JP2006096647A - 強誘電体膜、強誘電体膜の製造方法、強誘電体キャパシタ、および強誘電体メモリ - Google Patents

強誘電体膜、強誘電体膜の製造方法、強誘電体キャパシタ、および強誘電体メモリ Download PDF

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Abstract

【課題】 良好なヒステリシス特性を持つ強誘電体キャパシタ、および誘電体メモリを提供することにある。また、本発明の他の目的は、上記強誘電体メモリおよび強誘電体キャパシタに好適な強誘電体膜を提供する。
【解決手段】 本発明にかかる強誘電体膜101は、(Pb1−dBi)(B1−a)Oの一般式で示される強誘電体からなり、Bは、ZrおよびTiの少なくとも一方からなり、Xは、NbおよびTaの少なくとも一方からなり、aは、0.05≦a≦0.4の範囲であり、dは、0<d<1の範囲である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、強誘電体膜、強誘電体膜の製造方法、強誘電体キャパシタおよび強誘電体メモリに関する。
近年、Pb(Zr、Ti)O(PZT)やSrBiTa(SBT)などの強誘電体膜や、これを用いた強誘電体キャパシタ、強誘電体メモリ装置などの研究開発が盛んに行われている。強誘電体メモリ装置の構造は1T、1T1C、2T2C、単純マトリクス型に大別できる。これらの中で、1T型は構造上キャパシタに内部電界が発生するためリテンション(データ保持)が1ヶ月と短く、半導体一般で要求される10年保証は不可能といわれている。1T1C型、2T2C型は、DRAMとほとんど同じ構成であり、かつ選択用トランジスタを有するために、DRAMの製造技術を活かすことができ、かつSRAM並みの書き込み速度が実現されるため、現在までに256kbit以下の小容量品が商品化されている。
これまで1T1C型、あるいは2T2C型の強誘電体メモリ装置に用いられる強誘電体材料としては、主にPZTが用いられているが、同材料の場合、Zr/Ti比が52/48あるいは40/60といった、稜面体晶および正方晶の混在領域、あるいはその近傍の組成が用いられ、かつLa、Sr、Caといった元素をドーピングされて用いられている。この領域が用いられているのは、メモリ素子に最も必要な信頼性を確保するためである。
すなわち、ヒステリシス形状はTiをリッチに含む正方晶領域が良好であるのだが、正方晶領域ではイオン性結晶構造に起因するショットキー欠陥が発生する。その結果、リーク電流特性、あるいはインプリント特性(いわゆるヒステリシスの変形の度合い)不良が発生してしまい、信頼性を確保することが困難である。そこで、上述のような稜面体晶および正方晶の混在領域、あるいはその近傍の組成が用いられている。
一方、単純マトリクス型は、1T1C型、2T2C型に比べセルサイズが小さく、またキャパシタの多層化が可能であるため、高集積化、低コスト化が期待されている。従来の単純マトリクス型強誘電体メモリ装置に関しては、特開平9−116107号公報などに開示されている。前記公報においては、メモリセルへのデータ書き込み時に、非選択メモリセルへ書き込み電圧の1/3の電圧を印加する駆動方法が開示されている。
単純マトリクス型強誘電体メモリ装置を得るには、角型性の良好なヒステリシスループが必要不可欠である。これに対応可能な強誘電体材料としては、Tiリッチな正方晶のPZTが候補として考えられるが、既述の1T1Cおよび2T2C型強誘電体メモリと同様に、信頼性の確保が困難である。
特開平9−116107号公報
本発明の目的は、良好なヒステリシス特性を持つ強誘電体キャパシタ、および誘電体メモリを提供することにある。また、本発明の他の目的は、上記強誘電体メモリおよび強誘電体キャパシタに好適な強誘電体膜およびその製造方法を提供することにある。
本発明にかかる強誘電体膜は、
(Pb1−dBi)(B1−a)Oの一般式で示される強誘電体からなり、
Bは、ZrおよびTiの少なくとも一方からなり、
Xは、NbおよびTaの少なくとも一方からなり、
aは、0.05≦a≦0.4の範囲であり、
dは、0<d<1の範囲である。
本発明にかかる強誘電体膜は、
(Pb1−dBi1−b(B1−a)Oの一般式で示される強誘電体からなり、
Bは、ZrおよびTiの少なくとも一方からなり、
Xは、NbおよびTaの少なくとも一方からなり、
a、b、およびdは、
b=(a+d)/(2+d)の関係式を満たし、
aは、0.05≦a≦0.4の範囲であり、
dは、0<d<1の範囲である。
本発明にかかる強誘電体膜は、
(Pb1−dBi1−b(B1−a)O3−cの一般式で示される強誘電体からなり、
Bは、ZrおよびTiの少なくとも一方からなり、
Xは、NbおよびTaの少なくとも一方からなり、
a、b、c、およびdは、
b=(a+d+2c)/(2+d)の関係式を満たし、
aは、0.05≦a≦0.4の範囲であり、
cは、0≦c≦0.05の範囲であり、
dは、0<d<1の範囲である。
本発明によれば、Pbより価数の高い上述のBiを、PZTのAサイトのPbと置換させることで、結晶構造全体としての中性を保持することができ、その結果、酸素の欠損を防止することができる。これにより強誘電体膜101の電流リークを防止することができる。また、強誘電体膜101のインプリント、リテンション、ファティーグなどの諸特性を良好なものとすることができる。
また、Biは酸素との共有結合性がPbに比べて強いため、結晶から抜け難くなっていると考えられる。共有結合性の強度は、結合する原子同士の軌道準位の相対値によって定まる。ペロブスカイト型構造では、Aサイトに入る原子の6p軌道準位が酸素の2p軌道準位に近づくにつれて、Aサイト原子と、当該Aサイトと最近接する酸素原子との軌道が混成しやすくなるため、BiはPbに比べて結晶から抜け難い。このことによっても、強誘電体膜101の電流リークを防止することができる。
本発明にかかる強誘電体膜において、前記Xは、ペロブスカイト型構造のBサイトに存在することができる。
本発明にかかる強誘電体膜において、PbおよびBiは、ペロブスカイト型構造のAサイトに存在することができる。
本発明にかかる強誘電体膜において、
前記dは、0<d≦0.2の範囲であることができる。
本発明にかかる強誘電体膜において、前記強誘電体膜は、テトラゴナル構造であり、かつ、擬立方晶(111)配向することができる。
本発明にかかる強誘電体膜において、前記Xは、Nbであることができる。
本発明にかかる強誘電体膜において、
前記一般式(Pb1−dBi)(B1−a)Oで示される強誘電体と、BiNbOからなる強誘電体との共晶体を含むことができる。
本発明にかかる強誘電体膜において、
前記共晶体に含まれるBi元素のPb元素に対するモル数の比率は、3/7以上であることができる。
本発明にかかる強誘電体膜において、
前記PbZrTiOからなる結晶は、ペロブスカイト型構造を有し、
前記BiNbOからなる結晶は、ビスマス層状ペロブスカイト型構造を有することができる。
本発明にかかる強誘電体膜の製造方法は、
(Pb1−dBi)(B1−a)Oの一般式で示される強誘電体を含む強誘電体膜の製造方法であって、
Bは、ZrおよびTiの少なくとも一方からなり、
Xは、NbおよびTaの少なくとも一方からなり、
aは、0.05≦a≦0.4の範囲であり、
dは、0<d<1の範囲であり、
少なくともZr元素およびTi元素を含む金属アルコキシドの加水分解・縮合物を含むゾルゲル原料と、ポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステルと、有機溶媒とを混合し、
前記ポリカルボン酸または前記ポリカルボン酸に由来するポリカルボン酸と金属アルコキシドとのエステル化によるエステル結合を有する強誘電体の前駆体溶液を形成することを含む。
本発明にかかる強誘電体膜の製造方法は、
強誘電体膜を形成するための前駆体を含む強誘電体膜の製造方法であって、
前記強誘電体膜は、BiNbOからなる結晶をさらに含み、
少なくともZr元素およびTi元素を含む金属アルコキシドの加水分解・縮合物を含むゾルゲル原料と、ポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステルと、有機溶媒とを混合し、
前記ポリカルボン酸または前記ポリカルボン酸に由来するポリカルボン酸と金属アルコキシドとのエステル化によるエステル結合を有する強誘電体の前駆体溶液を形成することを含む。
本発明にかかる強誘電体膜の製造方法は、
前記ゾルゲル原料と、前記ポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステルと、前記有機溶媒とを混合する際に、さらに、ビスマスのカルボン酸塩を用いたゾルゲル原料を含むことができる。
本発明にかかる強誘電体膜の製造方法において、
前記ゾルゲル原料と、前記ポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステルと、前記有機溶媒とを混合する際に、さらに、鉛のカルボン酸塩を用いたゾルゲル原料を含むことができる。
本発明にかかる強誘電体膜の製造方法において、
前記ポリカルボン酸または前記ポリカルボン酸エステルは、2価のカルボン酸またはポリカルボン酸エステルであることができる。
本発明に用いるポリカルボン酸としては、以下のものを例示できる。3価のカルボン酸としては、Trans−アコニット酸、トリメシン酸、4価のカルボン酸としては、ピロメリット酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸等が挙げられる。また、アルコール中で解離してポリカルボン酸として働くポリカルボン酸エステルとしては、2価のコハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、シュウ酸ジブチル、マロン酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、マレイン酸ジメチル、フマル酸ジエチル、3価のクエン酸トリブチル、1,1,2−エタントリカルボン酸トリエチル、4価の1,1,2,2−エタンテトラカルボン酸テトラエチル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリメチル等が挙げられる。これらのポリカルボン酸エステルは、アルコール存在下で解離してポリカルボン酸としての働きを示す。また、本発明は、ポリカルボン酸を用いて、ネットワークをエステル化で繋げていくことに特徴があり、例えば酢酸や酢酸メチルといった、シングルカルボン酸およびそのエステルでは、エステルネットワークが成長しないため、本発明には含まれない。
本発明の前駆体組成物の製造方法において、2価のカルボン酸エステルとしては、好ましくは、コハク酸エステル、マレイン酸エステルおよびマロン酸エステルから選択される少なくとも1種であることができる。これらのエステルの具体例としては、コハク酸ジメチル、マレイン酸ジメチル、マロン酸ジメチルをあげることができる。
本発明にかかる強誘電体膜の製造方法において、
前記ゾルゲル原料と、前記ポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステルと、前記有機溶媒とを混合する際に、さらにSi、あるいはSiおよびGeを含むゾルゲル原料を用いることができる。
本発明にかかる強誘電体キャパシタは、上述した強誘電体膜を有する。
本発明にかかる強誘電体キャパシタは、ペロブスカイト型構造を有する電極をさらに有し、前記強誘電体膜は、前記電極の上に形成されることができる。
本発明にかかる強誘電体メモリは、上述した強誘電体キャパシタを有する。
以下、本発明に好適な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
1.強誘電体膜および強誘電体キャパシタ
図1は、本実施の形態にかかる強誘電体膜101を用いた強誘電体キャパシタ100を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、強誘電体キャパシタ100は、基板10と、第1電極102と、第1電極102の上に形成された強誘電体膜101と、強誘電体膜101の上に形成された第2電極103と、から構成されている。
第1電極102および第2電極103の厚さは、たとえば50〜150nm程度である。
強誘電体膜101は、ペロブスカイト型の結晶構造を有する下記一般式(1)で示されるものからなる。
(Pb1−dBi)(B1−a)O・・・(1)
一般式(1)において、
Bは、ZrおよびTiの少なくとも一方からなり、
Xは、NbおよびTaの少なくとも一方からなり、
aは、0.05≦a≦0.4の範囲であり、
dは、0<d<1の範囲である。
ペロブスカイト型とは、図2(a)、(b)に示すような結晶構造を有するもので、図2(a)、(b)においてAで示す位置をAサイト、Bに示す位置をBサイトという。
一般式(1)において、PbおよびBiは、Aサイトに位置し、BおよびXは、Bサイトに位置する。また、O(酸素)は図2(a)、(b)中においてOで示したところに位置する。 Xは、Zr,Tiより価数の高い金属元素を用いることができる。Zr,Ti(+4価)より価数の高い金属元素としては、たとえばNb(+5価)、Ta(+5価)である。
Pb系のペロブスカイト型構造を有するもの、たとえばPZTなどは、Pbの蒸気圧が高いために、ペロブスカイト型構造のAサイトに位置するPbが蒸発しやすい。PbがAサイトから抜けると、電荷中性の原理によって同時に酸素が欠損する。この現象は、Schottoky欠陥と呼ばれる。たとえば、PZTにおいて酸素が欠損すると、PZTのバンドギャップが低下する。このバンドギャップの低下によって、金属電極界面でのバンドオフセットが減少し、たとえばPZTからなる強誘電体膜のリーク電流特性は悪化する。また、酸素欠損の存在は、酸素イオン電流を生じ、このイオン電流に伴う電極界面での電荷の蓄積が、インプリント、リテンション、ファティーグなどの諸特性の劣化を引き起こす。
しかし、本発明によれば、Pbより価数の高い上述のBiを、PZTのAサイトのPbと置換させることで、結晶構造全体としての中性を保持することができ、その結果、酸素の欠損を防止することができる。これにより強誘電体膜101の電流リークを防止することができる。また、強誘電体膜101のインプリント、リテンション、ファティーグなどの諸特性を良好なものとすることができる。
また、Biは酸素との共有結合性がPbに比べて強いため、結晶から抜け難くなっていると考えられる。共有結合性の強度は、結合する原子同士の軌道準位の相対値によって定まる。ペロブスカイト型構造では、Aサイトに入る原子の6p軌道準位が酸素の2p軌道準位に近づくにつれて、Aサイト原子と、当該Aサイトと最近接する酸素原子との軌道が混成しやすくなるため、BiはPbに比べて結晶から抜け難い。このことによっても、強誘電体膜101の電流リークを防止することができる。なおBiの6p軌道は、ペロブスカイト型構造のAサイトにおいて非占有軌道であるため、6p軌道は共有結合度の増大に寄与することができる。
図3は、酸素原子の2p軌道準位を基準としたときの、BiとPbの6p軌道準位の相対値を示す。BiとPbの6p軌道準位の相対値は、密度汎関数法にもとづく第一原理計算により求めた各原子の軌道エネルギー準位に基づいた値である。Biの6p軌道準位は、Pbの6p軌道準位より、酸素の2p軌道準位に近い。このように、Aサイトに入る原子の6p軌道準位が酸素の2p軌道準位に近づくことによって酸素との共有結合性が高まる。Aサイト原子と酸素原子間の共有結合性が増大すると、強誘電体膜101のキュリー温度や分極モーメントなどの強誘電性を高めることができる。なお、BiおよびPbの6s軌道は、Aサイトにおいては占有軌道になるため、共有結合度に対して有効な寄与をすることはなく、強誘電性を高めることもない。
Xの添加量aは、
0.10≦a≦0.30
の範囲であることが好ましく、
0.20≦a≦0.25
であることがより好ましい。
Xが+5価の元素の場合とは、たとえばNb、Taの場合であるが、好ましい元素は、Nbである。
Nbの添加量aが、0<d≦0.2の範囲である場合には、強誘電体膜101は、ペロブスカイト型の単相膜からなり、Nbは、ペロブスカイト構造のBサイトに存在する。
Biの添加量dは、0<d≦0.5、特に0.05≦d≦0.30が好ましい。
Biの添加量dが、0<d≦0.2の範囲である場合には、強誘電体膜101は、ペロブスカイト型の単相膜からなり、Biは、ペロブスカイト構造のAサイトに存在する。
一方、Nbの添加量aおよびBiの添加量dが、0.3≦d<1の範囲である場合には、強誘電体膜101は、上記一般式(1)で示される結晶だけでなく、BiNbOからなる結晶も含む。これは、NbおよびBiの添加量が増加すると、固溶限の範囲を超えて、添加されたNbおよびBiの一部がペロブスカイト構造のBサイトまたはAサイトに入らずに、余ってしまうからである。その結果、強誘電体膜101は、上記一般式(1)からなる結晶と、BiNbOからなる結晶とを有する共晶体を含むことになる。BiNbOからなる結晶は、図4に示すようにビスマス層状ペロブスカイト構造を有する。
強誘電体膜101の厚さは、たとえば50〜150nm程度である。
上記一般式(1)で示されるものの具体例としては、たとえば(Pb1−dBi)(Zr,Ti)1−aNbからなるものである。これは、ペロブスカイト型の結晶構造を有するPb(Zr1−pTi)O(以下、「PZT」ともいう。)において、NbおよびBiを添加したものである。
Nbの添加量は、上述の式のaで示される。Biの添加量は、上述の式のdで示される。ZrとTiの組成比を示すpは、
0.3≦p≦1.0
の範囲であることが好ましく、
0.5≦p≦0.8
の範囲であることがより好ましい。
なお、上述した一般式(1)は、(Pb1−dBi)(B1−a)Oで示され、Aサイトの原子は欠損していないが、Aサイトの原子を欠損させることもできる。すなわちこの場合の組成式は、
(Pb1−dBi1−b(B1−a)O
の一般式で示される。この場合、Aサイトの欠損量b、a、およびdは、
b=(a+d)/(2+d)
の関係式を満たす。
また、aは、
0.05≦a≦0.4
の範囲であり、dは、
0<d<1
の範囲である。
さらに、Oを欠損させることもできる。すなわち、その場合の組成式は、
(Pb1−dBi1−b(B1−a)O3−c
で示され、a、b、c、およびdは、
b=(a+d+2c)/(2+d)
の関係式を満たし、酸素の欠損量cは、
0≦c≦0.05
の範囲であり、好ましくは、
0<c≦0.03
の範囲である。また、aは、
0.05≦a≦0.4
の範囲であり、dは、
0<d<1
の範囲である。
2.強誘電体膜および強誘電体キャパシタの製造方法
次に、本実施の形態における強誘電体膜および強誘電体キャパシタの製造方法について説明する。
(1)まず、基板10を用意する。基板10としては、たとえばシリコンなどを用いることができる。
(2)次に、基板10上に第1電極102を形成する。第1電極102は、ペロブスカイト型構造を有する金属酸化物からなることが好ましい。強誘電体膜101は、ペロブスカイト型構造を有する第1電極102の上に形成されることにより、良質な結晶が成長しやすい。これにより強誘電体膜101の電流リークを防止することができる。
第1電極102は、たとえばレーザーアブレーション法によって形成することができる。すなわち、所望の電極材料を含むターゲットを用意する。そして、ターゲットにレーザー光を照射し、ターゲットから酸素原子および金属原子を含む原子を叩き出し、プルームを発生させる。そして、このプルームを基板10上に向けて出射させ接触させる。その結果、第1電極102は、基板10上にエピタキシャル成長して形成される。
ペロブスカイト型構造を有する第1電極102の材料としては、SrRuO、Nb−SrTiO、La−SrTiO、Nb−(La,Sr)CoO、LaNiO、あるいはPbBaOなどを用いることができる。ここで、Nb−SrTiOはSrTiOにNbをドープしたものであり、La−SrTiOはSrTiOにLaをドープしたものであり、Nb−(La,Sr)CoOは(La,Sr)CoOにNbをドープしたものである。なお、第1電極102は、ペロブスカイト型構造を有するものに限定されることなく、たとえばPt、Ir、IrOを用いて形成されてもよい。
また、第1電極102の形成方法としては、レーザーアブレーション法にかえて、イオンビームアシスト、スパッタ法あるいは真空蒸着法などを用いてもよい。
(3)次に、第1電極102上に強誘電体膜101を形成する。
まず、少なくともZr元素およびTi元素を含む金属アルコキシドの加水分解・縮合物を含むゾルゲル原料と、ポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステルと、有機溶媒とを混合し、ポリカルボン酸またはポリカルボン酸に由来するポリカルボン酸と金属アルコキシドとのエステル化によるエステル結合を有する強誘電体の前駆体溶液を形成する。
前駆体溶液の生成反応は、大別すると、図5に示すような第1段目のアルコキシ基の置換反応と、図6に示すような第2段目のエステル化による高分子ネットワークの形成反応とを含む。図5および図6では、便宜的に、ポリカルボン酸エステルとしてコハク酸ジメチルを用い、有機溶媒としてn−ブタノールを用いた例を示す。コハク酸ジメチルは非極性であるがアルコール中で解離してジカルボン酸となる。
第1段目の反応においては、図5に示すように、コハク酸ジメチルとゾルゲル原料の金属アルコキシドとのエステル化によって両者はエステル結合される。すなわち、コハク酸ジメチルはn−ブタノール中で解離し、一方のカルボニル基(第1カルボニル基)にプロトンが付加した状態となる。この第1カルボニル基と、金属アルコキシドのアルコキシ基との置換反応が起き、第1カルボキシル基がエステル化された反応生成物とアルコールが生成する。ここで、「エステル結合」とは、カルボニル基と酸素原子との結合(−COO−)を意味する。
第2段目の反応においては、図6に示すように、第1段目の反応で残った他方のカルボキシル基(第2カルボキシル基)と金属アルコキシドのアルコキシ基との置換反応が起き、第2カルボキシル基がエステル化された反応生成物とアルコールが生成する。
このように、2段階の反応によって、ゾルゲル原料に含まれる、金属アルコキシドの加水分解・縮合物同士がエステル結合した高分子ネットワークが得られる。したがって、この高分子ネットワークは、該ネットワーク内に適度に秩序よくエステル結合を有する。なお、コハク酸ジメチルは2段階解離し、第1カルボキシル基は第2カルボキシル基より酸解離定数が大きいため、第1段目の反応は第2段目の反応より反応速度が大きい。したがって、第2段目の反応は第1段目の反応よりゆっくり進むことになる。
本実施形態において、上述したエステル化反応を促進するためには、以下の方法を採用できる。
(a)反応物の濃度あるいは反応性を大きくする。具体的には、反応系の温度を上げることにより、ポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステルの解離度を大きくすることによって反応性を高める。反応系の温度は、有機溶媒の沸点などに依存するが、室温より高く有機溶媒の沸点より低い温度であることが望ましい。反応系の温度としては、例えば100℃以下、好ましくは50〜100℃であることができる。
(b)反応副生成物を除去する。具体的には、エステル化と共に生成する水、アルコールを除去することでエステル化がさらに進行する。
(c)物理的に反応物の分子運動を加速する。具体的には、例えば紫外線などのエネルギー線を照射して反応物の反応性を高める。
本実施形態の前駆体組成物の製造方法に用いられる有機溶媒は、アルコールであることができる。溶媒としてアルコールを用いると、ゾルゲル原料とポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステルの両者を良好に溶解することができる。
アルコールとしては、特に限定されないが、ブタノール、メタノール、エタノール、プロパノールなどの1価のアルコール、または多価アルコールを例示できる。かかるアルコールとしては、例えば以下のものをあげることができる。
1価のアルコール類;
プロパノール(プロピルアルコール)として、1−プロパノール(沸点97.4℃)、2−プロパノール(沸点82.7℃)、
ブタノール(ブチルアルコール)として、1−ブタノール(沸点117℃)、2−ブタノール(沸点100℃)、2−メチル−1−プロパノール(沸点108℃)、2−メチル−2−プロパノール(融点25.4℃,沸点83℃)、
ペンタノール(アミルアルコール)として、1−ペンタノール(沸点137℃)、3−メチル−1−ブタノール(沸点131℃)、2−メチル−1−ブタノール(沸点128℃)、2,2ジメチル−1−プロパノール(沸点113℃)、2−ペンタノール(沸点119℃)、3−メチル−2−ブタノール(沸点112.5℃)、3−ペンタノール(沸点117℃)、2−メチル−2−ブタノール(沸点102℃)、
多価アルコール類;
エチレングリコール(融点−11.5℃,沸点197.5℃)、グリセリン(融点17℃,沸点290℃)。
ポリカルボン酸または前記ポリカルボン酸エステルは、2価のカルボン酸またはポリカルボン酸エステルであることが好ましい。
ポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステルの使用量は、ゾルゲル原料および強誘電体の組成比に依存するが、ポリカルボン酸が結合する、例えばPZTゾルゲル原料、PbNbゾルゲル原料、PbSiゾルゲル原料の合計モルイオン濃度とポリカルボン酸のモルイオン濃度は、好ましくは1≧(ポリカルボン酸のモルイオン濃度)/(原料溶液の総モルイオン濃度)、より好ましくは1:1とすることができる。ポリカルボン酸の添加量は、例えば0.35molとすることができる。
ポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステルの添加量は、結合させたい原料溶液の総モル数と等しいかそれ以上であることが望ましい。両者のモルイオン濃度の比が1:1で、原料すべてが結合するが、エステルは、酸性溶液中で安定に存在するので、エステルを安定に存在させるために、原料溶液の総モル数よりも、ポリカルボン酸を多く入れることが好ましい。また、ここで、ポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステルのモル数とは、価数のことである。つまり、2価のポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステルであれば、1分子のポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステルが、2分子の原料分子を結合することができるので、2価のポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステルであれば、原料溶液1モルに対して、ポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステル0.5モルで1:1ということになる。加えて、ポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステルも、初めから酸ではなく、ポリカルボン酸のエステルをアルコール中で解離させて、ポリカルボン酸となる。この場合、添加するアルコールのモル数は、1≧(アルコールのモル数/ポリカルボン酸エステルのモル数)であることが望ましい。全てのポリカルボン酸エステルが十分に解離するには、アルコールのモル数が多いほうが、安定して解離するからである。ここで、アルコールのモル数というのも、アルコールの価数で割った、いわゆる、モルイオン濃度を意味する。
本実施形態の前駆体組成物の製造方法において、さらに、金属カルボン酸塩からなる原料を含むことができる。かかる金属カルボン酸塩としては、代表的に、前述した鉛のカルボン酸塩である酢酸鉛、オクチル酸鉛等を挙げることができる。
また、本実施形態の前駆体組成物の製造方法においては、前記ゾルゲル原料とともに有機金属化合物(MOD原料)を用いることができる。かかる有機金属化合物としては、例えばオクチル酸ニオブを用いることができる。オクチル酸ニオブは、図7に示したように、Nbが2原子共有結合して、その他の部分にオクチル基が存在する構造である。この場合、Nb−Nbは2原子が結合しているが、それ以上のネットワークは存在しないため、これをMOD原料として扱っている。
カルボン酸とMOD原料のネットワーク形成は、主にアルコール交換反応で進行する。例えば、オクチル酸ニオブの場合、カルボン酸とオクチル基の間で反応し(アルコール交換反応)、R−COO−Nbという、エステル化が進行する。このように、本実施形態では、MOD原料をエステル化することにより、MOD原料とアルコキシドとの縮合によってMOD原料の分子を前駆体のネットワークに結合することができる。
さらに、本実施形態の前駆体組成物の製造方法においては、金属アルコキシドの加水分解・縮合物を含むゾルゲル原料として、Si、あるいはSiおよびGeを含むゾルゲル原料を用いることができる。このようなゾルゲル溶液としては、PbSiO用ゾルゲル溶液を単独で、もしくはPbSiO用ゾルゲル溶液とPbGeO用ゾルゲル溶液の両者を用いることができる。このようなSiやGeを含むゾルゲル原料を用いることにより、成膜時の温度を低くすることができ、450℃程度から強誘電体の結晶化が可能である。
本実施形態の前駆体組成物の製造方法においては、PZTNを得るためには、ゾルゲル溶液として、少なくともPbZrO用ゾルゲル溶液、PbTiO用ゾルゲル溶液、およびPbNbO用ゾルゲル溶液を混合したものを用いることができる。この場合にも、上述したSi、あるいはSiおよびGeを含むゾルゲル原料をさらに混合することができる。
また、Nbの代わりにTaを導入する場合には、ゾルゲル原料として、PbTaO用ゾルゲル溶液を用いることができる。
本実施形態で得られた前駆体組成物の前駆体は、複数の分子ネットワークの間に適度にエステル結合を有しているので、可逆的反応が可能である。そのため、前駆体において、図5に示す左方向の反応を進行させることで、高分子化された前駆体(高分子ネットワーク)を分解して金属アルコキシドの縮合物とすることができる。
本実施形態の強誘電体膜101の製造方法によれば、有機溶媒中で、ポリカルボン酸によって、ゾルゲル原料の金属アルコキシドの加水分解・縮合物(複数の分子ネットワーク)同士がエステル結合によって縮重合した高分子ネットワークが得られる。したがって、この高分子ネットワークには、上記加水分解・縮合物に由来する複数の分子ネットワークの間に適度にエステル結合を有する。そして、エステル化反応は、温度制御などで容易に行うことができる。
また、このように本実施形態の前駆体組成物は、複数の分子ネットワークの間に適度にエステル結合を有しているので、可逆的反応が可能である。そのため、強誘電体膜の成膜後に残った組成物において、高分子化された前駆体(高分子ネットワーク)を分解して金属アルコキシド(もしくはその縮合物からなる分子ネットワーク)とすることができる。このような金属アルコキシド(もしくはその縮合物からなる分子ネットワーク)は、前駆体原料として再利用することができるので、鉛などの有害とされる物質を再利用でき、環境の面からもメリットが大きい。
なお、強誘電体キャパシタにおいて、テトラゴナル構造で、且つ、擬立方晶(111)配向していることが、ヒステリシスループの角型性を維持する上で好ましい。この配置をとるのであれば強誘電体膜101内の90度ドメインをなくすことができるからである。
また、擬立方晶(111)配向の強誘電体キャパシタを形成するためには、第1電極102として、(111)配向を有するPtを用いればよい。あるいは第1電極102として、(111)配向を有するペロブスカイト型構造の遷移金属酸化物を用いても良い。それら遷移金属酸化物の例としてSrRuO、NbドープのSrTiOがあげられる。これら(111)配向の第1電極102上では、強誘電体膜101は容易に下地の(111)配向方向をひきずって結晶成長することが可能である。
上記前駆体溶液に熱処理等を加えて結晶化させることにより、強誘電体膜101を形成することができる。
具体的には、混合溶液塗布工程、アルコール除去工程〜乾燥熱処理工程〜脱脂熱処理工程の一連の工程を所望の回数行い、その後に結晶化アニールにより焼成して強誘電体膜101を形成する。各工程における条件は、たとえば以下のとおりである。
混合溶液塗布工程は、混合液の塗布をスピンコートなどの塗布法で行う。まず、第1電極102上に混合溶液を滴下する。滴下された溶液を基板全面に行き渡らせる目的でスピンを行う。スピンの回転数は、たとえば500rpm程度である。次に、回転数を低下させて所望の時間、スピンを行うことによって、混合溶液が第1電極102上に塗布される。このときの回転数は、たとえば50rpm以下である。乾燥熱処理工程は150℃〜180℃で行う。乾燥熱処理は大気雰囲気下でホットプレート等を用いて行う。同様に脱脂熱処理工程では300℃〜350℃に保持されたホットプレート上で、大気雰囲気下で行う。結晶化のための焼成は、酸素雰囲気中でサーマルラピッドアニール(RTA)等を用いて行う。
焼結後の強誘電体膜101の膜厚は50〜150nm程度とすることができる。強誘電体膜101は、たとえばスパッタ法、分子線エピタキシー法、あるいはレーザーアブレーション法などを用いて形成することもできる。
(4)次に、強誘電体膜101上に第2電極103を形成する。第2電極103は、たとえばスパッタ法あるいは真空蒸着法などによって形成することができる。上部電極としては、Ptを主とする材料からなるものを用いることが好ましい。なお、この第2電極103については、Ptに限定されることなく、Ir、IrO、SrRuO、Nb−SrTiO、La−SrTiO、Nb−(LaSr)CoO、LaNiO、PbBaOなどの公知の電極材料を用いることもできる。
(5)次に、必要に応じて、ポストアニールを酸素雰囲気中でRTA等を用いて行うことができる。これにより、第2電極103と強誘電体膜101との良好な界面を形成することができ、かつ強誘電体膜101の結晶性を改善することができる。
以上の工程によって、本実施の形態にかかる強誘電体膜101および強誘電体キャパシタ100を製造することができる。
本実施の形態の強誘電体キャパシタ100によれば、結晶化温度の低温化、ヒステリシスの角型性の向上が図れる。また、強誘電体キャパシタ100によるヒステリシスの角型性の向上は、単純マトリクス型の強誘電体メモリ装置の駆動にとって重要なディスターブの安定性に効果がある。
3.強誘電体メモリ
図8(A)および図8(B)は、本発明の実施形態における、単純マトリクス型の強誘電体メモリ装置300の構成を示した図である。図8(A)はその平面図、図8(B)は図8(A)のA−A線に沿った断面図である。強誘電体メモリ装置300は、図8(A)および図8(B)に示すように、基板308上に形成された所定の数配列されたワード線301〜303と、所定の数配列されたビット線304〜306とを有する。ワード線301〜303とビット線304〜306との間には、上記実施の形態において説明した強誘電体膜307が挿入され、ワード線301〜303とビット線304〜306との交差領域に強誘電体キャパシタが形成される。
この単純マトリクスにより構成されるメモリセルを配列した強誘電体メモリ装置300において、ワード線301〜303とビット線304〜306との交差領域に形成される強誘電体キャパシタヘの書き込みと読み出しは、図示しない周辺の駆動回路や読み出し用の増幅回路等(これらを「周辺回路」と称す)により行う。この周辺回路は、メモリセルアレイと別の基板上にMOSトランジスタにより形成して、ワード線301〜303およびビット線304〜306に接続するようにしてもよいし、あるいは基板308に単結晶シリコン基板を用いることにより、周辺回路をメモリセルアレイと同一基板上に集積化することも可能である。
図9は、本実施の形態における、メモリセルアレイが周辺回路と共に同一基板上に集積化されている強誘電体メモリ装置400の一例を示す断面図である。
図9において、単結晶シリコン基板401上にMOSトランジスタ402が形成され、このトランジスタ形成領域が周辺回路部となる。MOSトランジスタ402は、単結晶シリコン基板401、ソース・ドレイン領域405、ゲート絶縁膜403、およびゲート電極404により構成される。また、強誘電体メモリ装置400は、素子分離用酸化膜406、第1の層間絶縁膜407、第1の配線層408、および第2の層間絶縁膜409を有する。
また、強誘電体メモリ装置400は、強誘電体キャパシタ420からなるメモリセルアレイを有し、強誘電体キャパシタ420は、ワード線またはビット線となる下部電極(第1電極または第2電極)410、強誘電体相と常誘電体相とを含む強誘電体膜411、および強誘電体膜411の上に形成されてビット線またはワード線となる上部電極(第2電極または第1電極)412から構成される。
さらに、強誘電体メモリ装置400は、強誘電体キャパシタ420の上に第3の層間絶縁膜413を有し、第2の配線層414により、メモリセルアレイと周辺回路部が接続される。なお、強誘電体メモリ装置400において、第3の層間絶縁膜413と第2の配線層414との上には保護膜415が形成されている。
以上の構成を有する強誘電体メモリ装置400によれば、メモリセルアレイと周辺回路部とを同一基板上に集積することができる。なお、図9に示される強誘電体メモリ装置400は、周辺回路部上にメモリセルアレイが形成されている構成であるが、もちろん、周辺回路部上にメモリセルアレイが配置されず、メモリセルアレイは周辺回路部と平面的に接しているような構成としてもよい。
本実施の形態で用いられる強誘電体キャパシタ420は、上記実施の形態に係る強誘電体膜から構成されるため、ヒステリシスの角形性が非常に良く、安定なディスターブ特性を有する。さらに、この強誘電体キャパシタ420は、プロセス温度の低温化により周辺回路等や他の素子へのダメージが少なく、またプロセスダメージ(特に水素の還元)が少ないので、ダメージによるヒステリシスの劣化を抑えることができる。したがって、かかる強誘電体キャパシタ420を用いることで、単純マトリクス型強誘電体メモリ装置300の実用化が可能になる。
図10(A)には、変形例として1T1C型強誘電体メモリ装置500の構造図を示す。図10(B)は、強誘電体メモリ装置500の等価回路図である。
強誘電体メモリ装置500は、図10(A)に示すように、下部電極501、プレート線に接続される上部電極502、および上述の実施の形態の強誘電体膜503からなるキャパシタ504(1C)と、ソース/ドレイン電極の一方がデータ線505に接続され、ワード線に接続されるゲート電極506を有するスイッチ用のトランジスタ素子507(1T)からなるDRAMに良く似た構造のメモリ素子である。1T1C型のメモリは、書き込みおよび読み出しが100ns以下と高速で行うことができ、かつ書き込んだデータは不揮発であるため、SRAMの置き換え等に有望である。
以上、本発明の実施の形態の一例について述べたが、本発明はこれらに限定されず、その要旨の範囲内で各種の態様を取りうる。
4.実験例
以下、本発明の実験例について説明する。
4.1.実施例1
本実施の形態にかかる強誘電体膜は、以下の原料溶液を用いて行った。
PbおよびZrによるPbZrOペロブスカイト結晶を形成するための酢酸鉛(Pb)とジルコニウムブトキシド(Zr)などの縮重合体をn−ブタノール等の溶媒に無水状態で溶解した溶液(以下、PZ溶液とする)と、PbおよびTiによるPbTiOペロブスカイト結晶を形成するための酢酸鉛(Pb)とチタンイソプロポキシド(Ti)などの縮重合体をn−ブタノール等の溶媒に無水状態で溶解した溶液(以下、PT溶液とする)とを(PZ溶液):(PT溶液)=45:55の割合で混合し、溶液1を作製した。
オクチル酸ビスマスとオクチル酸ニオブを、モル比において、(オクチル酸ビスマス):(オクチル酸ニオブ)=1:1の割合でSi元素とともにn−ブタノール等の溶媒中で混合された溶液2を作製した。
次に、溶液1および溶液2と、コハク酸ジメチルとを混合し、原料溶液を作製した。また、コハク酸ジメチルは、各原料溶液金属元素濃度1mol/lに対して、0.5mol/lの割合で混合した。その後、各原料溶液を密閉し、90℃で30分間保持した後、室温まで冷却してエステル化を十分に促進させた。
溶液1と溶液2の比率は、以下のとおりである。
原料溶液1;溶液1:溶液2=100:0
原料溶液2;溶液1:溶液2=95:5
原料溶液3;溶液1:溶液2=90:10
原料溶液4;溶液1:溶液2=80:20
作製した原料溶液1〜原料溶液4を用いて、図11に示す方法でサンプルを作成した。
すなわち、白金からなる下部電極をスパッタ法により形成し、原料溶液をスピン塗布法によって白金基板に塗布し、ホットプレートを用いて150〜180℃(150℃)で乾燥処理を行い、アルコールを除去した。その後、ホットプレートを用いて300〜350℃(300℃)で脱脂熱処理を行った。その後、必要に応じて上記塗布工程、乾燥処理工程および脱脂熱処理を複数回(全3回)行い所望の膜厚の塗布膜を得た。さらに、結晶化アニール(焼成)により、膜厚150nmの強誘電体膜のサンプルを得た。結晶化のための焼成は、酸素雰囲気中でラピッドサーマルアニール(RTA)を用いて、650〜700℃(650℃)で行った。さらに、白金からなる上部電極をスパッタ法により形成して、回復アニールを、RTAを用いて、650〜700℃(650℃)で行うことにより、強誘電体キャパシタのサンプル(以下、これを「キャパシタサンプル」ともいう)を得た。
これらのサンプルを用いて以下の特性を調べた。
(a)原料溶液2〜原料溶液4を用いた3種のサンプルの強誘電体膜について、X線回折によって結晶性を調べた。図12〜図14にその結果を示す。図12は、原料溶液2を用いたサンプルの強誘電体膜の結晶性を示す図である。図13は、原料溶液3を用いたサンプルの強誘電体膜の結晶性を示す図である。図14は、原料溶液4を用いたサンプルの強誘電体膜の結晶性を示す図である。
図12〜図14から、原料溶液2〜原料溶液4を用いたいずれのサンプルにもPZTと同様の(111)のピークが認められ、ペロブスカイト単相膜が形成されていることが確認された。すなわち、BiおよびNbは、完全にPZTに固溶しており、BiはAサイト、Nbは、Bサイトを置換したものと確認された。
(b)図15〜図18に、原料溶液1〜原料溶液4を用いたキャパシタサンプルについて求めたヒステリシスを示す。図15は、原料溶液1を用いたサンプルのヒステリシス特性を示す。図16は、原料溶液2を用いたサンプルのヒステリシス特性を示す。図17は、原料溶液3を用いたサンプルのヒステリシス特性を示す。図18は、原料溶液4を用いたサンプルのヒステリシス特性を示す。図15〜図18から、いずれのキャパシタサンプルも良好なヒステリシス特性を有することが確認された。特に、BiおよびNbの添加量が増大するにつれて、ヒステリシスの角形性が向上した。
4.2.実施例2
実施例1と同様に、以下の比率で溶液1と溶液2を混合した原料溶液を作製した。
原料溶液5;溶液1:溶液2=70:30
原料溶液6;溶液1:溶液2=40:60
原料溶液7;溶液1:溶液2=10:90
次に、実施例1と同様にキャパシタサンプルを形成し、形成したサンプルを用いて以下の特性を調べた。
(a)原料溶液5〜原料溶液7を用いた3種のサンプルの強誘電体膜について、X線回折によって結晶性を調べた。すべての強誘電体膜について、図19に示すような結果が得られた。図19によれば、BNO(BiNbO)と同様の(112)、(212)、(211)のピークと、PZTと同様の(111)のピークとが認められ、得られた強誘電体膜は、BNOからなるビスマス層状ペロブスカイト結晶と、PZTからなるペロブスカイト結晶とが混在する共晶体からなることが確認された。
(b)図20〜図22に、原料溶液5〜原料溶液7を用いたキャパシタサンプルについて求めたヒステリシスを示す。図20は、原料溶液5を用いたサンプルのヒステリシス特性を示す。図21は、原料溶液6を用いたサンプルのヒステリシス特性を示す。図22は、原料溶液7を用いたサンプルのヒステリシス特性を示す。図20〜図22から、いずれのキャパシタサンプルも良好なヒステリシス特性を有することが確認された。
実施の形態にかかる強誘電体キャパシタを示す断面図。 (a)、(b)はペロブスカイト型結晶構造の説明図。 BiおよびPbの6p軌道準位の相対値を示す図。 Bi層状ペロブスカイト型結晶構造の説明図。 本実施の形態にかかる強誘電体膜の前駆体溶液の生成反応を示す図。 本実施の形態にかかる強誘電体膜の前駆体溶液の生成反応を示す図。 本実施の形態で用いられる金属カルボン酸を示す図。 実施の形態における単純マトリクス型の強誘電体メモリ装置を模式的に示す平面図および断面図。 実施の形態における、メモリセルアレイが周辺回路と共に同一基板上に集積化されている強誘電体メモリ装置の一例を示す断面図。 実施の形態の変形例における1T1C型強誘電体メモリを模式的に示す断面図およびその等価回路図。 本実施の形態にかかる実施例のサンプルの形成方法を示す図。 原料溶液2を用いたサンプルの強誘電体膜の結晶性を示す図。 原料溶液3を用いたサンプルの強誘電体膜の結晶性を示す図。 原料溶液4を用いたサンプルの強誘電体膜の結晶性を示す図。 原料溶液1を用いたサンプルのヒステリシス特性を示す図。 原料溶液2を用いたサンプルのヒステリシス特性を示す図。 原料溶液3を用いたサンプルのヒステリシス特性を示す図。 原料溶液4を用いたサンプルのヒステリシス特性を示す図。 原料溶液5〜7を用いたサンプルの強誘電体膜の結晶性を示す図。 原料溶液5を用いたサンプルのヒステリシス特性を示す図。 原料溶液6を用いたサンプルのヒステリシス特性を示す図。 原料溶液7を用いたサンプルのヒステリシス特性を示す図。
符号の説明
10 基板、100 強誘電体キャパシタ、101 強誘電体膜、102 第1電極、103 第2電極、300 強誘電体メモリ装置、301,302,303 ワード線、304,305,306 ビット線、307 強誘電体膜、308 基板、400 強誘電体メモリ装置、401 単結晶シリコン基板、402 MOSトランジスタ、403 ゲート絶縁膜、404 ゲート電極、405 ソース・ドレイン領域、406 素子分離用酸化膜、407 第1の層間絶縁膜、408 第1の配線層、409 第2の層間絶縁膜、410 下部電極、411 強誘電体膜、412 上部電極、413 第3の層間絶縁膜、414 第2の配線層、415 保護膜、420 強誘電体キャパシタ、500 強誘電体メモリ装置、501 下部電極、502 上部電極、503 強誘電体膜、504 キャパシタ、505 データ線、506 ゲート電極、507 トランジスタ素子

Claims (18)

  1. (Pb1−dBi)(B1−a)Oの一般式で示される強誘電体を含み、
    Bは、ZrおよびTiの少なくとも一方からなり、
    Xは、NbおよびTaの少なくとも一方からなり、
    aは、0.05≦a≦0.4の範囲であり、
    dは、0<d<1の範囲である、強誘電体膜。
  2. 請求項1において、
    前記Xは、ペロブスカイト型構造のBサイトに存在する、強誘電体膜。
  3. 請求項1または2において、
    PbおよびBiは、ペロブスカイト型構造のAサイトに存在する、強誘電体膜。
  4. 請求項3において、
    前記dは、0<d≦0.2の範囲である、強誘電体膜。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記強誘電体膜は、テトラゴナル構造であり、かつ、擬立方晶(111)配向している、強誘電体膜。
  6. 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    前記Xは、Nbである、強誘電体膜。
  7. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    前記一般式(Pb1−dBi)(B1−a)Oで示される強誘電体と、BiNbOからなる強誘電体との共晶体を含む、強誘電体膜。
  8. 請求項7において、
    前記共晶体に含まれるBi元素のPb元素に対するモル数の比率は、3/7以上である、強誘電体膜。
  9. 請求項7または8において、
    前記PbZrTiOからなる結晶は、ペロブスカイト型構造を有し、
    前記BiNbOからなる結晶は、ビスマス層状ペロブスカイト型構造を有する、強誘電体膜。
  10. (Pb1−dBi)(B1−a)Oの一般式で示される強誘電体を含む強誘電体膜の製造方法であって、
    Bは、ZrおよびTiの少なくとも一方からなり、
    Xは、NbおよびTaの少なくとも一方からなり、
    aは、0.05≦a≦0.4の範囲であり、
    dは、0<d<1の範囲であり、
    少なくともZr元素およびTi元素を含む金属アルコキシドの加水分解・縮合物を含むゾルゲル原料と、ポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステルと、有機溶媒とを混合し、
    前記ポリカルボン酸または前記ポリカルボン酸エステルに由来するポリカルボン酸と金属アルコキシドとのエステル化によるエステル結合を有する強誘電体の前駆体溶液を形成することを含む、強誘電体膜の製造方法。
  11. 請求項10において、
    前記強誘電体膜は、BiNbOからなる結晶をさらに含み、
    少なくともZr元素およびTi元素を含む金属アルコキシドの加水分解・縮合物を含むゾルゲル原料と、ポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステルと、有機溶媒とを混合し、
    前記ポリカルボン酸または前記ポリカルボン酸エステルに由来するポリカルボン酸と金属アルコキシドとのエステル化によるエステル結合を有する強誘電体の前駆体溶液を形成することを含む、強誘電体膜の製造方法。
  12. 請求項10または11において、
    前記ゾルゲル原料と、前記ポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステルと、前記有機溶媒とを混合する際に、さらに、ビスマスのカルボン酸塩を用いたゾルゲル原料を含む、強誘電体膜の製造方法。
  13. 請求項10ないし12のいずれかにおいて、
    前記ゾルゲル原料と、前記ポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステルと、前記有機溶媒とを混合する際に、さらに、鉛のカルボン酸塩を用いたゾルゲル原料を含む、強誘電体膜の製造方法。
  14. 請求項10ないし13のいずれかにおいて、
    前記ポリカルボン酸または前記ポリカルボン酸エステルは、2価のカルボン酸またはポリカルボン酸エステルである、強誘電体膜の製造方法。
  15. 請求項10ないし14のいずれかにおいて、
    前記ゾルゲル原料と、前記ポリカルボン酸またはポリカルボン酸エステルと、前記有機溶媒とを混合する際に、さらにSi、あるいはSiおよびGeを含むゾルゲル原料を用いる、強誘電体膜の製造方法。
  16. 請求項1ないし9のいずれかに記載の強誘電体膜を有する、強誘電体キャパシタ。
  17. 請求項16において、
    ペロブスカイト型構造を有する電極をさらに有し、
    前記強誘電体膜は、前記電極の上に形成されている、強誘電体キャパシタ。
  18. 請求項16または17に記載の強誘電体キャパシタを有する、強誘電体メモリ。
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