JP2006099613A - 画像補間装置、画像補間方法及び画像表示装置 - Google Patents

画像補間装置、画像補間方法及び画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 画像を補間する際に、エッジ部分にガタツキやボケが生じないようにできるとともに、より滑らかな画像再生を実現することができる画像補間装置、画像補間方法及び画像表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 補間画素の画素データを算出する際、補間画素だけでなく、補間ライン上において補間画素に隣接する仮想画素をも演算対象画素とする。まず、各演算対象画素の設定可能範囲を、その画素が原画像データのエッジ位置付近に存在するか否かを考慮して設定し、その設定可能範囲内において、複数種類の斜め方向の相関値の最小値を演算対象画素毎に算出する。そして、同じ斜め方向同士の最小相関値を累積加算し、最小の累積加算値を与える斜め方向を判定する。その判定された斜め方向の相関値に最小値を与える補間画素の画素データを最終的な補間画素データとして決定する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、画像表示装置の表示部に表示等される画像を補間する画像補間装置及び画像補間方法に関する。また、本発明は、その画像補間装置を備えた画像表示装置に関する。
従来より、インターレース画像をプログレッシブ画像に変換する場合、画像を拡大する場合、画像の解像度を高める場合などにおいて、隣接した原画素の画素データ(ディスプレイ上の輝度を表すデータ量に相当する)を用いて、画像を補間する様々な方法が提案されている。
画像補間方法の代表的なものに、単純補間方法と線形補間方法とがある。単純補間方法とは、補間する画素の上下(又は左右)に隣接した画素のいずれかの画素データを、補間する画素に画素データとして与える方法である。線形補間方法とは、補間する画素の上下(又は左右)に隣接した画素の画素データを平均した値を、補間する画素に画素データとして与える方法である。
しかしながら、単純補間方法では、補間する画素に隣接した画素の画素データがそのまま与えられるため、ディスプレイ上などに再生された画像に斜め方向のエッジ部分があるとき、そのエッジ部分にガタツキが生じるという問題がある。又、線形補間方法では、補間する画素に上下(又は左右)に隣接した画素の画素データの平均値が与えられるため、補間する画素の近傍がエッジ部分であり、補間する画素の上下(又は左右)に隣接した画素の画素データの差が大きい場合には、補間された画素が中間値となり、エッジ部分にボケが生じるという問題がある。
そこで、本出願人は、画像を補間する際に、エッジ部分にガタツキやボケが生じないようにできるとともに、滑らかな画像を再生することができる画像補間方法を既に開発している(下記特許文献1、2参照)。
特開2001−346037号公報 特開2003−283809号公報
上記特許文献1、2に開示されている画像補間方法(以下、従来手法という)について簡単に説明する。図12は、従来手法において、原画素と補間される補間画素との関係を示している。ライン(v−1),v,(v+1),(v+2)が原画像の水平ラインであり、ライン(w−1),w,(w+1)が補間される水平ラインである。ここでは、ラインw上の画素X(以下、補間画素Xという)を補間する場合について説明する。
補間画素Xの真上の原画素をD12、補間画素Xの真下の原画素をD22とする。原画素D12の両隣の原画素をD11,D13とする。原画素D22の両隣の原画素をD21,D23とする。また、原画素D12の真上の原画素をD02とし、原画素D22の真下の原画素をD32とする。
以下の説明においては、原画素D11,D12,D13,D21,D22,D23,D02,D32および補間画素Xの画素データを、それぞれd11,d12,d13,d21,d22,d23,d02,d32および補間画素xで表す。
まず、補間画素Xが原画像のエッジ付近にあるか否かを判定するために、エッジ成分Eを、式:E=−d02+d12+d22−d32、にて求める。補間画素Xが原画像の黒エッジ付近に存在している場合には、エッジ成分Eは負の比較的大きな値をとり、補間画素Xが原画像の白エッジ付近に存在している場合には、エッジ成分Eは正の比較的大きな値をとる。
次に、エッジ成分Eに基づいて、補間画素Xの画素データxの設定可能範囲Sを決定し、補間画素Xを斜め方向に挟む対向画素の画素データに基づいて、補間画素Xの画素データの候補を、補間画素Xの画素データxの設定可能範囲内から求める。つまり、2つの斜め方向相関値L,Rの最小値Lmin ,Rmin とその最小値を与える画素データxl,xrとを、補間画素Xの画素データxの設定可能範囲S内から求める。ここの相関値L,Rは以下のように表される。
L=|d11−x|+|d23−x|、
R=|d13−x|+|d21−x|
そして、両最小相関値Lmin ,Rminのうち小さい方の相関値を与える画素データを抽出し、その抽出された画素データが補間画素Xの画素データxとされる。尚、両最小相関値Lmin ,Rminが等しい場合には、画素データxl,xrの平均値が補間画素Xの画素データxとされる。
しかしながら、上記従来手法においては、補間画素Xの画素データxを算出するにあたって、補間画素Xそのものを斜め方向に挟む対向画素の画素データしか考慮されていなかった。従って、例えば、白の背景に斜めの黒い線があり、その白と黒の境界部分の原画素間を補間する際、その黒い線の傾きや位置の僅かな違いで斜め方向の相関値の最小値(LminやRmin)が大きく変化したり、補間画素の画素データが大きく変化したりする場合があった。このため、従来手法にあっては、画像再生の滑らかさは必ずしも十分といえなかった。
本発明は、上記の従来手法を改良したものであって、画像を補間する際に、エッジ部分にガタツキやボケが生じないようにできるとともに、より滑らかな画像再生を実現することができる画像補間装置、画像補間方法及び画像表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る画像補間装置は、第1の原画素と第2の原画素とを結ぶ方向を上下方向と、その上下方向と直角な方向を左右方向と、夫々定義し、前記第1の原画素と前記第2の原画素との中間位置に補間されるべき補間画素の画素データを算出する画像補間装置において、補間画素及び補間画素の左右方向に近接する複数の仮想画素とを演算対象画素とし、前記画像補間装置は、演算対象画素が原画像データのエッジ位置付近に存在するかを判定するためのエッジ成分を算出し、且つ該エッジ成分と演算対象画素の上下方向の原画素の画素データに基づいて、演算対象画素の画素データの設定可能範囲を算出する演算を行うものであって、その演算を演算対象画素毎に行うことにより演算対象画素毎に前記設定可能範囲を算出する設定範囲算出部と、演算対象画素を斜め方向に挟む対向画素の組をa組選択し(aは2以上の整数)、それらの組毎に、演算対象画素の画素データの設定可能範囲内において、演算対象画素の画素データと各対向画素の画素データとの差の減少に応じて減少する相関値の最小値を、暫定相関値として算出する演算を行うものであって、その演算を演算対象画素毎に行うことにより演算対象画素毎にa個の前記暫定相関値を算出する暫定相関値算出部と、暫定相関値算出部にて算出された暫定相関値の内、傾きが同じの斜め方向同士の暫定相関値に応じた値の総和に応じた値を、候補相関値として斜め方向の種類毎に算出する候補相関値算出部と、補間画素について選択された前記a組の斜め方向の組毎に、補間画素の画素データの設定可能範囲内において、補間画素についての前記相関値に最小値を与える画素データを、候補画素データとして算出する候補画素データ算出部と、候補相関値算出部により算出された候補相関値と候補画素データ算出部により算出された候補画素データとに基づいて、補間画素の最終的な画素データを算出する補間データ算出部と、を備えたことを特徴とする。
上記画像補間装置においては、補間画素の画素データを算出する際、補間画素だけでなく、補間画素に近接する複数の仮想画素をも演算対象画素とし、演算対象画素毎に斜め方向の相関値の最小値を算出する。そして、同じ斜め方向同士の相関値の最小値(即ち、暫定相関値)を、例えば累積加算することにより、補間画素の最終的な画素データを算出するために用いられる候補相関値を算出する。
従って、例えば、白の背景に斜めの黒い線があり、その白と黒の境界部分の原画素間を補間するケースを考えた場合、その黒い線の傾きや位置の僅かな変化は、一部の暫定相関値に大きな影響を与えることがあったとしても、暫定相関値の累積加算に相当する候補相関値には大きな影響はない(“累積加算”は候補相関値の算出法の一例である)。そして、補間画素の最終的な画素データは、複数の演算対象画素についての斜め方向の相関値を考慮した候補相関値に基づいて算出されるため、安定して良好な補間動作が実現される。
つまり、上記画像補間装置を画像表示装置に組み込めば、画像補間時において、滑らかな画像再生を安定して実現することができる。また、各演算対象画素において、エッジ成分と演算対象画素の上下方向の原画素の画素データに基づいて、演算対象画素の画素データの設定可能範囲が定められるため、画像を補間したとき、エッジ部分にガタツキやボケが生じないようにできる。
尚、補間画素を挟む対向画素が、前記第1の原画素と前記第2の原画素の場合、補間画素を挟むその方向は上下方向なのであるが、本明細書においては、その方向を傾きゼロの斜め方向と捉える。従って、本明細書における「斜め方向」とは、上下方向をも含み得る。
また、上記構成において、例えば、或る演算対象画素の上下方向に隣接する原画素を第3の原画素及び第4の原画素とし、第3の原画素に隣接しかつ第4の原画素と反対側にある原画素を第5の原画素とし、第4の原画素に隣接しかつ第3の原画素と反対側にある原画素を第6の原画素とすると、設定範囲算出部は、第3、第4、第5及び第6の原画素の画素データに基づいて、前記エッジ成分を算出する。
また、上記構成において、例えば、各相関値は、演算対象画素の画素データと各対向画素の画素データとの差の絶対値の和に基づいて求められる。
また、上記構成において、例えば、前記演算対象画素は、第1、第2、・・・、第b演算対象画素から成り(bは3以上の整数)、前記a組の斜め方向は、第1、第2、・・・、第a斜め方向から成り、第1、第2、・・・、第a斜め方向に対応する前記暫定相関値を、それぞれ第1、第2、・・・、第a暫定相関値と定め、第1、第2、・・・、第a斜め方向に対応する前記候補相関値を、それぞれ第1、第2、・・・、第a候補相関値と定めると、候補相関値算出部は、第c候補相関値(cは1〜aまでの整数)を、第1演算対象画素の第c暫定相関値に応じた値と、第2演算対象画素の第c暫定相関値に応じた値と、・・・、第b演算対象画素の第c暫定相関値に応じた値との総和に基づいて算出する。
また、上記構成において、例えば、補間データ算出部は、候補相関値算出部に算出された候補相関値の内、最小の候補相関値を与える斜め方向に対応する候補画素データに基づいて、補間画素の最終的な画素データを算出する。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る画像補間方法は、第1の原画素と第2の原画素とを結ぶ方向を上下方向と、その上下方向と直角な方向を左右方向と、夫々定義し、前記第1の原画素と前記第2の原画素との中間位置に補間されるべき補間画素の画素データを算出する画像補間方法において、補間画素及び補間画素の左右方向に近接する複数の仮想画素とを演算対象画素とし、前記画像補間方法は、演算対象画素が原画像データのエッジ位置付近に存在するかを判定するためのエッジ成分を算出し、且つ該エッジ成分と演算対象画素の上下方向の原画素の画素データに基づいて、演算対象画素の画素データの設定可能範囲を算出する演算を行うステップであって、その演算を演算対象画素毎に行うことにより演算対象画素毎に前記設定可能範囲を算出する設定範囲算出ステップと、演算対象画素を斜め方向に挟む対向画素の組をa組選択し(aは2以上の整数)、それらの組毎に、演算対象画素の画素データの設定可能範囲内において、演算対象画素の画素データと各対向画素の画素データとの差の減少に応じて減少する相関値の最小値を、暫定相関値として算出する演算を行うステップであって、その演算を演算対象画素毎に行うことにより演算対象画素毎にa個の前記暫定相関値を算出する暫定相関値算出ステップと、暫定相関値算出ステップにて算出された暫定相関値の内、傾きが同じの斜め方向同士の暫定相関値に応じた値の総和に応じた値を、候補相関値として斜め方向の種類毎に算出する候補相関値算出ステップと、補間画素について選択された前記a組の斜め方向の組毎に、補間画素の画素データの設定可能範囲内において、補間画素についての前記相関値に最小値を与える画素データを、候補画素データとして算出する候補画素データ算出ステップと、候補相関値算出ステップにより算出された候補相関値と候補画素データ算出ステップにより算出された候補画素データとに基づいて、補間画素の最終的な画素データを算出する補間データ算出ステップと、を備えたことを特徴とする。
上記画像補間方法においては、補間画素の画素データを算出する際、補間画素だけでなく、補間画素に近接する複数の仮想画素をも演算対象画素とし、演算対象画素毎に斜め方向の相関値の最小値を算出する。そして、同じ斜め方向同士の相関値の最小値(即ち、暫定相関値)を、例えば累積加算することにより、補間画素の最終的な画素データを算出するために用いられる候補相関値を算出する。
従って、例えば、白の背景に斜めの黒い線があり、その白と黒の境界部分の原画素間を補間するケースを考えた場合、その黒い線の傾きや位置の僅かな変化は、一部の暫定相関値に大きな影響を与えることがあったとしても、暫定相関値の累積加算に相当する候補相関値には大きな影響はない(“累積加算”は候補相関値の算出法の一例である)。そして、補間画素の最終的な画素データは、複数の演算対象画素についての斜め方向の相関値を考慮した候補相関値に基づいて算出されるため、安定して良好な補間動作が実現される。
つまり、上記画像補間方法用いて画像補間を行えば、画像補間時において、滑らかな画像再生を安定して実現することができる。また、各演算対象画素において、エッジ成分と演算対象画素の上下方向の原画素の画素データに基づいて、演算対象画素の画素データの設定可能範囲が定められるため、画像を補間したとき、エッジ部分にガタツキやボケが生じないようにできる。
また、例えば、上記画像補間方法を実行する演算回路を備えた画像補間装置を構成するようにするとよい。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る画像表示装置は、上記画像補間装置と、原画素の画素データと前記画像補間装置により算出された補間画素の画素データに基づいて画像の表示を行う表示部と、を備えている。
上述した通り、本発明に係る画像補間装置、画像補間方法及び画像補間装置によれば、画像を補間する際に、エッジ部分にガタツキやボケが生じないようにできるとともに、より滑らかな画像再生を実現することができる。
以下、本発明を画像表示装置に実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
<<図1:画像表示装置の概略構成>>
図1は、本発明の実施の形態に係る画像表示装置1の全体構成図である。画像データ供給部2は、入力端子INを介して入力される画素データを自身の備えるメモリ(不図示)に格納する。この画像データ供給部2に与えられる画素データを、以下「原画素データ」と呼ぶことがある。画像データ供給部2には、画像補間部(画像補間装置)3が備えられており、その画像補間部3は、必要に応じて原画素間に補間される補間画素の画素データ(以下、「補間画素データ」と記すことがある)を算出する。駆動回路4は、画像データ供給部2から供給される原画素の画素データと必要に応じて算出される補間画素の画素データとに応じた信号を表示パネル(表示部)5に供給する。表示パネル5には、画素がマトリクス状に配置されており、表示パネル5は、駆動回路4から供給される信号に応じて各画素を多階調で発光させることにより、原画素の画素データ及び補間画素の画素データに基づいた画像の表示を行う。このように、画像表示装置1は、画像補間部3を備えた画像データ供給部2と、駆動回路4と、表示パネル5とから概略構成される。
また、1画面を構成する原画素データを総称して、以下、原画像データという。例えば、表示パネル画素の総数が100×200=20000の場合、1画面を構成する原画素データは、全部で20000個ある。尚、画像データ供給部2の備えるメモリ(不図示)に、原画像データを構成する原画素データの全てを格納する必要は必ずしもなく、画像データ供給部2において格納する必要がある原画素データを、そのメモリに格納すれば足る。また、原画像データを構成する原画素データの内、画像データ供給部2における処理に必要な原画素データを、その都度、画像データ供給部2に供給するようにしてもいいし、原画像データを構成する原画素データの全てを同時期に画像データ供給部2に供給するようにしてもよい。
以下、画像補間部3が補間画素データの算出する動作(換言すれば、画像補間方法)について説明を行う。原画像データは、2次元の画像データである。2次元の画像は、水平方向と垂直方向の2次元的な広がりを持っている。しかしながら、説明の簡略化上、垂直方向の1次元の補間手法についてのみ説明を行う。勿論、水平方向の補間も、以下に説明する補間手法と同様の手法を用いて可能である。
<<図2:画像補間部3の概略構成>>
図2は、画像補間部3の内部構成を示すブロック図である。画像補間部3は、原画素データの供給を受け、後述する設定可能範囲S[m]を出力する設定範囲算出部11と、原画素データの供給を受け、後述する水平相関強度値HC[m]<p>を算出する水平相関値算出部12と、原画素データの供給を受け、後述する垂直相関強度値VC[m]<p>を算出する垂直相関値算出部13と、水平相関値算出部12から供給される水平相関強度値HC[m]<p>、垂直相関値算出部13から供給される垂直相関強度値VC[m]<p>、設定範囲算出部11から供給される設定可能範囲S[m]及び原画素データに基づいて、後述する暫定相関値TCmin[m]<p>を算出する暫定相関値算出部14と、暫定相関値算出部14から供給される暫定相関値TCmin[m]<p>を、例えば累積加算することにより、後述する候補相関値C<p>を算出する候補相関値算出部15と、原画素データ及び設定範囲算出部11から供給される設定可能範囲S[m]に基づいて、後述する候補画素データxc<p>を算出する候補画素データ算出部16と、候補相関値算出部15から供給される候補相関値C<p>及び候補画素データ算出部16から供給される候補画素データxc<p>に基づいて、補間画素の最終的な画素データx[m]を算出するセレクタ(補間データ算出部)17と、から概略構成される。上記のm及びpは、共に整数の値をとる変数であるが、それらの変数がとり得る値及びその値の意味は、後の説明から明らかになる。
上記のように構成される画像補間部3を構成する各部(水平相関値算出部12等)は、処理の高速化のため、集積回路(Integrated Circuit)にて構成されているが、汎用マイクロコンピュータ等の演算回路にソフトウェアを組み込み、上記と同様の機能(詳細は下記)を持たせることによって、画像補間部3を構成するようにしても構わない。
<<図3:原画素と補間画素の関係>>
図3は、原画素と補間される補間画素との関係を示している。ライン(n−1),n,(n+1),(n+2)が原画像の水平ラインであり、ライン(i−1),i,(i+1)が補間される水平ラインである(但し、nは整数)。図3において、水平ラインnから水平ライン(n−1)に向かう方向を上方向、水平ラインnから水平ライン(n+1)に向かう方向を下方向と定める。また、各水平ライン(例えば、水平ラインn)に平行な方向を左右方向と定める。
ここでは、水平ラインi上の画素X[0](以下、補間画素X[0]という)を補間する場合について説明する。勿論、水平ラインi上の他の画素(例えば、X[−1]等)を補間することも同様に可能であるし、水平ラインi以外の水平ライン(例えば、水平ライン(i+1)等)上の画素を補間することも同様に可能である。この際、補間されるべき画素の画素データを1つずつ算出するようにしても構わないし、補間されるべき複数の画素の画素データを同時に算出するようにしても構わない。
補間画素X[0]の真上に配置される原画素をD2[0]とする。この原画素D2[0]は、水平ラインn上に配置されている。補間画素X[0]の真下の原画素をD3[0]とする。この原画素D3[0]は、水平ライン(n+1)上に配置されている。また、原画素D2[0]の真上に配置される原画素をD1[0]とする。この原画素D1[0]は、水平ライン(n−1)上に配置されている。原画素D3[0]の真下に配置される原画素をD4[0]とする。この原画素D4[0]は、水平ライン(n+2)上に配置されている。
各水平ライン上において、或る原画素と、その原画素に最も近接する原画素との間の距離をLとする。水平ライン(n−1)上において、原画素D1[0]の左側に配置され、原画素D1[0]との距離が1×L、2×L、3×L、4×Lの原画素を、夫々D1[−1]、D1[−2]、D1[−3]、D1[−4]と定めると共に、原画素D1[0]の右側に配置され、原画素D1[0]との距離が1×L、2×L、3×L、4×Lの原画素を、夫々D1[1]、D1[2]、D1[3]、D1[4]と定める。
同様に、水平ラインn上において、原画素D2[0]の左側に配置され、原画素D2[0]との距離が1×L、2×L、3×L、4×Lの原画素を、夫々D2[−1]、D2[−2]、D2[−3]、D2[−4]と定めると共に、原画素D2[0]の右側に配置され、原画素D2[0]との距離が1×L、2×L、3×L、4×Lの原画素を、夫々D2[1]、D2[2]、D2[3]、D2[4]と定める。同様に、水平ライン(n+1)上において、原画素D3[0]の左側に配置され、原画素D3[0]との距離が1×L、2×L、3×L、4×Lの原画素を、夫々D3[−1]、D3[−2]、D3[−3]、D3[−4]と定めると共に、原画素D3[0]の右側に配置され、原画素D3[0]との距離が1×L、2×L、3×L、4×Lの原画素を、夫々D3[1]、D3[2]、D3[3]、D3[4]と定める。同様に、水平ライン(n+2)上において、原画素D4[0]の左側に配置され、原画素D4[0]との距離が1×L、2×L、3×L、4×Lの原画素を、夫々D4[−1]、D4[−2]、D4[−3]、D4[−4]と定めると共に、原画素D4[0]の右側に配置され、原画素D4[0]との距離が1×L、2×L、3×L、4×Lの原画素を、夫々D4[1]、D4[2]、D4[3]、D4[4]と定める。
同様に、水平ラインi上において、補間画素X[0]の左側に配置され、補間画素X[0]との距離が1×L、2×L、3×L、4×Lの画素を、夫々X[−1]、X[−2]、X[−3]、X[−4]と定めると共に、補間画素X[0]の右側に配置され、補間画素X[0]との距離が1×L、2×L、3×L、4×Lの画素を、夫々X[1]、X[2]、X[3]、X[4]と定める。画素X[−1]、X[−2]、X[−3]、X[−4]、X[1]、X[2]、X[3]、X[4]は、補間される水平ラインi上の画素であるため、それらも補間画素と呼ぶことができるのであるが、上述したように補間画素X[0]を補間する(即ち、補間画素X[0]の画素データを算出する)場合についての説明を行うため、説明の便宜上、画素X[−1]、X[−2]、X[−3]、X[−4]、X[1]、X[2]、X[3]、X[4]を、以下、それぞれ仮想画素X[−1]、X[−2]、X[−3]、X[−4]、X[1]、X[2]、X[3]、X[4]と呼ぶことにする。
また、原画素、補間画素及び仮想画素の表記中の[ ]内の数値は、各水平ライン上における座標を表しており、各水平ラインにおいて、ある座標から距離Lだけ左側に向かえば、それらの[ ]内の数値は1だけ小さくなり、距離Lだけ右側に向かえばそれらの[ ]内の数値は1だけ大きくなる。
また、原画素D1[−4]、D1[−3]、D1[−2]、D1[−1]、D1[0]、D1[1]、D1[2]、D1[3]、D1[4]の画素データを、夫々d1[−4]、d1[−3]、d1[−2]、d1[−1]、d1[0]、d1[1]、d1[2]、d1[3]、d1[4]で表す。同様に、原画素D2[−4]、D2[−3]、D2[−2]、D2[−1]、D2[0]、D2[1]、D2[2]、D2[3]、D2[4]の画素データを、夫々d2[−4]、d2[−3]、d2[−2]、d2[−1]、d2[0]、d2[1]、d2[2]、d2[3]、d2[4]で表す。同様に、原画素D3[−4]、D3[−3]、D3[−2]、D3[−1]、D3[0]、D3[1]、D3[2]、D3[3]、D3[4]の画素データを、夫々d3[−4]、d3[−3]、d3[−2]、d3[−1]、d3[0]、d3[1]、d3[2]、d3[3]、d3[4]で表す。同様に、原画素D4[−4]、D4[−3]、D4[−2]、D4[−1]、D4[0]、D4[1]、D4[2]、D4[3]、D4[4]の画素データを、夫々d4[−4]、d4[−3]、d4[−2]、d4[−1]、d4[0]、d4[1]、d4[2]、d4[3]、d4[4]で表す。
また、仮想画素X[−4]、X[−3]、X[−2]、X[−1]、X[1]、X[2]、X[3]、X[4]の画素データを、夫々x[−4]、x[−3]、x[−2]、x[−1]、x[1]、x[2]、x[3]、x[4]で表す。補間画素X[0]の画素データをx[0]で表す。
また、各画素データは8ビットのデジタルデータから構成されており、黒の表示色に対応する黒データは“0”であり、白の表示色に対応する白データは“255”であるとする。つまり、各画素において、画素の輝度は画素データの数値が大きくなればなるほど大きくなり、逆に小さくなればなるほど小さくなる。尚、以下の説明において、MAX(f,g)は、fとgのうちの大きい方の値を選択することを示す記号である。MIN(f,g)は、fとgのうちの小さい方の値を選択することを示す記号である。
<<図4:動作説明>>
図4に示すフローチャートを参照して、画像補間部3の動作を詳細に説明する。ステップS1において、変数mのとり得る値をm=−1、0、1とする。これは、画像補間部3の演算対象画素を仮想画素X[−1]、補間画素X[0]、及び仮想画素X[1]と定めることに相当する。つまり、画像補間部3の演算対象画素は、画素X[m]である。この変数mがとる値(−1、0、1)は、予め設定されている値である。
<<<ステップS2>>>
ステップS1を終えて移行するステップS2とS3とで、設定範囲算出部11は、演算対象画素である仮想画素X[−1]、補間画素X[0]、仮想画素X[1]の夫々の設定可能範囲S[−1]、S[0]、S[1]を算出する。設定可能範囲S[−1]、S[0]、S[1]の表記における[ ]内の数値は、設定可能範囲が算出される画素の水平ライン上の座標を表していることになる。
まず、ステップS2において、設定範囲算出部11は、補間画素X[0]が原画像データのエッジ付近にあるか否かを判定するために、補間画素X[0]に対する第1エッジ成分Ea[0]及び第2エッジ成分Es[0]を、下記(式1)(式2)を用いて算出する(ステップS2)。
Ea[0]=−d1[0]+d2[0]+d3[0]−d4[0] ・・・(式1)
Es[0]=|−d2[0]+d3[0]|
−MIN(|−d1[0]+d2[0]|,|−d3[0]+d4[0]|)・・・(式2)
補間画素X[0]が原画像の黒エッジ付近に存在している場合には、第1エッジ成分Ea[0]は負の比較的大きな値をとり、補間画素X[0]が原画像の白エッジ付近に存在している場合には、第1エッジ成分Ea[0]は正の比較的大きな値をとる。また、補間画素X[0]が原画像の端エッジ付近に存在している場合には、第2エッジ成分Es[0]は比較的大きな値をとり、補間画素X[0]が原画像の端エッジ付近に存在していない場合には、第2エッジ成分Es[0]は比較的小さな値をとる。
また、ステップS2においては、補間画素X[0]に対する第1エッジ成分Ea[0]及び第2エッジ成分Es[0]の算出と同様に、仮想画素X[−1]に対する第1エッジ成分Ea[−1]及び第2エッジ成分Es[−1]の算出、並びに仮想画素X[1]に対する第1エッジ成分Ea[1]及び第2エッジ成分Es[1]の算出が行われる。Ea[0]及びEs[0]の算出、Ea[−1]及びEs[−1]の算出、Ea[1]及びEs[1]の算出は、算出の高速化等を目的として全て同時に行ってもいいし、回路規模の縮小化或いはプログラムの簡略化等を目的として順次行うようにしてもよい。これらの算出(Ea[0]及びEs[0]の算出も含む)は、具体的には、上記(式1)、(式2)を夫々、一般化した下記(式1a)、(式2a)を用いて行われる。
Ea[m]=−d1[m]+d2[m]+d3[m]−d4[m] ・・・(式1a)
Es[m]=|−d2[m]+d3[m]|
−MIN(|−d1[m]+d2[m]|,|−d3[m]+d4[m]|)・・・(式2a)
Ea[−1]、Ea[0]、Ea[1]の算出時には、上記(式1a)において変数mを、夫々−1、0、1とすればよく、Es [−1]、Es[0]、Es[1]の算出時には、上記(式2a)において変数mを、夫々−1、0、1とすればよい。
仮想画素X[−1]が原画像の黒エッジ付近に存在している場合には、第1エッジ成分Ea[−1]は負の比較的大きな値をとり、仮想画素X[−1]が原画像の白エッジ付近に存在している場合には、第1エッジ成分Ea[−1]は正の比較的大きな値をとる。また、仮想画素X[−1]が原画像の端エッジ付近に存在している場合には、第2エッジ成分Es[−1]は比較的大きな値をとり、仮想画素X[−1]が原画像の端エッジ付近に存在していない場合には、第2エッジ成分Es[−1]は比較的小さな値をとる。仮想画素X[1]についての第1エッジ成分Ea[1]及び第2エッジ成分Es[1]も、同様である。
尚、上記(式1)、(式2)、(式1a)及び(式2a)に示す第1エッジ成分及び第2エッジ成分の算出式は、一例であって、様々な変形が可能である。例えば、左右方向に隣接する原画素の画素データを考慮してEa[m]及びEs[m]を算出してもよい。この場合、例えば、(式1a)及び(式2a)において、
d1[m]を(0.5×d1[m−1]+d1[m]+0.5×d1[m+1])/2と、
d2[m]を(0.5×d2[m−1]+d2[m]+0.5×d2[m+1])/2と、
d3[m]を(0.5×d3[m−1]+d3[m]+0.5×d3[m+1])/2と、
d4[m]を(0.5×d4[m−1]+d4[m]+0.5×d4[m+1])/2と、置き換えればよい。
<<<ステップS3>>>
ステップS2の処理の後に移行するステップS3において、設定範囲算出部11は、原画素データと、第1エッジ成分Ea[0]及び第2エッジ成分Es[0] とに基づいて、補間画素X[0]の画素データx[0]の設定可能範囲S[0]を算出する。この設定可能範囲S[0]の設定の手法を、図5を参照しながら説明する。設定可能範囲S[0]の上限値をSmax[0]、下限値をSmin[0]とする。つまり、ステップS3においては、不等式Smin[0]≦S[0] ≦Smax[0]、を満たすSmin[0]とSmax[0]を求めることになる。
まず、Ea[0]≧0のときには、
Smax[0]=(d2[0]+d3[0])/2+|Es[0]|×α1+Ea[0] ×α2、
Smin[0]=(d2[0]+d3[0])/2−|Es[0]|×α1 ・・・(式3)
とされる。但し、α1、α2は、外部より制御可能な変数である。
つまり、第1エッジ成分Ea[0]が0以上のときには、画素データx[0]の設定可能範囲S[0]は、図5(a)に示す如く、d2[0]+d3[0])/2を中心とした範囲“2×|Es[0]|×α1”よりも、Ea[0] ×α2の値分だけ上側(値の大きい側)に広がった範囲となる。つまり、補間画素X[0]が原画像の白エッジ付近に存在していると想定し、設定可能範囲S[0]を、MAX(d2[0],d3[0])側に近い範囲(即ち、白に近い範囲)としている。
一方、Ea[0]<0のときには、
Smax[0]=(d2[0]+d3[0])/2+|Es[0]|×α1、
Smin[0]=(d2[0]+d3[0])/2−|Es[0]|×α1+Ea[0] ×α2 ・・・(式4)
とされる。
つまり、第1エッジ成分Ea[0]が0より小さいときには、画素データx[0]の設定可能範囲S[0]は、図5(b)に示す如く、d2[0]+d3[0])/2を中心とした範囲“2×|Es[0]|×α1”よりも、Ea[0] ×α2の値分だけ下側(値の小さい側)に広がった範囲となる。つまり、補間画素X[0]が原画像の黒エッジ付近に存在していると想定し、設定可能範囲S[0]を、MIN(d2[0],d3[0])側に近い範囲(即ち、黒に近い範囲)としている。
また、ステップS3においては、補間画素X[0]の画素データx[0]の設定可能範囲S[0]の算出と同様に、仮想画素X[−1]の画素データx[−1]の設定可能範囲S[−1]の算出、及び仮想画素X[1]の画素データx[1]の設定可能範囲S[1]の算出が行われる。S[0]の算出、S[−1]の算出、S[1]の算出は、算出の高速化等を目的として全て同時に行ってもいいし、回路規模の縮小化或いはプログラムの簡略化等を目的として順次行うようにしてもよい。これらの算出(S[0]の算出も含む)は、具体的には、上記(式3)、(式4)を夫々、一般化した下記(式3a)、(式4a)を用いて行われる。
Ea[m]≧0のとき、
Smax[m]=(d2[m]+d3[m])/2+|Es[m]|×α1+Ea[m] ×α2、
Smin[m]=(d2[m]+d3[m])/2−|Es[m]|×α1 ・・・(式3a)
Ea[m]<0のとき、
Smax[m]=(d2[m]+d3[m])/2+|Es[m]|×α1、
Smin[m]=(d2[m]+d3[m])/2−|Es[m]|×α1+Ea[m] ×α2 ・・・(式4a)
ここで、設定可能範囲S[m]の上限値をSmax[m]、下限値をSmin[m]とする。Smax[−1]、Smax[0]、Smax[1]の算出時には、上記(式3a)及び(式4a)において変数mを、夫々−1、0、1とすればよく、Smin[−1]、Smin [0]、Smin [1]の算出時には、上記(式3a)及び(式4a)において変数mを、夫々−1、0、1とすればよい。
<<<ステップS4>>>
ステップS3を終えて移行するステップS4では、補間画素X[0]を斜め方向に挟む対向画素の画素データに基づいて、補間画素X[0]の画素データの候補を、補間画素X[0]の画素データx[0]の設定可能範囲S[0]内から求める。より詳しくは、以下に説明するように、3つの斜め方向相関値TC[0]<−1>、TC[0]<0>、TC[0]<1>の各最小値TCmin[0]<−1>、TCmin [0]<0>、TCmin [0]<1>と、その最小値を与える各画素データxc<−1>、xc<0>、xc<1>とを、補間画素X[0]の画素データx[0]の設定可能範囲S[0]内から求める。
TCmin[0]<−1>、TCmin [0]<0>、TCmin [0]<1>は、暫定相関値算出部14によって求められ、それらは暫定相関値として後段の候補相関値算出部15に与えられる。xc<−1>、xc<0>、xc<1>は、候補画素データ算出部16によって求められ、それらは候補画素データ(最終的な画素データx[0]の候補)として後段のセレクタ17に与えられる。
([ ]、< >内の数値の意味)
斜め方向相関値(以下、単に「相関値」という)TC[0]<−1>、TC[0]<0>、TC[0]<1>の表記における[ ]内の数値は、演算対象画素の水平ライン上の座標を表している。従って、TC[0]<−1>、TC[0]<0>、TC[0]<1>は、全て補間画素X[0]を演算対象画素とした相関値である。
また、相関値TC[0]<−1>、TC[0]<0>、TC[0]<1>の表記における< >内の数値は、演算対象画素を挟む斜め方向の種類を表している。演算対象画素を補間画素X[0]としたとき、その補間画素X[0]を挟む対向画素が(D2[p]、D3[−p])である場合の斜め方向を<p>とする(pは整数)。画素数が許す限り、pは様々な整数値をとっても良いが、本実施形態では、説明の簡略化上、pは、3つの整数(―1、0、1)のみをとるものとする。
図6を参照すると、斜め方向<−1>、<0>、<1>は、それぞれ矢印破線40、41、42に対応している。即ち、斜め方向が<−1>の場合、補間画素X[0]を挟む対向画素は(D2[−1]、D3[1])となり、斜め方向が<0>の場合、補間画素X[0]を挟む対向画素は(D2[0]、D3[0])となり、斜め方向が<1>の場合、補間画素X[0]を挟む対向画素は(D2[1]、D3[−1])となる。補間画素X[0]を挟む対向画素が(D2[0]、D3[0])の場合、補間画素X[0]を挟むその方向は上下方向なのであるが、本明細書においては、その方向を傾きゼロの斜め方向と捉え、その方向をも斜め方向と呼ぶことにする。尚、図6は、図3に示される画素の一部分を表示したものであり、図6において、図3と同一の部分には、同一の符号を付している。
また、演算対象画素を仮想画素X[m]としたとき、その補間画素X[m]を挟む対向画素が(D2[m+p]、D3[m−p])である場合の斜め方向は、<p>となる。例えば、斜め方向<−1>の場合(即ち、p=−1の場合)、m=−1に対応する仮想画素X[−1]を挟む対向画素は(D2[−2]、D3[0])となる。
上述したような、[ ]内の数値が表す意味、< >内の数値が表す意味は、後述する水平相関強度値HC[m]<p>及び垂直相関強度値VC[m]<p>の表記においても、同様である。また、上述したような、< >内の数値が表す意味は、上記の候補画素データxc<p>及び後述する候補相関値C<p>の表記においても、同様である。
(TCmin[0]<−1>の求め方)
暫定相関値TCmin[0]<−1>、TCmin [0]<0>、TCmin [0]<1>の求め方は、同様であるため、TCmin[0]<−1>を例にとり、その求め方を詳しく説明する。また、候補画素データxc<−1>、xc<0>、xc<1>の求め方は、同様であるため、暫定相関値TCmin[0]<−1>に対応する候補画素データxc<−1>を例にとり、その求め方を詳しく説明する。
まず、相関値TC[0]<−1>について説明する。相関値TC[0]<−1>は、補間画素X[0]の画素データと対向画素D2[−1]、D3[1]の画素データとの相関を表すものであり、相関値TC[0]<−1>は、下記(式5)により表される。
TC[0]<−1>=|d2[−1]−x[0]|+|d3[1]−x[0]|
+HC[0]<−1>×β−|VC[0]<−1>|×γ
=|d2[−1]−x[0]|+|d3[1]−x[0]|+φ[0]<−1> ・・・(式5)
但し、(式5)において、β、γは外部から制御可能な変数であり、また、φ[0]<−1>=HC[0]<−1>×β−|VC[0]<−1>|×γ、が成立する。
(式5)から理解できるように、相関値TC[0]<−1>は、演算対象画素である補間画素X[0]の画素データx[0]と対向画素D2[−1]、D3[1]の画素データd2[−1]、d3[1]との近似関係を表しており、x[0]とd2[−1]の差が減少すれば相関値TC[0]<−1>は減少し、x[0]とd3[1]の差が減少しても相関値TC[0]<−1>は減少する。その逆もまた真である。
(式5)におけるHC[0]<−1>は、下記(式6)によって求められる量d2[−2]〜d2[0]の水平方向の変化量hc1[0]<−1>と、下記(式7)によって求められる量d3[0]〜d2[2]の水平方向の変化量hc2[0]<−1>とを用いて、下記(式8)にて表される値であり、演算対象画素である補間画素X[0]の斜め方向<−1>に対応する水平相関強度値である。
水平方向の変化量hc1[0]<−1>は、図6の破線部50内における原画素の画素データ、即ち、対向画素D2[−1]の画素データと対向画素D2[−1]を中心とした水平方向の周辺画素D2[−2]、D2[0]の画素データとに基づいて表される。水平方向の変化量hc2[0]<−1>は、図6の破線部51内における原画素の画素データ、即ち、対向画素D3[1]の画素データと対向画素D3[1]を中心とした水平方向の周辺画素D3[0]、D3[2]の画素データとに基づいて表される。
hc1[0]<−1>=−d2[−2]+2×d2[−1]−d2[0] ・・・(式6)
hc2[0]<−1>=−d3[0]+2×d3[1]−d3[2] ・・・(式7)
HC[0]<−1>=MAX(hc1[0]<−1>,hc2[0]<−1>)
(hc1[0]<−1> <0、且つhc2[0]<−1> <0の時)、
HC[0]<−1>=MIN(hc1[0]<−1>,hc2[0]<−1>)
(hc1[0]<−1> ≧0、且つhc2[0]<−1> ≧0の時)、
HC[0]<−1>=0
(hc1[0]<−1> ≧0、且つhc2[0]<−1> <0
又は、hc1[0]<−1> <0、且つhc2[0]<−1> ≧0) ・・・(式8)
hc1[0]<−1>とhc2[0]<−1>の双方がゼロより小さい場合は、水平相関強度値HC[0]<−1>は、hc1[0]<−1>とhc2[0]<−1>の内、大きい方の値となる一方、hc1[0]<−1>とhc2[0]<−1>の双方がゼロ以上の場合は、水平相関強度値HC[0]<−1>は、hc1[0]<−1>とhc2[0]<−1>の内、小さい方の値となる。また、その何れにも当てはまらない場合、即ち、“hc1[0]<−1>がゼロ以上且つhc2[0]<−1>がゼロ未満”、又は“hc1[0]<−1>がゼロ未満且つhc2[0]<−1>がゼロ以上”の場合は、水平相関強度値HC[0]<−1>はゼロとなる。
また、(式5)におけるVC[0]<−1>は、下記(式9)によって求められる量d1[−1]〜d3[−1]の垂直方向の変化量vc1[0]<−1>と、下記(式10)によって求められる量d2[1]〜d4[1]の垂直方向の変化量vc2[0]<−1>とを用いて、下記(式11)にて表される値であり、演算対象画素である補間画素X[0]の斜め方向<−1>に対応する垂直相関強度値である。
垂直方向の変化量vc1[0]<−1>は、図6の破線部52内における原画素の画素データ、即ち、対向画素D2[−1]の画素データと対向画素D2[−1]を中心とした垂直方向の周辺画素D1[−1]、D3[−1]の画素データとに基づいて表される。垂直方向の変化量vc2[0]<−1>は、図6の破線部53内における原画素の画素データ、即ち、対向画素D3[1]の画素データと対向画素D3[1]を中心とした垂直方向の周辺画素D2[1]、D4[1]の画素データとに基づいて表される。
vc1[0]<−1>=−d1[−1]+2×d2[−1]−d3[−1] ・・・(式9)
vc2[0]<−1>=−d2[1]+2×d3[1]−d4[1] ・・・(式10)
VC[0]<−1>=MAX(vc1[0]<−1>,vc2[0]<−1>)
(vc1[0]<−1> <0、且つvc2[0]<−1> <0の時)、
VC[0]<−1>=MIN(vc1[0]<−1>,vc2[0]<−1>)
(vc1[0]<−1> ≧0、且つvc2[0]<−1> ≧0の時)、
VC[0]<−1>=0
(vc1[0]<−1> ≧0、且つvc2[0]<−1> <0
又は、vc1[0]<−1> <0、且つvc2[0]<−1> ≧0) ・・・(式11)
vc1[0]<−1>とvc2[0]<−1>の双方がゼロより小さい場合は、垂直相関強度値VC[0]<−1>は、vc1[0]<−1>とvc2[0]<−1>の内、大きい方の値となる一方、vc1[0]<−1>とvc2[0]<−1>の双方がゼロ以上の場合は、垂直相関強度値VC[0]<−1>は、vc1[0]<−1>とvc2[0]<−1>の内、小さい方の値となる。また、その何れにも当てはまらない場合、即ち、“vc1[0]<−1>がゼロ以上且つvc2[0]<−1>がゼロ未満”、又は“vc1[0]<−1>がゼロ未満且つvc2[0]<−1>がゼロ以上”の場合は、垂直相関強度値VC[0]<−1>はゼロとなる。
上記(式5)〜(式11)から理解されるように、相関値TC[0]<−1>は、演算対象画素である補間画素X[0]の画素データx[0]と各対向画素の画素データd2[−1]、d3[1]との差の絶対値の和と、各対向画素の周辺の原画素の画素データとに基づいて算出される補正値φ[0]<−1>と、で表される。
相関値TC[0]<−1>の最小値を求める手法としては手法Aと手法Bの2つの手法の何れかを採用できる。手法Aは、設定可能範囲S[0]内の値を次々と上記(式5)のx[0]に代入し、その代入によって得られた値を比較することにより、設定可能範囲S[0]内における相関値TC[0]<−1>の最小値を求める手法である。
一方、手法Bは、次に示す(式12)を利用して相関値TC[0]<−1>の最小値を求める手法である。(式12)を示す前に、図7の説明を行う。図7における折れ線54は、演算対象画素である補間画素X[0]の画素データx[0]と相関値TC[0]<−1>との関係を表している。図7における縦軸の表示は、図の簡略化のため、単に相関値TCとなっているが、正確には、相関値TC[0]<−1>である。これは、後述する図8(a)〜図8(f)においても同様である。また、図7に示される表記xmin、xmaxは、正確には夫々xmin[0]<−1>、xmax[0]<−1>であるが、図の簡略化のため、“[0]<−1>”の表記を省略している。これは、後述する図8(a)〜図8(f)においても同様である。図7の折れ線54からも分かるように、(式5)は、下記(式12)のように変形できる。
TC[0]<−1>=xmax[0]<−1>−xmin[0]<−1>+φ[0]<−1>+2×(x[0]−xmax[0]<−1>)
(但し、x[0]>xmax[0]<−1>の時)、
TC[0]<−1>=xmax[0]<−1>−xmin[0]<−1>+φ[0]<−1>
(但し、xmin[0]<−1>≦x[0] ≦xmax[0]<−1>の時)、
TC[0]<−1>=xmax[0]<−1>−xmin[0]<−1>+φ[0]<−1>+2×(xmin[0]<−1> −x[0])
(但し、x[0]<xmin [0]<−1>の時) ・・・・・・・・・・・・・・(式12)
ここで、xmin[0]<−1>は、各対向画素の画素データd2[−1]とd3[1]の内、小さい方の値を表し、xmax[0]<−1>は、各対向画素の画素データd2[−1]とd3[1]の内、大きい方の値を表す。即ち、下記(式13)が成立する。
xmin[0]<−1>=MIN(d2[−1],d3[1])
xmax[0]<−1>=MAX(d2[−1],d3[1]) ・・・(式13)
上記(式12)と図7に示すグラフから、相関値TC[0]<−1>の最小値TCmin[0]<−1>は、以下のように求められる。尚、図8(a)〜図8(f)は、画素データx[0]と相関値TC[0]<−1>との関係を示す折れ線54を示すと共に、夫々、画素データx[0]の設定可能範囲S[0]を示す矢印55、56、57、58、59、60を示しており、以下の説明にて参照される。
まず、Smax[0]<xmin[0]<−1>のとき、即ち、設定可能範囲S[0]の最大値Smax[0]が画素データd2[−1]、d3[1]の双方よりも小さいとき、図8(a)に示すように、x[0]=Smax[0]で相関値TC[0]<−1>は最小となる。つまり、最小相関値TCmin[0]<−1>は、
(xmin[0]<−1>+xmax[0]<−1>)−2×Smax[0]+φ[0]<−1>、となる。また、この最小相関値を与える補間画素X[0]の画素データx[0]は、Smax[0]である。従って、この場合、候補画素データ算出部16は、Smax[0]を候補画素データxc<−1>として出力する。
次に、Smin[0]>xmax[0]<−1>のとき、即ち、設定可能範囲S[0]の最小値Smin[0]がxmax[0]<−1>よりも大きいとき、図8(b)に示すように、x[0]=Smin[0]で相関値TC[0]<−1>は最小となる。つまり、最小相関値TCmin[0]<−1>は、
2×Smin[0]−(xmin[0]<−1>+xmax[0]<−1>)+φ[0]<−1>、となる。また、この最小相関値を与える補間画素X[0]の画素データx[0]は、Smin[0]である。従って、この場合、候補画素データ算出部16は、Smin[0]を候補画素データxc<−1>として出力する。
次に、xmin[0]<−1>≦Smin[0]≦xmax[0]<−1>が成立するとき、xmin[0]<−1>≦Smax[0]≦xmax[0]<−1>が成立するとき、又はSmin[0]<xmin[0]<−1>且つSmax[0]>xmax[0]<−1>が成立するとき、即ち、xmin[0]<−1>〜xmax[0]<−1>の範囲と設定可能範囲S[0]とに重なる部分がある場合、図8(c)〜図8(f)に示すように、最小相関値TCmin[0]<−1>は、
xmax[0]<−1>−xmin[0]<−1>+φ[0]<−1>、となる((式12)を参照)。また、この最小値を与える補間画素X[0]の画素データx[0]は、複数の値をとりうるが、図8(c)〜図8(f)に示すように、設定可能範囲S[0]内であって、且つxmin[0]〜xmax[0]の範囲内の値の中央値が候補画素データxc<−1>として決定される。つまり、xc<−1>は、(MIN(Smax[0],xmax[0]<−1>)+MAX(Smin[0],xmin[0]<−1>)/2、とされる。
このようにして、ステップS4において、斜め方向<−1>に対応する相関値TC[0]<−1>の最小値TCmin[0]<−1>と、その最小値を与える画素データxc<−1>とが、補間画素X[0]の画素データx[0]の設定可能範囲S[0]内から求める。この最小相関値TCmin[0]<−1>は、暫定相関値として後段の候補相関値算出部15に与えられ、画素データxc<−1>は、候補画素データとして後段のセレクタ17に与えられる。
また、ステップS4においては、暫定相関値TCmin[0]<−1>及び候補画素データxc<−1>の算出と同様に、斜め方向<0>に対応する暫定相関値TCmin[0]<0>及び候補画素データxc<0>の算出、並びに斜め方向<1>に対応する暫定相関値TCmin[0]<1>及び候補画素データxc<1>の算出が、同時に或いは順次に行われる。これらの算出(斜め方向<−1>に対応するTCmin[0]<−1>及びxc<−1>の算出も含む)は、具体的には、上記(式5)〜(式13)を、それぞれ一般化した下記(式5a)〜(式13a)を用いて行われる。(式5a)〜(式13a)におけるmには、演算対象画素の水平ライン上の座標が代入され、pには、演算対象画素を挟む斜め方向に対応する数値が代入される。例えば、演算対象画素が仮想画素X[1]であり、仮想画素X[1]を斜め方向に挟む対向画素が、D2[2]とD3[0]である場合は、(式5a)〜(式13a)において、m=1、p=1として、上記手法A又は手法Bを用いつつ、暫定相関値TCmin[1]<1>及び候補画素データxc<1>を求めればいい。
TC[m]<p>=|d2[m+p]−x[m]|+|d3[m−p]−x[m]|
+HC[m]<p>×β−|VC[m]<p>|×γ
=|d2[m+p]−x[m]|+|d3[m−p]−x[m]|+φ[m]<p>
(但し、φ[m]<p>=HC[m]<p>×β−|VC[m]<p>|×γ) ・・・(式5a)
hc1[m]<p>=−d2[m+p−1]+2×d2[m+p]−d2[m+p+1] ・・・(式6a)
hc2[m]<p>=−d3[m−p−1]+2×d3[m−p]−d3[m−p+1] ・・・(式7a)
HC[m]<p>=MAX(hc1[m]<p>,hc2[m]<p>)
(hc1[m]<p> <0、且つhc2[m]<p> <0の時)、
HC[m]<p>=MIN(hc1[m]<p>,hc2[m]<p>)
(hc1[m]<p> ≧0、且つhc2[m]<p> ≧0の時)、
HC[m]<p>=0
(hc1[m]<p> ≧0、且つhc2[m]<p> <0
又は、hc1[m]<p> <0、且つhc2[m]<p> ≧0) ・・・(式8a)
vc1[m]<p>=−d1[m+p]+2×d2[m+p]−d3[m+p] ・・・(式9a)
vc2[m]<p>=−d2[m−p]+2×d3[m−p]−d4[m−p] ・・・(式10a)
VC[m]<p>=MAX(vc1[m]<p>,vc2[m]<p>)
(vc1[m]<p> <0、且つvc2[m]<p> <0の時)、
VC[m]<p>=MIN(vc1[m]<p>,vc2[m]<p>)
(vc1[m]<p> ≧0、且つvc2[m]<p> ≧0の時)、
VC[m]<p>=0
(vc1[m]<p> ≧0、且つvc2[m]<p> <0
又は、vc1[m]<p> <0、且つvc2[m]<p> ≧0) ・・・(式11a)
TC[m]<p>=xmax[m]<p>−xmin[m]<p>+φ[m]<p>+2×(x[m]−xmax[m]<p>)
(但し、x[m]>xmax[m]<p>の時)、
TC[m]<p>=xmax[m]<p>−xmin[m]<p>+φ[m]<p>
(但し、xmin[m]<p>≦x[m]≦xmax[m]<p>の時)、
TC[m]<p>=xmax[m]<p>−xmin[m]<p>+φ[m]<p>+2×(xmin[m]<p>−x[m])
(但し、x[m]<xmin [m]<p>の時) ・・・・・・・・・・・・・・(式12a)
xmin[m]<p>=MIN(d2[m+p],d3[m−p])
xmax[m]<p>=MAX(d2[m+p],d3[m−p]) ・・・(式13a)
<<<ステップS5>>>
また、ステップS5においては、ステップS4における暫定相関値TCmin[0]<−1>、TCmin[0]<0>及びTCmin[0]<1>の算出と同様に、演算対象画素を仮想画素X[−1]とした(即ち、m=−1とした)暫定相関値TCmin[−1]<−1>、TCmin[−1]<0>及びTCmin[−1]<1>の算出、ならびに演算対象画素を仮想画素X[1]とした(即ち、m=1とした)暫定相関値TCmin[1]<−1>、TCmin[1]<0>及びTCmin[1]<1>の算出が、同時に或いは順次に行われる。説明の便宜上、ステップS4とステップS5とのステップを分けて説明しているが、ステップS4とステップS5の処理は並行して行われる(勿論、順次に行うようにしても構わない)。ステップS5における算出も、上記(式5a)〜(式13a)を用いて行われる(但し、m=−1、1とする)。
<<<ステップS6>>>
ステップS5の後に移行するステップS6では、候補相関値算出部15が、傾きが同じ斜め方向同士の暫定相関値TCmin[m]<p>を累積加算することにより、候補相関値C<p>を算出する。具体的には、斜め方向<−1>、<0>、<1>の夫々に対応する候補相関値C<−1>、C<0>、C<1>は、下記(式14)を用いて求められる。
C<−1>=TCmin[−1]<−1>+TCmin[0]<−1>+TCmin[1]<−1>、
C<0> =TCmin[−1]<0> +TCmin[0]<0> +TCmin[1]<0>、
C<1> =TCmin[−1]<1> +TCmin[0]<1> +TCmin[1]<1> ・・・(式14)
即ち、図9(a)の破線矢印61、62、63の夫々に対応する、各演算対象画素(X[−1]、X[0]、X[1])の斜め方向<−1>の暫定相関値TCmin[−1]<−1>、TCmin[0]<−1>、TCmin[1]<−1>の総和を、斜め方向<−1>の候補相関値C<−1>とする。同様に、図9(b)の破線矢印64、65、66の夫々に対応する、各演算対象画素(X[−1]、X[0]、X[1])の斜め方向<0>の暫定相関値TCmin[−1]<0>、TCmin[0]<0>、TCmin[1]<0>の総和を、斜め方向<0>の候補相関値C<0>とする。同様に、図9(c)の破線矢印67、68、69の夫々に対応する、各演算対象画素(X[−1]、X[0]、X[1])の斜め方向<1>の暫定相関値TCmin[−1]<1>、TCmin[0]<1>、TCmin[1]<1>の総和を、斜め方向<1>の候補相関値C<1>とする。尚、図9(a)〜図9(c)は、図3に示される画素の一部分を表示したものであり、図9(a)〜図9(c)において、図3と同一の部分には、同一の符号を付している。
また、(式14)を一般化した式は、下記(式14a)のようになる。(式14a)において、maは負の整数であって、mの最小値を示しており、mbは正の整数であって、mの最大値を示している。
C<p>=TCmin[ma]<p>+TCmin[ma+1]<p>+・・・+TCmin[0]<p>+・・・
+TCmin[mb−1]<p>+TCmin[mb]<p> ・・・(式14a)
(式14a)におけるmには、演算対象画素の水平ライン上の座標が代入され、pには、演算対象画素を挟む斜め方向に対応する数値が代入される。また、(式14)の代わりに下記(式14b)を用いて候補相関値C<−1>、C<0>、C<1>を求めても構わない。即ち、加算対象となる各暫定相関値に、重み付け係数k-1,k0,k1を付与しても構わない。重み付け係数k-1,k0,k1は、外部から制御可能な変数、又は設計段階において予め定められる定数である。尚、(式14)から(式14a)に一般化したように、(式14b)も、同様に一般化可能であるのは、言うまでもない。また、(式14)、(式14a)及び(式14b)にて求められる候補相関値C<−1>、C<0>、C<1>に、必要に応じた補正(例えば、一定値を加算)を施した値を、最終的な候補相関値C<−1>、C<0>、C<1>とするようにしても構わない。
C<−1>=k-1×TCmin[−1]<−1>+k0×TCmin[0]<−1>+k1×TCmin[1]<−1>、
C<0> =k-1×TCmin[−1]<0> +k0×TCmin[0]<0> +k1×TCmin[1]<0>、
C<1> =k-1×TCmin[−1]<1> +k0×TCmin[0]<1> +k1×TCmin[1]<1> ・・・(式14b)
<<<ステップS7>>>
上述したステップS4及びステップS6の処理により、3つの斜め方向<−1>,<0>,<1>の夫々に対応する候補相関値C<−1>,C<0>,C<1>及び候補画素データxc<−1>、xc<0>、xc<1>がセレクタ17に供給される。セレクタ17は、これらの与えられた候補相関値及び候補画素データに基づいて、補間画素X[0]の最終的な画素データx[0]を算出する。
具体的には、候補相関値C<−1>,C<0>,C<1>の内、最小の候補相関値を与える斜め方向に対応する候補画素データ(即ち、最小の候補相関値と< >内の数値が同じの候補画素データ)を、最終的な画素データx[0]とする。例えば、C<−1>,C<0>,C<1>が、それぞれ10、4、7の場合は、xc<0>が最終的な画素データx[0]となり、C<−1>,C<0>,C<1>が、それぞれ3、8、4の場合は、xc<−1>が最終的な画素データx[0]となる。
候補相関値C<−1>,C<0>,C<1>の内、最小の候補相関値が2つ以上ある場合は、以下の第1手法、第2手法、第3手法の何れかを採用して、最終的な画素データx[0]を算出する。
第1手法は、最小の候補相関値を与える斜め方向に対応する候補画素データのうち、補間画素X[0]に最も近接した対向画素から得られた候補画素データを選択し、選択した候補画素データが1つである場合にはその候補画素データを補間画素X[0]の最終的な画素データx[0]とする一方、選択した候補画素データが2つである場合にはそれらの平均値を補間画素X[0]の最終的な画素データx[0]とする。
本実施形態の場合、補間画素X[0]を斜め方向に挟む対向画素の組は(D2[−1],D3[1])、(D2[0],D3[0])、(D2[1],D3[−1])の3つである。そのため、この3つの組の内、最も近接した対向画素は、斜め方向<0>に対応する(D2[0],D3[0])であり、また、補間画素[0]と斜め方向<−1>に対応する対向画素との距離と、補間画素[0]と斜め方向<1>に対応する対向画素との距離は等しい。従って、例えば、C<−1>,C<0>,C<1>が、それぞれ10、4、4の場合、斜め方向<0>に対応する候補画素データxc<0>が最終的な画素データx[0]となり、例えば、C<−1>,C<0>,C<1>が、それぞれ4、10、4の場合、(xc<−1>+xc<1>)/2が最終的な画素データx[0]となる。
第2手法は、最小の候補相関値を与える斜め方向に対応する候補画素データの平均値を、最終的な画素データx[0]とする。例えば、C<−1>,C<0>,C<1>が、それぞれ10、4、4の場合、最終的な画素データx[0]は、(xc<0>+xc<1>)/2、となる。また、例えば、C<−1>,C<0>,C<1>が、全て4の場合、最終的な画素データx[0]は、(xc<−1>+xc<0>+xc<1>)/3、となる。
第3手法は、最小の候補相関値を与える斜め方向に対応する候補画素データのうちから、最大値と最小値を抽出し、抽出した最大値と最小値の平均値を補間画素の画素データとする。例えば、C<−1>,C<0>,C<1>が、全て4であり、且つxc<−1>,xc<0>,xc<1>が、それぞれ2、8、6の場合、最終的な画素データx[0]は、(xc<−1>+xc<1>)/2、となる。
(効果の説明)
従来手法においては(図12参照)、補間画素Xのみを斜め方向に挟む対向画素の組毎に、斜め方向の相関値の最小値(LminやRmin)を算出し、その最小値を与える補間画素の画素データを最終的な画素データとしていた。つまり、補間画素Xの画素データxを算出するにあたって、補間画素Xそのものを斜め方向に挟む対向画素の画素データしか考慮されていなかった。
従って、例えば、白の背景に斜めの黒い線があり、その白と黒の境界部分の原画素間を補間する際、その黒い線の傾きや位置の僅かな違いで斜め方向の相関値の最小値(LminやRmin)が大きく変化したり、補間画素の画素データが大きく変化したりする場合があった。このため、従来手法にあっては、画像再生の滑らかさは必ずしも十分とは言えなかった。
一方、本発明の実施の形態に係る画像補間部3においては、補間画素X[0]の画素データx[0]を算出する際、補間画素X[0]だけでなく、補間画素[0]に近接する複数の仮想画素(上述の実施形態では、仮想画素X[−1]とX[1])をも演算対象画素とし、演算対象画素毎に斜め方向の相関値TC[m]<p>の最小値を算出する。そして、同じ斜め方向同士の相関値の最小値(即ち、暫定相関値TCmin[m]<p>)を累積加算することにより、補間画素X[0]の最終的な画素データx[0]を決定するための候補相関値を算出する。
従って、例えば、白の背景に斜めの黒い線があり、その白と黒の境界部分の原画素間を補間するケースを考えた場合、その黒い線の傾きや位置の僅かな変化は、一部の暫定相関値(例えば、TCmin[0]<1>)に大きな影響を与えることがあったとしても、暫定相関値の累積加算に相当する候補相関値には大きな影響はない。そして、補間画素の最終的な画素データは、複数の演算対象画素についての斜め方向の相関値を考慮した候補相関値に基づいて算出されるため、安定して良好な補間動作が実現される。
つまり、画像補間部3を画像表示装置1に組み込めば、画像補間時において、滑らかな画像再生を安定して実現することができる。これは、画像補間の際にサンプリングの数を増やせば、補間後の画像が滑らかになるという一般的な考え方からも理解できる。
また、各演算対象画素X[m]において、第1エッジ成分Ea[m]、第2エッジ成分Es[m]及び演算対象画素の上下方向の原画素の画素データに基づいて、演算対象画素の画素データの設定可能範囲S[m]が定められるため、画像を補間したとき、エッジ部分にガタツキやボケが生じないようにできる。
<<実施形態の変形>>
(変数mの値の変更)
上述の実施形態においては、ステップS1(図4参照)にて、m=−1,0,1とすることにより、演算対象画素を補間画素X[0]、仮想画素X[−1]、X[0]の3つとしたが、勿論、本発明はこれに限定されるものではなく、演算対象画素として補間画素X[0]及び補間画素X[0]に近接する複数の仮想画素を選ぶようにすれば、どのような選び方でも良い。
例えば、ステップS1にて、m=−3、−2、−1、0、1、2、3とすることにより、演算対象画素を補間画素X[0]、仮想画素X[−3]、X[−2]、X[−1]、X[1]、X[2]、X[3] の7つにしてもよいし、必要に応じてm=−3、−2、−1、0、1、2としてもよい。これらの場合、最終的な画素データx[0]を算出するために必要な暫定相関値等の各種の値は、演算対象画素の水平ライン上の座標を表す変数m及び/又は変数pを一般化した式(式1a)〜(式14a)を用いて、上記と同様に求めればよい。(式1a)〜(式14a)におけるmには、上述の説明と同様、演算対象画素の水平ライン上の座標が代入され、pには、演算対象画素を挟む斜め方向に対応する数値が代入される。
(変数pの値の変更)
また、説明の簡略化上、変数pは3つの整数(−1、0、1)のみをとるものとして、上記の実施形態を説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、画素数が許す限り、pは様々な整数値をとりうる。
例えば、演算対象画素を斜め方向に挟む対向画素の組が、図10に示す如く、7組(p=−3、−2、−1、0、1、2、3)あるようにしてもよい。この場合、補間画素X[0]を斜め方向に挟む対向画素の組は、斜め方向<−3>に対応する(D2[−3],D3[3])、斜め方向<−2>に対応する(D2[−2],D3[2])、斜め方向<−1>に対応する(D2[−1],D3[1])、斜め方向<0>に対応する(D2[0],D3[0])、斜め方向<1>に対応する(D2[1],D3[−1])、斜め方向<2>に対応する(D2[2],D3[−2])、及び斜め方向<3>に対応する(D2[3],D3[−3])の7つとなる。尚、図10において、図3と同一の部分には同一の符号を付してある。
この場合、補間画素X[0]以外の演算対象画素を斜め方向に挟む対向画素の組も、同様に7組となる。つまり、演算対象画素として仮想画素[−1]を例にとった場合、仮想画素[−1]を斜め方向に挟む対向画素の組は、斜め方向<−3>に対応する(D2[−4],D3[2])、斜め方向<−2>に対応する(D2[−3],D3[1])、斜め方向<−1>に対応する(D2[−2],D3[0])、斜め方向<0>に対応する(D2[−1],D3[−1])、斜め方向<1>に対応する(D2[0],D3[−2])、斜め方向<2>に対応する(D2[1],D3[−3])、及び斜め方向<3>に対応する(D2[2],D3[−4])の7つとなる。
そして、最終的な画素データx[0]を算出するために必要な暫定相関値等の各種の値は、演算対象画素の水平ライン上の座標を表す変数m及び/又は変数pを一般化した式(式1a)〜(式14a)を用いて、上記と同様に求められる。
例えば、演算対象画素が補間画素X[0]、仮想画素X[−2]、X[−1]、X[1]、X[2] の5つの場合、斜め方向<−2>に対応する候補相関値C<−2>は、図11に示す5本の破線矢印71、72、73、74、75の夫々に対応する暫定相関値TCmin[−2]<−2>、TCmin[−1]<−2>、TCmin[0]<−2>、TCmin[1]<−2>、TCmin[2]<−2>を累積加算することにより得られる。尚、候補相関値C<−2>の算出にあたって、単純に累積加算するのではなく、上述と同様、各暫定相関値に重み付け係数を付与するようにしてもよいのは勿論である。
そして、傾きが同一の斜め方向についての暫定相関値が候補相関値算出部15にて累積加算等されて得られる7つの候補相関値C<−3>、C<−2>、C<−1>、C<0>、C<1>、C<2>及びC<3>と、7つの候補画素データxc<−3>、xc<−2>、xc<−1>、xc<0>、xc<1>、xc<2>及びxc<3>とに基づいて、補間画素X[0]の最終的な画素データx[0]が算出される。尚、図11において、図3と同一の部分には同一の符号を付してある。
また、変数pは、必ずしも数値0をとる必要はない。例えば、演算対象画素を斜め方向に挟む対向画素の組を、p=−3、−2、−1、1、2、3の6組としても構わない。更にまた、変数pは2つの整数(−1、1)のみをとるとしても構わない。
(補正値φの省略)
斜め方向の相関値TC[m]<p>は、上述の説明と上記(式5)及び(式5a)から分かるように、演算対象画素の画素データx[m]と各対向画素の画素データとの差の絶対値の和と、各対向画素の周辺の原画素の画素データとに基づいて算出される補正値φ[m]<p>と、で表される。
補正値φ[m]<p>を加味して相関値TC[m]<p>を算出することが、滑らかな画像補間の実現にとっては望ましいのあるが、(式5)におけるφ[0]<−1>や(式5a)におけるφ[m]<p>を省略することは可能である。この場合、当然、(式5)を変形した(式12)におけるφ[0]<−1>の項、(式5a)を変形した(式12a)におけるφ[m]<p>の項はなくなる。
本発明に係る画像補間装置及び画像補間方法によれば、画像を補間する際に、エッジ部分にガタツキやボケが生じないようにできるとともに、滑らかな画像再生を実現することができる。従って、ブラウン管を用いた表示装置や、エレクトロルミネッセンス(EL)素子を駆動する有機EL表示装置、液晶素子を用いた液晶表示装置等、様々な画像表示装置に好適である。ここにおける画像表示装置とは、画像の表示を行うことのできる表示部を備えているもの全てを対象とする。例えば、テレビジョン、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話等、様々な電気機器が当てはまる。
本発明の実施の形態に係る画像表示装置の全体的構成を示すブロック図である。 図1の画像補間部の内部構成を示すブロック図である。 図1の表示パネルにおける原画素と補間画素との関係を示す図である。 図2の画像補間部の動作を説明するためのフローチャートである。 図2の設定範囲算出部の算出値を説明するための図である。 図2の画像補間部の動作を説明するための図である。 図2の暫定相関値算出部の算出値を説明するための図である。 図2の暫定相関値算出部の算出値を説明するための図である。 図2の候補相関値算出部の算出値を説明するための図である。 図2の画像補間部の動作の変形例を説明するための図である。 図2の画像補間部の動作の変形例を説明するための図である。 従来の画像補間方法を説明するための図である。
符号の説明
1 画像表示装置
2 画像データ供給部
3 画像補間部
4 駆動回路
5 表示パネル
11 設定範囲算出部
12 水平相関値算出部
13 垂直相関値算出部
14 暫定相関値算出部
15 候補相関値算出部
16 候補画素データ算出部
17 セレクタ
D1[−4]〜D1[4]、D2[−4]〜D2[4] 原画素
D3[−4]〜D3[4]、D4[−4]〜D4[4] 原画素
X[0] 補間画素
X[−4]〜X[−1]、X[1]〜X[4] 仮想画素
n−1、n、n+1、n+2、i−1、i、i+1 水平ライン

Claims (8)

  1. 第1の原画素と第2の原画素とを結ぶ方向を上下方向と、その上下方向と直角な方向を左右方向と、夫々定義し、
    前記第1の原画素と前記第2の原画素との中間位置に補間されるべき補間画素の画素データを算出する画像補間装置において、
    補間画素及び補間画素の左右方向に近接する複数の仮想画素とを演算対象画素とし、前記画像補間装置は、
    演算対象画素が原画像データのエッジ位置付近に存在するかを判定するためのエッジ成分を算出し、且つ該エッジ成分と演算対象画素の上下方向の原画素の画素データに基づいて、演算対象画素の画素データの設定可能範囲を算出する演算を行うものであって、その演算を演算対象画素毎に行うことにより演算対象画素毎に前記設定可能範囲を算出する設定範囲算出部と、
    演算対象画素を斜め方向に挟む対向画素の組をa組選択し(aは2以上の整数)、それらの組毎に、演算対象画素の画素データの設定可能範囲内において、演算対象画素の画素データと各対向画素の画素データとの差の減少に応じて減少する相関値の最小値を、暫定相関値として算出する演算を行うものであって、その演算を演算対象画素毎に行うことにより演算対象画素毎にa個の前記暫定相関値を算出する暫定相関値算出部と、
    暫定相関値算出部にて算出された暫定相関値の内、傾きが同じの斜め方向同士の暫定相関値に応じた値の総和に応じた値を、候補相関値として斜め方向の種類毎に算出する候補相関値算出部と、
    補間画素について選択された前記a組の斜め方向の組毎に、補間画素の画素データの設定可能範囲内において、補間画素についての前記相関値に最小値を与える画素データを、候補画素データとして算出する候補画素データ算出部と、
    候補相関値算出部により算出された候補相関値と候補画素データ算出部により算出された候補画素データとに基づいて、補間画素の最終的な画素データを算出する補間データ算出部と、を備えた
    ことを特徴とする画像補間装置。
  2. 或る演算対象画素の上下方向に隣接する原画素を第3の原画素及び第4の原画素とし、第3の原画素に隣接しかつ第4の原画素と反対側にある原画素を第5の原画素とし、第4の原画素に隣接しかつ第3の原画素と反対側にある原画素を第6の原画素とすると、
    設定範囲算出部は、第3、第4、第5及び第6の原画素の画素データに基づいて、前記エッジ成分を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像補間装置。
  3. 各相関値は、演算対象画素の画素データと各対向画素の画素データとの差の絶対値の和に基づいて求められる
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像補間装置。
  4. 前記演算対象画素は、第1、第2、・・・、第b演算対象画素から成り(bは3以上の整数)、前記a組の斜め方向は、第1、第2、・・・、第a斜め方向から成り、
    第1、第2、・・・、第a斜め方向に対応する前記暫定相関値を、それぞれ第1、第2、・・・、第a暫定相関値と定め、第1、第2、・・・、第a斜め方向に対応する前記候補相関値を、それぞれ第1、第2、・・・、第a候補相関値と定めると、
    候補相関値算出部は、第c候補相関値(cは1〜aまでの整数)を、第1演算対象画素の第c暫定相関値に応じた値と、第2演算対象画素の第c暫定相関値に応じた値と、・・・、第b演算対象画素の第c暫定相関値に応じた値との総和に基づいて算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像補間装置。
  5. 補間データ算出部は、候補相関値算出部に算出された候補相関値の内、最小の候補相関値を与える斜め方向に対応する候補画素データに基づいて、補間画素の最終的な画素データを算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像補間装置。
  6. 第1の原画素と第2の原画素とを結ぶ方向を上下方向と、その上下方向と直角な方向を左右方向と、夫々定義し、
    前記第1の原画素と前記第2の原画素との中間位置に補間されるべき補間画素の画素データを算出する画像補間方法において、
    補間画素及び補間画素の左右方向に近接する複数の仮想画素とを演算対象画素とし、前記画像補間方法は、
    演算対象画素が原画像データのエッジ位置付近に存在するかを判定するためのエッジ成分を算出し、且つ該エッジ成分と演算対象画素の上下方向の原画素の画素データに基づいて、演算対象画素の画素データの設定可能範囲を算出する演算を行うステップであって、その演算を演算対象画素毎に行うことにより演算対象画素毎に前記設定可能範囲を算出する設定範囲算出ステップと、
    演算対象画素を斜め方向に挟む対向画素の組をa組選択し(aは2以上の整数)、それらの組毎に、演算対象画素の画素データの設定可能範囲内において、演算対象画素の画素データと各対向画素の画素データとの差の減少に応じて減少する相関値の最小値を、暫定相関値として算出する演算を行うステップであって、その演算を演算対象画素毎に行うことにより演算対象画素毎にa個の前記暫定相関値を算出する暫定相関値算出ステップと、
    暫定相関値算出ステップにて算出された暫定相関値の内、傾きが同じの斜め方向同士の暫定相関値に応じた値の総和に応じた値を、候補相関値として斜め方向の種類毎に算出する候補相関値算出ステップと、
    補間画素について選択された前記a組の斜め方向の組毎に、補間画素の画素データの設定可能範囲内において、補間画素についての前記相関値に最小値を与える画素データを、候補画素データとして算出する候補画素データ算出ステップと、
    候補相関値算出ステップにより算出された候補相関値と候補画素データ算出ステップにより算出された候補画素データとに基づいて、補間画素の最終的な画素データを算出する補間データ算出ステップと、
    を備えたことを特徴とする画像補正方法。
  7. 請求項6に記載の画像補間方法を実行する演算回路を備えた
    ことを特徴とする画像補間装置。
  8. 請求項1〜請求項5、請求項7の何れかに記載の画像補間装置と、
    原画素の画素データと前記画像補間装置により算出された補間画素の画素データに基づいて画像の表示を行う表示部と、を備えた
    ことを特徴とする画像表示装置。
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