JP2006101633A - エンジン発電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 エンジン発電装置において、部分負荷から定格出力の全運転範囲で、効率の高い運転を可能とする。
【解決手段】 エンジン5と、交流励磁機3と、巻線形誘導発電機1と、制御装置6と、励磁電源によって駆動されるインバータ装置4からなるエンジン発電装置であって、交流励磁機3が、インバータ装置4によって電力が供給される固定された励磁巻線31と、エンジン4によって駆動される回転子2に設けた回転電機子巻線32を有し、巻線形誘導発電機1が、回転子2に設けた回転子巻線12と、固定された電機子巻線11とを有し、回転子2に設けた回転電機子巻線32の交流出力が回転子巻線12に直接入力され、制御装置6が、発電装置に要求される出力に応じて高いエンジン効率が得られる速度にエンジン5の回転速度を制御するとともに、巻線形誘導発電機1の出力周波数Fと回転子2の回転周波数との差の周波数が回転電機子32の交流出力の周波数f2となるように励磁巻線31の周波数を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】 エンジン5と、交流励磁機3と、巻線形誘導発電機1と、制御装置6と、励磁電源によって駆動されるインバータ装置4からなるエンジン発電装置であって、交流励磁機3が、インバータ装置4によって電力が供給される固定された励磁巻線31と、エンジン4によって駆動される回転子2に設けた回転電機子巻線32を有し、巻線形誘導発電機1が、回転子2に設けた回転子巻線12と、固定された電機子巻線11とを有し、回転子2に設けた回転電機子巻線32の交流出力が回転子巻線12に直接入力され、制御装置6が、発電装置に要求される出力に応じて高いエンジン効率が得られる速度にエンジン5の回転速度を制御するとともに、巻線形誘導発電機1の出力周波数Fと回転子2の回転周波数との差の周波数が回転電機子32の交流出力の周波数f2となるように励磁巻線31の周波数を制御する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、エンジンを使用して冷温熱および電力を供給するコージェネレーションシステムなどに適用することを可能とした、エンジンによって駆動されるエンジン発電装置に関する。
エンジン発電装置として、エンジンを所定の一定回転周波数で回転させ、エンジンに結合された発電機により交流電圧を発生させることが行われている。この発電機は、直流励磁された磁界を機械的に回転させその回転周波数に同期した電源を電機子に発生させるものである。したがって、このエンジン発電機では、エンジンの回転周波数は一定でなければならず、限定された運転領域に限られ、必ずしも最大出力を得ることができないまたは最適運転ができないなどの問題を抱えていた。例えば、コージェネレーションなどのエンジンを使用した発電設備には、従来同期発電機が使用されている。したがって、発電機が連系する系統周波数で決る同期速度で運転する必要があるため、発電出力(エンジン出力)の大きさに関わらず常に一定の回転速度で運転する必要がある。さらに、一般的にエンジンは、定格出力、定格回転速度において最高効率となるようにチューニングされている。そのため、同期発電機を使用したシステムでは、出力を下げた部分負荷運転においては、エンジン効率が低下し、すなわち発電効率が低下してしまう。
この問題を解決するために、エンジンで駆動される回転子とこの回転子に対応する電機子とを有するエンジン発電機において、巻線を有する回転子を用い、巻線に交流を送るインバータを設け、エンジンおよびインバータを所定の周波数を維持するよう制御する制御手段を設けることが提案されている。すなわち、この装置では、エンジンを必要出力に応じた回転周波数fmで回転させ、回転子の巻線に静止時における回転磁界の周波数feを発生させて、fm+feの電源周波数Fを得ている(例えば、特許文献1参照)。
この装置では、発電機の回転子に三相巻線を施し(誘導発電機として)、インバータから回転子三相巻線に交流を供給して、可変速度で運転することによって、部分負荷の効率を向上させる方法である。しかしながら、この方法では、回転子巻線に交流を供給するために、ブラシやスリップリング等が必要となるので、メンテナンスが増加するといった問題が発生し、現在までにコージェネレーションのエンジン発電設備では実用化されていない。
また、ブラシやスリップリングを用いない同期発電機を使用したエンジン発電システムとして、図9に示すものがある。このシステムは、同期発電機7と交流励磁機8からなり、同期発電機7の回転励磁コイル71と、交流励磁機8の回転電機子コイル82を回転子に搭載するとともに、交流励磁機8の回転電機子コイル82の出力を回転子に搭載された回転整流器83を用いて直流にして回転励磁コイル71に供給している。交流励磁機8の励磁コイル81には三相交流電源から得た三相交流を整流器9で整流した直流電圧が供給される。同期発電機7の電機子コイル72には、三相交流が誘起される。このような発電システムでは、同期発電機7は直流で励磁されるので、系統周波数と同期発電機7の極数で決る一定の回転速度で運転する必要があるため、回転速度を変えることはできない。
特開平10−210794号公報
一般にエンジンは、回転速度とエンジン出力とは全域にわたって正比例はしておらず、回転速度の範囲が狭い範囲に固定されると効率が低下するおそれがある。すなわち、エンジン出力は、エンジンの回転速度およびトルクを用いて、[出力]=A×[回転速度]×[トルク](A:定数)の式で表される。例えば、発電用のエンジンは1500min−1の一定回転速度で運転され、[出力]を変化させたい場合は[トルク]を変化させて対応する。しかし[トルク]が過度に小さい場合は、エンジン内の燃焼が悪化し、熱効率が大きく低下する。そこで本発明では、[トルク]を一定にしてエンジンを運転し、[出力(要求出力)]の変動には、[回転速度]を変動させることで対応する。しかし、[回転速度]が低下してくると過給機の効率が低下して吸入空気量が不足してくる。そのため、実際には[回転速度]と[トルク]の双方を変動させることが必要となる。
本発明は、エンジン発電装置において、部分負荷から定格出力の全運転範囲で、効率の高い運転を可能とすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、エンジンと、交流励磁機と、巻線形誘導発電機と、制御装置と、励磁電源によって駆動されるインバータ装置からなるエンジン発電装置であって、前記交流励磁機が、前記インバータ装置によって電力が供給される固定された励磁巻線と、前記エンジンによって駆動される回転子に設けた回転電機子巻線を有し、前記巻線形誘導発電機が、前記回転子に設けた回転子巻線と、固定された電機子巻線とを有し、前記回転子に設けた交流励磁機の回転電機子巻線の交流出力が巻線形誘導発電機の回転子巻線に直接入力され、前記制御装置が、発電装置に要求される出力に応じて高いエンジン効率が得られる速度に前記エンジンの回転速度を制御するとともに、巻線形誘導発電機の出力周波数(系統周波数)と前記回転子の回転周波数の差の周波数が交流励磁機の回転電機子の交流出力の周波数(すべり周波数)となるように交流励磁機の励磁巻線の周波数(励磁周波数)を制御するようにした。
本発明は、上記エンジン発電装置において、前記交流励磁機の励磁巻線および回転電機子巻線ならびに前記巻線形誘導発電機の回転子巻線および電機子巻線は、それぞれ三相の巻線とした。
本発明は、上記エンジン発電装置において、前記交流励磁機の回転電機子巻線の出力を前記巻線形誘導発電機の回転子巻線に逆相で接続するとともに、前記インバータ装置が、交流励磁機の励磁巻線の励磁周波数を要求される出力に応じて変化させるようにした。
また、本発明は、上記発電装置において、前記交流励磁機の回転電機子巻線の出力を前記巻線形誘導発電機の回転子巻線に順相で接続するとともに、前記インバータ装置が、交流励磁機の励磁巻線の励磁周波数を巻線形誘導発電機の出力周波数と同じ周波数とするようにした。
本発明によれば、エンジンの各出力値において効率が高くなる任意の回転速度で運転でき、部分負荷から定格出力の全運転範囲で効率の高い運転が可能となる。
また、起動時には交流励磁機を誘導電動機として使用することによって、エンジンスターターとして使用することも可能であり、従来のスターターを省略できる副次効果もある。
さらに、本発明によれば、負荷変動時の安定性が増す、換言すれば、負荷投入量を増やすことができるという効果を生じる。一般的に、大きな負荷変動に対してはエンジン出力を追従させることが困難であるので、負荷投入量には制限が生じるが、本発明によれば、大きな負荷が投入された場合に、エンジン出力が応答できず回転速度が低下しても、励磁周波数を制御することで、同期を保つことができ、上記の効果を奏することができる。
図1を用いて、本発明にかかるエンジン発電装置の構成の概要を説明する。エンジン発電装置は、巻線形誘導発電機1と、交流励磁機3と、インバータ装置4と、エンジン5と、制御装置6から構成される。
交流励磁機3は、励磁巻線31と、回転電機子巻線32とを有して構成され、回転周波数frと励磁周波数f1との差の周波数であるすべり周波数f2の電圧を回転電機子巻線32に誘起する。
巻線形誘導発電機1は、電機子巻線11と、回転子2に設けた励磁巻線である回転子巻線12とを有して構成され、回転周波数frとすべり周波数f2との和の周波数Fの電圧を電機子巻線11に誘起する。
巻線形誘導発電機1の回転子巻線12は、交流励磁機3の回転電機子巻線32の出力に接続され、回転子巻線12と回転電機子巻線32は、同一の回転子(回転部)2に構成される。回転子2はエンジン5によって回転速度Nで駆動される。
インバータ装置4は、励磁用電源からの三相交流を可変周波数の三相交流に電力変換する手段であり、制御装置6によって出力周波数f1が可変制御される。
エンジン5は、必要とする出力(要求出力)に応じて制御装置6からの回転速度制御情報により回転速度Nを可変制御する図示を省略したエンジン制御手段を有している。
制御装置6は、エンジンの回転速度を最も高い効率の値に制御する回転速度制御情報を作成してエンジン5のエンジン制御手段(図示を省略)へ送出するとともに、インバータ装置4の出力周波数f1を制御する出力周波数制御情報を作成してインバータ装置4へ出力する手段である。
交流励磁機3の励磁巻線31は、インバータ装置4から周波数f1の励磁電力を受け、回転電機子巻線32にすべり周波数f2の交流電力を誘起する。巻線形誘導発電機1の回転子巻線12は、すべり周波数f2の交流電力を受け、電機子巻線11に周波数(系統周波数)Fの出力を誘起し、例えば、系統や系統に接続された負荷に電力を供給する。
巻線形誘導発電機1の回転子巻線12は、すべり周波数f2=f1−frの回転磁界を形成し、電機子巻線11に出力周波数F=f1+f2の交流電圧を誘起する。回転子2の回転によって得られる回転周波数frは、系統周波数F−すべり周波数f2で決まる値となる。したがって、交流励磁機3の回転電機子巻線32に誘起されるすべり周波数f2を変化させることで、エンジン5を任意の回転速度で運転し、所望の回転周波数frとすることができる。この場合、エンジンの回転速度を変えることによって回転周波数frを変化させるとともに、インバータ装置4を制御して励磁周波数f1を変化させて所望のすべり周波数f2を得ることができ、回転周波数frとすべり周波数f2の和の出力周波数(系統周波数)Fを得ることができる。
このエンジン発電装置は、交流励磁機3の励磁巻線31に、励磁電源からインバータ装置4を介して可変の励磁周波数f1の励磁電力を供給する。制御装置6は、必要とする発電装置出力(要求出力)に応じて、最も高いエンジン効率が得られるエンジンの回転速度にエンジン5を制御する。回転子2の回転によって得られる回転周波数frと系統周波数Fの差分の周波数が交流励磁機3で発生する三相交流のすべり周波数f2となるように、インバータ装置4を制御して励磁周波数(インバータ出力周波数)f1を制御する。これによって、巻線形誘導発電機1の回転子2には、回転周波数frとすべり周波数f2の和の出力周波数(系統周波数)Fが発生するので、エンジン5の回転速度が変化して回転周波数frが変化しても、電気的には常に系統周波数Fと同期した運転が可能となる。
ここで、エンジン5と回転子2とが直結されている場合のエンジン5の回転速度すなわち回転子2の回転速度Nと、回転子2の回転周波数frの関係を説明する。巻線形誘導発電機1の極数をpとし、回転子2の回転速度をNとすると、回転周波数frは、下記(1)式で示される。
図2を用いて、巻線誘導型発電機1の出力周波数Fが系統周波数Fと同期する原理を説明する。例えば、回転子2の回転周波数frが45Hzであり、すべり周波数f2が5Hzであるときには、回転子2上に発生する回転磁界は、回転周波数fr:45Hzと、交流励磁でできるすべり周波数f2:5Hzの合成で50Hzとなり、電機子巻線11に誘起される出力周波数Fは50Hzとなって系統周波数F50Hzに同期している。
回転速度の変化による回転周波数frとすべり周波数f2と出力周波数Fとの関係を、図3を用いて説明する。ここでは、巻線形誘導発電機1の極数pが4で、出力周波数Fが50Hzであるとする。第1の方式(方式1)は、回転子(回転部)2における回転電機子巻線32と回転子巻線12の接続相順が反転(図1に示す接続を接続相順が同じとする)の場合であり、方式2は回転子2における回転電機子巻線32と回転子巻線12の接続相順が同じ場合である。
方式1では、インバータ装置4からの励磁周波数f1を可変とし、回転子2の回転速度Nも可変とする。
(1)巻線形誘導発電機1のすべりが0%のときは、回転子2の回転速度Nは1500min−1であり、回転周波数frは50Hzとなるので、励磁周波数を50Hzとすれば、回転電機子巻線32および回転子巻線12のすべり周波数f2はそれぞれ0Hzとなり、出力周波数Fを50Hzとして系統周波数Fと一致させることができる。
(2)巻線形誘導発電機1のすべりが5%のときは、回転子2の回転速度Nは1425min−1であり、回転周波数frは47.5Hzとなるので、励磁周波数f1を45Hzとすれば、回転電機子巻線32のすべり周波数f2は−2.5Hzに、回転子巻線12のすべり周波数f2は2.5Hzとなり、出力周波数Fを50Hzとして系統周波数Fと一致させることができる。
(3)巻線形誘導発電機1のすべりが10%のときは、回転子2の回転速度Nは1350min−1であり、回転周波数frは45Hzとなるので、励磁周波数f1を40Hzとすれば、回転電機子巻線32のすべり周波数f2は−5Hzに、回転子巻線12の周波数f2は5Hzとなり、出力周波数Fを50Hzとして系統周波数Fと一致させることができる。
(1)巻線形誘導発電機1のすべりが0%のときは、回転子2の回転速度Nは1500min−1であり、回転周波数frは50Hzとなるので、励磁周波数を50Hzとすれば、回転電機子巻線32および回転子巻線12のすべり周波数f2はそれぞれ0Hzとなり、出力周波数Fを50Hzとして系統周波数Fと一致させることができる。
(2)巻線形誘導発電機1のすべりが5%のときは、回転子2の回転速度Nは1425min−1であり、回転周波数frは47.5Hzとなるので、励磁周波数f1を45Hzとすれば、回転電機子巻線32のすべり周波数f2は−2.5Hzに、回転子巻線12のすべり周波数f2は2.5Hzとなり、出力周波数Fを50Hzとして系統周波数Fと一致させることができる。
(3)巻線形誘導発電機1のすべりが10%のときは、回転子2の回転速度Nは1350min−1であり、回転周波数frは45Hzとなるので、励磁周波数f1を40Hzとすれば、回転電機子巻線32のすべり周波数f2は−5Hzに、回転子巻線12の周波数f2は5Hzとなり、出力周波数Fを50Hzとして系統周波数Fと一致させることができる。
第2の方式(方式2)では、励磁周波数f1を50Hzに一定に保ち、回転子2の回転速度Nを可変とする。
(1)巻線形誘導発電機1のすべりが0%のときは、回転子2の回転速度Nは1500min−1であり、回転周波数frは50Hzとなるので、励磁周波数f1を50Hzとすれば、回転電機子巻線32および回転子巻線12のすべり周波数f2はそれぞれ0Hzとなり、出力周波数Fを50Hzとして系統周波数Fと一致させることができる。
(2)巻線形誘導発電機1のすべりが5%のときは、回転子2の回転速度Nは1425min−1であり、回転周波数frは47.5Hzとなるので、励磁周波数f1を50Hzとすれば、回転電機子巻線32と回転子巻線12のすべり周波数f2は2.5Hzとなり、出力周波数Fを50Hzとして系統周波数Fと一致させることができる。
(3)巻線形誘導発電機1のすべりが10%のときは、回転子2の回転速度Nは1350min−1であり、回転周波数frは45Hzとなるので、励磁周波数f1を50Hzとすれば、回転電機子巻線32と回転子巻線12のすべり周波数f2は5Hzとなり、出力周波数Fを50Hzとして系統周波数Fと一致させることができる。
(1)巻線形誘導発電機1のすべりが0%のときは、回転子2の回転速度Nは1500min−1であり、回転周波数frは50Hzとなるので、励磁周波数f1を50Hzとすれば、回転電機子巻線32および回転子巻線12のすべり周波数f2はそれぞれ0Hzとなり、出力周波数Fを50Hzとして系統周波数Fと一致させることができる。
(2)巻線形誘導発電機1のすべりが5%のときは、回転子2の回転速度Nは1425min−1であり、回転周波数frは47.5Hzとなるので、励磁周波数f1を50Hzとすれば、回転電機子巻線32と回転子巻線12のすべり周波数f2は2.5Hzとなり、出力周波数Fを50Hzとして系統周波数Fと一致させることができる。
(3)巻線形誘導発電機1のすべりが10%のときは、回転子2の回転速度Nは1350min−1であり、回転周波数frは45Hzとなるので、励磁周波数f1を50Hzとすれば、回転電機子巻線32と回転子巻線12のすべり周波数f2は5Hzとなり、出力周波数Fを50Hzとして系統周波数Fと一致させることができる。
図3における回転周波数frと励磁周波数f1とすべり周波数f2の関係を、図4を用いて説明する。図において、左側は方式1の場合であり、右側は方式2の場合である。それぞれの図で、右は交流励磁機3の、左側は巻線形誘導発電機1におけるそれぞれの周波数関係を示している。図において、frは回転周波数を、f1は励磁周波数を、f2はすべり周波数を、Fは巻線形誘導発電機1の出力周波数(系統周波数)を示している。方式1および方式2では、いずれのすべりにおいても、巻線形誘導発電機1の出力周波数Fは系統の周波数Fに同期させることができる。
本発明における有効電力の流れを、図5を用いて説明する。ここでは、巻線形誘導発電機1の出力P1を、系統側への出力Pとインバータ装置4の入力P23とに配分する例を説明する。巻線形誘導発電機1のすべりをS1とし、交流励磁機3のすべりをS2とし、エンジンからの巻線形誘導発電機1への入力をPt1、交流励磁機3への入力をPt2とし、交流励磁機3から巻線形誘導発電機1への出力をP21とし、インバータ装置4から交流励磁機3への出力をP22とする。各部の損失を無視すると、下記(2)式および(3)式が成り立ち、エンジンからの入力は巻線形誘導発電機1の出力と等しくなる。また、巻線形誘導発電機1の出力P1は、系統への出力Pの1/(1−S2・S1)倍となる。
図5および図6を用いて、本発明における回転速度と有効電力の流れの一例を説明する。
(1)負荷率100%においては、回転速度N:1500min−1、すべりS1:0、すべりS2:0、Pt1:100%、Pt2:0%、P1:100%、P21:0%、P22:0%、P:100%であり、
(2)負荷率80%においては、回転速度N:1370min−1、すべりS1:0.087、すべりS2:0.087、Pt1:73.6%、Pt2:6.4%、P1:80.6%、P21:7%、P22:0.6%、P:80%であり、
(3)負荷率60%においては、回転速度N:1240min−1、すべりS1:0.173、すべりS2::0.173、Pt1:51.2%、Pt2:8.8%、P1:61.9%、P21:10.7%、P22:1.9%、P:60%であり、
(4)負荷率50%においては、回転速度N:1030min−1、すべりS1:0.313、すべりS2::0.313、Pt1:55.4%、Pt2:12.0%、P1:55.4%、P21:17.4%、P22:5.4%、P:50%となる。
(1)負荷率100%においては、回転速度N:1500min−1、すべりS1:0、すべりS2:0、Pt1:100%、Pt2:0%、P1:100%、P21:0%、P22:0%、P:100%であり、
(2)負荷率80%においては、回転速度N:1370min−1、すべりS1:0.087、すべりS2:0.087、Pt1:73.6%、Pt2:6.4%、P1:80.6%、P21:7%、P22:0.6%、P:80%であり、
(3)負荷率60%においては、回転速度N:1240min−1、すべりS1:0.173、すべりS2::0.173、Pt1:51.2%、Pt2:8.8%、P1:61.9%、P21:10.7%、P22:1.9%、P:60%であり、
(4)負荷率50%においては、回転速度N:1030min−1、すべりS1:0.313、すべりS2::0.313、Pt1:55.4%、Pt2:12.0%、P1:55.4%、P21:17.4%、P22:5.4%、P:50%となる。
図7を用いて、負荷率とエンジン効率とエンジンの回転速度の関係を説明する。エンジンの回転速度を一定としたときには図中の□に示すように負荷率が低下するにつれてエンジン効率は低下する。一方、負荷率に応じてエンジンの回転速度を変化させるときには、図中の△に示すように負荷率が低下してもエンジン効率の大幅な低下を防ぐことができる。すなわち、負荷率が低下したときにエンジンの回転速度(∝回転子の回転周波数fr)を低下させ、インバータ装置4の励磁周波数(出力周波数)f1を減少または50Hz一定にさせてすべり周波数f2をあげることによって、エンジン効率を大幅に低下させることなく系統周波数Fに一致した出力を得ることができる。
このようにして、必要とする出力に対応してエンジンの回転速度を効率の高い回転速度に調整でき、装置全体の効率を向上させることができる。
図8を用いて、方式1において、制御装置6が実行するエンジン5の回転速度Nの制御および交流励磁機のすべり周波数f2の制御の各処理の流れを説明する。制御装置6は、エンジン発電装置に対する出力要求を受けると、制御装置6内に設けた負荷率と回転速度との関連を記述したマップを参照して、出力要求に対応する交流励磁機のすべり周波数f2の目標値f2*を得るとともに、回転周波数の目標値frを算出する(S1)。回転周波数の目標値frは、系統周波数Fから交流励磁機3のすべり周波数f2の目標値f2*を減算した値(F−f2*)となる。回転周波数目標値frは、図示を省略したエンジン制御部へ送られエンジン5の回転速度が目標値Nとなるように制御する(S11)、回転速度目標値Nで回転するエンジン5は、回転子2を回転周波数frで回転させる(S12)。巻線形誘導発電機1の回転子巻線12が搭載された回転子2は、回転周波数frで回転する(S13)。
一方、交流励磁機のすべり周波数f2の目標値f2*は、インバータ装置4に送られ(S21)、インバータ装置4は、巻線形誘導発電機1の出力周波数(系統周波数)Fと交流励磁機のすべり周波数f2を用いて、インバータ出力周波数(励磁周波数)f1を算出(f1=F−2f2)して、この周波数f1の交流電力を交流励磁機3の励磁巻線31に出力する。回転周波数frで回転する回転子2に搭載された交流励磁機3の回転電機子巻線32は、すべり周波数f2の交流を回転子2に搭載された巻線形誘導発電機1の回転子巻線12に供給する(S23)。
巻線形誘導発電機1の電機子巻線11は、回転子2の回転周波数frと回転子巻線12の出力周波数f2との和の周波数(fr+f2=F)の交流電力を出力する。
方式2においては、図8のステップS21において算出するインバータ出力周波数f1を、系統周波数Fと同じにする点が相違するだけで、その他の処理は、方式1と同様に行われる。
1:巻線形誘導発電機、11:電機子巻線、12:回転子巻線、2:回転子(回転部)、3:交流励磁機、31:励磁巻線、32:回転電機子巻線、4:インバータ装置、5:エンジン、6:制御装置、7:同期発電機、8:交流励磁機、9:整流器、f1:インバータ出力周波数、f2:すべり周波数、fr:回転周波数(回転周波数目標値)、F:巻線誘導型発電機出力周波数=系統周波数、N:回転速度、
Claims (6)
- エンジンと、交流励磁機と、巻線形誘導発電機と、制御装置と、励磁電源によって駆動されるインバータ装置からなるエンジン発電装置であって、
前記交流励磁機が、前記インバータ装置によって電力が供給される固定された励磁巻線と、前記エンジンによって駆動される回転子に設けた回転電機子巻線を有し、
前記巻線形誘導発電機が、前記回転子に設けた回転子巻線と、固定された電機子巻線とを有し、
前記回転子に設けた交流励磁機の回転電機子巻線の交流出力が巻線形誘導発電機の回転子巻線に直接入力され、
前記制御装置が、発電装置に要求される出力に応じて高いエンジン効率が得られる速度に前記エンジンの回転速度を制御するとともに、巻線形誘導発電機の出力周波数と前記回転子の回転周波数との差の周波数が交流励磁機の回転電機子の交流出力の周波数となるように交流励磁機の励磁巻線の周波数を制御する
ことを特徴とするエンジン発電装置。 - 前記交流励磁機の励磁巻線および回転電機子巻線ならびに前記巻線形誘導発電機の回転子巻線および電機子巻線は、それぞれ三相の巻線である
ことを特徴とする請求項1記載のエンジン発電装置。 - 前記交流励磁機の回転電機子巻線の出力が前記巻線形誘導発電機の回転子巻線に逆相で接続される
ことを特徴とする請求項2記載のエンジン発電装置。 - 前記インバータ装置が、交流励磁機の励磁巻線の入力周波数を要求される出力に応じて変化させる
ことを特徴とする請求項3記載のエンジン発電装置。 - 前記交流励磁機の回転電機子巻線の出力が前記巻線形誘導発電機の回転子巻線に順相で接続される
ことを特徴とする請求項2記載のエンジン発電装置。 - 前記インバータ装置が、交流励磁機の励磁巻線の入力周波数を巻線形誘導発電機の出力周波数と同じ周波数とする
ことを特徴とする請求項5記載のエンジン発電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004284695A JP2006101633A (ja) | 2004-09-29 | 2004-09-29 | エンジン発電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004284695A JP2006101633A (ja) | 2004-09-29 | 2004-09-29 | エンジン発電装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006101633A true JP2006101633A (ja) | 2006-04-13 |
Family
ID=36240911
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004284695A Pending JP2006101633A (ja) | 2004-09-29 | 2004-09-29 | エンジン発電装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006101633A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014181454A1 (ja) * | 2013-05-10 | 2014-11-13 | 株式会社 日立製作所 | 回転電機システムまたは風力発電システム |
WO2019044014A1 (ja) * | 2017-08-28 | 2019-03-07 | 株式会社日立製作所 | 発電機システム、発電機システムの制御方法、複合型発電システムの制御方法 |
-
2004
- 2004-09-29 JP JP2004284695A patent/JP2006101633A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014181454A1 (ja) * | 2013-05-10 | 2014-11-13 | 株式会社 日立製作所 | 回転電機システムまたは風力発電システム |
JPWO2014181454A1 (ja) * | 2013-05-10 | 2017-02-23 | 株式会社日立製作所 | 回転電機システムまたは風力発電システム |
WO2019044014A1 (ja) * | 2017-08-28 | 2019-03-07 | 株式会社日立製作所 | 発電機システム、発電機システムの制御方法、複合型発電システムの制御方法 |
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