JP2006101103A - 高周波回路およびフィルタ特性調整方法 - Google Patents

高周波回路およびフィルタ特性調整方法 Download PDF

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幸伸 古川
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Abstract

【課題】フィルタ特性の悪化を抑制しながら、小型化を実現できる高周波回路を提供する。
【解決手段】減衰極を有するフィルタ30と、フィルタ30の両端に設けられたインダクタ10(11、12)とを備えた高周波回路100であって、インダクタ10が設けられていないときのフィルタ30における通過帯域と阻止帯域との間に減衰極が無い場合において、両端におけるインダクタ10(11、12)の相互インダクタ(M)が負となるようにインダクタ10(11、12)は配置されており、インダクタ10が設けられていないときのフィルタ30における通過帯域と阻止帯域との間に減衰極が有る場合において、両端におけるインダクタ10(11、12)の相互インダクタ(M)が正となるようにインダクタ10(11、12)は配置されている、高周波回路100である。
【選択図】図1

Description

本発明は、高周波回路およびフィルタ特性調整方法に関する。特に、減衰極を有するフィルタを含む高周波回路およびそのフィルタ特性を調整する方法に関する。
携帯電話等の無線回路(高周波回路)を含む通信機器は、所定の周波数帯域成分のみを取り出すためにフィルタ(例えば、帯域透過型フィルタ)を備えている。近年、携帯電話等の小型化に伴って、フィルタのサイズが小型化しており、そして、プリント基板上に搭載される部品間の距離も小さくなっている(例えば、特許文献1)。フィルタの両端には、インピーダンスマッチングのためのインダクタが取り付けられることが多く、そのインダクタとしては、例えばチップインダクタが用いられる。
フィルタの両端にインダクタが取り付けられる場合、インダクタ間の距離が小さすぎると、インダクタ相互間で不要な電磁界結合が発生するようになる。この不要な電磁界結合は、フィルタ特性の悪化(特に減衰特性の悪化)を招くので、好ましくない。したがって、通常は、インダクタ相互間の不要な電磁界結合が発生しないように、インダクタ同士を離して配置するのであるが、そうすると、プリント基板上に不要なスペースができてしまう。この不要なスペースは、携帯電話等の更なる小型化の阻害要因となる。
特許文献1では、インダクタ相互間の不要な電磁界結合を抑えながら、小型で安価なフィルタを実現するために、巻き方向が異なる2種の巻線型コイルを用いて、不要な電磁界結合を抑制するようにしている。
特開2002−163422号公報
しかしながら、特注品を除けば、巻き方向が同じの同種の巻き型コイルをプリント基板に実装するものであり、特許文献1に開示された手法、すなわち、異なる巻き線型コイルを用いる手法は、一般的に使えるものではない。また、特許文献1に開示された手法を用いると、特別に、逆方向に巻いた巻き型コイルを作製しなければならないので、コスト高になってしまう。
したがって、同じ巻き型コイル(巻き方向が同じの巻き型コイル)を用いる場合には、コイル(インダクタ)相互間の不要な電磁界結合を抑えるために、どうしても、コイル同士を離す必要が出てしまい、不要なスペースが生じ、携帯電話等の小型化を阻害する。
また、帯域透過型フィルタをプリント基板に実装した場合において、帯域透過型フィルタ自体の通過帯域と阻止帯域との領域の設計は正確になされていても、プリント基板上の周囲の影響により、当該領域の設定がずれてしまうことがあり得る。例えば、モノリシック・クリスタル・フィルタは、減衰極によって通過帯域と阻止帯域との領域を比較的明確に分けることができるが、当該フィルタをプリント基板に実装すると、この減衰極がずれてしまうことがある。このような場合、どうしてもフィルタの特性が劣化してしまう。さらに、プリント基板実装前にその影響を調べることは困難であるがゆえに、そのフィルタの特性の劣化を甘受しなければならないことがあり得る。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、フィルタの特性の悪化を抑制しながら、小型化を実現できる高周波回路(無線回路)を提供することに関する。本発明の他の目的は、減衰極を有するフィルタを備えた高周波回路において、効果的にそして簡便に、フィルタ特性を調整できる方法を提供することに関する。
本発明の高周波回路は、減衰極を有するフィルタと、前記フィルタの両端に設けられたインダクタとを備えた高周波回路であり、前記インダクタが設けられていないときの前記フィルタにおける通過帯域と阻止帯域との間に前記減衰極が無い場合において、前記両端におけるインダクタの相互インダクタが負となるように前記インダクタは配置されており、前記インダクタが設けられていないときの前記フィルタにおける通過帯域と阻止帯域との間に前記減衰極が有る場合において、前記両端におけるインダクタの相互インダクタが正となるように前記インダクタは配置されている。
前記インダクタは、同じ巻き方向からなるインダクタであることが好ましい。
ある好適な実施形態において、前記フィルタは、モノリシック・クリスタル・フィルタである。
前記フィルタの両端に設けられた前記インダクタの他に、さらに他のインダクタが設けられていてもよい。
本発明の他の高周波回路は、減衰極を有するフィルタの両端に、同じ巻き方向からなるインダクタが接続された回路ブロックを備えた高周波回路であり、前記インダクタは、第1端子および当該第1端子と異なる第2端子と有し、前記回路ブロックは、前記フィルタの前記両端のうちの一方の端から延びた第1ポートと、当該一方に対する他方の端から延びた第2ポートとを備え、前記インダクタが設けられていないときの前記フィルタにおける通過帯域と阻止帯域との間に前記減衰極が無い場合において、前記フィルタの前記一方の端側に接続された前記インダクタは、前記第1ポートに対して前記第1端子を接続するように、実装されており、かつ、前記フィルタの前記他方の端側に接続された前記インダクタもまた、前記第2ポートに対して前記第1端子を接続するように、実装されており、さらに、前記インダクタが設けられていないときの前記フィルタにおける通過帯域と阻止帯域との間に前記減衰極が有る場合において、前記フィルタの前記一方の端側に接続された前記インダクタは、前記第1ポートに対して前記第1端子を接続するように、実装されており、かつ、前記フィルタの前記他方の端側に接続された前記インダクタは、前記第2ポートに対して前記第2端子を接続するように、実装されている。
前記一方の端側に接続された前記インダクタと、前記他方の端側に接続された前記インダクタとは、互いに実質的に電磁気的に結合する程度まで近接して配置されていることが好ましい。
前記前記一方の端側に接続された前記インダクタ、および、前記他方の端側に接続された前記インダクタの他に、さらに他のインダクタが前記回路ブロック内に設けられていてもよい。
ある好適な実施形態において、前記高周波回路は、無線回路からなる。
本発明の携帯電話は、上記高周波回路を備えた携帯電話である。
本発明のフィルタ特性調整方法は、減衰極を有するフィルタを備えた高周波回路におけるフィルタ特性を調整する方法であり、前記インダクタが設けられていないときの前記フィルタにおける通過帯域と阻止帯域との間に前記減衰極が有るか無いかを判断する工程と、前記通過帯域と阻止帯域との間に前記減衰極が無い場合、相互インダクタンスが負になるように、前記フィルタの両端にインダクタを設ける工程とを包含する。
本発明の他のフィルタ特性調整方法は、減衰極を有するフィルタを備えた高周波回路におけるフィルタ特性を調整する方法であり、前記インダクタが設けられていないときの前記フィルタにおける通過帯域と阻止帯域との間に前記減衰極が有るか無いかを判断する工程と、前記通過帯域と阻止帯域との間に前記減衰極が有る場合、相互インダクタンスが正になるように、前記フィルタの両端にインダクタを設ける工程とを包含する。
ある好適な実施形態において、前記インダクタは、同じ巻き方向からなるインダクタであり、前記フィルタは、モノリシック・クリスタル・フィルタである。
本発明によれば、減衰極を有するフィルタの両端にインダクタを設けた高周波回路において、インダクタが設けられていないときのフィルタにおける通過帯域と阻止帯域との間に減衰極が無い場合に相互インダクタが負となるようにインダクタは配置され、一方、減衰極が有る場合には相互インダクタが正となるようにインダクタは配置されているので、フィルタの特性の悪化を抑制しながら、小型化を実現できる高周波回路(無線回路)を提供することができる。すなわち、フィルタの両端に設けられたインダクタの互いの影響が小さくなるように両者を離すのでなく、それらのインダクタを積極的に磁気結合(誘導結合)させて、フィルタの特性を調整するようにし、それにより、フィルタの特性の悪化の抑制および/または小型化が達成されている。
本願発明者は、巻き方向が同じのインダクタ(同種のインダクタ)をフィルタの両端に取り付ける場合に、インダクタ間の距離を近づけて、回路基板(高周波回路基板)上の無駄なスペースを省略できないか検討を行っていた。しかし、当然ながら、インダクタ間の距離が近ければ、インダクタ相互間で不要な電磁界結合が発生するので、例えばフィルタの減衰特性の劣化が生じる結果になった。
本願発明者は、その条件下にもかかわらず、数多くの組み合わせを実験により検討していたところ、従来では想定されていなかったある法則を見出した。それは、減衰極を有するフィルタの両端に位置するインダクタ間の相互インダクタンスを正にするか、負にするかによって、フィルタの減衰極を移動させることができるということである。その移動により、フィルタの特性を調整することができ、その結果、フィルタの特性の悪化を抑制することが可能となる。
本願発明者が見出したインダクタを積極的に磁気結合させて、フィルタの減衰特性の悪化を抑制するという試みは従来行われておらず、この新規なアプローチにより、従来、影響が少なくなるようにインダクタ間を離さざるを得なかった構成を脱却でき、それゆえ、回路基板の小型化を容易に図ることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
図1から図3を参照しながら、本発明の実施形態に係る高周波回路100について説明する。図1は、本実施形態の高周波回路100の構成を示す回路図であり、図2および図3は、フィルタ特性図である。なお、図2および図3のグラフにおいて、横軸は周波数(例えばMHz)で、縦軸は減衰量(dB)である。なお、「fo」は通過周波数である。
本実施形態の高周波回路100は、減衰極を有するフィルタ30と、フィルタの両端に設けられたインダクタ10(11、12)とを備えている。本実施形態における高周波回路100は、無線回路(RF回路)からなり、フィルタ30を含む回路ブロック40には、入出力端子として、ポート1とポート2が設けられている。フィルタ30は、バンドパスフィルタ(帯域透過型フィルタ)であり、本実施形態では、モノリシック・クリスタル・フィルタ(MCF)を用いている。フィルタ30の減衰極は、バンドパスフィルタにおける通過帯域と阻止帯域との境界をより明確に分離するために形成されている。
本実施形態においては、図2に示すように、インダクタ10が設けられていないときのフィルタ30における通過帯域(通過周波数foが位置する帯域)と阻止帯域との間に減衰極32が無い場合(換言すると、減衰極32は阻止帯域よりも左側に位置している場合)、インダクタ10(11、12)の相互インダクタ(M)が負となるようにインダクタ10(11、12)は配置されている。一方、図3に示すように、インダクタ10が設けられていないときのフィルタ30における通過帯域と阻止帯域との間に減衰極32が有る場合、インダクタ10(11、12)の相互インダクタ(M)が正となるように、インダクタ10(11、12)は配置されている。
本願発明者は、数多くのインダクタ10(11、12)の配置例を試験していくうちに、インダクタ11と12との相互インダクタ(M)が負となるようにフィルタ30の両端にインダクタ11、12を配置すると、図2中の矢印34のように減衰極32が右側(阻止帯域側)に移動することがわかった。一方、インダクタ11と12との相互インダクタ(M)を正となるように配置すると、図3中の矢印36のように減衰極32が左側(阻止帯域側)に移動することもわかった。
この相互インダクタ(M)の正負と減衰極32の移動(34、36)との関係を利用すると、阻止帯域からずれていた減衰極32を阻止帯域に近づけることができるので、フィルタ特性の劣化を防止することが可能になる。フィルタ30の減衰極32が阻止帯域からずれる理由は、フィルタ自体の精度が悪い場合と、フィルタの精度は良好であるが、フィルタを実装した場合に周囲の影響により減衰極32がずれてしまう場合とが考えられる。本実施形態の手法は、いずれの場合にも好適に適用可能である。
特に、フィルタ30を高精度に設計・製造した場合、そのフィルタ30の価格は高くなるのが一般的であるが、そのような価格の高いフィルタ30を用いても、フィルタ30の周囲の影響を受けて、フィルタ30の減衰極32が阻止帯域からずれてしまうと、所望のフィルタ特性を発揮することはできず、フィルタ特性が劣化したまま、高周波回路(RF回路)が構築されてしまう。本実施形態の構成を用いれば、そのずれを調整できるので、高性能の高周波回路を構築することができる。また、その調整に別途新たな部品や回路を設けるのでなく、フィルタ30のインピーダンス整合のために取り付けるインダクタ10(11、12)の配置によって当該調整を行うことができるので、部品や回路の追加によるコストアップにつながらず、また、新たな工程も追加されないので非常にメリットが大きい。
また、フィルタ30を実装した後に減衰極32の調整を行うことができることから、高価なフィルタ30を用いずに、それより価格の安いフィルタ30を用いた場合でも、仮にそのフィルタ30の減衰極32が阻止帯域からずれていたとしても、本実施形態の手法を採用すれば、減衰極32を阻止帯域に近づけるように調整することができる。したがって、コストアップを抑制しつつ、性能の優れた高周波回路を構築することも可能となる。
次に、図4(a)および(b)を参照しながら、本実施形態の構成の一例を詳述する。図4(a)は、インダクタ10の構成を模式的に示す図であり、図1(b)は、フィルタ30の両端にインダクタ10(11、12)が接続された回路ブロック40を含む高周波回路(RF回路)100の構成を模式的に示している。
図4(a)に示したインダクタ10は、第1端子21と第2端子22と有しており、その第1端子21と第2端子22とが互いに磁気的に非対称となる構造を有している。換言すると、第1端子21と第2端子22の向きを変えると、磁気的特性が変化するものである。インダクタ10の磁気的な方向性を特定するために、インダクタ10にはマーカ23が付けられており、この例では第2端子22側にマーカ23が付けられている。インダクタ10を複数用いる場合、各インダクタ10の巻き方向が同じものを用意して使用する。
図4(b)に示した高周波回路100は、同じ巻き方向からなるインダクタ10を少なくとも2つ含み、インダクタ10(11、12)は、フィルタ30の両端(31a、31b)に接続されている。フィルタ30の一方の端31aは、フィルタ30の入力端子であり、フィルタ30の他方の端31bは、フィルタ30の出力端子である。なお、フィルタ30は、グランド端子31cを備えている。
第1のインダクタ11および第2のインダクタ12は配線基板(不図示)上に実装されており、図4(b)に示した例では、第1のインダクタ11と第2のインダクタ12との間の相互インダクタ(M)が正となる配置である。後述するが、相互インダクタ(M)を負とするには、第1のインダクタ11および第2のインダクタ12の何れか一方の第1端子21と第2端子22とを入れ換えればよい。
また、フィルタ30の入力端子31aに接続された第1のインダクタ11と、出力端子31bに接続された第2のインダクタ12とは、互いに、実質的に電磁気的に結合(29)する程度まで近接して配置されている。従来においては、インダクタ11と12とが近接して配置されることによってフィルタ特性が劣化することを避けるために、インダクタ11と12とは、電磁気的な結合(29)が実質的になくなるまで離されて配置されていたのであるが、本実施形態の構成ではそれとは逆に、積極的にインダクタ11と12とを電磁気的に結合できる程度(一例を挙げると、3mmまたはそれ未満)まで近づけて配置させている。正確な理由はわからないが、この両者の電磁気的な結合(29)により、フィルタ30の減衰極32の調整(34、36)が可能になっているのではないかと推測される。この電磁気的な結合(29)は、インダクタ11と12との間の誘導結合と、インダクタ11と12との間の寄生容量による容量結合との組み合わせによるものが要因としてあり得る。
本実施形態では、第1のインダクタ11および第2のインダクタ12は、フィルタ30のインピーダンス整合のためにフィルタ30の両端(31a、31b)に接続されている。フィルタ30の入力端子31aは、配線25aに接続されており、配線25aは、フィルタ回路40の入力ポート(第1ポート)41まで延びている。第1のインダクタ11は、配線25aに電気的に接続されており、ここでは、第1のインダクタ11の第2端子22が配線25aに接続されている。なお、第1のインダクタ11の第1の端子21はグランド端子27に接続されて、接地されている。
一方、フィルタ30の出力端子31bは、配線25bに接続されており、配線25bは、フィルタ回路40の出力ポート(第2ポート)42まで延びている。第2のインダクタ12は、配線25bに電気的に接続されており、ここでは、第2のインダクタ12の第1端子21が配線25bに接続されている。なお、第2のインダクタ12の第1端子21はグランド端子27に接続されて、接地されている。
図4(b)に示すように、第1のインダクタ11の第2端子22を配線25aに接続し、一方、第2のインダクタ12では第1端子21を配線25bに接続した場合、第1のインダクタ11と第2のインダクタ12との間の相互インダクタ(M)は正となる。換言すると、第1のインダクタ11の第1端子21を接地し、第2のインダクタ12の第2端子22を接地した場合、両者間の相互インダクタ(M)は正となる。この相互インダクタ(M)が正の関係は、第1のインダクタ11と第2のインダクタ12とを入れ換えても成立する。
これとは逆に、第1のインダクタ11の第1端子21および第2のインダクタ12の第1端子21を接地した場合、あるいは、第1のインダクタ11の第1端子21および第2のインダクタ12の第1端子21を接地した場合には、両者間の相互インダクタ(M)は負となる。
本実施形態におけるインダクタ10(11、12)は、チップインダクタである。特に、図5に示すような、積層型チップインダクタ(積層構造インダクタ)を使用している。図5は、積層型チップインダクタの一部切り欠き斜視図である。図3に示した積層型チップインダクタ10は、コイルパターン51がガラスセラミック53内に形成されており、ガラスセラミック53の両端には、表面実装可能な外部電極52が設けられている。
図5に示した積層型チップインダクタ10の場合、それを配線基板(プリント基板)に実装すると、巻き軸方向は、基板と垂直方向になる。したがって、複数のインダクタ10(11、12)を配線基板に実装した場合、各インダクタ10(11、12)の巻き軸方向は互いに平行または略平行になる。積層型チップインダクタの他にも、フィルムチップインダクタ(フィルム構造インダクタ)を用いることも可能である。
なお、図6に示すような巻線構造インダクタ10’の場合、巻き軸方向は基板と平行(または略平行)となる。この点、図5に示した積層型チップインダクタ10と異なる。ただし、巻線構造インダクタ10’を用いても、第1のインダクタ11と第2のインダクタ12との両者の相互インダクタ(M)が正又は負となるように配置することが可能である。図6に示した例の巻線構造インダクタ10’の構造は、アルミナコア56にワイヤ55が巻き付けられており、そこに樹脂コーティング57が施されている。そして、アルミナコア56の下部に、外部電極52が形成されている。
フィルタ30は、バンドパスフィルタであり、本実施形態では、バンドパスフィルタとして、モノリシック・クリスタル・フィルタ(MCF)を用いる。MCFは、1枚の水晶片の上に2対の電極を適当な距離に配置することにより電極間の音響結合を利用して、フィルタを構築したものである。
以下、図7から図10を参照しながら、相互インダクタ(M)の正、負について簡単に説明する。図7から図10において、各図(a)は回路図であり、同図(b)はその等価回路図である。
図7(a)に示したインダクタ(コイル)L1、L2は、同一巻き方向のインダクタである。インダクタL1、L2は、磁束方向が直線状になるように配置されている。
図7(a)に示した回路において、ある瞬間に端子1Aから1Bへと電流i1が流れると、その電流i1によって磁束61が発生する。すると、磁束61を打ち消すように磁束62が発生する。なお、磁束62によって、端子2Bから2Aへと電流i2が流れる。図7(a)の回路を等価回路にすると、図7(b)のようになり、この場合の相互インダクタ(M)は正となる。
図8(a)は、図7(a)に示したインダクタL2のコイルの巻き方向を逆にしたものである。この場合、図8(b)の等価回路に示すように、相互インダクタ(M)は負となる。
次に、図9(a)は、同一巻き方向のインダクタL1、L2を並行して配置したものである。この場合、図9(b)の等価回路に示すように、相互インダクタ(M)は負となる。一方、図10(a)は、インダクタL2のコイルの巻き方向を逆にしたものであり、その場合、図10(b)の等価回路の示すように、相互インダクタ(M)は正となる。
次に、図11から図13を参照しながら、本実施形態の構成100における相互インダクタ(M)が正となるインダクタ11および12の配置を示す。
図11(a)および図11(b)に示した構成は、基本的に、図4(b)に示した構成と同じである。なお、図11(b)に示した構成は、図11(a)に示した構成において端子の関係を反転したものである。なお、図11から図13において、(a)および(b)の関係(反転関係)は同様である。
図11(a)および(b)に示すように、第1のインダクタ11および第2のインダクタ12を、それぞれ、異なる端子(21、22)がグランド27に接続されるようにすると、相互インダクタ(M)は正となる。言い換えると、第1のインダクタ11および第2のインダクタ12において、同じ端子(21同士または22同士)をグランド27に接続すると、相互インダクタ(M)は負となる。そうならないように、同じ端子でないものをグランド27に接続した場合、相互インダクタ(M)は正になる。
また、第1ポート41および第2ポート42のそれぞれから見て、同一の端子(21同士または22同士)が接続されてないように、第1のインダクタ11および第2のインダクタ12を接続すると、相互インダクタ(M)は正となる。言い換えると、異なる端子(21、22)が第1ポート41および第2ポート42の方へ接続されるように、第1のインダクタ11および第2のインダクタ12を配置すると、相互インダクタ(M)は正となる。この法則は、他の配置についても適用される。
図12(a)および(b)は、第2のインダクタ12がグランド27に接続されておらず、配線に直列に接続された構成のものを示している。この構成でも、第1ポート41および第2ポート42のそれぞれから見て、異なる端子(21、22)が接続されるように、第1のインダクタ11および第2のインダクタ12を配置すると、相互インダクタ(M)は正となる。
図13(a)および(b)は、第1のインダクタ11および第2のインダクタ12ともグランド27に接続されておらず、両者とも配線に直列に接続された構成のものを示している。同様に、この構成においても、第1ポート41および第2ポート42のそれぞれから見て、異なる端子(21、22)が接続されるように、第1のインダクタ11および第2のインダクタ12を配置すると、相互インダクタ(M)は正となる。
次に、図14から図16を参照しながら、本実施形態の構成100における相互インダクタ(M)が負となるインダクタ11および12の配置を示す。
図14から図16に示した構成100は、それぞれ、図11から図13に示したものに対応する。上述したように、図11から図13に示した構成における一方のインダクタ11(又は12)の端子を反対に入れ換えると、図14から図16に示した構成となり、その相互インダクタ(M)は負となる。また、第1ポート41および第2ポート42のそれぞれから見て、同一の端子(21同士または22同士)が接続されるように、第1のインダクタ11および第2のインダクタ12を接続すると、相互インダクタ(M)は負となる。
次に、図17から図20を参照しながら、本実施形態の構成による効果について説明する。
図17は、インダクタが設けられていないときに、通過帯域と阻止帯域との間に減衰極が無い場合のフィルタ特性を示すグラフ(フィルタ単体)である。横軸は周波数(MHz)で、縦軸は減衰量(dB)である。なお、図17は、通過周波数foは百数十MHzで、阻止帯域はfo−1MHzのフィルタ例である。
このフィルタの両端にインダクタを設けた場合におけるフィルタ特性を図18に示す。図18には、相互インダクタ(M)が負となるようにインダクタを配置した特性(M=負)、正となるようにインダクタを配置した特性(M=正)が示されている。なお、参考として、フィルタ単体の特性(図17に示した特性)も併記している。
図18に示すように、相互インダクタ(M)が負となるように、フィルタの両端にインダクタを配置することにより、フィルタの減衰極32を阻止帯域の方に近づけることができ、この例では、フィルタの減衰極32を阻止帯域に一致させることができることがわかる。一方、相互インダクタ(M)を正にすると、逆にフィルタ特性を悪化させてしまうこともわかる。
図19は、インダクタが設けられていないときに、通過帯域と阻止帯域との間に減衰極32が有る場合のフィルタ特性を示すグラフ(フィルタ単体)である。このグラフの条件も、図17に示したものと同様であり、横軸は周波数(MHz)、縦軸は減衰量(dB)であり、通過周波数foは百数十MHzで、阻止帯域はfo−1MHzである。
このフィルタの両端にインダクタを設けた場合におけるフィルタ特性を図20に示す。図20には、相互インダクタ(M)が正となるようにインダクタを配置した特性(M=正)、負となるようにインダクタを配置した特性(M=負)が示されている。なお、図18と同様に、参考として、フィルタ単体の特性(図19に示した特性)も併記している。
図20に示すように、相互インダクタ(M)が正となるように、フィルタの両端にインダクタを配置することにより、フィルタの減衰極32を阻止帯域の方に近づけることができ、この例では、フィルタの減衰極32を阻止帯域に一致させることができることがわかる。一方、相互インダクタ(M)を負にすると、逆にフィルタ特性を悪化させてしまうこともわかる。
上記のことを踏まえると、高周波回路のフィルタ特性を調整するには、図21に示すようにして実行すればよい。図21は、本実施形態の高周波回路のフィルタ特性の調整方法を説明するためのフローチャートである。
まず、フィルタ30の減衰極32の位置をチェックする(S100)。このチェックは、フィルタ30を配線基板に実装した後に行う方が好ましい。その理由は、フィルタ30を配線基板に実装することにより、フィルタ周囲の影響でフィルタ30の減衰極32の位置がずれてしまうことがあるからである。ただし、フィルタ30の減衰極32の位置が実装によってはさほど移動しないことが確認されている場合や、実装後のフィルタ30の減衰極32の位置が推測できる場合には、実装前のフィルタ30の減衰極32の位置をチェックする工程を実行してもよい。
次に、通過帯域と阻止帯域との間に減衰極32があるかどうかを判断する(S200)。通過帯域と阻止帯域との間に減衰極32が無い場合には、相互インダクタ(M)が負となるように、フィルタ30の両端にインダクタ10(11、12)を配置する(S310)。一方、通過帯域と阻止帯域との間に減衰極32が有る場合には、相互インダクタ(M)が正となるように、フィルタ30の両端にインダクタ10(11、12)を配置する(S320)。このようにすることにより、高周波回路のフィルタ特性を調整することができ、フィルタ特性の低下を抑制することが可能となる。
次に、図22(a)から(d)および表1を参照しながら、インダクタ11、12の各配置(配置1〜4)についてのフィルタの阻止帯域における減衰量の実験測定値[dB]を説明する。
Figure 2006101103
上記表1におけるインダクタの配置(配置1〜4)は、図22(a)から(d)に示す通りである。表1には、各配置における相互インダクタ(M)の正負についても記載してある。そして、インダクタを設ける前のフィルタ単体において通過帯域と阻止帯域との間に減衰極32がなかった場合を「極なし」とし、通過帯域と阻止帯域との間に減衰極32があった場合を「極あり」とし、それらに配置1〜4のパターンでインダクタを設けた場合の実験測定値[dB]を表1中に示した。
この例からも理解できるように、「極なし」の場合には相互インダクタ(M)を負とする配置(配置1、2)にすることが好ましく、一方、「極あり」の場合には相互インダクタ(M)を正とする配置(配置3、4)にすることが好ましい。
なお、本実施例における条件を述べると、フィルタ30はモノリシッククリスタルフィルタ、インダクタンス11,12のインダクタンス値は100nH、そしてインダクタンス11,12の距離は3mmである。
上述の説明では、第1のインダクタ11および第2のインダクタ12をそれぞれ一つずつフィルタ30に接続したが、第1のインダクタ11および第2のインダクタ12以外にもインダクタを接続することも可能である。
すなわち、第1のインダクタ11よりも離れて第3のインダクタ、および/または、第2のインダクタ12よりも離れて第4のインダクタを接続してもよい。さらに、場合によっては、さらに他のインダクタを設けることも可能である。
なお、基本的に、第1のインダクタ11と第2のインダクタ12との影響が支配的となると推測されるので、第3または第4のインダクタの配置によって、フィルタの特性の悪化を抑制する効果が増減することがあるものの、本発明によるフィルタの特性の悪化を抑制する効果を得ることができることにはかわりない。ただし、第3のインダクタ(および/または第4のインダクタ)も含めて、相互インダクタ(M)を正又は負にすることが、フィルタの特性の悪化を抑制する効果にとって好ましいことも生じ得るので、そのような配置を採用することも可能である。
図23(a)から(d)および図24(a)から(d)は、第1のインダクタ11および第2のインダクタ12に加えて、第3のインダクタ13を追加した例(配置11から18)を示している。各配置(配置11〜18)についてのフィルタの阻止帯域における減衰量の実験測定値[dB]を下記表2に示す。
Figure 2006101103
図23(a)から(d)に示した配置11から14の構成は、第1のインダクタ11と第2のインダクタ12との相互インダクタ(M)が負である場合を示している。一方、図24(a)から(d)に示した配置15から18の構成は、第1のインダクタ11と第2のインダクタ12との相互インダクタ(M)が正である場合を示している。
表2からわかるように、「極なし」の場合には相互インダクタ(M)を負とする配置(配置11から14)にすることが好ましく、一方、「極あり」の場合には相互インダクタ(M)を正とする配置(配置15から18)にすることが好ましい。
本実施形態の構成では、減衰極32を有するフィルタ30の両端にインダクタ10(11、12)を設けた高周波回路(無線回路)100において、インダクタ10が設けられていないときのフィルタ30における通過帯域と阻止帯域との間に減衰極32が無い場合に相互インダクタ(M)が負となるようにインダクタ10は配置され、一方、減衰極32が有る場合には相互インダクタ(M)が正となるようにインダクタ10は配置されている。フィルタ30の両端に設けられたインダクタ10(11、12)は、互いに、実質的に電磁気的に結合(29)する程度まで近接して配置されているので、インダクタを離して配置していた構成と比較して、高周波回路(無線回路)の小型化を容易に実現することが可能である。また、フィルタの両端に設けられたインダクタの互いの影響が小さくなるように両者を離すのでなく、それらのインダクタを積極的に磁気結合(誘導結合)させて、フィルタの特性を調整することにより、フィルタの特性の悪化の抑制も達成している。したがって、本実施形態の構成によれば、高周波回路におけるフィルタ特性の悪化の抑制と、高周波回路の小型化とを両方達成することができる。さらには、減衰極32を有するフィルタ30を配線基板に実装した後に、例えばインピーダンス整合用のインダクタを用いてフィルタ特性を、効果的に且つ簡便に調整することができるので、非常にメリットが大きい。
なお、本実施形態の高周波回路100では、フィルタ30の入出力端子(31a、31b)の配置、グランド端子(27、31c)の配置や数などに特に限定されない。例えば、図25に示した高周波回路100におけるフィルタ30は、図4に示したものよりも、多くのグランド端子31cを備えている。また、インダクタとして、インピーダンス整合用のみならず、図26に示すように、減衰極形成用のインダクタ(例えば、チップインダクタ)15を使用することも可能である。この例では、減衰極形成用インダクタ15は、フィルタ減衰極端子31dに電気的に接続されている。
さらに、本実施形態で用いたインダクタ10(11、12)は、例えば、図5に示すように、部品実装用の端子(外部電極)52を持っているが、インダクタ10同士の電磁界的結合を安定して形成するために、部品実装用の端子以外に電極を設けることも可能である。なお、部品実装用の端子以外の電極を設ける以外にも、基板に形成するパターン等によって所望の電磁界的結合を安定して形成できる可能性もある。
加えて、図27は、配線基板60上にシールド65を設けた構成を採用することも可能である。図27に示すように、回路ブロック40を覆うようにシールド65を設けても、本発明の実施形態に係る効果を得ることができる。シールド65は、例えば、アルミや洋白から構成されている。そして、上記実施形態においては、インピーダンス整合用にインダクタ10(11,12)のみを使用した例を示したが、図28に示すように、インピーダンス整合用にコンデンサ(例えば、チップコンデンサ)64を、インダクタ10に加えて使用することも可能である。
本実施形態の高周波回路100は、無線回路(RF回路)を備えた通信機器に好適に使用することができる。特に、実装面積が制限されている携帯電話の無線回路ブロック内に用いると、より小型化の効果を発揮する。なお、携帯電話等の携帯用通信機器に限らず、広く電子機器に適用することが可能である。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。例えば、インダクタ10が実装される配線基板としては、リジッド基板のみならず、フレキシブル基板であってもよい。あるいは、例えば、SIMPACTTMのような部品内蔵基板を用いることも可能である。
本発明によれば、フィルタの特性の悪化を抑制しながら、小型化を実現できる高周波回路(無線回路)を提供することができる。
本発明の実施形態に係る高周波回路100の構成を示す回路図 通過帯域と阻止帯域との間に減衰極32が無い場合のフィルタ特性図 通過帯域と阻止帯域との間に減衰極32が有る場合のフィルタ特性図 (a)は、インダクタ10の構成を模式的に示す図、(b)は、フィルタの両端にインダクタ10が接続された回路ブロック40を備えた高周波回路100の構成を模式的に示す図 積層型チップインダクタの構成を模式的に示す一部切り欠き斜視図 巻線構造インダクタの構成を模式的に示す斜視図 (a)は、相互インダクタの正、負を説明するための回路図、および(b)はその等価回路図 (a)は、相互インダクタの正、負を説明するための回路図、および(b)はその等価回路図 (a)は、相互インダクタの正、負を説明するための回路図、および(b)はその等価回路図 (a)は、相互インダクタの正、負を説明するための回路図、および(b)はその等価回路図 (a)および(b)は、相互インダクタ(M)が正となるインダクタ11および12の配置を示す図 (a)および(b)は、相互インダクタ(M)が正となるインダクタ11および12の配置を示す図 (a)および(b)は、相互インダクタ(M)が正となるインダクタ11および12の配置を示す図 (a)および(b)は、相互インダクタ(M)が負となるインダクタ11および12の配置を示す図 (a)および(b)は、相互インダクタ(M)が負となるインダクタ11および12の配置を示す図 (a)および(b)は、相互インダクタ(M)が負となるインダクタ11および12の配置を示す図 インダクタが設けられていないときに、通過帯域と阻止帯域との間に減衰極が無い場合のフィルタ特性(フィルタ単体)を示すグラフ 相互インダクタ(M)が負となるようにインダクタを配置した場合(M=負)と、正となるようにインダクタを配置した場合(M=正)とのフィルタ特性を示したグラフ インダクタが設けられていないときに、通過帯域と阻止帯域との間に減衰極が有る場合のフィルタ特性(フィルタ単体)を示すグラフ 相互インダクタ(M)が負となるようにインダクタを配置した場合(M=負)と、正となるようにインダクタを配置した場合(M=正)とのフィルタ特性を示したグラフ 本発明の実施形態に係る高周波回路のフィルタ特性の調整方法を説明するフローチャート (a)から(d)は、インダクタの配置を示す構成図 (a)から(d)は、インダクタの配置を示す構成図 (a)から(d)は、インダクタの配置を示す構成図 本発明の実施形態に係る高周波回路100の改変例を模式的に示す図 本発明の実施形態に係る高周波回路100の改変例を模式的に示す図 本発明の実施形態に係る高周波回路100の改変例を模式的に示す図 本発明の実施形態に係る高周波回路100の改変例を模式的に示す図
符号の説明
10 インダクタ
11,12 インダクタ
13 インダクタ
15 減衰極形成用インダクタ
21 第1端子
22 第2端子
23 マーカ
27 グランド
30 フィルタ
31a 入力端子
31b 出力端子
31c グランド端子
31d フィルタ減衰極端子
32 減衰極
40 回路ブロック(フィルタ回路ブロック)
41,42 ポート
51 コイルパターン
52 外部電極
53 ガラスセラミック
55 ワイヤ
56 アルミナコア
57 樹脂コーティング
60 配線基板
65 シールド
100 高周波回路(無線回路)

Claims (12)

  1. 減衰極を有するフィルタと、
    前記フィルタの両端に設けられたインダクタと
    を備えた高周波回路であって、
    前記インダクタが設けられていないときの前記フィルタにおける通過帯域と阻止帯域との間に前記減衰極が無い場合において、前記両端におけるインダクタの相互インダクタが負となるように前記インダクタは配置されており、
    前記インダクタが設けられていないときの前記フィルタにおける通過帯域と阻止帯域との間に前記減衰極が有る場合において、前記両端におけるインダクタの相互インダクタが正となるように前記インダクタは配置されている、高周波回路。
  2. 前記インダクタは、同じ巻き方向からなるインダクタである、請求項1に記載の高周波回路。
  3. 前記フィルタは、モノリシック・クリスタル・フィルタである、請求項1または2に記載の高周波回路。
  4. 前記フィルタの両端に設けられた前記インダクタの他に、さらに他のインダクタが設けられている、請求項1から3の何れか一つの高周波回路。
  5. 減衰極を有するフィルタの両端に、同じ巻き方向からなるインダクタが接続された回路ブロックを備えた高周波回路であって、
    前記インダクタは、第1端子および当該第1端子と異なる第2端子と有し、
    前記回路ブロックは、前記フィルタの前記両端のうちの一方の端から延びた第1ポートと、当該一方に対する他方の端から延びた第2ポートとを備え、
    前記インダクタが設けられていないときの前記フィルタにおける通過帯域と阻止帯域との間に前記減衰極が無い場合において、前記フィルタの前記一方の端側に接続された前記インダクタは、前記第1ポートに対して前記第1端子を接続するように、実装されており、かつ、前記フィルタの前記他方の端側に接続された前記インダクタもまた、前記第2ポートに対して前記第1端子を接続するように、実装されており、
    さらに、前記インダクタが設けられていないときの前記フィルタにおける通過帯域と阻止帯域との間に前記減衰極が有る場合において、前記フィルタの前記一方の端側に接続された前記インダクタは、前記第1ポートに対して前記第1端子を接続するように、実装されており、かつ、前記フィルタの前記他方の端側に接続された前記インダクタは、前記第2ポートに対して前記第2端子を接続するように、実装されている、高周波回路。
  6. 前記一方の端側に接続された前記インダクタと、前記他方の端側に接続された前記インダクタとは、互いに実質的に電磁気的に結合する程度まで近接して配置されている、請求項5に記載の高周波回路。
  7. 前記前記一方の端側に接続された前記インダクタ、および、前記他方の端側に接続された前記インダクタの他に、さらに他のインダクタが前記回路ブロック内に設けられている、請求項6に記載の高周波回路。
  8. 前記高周波回路は、無線回路からなる、請求項1から7の何れか一つに記載の高周波回路。
  9. 請求項1から8の何れか一つに記載の前記高周波回路を備えた携帯電話。
  10. 減衰極を有するフィルタを備えた高周波回路におけるフィルタ特性を調整する方法であって、
    前記インダクタが設けられていないときの前記フィルタにおける通過帯域と阻止帯域との間に前記減衰極が有るか無いかを判断する工程と、
    前記通過帯域と阻止帯域との間に前記減衰極が無い場合、相互インダクタンスが負になるように、前記フィルタの両端にインダクタを設ける工程と
    を包含する、フィルタ特性調整方法。
  11. 減衰極を有するフィルタを備えた高周波回路におけるフィルタ特性を調整する方法であって、
    前記インダクタが設けられていないときの前記フィルタにおける通過帯域と阻止帯域との間に前記減衰極が有るか無いかを判断する工程と、
    前記通過帯域と阻止帯域との間に前記減衰極が有る場合、相互インダクタンスが正になるように、前記フィルタの両端にインダクタを設ける工程と
    を包含する、フィルタ特性調整方法。
  12. 前記インダクタは、同じ巻き方向からなるインダクタであり、
    前記フィルタは、モノリシック・クリスタル・フィルタである、請求項10または11に記載のフィルタ特性調整方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013074254A1 (en) * 2011-11-14 2013-05-23 Qualcomm Mems Technologies, Inc. Combined resonators and passive circuit components for filter passband flattening
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