JP4148939B2 - 画像補正装置、画像補正方法及び画像表示装置 - Google Patents

画像補正装置、画像補正方法及び画像表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、画像表示装置の表示部に表示等される画像を補正する画像補正装置及び画像補正方法に関し、特に、画像の輪郭を強調するための補正を行う画像補正装置及び画像補正方法に関する。また、本発明は、その画像補間装置を備えた画像表示装置に関する。
従来より、テレビジョン等の画像表示装置においては、画像の輪郭を強調して映像をシャープに見せる輪郭補正技術が用いられている。輪郭補正技術の一般的な手法としては、画像の高周波成分を強調することによって画像の輪郭を強調する手法がある(以下、「従来手法」という。例えば、下記非特許文献1参照)。
この従来手法について、図7(a)〜図(d)を参照して簡単に説明する。図7(a)の101は、輪郭強調処理の前の映像信号(画素データの群)を示しており、図7(b)の102は、映像信号101に掛け合わされる補正信号を示している。図7(c)の103、図7(d)の104は、それぞれ輪郭強調処理の後の映像信号を示している。図7(a)、(c)及び(d)において、縦軸は、輝度を表しており、図7(b)において、縦軸は、補正信号の強度を表している。また、図7(a)〜(d)において、横軸(軸自体は、図示省略)は、画素の空間的位置を示している。
通常、輪郭部分は濃度が大きく変化する部分であるので、この部分の信号は高い周波数成分を比較的多く含んでいる。このことを利用して、その高周波成分に応じた補正信号102を、映像信号101に掛け合わせることにより、輪郭強調処理後の映像信号103を得る。
映像情報メディア学会編,「ディジタル映像処理」,第1版,株式会社オーム社,平成12年4月25日,p.75−77
しかしながら、このような輪郭強調処理を行うと、輪郭部分が強調されるという効果が得られる一方で、図7(c)に示す如く、映像信号にアンダーシュートやオーバーシュートが発生するため、輪郭部分の周辺に本来の映像信号とは無関係の線が見えてしまい、視覚上の不自然さが生じる。
また、場合によっては、映像信号104ように、輪郭部分の周辺にリンギングが生じ、本来の映像信号とは無関係の線が多数見えてしまう。このように、従来手法においては、リンギングの発生等による視覚上の不自然さを招いてしまうという問題があった。
そこで本発明は、リンギング等を発生させることなく、視覚的に自然な輪郭補正を実現できる画像補正装置、画像補正方向及び画像表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る第1の画像補正装置は、第1の画素、第2の画素及び補正対象画素の夫々の原画素データの供給を受け、第1の画素と第2の画素とを結ぶ直線上に配置され、且つそれら双方の画素に隣接する補正対象画素の原画素データを補正して補正後画素データを算出する画像補正装置であって、第1の画素の輝度、第2の画素の輝度及び補正前における補正対象画素の輝度は、それぞれ第1の画素の原画素データ、第2の画素の原画素データ及び補正対象画素の原画素データによって表され、前記画像補正装置は、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも大きく且つ前記第2の画素の輝度よりも小さいとき、及び、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも小さく且つ前記第2の画素の輝度よりも大きいとき、補正によって前記補正対象画素の輝度が減少するように前記補正対象画素の原画素データの補正方向を定める補正方向決定部と、前記第1の画素の輝度と前記補正対象画素の輝度との輝度差及び前記第2の画素の輝度と前記補正対象画素の輝度との輝度差の内の小さい方の輝度差を最小輝度差として特定し、前記補正方向及び前記最小輝度差に基づいて前記補正後画素データを算出する補正値算出部と、を備え、前記補正値算出部は、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも大きく且つ前記第2の画素の輝度よりも小さいとき、前記最小輝度差に基づく比率にて前記第1の画素の原画素データと前記補正対象画素の原画素データを混合することにより前記補正後画素データを算出し、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも小さく且つ前記第2の画素の輝度よりも大きいとき、前記最小輝度差に基づく比率にて前記第2の画素の原画素データと前記補正対象画素の原画素データを混合することにより前記補正後画素データを算出することを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る第2の画像補正装置は、第1の画素、第2の画素及び補正対象画素の夫々の原画素データの供給を受け、第1の画素と第2の画素とを結ぶ直線上に配置され、且つそれら双方の画素に隣接する補正対象画素の原画素データを補正して補正後画素データを算出する画像補正装置であって、第1の画素の輝度、第2の画素の輝度及び補正前における補正対象画素の輝度は、それぞれ第1の画素の原画素データ、第2の画素の原画素データ及び補正対象画素の原画素データによって表され、前記画像補正装置は、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも大きく且つ前記第2の画素の輝度よりも小さいとき、及び、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも小さく且つ前記第2の画素の輝度よりも大きいとき、補正によって前記補正対象画素の輝度が増大するように前記補正対象画素の原画素データの補正方向を定める補正方向決定部と、前記第1の画素の輝度と前記補正対象画素の輝度との輝度差及び前記第2の画素の輝度と前記補正対象画素の輝度との輝度差の内の小さい方の輝度差を最小輝度差として特定し、前記補正方向及び前記最小輝度差に基づいて前記補正後画素データを算出する補正値算出部と、を備え、前記補正値算出部は、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも大きく且つ前記第2の画素の輝度よりも小さいとき、前記最小輝度差に基づく比率にて前記第2の画素の原画素データと前記補正対象画素の原画素データを混合することにより前記補正後画素データを算出し、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも小さく且つ前記第2の画素の輝度よりも大きいとき、前記最小輝度差に基づく比率にて前記第1の画素の原画素データと前記補正対象画素の原画素データを混合することにより前記補正後画素データを算出することを特徴とする。
従来手法にあっては、第1の画素と補正対象画素との輝度差が小さくても、第2の画素と補正対象画素との輝度差が大きければ、第2の画素と補正対象画素の間の部分には高い周波数成分が多く含まれることになるため、補正対象画素の輝度は比較的大きく補正されることとなる。この結果、補正後の画像データにオーバーシュートやアンダーシュート、リンギングが見られることになる(図7参照)。
一方、本発明に係る画像補正装置において、補正値算出部は、上記のようなデータ混合によって補正後画素データを算出する。従って、例えば、第2の画素と補正対象画素の輝度差が如何に大きくても、第1の画素と補正対象画素の輝度差が小さい場合は、第1の画素と補正対象画素の輝度差に基づいて補正後画素データが算出される。このため、従来手法で見られるような、補正後の画像データのオーバーシュートやアンダーシュート、リンギングの発生を抑制され、視覚的に自然な輪郭補正が実現される。
また、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも大きく且つ前記第2の画素の輝度よりも小さいとき、及び、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも小さく且つ前記第2の画素の輝度よりも大きいとき、補正によって前記補正対象画素の輝度が減少するように前記補正対象画素の原画素データの補正方向を定めることにより、黒の領域が広くなり白の領域が狭くなるように画素データが補正される。一般的に、黒の領域が広く表示される方が、画面全体が引き締まって見えるため、ユーザにとって画面が見やすく且つ美しく見えるようになる。
但し、前記補正値算出部は、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも大きく且つ前記第2の画素の輝度よりも大きいとき、及び、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも小さく且つ前記第2の画素の輝度よりも小さいとき、前記補正対象画像の原画素データと等しいデータを前記補正後画素データとして算出するようにするとよい。
また、例えば、前記補正値算出部は、前記最小輝度差が大きければ大きいほど、補正によって前記補正対象画素の輝度が大きく変化するように前記補正後画素データを算出するとよい。
これにより、輝度の変化が大きい部分ほど、より大きく輝度が補正されるため、原画像データに応じた適切な輪郭強調が可能となる。
また、例えば、前記補正量算出部は、前記最小輝度差がゼロであるとき、前記補正対象画素の原画素データと等しいデータを前記補正後画素データとして算出するとよい。
これにより、従来手法で見られるような、補正後の画像データのオーバーシュートやアンダーシュート、リンギングの発生がなくなり、視覚的に自然な輪郭補正が実現される。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る第1の画像補正方法は、第1の画素、第2の画素及び補正対象画素の夫々の原画素データの供給を受け、第1の画素と第2の画素とを結ぶ直線上に配置され、且つそれら双方の画素に隣接する補正対象画素の原画素データを補正して補正後画素データを算出する画像補正方法であって、第1の画素の輝度、第2の画素の輝度及び補正前における補正対象画素の輝度は、それぞれ第1の画素の原画素データ、第2の画素の原画素データ及び補正対象画素の原画素データによって表され、 前記画像補正方法は、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも大きく且つ前記第2の画素の輝度よりも小さいとき、及び、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも小さく且つ前記第2の画素の輝度よりも大きいとき、補正によって前記補正対象画素の輝度が減少するように前記補正対象画素の原画素データの補正方向を定める補正方向決定ステップと、前記第1の画素の輝度と前記補正対象画素の輝度との輝度差及び前記第2の画素の輝度と前記補正対象画素の輝度との輝度差の内の小さい方の輝度差を最小輝度差として特定し、前記補正方向及び前記最小輝度差に基づいて前記補正後画素データを算出する補正値算出ステップと、を備え、前記補正値算出ステップでは、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも大きく且つ前記第2の画素の輝度よりも小さいとき、前記最小輝度差に基づく比率にて前記第1の画素の原画素データと前記補正対象画素の原画素データを混合することにより前記補正後画素データを算出し、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも小さく且つ前記第2の画素の輝度よりも大きいとき、前記最小輝度差に基づく比率にて前記第2の画素の原画素データと前記補正対象画素の原画素データを混合することにより前記補正後画素データを算出することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る第2の画像補正方法は、第1の画素、第2の画素及び補正対象画素の夫々の原画素データの供給を受け、第1の画素と第2の画素とを結ぶ直線上に配置され、且つそれら双方の画素に隣接する補正対象画素の原画素データを補正して補正後画素データを算出する画像補正方法であって、第1の画素の輝度、第2の画素の輝度及び補正前における補正対象画素の輝度は、それぞれ第1の画素の原画素データ、第2の画素の原画素データ及び補正対象画素の原画素データによって表され、前記画像補正方法は、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも大きく且つ前記第2の画素の輝度よりも小さいとき、及び、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも小さく且つ前記第2の画素の輝度よりも大きいとき、補正によって前記補正対象画素の輝度が増大するように前記補正対象画素の原画素データの補正方向を定める補正方向決定ステップと、前記第1の画素の輝度と前記補正対象画素の輝度との輝度差及び前記第2の画素の輝度と前記補正対象画素の輝度との輝度差の内の小さい方の輝度差を最小輝度差として特定し、前記補正方向及び前記最小輝度差に基づいて前記補正後画素データを算出する補正値算出ステップと、を備え、前記補正値算出ステップでは、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも大きく且つ前記第2の画素の輝度よりも小さいとき、前記最小輝度差に基づく比率にて前記第2の画素の原画素データと前記補正対象画素の原画素データを混合することにより前記補正後画素データを算出し、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも小さく且つ前記第2の画素の輝度よりも大きいとき、前記最小輝度差に基づく比率にて前記第1の画素の原画素データと前記補正対象画素の原画素データを混合することにより前記補正後画素データを算出することを特徴とする。
この画像補正方法を用いれば、従来手法で見られるような、補正後の画像データのオーバーシュートやアンダーシュート、リンギングの発生を抑制され、視覚的に自然な輪郭補正が実現される。
また、例えば、上記画像補正方法を実行する演算回路を備えた画像補正装置を構成するようにするとよい。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る画像表示装置は、上記画像補正装置と、前記画像補正装置により得られた前記補正後画素データに基づいて画像の表示を行う表示部と、を備えている。
上述した通り、本発明に係る画像補正装置、画像補正方法及び画像補正装置によれば、リンギング等を発生させることなく、視覚的に自然な輪郭補正を実現することができる。
以下、本発明を画像表示装置に実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
<<図1:画像表示装置の概略構成>>
図1は、本発明の実施の形態に係る画像表示装置1の全体構成図である。画像データ供給部2は、入力端子INを介して入力される画素データを自身の備えるメモリ(不図示)に格納する。この画像データ供給部2に与えられる画素データは、後述する補正が行われる前の画素データであり、以下、「原画素データ」と呼ぶことがある。画像データ供給部2には、画像補正部(画像補正装置)3が備えられており、画像補正部3は、必要に応じて原画素データに基づきつつ、原画素データの補正を行う。この補正が施された後の原画素データを、以下、「補正後画素データ」と呼ぶことがある。駆動回路4は、画像補正部3によって補正が施された後の画素データに応じた信号を表示パネル(表示部)5に供給する。表示パネル5には、画素がマトリクス状に配置されており、表示パネル5は、駆動回路4から供給される信号に応じて各画素を多階調で発光させることにより、補正後画素データに基づいた画像の表示を行う。
また、1画面を構成する原画素データを総称して、以下、原画像データという。例えば、表示パネル画素の総数が100×200=20000の場合、1画面を構成する原画素データは、全部で20000個ある。同様に、1画面を構成する補正後画素データを総称して、以下、補正後の画像データという。
尚、画像データ供給部2の備えるメモリ(不図示)に、原画像データを構成する原画素データの全てを格納する必要は必ずしもなく、画像データ供給部2において格納する必要がある原画素データを、そのメモリに格納すれば足る。また、原画像データを構成する原画素データの内、画像データ供給部2における処理に必要な原画素データを、その都度、画像データ供給部2に供給するようにしてもいいし、原画像データを構成する原画素データの全てを同時期に画像データ供給部2に供給するようにしてもよい。
また、画像表示装置1が「補正は不必要である」と判断した場合は、原画素データ(或いは原画像データ)がそのまま駆動回路4に供給され、駆動回路4は、原画素データ(或いは原画像データ)に応じた信号を表示パネル5に供給する。この場合、表示パネル5は、原画素データ(或いは原画像データ)に基づいた画像の表示を行う。例えば、ユーザの入力部(不図示)に対する操作により、画像補正部3による補正を停止させた場合などが当てはまる。
このように、画像表示装置1は、画像補正部3を備えた画像データ供給部2と、駆動回路4と、表示パネル5とから概略構成される。入力端子INを介して入力される原画像データは、水平方向と垂直方向の2次元の広がりを持った2次元の画像データであり、補正後の画像データも2次元の画像データである。勿論、2次元以外の画像データ(例えば、1次元の広がりしか持たない1次元の画像データ)に対して、本発明を適用しても構わない。
<<図2:画像補正部3の概略構成>>
図2は、画像補正部3の内部構成を示すブロック図である。画像補正部3は、原画素データに基づいて、補正対象である画素の画素データの補正方向を決定する補正方向決定部11と、補正方向決定部11から供給された上記補正方向と原画素データとに基づいて、補正対象である画素の補正後の画素データを算出する補正値算出部12と、から概略構成されている。
補正方向決定部11において決定される補正方向には、2つの方向がある。一方の方向は、補正対象である画素の輝度を増大させる方向であり、他方の方向は、補正対象である画素の輝度を減少させる方向である。
上記のように構成される画像補正部3を構成する各部(補正方向決定部11等)は、処理の高速化のため、集積回路(Integrated Circuit)にて構成されているが、汎用マイクロコンピュータ等の演算回路にソフトウェアを組み込み、上記と同様の機能(詳細は下記)を持たせることによって、画像補正部3を構成するようにしても構わない。
尚、補正方向決定部11及び補正値算出部12の夫々は、原画素データを受け取る入力部としての機能を兼務する。また、そのような入力部が、補正方向決定部11や補正値算出部12の外部に備えられていると解釈することもできる。その場合、補正方向決定部11や補正値算出部12は入力部を介して原画素データの供給を受けるとも言える。
<<図3:原画素と補間画素の関係>>
図3は、表示パネル5を構成する画素の配列状況を示した図である。表示パネル5は、p本(pは整数であり、例えば100)の水平ラインとq本(qは整数であり、例えば200)の垂直ラインから構成されており、図3には、水平ライン(n−2)(n−1),n,(n+1),(n+2)上に配置されている画素の一部が記載されている。
図3において、水平ラインnから水平ライン(n−1)に向かう方向を上方向、水平ラインnから水平ライン(n+1)に向かう方向を下方向と定める。また、各水平ライン(例えば、水平ラインn)に平行な方向を左右方向と定める。
水平ライン(n−2)上には、左から順番に画素D11、D12、D13、D14、D15が配置されている。水平ライン(n−1)上には、左から順番に画素D21、D22、D23、D24、D25が配置されている。水平ラインn上には、左から順番に画素D31、D32、D33、D34、D35が配置されている。水平ライン(n+1)上には、左から順番に画素D41、D42、D43、D44、D45が配置されている。水平ライン(n+2)上には、左から順番に画素D51、D52、D53、D54、D55が配置されている。図3に示されている各画素は、上下方向及び左右方向に等間隔で配列されている。
各画素の画素データは、入力端子INから供給され、画像補正部3で補正されることになるが、画素D11、D12、D13、D14、D15、D21、D22、D23、D24、D25、D31、D32、D33、D34、D35、D41、D42、D43、D44、D45、D51、D52、D53、D54、D55の補正前の画素データ(原画素データ)を、それぞれd11、d12、d13、d14、d15、d21、d22、d23、d24、d25、d31、d32、d33、d34、d35、d41、d42、d43、d44、d45、d51、d52、d53、d54、d55で表す。
また、各画素データは8ビットのデジタルデータから構成されており、黒の表示色に対応する黒データは“0”であり、白の表示色に対応する白データは“255”であるとする。つまり、各画素において、画素の輝度は画素データの数値が大きくなればなるほど大きくなり、逆に小さくなればなるほど小さくなる。
ここでは、図3に示す画素D33の原画素データd33を補正する動作について、説明する。つまり、入力端子INから供給される画素33の原画素データd33を、画像補正部3が補正し、画素D33の補正後画素データを算出する動作について説明する。この画素D33の補正後画素データを、単にdxで表す。また、画素D33を、以下、補正対象画素D33と呼ぶ(単に、「画素D33」と呼ぶこともある)。勿論、補正対象画素D33以外の画素の補正後画素データについても、後述する補正後画素データdxの算出方法と同様に算出可能である。
補正後画素データdxは、補正対象画素D33の周辺画素の画素データに基づいて算出されるが、どの周辺画素の画素データを用いて算出するかには、4通りの手法を任意に採用可能であると共に、それらの手法は必要に応じて組み合わせ可能である。
第1の手法は、水平ラインn上の画素D32及びD34の各画素データを用いる手法である。第2の手法は、水平ラインnに直交する垂直ライン21上の画素D23及びD43の各画素データを用いる手法である。第3の手法は、水平ラインnと垂直ライン21の夫々と45度(45度以外の場合もありえる)の角度を以って交差する斜めライン22上の画素D24及びD42の各画素データを用いる方法である。第3の手法は、水平ラインnと垂直ライン21の夫々と45度(45度以外の場合もありえる)の角度を以って交差すると共に、斜めライン22と直交する斜めライン23上の画素D22及びD44の各画素データを用いる方法である。
つまり、第1の手法において画素D32、D34を、夫々第1の画素、第2の画素と呼んだ場合、第2の手法において画素D23、D43を、夫々第1の画素、第2の画素と呼んだ場合、第3の手法において画素D24、D42を、夫々第1の画素、第2の画素と呼んだ場合、及び第4の手法において画素D22、D44を、夫々第1の画素、第2の画素と呼んだ場合、各手法において、補正対象画素D33は、第1の画素と第2の画素とを結ぶライン上に配置され、且つ第1の画素と第2の画素の双方に隣接する画素に相当する。勿論、各手法において、第1の画素と第2の画素は入れ替え可能である。
以下、第1の画素を画素D32、第2の画素を画素D34とした第1の手法を採用して補正後画素dxを算出する動作(換言すれば、画像補正方法)について、詳細に説明する。第2、第3、第4の手法を採用した場合も、同様に補正後画素dxを算出可能である。
画像補正部3の行う補正動作の種類には、モード1とモード2の2つのモードが存在し、モード1とモード2とは切り換え可能となっている。例えば、モード1とモード2は、ユーザの入力部(不図示)に対する操作により切り換え可能である。また、画像補正部3や画像補正部3を含む画像表示装置1の製造時や出荷時において、補正動作をモード1またはモード2の何れかに固定するようにしても構わない。また、当初より、モード1またはモード2の何れかしか実行できないように、画像補正部3を構成(製造)するようにしても構わない。
<<図4:モード1の補正動作>>
まず、図4を参照して、モード1の動作について説明する。図4(a)〜(d)の全てにおいて、横軸は、水平ラインn上の空間的位置(画素位置)を表しており、縦軸は、画素データの値を表している。画素データが大きければ大きいほど、画素の輝度は大きくなるので、図4(a)〜(d)の縦軸は、画素データの輝度を表しているとも言える。
具体的な補正の例を、補正前の画素データの状態を示す図4(a)、補正後の画素データの状態を表す図4(b)を用いて説明する。図4(a)は、画素D31、D32、D34、D35の夫々の原画素データd31、d32、d34、d35が、夫々20、20、230、230であって、且つ補正対象画素D33の原画素データd33が、130である場合の例を示しており、実線41からも分かるように、画素D31から画素D35に向かう途中で、輝度が黒に近いレベルから白に近いレベルまで変化している。
この場合、下記の2つの不等式から成る(条件1)が成立する。つまり、補正対象画素D33の原画素データd33が、第1の画素である画素D32の原画素データd32以上であり、且つ第2の画素である画素D34の原画素データd34以下である。この場合、補正方向決定部11は、補正によって補正対象画素D33の原画素データd33が減少する方向に、補正方向を定める。画素データが大きければ大きいほど、画素の輝度は大きくなるので、補正対象画素D33の補正前の輝度が、第1の画素である画素D32の輝度(補正前の輝度)以上であり、且つ第2の画素である画素D34の輝度(補正前の輝度)以下である場合、補正方向決定部11は、補正によって補正対象画素D33の輝度が減少する方向に、補正方向を定めるとも言える。
d34−d33≧0、且つd33−d32≧0 ・・・(条件1)
上記のように補正方向が定められるため、補正対象画素D33の補正後画素データdxは、補正前の画素データである130よりも小さくなることになる。具体的には、上記(条件1)が成立する場合、補正値算出部12は、補正後画素データdxを、下記(式1)を用いて算出する。
dx=(d32×W+d33×(L−W))/L ・・・(式1)
ここで、変化量Wは、下記(式2)にて表される。下記(式2)におけるGは、一定値であるが、その値は必要に応じて外部から制御可能である。また、MIN(f,g)は、fとgのうちの小さい方の値を選択することを示す記号である。従って、Wは、(d34−d33)の絶対値と、(d33−d32)の絶対値のうちの小さい方の値にGを乗じたものに相当する。また、上記(式1)におけるLは、予め定められた一定値であり、簡単には、例えば1である。
W=MIN(|d34−d33|,|d33−d32|)×G ・・・(式2)
今、例えば、ゲインGが0.005、Lが1であるとすると、(式2)より、W=100×0.005=0.5、となるため、(式1)より、補正後画素データdxは75(=20×0.5+130×(1−0.5))となる。従って、補正後の画素データの状態を表す図4(b)に示す如く、補正対象画素D33の画素データは、モード1による補正によって、130から75へと小さくなる。つまり、補正対象画素D33の画素データが、輝度の小さくなる側に補正されるので、実線42からも分かるように、画素D32と画素D33との間の輝度の変化がなだらかになると共に、画素D33と画素D34との間の輝度の変化がより急峻となり、輪郭が強調されることとなる。
具体的な補正の他の例を、補正前の状態を示す図4(c)、補正後の状態を示す図4(d)を用いて説明する。図4(c)は、画素D31、D32、D34、D35の夫々の原画素データd31、d32、d34、d35が、夫々230、230、20、20であって、且つ補正対象画素D33の原画素データd33が、130である場合の例を示しており、実線43からも分かるように、画素D31から画素D35に向かう途中で、輝度が白に近いレベルから黒に近いレベルまで変化している。
この場合、下記の2つの不等式から成る(条件2)が成立する。つまり、補正対象画素D33の原画素データd33が、第1の画素である画素D32の原画素データd32よりも小さく、且つ第2の画素である画素D34の原画素データd34よりも大きい。この場合、補正方向決定部11は、補正によって補正対象画素D33の原画素データd33が減少する方向に、補正方向を定める。画素データが大きければ大きいほど、画素の輝度は大きくなるので、補正対象画素D33の補正前の輝度が、第1の画素である画素D32の輝度(補正前の輝度)よりも小さく、且つ第2の画素である画素D34の輝度(補正前の輝度)よりも大きい場合、補正方向決定部11は、補正によって補正対象画素D33の輝度が減少する方向に、補正方向を定めるとも言える。
d34−d33<0、且つd33−d32<0 ・・・(条件2)
従って、この場合、補正対象画素D33の補正後画素データdxは、補正前の画素データである130よりも小さくなることになる。具体的には、上記(条件2)が成立する場合、補正値算出部12は、補正後画素データdxを、下記(式3)を用いて算出する。
dx=(d34×W+d33×(L−W))/L ・・・(式3)
上記(式3)における、WとLは、上記(式1)におけるものと同じものである。今、例えば、ゲインGが0.005、Lが1であるとすると、(式3)及び(式2)より、補正後画素データdxは、75となる。従って、補正後の各画素の画素データを表す図4(d)に示す如く、補正対象画素D33の画素データは、モード1による補正によって、130から75へと小さくなる。つまり、補正対象画素D33の画素データが、輝度の小さくなる側に補正されるので、実線44からも分かるように、画素D33と画素D34との間の輝度の変化がなだらかになると共に、画素D32と画素D33との間の輝度の変化がより急峻となり、輪郭が強調されることとなる。
また、上記(条件1)も(条件2)も成立しない場合、つまり下記(条件3)が成立する場合、画像補正部3は、原画素データd33を補正しない。即ち、“補正対象画素D33の原画素データd33が、第1の画素である画素D32の原画素データd32よりも小さく、且つ第2の画素である画素D34の原画素データd34以下である場合”、または“補正対象画素D33の原画素データd33が、第1の画素である画素D32の原画素データd32以上であり、且つ第2の画素である画素D34の原画素データd34よりも大きい場合”、補正値算出部12は、原画素データd33と等しい値を補正後画素データdxとして算出する(dx=d33)のである。これにより、画素データの不必要な補正が排除され、視覚上の自然さが保たれる。
画素データが大きければ大きいほど、画素の輝度は大きくなるので、“補正対象画素D33の補正前の輝度が、第1の画素である画素D32の輝度(補正前の輝度)よりも小さく、且つ第2の画素である画素D34の輝度(補正前の輝度)以下である場合”、または“補正対象画素D33の補正前の輝度が、第1の画素である画素D32の輝度以上であり、且つ第2の画素である画素D34の輝度よりも大きい場合”、補正値算出部12は、補正前の原画素データd33と等しいデータを補正後画素データdxとして算出するとも言える。
d34−d33≧0、且つd33−d32<0、又は
d34−d33<0、且つd33−d32≧0 ・・・(条件3)
また、上記(式2)より、変化量Wは、第1の画素である画素D32の原画素データd32と補正対象画素D33の原画素データd33との差(即ち、画素D32の輝度と補正対象画素D33の補正前の輝度との輝度差)と、第2の画素である画素D34の原画素データd34と補正対象画素D33の原画素データd33との差(即ち、画素D34の輝度と補正対象画素D33の補正前の輝度との輝度差)との内、小さい方の差(輝度差)に比例している(この小さい方の差(輝度差)は、変化量WをゲインGで割ったものに相当しており、以下、「最小輝度差」と表現する)。
従って、上記(条件1)又は(条件2)が成立する場合、上記(式1)及び(式3)から理解されるように、最小輝度差が大きければ大きいほど、補正によって補正対象画素D33の画素データが大きく減少する(換言すれば、補正によって補正対象画素D33の輝度が大きく減少する)。このように、輝度の変化が大きい部分ほど、より大きく輝度が補正されるため、原画素データ(或るは原画像データ)に応じた適切な輪郭強調がなされることになる。
また、上記(式1)及び(式3)からも分かるように、最小輝度差がゼロの場合には、画像補正部3は原画素データd33を補正しない。つまり、補正値算出部12は、補正対象画素の原画素データと等しいデータを補正後画素データとして算出するのである。
例えば、画素D33に代えて画素D32を補正対象画素として考えた場合、第1の画素は画素D31となり、第2の画素は画素D33となる。この場合、上記(式2)は、W=MIN(|d33−d32|,|d32−d31|)×G、となる。そして、d31、d32、d33、d34、d35が、それぞれ図4(a)と同じく、20、20、130、230、230であるとすると、|d32−d31|=0、であるため、W=0となり、補正値算出部12が算出する画素D32の補正後の画素データは、画素D32の原画素データd32と等しくなる。
同様に、例えば、画素D33に代えて画素D34を補正対象画素として考えた場合、第1の画素は画素D33となり、第2の画素は画素D35となる。この場合、上記(式2)は、W=MIN(|d35−d34|,|d34−d33|)×G、となる。そして、d31、d32、d33、d34、d35が、それぞれ図4(a)と同じく、20、20、130、230、230であるとすると、|d35−d34|=0、であるため、W=0となり、補正値算出部12が算出する画素D34の補正後の画素データは、画素D34の原画素データd34と等しくなる。画素D31やD35を補正対象画素として考えた場合も、同様に、補正前後で画素データは変更されない。
画像補正部3による原画素データの補正動作は、画素D33だけではなく、画素D31、D32、D34、D35を含む表示パネル5全体の画素の夫々に対して行われるが、上述のように、各補正対象画素において最小輝度差がゼロの場合、補正前後で画素データは変更されない(「補正を行わない」とも言える)ため、従来手法の図7(c)に見られたオーバーシュートやアンダーシュート、図7(d)に見られたリンギングは発生しない。つまり、視覚上の不自然さを招くことのない良好な輪郭強調処理が施されることになる。
また、上記(式1)及び(式2)による補正後画素データdxの算出法は、図5に示す如く、画素D32と補正対象画素D33との間の距離をL、画素D32と補正対象画素D33との間に配置される仮想上の画素Dと補正対象画素D33との間の距離をWとした場合において、原画素データd32及びd33で線形補間することにより得られる画素Dの画素データを、補正後画素データdxとする手法に相当する。
しかしながら、上記の線形補間を利用した補正後画素データdxの算出法は、一例であって、上述してきた主旨を変えない限り、(式1)は様々に形に変形可能である。例えば、線形補間でなく、バイキュービック法を用いて得られる画素Dの画素データを、補正後画素データdxとしても構わない。このことは、(式3)においても同様である。
<<図6:モード2の補正動作>>
次に、図6を参照して、モード2の動作について説明する。モード2は、モード1における補正方向が逆になったものに相当する。図6(a)〜(d)の全てにおいて、横軸は、水平ラインn上の空間的位置(画素位置)を表しており、縦軸は、画素データの値を表している。画素データが大きければ大きいほど、画素の輝度は大きくなるので、図6(a)〜(d)の縦軸は、画素データの輝度を表しているとも言える。
具体的な補正の例を、補正前の画素データの状態を表す図6(a)、補正後の画素データの状態を表す図6(b)を用いて説明する。図6(a)は、画素D31、D32、D34、D35の夫々の原画素データd31、d32、d34、d35が、夫々20、20、230、230であって、且つ補正対象画素D33の原画素データd33が、130である場合の例を示しており、実線51からも分かるように、画素D31から画素D35に向かう途中で、輝度が黒に近いレベルから白に近いレベルまで変化している。
この場合、上記(条件1)が成立し、補正方向決定部11は、補正によって補正対象画素D33の原画素データd33が増大する方向に(即ち、補正によって補正対象画素D33の輝度が増大する方向に)、補正方向を定める。
従って、この場合、補正対象画素D33の補正後画素データdxは、補正前の画素データである130よりも大きくなることになる。具体的には、上記(条件1)が成立する場合、補正値算出部12は、補正後画素データdxを、下記(式1a)を用いて算出する。
dx=(d34×W+d33×(L−W))/L ・・・(式1a)
上記(式1a)におけるWとLは、(式1)におけるものと同じものである。今、例えば、ゲインGが0.005、Lが1であるとすると、(式2)より、W=100×0.005=0.5、となるため、(式1a)より、補正後画素データdxは180(=230×0.5+130×(1−0.5))となる。従って、補正後の画素データの状態を表す図6(b)に示す如く、補正対象画素D33の画素データは、モード2による補正によって、130から180へと大きくなる。つまり、補正対象画素D33の画素データが、輝度の大きくなる側に補正されるので、実線52からも分かるように、画素D33と画素D34との間の輝度の変化がなだらかになると共に、画素D32と画素D33との間の輝度の変化がより急峻となり、輪郭が強調されることとなる。
具体的な補正の他の例を、補正前の画素データの状態を表す図6(c)、補正後の画素データの状態を表す図6(d)を用いて説明する。図6(c)は、画素D31、D32、D34、D35の夫々の原画素データd31、d32、d34、d35が、夫々230、230、20、20であって、且つ補正対象画素D33の原画素データd33が、130である場合の例を示しており、実線53からも分かるように、画素D31から画素D35に向かう途中で、輝度が白に近いレベルから黒に近いレベルまで変化している。
この場合、(条件2)が成立し、補正方向決定部11は、補正によって補正対象画素D33の原画素データd33が増大する方向に(即ち、補正によって補正対象画素D33の輝度が増大する方向に)、補正方向を定める。
従って、この場合、補正対象画素D33の補正後画素データdxは、補正前の画素データである130よりも大きくなることになる。具体的には、上記(条件2)が成立する場合、補正値算出部12は、補正後画素データdxを、下記(式3a)を用いて算出する。
dx=(d32×W+d33×(L−W))/L ・・・(式3a)
上記(式3a)におけるWとLは、上記(式1)におけるものと同じである。今、例えば、ゲインGが0.005、Lが1であるとすると、(式3a)及び(式2)より、補正後画素データdxは、180となる。従って、補正後の各画素の画素データを表す図6(d)に示す如く、補正対象画素D33の画素データは、モード2による補正によって、130から180へと大きくなる。つまり、補正対象画素D33の画素データが、輝度の大きくなる側に補正されるので、実線54からも分かるように、画素D32と画素D33との間の輝度の変化がなだらかになると共に、画素D33と画素D34との間の輝度の変化がより急峻となり、輪郭が強調されることとなる。
また、上記(条件1)も(条件2)も成立しない場合、つまり上記(条件3)が成立する場合、画像補正部3は、原画素データd33を補正しないのは、モード1と同様である。
また、モード1と同様、最小輝度差が大きければ大きいほど、補正によって補正対象画素D33の画素データが大きく増加する(換言すれば、補正によって補正対象画素D33の輝度が大きく増加する)。つまり、輝度の変化が大きい部分ほど、より大きく輝度が補正されるため、原画素データ(或るは原画像データ)に応じた適切な輪郭強調がなされることになる。
また、最小輝度差がゼロの場合には、画像補正部3は、原画素データd33を補正しないのは、モード1と同様であるため、モード2においても、従来手法の図7(c)に見られたオーバーシュートやアンダーシュート、図7(d)に見られたリンギングは発生せず、視覚上の不自然さを招くことのない良好な輪郭強調処理が施されることになる。
また、モード2においても、モード1と同様、バイキュービック法等を用いて補正後画素データdxを算出するようにしても構わない。
<<モード1とモード2の優劣>>
モード1による補正動作を実行した場合、図4(b)及び図4(d)からも分かるように、白の領域が狭くなり黒の領域が広くなるように画素データが補正される。他方、モード2による補正動作を実行した場合、図6(b)及び図6(d)からも分かるように、白の領域が広くなり黒の領域が狭くなるように画素データが補正される。一般的に、黒の領域が広く表示される方が、画面全体が引き締まって見えるため、ユーザにとって画面が見やすく且つ美しく見える。従って、モード2よりもモード1を実行する方が望ましい。
<<その他>>
画素D33を補正対象画素とし、画素D33の原画素データd33を補正することに着目して、本発明に係る実施形態を詳細に上述してきたが、上述のモード1又はモード2による補正動作(補正後画素データの算出)は、表示パネル5を構成する全ての画素の原画素データを対象に行われる。この際、原画素データd33の補正後画素データの算出の後、原画素データd34の補正動作、その次にd35、d36、・・・、と言った具合に、順次補正動作を行うようにしても構わないし、複数の原画素データについての補正動作(複数の補正後画素データの算出)を同時に行っても構わない(例えば、原画素データd33とd34の補正後画素データの算出を同時に行う)。尚、表示パネル5を構成する画素の内、一部の画素の原画素データのみを対象にして、補正を行うようにしても構わない。
本発明に係る画像補正装置及び画像補正方法によれば、リンギング等を発生させることなく、視覚的に自然な輪郭補正を実現できる。従って、ブラウン管を用いた表示装置や、エレクトロルミネッセンス(EL)素子を駆動する有機EL表示装置、液晶素子を用いた液晶表示装置等、様々な画像表示装置に好適である。ここにおける画像表示装置とは、画像の表示を行うことのできる表示部を備えているもの全てを対象とする。例えば、テレビジョン、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話等、様々な電気機器が当てはまる。
本発明の実施の形態に係る画像表示装置の全体的構成を示すブロック図である。 図1の画像補正部の内部構成を示すブロック図である。 図1の表示パネルを構成する画素の配列状況を示す図である。 図1の画像補正部の動作を説明するための図である。 図1の画像補正部の動作を説明するための図である。 図1の画像補正部の動作を説明するための図である。 従来の輪郭強調手法を説明するための図である。
符号の説明
1 画像表示装置
2 画像データ供給部
3 画像補正部
4 駆動回路
5 表示パネル
D11〜D15、D21〜D25、D31〜D35 画素
D41〜D45、D51〜D55 画素

Claims (9)

  1. 第1の画素、第2の画素及び補正対象画素の夫々の原画素データの供給を受け、
    第1の画素と第2の画素とを結ぶ直線上に配置され、且つそれら双方の画素に隣接する補正対象画素の原画素データを補正して補正後画素データを算出する画像補正装置であって、
    第1の画素の輝度、第2の画素の輝度及び補正前における補正対象画素の輝度は、それぞれ第1の画素の原画素データ、第2の画素の原画素データ及び補正対象画素の原画素データによって表され、
    前記画像補正装置は、
    前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも大きく且つ前記第2の画素の輝度よりも小さいとき、及び、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも小さく且つ前記第2の画素の輝度よりも大きいとき、補正によって前記補正対象画素の輝度が減少するように前記補正対象画素の原画素データの補正方向を定める補正方向決定部と、
    前記第1の画素の輝度と前記補正対象画素の輝度との輝度差及び前記第2の画素の輝度と前記補正対象画素の輝度との輝度差の内の小さい方の輝度差を最小輝度差として特定し、前記補正方向及び前記最小輝度差に基づいて前記補正後画素データを算出する補正値算出部と、を備え、
    前記補正値算出部は、
    前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも大きく且つ前記第2の画素の輝度よりも小さいとき、前記最小輝度差に基づく比率にて前記第1の画素の原画素データと前記補正対象画素の原画素データを混合することにより前記補正後画素データを算出し、
    前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも小さく且つ前記第2の画素の輝度よりも大きいとき、前記最小輝度差に基づく比率にて前記第2の画素の原画素データと前記補正対象画素の原画素データを混合することにより前記補正後画素データを算出する
    ことを特徴とする画像補正装置。
  2. 第1の画素、第2の画素及び補正対象画素の夫々の原画素データの供給を受け、
    第1の画素と第2の画素とを結ぶ直線上に配置され、且つそれら双方の画素に隣接する補正対象画素の原画素データを補正して補正後画素データを算出する画像補正装置であって、
    第1の画素の輝度、第2の画素の輝度及び補正前における補正対象画素の輝度は、それぞれ第1の画素の原画素データ、第2の画素の原画素データ及び補正対象画素の原画素データによって表され、
    前記画像補正装置は、
    前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも大きく且つ前記第2の画素の輝度よりも小さいとき、及び、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも小さく且つ前記第2の画素の輝度よりも大きいとき、補正によって前記補正対象画素の輝度が増大するように前記補正対象画素の原画素データの補正方向を定める補正方向決定部と、
    前記第1の画素の輝度と前記補正対象画素の輝度との輝度差及び前記第2の画素の輝度と前記補正対象画素の輝度との輝度差の内の小さい方の輝度差を最小輝度差として特定し、前記補正方向及び前記最小輝度差に基づいて前記補正後画素データを算出する補正値算出部と、を備え、
    前記補正値算出部は、
    前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも大きく且つ前記第2の画素の輝度よりも小さいとき、前記最小輝度差に基づく比率にて前記第2の画素の原画素データと前記補正対象画素の原画素データを混合することにより前記補正後画素データを算出し、
    前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも小さく且つ前記第2の画素の輝度よりも大きいとき、前記最小輝度差に基づく比率にて前記第1の画素の原画素データと前記補正対象画素の原画素データを混合することにより前記補正後画素データを算出する
    ことを特徴とする画像補正装置。
  3. 前記補正値算出部は、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも大きく且つ前記第2の画素の輝度よりも大きいとき、及び、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも小さく且つ前記第2の画素の輝度よりも小さいとき、前記補正対象画像の原画素データと等しいデータを前記補正後画素データとして算出する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像補正装置。
  4. 前記補正値算出部は、前記最小輝度差が大きければ大きいほど、補正によって前記補正対象画素の輝度が大きく変化するように前記補正後画素データを算出する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像補正装置。
  5. 前記補正量算出部は、前記最小輝度差がゼロであるとき、前記補正対象画素の原画素データと等しいデータを前記補正後画素データとして算出する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の画像補正装置。
  6. 第1の画素、第2の画素及び補正対象画素の夫々の原画素データの供給を受け、
    第1の画素と第2の画素とを結ぶ直線上に配置され、且つそれら双方の画素に隣接する補正対象画素の原画素データを補正して補正後画素データを算出する画像補正方法であって、
    第1の画素の輝度、第2の画素の輝度及び補正前における補正対象画素の輝度は、それぞれ第1の画素の原画素データ、第2の画素の原画素データ及び補正対象画素の原画素データによって表され、
    前記画像補正方法は、
    前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも大きく且つ前記第2の画素の輝度よりも小さいとき、及び、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも小さく且つ前記第2の画素の輝度よりも大きいとき、補正によって前記補正対象画素の輝度が減少するように前記補正対象画素の原画素データの補正方向を定める補正方向決定ステップと、
    前記第1の画素の輝度と前記補正対象画素の輝度との輝度差及び前記第2の画素の輝度と前記補正対象画素の輝度との輝度差の内の小さい方の輝度差を最小輝度差として特定し、前記補正方向及び前記最小輝度差に基づいて前記補正後画素データを算出する補正値算出ステップと、を備え、
    前記補正値算出ステップでは、
    前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも大きく且つ前記第2の画素の輝度よりも小さいとき、前記最小輝度差に基づく比率にて前記第1の画素の原画素データと前記補正対象画素の原画素データを混合することにより前記補正後画素データを算出し、
    前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも小さく且つ前記第2の画素の輝度よりも大きいとき、前記最小輝度差に基づく比率にて前記第2の画素の原画素データと前記補正対象画素の原画素データを混合することにより前記補正後画素データを算出する
    ことを特徴とする画像補正方法。
  7. 第1の画素、第2の画素及び補正対象画素の夫々の原画素データの供給を受け、
    第1の画素と第2の画素とを結ぶ直線上に配置され、且つそれら双方の画素に隣接する補正対象画素の原画素データを補正して補正後画素データを算出する画像補正方法であって、
    第1の画素の輝度、第2の画素の輝度及び補正前における補正対象画素の輝度は、それぞれ第1の画素の原画素データ、第2の画素の原画素データ及び補正対象画素の原画素データによって表され、
    前記画像補正方法は、
    前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも大きく且つ前記第2の画素の輝度よりも小さいとき、及び、前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも小さく且つ前記第2の画素の輝度よりも大きいとき、補正によって前記補正対象画素の輝度が増大するように前記補正対象画素の原画素データの補正方向を定める補正方向決定ステップと、
    前記第1の画素の輝度と前記補正対象画素の輝度との輝度差及び前記第2の画素の輝度と前記補正対象画素の輝度との輝度差の内の小さい方の輝度差を最小輝度差として特定し、前記補正方向及び前記最小輝度差に基づいて前記補正後画素データを算出する補正値算出ステップと、を備え、
    前記補正値算出ステップでは、
    前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも大きく且つ前記第2の画素の輝度よりも小さいとき、前記最小輝度差に基づく比率にて前記第2の画素の原画素データと前記補正対象画素の原画素データを混合することにより前記補正後画素データを算出し、
    前記補正対象画素の輝度が前記第1の画素の輝度よりも小さく且つ前記第2の画素の輝度よりも大きいとき、前記最小輝度差に基づく比率にて前記第1の画素の原画素データと前記補正対象画素の原画素データを混合することにより前記補正後画素データを算出する
    ことを特徴とする画像補正方法。
  8. 請求項6または請求項7に記載の画像補正方法を実行する演算回路を備えた
    ことを特徴とする画像補正装置。
  9. 請求項1〜請求項5、請求項8の何れかに記載の画像補正装置と、
    前記画像補正装置により得られた前記補正後画素データに基づいて画像の表示を行う表示部と、を備えた
    ことを特徴とする画像表示装置。
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