である自由端部9a1まで第1親骨9aに張設されている。また、カバー10は、第1親骨9aの自由端部9a1間を連絡したカバー外周縁部101を構成している。なお、生地11はカバー10にオーバーラップされた部分からはみだしている。(図3)
カバー10も三角形に裁断した8枚の素生地105を縫合し、その縫合した縫合部分106を第1親骨9bに沿わせて糸で止めるような、生地11と同様のものであっても良い。
この空気孔12は、第1親骨9aに張設したカバー10でオーバーラップされているのが本実施形態の傘1の上方からの平面図(図3)からも明らかである。この空気孔12は、生地が受けた風を上方外方へ逃がすためのものである。
なお、図5に示すように、本実施形態の傘1を閉じたときは石突17(菊座18)を上に向け、握柄3を下にすれば、風が逃げて行く空気孔12に傘1に付着した雨水が浸入してくることはない。
本実施形態の傘1は、本来は、風抜け機能を目的とするが、雨傘に用いた後に傘1を閉じたりした場合等には、上記図5に示す状況で保持する。そのために、その旨を傘1に添付したラベルに表示して別途明示するとか、あるいは石突17に手提げリング(図示せず。)等を連結して石突17を上に向けて傘1を移動させやすいようにすることが好ましい。
そして、第1連結部材13a並びに第2連結部材13bに設けられた親骨9の長手に直角方向である溝孔13a1、13b1と、同じく直角方向であるネジ軸13cとが回動可能に係合して枢支連結されている。この連結具13は、前述の空気孔12内に設けられている。
また、傘1の開閉にともなって、第2親骨9b上を第2連結部材13bが自在に摺動することにより、この連結具13は傘1の開閉をスムーズに安定したものとする効果がある。この連結具13は、第1親骨9a、第1親骨9bの両者を支え、両者の強度を向上させている。また、この連結具13は、第1親骨9aを第2親骨9bにより下から支えているので、第1親骨9aの安定したカバーの張設を助けている。
この場合、第1連結部材13aが第1親骨9aに自在に摺動できるように、この第1親骨9aの摺動部分ではカバー10の第1連結部材13aへの縫着は行わない。なお、第2連結部材13bが第2親骨9bに摺動自在に外挿されている方が、傘1の開閉によって摺動する前記部分の摺動性が雨水等によって損なわれる心配が少なく、摺動性が損なわれる心配が少ない。
図8は、第3実施形態である傘1の開傘平面図を示しており、生地11の空気孔12形成部位にネット部材16が設けられているのが前記第1〜2実施形態とは異なっている。生地11の上周縁部112とネット部材16の端末(ネット外周縁部161)とが互いに接着されて、生地11の空気孔12形成部位にネット部材16の設けられている。もちろん、上記接着に限定するものではなく、互いに縫合されていても良い。また、ネット部材16には、風を逃がすための多数のメッシュを含んでいる。
また、ネット部材16が存在すると、空気孔12が頭上にポッカリと開いている状況と比較して、傘1の外観上の所謂見栄えがよくなり、傘1をさしたときの気分も良くなる利点がある。なお、図8は、第1実施形態の空気孔12にネット部材16を設けたものであるが、第2実施形態の空気孔12(図7)にネット部材16を設けたものの図示は省略している。
第1連結部材13a並びにリンク13dの一端に設けられた親骨9の長手に直角方向である第1溝孔13a2、第1リンク溝孔13d1と、同じく直角方向である第1ネジ軸13e1とが回動可能に係合し、さらに、第2連結部材13b並びにリンク13dの他端に設けられた同じく直角方向である第2溝孔13b2、第2リンク溝孔13d2と、同じく直角方向である第2ネジ軸13e2とが回動可能に係合して、第1連結部材13aと第2連結部材13bとが枢支連結されている。
なお、本発明は前記実施形態における各部材の形状及びそれぞれの前後・左右・上下の位置関係は、図1〜9に示すように構成することが最良である。しかし、前記実施形態に限定されるものではなく、部材、構成を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
2 軸柄
3 握柄
4 ハジキ
5a 第1上ろくろ
5b 第2上ろくろ
6 スライダ
7 摺動ろくろ
9a 第1親骨
9b 第2親骨
9b3 第2親骨中途部
10 カバー
11 生地
12 空気孔
13 連結具
13a 第1連結部材
13b 第2連結部材
14 支骨
16 ネット部材
Claims (3)
- 軸柄(2)の上端部に第1上ろくろ(5a)並びに該第1上ろくろ(5a)の下側に近接して第2上ろくろ(5b)が設けられ、かつ前記軸柄(2)の中途にスライダ(6)と摺動ろくろ(7)とが摺動自在に外挿され、前記第1上ろくろ(5a)に複数本の第1親骨(9a)が放射状に配置されかつ揺動自在に設けられ、前記第2上ろくろ(5b)に複数本の第2親骨(9b)が前記第1親骨(9a)に対応して放射状に配置されかつ揺動自在に設けられ、該第2親骨(9b)には、その中途部(9b3)に摺動ろくろ(7)に揺動自在に保持された支骨(14)が連結され、前記軸柄(2)の握柄(3)近傍に前記スライダ(6)を係止保持可能で人為操作によりこの係止を解除可能なハジキ(4)が設けられ、前記第2親骨(9b)に生地(11)がカバー(10)の張設される前記第1親骨(9a)より長く張設され、前記生地(11)のカバー(10)とオーバーラップする部位には生地(11)が受けた風を上方外方へ逃がす空気孔(12)が形成され、該空気孔(12)内で第2親骨(9b)の上部に沿って第1親骨(9a)を間隔を有しながら連結する連結具(13)が設けられていることを特徴とする傘。
- 前記連結具(13)は互いに枢支連結された2連結部材(13a、13b)を有し、一方の連結部材(13a)は第1親骨(9a)と第2親骨(9b)のうちの一方に固定され、他方の連結部材(13b)は第1親骨(9a)と第2親骨(9b)のうちの他方に摺動自在に外挿されていることを特徴とする請求項1記載の傘。
- 前記生地(11)に形成された空気孔(12)は、傘(1)の中央部の生地(11)、又は第2親骨(9b)間の生地(11)を欠如して形成され、前記生地(11)の空気孔(12)形成部位にネット部材(16)が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の傘。
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