JP2006100140A - 有機el表示装置の製造方法 - Google Patents

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浩 佐野
Muneharu Akiyoshi
宗治 秋吉
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聡 奥谷
Junichi Tonotani
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Abstract

【課題】下地膜の平坦性にすぐれた有機EL表示装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の有機EL表示装置の製造方法は、光透過性の第1電極と、前記第1電極と対向した第2電極と、前記第1及び第2電極間に介在するとともに発光層を含んだ有機物層とを備えた有機EL素子と、前記第1電極と対向するとともに光透過性領域31と前記光透過性領域31と屈折率の異なる領域32とを含んだ光取り出し層30と、前記第1電極と前記光取り出し層30との間に介在した光透過性の平坦化層35とを具備した有機EL表示装置の製造方法であって、前記光取り出し層30上に平坦化層材料を成膜して平坦化材料膜を形成する第1工程と、前記平坦化材料膜を薄膜化して前記平坦化層35を形成する第2工程とを含んだことを特徴とする。
【選択図】 図6

Description

本発明は、有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置の製造方法に関する。
有機EL表示装置は自己発光表示装置であるため、視野角が広く、応答速度が速い。また、バックライトが不要であるため、薄型軽量化が可能である。これらの理由から、近年、有機EL表示装置は、液晶表示装置に代わる表示装置として注目されている。
有機EL表示装置の主要部である有機EL素子は、光透過性の前面電極と、これと対向した光反射性または光透過性の背面電極と、それらの間に介在するとともに発光層を含んだ有機物層とで構成されている。有機EL素子は、有機物層に電気を流すことにより発光する電荷注入型の自発光素子である。
ところで、有機EL素子の輝度は、これに流す電流の大きさに応じて増加する。しかしながら、電流密度を高めると、消費電力が大きくなるのに加え、有機EL素子の寿命が著しく短くなる。したがって、高輝度、低消費電力、長寿命を同時に実現するには、有機EL素子が放出する光を有機EL表示装置の外部へとより効率的に取り出すこと,すなわち光の取り出し効率を向上させること,が重要である。
本発明の目的は、光の取り出し効率に優れた有機EL表示装置の製造方法を提供することにある。
本発明の第1側面によると、光透過性の第1電極と、前記第1電極と対向した第2電極と、前記第1及び第2電極間に介在するとともに発光層を含んだ有機物層とを備えた有機EL素子と、前記第1電極と対向するとともに光透過性領域と前記光透過性領域と屈折率の異なる領域とを含んだ光取り出し層と、前記第1電極と前記光取り出し層との間に介在した光透過性の平坦化層とを具備した有機EL表示装置の製造方法であって、前記光取り出し層上に平坦化層材料を成膜して平坦化材料膜を形成する第1工程と、前記平坦化材料膜を薄膜化して前記平坦化層を形成する第2工程とを含んだことを特徴とする有機EL表示装置の製造方法が提供される。
本発明の第2側面によると、光透過性の第1電極と、前記第1電極と対向した第2電極と、前記第1及び第2電極間に介在するとともに発光層を含んだ有機物層とを備えた有機EL素子と、前記第1電極と対向するとともに光透過性領域と前記光透過性領域と屈折率の異なる領域とを含んだ光取り出し層と、前記第1電極と前記光取り出し層との間に介在した光透過性の平坦化層とを具備した有機EL表示装置の製造方法であって、前記光取り出し層上に、前記光取り出し層の膜厚よりも膜厚の薄い光散乱層をフォトリソグラフィー技術により形成することを特徴とする有機EL表示装置の製造方法が提供される。
本発明によると、光の取り出し効率に優れた有機EL表示装置の製造方法が提供される。
以下、本発明の幾つかの態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同様または類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の第1態様に係る有機EL表示装置を概略的に示す断面図である。図1では、有機EL表示装置1を、その表示面,すなわち前面または光出射面,が下方を向き、背面が上方を向くように描いている。
この有機EL表示装置1は、アクティブマトリクス型駆動方式を採用した下面発光型の有機EL表示装置であり、絶縁基板10として、例えば、ガラス基板のような透明基板を含んでいる。この絶縁基板10上では、複数の画素がマトリクス状に配列している。各画素は、例えば、一対の電源端子間で直列に接続された駆動制御素子20及び有機EL素子40と、画素スイッチ(図示せず)とを含んでいる。駆動制御素子20は、その制御端子が画素スイッチを介して映像信号線(図示せず)に接続されており、映像信号線から供給される映像信号に対応した大きさの電流を有機EL素子40へ出力する。また、画素スイッチの制御端子は走査信号線(図示せず)に接続されており、走査信号線から供給される走査信号によりON/OFFが制御される。なお、これら画素には、他の構造を採用することも可能である。
基板10上には、アンダーコート層12として、例えば、SiNx層とSiOx層とが順次積層されている。アンダーコート層12上には、例えばチャネル及びソース・ドレインが形成されたポリシリコン層である半導体層13、例えばTEOS(TetraEthyl OrthoSilicate)などを用いて形成され得るゲート絶縁膜14、及び例えばMoWなどからなるゲート電極15が順次積層されており、それらはトップゲート型の薄膜トランジスタ(以下、TFTという)を構成している。この例では、これらTFTは、駆動制御素子20や画素スイッチのTFTとして利用している。また、ゲート絶縁膜14上には、ゲート電極15と同一の工程で形成可能な走査信号線(図示せず)がさらに設けられている。
ゲート絶縁膜14及びゲート電極15上には、例えばプラズマCVD法などにより成膜されたSiOxなどからなる層間絶縁膜17が設けられている。層間絶縁膜17上にはソース・ドレイン電極21が設けられており、それらは、例えばSiNxなどからなるパッシベーション膜18で埋め込まれている。ソース・ドレイン電極21は、例えば、Mo/Al/Moの三層構造を有しており、層間絶縁膜17に設けられたコンタクトホールを介してTFTのソース・ドレインに電気的に接続されている。また、層間絶縁膜17上には、ソース・ドレイン電極21と同一の工程で形成可能な映像信号線(図示せず)がさらに設けられている。
パッシベーション膜18上には、光取り出し層30が設けられている。ここでは、光取り出し層30として、パッシベーション膜18上に回折格子を配置している。この光取り出し層30は、光透過性の第1領域31と、第1領域31が形成する凹部を埋め込み且つ第1領域31とは屈折率が異なる第2領域32とで構成されている。
光取り出し層30は、この例では、後述する有機EL素子40が放出する光の回折を生じさせる。そのため、この光取り出し層30に比較的大きな入射角で入射した光の一部は、より小さな屈折角で光取り出し層30を出射する。その結果、有機EL素子40が放出する光のうち、絶縁基板10などに比較的小さな入射角で入射する光の割合が増加する。したがって、絶縁基板10などにおける全反射に起因して外部に取り出すことができない光の割合を低減することができる。
光取り出し層30上には、平坦化層35が設けられている。平坦化層35は、有機EL素子40に平坦な下地を提供している。
この平坦化層35は、光透過性であり、光取り出し層30の第1領域31及び有機EL素子40の第1電極41と比較して屈折率がより小さい。例えば、平坦化層35は、透明樹脂からなる。また、この平坦化層35の厚さは、後述する有機EL素子40の発光層が放出する光が第1電極41と平坦化層35との界面に臨界角よりも大きな入射角で入射したときに生じるエバネッセント波のしみ出し深さの最大値未満である。なお、「エバネッセント波のしみ出し深さ」は、上記界面におけるエバネッセント波のエネルギーを1としたときに、エバネッセント波のエネルギーが1/eにまで減少する深さを意味する。
平坦化層35上には、光透過性の第1電極41が互いから離間して並置されている。第1電極41は、この例では陽極であり、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)のような透明導電性酸化物などからなる。第1電極41は、パッシベーション膜18、光取り出し層30及び平坦化層35に設けられた貫通孔を介してドレイン電極21に電気的に接続されている。
平坦化層35上には、さらに、隔壁絶縁層50が設けられている。この隔壁絶縁層50には、第1電極41に対応した位置に貫通孔が設けられている。隔壁絶縁層50は、例えば、有機絶縁層であり、フォトリソグラフィ技術を用いて形成することができる。
隔壁絶縁層50の貫通孔内で露出した第1電極41上には、発光層を含んだ有機物層42が設けられている。発光層は、例えば、発光色が赤色、緑色、または青色のルミネセンス性有機化合物を含んだ薄膜である。この有機物層42は、発光層以外の層をさらに含むことができる。例えば、有機物層42は、第1電極41から発光層への正孔の注入を媒介する役割を果たすバッファ層をさらに含むことができる。また、有機物層42は、正孔輸送層、正孔ブロッキング層、電子輸送層、電子注入層などもさらに含むことができる。
隔壁絶縁層50及び有機物層42上には、光反射性の第2電極43が設けられている。第2電極43は、この例では、各画素共通に連続して設けられた陰極である。第2電極43は、パッシベーション膜18、光取り出し層30、平坦化層35及び隔壁絶縁層50に設けられたコンタクトホール(図示せず)を介して、映像信号線と同一の層上に形成された電極配線に電気的に接続されている。それぞれの有機EL素子40は、これら第1電極41、有機物層42、及び第2電極43で構成されている。
なお、図1に示す有機EL表示装置1は、通常、第2電極43と対向した封止基板(図示せず)と、その第2電極43との対向面周縁に沿って設けられたシール層(図示せず)とをさらに備えており、それにより、第2電極43と封止基板との間に密閉された空間を形成している。この空間は、例えば、Arガスなどの希ガスやN2ガスのような不活性ガスで満たされ得る。
また、この有機EL表示装置1は、絶縁基板10の外側,すなわち前面側または光出射面側,に、光散乱層60をさらに備えている。
ところで、有機EL素子40の発光層は、全方位に光を放出する。そのため、第1電極41と平坦化層35との界面には、この界面に略垂直な方向に伝搬する光だけでなく、この界面の法線に対して比較的大きな角度を為して伝搬する光も入射する。
上記の通り、この有機EL表示装置1では、平坦化層35は、有機EL素子40の第1電極41と比較して屈折率がより小さい。そのため、第1電極41と平坦化層35との界面に臨界角よりも大きな入射角で光が入射すると、平坦化層35中に近接場光であるエバネッセント波が生じる。
平坦化層35が厚い場合、先のエバネッセント波は、上記の界面で伝搬光へと変換される。すなわち、平坦化層35が厚い場合、伝搬光からエバネッセント波への変換とその逆変換とが同一界面で生じる。換言すれば、有機EL素子40の発光層が放出する光のうち、第1電極41と平坦化層35との界面に臨界角よりも大きな入射角で入射した光は、先の界面で全反射される。そのため、この光を光取り出し層30に入射させることはできない。
本態様に係る有機EL表示装置1では、上記の通り、平坦化層35を第1領域31よりも低屈折率とするとともに、平坦化層35の厚さを非常に薄くして、第1電極41と第1領域31との距離を十分に短くしている。そのため、このエバネッセント波を、平坦化層35と第1領域31との界面で伝搬光へと変換させることができる。すなわち、光が平坦化層35をトンネルする「フォトントンネリング」を生じさせることができる。したがって、本態様によると、平坦化層35が厚い場合と比較して、より高い光の取り出し効率を実現することができる。
図2は、伝搬光の入射角とエバネッセント波のしみ出し深さとの関係の一例を示すグラフである。図中、横軸は、有機EL素子40の発光層が放出する伝搬光の第1電極41と平坦化層35との界面に対する入射角を示し、縦軸は、上記界面からの深さを示している。また、図中、曲線101は、上記界面におけるエバネッセント波のエネルギーを1としたときにエバネッセント波のエネルギーが1/eにまで減少する深さ,すなわち、上記伝搬光が先の界面に入射することによって平坦化層35中に生じるエバネッセント波のしみ出し深さ,を示している。曲線102は、上記界面におけるエバネッセント波のエネルギーを1としたときにエバネッセント波のエネルギーが1/e2にまで減少する深さを示している。
なお、図2のデータは、以下の条件を仮定してシミュレーションを行うことにより得られたものである。すなわち、ここでは、第1電極41の屈折率を1.78とし、平坦化層35の屈折率を1.55とした。また、有機EL素子40の発光層は、波長460nmの青色光を放出することとした。
上記の条件のもとでは、第1電極41から平坦化層35へと入射する光の臨界角は約65°である。それゆえ、図2から明らかなように、この例では、先のエバネッセント波のしみ出し深さの最大値は160nm超である。したがって、この例では、第2領域32の存在を無視すると、第1電極41から第1領域31までの距離が約160nm以下であれば、第1電極41から平坦化層35へと臨界角で入射した光を1/e以上の効率で光取り出し層30に入射させることができる。また、この場合、第1電極41から平坦化層35へと入射する全ての光を、その入射角に拘らず、1/e2以上の効率で光取り出し層30に入射させることができる。
曲線101と曲線102との比較から明らかなように、エバネッセント波の電界強度は、第1電極41と平坦化層35との界面からの距離に対して指数関数的に減少する。すなわち、フォトンのトンネル確率は、第1電極41と第1領域31との距離が長くなると、急激に減少する。第1電極41と第1領域31との距離が、例えば、先のエバネッセント波のしみ出し深さの最大値の約63%以下,図2の例では約100nm以下,である場合、高いトンネル確率を実現することができる。
また、第1電極41と第1領域31との距離は、先のエバネッセント波のしみ出し深さの最大値の約50%以下,図2の例では約80nm以下,としてもよい。こうすると、第1電極41から平坦化層35へと入射する全ての光を、その入射角に拘らず、1/e以上の効率で光取り出し層30に入射させることができる。
このように、光取り出し効率を考慮すると、第1電極41と第1領域31との距離は、より短いことが望ましい。但し、上記の通り、平坦化層35は、有機EL素子40に平坦な下地を提供する役割を果たしている。そのため、第1電極41と第1領域31との距離をより短くすべく平坦化層35を過剰に薄くした場合、有機EL素子40に平坦な下地を提供することが難しくなる。一般に、平坦化層35の厚さが約50nm以上であれば、有機EL素子40に平坦な下地を比較的容易に提供することができる。
図2を参照しながら説明した第1電極41と第1領域31との距離は、有機EL素子40の発光色が青色であることを前提としている。一般に、発光色が青色の有機EL素子40は、発光色が緑色及び赤色の有機EL素子40と比較して発光効率が低い。したがって、消費電力及び寿命の観点では、発光色が青色の有機EL素子40を考慮して第1電極41と第1領域31との距離を定めることが有利である。また、発光色が青色の有機EL素子40を考慮して第1電極41と第1領域31との距離を定めた場合、緑色及び赤色の発光色についても、青色の発光色について上述したのとほぼ同様の効果を得ることができる。
また、有機EL表示装置1は他の構成であってもよい。
図3は、図1に示す有機EL表示装置の一変形例を概略的に示す断面図である。図3では、有機EL表示装置1を、その表示面,すなわち前面,が上方を向き、背面が下方を向くように描いている。
この有機EL表示装置1は、アクティブマトリクス型駆動方式を採用した上面発光型の有機EL表示装置である。この有機EL表示装置1では、絶縁基板10は光透過性である必要はない。
この有機EL表示装置1は、反射層70を備えたこと及び封止基板の代わりに封止膜を用いた膜封止技術を採用したこと以外は、図1の有機EL表示装置1とほぼ同じ構成である。反射層70は、ここでは、層間絶縁膜17上に設けられ、映像信号線やソース・ドレイン電極21と同一の工程で形成することができる。第1電極41は、この例では光透過性の陽極であり、第2電極43は光透過性の陰極である。
第2電極43上には、光透過性絶縁層である封止膜80が形成されている。この封止膜80には、光散乱層60が貼り付けられている。封止膜80は、外部から有機EL素子40などへの水分等の侵入を防ぐとともに、光散乱層60に平坦な表面を提供する役割を果たす。封止膜80は、例えば、第2電極43上に樹脂を塗布し、それにより得られる塗膜を硬化させることにより形成することができる。
これら有機EL表示装置1の光取り出し層30は、例えば以下の方法により形成することができる。まず、パッシベーション膜18上に、第1領域31と同一の材料からなる薄膜を形成する。次に、この薄膜上に、フォトリソグラフィを利用して第2領域32に対応した開口を有するレジストパターンを形成する。続いて、このレジストパターンをエッチングマスクとして用いて先の薄膜をエッチングする。これにより、第2領域32に対応して凹部または貫通孔が設けられた第1領域31を得る。レジストパターンを除去した後、第1領域31の凹部または貫通孔を第2領域32の材料で埋め込む。これにより、光取り出し層30を得る。
平坦化層35は、例えば以下の方法により形成することができる。まず、光取り出し層30上に、平坦化層35の材料からなる膜を膜厚300nm程度となるよう成膜する。ここでは、最終的に得られる平坦化層35よりも厚い膜を形成する。また、この成膜には、スピンコート法などの溶液塗布法を始めとする様々な薄膜形成法を利用することができる。次いで、この膜に、例えば、エッチバックや研磨などの平坦化処理を施して、先の膜を薄膜化する。ここでは、平坦化層35の膜厚として50nmとなるまでエッチバックを施す。これにより、平坦化層35を得る。
このように、平坦化層35の形成にあたって、所定の膜厚よりも厚膜に成膜した後、所定の膜厚となるよう薄型化することにより、その表面平坦性をより向上することが可能となる。
そして、光取り出し層30を有機EL素子よりも下層に形成した場合であっても、有機EL素子の下地表面の平坦性を確保し、素子不良の発生を低減することが可能となる。
尚、第1領域31の材料とパッシベーション膜18の材料とは、異なっていてもよく、或いは、同一であってもよい。後者の場合、第1領域31とパッシベーション膜18とは同一工程で形成することができる。
また、第2領域32の材料と平坦化層35の材料とは、異なっていてもよく、或いは、同一であってもよい。後者の場合、第2領域32と平坦化層35とは同一工程で形成することができる。
第1領域31の材料としては、例えば、SiNx及びSiO2などの透明誘電体やHRCなどの透明樹脂を使用することができる。また、第2領域32及び平坦化層35の材料としては、例えば、SiN及びITOなどの透明誘電体及び透明導電体やHRC及びSi樹脂などの透明樹脂を使用することができる。
第1領域31の屈折率と第2領域32の屈折率との差や、第1領域31の屈折率と平坦化層35の屈折率との差は、例えば、0.5以上とする。また、第1電極41の屈折率と平坦化層35の屈折率との差は、例えば、0.5以上とする。典型的には、第1領域31には屈折率が約2.02乃至約2.05の材料を使用し、第2領域32及び平坦化層35には屈折率が約1.53乃至約1.55の材料を使用し、第1電極41には屈折率が約2.00乃至約2.11の材料を使用する。
また、有機EL表示装置の他の構成として、図4または図5に示す構成を採用することができる。
図4及び図5は、図1に示す有機EL表示装置の他の変形例を概略的に示す断面図である。
図4では、有機EL表示装置1を、その表示面,すなわち前面,が下方を向き、背面が上方を向くように描いている。
図4に示す有機EL表示装置1は、アクティブマトリクス型駆動方式を採用した下面発光型の有機EL表示装置である。この有機EL表示装置1は、以下の構造を採用したこと以外は、図1の有機EL表示装置1と同様の構造を有している。
すなわち、図4の有機EL表示装置1では、光取り出し層30として、回折格子の代わりに、光散乱層を使用している。この光取り出し層30は、光透過性の第1領域31と、第1領域31とは屈折率が異なる光透過性の第2領域32とで構成されており、第1領域31及び第2領域32の一方は他方の中で粒状に分散している。ここでは、一例として、第2領域32が第1領域31中で粒状に分散している。また、図4の有機EL表示装置1では、絶縁基板10の外面上の光散乱層60を省略している。
図5では、図4の有機EL表示装置1に対し、有機EL表示装置1を、その表示面,すなわち前面,が上方を向き、背面が下方を向くように描いている。
この有機EL表示装置1は、アクティブマトリクス型駆動方式を採用した上面発光型の有機EL表示装置である。この有機EL表示装置1は、以下の構造を採用したこと以外は、図3の有機EL表示装置1と同様の構造を有している。
すなわち、図5の有機EL表示装置1では、図4の有機EL表示装置1と同様、光取り出し層30として光散乱層を使用している。この光取り出し層30は、光透過性の第1領域31と、第1領域31とは屈折率が異なる光透過性の第2領域32とで構成されており、第1領域31及び第2領域32の一方は他方の中で粒状に分散している。ここでは、一例として、第2領域32が第1領域31中で粒状に分散している。また、図5の有機EL表示装置1では、封止膜80上の光散乱層60を省略している。
光散乱層を利用した光取り出し層30は、例えば以下の方法により形成することができる。まず、第1領域31の材料と、第2領域32と同一の材料からなる微粒子とを含有した塗工液を準備する。次いで、スピンコート法などの溶液塗布法により、パッシベーション膜18上に先の塗工液を塗布する。この塗膜を硬化させることにより、光取り出し層30を得る。
尚、上記塗工液の塗布方法として、スリットコート法を採用することもでき、スピンコート法と比べ、放射状塗布ムラおよびスピン中心の塗布異常を低減することができる。
第1領域31の材料としては、例えば、HRC及びSi樹脂などの透明樹脂を使用することができる。また、第2領域32の材料としては、例えば、TiO2及びZrO2などの散乱体などを使用することができ、平坦化層35の材料としては、例えば、HRC及びSi樹脂などの透明樹脂を使用することができる。
第1領域31の屈折率と第2領域32の屈折率との差は、例えば、0.45以上とする。また、第1電極41の屈折率と平坦化層35の屈折率との差は、例えば、0.5以上とする。典型的には、第1領域31には屈折率が約1.53乃至約1.55の材料を使用し、第2領域32には屈折率が約2.0乃至2.4の材料を使用し、平坦化層35には屈折率が約1.53乃至約1.55の材料を使用し、第1電極41には屈折率が約2.00乃至約2.11の材料を使用する。
ここでは光取り出し層30に、第2領域32が第1領域31中で粒状に分散した構造を採用したが、第1領域31が第2領域32中で粒状に分散した構造を採用してもよい。この場合、第1領域31の材料としては、第2領域32に関して先に例示した透明誘電体や透明樹脂を使用することができ、第2領域32の材料としては、第1領域31に関して先に例示した透明樹脂を使用することができる。また、光取り出し層30に第1領域31が第2領域32中で粒状に分散した構造を採用する場合、第2領域32の材料と平坦化層35の材料とは、異なっていてもよく、或いは、同一であってもよい。
平坦化層35は、例えば以下の方法により形成することができる。
図6(a)乃至(c)は、平坦化層の形成方法の一例を概略的に示す断面図である。
この方法では、まず、光取り出し層30上に、平坦化層35の材料からなる膜を膜厚300nm程度となるよう成膜する。ここでは、最終的に得られる平坦化層35よりも厚い膜を形成する(図6(a))。また、この成膜には、スピンコート法などの溶液塗布法を始めとする様々な薄膜形成法を利用することができる。
次に、この膜をパターニングし、ドレイン電極21との貫通孔を形成する(図6(b))。
次いで、この膜に、例えば、エッチバックや研磨などの平坦化処理を施して、先の膜を薄膜化する。ここでは、平坦化層35の膜厚として50nmとなるまでエッチバックを施す。これにより、平坦化層35を得る(図6(c))。
このように、平坦化層35の形成にあたって、所定の膜厚よりも厚膜に成膜した後、所定の膜厚となるよう薄型化することにより、その表面平坦性をより向上することが可能となる。
そして、光取り出し層30を有機EL素子よりも下層に形成した場合であっても、有機EL素子の下地表面の平坦性を確保し、素子不良の発生を低減することが可能となる。特に、光取り出し層として光散乱層をフォトリソグラフィ−技術により作成する場合、微粒子分布による膜厚不均一性および現像による膜減りに起因する微粒子露出などが発生し、表面の平坦性が悪化する。このような有機EL表示装置に、平坦化層を設けることにより、その平坦性を改善することが可能となる。
次に、本発明の第2態様について説明する。
図7は、本発明の第2態様に係る有機EL表示装置を概略的に示す断面図である。図7では、有機EL表示装置1を、その表示面、すなわち前面、が下方を向き、背面が上方を向くように描いている。
この有機EL表示装置は、第1の態様に係る有機EL表示装置とほぼ同様の構成をしている。第2態様では、図4の態様における有機EL表示装置の平坦化層35が光取り出し機能を有し、第2光取り出し層30bとして配置される。
第2光取り出し層30bは、その下層に配置される第1光取り出し層30aとほぼ同様の構成であり、膜厚が第1光取り出し層30aより薄膜に成膜される。ここでは、第1光取り出し層30aを1.0μmの膜厚で成膜するのに対し、第2光取り出し層30bは0.2μm以下の膜厚となるよう成膜する。
図8(a)乃至(d)は、第1及び第2光取り出し層の形成方法の一例を概略的に示す断面図である。
この方法では、例えば、第1光取り出し層30aの厚さが1μmとなるよう、塗工液をドレイン電極21及びパッシベーション膜18上に塗布し(図8(a))、フォトリソグラフィー技術を用いてドレイン電極21に達する貫通孔を有する第1光取り出し層30aを形成する(図8(b))。
次に、第1光取り出し層30a上に、第2光取り出し層30bが厚さ0.2μmで形成されるよう塗工液を所定厚に塗布する(図8(c))。次いで、フォトリソグラフィー技術を用いて、第1光取り出し層30aの貫通孔を介してドレイン電極21に接続する貫通孔を有する第2光取り出し層30bを形成する(図8(d))。
第2態様によれば、第1光取り出し層30aの現像による膜減り起因で悪化した表面平坦性を第2光取り出し層30bにより改善できる。第2光取り出し層30bの貫通孔パターニング時の膜厚を薄く設定することにより、有機EL素子下地層の最表面をより負担の小さい条件でパターニングすることが可能となり、膜減り自体を低減することができる。したがって、良好な表面平坦性を達成することができる。また、第2光取り出し層30bは導波光の取り出し効果をも有するため、高効率な有機EL表示装置を実現することができる。
上記第1および第2態様では、第1電極41及び第2電極43をそれぞれ陽極及び陰極としたが、第1電極41及び第2電極43をそれぞれ陰極及び陽極としてもよい。
また、第1および第2態様では、有機EL表示装置1に、発光色が青、緑、赤色の3種の有機EL素子40を絶縁基板10上に並置した構造を採用しているが、有機EL表示装置1には他の構造を採用することもできる。例えば、発光色が白色の有機EL素子40を絶縁基板10上に並置し、それら有機EL素子40に対向してカラーフィルタを配置した構造を採用してもよい。
本発明の第1態様に係る有機EL表示装置を概略的に示す断面図。 伝搬光の入射角とエバネッセント波のしみ出し深さとの関係の一例を示すグラフ。 本発明の第1態様に係る有機EL表示装置の一変形例を概略的に示す断面図。 本発明の第1態様に係る有機EL表示装置の他の変形例を概略的に示す断面図。 本発明の第1態様に係る有機EL表示装置の他の変形例を概略的に示す断面図。 (a)乃至(c)は、平坦化層の形成方法の一例を概略的に示す断面図。 本発明の第2態様に係る有機EL表示装置を概略的に示す断面図。 (a)乃至(d)は、第1及び第2光取り出し層の形成方法の一例を概略的に示す断面図。
符号の説明
1…有機EL表示装置、10…絶縁基板、12…アンダーコート層、13…半導体層、14…ゲート絶縁膜、15…ゲート電極、17…層間絶縁膜、18…パッシベーション膜、20…駆動制御素子、21…ソース・ドレイン電極、30…光取り出し層、31…第1領域、32…第2領域、35…平坦化層、40…有機EL素子、41…第1電極、42…有機物層、43…第2電極、50…隔壁絶縁層、60…光散乱層、70…反射層、80…封止膜、101…曲線、102…曲線。

Claims (5)

  1. 光透過性の第1電極と、前記第1電極と対向した第2電極と、前記第1及び第2電極間に介在するとともに発光層を含んだ有機物層とを備えた有機EL素子と、前記第1電極と対向するとともに光透過性領域と前記光透過性領域と屈折率の異なる領域とを含んだ光取り出し層と、前記第1電極と前記光取り出し層との間に介在した光透過性の平坦化層とを具備した有機EL表示装置の製造方法であって、
    前記光取り出し層上に平坦化層材料を成膜して平坦化材料膜を形成する第1工程と、
    前記平坦化材料膜を薄膜化して前記平坦化層を形成する第2工程とを含んだことを特徴とする有機EL表示装置の製造方法。
  2. 前記第1工程および前記第2工程の間に、前記平坦化材料膜をパターニングする工程をさらに含んだことを特徴とする請求項1記載の有機EL表示装置の製造方法。
  3. 前記第2工程において、ドライエッチング処理を採用することを特徴とする請求項1記載の有機EL表示装置の製造方法。
  4. 光透過性の第1電極と、前記第1電極と対向した第2電極と、前記第1及び第2電極間に介在するとともに発光層を含んだ有機物層とを備えた有機EL素子と、前記第1電極と対向するとともに光透過性領域と前記光透過性領域と屈折率の異なる領域とを含んだ光取り出し層と、前記第1電極と前記光取り出し層との間に介在した光透過性の平坦化層とを具備した有機EL表示装置の製造方法であって、
    前記光取り出し層上に、前記光取り出し層の膜厚よりも膜厚の薄い光散乱層をフォトリソグラフィー技術により形成することを特徴とする有機EL表示装置の製造方法。
  5. 前記光散乱層の膜厚は、0.2μm以下であることを特徴とする請求項4記載の有機EL表示装置の製造方法。
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