JP2006097585A - エアセパレータの取付構造及びそれを備えたガスタービン - Google Patents
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Abstract
【課題】 ガスタービンの動翼用冷却空気を確実に供給できるエアセパレータの取付構造を提供する。
【解決手段】 ロータの外周面に対し開口部に連通する空隙を形成するように配設された円筒形状部材であって、その一端にフランジ部を有するエアセパレータと、前記ロータの軸心を中心とした円環状の凹部を形成するディスク凹部を外表面に有する動翼回転ディスクと、からなるエアセパレータの取付構造であって、前記フランジ部の外周に設けられ、前記ロータの軸心に平行なフランジ部外周面と、前記ディスク凹部に設けられ、前記ロータの軸心に平行であって、軸心を中心として円環状に形成された対向するディスク凹部内周面との接触面に、シール面が形成されるエアセパレータの取付構造。
【選択図】 図1
【解決手段】 ロータの外周面に対し開口部に連通する空隙を形成するように配設された円筒形状部材であって、その一端にフランジ部を有するエアセパレータと、前記ロータの軸心を中心とした円環状の凹部を形成するディスク凹部を外表面に有する動翼回転ディスクと、からなるエアセパレータの取付構造であって、前記フランジ部の外周に設けられ、前記ロータの軸心に平行なフランジ部外周面と、前記ディスク凹部に設けられ、前記ロータの軸心に平行であって、軸心を中心として円環状に形成された対向するディスク凹部内周面との接触面に、シール面が形成されるエアセパレータの取付構造。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ガスタービンの動翼用冷却空気を供給するエアセパレータの取付構造に関する。
エアセパレータの取付構造は、エアセパレータと動翼回転ディスクから構成されるものであり、ガスタービン動翼用冷却空気として、圧縮機からの圧縮空気の一部を取り込み、動翼に冷却空気を供給するためのものである。
図8に従来のエアセパレータ廻りのガスタービンの全体構造を示す。例えば、特開平11−013408号公報に示されている。ガスタービンの燃焼器40からの高温排気ガスは、第1段静翼4及び第1段動翼5を通過し、更に後段の静翼、動翼を通過する間に、排気ガスの持つ高温エネルギーがガスタービンの回転エネルギーに変換され、電力として取り出される。従って、ガスタービンの効率アップのためには、排気ガスの高温化は避けられず、そのために動翼の冷却が必要不可欠である。動翼の冷却は、圧縮機(図示せず)で圧縮された後、クーラ(図示せず)で冷却された圧縮空気の一部が、ロータ側開口部8からエアセパレータ3−2とロータ1の間の空隙9を経由して取り込まれ、動翼回転ディスク2のラジアルホール10及び冷却空気孔11を経由して、動翼内部に導かれ、各動翼を空気冷却する方法が一般的に行われている。ロータ1には、周端に第1段動翼5を埋め込んだ動翼回転ディスク2が取付けられ、ロータ1とともに回転する。一方、エアセパレータ3−1、3−2は、分割された一対の円筒形状部材からなり、一端にはエアセパレータ3−1、3−2を固定するためのフランジ部20−1、20−2が設けられ、他端は冷却空気を導入するための開口部8に隣接している。一方のエアセパレータ3−1は、フランジ部20−1を介してロータ1にボルトナット6−1で固定され、他方のエアセパレータ3−2は、フランジ部20−2を介して動翼回転ディスク2にボルトナット6−2で固定されて、ロータ1、動翼回転ディスク2とともに一体となって回転している。圧縮機(図示せず)から空気ダクト43を経由して送られた冷却空気の一部は、シール部41、42の間に設けられた開口部8からエアセパレータ3−2に取り込まれる。更に、冷却空気はロータ1とエアセパレータ3−2の間に設けられた空隙9を通って、動翼回転ディスク2に配設された冷却空気孔11に供給されるとともに、エアセパレータ3−2のフランジ部20−2に設けられた空気孔(図示せず)を経由してラジアルホール10にも供給され、最終的には各動翼へ供給される。従来のエアセパレータの構成を図9に示している。
図8に従来のエアセパレータ廻りのガスタービンの全体構造を示す。例えば、特開平11−013408号公報に示されている。ガスタービンの燃焼器40からの高温排気ガスは、第1段静翼4及び第1段動翼5を通過し、更に後段の静翼、動翼を通過する間に、排気ガスの持つ高温エネルギーがガスタービンの回転エネルギーに変換され、電力として取り出される。従って、ガスタービンの効率アップのためには、排気ガスの高温化は避けられず、そのために動翼の冷却が必要不可欠である。動翼の冷却は、圧縮機(図示せず)で圧縮された後、クーラ(図示せず)で冷却された圧縮空気の一部が、ロータ側開口部8からエアセパレータ3−2とロータ1の間の空隙9を経由して取り込まれ、動翼回転ディスク2のラジアルホール10及び冷却空気孔11を経由して、動翼内部に導かれ、各動翼を空気冷却する方法が一般的に行われている。ロータ1には、周端に第1段動翼5を埋め込んだ動翼回転ディスク2が取付けられ、ロータ1とともに回転する。一方、エアセパレータ3−1、3−2は、分割された一対の円筒形状部材からなり、一端にはエアセパレータ3−1、3−2を固定するためのフランジ部20−1、20−2が設けられ、他端は冷却空気を導入するための開口部8に隣接している。一方のエアセパレータ3−1は、フランジ部20−1を介してロータ1にボルトナット6−1で固定され、他方のエアセパレータ3−2は、フランジ部20−2を介して動翼回転ディスク2にボルトナット6−2で固定されて、ロータ1、動翼回転ディスク2とともに一体となって回転している。圧縮機(図示せず)から空気ダクト43を経由して送られた冷却空気の一部は、シール部41、42の間に設けられた開口部8からエアセパレータ3−2に取り込まれる。更に、冷却空気はロータ1とエアセパレータ3−2の間に設けられた空隙9を通って、動翼回転ディスク2に配設された冷却空気孔11に供給されるとともに、エアセパレータ3−2のフランジ部20−2に設けられた空気孔(図示せず)を経由してラジアルホール10にも供給され、最終的には各動翼へ供給される。従来のエアセパレータの構成を図9に示している。
ところで、動翼回転ディスク2にボルトナット6−2で固定されているエアセパレータ3−2のフランジ部20−2において、ロータ1とエアセパレータ3−2の間の空隙9を経由して取り込まれた冷却空気に漏れを生じた場合、冷却空気が動翼先端まで十分に供給されず、冷却不良により動翼に損傷を与える可能性がある。そのため、従来はフランジ部20−2をボルトナット6−2で締め付け、動翼回転デイスク2の外表面とフランジ部20−2との接触面を密着させ、ボルトナットの締め付け力でシールして、フランジ部でのエアリークの防止を図っていた。
一方、ガスタービンを停止後再稼動する場合に、ホットスタート運転がしばしば行われる。ホットスタート運転とは、装置の停止後、ガスタービンの各部位が比較的高温(例えば200℃程度)で保持された状態で、装置を再稼動させる運転をいう。
ホットスタート運転の運転状況を、図10及び図11を用いて説明する。図10は、ホットスタート運転時のタービン回転数の運転開始時からの時間変化を示している。縦軸はタービン回転数を示し、横軸は運転開始時からの時間経過を示している。また、定常運転に到達するまでの、運転状況の主要な項目を横軸に表示している。ガスタービンの運転開始から一定の時間は、一定のタービン回転数(例えば500〜600rpm)で装置内のパージ運転を行う。その後燃焼器に点火され、燃料量を増加させつつ、タービン回転数を更に定格回転数(例えば3600rpm)まで上げていく。タービン回転数が定格に達した後、更に燃料を増加させ出力を増加させて、定常運転(最大負荷運転)に移行する。このような手順でガスタービンのホットスタート運転が行われる。
ホットスタート運転の運転状況を、図10及び図11を用いて説明する。図10は、ホットスタート運転時のタービン回転数の運転開始時からの時間変化を示している。縦軸はタービン回転数を示し、横軸は運転開始時からの時間経過を示している。また、定常運転に到達するまでの、運転状況の主要な項目を横軸に表示している。ガスタービンの運転開始から一定の時間は、一定のタービン回転数(例えば500〜600rpm)で装置内のパージ運転を行う。その後燃焼器に点火され、燃料量を増加させつつ、タービン回転数を更に定格回転数(例えば3600rpm)まで上げていく。タービン回転数が定格に達した後、更に燃料を増加させ出力を増加させて、定常運転(最大負荷運転)に移行する。このような手順でガスタービンのホットスタート運転が行われる。
次にガスタービンのホットスタート運転に対応して、冷却用空気温度の時間変化を、図11を用いて説明する。縦軸は圧縮機(図示せず)からクーラ(図示せず)を出て、エアセパレータに流入する冷却用空気温度を示し、横軸は運転開始時からの時間経過を示している。ガスタービンの起動後、パージ運転の間は、空気温度は50〜60℃程度に保持されている。燃焼器の点火後、タービン回転数が上がるとともに空気温度も上昇して、定格回転数に達した時点で、150〜160℃程度の温度に達する。その後燃焼器での出力増加を目的とした燃料量の増加とともに空気温度は更に上昇するが、最大負荷運転に到達した時点で200℃程度の一定温度となる。このように、運転開始とともにエアセパレータに流入する冷却空気温度が急激に変化するが、この間、冷却用空気は図8に示すように、開口部8からエアセパレータ3−2に流入し、空隙9を経由してラジアルホール10及び冷却空気孔11に供給され、各動翼に送られている。
特開平11−013408号公報
しかし、ガスタービンのホットスタート運転時には、上記のようにエアセパレータより流入する冷却空気の温度変化が大きいために、以下のような問題が生ずる可能性がある。
即ち、エアセパレータは、大型部材である動翼回転ディスクに比較して薄肉の円筒形状部材であるため、動翼回転ディスクに較べ熱容量が小さい。従って、図12に示すように、ホットスタート運転の初期段階では、エアセパレータの温度は時間とともに低下して、燃焼器の点火直後が最も低くなるが、動翼回転ディスクの温度低下は比較的小さい。即ち、エアセパレータのフランジ部は、温度の低下とともに半径中心方向に向かって熱収縮を起こす。一方動翼回転ディスクは温度低下が少ないため、半径方向の熱収縮はほとんど生ぜず、両者の熱収縮度合の違いから接触面では半径方向に相対的なずれが生じることになる。また締結されたボルトは、動翼回転ディスクと同じ高温に維持されているため伸びた状態であるが、フランジ部は冷却空気の影響を受け、温度が低下して、フランジ部の厚み方向にも収縮することなる。そのため相対的にボルトが伸びた状態となって、ボルト締結力が弱まる。つまり、フランジ部の温度低下により、フランジ部と動翼回転ディスクの接触面において、熱収縮の違いによる半径中心方向への相対的なずれとボルト締結力の低下が同時に発生して、フランジ部の接触面でエアリークが生じ易くなる。即ち、ホットスタート運転のような急激な温度変化が伴う場合には、フランジ部と動翼回転デイスクの接触面において、ボルト締付け力によりシールする方法には、エアリークが生じ易く、またエアセパレータの振動も発生し易いという問題点がある。
即ち、エアセパレータは、大型部材である動翼回転ディスクに比較して薄肉の円筒形状部材であるため、動翼回転ディスクに較べ熱容量が小さい。従って、図12に示すように、ホットスタート運転の初期段階では、エアセパレータの温度は時間とともに低下して、燃焼器の点火直後が最も低くなるが、動翼回転ディスクの温度低下は比較的小さい。即ち、エアセパレータのフランジ部は、温度の低下とともに半径中心方向に向かって熱収縮を起こす。一方動翼回転ディスクは温度低下が少ないため、半径方向の熱収縮はほとんど生ぜず、両者の熱収縮度合の違いから接触面では半径方向に相対的なずれが生じることになる。また締結されたボルトは、動翼回転ディスクと同じ高温に維持されているため伸びた状態であるが、フランジ部は冷却空気の影響を受け、温度が低下して、フランジ部の厚み方向にも収縮することなる。そのため相対的にボルトが伸びた状態となって、ボルト締結力が弱まる。つまり、フランジ部の温度低下により、フランジ部と動翼回転ディスクの接触面において、熱収縮の違いによる半径中心方向への相対的なずれとボルト締結力の低下が同時に発生して、フランジ部の接触面でエアリークが生じ易くなる。即ち、ホットスタート運転のような急激な温度変化が伴う場合には、フランジ部と動翼回転デイスクの接触面において、ボルト締付け力によりシールする方法には、エアリークが生じ易く、またエアセパレータの振動も発生し易いという問題点がある。
本発明は上記の問題点を解決するため、ガスタービンのホットスタート運転時のようなエアセパレータの急激な温度変化が生じる場合においても、エアセパレータのフランジ部においてエアリークの発生を確実に防止し、併せてエアセパレータの振動防止も可能なガスタービンのエアセパレータの取付構造を提供することを目的としている。
請求項1に係わる発明は、動翼回転ディスクに冷却空気を供給する構造を有するガスタービンのエアセパレータの取付構造であって、該エアセパレータの取付構造は、ロータの外周面に対し開口部に連通する空隙を形成するように配設された円筒形状部材であって、その一端にフランジ部を有するエアセパレータと、前記ロータの軸心を中心とした円環状の凹部を形成するディスク凹部を外表面に有する動翼回転ディスクと、からなり、前記フランジ部の外周に設けられ、前記ロータの軸心に平行なフランジ部外周面と、前記ディスク凹部に設けられ、前記ロータの軸心に平行であって、軸心を中心として円環状に形成された対向するディスク凹部内周面との接触面に、シール面が形成されることを特徴とする。
請求項2に係わる発明は、動翼回転ディスクに冷却空気を供給する構造を有するガスタービンのエアセパレータの取付構造であって、該エアセパレータの取付構造は、ロータの外周面に対し開口部に連通する空隙を形成するように配設された円筒形状部材であって、その一端にフランジ部を有するエアセパレータと、前記ロータの軸心を中心とした円環状の凹部を形成するディスク凹部を外表面に有する動翼回転ディスクと、からなり、前記フランジ部と前記ディスク凹部のはめあい構造が、しまりばめであることを特徴とする。
請求項3に係わる発明は、前記フランジ部を前記ディスク凹部に冷やしばめで嵌挿することを特徴とする。
請求項4に係わる発明は、ガスタービンが前記エアセパレータの取付構造を備えることを特徴とする。
請求項5に係わる発明は、前記動翼回転ディスクに冷却空気を供給する構造を有するガスタービンのエアセパレータの取付方法であって、該エアセパレータの一端に設けられたフランジ部を、前記動翼回転ディスクの外表面に設けられた前記ディスク凹部に、しまりばめで嵌挿することを特徴とする。
請求項6に係わる発明は、前記動翼回転ディスクに冷却空気を供給するガスタービンのエアセパレータの取付方法であって、該エアセパレータの一端に設けられた前記フランジ部を、前記動翼回転ディスクの外表面に設けられた前記ディスク凹部に冷やしばめで嵌挿することを特徴とする。
請求項7に係わる発明は、エアセパレータの取付方法であって、前記フランジ部外周面と、対向する前記ディスク凹部内周面の接触面にシール面を形成することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、フランジ部外周面とディスク凹部内周面の接触面にシール面を形成することにより、フランジ部とディスク凹部のシール効果の改善が期待できる。
フランジ部をディスク凹部にしまりばめで嵌挿して、常にプラス(+)のしめしろを確保できるので、ホットスタート運転時の温度変化が大きい場合であっても、常に接触面にシール面が形成されており、運転開始時から定常運転に至る全工程で、エアリークを防止でき、またエアセパレータの振動も防止できる。
フランジ部をディスク凹部にしまりばめで嵌挿して、常にプラス(+)のしめしろを確保できるので、ホットスタート運転時の温度変化が大きい場合であっても、常に接触面にシール面が形成されており、運転開始時から定常運転に至る全工程で、エアリークを防止でき、またエアセパレータの振動も防止できる。
請求項2の発明によれば、ホットスタート運転の初期段階において、エアセパレータの温度が急激に低下した場合であっても、フランジ部とディスク凹部のはめあいがしまりばめであるため、両者は常に密着しており、確実にフランジ部のエアリークを止めることが出来る。また、フランジ部外周面とディスク凹部内周面との間に隙間がなく密着しているので、エアセパレータの振動が発生せず、ロータの振動も防止できる。
請求項3の発明によれば、しまりばめとして冷やしばめを採用するので、最小しめしろの大きいしまりばめへの適用も可能となり、フランジ部とディスク凹部の接触面の密着度が向上し、一層のシール効果の向上が期待できる。
請求項4の発明によれば、エアセパレータのフランジ部からのエアリークが回避され、ガスタービンの安全性が向上して長期運転が可能なる。
請求項5の発明に係わる方法によれば、しまりばめでフランジ部をディスク凹部に取付けるので、接触面での密着度が上げられ、リークが防止できる。またエアセパレータの振動の防止効果も期待できる。
請求項6の発明に係わる方法によれば、しまりばめとして冷やしばめを採用するので、フランジ部とディスク凹部の密着度が更に上がり、一層のシール効果が得られる。
請求項7の発明に係わる方法によれば、ホットスタート運転時の運転開始時から定常運転までの全工程で、フランジ部とディスク凹部の接触面に常にシール面が形成されるため、より確実なシール効果が期待でき、安全運転が可能である。
以下に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明は一実施形態を示すにすぎず、本発明に係わる構造を有する限り、本実施形態に限定されるものではなく、その均等物にも及ぶ。図1は、本発明のガスタービンのエアセパレータ廻りの全体構造、図2は本発明のエアセパレータの取付構造廻りの構造図、図3は本発明に係わるエアセパレータの斜視図、図4は本発明のエアセパレータのフランジ部廻りの取付構造詳細、図5はフランジ部とディスク凹部のはめあいの関係、図6はホットスタート運転時のフランジ部とディスク凹部のタービン回転数と遠心力によるしめしろの関係、図7はホットスタート時のフランジ部とディスク凹部のしめしろの時間変化、を示している。
本発明は一実施形態を示すにすぎず、本発明に係わる構造を有する限り、本実施形態に限定されるものではなく、その均等物にも及ぶ。図1は、本発明のガスタービンのエアセパレータ廻りの全体構造、図2は本発明のエアセパレータの取付構造廻りの構造図、図3は本発明に係わるエアセパレータの斜視図、図4は本発明のエアセパレータのフランジ部廻りの取付構造詳細、図5はフランジ部とディスク凹部のはめあいの関係、図6はホットスタート運転時のフランジ部とディスク凹部のタービン回転数と遠心力によるしめしろの関係、図7はホットスタート時のフランジ部とディスク凹部のしめしろの時間変化、を示している。
まず、図1において、本発明に係わるエアセパレータの取付構造について説明する。エアセパレータの取付構造は、動翼回転ディスク2とエアセパレータ3から構成される。エアセパレータ3は、一端にフランジ部20を有する円筒形状部材であって、ロータ1を蔽うように設けられ、前記フランジ部20を介して動翼回転ディスク2にボルトナット6で固定されている。動翼回転ディスク2とエアセパレータ3は、ロータ1とともに一体となって回転する。動翼冷却用空気は、圧縮機(図示せず)からクーラ(図示せず)を経由して冷却された圧縮空気の一部を利用する。即ち、冷却された圧縮空気の一部は、隣接する開口部8からエアセパレータ3に導入される。該エアセパレータ3に導入された動翼冷却用空気は、ロータ1とエアセパレータ3の間の空隙9を通じて動翼回転ディスク2に設けられたラジアルホール10及び冷却空気孔11に供給され、最終的には各動翼へ供給される。
本発明に係わるエアセパレータの取付構造廻りの構造図を、図3に示している。動翼回転ディスク2のエアセパレータ側の外表面には、ロータ1の軸心を中心とした円環状の凹部が形成されていて、このディスク凹部30にエアセパレータ3のフランジ部20が嵌挿され、ボルトナット6を介して、動翼回転ディスク2に固定されている。フランジ部20と前記ディスク凹部30のはめあい構造は、しまりばめが適用されている。前記エアセパレータ3は、薄肉円筒形状部材であって、一端にはフランジ部20が設けられ、他端には開口端7が配置されて、ここから冷却空気を導入し、ラジアルホール10及び冷却空気孔11に冷却空気を供給している。また前記フランジ部20には、従来のエアセパレータと同様に、ラジアルホール11に空気を供給するための空気孔(図示せず)が設けられている。
本発明に係わるエアセパレータの構造を図3に示す。該エアセパレータ3は、単一の円筒形状部材であるため、従来の分割型のエアセパレータよりも簡単な構造であり、組立工数も低減され、コスト面で有利である。
図4は、エアセパレータのフランジ部廻りの取付構造詳細(図2のA部詳細)を示している。
フランジ部20は、ロータ1の軸心に平行して、フランジ部20の外周に設けられたフランジ部外周面22と、該フランジ部外周面22に直交するフランジ部端面21とからなる。一方、ディスク凹部30は、ロータ1の軸心を中心とした円環状の凹部であって、該ディスク凹部30の円環状壁面に設けられたディスク凹部内周面32と、該ディスク凹部内周面32に直交してディスク凹部30の底部を形成するディスク凹部底面31とからなる。前記フランジ部外周面22と対向する前記ディスク凹部内周面32が互いに内接して、ロータの軸心を中心とした円環状の接触面を形成する。また前記フランジ部端面21と対向する前記ディスク凹部底面31とが互いに接触して、ディスク凹部内周面32に隣接してディスク凹部内周面32に直行する面で、ロータの軸心を中心とした円環状の接触面を形成する。フランジ部20はディスク凹部30に嵌挿し、更にボルトナット6を介して、この円環状の接触面で動翼回転ディスク2に固定される。
フランジ部20は、ロータ1の軸心に平行して、フランジ部20の外周に設けられたフランジ部外周面22と、該フランジ部外周面22に直交するフランジ部端面21とからなる。一方、ディスク凹部30は、ロータ1の軸心を中心とした円環状の凹部であって、該ディスク凹部30の円環状壁面に設けられたディスク凹部内周面32と、該ディスク凹部内周面32に直交してディスク凹部30の底部を形成するディスク凹部底面31とからなる。前記フランジ部外周面22と対向する前記ディスク凹部内周面32が互いに内接して、ロータの軸心を中心とした円環状の接触面を形成する。また前記フランジ部端面21と対向する前記ディスク凹部底面31とが互いに接触して、ディスク凹部内周面32に隣接してディスク凹部内周面32に直行する面で、ロータの軸心を中心とした円環状の接触面を形成する。フランジ部20はディスク凹部30に嵌挿し、更にボルトナット6を介して、この円環状の接触面で動翼回転ディスク2に固定される。
次に、フランジ部とディスク凹部の結合方法について説明する。
従来のエアセパレータの場合には、フランジ部端面が動翼回転デイスクの外表面にボルトナットで締結されていた。従って、ボルトナットの締結力により、フランジ部端面とディスク外表面の接触面の面圧を上げて、エアリークの発生を防止していた。
従来のエアセパレータの場合には、フランジ部端面が動翼回転デイスクの外表面にボルトナットで締結されていた。従って、ボルトナットの締結力により、フランジ部端面とディスク外表面の接触面の面圧を上げて、エアリークの発生を防止していた。
一方、本発明では、図4に示すように、動翼回転ディスク2の外表面にロータの軸心を中心とした円環状のディスク凹部30を設け、エアセパレータのフランジ部20とディスク凹部30とをはめあい構造として、フランジ部20をディスク凹部30に嵌挿して固定し、両者の接触面の密着度を向上させた点が異なっている。
即ち、本発明では、エアセパレータのフランジ部20はフランジ部外周面22の最小外径寸法が、動翼回転ディスクに設けたディスク凹部内周面32の最大内径寸法より若干大きくなるように製作して、フランジ部20とディスク凹部30のはめあい構造をしまりばめとし、常に最小しめしろがプラス(+)となるようなはめあい構造を採用している。
図5に、ディスク凹部とフランジ部のしめしろの関係を示している。
フランジ部20及びディスク凹部30の製作寸法は、製作公差の範囲内でばらつきを生ずる。具体的には、図5において、フランジ部外周面22の外径寸法について、製作公差内の最も小さい仕上寸法をフランジ部最小外径寸法(X)とし、ディスク凹部内周面32の内径寸法について、製作公差内の最も大きい仕上寸法をディスク凹部最大内径寸法(Y)とする。この場合、フランジ部20とディスク凹部30の最小しめしろ(Z)は、フランジ部最小外径寸法(X)とディスク凹部最大外径寸法(Y)との差、即ち、Z=X−Y で表される。はめあい構造がしまりばめの場合には、常にフランジ部最小外径寸法(X)が、ディスク凹部最大内径寸法(Y)より大きくなるので(X>Y)、最小しめしろ(Z)は常にプラス(+)となる。
フランジ部20及びディスク凹部30の製作寸法は、製作公差の範囲内でばらつきを生ずる。具体的には、図5において、フランジ部外周面22の外径寸法について、製作公差内の最も小さい仕上寸法をフランジ部最小外径寸法(X)とし、ディスク凹部内周面32の内径寸法について、製作公差内の最も大きい仕上寸法をディスク凹部最大内径寸法(Y)とする。この場合、フランジ部20とディスク凹部30の最小しめしろ(Z)は、フランジ部最小外径寸法(X)とディスク凹部最大外径寸法(Y)との差、即ち、Z=X−Y で表される。はめあい構造がしまりばめの場合には、常にフランジ部最小外径寸法(X)が、ディスク凹部最大内径寸法(Y)より大きくなるので(X>Y)、最小しめしろ(Z)は常にプラス(+)となる。
一方、ガスタービンの運転時におけるフランジ部とディスク凹部のしめしろは、タービン組立時のしめしろに加えて、運転時のフランジ部と動翼ディスクの熱伸縮の違い及びタービンの回転に伴う遠心力による伸びの違いが影響しあって、最終的なフランジ部とディスク凹部のしめしろが決定される。
まず、ホットスタート運転時のエアセパレータのフランジ部と動翼回転ディスクの熱伸縮について説明する。
図12に示すように、動翼回転ディスクとエアセパレータの最大温度差は燃焼器の点火直後に発生し、約40〜50℃の温度差が生ずる。しかし、フランジ部とディスク凹部との温度差はこれより小さい。即ち、フランジ部とディスク凹部のはめあい構造はしまりばめとしているため、フランジ部外周面と対向するディスク凹部内周面は、ホットスタート運転開始時においても、密着状態にある。従って、運転開始後の冷却空気の導入により、エアセパレータの円筒部で温度低下が生ずる場合であっても、フランジ部はディスク凹部と密着しているために、温度変化の小さい動翼回転ディスクのディスク凹部側からフランジ部側へ熱伝導による熱移動が生ずる。従って、図12に示すように、動翼回転ディスクとフランジ部の最大温度差は、エアセパレータの円筒部よりは小さく、燃焼器の点火直後において20〜25℃程度の温度差となる。
図12に示すように、動翼回転ディスクとエアセパレータの最大温度差は燃焼器の点火直後に発生し、約40〜50℃の温度差が生ずる。しかし、フランジ部とディスク凹部との温度差はこれより小さい。即ち、フランジ部とディスク凹部のはめあい構造はしまりばめとしているため、フランジ部外周面と対向するディスク凹部内周面は、ホットスタート運転開始時においても、密着状態にある。従って、運転開始後の冷却空気の導入により、エアセパレータの円筒部で温度低下が生ずる場合であっても、フランジ部はディスク凹部と密着しているために、温度変化の小さい動翼回転ディスクのディスク凹部側からフランジ部側へ熱伝導による熱移動が生ずる。従って、図12に示すように、動翼回転ディスクとフランジ部の最大温度差は、エアセパレータの円筒部よりは小さく、燃焼器の点火直後において20〜25℃程度の温度差となる。
この場合には、動翼回転ディスクの温度低下は小さいため、ディスク凹部内周面の内径寸法はほとんど変わらないが、フランジ部外周面の外径寸法は、フランジ部の温度低下により熱収縮して、ディスク凹部内周面とフランジ部外周面の間に隙間が生ずる方向になる。
熱収縮に伴うフランジ部とディスク凹部の縮み量(a)は、数1で計算される。
ここで、Rは半径、αは使用材料の線膨張係数、T1、T2はディスク凹部、フランジ部の温度を示す。式1で計算される(a)は、ディスク凹部とフランジ部の温度差により生ずる縮み量の差、即ちディスク凹部内周面とフランジ部外周面との間に生ずる隙間量を示している。
熱収縮に伴うフランジ部とディスク凹部の縮み量(a)は、数1で計算される。
一方、エアセパレータと動翼回転ディスクはロータと一体となって回転しており、回転に伴う遠心力により、回転体は半径方向外向きに伸びを生ずる。回転体の遠心力による先端部の半径方向外方への伸び量(b)は、数2により計算される。
ここで、Rは半径、γは使用材料の比重、ωはタービン回転数、Eはヤング率、Kは係数を示す。
尚、遠心力による半径方向の伸びは、同一外径寸法であっても円筒回転体と中実回転体では異なり、円筒回転体の方が相対的な伸びが大きい。従って、本発明では、動翼回転ディスクよりエアセパレータの方が伸びが大きくなる。そのため、動翼回転ディスクとエアセパレータを一体として回転させた場合においては、動翼回転ディスクよりエアセパレータのフランジ部の方が半径方向外方への伸びが大きくなる。しかし、フランジ部外周面がディスク凹部内周面に接触して半径方向外方への伸びが拘束されている場合には、ディスク凹部内周面とフランジ部外周面との間では、遠心力によりフランジ部外周面にディスク凹部内周面側から押付力が働き、プラス(+)のしめしろが発生することになる。タービン回転数が上がれば、しめしろは更に大きくなる。具体的な算出手順を示せば、フランジ部外周面とディスク凹部内周面のそれぞれについて、数2に基づき遠心力による伸び量を計算する。次に、形状の違いに伴う伸び量の違いをしめしろに換算する。このようにして求めたフランジ部とディスク凹部の間で生ずる遠心力によるしめしろとタービン回転数の関係を図6に示している。
尚、遠心力による半径方向の伸びは、同一外径寸法であっても円筒回転体と中実回転体では異なり、円筒回転体の方が相対的な伸びが大きい。従って、本発明では、動翼回転ディスクよりエアセパレータの方が伸びが大きくなる。そのため、動翼回転ディスクとエアセパレータを一体として回転させた場合においては、動翼回転ディスクよりエアセパレータのフランジ部の方が半径方向外方への伸びが大きくなる。しかし、フランジ部外周面がディスク凹部内周面に接触して半径方向外方への伸びが拘束されている場合には、ディスク凹部内周面とフランジ部外周面との間では、遠心力によりフランジ部外周面にディスク凹部内周面側から押付力が働き、プラス(+)のしめしろが発生することになる。タービン回転数が上がれば、しめしろは更に大きくなる。具体的な算出手順を示せば、フランジ部外周面とディスク凹部内周面のそれぞれについて、数2に基づき遠心力による伸び量を計算する。次に、形状の違いに伴う伸び量の違いをしめしろに換算する。このようにして求めたフランジ部とディスク凹部の間で生ずる遠心力によるしめしろとタービン回転数の関係を図6に示している。
上述のように、フランジ部と動翼回転ディスクの熱収縮の違いに基づき、ディスク凹部内周面とフランジ部外周面の間には、数1によって算出される隙間(マイナス(−)のしめしろ)が生ずる。一方、図6に示すように、ディスク凹部内周面とフランジ部外周面の間には、数2によって遠心力によるプラス(+)のしめしろが発生する。従って、遠心力により発生するしめしろ(プラス(+)のしめしろ)が、熱収縮により生ずるしめしろ(マイナス(−)のしめしろ)を上回れば、ディスク凹部内周面とフランジ部外周面の間では常にプラス(+)のしめしろが確保される。
また、タービン組立時に、フランジ部をディスク凹部に組み付ける際、しまりばめで嵌挿し固定すれば、より確実なしめしろが確保される。最もしめしろが小さくなるのは、ホットスタート運転での燃焼器の点火直後であるが、この時にマイナス(−)のしめしろが生ずる場合には、そのマイナス(−)のしめしろ分を想定して、あらかじめ組立時にプラス(+)の最小しめしろを与えるようなしまりばめとすればよい。このようにして、熱収縮と遠心力を考慮して、運転時におけるフランジ部とディスク凹部の間のしめしろが決定される。ホットスタート運転時のフランジ部とディスク凹部のしめしろの運転開始時からの時間変化を、一例として図7に示している。
このように、フランジ部とディスク凹部のはめあい構造として、しまりばめを採用して、タービン組立時にプラス(+)の最小しめしろを与えるような構造を採用すれば、ホットスタート運転の開始時から定常運転に至るまでの全ての工程において、フランジ部外周面とディスク凹部内周面の接触面では、常に密着状態を保持することができ、フランジ部での急激な空気温度の低下による悪影響も少ない。また、常に密着状態を維持できるので、仮にボルト締結力が弱まった場合であっても、エアセパレータの緩みによる振動が発生することもなく、ロータの振動防止も図ることができる。
次に、従来のエアセパレータとの比較で、エアセパレータの取付構造を構成するフランジ部とディスク凹部の接触面でのシール効果について説明する。
上述のように、従来のエアセパレータの場合には、ボルトナットの締結力により、フランジ部端面とディスク外表面の接触面の面圧を上げて、ディスク外表面にシール面を形成して、接触面全体でエアリークの発生を防止していた。本発明のエアセパレータの取付構造の場合には、フランジ部をディスク凹部に対してしまりばめで嵌挿し、固定するとともに、遠心力の作用によりフランジ部外周面をディスク凹部内周面に押付け、この間に常にプラス(+)のしめしろを発生させる。これにより、この接触面にシール面を形成して、エアリークを防止するものである。このような構造を取れば、従来のエアセパレータのように、ホットスタート運転時の熱収縮の違いにより、ボルト締結力が弱まり、接触面圧が小さくなりリークが発生するおそれがある場合であっても、直行するフランジ部外周面とディスク凹部内周面の接触面には常にシール面が形成されるので、エアリークが発生することはない。また、常にフランジ部とディスク凹部の接触面にプラス(+)のしめしろが保持されていれば、回転数の増加とともに、しめしろが一層増加して、接触面圧が上がる方向であり、運転開始時から定常運転までの間、常に確実なシール効果が期待できる。従来のエアセパレータでは、このような効果は期待できない。
上述のように、従来のエアセパレータの場合には、ボルトナットの締結力により、フランジ部端面とディスク外表面の接触面の面圧を上げて、ディスク外表面にシール面を形成して、接触面全体でエアリークの発生を防止していた。本発明のエアセパレータの取付構造の場合には、フランジ部をディスク凹部に対してしまりばめで嵌挿し、固定するとともに、遠心力の作用によりフランジ部外周面をディスク凹部内周面に押付け、この間に常にプラス(+)のしめしろを発生させる。これにより、この接触面にシール面を形成して、エアリークを防止するものである。このような構造を取れば、従来のエアセパレータのように、ホットスタート運転時の熱収縮の違いにより、ボルト締結力が弱まり、接触面圧が小さくなりリークが発生するおそれがある場合であっても、直行するフランジ部外周面とディスク凹部内周面の接触面には常にシール面が形成されるので、エアリークが発生することはない。また、常にフランジ部とディスク凹部の接触面にプラス(+)のしめしろが保持されていれば、回転数の増加とともに、しめしろが一層増加して、接触面圧が上がる方向であり、運転開始時から定常運転までの間、常に確実なシール効果が期待できる。従来のエアセパレータでは、このような効果は期待できない。
フランジ部をディスク凹部に嵌挿する手段としては、公知の圧入手段やひやしばめが採用できる。最小しめしろの大きいはめあい構造を採用したい場合には、ひやしばめが有利である。本実施例では、フランジ部をディスク凹部に嵌挿する手段として、ひやしばめが適用されたが、圧入手段でもよい。圧入手段としては、油圧等の公知の圧入冶具が採用できるので、より簡便である。
1 ロータ
2 動翼回転ディスク
3 エアセパレータ
3−1エアセパレータ
3−2エアセパレータ
4 第1段静翼
5 第1段動翼
6 ボルトナット
7 開口端
8 開口部
9 空隙
10 ラジアルホール
11 冷却空気孔
20 フランジ部
20−1フランジ部
20−2フランジ部
21 フランジ部端面
22 フランジ部外周面
23 ボルト穴
30 ディスク凹部
31 ディスク凹部底面
32 ディスク凹部内周面
40 燃焼器
41 シール部
42 シール部
43 空気ダクト
2 動翼回転ディスク
3 エアセパレータ
3−1エアセパレータ
3−2エアセパレータ
4 第1段静翼
5 第1段動翼
6 ボルトナット
7 開口端
8 開口部
9 空隙
10 ラジアルホール
11 冷却空気孔
20 フランジ部
20−1フランジ部
20−2フランジ部
21 フランジ部端面
22 フランジ部外周面
23 ボルト穴
30 ディスク凹部
31 ディスク凹部底面
32 ディスク凹部内周面
40 燃焼器
41 シール部
42 シール部
43 空気ダクト
Claims (7)
- 動翼回転ディスクに冷却空気を供給する構造を有するガスタービンのエアセパレータの取付構造であって、
該エアセパレータの取付構造は、ロータの外周面に対し開口部に連通する空隙を形成するように配設された円筒形状部材であって、その一端にフランジ部を有するエアセパレータと、
前記ロータの軸心を中心とした円環状の凹部を形成するディスク凹部を外表面に有する動翼回転ディスクと、からなり、
前記フランジ部の外周に設けられ、前記ロータの軸心に平行なフランジ部外周面と、前記ディスク凹部に設けられ、前記ロータの軸心に平行であって、軸心を中心として円環状に形成された対向するディスク凹部内周面との接触面に、シール面が形成されることを特徴とするエアセパレータの取付構造。 - 動翼回転ディスクに冷却空気を供給する構造を有するガスタービンのエアセパレータの取付構造であって、
該エアセパレータの取付構造は、ロータの外周面に対し開口部に連通する空隙を形成するように配設された円筒形状部材であって、その一端にフランジ部を有するエアセパレータと、
前記ロータの軸心を中心とした円環状の凹部を形成するディスク凹部を外表面に有する動翼回転ディスクと、からなり、
前記フランジ部と前記ディスク凹部のはめあい構造が、しまりばめであることを特徴とするエアセパレータの取付構造。 - 前記フランジ部を前記ディスク凹部に冷やしばめで嵌挿することを特徴とする請求項1または2に記載されたエアセパレータの取付構造。
- 請求項1ないし3のいずれか1項に記載されたエアセパレータの取付構造を備えたガスタービン。
- 前記動翼回転デイスクに冷却空気を供給する構造を有するガスタービンのエアセパレータであって、該エアセパレータの一端に設けられたフランジ部を、前記動翼回転ディスクの外表面に設けられた前記ディスク凹部に、しまりばめで嵌挿することを特徴とするエアセパレータの取付方法。
- 前記フランジ部を、前記ディスク凹部に、冷やしばめで嵌挿することを特徴とする請求項5に記載されたエアセパレータの取付方法。
- 前記フランジ部外周面と、対向する前記ディスク凹部内周面との接触面で、シール面を形成することを特徴とする請求項5または6に記載されたエアセパレータの取付方法。
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Legal Events
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20101207 |