JP2006096149A - 車両用スマートキーレス装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両用スマートキーレス装置において、携帯用送受信機が、リクエスト信号と搬送波に起因するノイズとを混信して、所定の車両制御が誤って行われることを防止する。
【解決手段】所定条件成立時に運転席側及び助手席側送信アンテナ61a、61b及び車載受信アンテナに対してトランスミッタ2との間の信号r、iの送受信を実行させると共に、ID信号iの認証結果に応じてエンジンの始動制御及び/又はトランスミッタ持ち出し警報制御を行うスマートキーレス制御ユニット4と、PWM変調を利用すると共に、PWM変調における搬送波周波数を周期的に変化させるデジタルアンプ96と、を備え、上記スマートキーレス制御ユニット4は、搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号rの周波数と一致しないときに、上記送信アンテナ61a、61bにリクエスト信号rを送信させる。
【選択図】図1
【解決手段】所定条件成立時に運転席側及び助手席側送信アンテナ61a、61b及び車載受信アンテナに対してトランスミッタ2との間の信号r、iの送受信を実行させると共に、ID信号iの認証結果に応じてエンジンの始動制御及び/又はトランスミッタ持ち出し警報制御を行うスマートキーレス制御ユニット4と、PWM変調を利用すると共に、PWM変調における搬送波周波数を周期的に変化させるデジタルアンプ96と、を備え、上記スマートキーレス制御ユニット4は、搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号rの周波数と一致しないときに、上記送信アンテナ61a、61bにリクエスト信号rを送信させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両用スマートキーレス装置に関するものである。
従来から、車両に搭載された車載送信機と、この車載送信機からのリクエスト信号を受けてID信号を送信する携帯用送受信機と、このID信号を受信する車載受信機とを用いて、車両のドアアンロック制御やエンジン始動制御等を行うスマートエントリやスマートスタータシステムが知られている。その一例として、特許文献1に開示されたものがある。
特許文献1に開示された車両用スマートキーレス装置では、エンジン始動操作時において、車載送信機が、所定タイミングでリクエスト信号を送信する。すると、車載送信機からリクエスト信号が到達する範囲に電界が発生する。運転者が有する携帯用送受信機がこの電界内に存在すると、携帯用送受信機の送受信アンテナはこの電界を検知して、所定のIDコードを含むID信号を送信する。このID信号は、車載受信機によって受信され、スマートキーレス制御ユニットによって認証が行われる。このID信号中のIDコードがスマートキーレス制御ユニットに登録されていたIDコードと一致すると、スマートキーレス制御ユニットがエンジン始動許可信号を出力し、エンジンの始動が行われる。一方、リクエスト信号送信後、所定時間内にID信号が受信されない場合や受信したID信号中のIDコードが登録されていたIDコードと不一致の場合には、スマートキーレス制御ユニットはエンジン始動許可信号を出力せず、エンジンの始動を禁止する。その他にも、リクエスト信号の送信、ID信号の受信及びIDコードの照合を行うことによって、携帯用送受信機を車内に置き忘れたときの警報や、携帯用受信機を誤って車外に持ち出したときの警報を実行している。
特開2003−269019号公報
ところで、車両にはデジタルアンプ等のパルス変調を用いた音響信号増幅器が搭載される場合がある。このパルス変調を用いた音響信号増幅器は、パルス変調に用いる搬送波及びその高調波の周波数をもつノイズ(以下、このノイズを搬送波に起因するノイズという)を発生する。
ここで、車両には、AM、FMラジオ、テレビ、GPS等の無線信号を受信する車載無線機器が多く搭載されており、これら車載無線機器は上記搬送波に起因するノイズが影響を受ける。例えば、搬送波周波数が100kHzに設定されているとすると、音響信号増幅器は200kHz、300kHz、…の高調波を常時発生している。かかる場合、使用周波数帯域が搬送波周波数に最も近い、即ち、上記車載無線機器の中で使用周波数帯域が最も低いAMラジオ(522kHz〜1629kHz)が特に悪影響を受け、搬送波周波数の整数倍の周波数(例えば、600kHz、700kHz、…)に常時ノイズが発生する。これらの周波数においては、常時、無線信号を精度よく受信できず、通信障害が起きる。そのため、車両に搭載されるパルス変調を用いた音響信号増幅器は、搬送波周波数を周期的に変化させている。こうして、音響信号増幅器から常には同じ周波数のノイズが発生しないようにしている。さらに、この搬送波周波数を変化させる周期を短くすることによって、搬送波に起因するノイズの周波数を、人間の聴力では聞き取れない程度の周期で変化させて、全ての周波数帯域で人間が認識できる範囲内で良好に無線信号を受信している。
しかしながら、搬送波周波数を周期的に変化させることは、音響信号増幅器からノイズが発生することを防止しているわけではないため、車両用スマートキーレス装置には悪影響が及ぶ。つまり、搬送波周波数の変化に従って周波数が変化するノイズは、AMラジオ等の車載無線機器には人間が認識できるだけの悪影響を及ぼさないが、上記車両用スマートキーレス装置の携帯用送受信機におけるリクエスト信号とID信号とのやりとりには悪影響を及ぼす。具体的には、車載送信機がリクエスト信号を送信するタイミングにおいて、音響信号増幅器の搬送波周波数の整数倍(1倍も含む)がリクエスト信号の周波数と一致する周波数になると、携帯用送受信機は、リクエスト信号と搬送波に起因するノイズとを共に受信してリクエスト信号を識別できず(以下、これを混信という)、ID信号を返信できないという問題がある。その結果、車両用スマートキーレス装置のエンジン始動制御においては、携帯用送受信機が車両内に存在しないと認識されてエンジン始動を行えず、また、携帯用送受信機持ち出し警報制御においては、同様に携帯用送受信機が車両内に存在しないと認識されて誤って警報が行われる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、パルス変調を利用した音響信号増幅器を車両に搭載し且つ、車両用スマートキーレス装置を備えた車両において、携帯用送受信機が、リクエスト信号と搬送波に起因するノイズとを混信して、エンジン始動制御や携帯用送受信機持ち出し警報制御等の所定の車両制御が誤って行われることを防止することにある。
本発明は、車両用スマートキーレス装置の携帯用送受信機において、車載送信機から送信されるリクエスト信号と、音響信号増幅器の搬送波に起因するノイズとが混信することを防止すべく、リクエスト信号の送信タイミングと、周期的に変化する搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号の周波数と一致するタイミングとを一致しないようにずらす、又は搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号の周波数と一致しないように搬送波周波数を設定するものである。
第1の発明は、リクエスト信号を無線送信する車載送信機と、上記リクエスト信号を受信したときにID信号を無線送信する携帯用送受信機と、上記ID信号を受信する車載受信機と、所定条件が成立したときに、上記車載送信機及び車載受信機に対して、上記携帯用送受信機との間の信号の送受信を実行させると共に、ID信号の認証結果に応じて、エンジンの始動制御及び/又は上記携帯用送受信機の持ち出し警報制御を行う制御手段と、パルス変調を利用すると共に、パルス変調における搬送波周波数を所定の変化帯域で且つ所定の変化周期で変化させる音響信号増幅器と、を備えた車両用スマートキーレス装置が対象である。
そして、上記制御手段は、上記搬送波周波数の整数倍が上記リクエスト信号の周波数と一致しないときに、上記車載送信機に上記リクエスト信号を送信させるものとする。
ここで、上記エンジン始動制御とは、その車両に対応したID信号を送信する正規の携帯用送受信機が車室内に存在することを検出した上でエンジンの始動を許可する制御であり、上記携帯用送受信機持ち出し警報制御とは、携帯用送受信機が車外に持ち出されるときに、正規の携帯用送受信機が車室内に存在しないことを検出して携帯用送受信機を車外に持ち出したことを警報する制御である。この携帯用送受信機持ち出し警報制御は、例えば車両に乗り込んだ後に携帯用送受信機を見送りの人に誤って渡してしまった場合等、車両を駐車させる状態でないにもかかわらず、携帯用送受信機が車外に持ち出されるときに行い、そうすることによって、エンジンの再始動ができなくなる等の不都合を未然に防止する制御である。また、上記所定条件とは、上記エンジンの始動制御又は携帯用送受信機の持ち出し警報制御を行うにあたり、ID信号の認証を行うタイミングが到来したと判定するための条件をいい、例えば、エンジン始動制御においては運転者がエンジンを始動させようとイグニッションスタータを操作することや、携帯用送受信機持ち出し警報制御においてはイグニッションスタータのキーノブがロック状態でないままドアを開けられること等である。
上記の構成の場合、音響信号増幅器の搬送波周波数が周期的に変化するのに対して、上記制御手段は、搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号の周波数と一致するときには、上記車載送信機にリクエスト信号を送信させず、搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号の周波数と一致しないときに、車載送信機にリクエスト信号を送信させる。このため、リクエスト信号を送信するタイミングと、音響信号増幅器からリクエスト信号の周波数と同じ周波数のノイズが発生するタイミングと、が合致することを防止することができる。その結果、携帯用送受信機は、リクエスト信号を、搬送波に起因するノイズと混信することなく精度良く受信して、それを受けてID信号を送信することができる。ここで、搬送波周波数の整数倍とは、搬送波周波数の1倍も含み、すなわち搬送波及びその高調波の周波数を意味する。すなわち、搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号の周波数と一致しないときとは、搬送波及びその高調波の周波数が上記リクエスト信号の周波数と一致しないときである。
また、無線信号を受信する車載無線機器が車両に搭載されている場合には、音響信号増幅器の搬送波周波数が周期的に変化するため、搬送波に起因するノイズも周期的に変化し、車載無線機器に現れる搬送波に起因するノイズの周波数も周期的に変化することになる。その結果、車載無線機器に常に一定の周波数のノイズが発生して該周波数において常に通信障害が起きる、ということを防止することができる。
第2の発明は、第1の発明と同様に、リクエスト信号を無線送信する車載送信機と、上記リクエスト信号を受信したときにID信号を無線送信する携帯用送受信機と、上記ID信号を受信する車載受信機と、所定条件が成立したときに、上記車載送信機及び車載受信機に対して、上記携帯用送受信機との間の信号の送受信を実行させると共に、ID信号の認証結果に応じて、エンジンの始動制御及び/又は上記携帯用送受信機の持ち出し警報制御を行う制御手段と、パルス変調を利用すると共に、パルス変調における搬送波周波数を所定の変化帯域で且つ所定の変化周期で変化させる音響信号増幅器とを備えた車両用スマートキーレス装置が対象である。
そして、上記制御手段は、上記音響信号増幅器に対して上記搬送波周波数の変化帯域を変更させるものであって、上記車載送信機に上記リクエスト信号を送信させるときに、該搬送波周波数の変化帯域を、該変化帯域内で変化する搬送波周波数の整数倍が上記リクエスト信号の周波数と一致しない帯域に変更させるものとする。
上記の構成の場合、この音響信号増幅器は、周期的に変化する搬送波周波数に従って変化するノイズを発生するが、上記制御手段は、リクエスト信号を送信させるときには、音響信号増幅器の搬送波周波数の変化帯域を、該変化帯域内で変化する搬送波周波数の整数倍が上記リクエスト信号の周波数と一致しない帯域に変更させるため、搬送波に起因するノイズの周波数が、リクエスト信号の周波数と一致することはなくなる。その結果、携帯用送受信機は、リクエスト信号を、搬送波に起因するノイズと混信することなく精度良く受信して、それを受けてID信号を送信することができる。ここで、上記変化帯域内で変化する搬送波周波数の整数倍が上記リクエスト信号の周波数と一致しないような帯域とは、上記リクエスト信号の周波数の1/n(nは1以上の整数)倍の周波数を含まない帯域である。
第3の発明は、第1及び第2の発明と同様に、リクエスト信号を無線送信する車載送信機と、上記リクエスト信号を受信したときにID信号を無線送信する携帯用送受信機と、上記ID信号を受信する車載受信機と、パルス変調を利用すると共に、パルス変調における搬送波周波数を所定の変化帯域で且つ所定の変化周期で変化させる音響信号増幅器とを備えた車両用スマートキーレス装置が対象である。
そして、第1及び第2の発明と異なり、所定条件が成立したときに、上記車載送信機及び車載受信機に対して、上記携帯用送受信機との間の信号の送受信を実行させると共に、ID信号の認証に基づいて正規の携帯用送受信機が車室内に存在するか否かを判定した後、その判定結果に応じてエンジンの始動制御及び/又は上記携帯用送受信機の持ち出し警報制御を行う制御手段をさらに備え、上記制御手段は、正規の携帯用送受信機が車室内に存在しないと判定されたときに上記リクエスト信号を所定の再送信周期で再送信させると共に、該再送信周期を上記搬送波周波数の変化周期の整数倍とは異なった周期に設定するものとする。
上記の構成の場合、車載送信機がリクエスト信号を送信するタイミングと、周期的に変化する搬送波周波数の整数倍が上記リクエスト信号の周波数と一致するタイミングとがちょうど合致した場合、上記携帯用送受信機ではリクエスト信号と搬送波に起因するノイズとが混信してID信号を返信できないため、上記制御手段では、実際には正規の携帯用送受信機が車室内に存在する場合であっても、正規の携帯用送受信機が車室内に存在しないと判定する。しかし、かかる場合であっても、上記制御手段は、搬送波周波数の変化周期の整数倍と異なる再送信周期でリクエスト信号を再送信するため、再送信時には、リクエスト信号を送信するタイミングと、搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号の周波数と一致するタイミングと、がずれることになる。つまり、リクエスト信号と搬送波に起因するノイズとが混信することがあっても、リクエスト信号を搬送波周波数の変化周期の整数倍と異なる再送信周期で再送信することによって、この混信を回避することができる。その結果、携帯用送受信機は、リクエスト信号を、搬送波に起因するノイズと混信することなく精度良く受信して、それを受けてID信号を送信することができる。ここで、搬送波周波数の変化周期の整数倍とは、変化周期の1倍も含む。
また、上記制御手段は、リクエスト信号と搬送波に起因するノイズとの混信以外に、何らかの一時的な外乱が原因で車載送信機と携帯用送受信機との間、又は携帯用送受信機と車載受信機との間で通信不良があったとしても、車載送信機と携帯用送受信機との間の通信を複数回行うことによって、車載送信機と携帯用送受信機との間、又は携帯用送受信機と車載受信機との間でいずれ通信が行われ、携帯用送受信機が、リクエスト信号を精度良く受信して、ID信号を送信することができる。
尚、このリクエスト信号の再送信は、上記正規の携帯用送受信機が車室内に存在すると判定される、又はリクエスト信号の再送信回数が所定回数を超えるという何れかの条件を満たすまで行うことが好ましい。こうすることにより、上記混信又は一時的な外乱を原因として該正規の携帯用送受信機が車室内に存在しないと判定されている場合には、再送信を行うことにより、いずれ正規の携帯用送受信機が車室内に存在すると判定され得る。また、実際に正規の携帯用送受信機が車室内に存在しないときには、リクエスト信号の再送信を所定回数繰り返しても、正規の携帯用送受信機からID信号が返信されないため、上記制御手段は該正規の携帯用送受信機が車室内に存在しないと判定して再送信を中止する。
第4の発明は、上記第1〜3の何れか1つの発明において、無線信号を受信する車載無線機器をさらに備え、上記制御手段は、上記音響信号増幅器に対して上記搬送波の態様を変更させるものであって、上記車載無線機器が無線信号を非受信時には、上記搬送波周波数を、該搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号の周波数と一致しない一定の周波数に固定させるものとする。
上記の構成の場合、上記車載無線機器が無線信号を受信時には、音響信号増幅器の搬送波周波数が周期的に変化するため、搬送波に起因するノイズも周期的に変化し、車載無線機器に現れる搬送波に起因するノイズの周波数も周期的に変化することになる。その結果、車載無線機器に常に一定の周波数のノイズが発生して該周波数において常に通信障害が起きる、ということを防止することができる。
一方、上記車載無線機器が無線信号を非受信時には、搬送波に起因するノイズが車載無線機器に悪影響を及ぼすことがないため、上記搬送波周波数を周期的に変化させる必要がない。そこで、上記車載無線機器が無線信号を非受信時には、上記搬送波周波数を、該搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号の周波数と一致しない一定の周波数に固定する。その結果、第1の発明においては、上記車載無線機器が無線信号を非受信時には、搬送波周波数の整数倍と、リクエスト信号の周波数との関係を考慮するまでもなく、上記リクエスト信号を送信することができる。そして、第2の発明においては、上記車載無線機器が無線信号を受信時には、リクエスト信号を送信させるときに、搬送波周波数の変化帯域を、該変化帯域内で変化する搬送波周波数の整数倍が上記リクエスト信号の周波数と一致しない帯域に変更する一方、車載無線機器が無線信号を非受信時には、搬送波周波数を、該搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号の周波数と一致しない一定の周波数に固定することによって、携帯用送受信機は、リクエスト信号を精度良く受信して、ID信号を送信することができる。また、第3の発明においては、上記車載無線機器が無線信号を非受信時には、搬送波周波数の整数倍と、リクエスト信号の周波数とが一致することがなくなるため、携帯用送受信機は確実にリクエスト信号を受信して、ID信号を送信することができる。
第5の発明は、第1又は3の発明において、上記制御手段は、上記音響信号増幅器に対して上記搬送波周波数の変化周期を変更させるものであって、上記車載送信機に上記リクエスト信号を送信させるときに、上記搬送波周波数の変化周期を該リクエスト信号送信前の変化周期よりも長くさせるものとする。
上記の構成の場合、リクエスト信号送信時には、搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号の周波数と一致する周波数となる間隔がリクエスト信号送信前よりも長くなるため、搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号の周波数と一致しないときにリクエスト信号を送信させる第1の発明においては、搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号の周波数と一致する周波数となるタイミングを避け易くなる。また、リクエスト信号を再送信させて、リクエスト信号の送信タイミングを、搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号の周波数と一致する周波数となるタイミングからずれさせる第3の発明においては、搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号の周波数と一致する周波数となる間隔が長くなるため、リクエスト信号の送信タイミングと、搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号の周波数と一致する周波数となるタイミングとを確実にずらすことができる。
第1の発明によれば、上記制御手段は、搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号の周波数と一致しないときに車載送信機にリクエスト信号を送信させることによって、リクエスト信号と搬送波に起因するノイズとの混信を防止することができる。これにより、携帯用送受信機はリクエスト信号を精度良く受信すると共にID信号を送信し、上記制御手段はID信号の認証を正確に行うことができる。その結果、上記エンジンの始動制御及び/又は上記携帯用送受信機の持ち出し警報制御を誤って行うことを防止することができる。
上記第2の発明によれば、上記制御手段は、車載送信機にリクエスト信号を送信させるときに、上記音響信号増幅器の搬送波周波数の変化帯域を、該変化帯域内で変化する搬送波周波数の整数倍が上記リクエスト信号の周波数と一致しないような帯域に変更させることによって、リクエスト信号と搬送波に起因するノイズとの混信を防止することができる。これにより、携帯用送受信機はリクエスト信号を精度良く受信すると共にID信号を送信し、上記制御手段はID信号の認証を正確に行うことができる。その結果、上記エンジンの始動制御及び/又は上記携帯用送受信機の持ち出し警報制御を誤って行うことを防止することができる。
上記第3の発明によれば、上記制御手段は、正規の携帯用送受信機が車室内に存在しないと判定されたときに搬送波周波数の変化周期の整数倍とは異なる再送信周期でリクエスト信号を再送信することによって、リクエスト信号と搬送波に起因するノイズとが混信することがあっても、再送信時には混信を回避することができる。これにより、携帯用送受信機はリクエスト信号を精度良く受信すると共にID信号を送信し、上記制御手段はID信号の認証を正確に行うことができる。その結果、上記エンジンの始動制御及び/又は上記携帯用送受信機の持ち出し警報制御を誤って行うことを防止することができる。
さらに、上記制御手段は、リクエスト信号を再送信することによって、リクエスト信号と搬送波に起因するノイズとの混信以外に、何らかの一時的な外乱が原因で車載送信機と携帯用送受信機との間、又は携帯用送受信機と車載受信機との間で通信不良があったとしても、車載送信機と携帯用送受信機との間、又は携帯用送受信機と車載受信機との間でいずれ通信が行われ、携帯用送受信機はリクエスト信号を精度良く受信すると共にID信号を送信し、上記制御手段はID信号の認証を正確に行うことができる。
上記第4の発明によれば、上記車載無線機器が無線信号を受信時には、上記音響信号増幅器の搬送波周波数を所定の変化帯域で且つ所定の変化周期で変化させることによって、車載無線機器に常時一定の周波数に搬送波に起因するノイズが発生することを防止することができる。一方、上記車載無線機器が無線信号を非受信時には、搬送波に起因するノイズが車載無線機器に悪影響を及ぼすことがないことから、上記搬送波周波数を、該搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号の周波数と一致しない一定の周波数に固定させることができる。そのことによって、上記車載無線機器が無線信号を非受信時には、搬送波周波数の整数倍とリクエスト信号の周波数とが一致することがなくなり、リクエスト信号と搬送波に起因するノイズとの混信を考慮することなく、リクエスト信号を送信することができる。
上記第5の発明によれば、上記リクエスト信号送信時に、上記搬送波周波数の変化周期を該リクエスト信号送信前の変化周期よりも長くさせることによって、搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号の周波数と一致する周波数となる間隔を長くなるため、搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号の周波数と一致する周波数となるタイミングを避けて容易にリクエスト信号を送信することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
図1は、本発明の実施形態1にかかる車両用スマートキーレス装置Aの全体の構成を示す。この装置Aは、乗員が携帯する携帯用送受信機としてのトランスミッタ2と、車両1に搭載された車載機3とで構成されている。図2は、車載機3を搭載した車両1の概略図である。図2において、符号1は、車載機3を搭載した車両であって、車両右側に運転席側ドア11aが設けられる一方、車両左側に助手席側ドア11bが設けられると共に、車室内前方に位置するインストゥルメントパネル12の運転席側上部にはメータユニット12aが設けられている。
図1は、本発明の実施形態1にかかる車両用スマートキーレス装置Aの全体の構成を示す。この装置Aは、乗員が携帯する携帯用送受信機としてのトランスミッタ2と、車両1に搭載された車載機3とで構成されている。図2は、車載機3を搭載した車両1の概略図である。図2において、符号1は、車載機3を搭載した車両であって、車両右側に運転席側ドア11aが設けられる一方、車両左側に助手席側ドア11bが設けられると共に、車室内前方に位置するインストゥルメントパネル12の運転席側上部にはメータユニット12aが設けられている。
上記トランスミッタ2は、CPUからなるトランスミッタ制御ユニット22を有する。このトランスミッタ制御ユニット22は、後述する車載機3からのリクエスト信号rを受信する受信アンテナ23と、IDコードを含む高周波のID信号iを無線送信する送信アンテナ24と、が信号の授受可能に接続されている。この受信アンテナ23が、上記車載機3からのリクエスト信号rを受信すると、この受信信号を受けてトランスミッタ制御ユニット22がIDコードを含むID信号iを送信アンテナ24から送信させる。
車載機3は、制御手段としての、CPUを有するスマートキーレス制御ユニット4が設けられている。このスマートキーレス制御ユニット4には、車両1内の運転席前方に位置するインストゥルメントパネル12の上部に設けられたメータユニット12aと、このメータユニット12aの下側に設けられた、車両1を運転状態にするイグニッションスタータ13と、車両1の車速を検出する車速検出センサ14と、上記運転席側及び助手席側ドア11a、11bそれぞれのドアノブに設けられたドアリクエストスイッチ50、50と、各ドア11a、11bそれぞれに設けられ各ドア11a、11bをロック状態又はアンロック状態に切り換えるドアロックアクチュエータ51、51と、各ドア11a、11bが開き状態にあることを検出するドア開検出センサ52、52と、車両の各ドア11a、11bがロック又はアンロックされていることを検出するドアロック検出センサ53、53と、運転席側及び助手席側ドア11a、11bそれぞれの車室内側に設けられた車載送信機としての運転席側及び助手席側送信アンテナ61a、61bと、インストゥルメントパネル12の上側に設けられた車載受信機としての車載受信アンテナ62と、車外に警報を鳴らす車外ブザー7と、ECU(エンジン制御ユニット)8と、が信号の授受可能に接続されている。
上記メータユニット12aには、車室内の乗員に警報を行う警報ランプ(図示省略)及び車内警報ブザー(図示省略)と、イグニッションスタータ13のキーノブ13a(図4にのみ図示)のロックが解除されたことを通知するキーノブロック解除表示ユニット(図示省略)とが設けられている。
上記イグニッションスタータ13は、そのキーノブ13aが回転操作されることによって、アクセサリOFF、アクセサリON、イグニッションON、イグニッションSTARTの4つの操作を切り換えて行うべく、それぞれに対応した操作信号をスマートキーレス制御ユニット4に供給する。
上記ドアリクエストスイッチ50は、車室外から押圧操作可能に車両の運転席側及び助手席側ドア11a、11bのドアノブに設けられ、ドアアンロックするとき又はドアロックするときに、その意思表示を行うために使用するものである。また、このドアリクエストスイッチ50は、押圧操作が行われることによってスマートキーレス制御ユニット4にオン信号を供給する。
上記ドアロックアクチュエータ51は、スマートキーレス制御ユニット4からのドアロック信号又はドアアンロック信号を受けて、運転席側ドア11a及び/又は助手席側ドア11bをドアロック又はアンロックする。
上記ドア開検出センサ52は、運転席側及び助手席側ドア11a、11bが開状態であるか閉状態であるかを識別するためのセンサであって、ドア11a、11bそれぞれに設けられていて、ドア11a(又は11b)が開状態にあるときに、ドア開信号をスマートキーレス制御ユニット4に供給する。
上記運転席側及び助手席側送信アンテナ61a、61bは、それぞれ低周波のリクエスト信号rを送信して送信アンテナ61a、61bを中心に所定範囲の電界を発生する。具体的には、運転席側送信アンテナ61aは、その電界の範囲が、運転席側送信アンテナ61aを中心に助手席側ドア11bまでの距離を半径とする略球形の領域であって、車室内と運転席側ドア11aの外側近傍に電界を発生する。一方、助手席側送信アンテナ61bは、その電界の範囲が、助手席側送信アンテナ61bを中心に運転席側ドア11aまでの距離を半径とする略球形の領域であって、車室内と助手席側ドア11bの外側近傍に電界を発生する。このリクエスト信号rの周波数は、132kHzである。
上記車載受信アンテナ62は、上記トランスミッタ2からの高周波のID信号iを受信し、このID信号iをスマートキーレス制御ユニット4へ供給する。
つまり、運転席側又は助手席側送信アンテナ61a、61bの何れか一方のリクエスト信号rに対してのみ、トランスミッタ2が返信するID信号iが車載受信アンテナ62によって受信されたときは、トランスミッタ2は運転席側ドア11a近傍の車外又は助手席側ドア11b近傍の車外に存在すると判定することができ、運転席側及び助手席側送信アンテナ61a、61bの両方のリクエスト信号rに対してトランスミッタ2が返信するID信号iが車載受信アンテナ62によって受信されたときは、トランスミッタ2は車室内に存在すると判定することができる。
また、車両1には車載無線機器としての車載オーディオ機器9が搭載されており、この車載オーディオ機器9はオーディオ制御ユニット91を有する。このオーディオ制御ユニット91には、AMラジオ、FMラジオ、UHF、VHF、GPS等の無線信号を受信する受信アンテナ92と、車載オーディオ機器9を操作する操作スイッチ93と、車載オーディオ機器9の動作状態等を示すディスプレイ94と、CD、MD、DVD等のオーディオ媒体を読み込むオーディオ媒体リーダ95と、オーディオ信号をパルス変調としてのPWM変調を利用してデジタル増幅をし且つスピーカ97、97が接続されたデジタルアンプ96、96と、が信号の授受可能に接続されている。また、オーディオ制御ユニット91は、スマートキーレス制御ユニット4と接続されている。これらスピーカ97、97は、図2に示すように、それぞれ車室内に向かって運転席側及び助手席側ドア11a、11bに配設されている。また、デジタルアンプ96、96は、それぞれスピーカ97と一体的に、運転席側及び助手席側ドア11a、11bに配設されている。
上記デジタルアンプ96は、PWM変調における搬送波及びその高調波に起因して、搬送波周波数の整数倍(搬送波周波数そのものも含む)の周波数のノイズ(搬送波に起因するノイズ)を発生し、このノイズが上記車載オーディオ機器9に影響を及ぼす(図1参照)。そこで、このデジタルアンプ96は、図3に示すように、通常動作時は、PWM変調における搬送波周波数を所定の変化帯域(例えば、50kHz〜150kHz)で且つ所定の第1変化周期T1で、例えば正弦波状に変化させている。こうすることによって、搬送波に起因するノイズの周波数も、搬送波周波数の変化に従って周期的に変化し、常時一定の周波数のノイズが発生することを防止することができる。そして、この搬送波周波数の第1変化周期は、搬送波に起因して周期的に変化するノイズが上記車載オーディオ機器9に生じたとしても、その影響を人間の聴力では認識できない程度に、短く設定されている。
以下に、車載機3のスマートキーレス制御ユニット4で行われる信号処理の動作を説明する。
まず、上記車両用スマートキーレス装置Aによるドアロック制御について説明する。このドアロック制御とは、携帯用送受信機に内蔵されたキー部をドア11a(又は11b)のキーシリンダに差し込んで操作することなく、ドア11a(又は11b)のアンロック/ロック操作を行う制御である。
車両1のエンジン停止時において、上記トランスミッタ2を所持した運転者が上記ドアリクエストスイッチ50を押圧操作すると、運転席側及び助手席側送信アンテナ61a、61bから時間差を有してリクエスト信号r、rがそれぞれ送信される。詳細は後述するが、この両送信アンテナ61a、61bからのリクエスト信号r、rを受けたトランスミッタ2がID信号iを返信し、このID信号iを車載受信アンテナ62で受信し、さらに、ID信号i中のIDコードの照合を行う。ここで、運転席側又は助手席側送信アンテナ61a、61bのいずれか一方のリクエスト信号rに対してのみID信号iが返信され且つIDコードの認証が得られた場合には、トランスミッタ2を所持した乗員が運転席側又は助手席側ドア11a、11bの近傍にいるとして、ドア11a、11bのロック/アンロック状態に応じて、ドア11a、11bをアンロック/ロック制御する。このドア11a、11bのロック/アンロック状態は、上記各ドアロック検出センサ53によって検出する。また、ドア11a、11bのアンロック/ロック制御は、スマートキーレス制御ユニット4が、各ドアロックアクチュエータ51に、ドアアンロック信号/ドアロック信号を供給することによって行われる。一方、運転席側又は助手席側送信アンテナ61a、61bの両方のリクエスト信号r、rに対して、ID信号i、iが返信され且つIDコードの認証が得られた場合には、トランスミッタ2が車室内に存在するとして、置き忘れ警報が車外ブザー7から鳴らされる。
次に、イグニッションスタータ13のキーノブ13aのロック解除制御について説明する。車両を駐車させた状態においては、イグニッションスタータ13はアクセサリOFFの位置に操作されており、イグニッションスタータ13のキーノブ13a及びステアリングはロックされている。キーノブ13aのロック解除制御とは、このロックされたキーノブ13aのロック状態を解除して操作可能にする制御である。まず、車両に乗車した運転者は、キーノブ13aを押圧操作する。キーノブ13aを押圧操作すると、運転席側及び助手席側送信アンテナ61a、61bからリクエスト信号r、rが送信される。この両送信アンテナ61a、61bからのリクエスト信号r、r両方に対してトランスミッタ2からID信号i、iが返信され、これらID信号i、i内のIDコードの照合が行われる。このIDコードの認証が得られることによって、キーノブ13aのロックが解除され、イグニッションスタータ13を、アクセサリON、イグニッションON、イグニッションSTARTへ回転操作することができるようになる。
続いて、エンジン始動制御、トランスミッタ持ち出し警報制御並びにこれらエンジン始動制御及びトランスミッタ持ち出し警報制御において行われる混信回避制御について詳細に説明する。
上記エンジン始動制御とは、イグニッションスタータ13をイグニッションSTARTへ操作して、エンジンの始動を開始させる制御をいう。
上記トランスミッタ持ち出し警報制御とは、車両を駐車させる状態でないにもかかわらず、トランスミッタ2が車外に持ち出されるときに乗員に警報を行う制御であって、そうすることによって、エンジンの再始動ができなくなる等の不都合を未然に防止するものである。
上記混信回避制御とは、トランスミッタ2が、上記搬送波周波数を周期的に変化させるデジタルアンプ96が発生するノイズと、車載機3からのリクエスト信号rとを混信して、リクエスト信号rが送信されたことを識別できず、ID信号iを返信できないことを回避する制御をいう。具体的には、上記デジタルアンプ96の搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号rの周波数(132kHz)と一致するとき(すなわち、50kHz〜150kHzで周期的に変化する搬送波周波数が66kHz又は132kHzのとき)は、搬送波に起因するノイズの周波数とリクエスト信号rの周波数とが一致するため、ノイズとリクエスト信号rとを混信して、トランスミッタ2は車載機3からのリクエスト信号rが伝播する範囲に存在するにもかかわらず、ID信号iを返信できなくなる。特に、図2、4で示すように、デジタルアンプ96が運転席側ドア11aに配設され且つ、運転者がトランスミッタ2を所持して運転席に着座する場合のように、デジタルアンプ96からの搬送波に起因するノイズが形成する電界範囲内にトランスミッタ2が存在する場合に、この混信が起こる。そこで、この混信回避制御においては、リクエスト信号r送信タイミングと、搬送波に起因するノイズの周波数がリクエスト信号rと一致するタイミングと、が合致しないように制御する。ただし、デジタルアンプ96に電力が供給されているとき、即ち、アクセサリON状態になっていることが前提となる。
<エンジン始動制御>
はじめに、図5を用いて、エンジン始動制御について説明する。
<エンジン始動制御>
はじめに、図5を用いて、エンジン始動制御について説明する。
まず、ステップSA1において、所定条件として、イグニッションスタータ13が操作されたか否かを判定する。具体的には、上記イグニッションスタータ13がイグニッションSTARTへ回転操作されると、イグニッションスタータ13が操作されたとしてSA2へ進み、それ以外の場合はリターンへ進む。
次に、ステップSA2において、後述の混信回避ルーチンへ進み、混信回避制御が行われる。
その後、ステップSA3において、上記運転席側送信アンテナ61aと、助手席側送信アンテナ61bとそれぞれから、リクエスト信号rが順次送信される。乗員が所持するトランスミッタ2が運転席側又は助手席側送信アンテナ61a、61bからのリクエスト信号rの到達範囲(電界範囲)にあるときは、トランスミッタ2は受信アンテナ23で該リクエスト信号rを受信する。トランスミッタ2は、リクエスト信号rを受信すると、送信アンテナ24からID信号iを返信する。図中の破線は、車載機3とトランスミッタ2間の信号の流れを表す。
次に、ステップSA4において、トランスミッタ2からのID信号iがリクエスト信号rを送信してから所定時間内に受信されるか否かを判定する。運転席側及び助手席側送信アンテナ61a、61bそれぞれからのリクエスト信号r、rの少なくとも一方に対して所定時間内にID信号iが受信されたとき(YES)は、ステップSA5へ進む。一方、送信アンテナ61a、61bからのリクエスト信号r、rのいずれに対しても所定時間内にID信号iが受信されないとき(NO)は、リターンへ進む。
ステップSA5においては、ID信号i中のIDコードの照合を行う。車載受信アンテナ62で受信されたID信号iは、スマートキーレス制御ユニット4に供給される。スマートキーレス制御ユニット4では、供給されたID信号i中のIDコードと、スマートキーレス制御ユニット4に事前に登録されているIDコードとが一致するか照合する。ID信号iについてIDコードが一致するとの認証が得られると、ステップSA6へ進む一方、認証が得られないときは、リターンへ進む。例えば、乗員が車載機3からのリクエスト信号rを受けてID信号iを返信することができるトランスミッタを所持しているが、そのトランスミッタが上記車両1以外の他の車両に対応するものである場合には、IDコードが一致せず、リターンへ進み、エンジンの始動を禁止する。
そして、ステップSA6において、車両1に対応するIDコードを有する正規のトランスミッタ2(以下、単に正規のトランスミッタという)が車室内に存在するか否かを判定する。具体的には、運転席側及び助手席側送信アンテナ61a、61bそれぞれからのリクエスト信号r、r両方について、トランスミッタ2からID信号が返信され且つ、このID信号に含まれるIDコードの認証が得られた場合には、正規のトランスミッタ2が車室内に存在すると判定される。正規のトランスミッタ2が車室内に存在すると判定されたときは、
ステップSA7へ進む。一方、正規のトランスミッタ2が車室内に存在しないと判定されたときは、リターンへ進む。
ステップSA7へ進む。一方、正規のトランスミッタ2が車室内に存在しないと判定されたときは、リターンへ進む。
つまり、送信アンテナ61a、61bのうち何れか一方のリクエスト信号rに対してのみID信号iを所定時間内に受信できたとき、即ち、トランスミッタ2が車外に存在するときは、リターンへ進む。具体的には、例えば、イグニッションスタータ13を操作した乗員がトランスミッタ2を所持していない場合や、ノイズ等による通信不良でID信号iが受信されない場合等、ID信号iが所定時間内に受信されないときは、リターンへ進む。つまり、トランスミッタ2を所持しない乗員がイグニッションスタータ13を操作した場合は、盗難等の可能性があるため、リターンへ進むことによってエンジンの始動を禁止して、盗難等を未然に防止することができる。また、通信不良でID信号iが受信されない場合は、リターンへ進み、乗員が再度イグニッションスタータ13を操作するまで待機する。
そして、ステップSA7において、スマートキーレス制御ユニット4がECU8にエンジン始動許可信号を供給して、セルモータを回転させてエンジンを始動させるイグニッションスタータ制御を行う。その後、リターンへ進む。
尚、上記SA1においてイグニッションスタータ13がイグニッションSTARTへ操作されてはじめて、リクエスト信号rを送信してトランスミッタ2のIDコードの照合を行うのではなくて、以下の条件が成立したときに、予めステップSA2〜ステップSA5を行ってトランスミッタ2のIDコードの照合を行っておいてもよい。具体的には、(i)イグニッションスタータ13をアクセサリOFFからアクセサリONへ操作(ii)アクセサリON状態となってから3秒経過(iii)イグニッションON状態となってから60秒経過、とうい何れかの条件成立時には、その後、イグニッションスタータ13がイグニッションSTARTへ操作される可能性が高いため、これらの条件が成立したときに予めトランスミッタ2のIDコードの照合を行っておく。そして、IDコードの認証が得られれば、上記ステップSA2〜SA6を省略する。その結果、イグニッションスタータ13をイグニッションSTARTへ操作すると、IDコード照合のための時間を要さず、直ちにエンジンを始動させるイグニッションスタータ制御を行うことができる。
<トランスミッタ持ち出し警報制御>
次に、図6を用いて、トランスミッタ持ち出し警報制御について説明する。
<トランスミッタ持ち出し警報制御>
次に、図6を用いて、トランスミッタ持ち出し警報制御について説明する。
まず、ステップSB1において、所定条件として、トランスミッタ持ち出し確認タイミングが到来したか否かを判定する。具体的には、車両停止時であって且つ、キーノブ13aがロック解除状態であるときに、トランスミッタ持ち出し確認タイミングが到来したと判定し、ステップSB2へ進む一方、それ以外の場合は、リターンへ進む。そして、(i)ドア11a、11bが開状態であるときには、3〜5秒毎に以下のステップを繰り返し、(ii)ドア11a、11bが閉状態であるときには、5〜30秒毎に以下のステップを繰り返す。ここで、車両1が停止しているか否かは、上記車速検出センサ14で検出する。ドア11a、11bの開閉状態は、上記ドア開検出センサ52で検出する。
ステップSB2において、後述の混信回避ルーチンへ進み、混信回避制御が行われる。
その後、ステップSB3において、上記運転席側送信アンテナ61aと助手席側送信アンテナ61bとそれぞれから、リクエスト信号r、rが順次送信される。乗員が所持するトランスミッタ2が運転席側又は助手席側送信アンテナ61a、61bからのリクエスト信号r、rの到達範囲内(電界範囲内)にあるときは、トランスミッタ2は受信アンテナ23で該リクエスト信号rを受信する。トランスミッタ2は、リクエスト信号rを受信すると、送信アンテナ24からID信号iを返信する。図中の破線は、車載機3とトランスミッタ2間の信号の流れを表す。
次に、ステップSB4において、トランスミッタ2からのID信号iがリクエスト信号rを送信してから所定時間内に受信されるか否かを判定する。運転席側及び助手席側送信アンテナ61a、61bそれぞれからのリクエスト信号r、rの少なくとも一方に対して所定時間内にID信号iが受信されたとき(YES)は、ステップSB5へ進む。一方、送信アンテナ61a、61bからのリクエスト信号r、rのいずれに対しても所定時間内にID信号iが受信されないとき(NO)は、ステップSB7へ進む。
ステップSB5においては、ID信号i中のIDコードの照合を行う。車載受信アンテナ62で受信されたID信号iは、スマートキーレス制御ユニット4に供給される。スマートキーレス制御ユニット4では、供給されたID信号i中のIDコードと、スマートキーレス制御ユニット4に事前に登録されているIDコードとが一致するか照合する。IDコードが一致するとの認証が得られると、ステップSB6へ進む一方、認証が得られないときは、ステップSB7へ進む。
そして、ステップSB6において、正規のトランスミッタ2が車室内に存在するか否かを判定する。具体的には、運転席側及び助手席側送信アンテナ61a、61bそれぞれからのリクエスト信号r、r両方について、トランスミッタ2からID信号が返信され且つ、このID信号に含まれるIDコードの認証が得られた場合には、正規のトランスミッタ2が車室内に存在すると判定される。正規のトランスミッタ2が車室内に存在すると判定されたときは、トランスミッタ持ち出し警報を行う必要がないため、リターンへ進む。一方、正規のトランスミッタ2が車室内に存在しないと判定されたときは、ステップSB7へ進む。
そして、ステップSB7においては、車両停止時であって且つ、キーノブ13aがロック解除状態であるのに、正規のトランスミッタ2が車室内に存在しないとして、トランスミッタ持ち出し警報を実行する。このトランスミッタ持ち出し警報は、上記車外ブザー7及びメータユニット12aの車内警報ブザーを鳴らすこと並びにメータユニット12aの警報ランプを点灯させるよって、車室内外の人に対して車外にトランスミッタ2が持ち出されたことを警報する。
<混信回避制御>
続いて、図7を用いて、混信回避制御について説明する。
<混信回避制御>
続いて、図7を用いて、混信回避制御について説明する。
まず、ステップSC1において、無線信号としてのAMラジオの電波信号を車載オーディオ機器9の受信アンテナ92によって受信しているか否かを判定する。AMラジオを受信している(YES)ときは、ステップSC2へ進む一方、受信していない(NO)ときは、ステップSC6へ進む。
ステップSC2において、上記スマートキーレス制御ユニット4は、オーディオ制御ユニット91へ制御信号を供給して、デジタルアンプ96、96のPWM変調における搬送波周波数の変化周期を第1変化周期T1よりも長い第2変化周期T2に設定する(図8参照)。
その後、ステップSC3において、デジタルアンプ96、96の搬送波情報を入手する。ここで、搬送波情報とは、搬送波周波数がどのように変化しているかという搬送波周波数の情報である。スマートキーレス制御ユニット4は、オーディオ制御ユニット91又はデジタルアンプ96から搬送波情報を入手している。この搬送波情報は、例えば、ある1つの周波数(例えば、150kHz)となるタイミングを検出することによって入手することができ、また、搬送波周波数を逐次検出することによっても入手できる。
そして、ステップSC4において、上記スマートキーレス制御ユニット4は、ステップSC3で入手した搬送波情報に基づいて搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号rの周波数と一致しないタイミングを設定する。つまり、図8(a)に示すように、搬送波周波数が変化する帯域内で、その周波数の整数倍がリクエスト信号rの周波数と一致しない基準周波数(例えば、150kHz)を選択し、ステップSC3で入手した搬送波情報と照らし合わせて、搬送波周波数がこの基準周波数になるタイミングを導出する(図中の×印)。
その後、ステップSC5において、ステップSC4で設定したタイミングが到来したか否かを判定し、該タイミングが到来した(YES)ときは、リターンへ進み、上記エンジン始動制御、又はトランスミッタ持ち出し警報制御において、運転手側及び助手席側送信アンテナ61a、61bそれぞれにリクエスト信号r、rを送信させる。一方、該タイミングが到来していない(NO)ときは、ステップSC5を繰り返し、該タイミングが到来するまで待つ。
一方、ステップSC1においてAMラジオを受信していないと判定され、ステップSC6へ進んだときは、上記スマートキーレス制御ユニット4は、オーディオ制御ユニット91へ制御信号を供給し、デジタルアンプ96、96の搬送波周波数を、該搬送波の周波数の整数倍がリクエスト信号rの周波数と一致しない一定の周波数に固定させる。具体的には、図8(b)に示すように、搬送波周波数を、66kHz及び132kHz以外の周波数、例えば100kHzに固定させる。その後、リターンへ進み、上記エンジン始動制御、又はトランスミッタ持ち出し警報制御において、運転手側及び助手席側送信アンテナ61a、61bそれぞれにリクエスト信号r、rを送信させる。
尚、エンジン始動制御、又はトランスミッタ持ち出し警報制御終了時に、搬送波周波数を混信回避制御前の、第1変化周期T1で周期的に変化する元の状態に戻す。
したがって、AMラジオが受信されているときは、エンジン始動制御又はトランスミッタ持ち出し警報制御において、搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号rの周波数と一致しないタイミングでリクエスト信号rを送信することができるため(図8(a)中の×印)、トランスミッタ2が、リクエスト信号rと、このリクエスト信号rと周波数が一致するノイズと、を混信することを回避することができる。こうすることによって、トランスミッタ2は、リクエスト信号rを精度良く受信でき、ID信号iを返信できる。その結果、正規のトランスミッタ2が車室内に存在するにもかかわらず、上記混信によってID信号を返信できないためトランスミッタ2が車室内に存在しないとして、エンジンの始動が禁止されたり、又は誤ってトランスミッタ持ち出し警報が行われたりすることを防止することができる。
さらに、ステップSC2において、搬送波の変化周期を第1変化周期T1よりも長い第2変化周期T2に設定することによって、搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号rの周波数と一致する値となる間隔が長くなるため、搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号rの周波数と一致する値でないときに、確実にリクエスト信号rを送信できる。
また、AMラジオが受信されていないときは、搬送波周波数を、その周波数の整数倍がリクエスト信号rの周波数と一致しない周波数に固定するため、車載機3から任意のタイミングでリクエスト信号rを送信したとしても(図8(b)中の×印)、デジタルアンプ96がリクエスト信号rと周波数が一致するノイズを発生することがなく、上記混信を回避することができる。
続いて、本発明の他の実施形態について説明する。なお、以下では、前記実施形態1と同一の構成については同じ符号を付し、それ以上の説明を省略する。
《発明の実施形態2》
この実施形態2は、混信回避制御の内容において上記実施形態1と異なる。そこで、図9に示す実施形態2に係る混信回避ルーチンのフローチャートを用いて、実施形態2に係る混信回避制御について説明する。尚、エンジン始動開始制御及びトランスミッタ持ち出し警報制御については実施形態1と同様である。
この実施形態2は、混信回避制御の内容において上記実施形態1と異なる。そこで、図9に示す実施形態2に係る混信回避ルーチンのフローチャートを用いて、実施形態2に係る混信回避制御について説明する。尚、エンジン始動開始制御及びトランスミッタ持ち出し警報制御については実施形態1と同様である。
まず、ステップSD1において、無線信号としてのAMラジオの電波信号を車載オーディオ機器9の受信アンテナ92によって受信しているか否かを判定する。AMラジオを受信している(YES)ときは、ステップSD2へ進む一方、受信していない(NO)ときは、ステップSD4へ進む。
ステップSD2においては、上記スマートキーレス制御ユニット4は、オーディオ制御ユニット91へ制御信号を供給し、搬送波周波数の変化帯域を該変化帯域内で変化する搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号rの周波数と一致しない帯域に変更させる。すなわち、搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号rの周波数と一致しない範囲で周期的に変化させる。具体的には、図10に示すように、リクエスト信号rの周波数が132kHzなので、搬送波周波数の変化帯域を75kHz〜125kHzに変更する。その後、ステップSD3へ進む。尚、上記搬送波周波数の変化帯域は、75kHz〜125kHzに限られるものではない。リクエスト信号rの周波数(132kHz)よりも大きい周波数領域に変化帯域を変更するものであってもよい。
ステップSD3においては、ステップSD2で搬送波周波数の変化帯域を変更してから所定時間経過したか否かを判定する。所定時間経過したとき(YES)はリターンへ進み、上記エンジン始動制御、又はトランスミッタ持ち出し警報制御において、運転手側及び助手席側送信アンテナ61a、61bそれぞれにリクエスト信号r、rを送信させる(図中の×印が送信タイミングを示す)。一方、所定時間経過していないとき(NO)は、所定時間が経過するまでステップSD3を繰り返す。この所定時間は、ステップSD2で搬送波周波数の変化帯域を変更してから搬送波が安定するまでの時間に設定する。
一方、ステップSD1においてAMラジオを受信していないと判定され、ステップSD4へ進んだときは、上記スマートキーレス制御ユニット4は、オーディオ制御ユニット91へ制御信号を供給しデジタルアンプ96、96の搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号rの周波数と一致しない一定の値に固定させる。その後、リターンへ進み、上記エンジン始動制御、又はトランスミッタ持ち出し警報制御において、運転手側及び助手席側送信アンテナ61a、61bそれぞれにリクエスト信号r、rを送信させる。
したがって、上記デジタルアンプ96は、周期的に変化する搬送波周波数に従って変化する、搬送波に起因するノイズを発生するが、この搬送波周波数の変化帯域を該変化帯域内で変化する搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号rの周波数と一致しない帯域に変更するため、車載機3から任意のタイミングでリクエスト信号rを送信したとしても(図10の×印)、この搬送波に起因するノイズの周波数がリクエスト信号rの周波数と一致することを防止することができる。こうすることによって、トランスミッタ2は、リクエスト信号rを精度良く受信でき、ID信号iを返信できる。その結果、正規のトランスミッタ2が車室内に存在するにもかかわらず、上記混信によってID信号を返信できないためトランスミッタ2が車室内に存在しないとして、エンジンの始動が禁止されたり、又は誤ってトランスミッタ持ち出し警報が行われたりすることを防止することができる。
《発明の実施形態3》
この実施形態3は、エンジン始動開始制御、トランスミッタ持ち出し警報制御及び混信回避制御の内容において上記実施形態1及び2と異なる。
この実施形態3は、エンジン始動開始制御、トランスミッタ持ち出し警報制御及び混信回避制御の内容において上記実施形態1及び2と異なる。
まず、エンジン始動開始制御について、図11を用いて説明する。図11は、実施形態3に係るエンジン始動制御のフローを示し、このフローにおけるステップSE1〜SE7は、図5に示す実施形態1に係るエンジン始動制御のフローにおけるステップSA1〜SA7にそれぞれ対応する。この実施形態3に係るエンジン始動制御では、正規のトランスミッタ2が車室内に存在しないと判定されたときに、所定回数mを上限として、リクエスト信号rの再送信を行う。
この実施形態3のエンジン始動開始制御においては、図11に示すように、第1実施形態のエンジン始動開始制御のステップSA4〜SA6に対応するステップSE4〜SE6それぞれでNOと判定された後にステップSE8を実行する。すなわち、ステップSE4〜SE6のいずれかのステップでNOと判定された場合、即ち、正規のトランスミッタ2が車室内に存在しないと判定された場合には、ステップSE8において、連続して正規のトランスミッタ2が車室内に存在しないと判定された回数が所定回数m(例えば、3回)以内か否かを判定し、所定回数m以内の場合は、ステップSE2へ戻る。そして、ステップSE2〜SE4を再度実行することによりリクエスト信号rを再送信する。一方、連続してステップSE4〜SE6のいずれかでNOと判定された回数が所定回数mを超えていれば、リターンへ進む。また、ステップSE4〜SE6の全てのステップでYESと判定された場合、即ち、正規のトランスミッタ2が車室内に存在すると判定された場合には、ステップSE7へ進みイグニッションスタータ制御が行われる。つまり、上記所定回数mを上限として、正規のトランスミッタ2が車室内に存在すると判定されるまでステップSE2〜SE4を繰り返してリクエスト信号rを再送信する。一方、リクエスト信号rの送信回数が所定回数mを超えるときは、リクエスト信号rと搬送波に起因するノイズとが混信しているのではなく、実際に正規のトランスミッタ2が車室内に存在しないと判定しリターンする。ただし、ステップSE1でイグニッションスタータ13が操作されたと判定されたときは、この連続してNOと判定された回数をリセットする。これによって、前回、エンジン始動制御を実行したときの連続してNOと判定された回数をカウントしてしまうことを防ぐことができる。その他の制御については、実施形態1と同様である。
次に、トランスミッタ持ち出し警報制御について、図12を用いて説明する。図12は、実施形態3に係るトランスミッタ持ち出し警報制御のフローを示し、このフローにおけるステップSF1〜SF7は、図6に示す実施形態1に係るトランスミッタ持ち出し警報制御のフローにおけるステップSB1〜SB7にそれぞれ対応する。この実施形態3に係るトランスミッタ持ち出し警報制御では、正規のトランスミッタ2が車室内に存在しないと判定されたときに、所定回数mを上限として、リクエスト信号rの再送信を行う。
また、トランスミッタ持ち出し警報制御においても、図12に示すように、実施形態1のトランスミッタ持ち出し警報制御のステップSB4〜SB6に対応するステップSF4〜SF6それぞれでNOと判定された後にステップSF8を実行する。すなわち、エンジン始動制御のステップSE4〜SE6、SE8と同様に、所定回数mを上限として、正規のトランスミッタ2が車室内に存在すると判定されるまでステップSF2〜SF4を繰り返してリクエスト信号rを再送信する。一方、リクエスト信号rの送信回数が所定回数mを超えるときは、リクエスト信号rと搬送波に起因するノイズとが混信しているのではなく、実際に正規のトランスミッタ2が車室内に存在しないと判定しリターンする。ただし、ステップSF1でイグニッションスタータ13が操作されたと判定されたときは、この連続してNOと判定された回数をリセットする。これによって、前回、トランスミッタ持ち出し警報制御を実行したときの連続してNOと判定された回数をカウントしてしまうことを防ぐことができる。その他の制御については、実施形態1と同様である。
次に、このようなエンジン始動開始制御及びトランスミッタ持ち出し警報制御における混信回避制御について、図13を用いて説明する。
まず、ステップSG1において、無線信号としてのAMラジオの電波信号を車載オーディオ機器9の受信アンテナ92によって受信しているか否かを判定する。AMラジオを受信している(YES)ときは、ステップSG2へ進む一方、受信していない(NO)ときは、ステップSG6へ進む。
ステップSG2において、上記スマートキーレス制御ユニット4は、オーディオ制御ユニット91へ制御信号を供給して、デジタルアンプ96、96のPWM変調における搬送波周波数の変化周期を第1変化周期T1よりも長い第2変化周期T2に設定する(図14参照)。
その後、ステップSG3において、前回、IDコードを照合して認証が得られたか否かを判定する。前回認証が得られていた場合は、リターンへ進む一方、前回認証が得られていなかった場合は、ステップSG4へ進む。ここで、エンジン始動制御においてステップSE1でイグニッションスタータ13が操作されたと判定されたときは、前回IDコードの認証は得られていたものとする。同様に、トランスミッタ持ち出し警報制御においてステップSF1で持ち出し確認タイミングが到来したと判定されたときにも、前回IDコードの認証は得られていたものとする。こうすることによって、前回、エンジン始動制御又はトランスミッタ持ち出し警報制御におけるIDコードの認証の有無を考慮する必要がなく、今回のエンジン始動制御又はトランスミッタ持ち出し警報制御においてIDコードの認証が得られたか否か、即ち、エンジン始動制御又はトランスミッタ持ち出し警報制御においてリクエスト信号を初めて送信するのか、再送信するのかを判定することができる。
ここでリターンへ進んだ場合は、リターンしたタイミングでエンジン始動制御のステップSE3又はトランスミッタ持ち出し警報制御のステップSF3において、運転手側及び助手席側送信アンテナ61a、61bそれぞれにリクエスト信号r、rを送信させる。この運転手側及び助手席側送信アンテナ61a、61bの送信タイミングの少なくとも一方の送信タイミングと、搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号rの周波数と一致する値となるタイミングとがちょうど合致したときには、トランスミッタ2では搬送波に起因するノイズとリクエスト信号rとが混信して、リクエスト信号rをうまく受信できない。その結果、トランスミッタ2はID信号iを返信できないため、ステップSE4〜SE6又はSF4〜SF6において、正規のトランスミッタ2が車室内に存在しないと判定されて、それぞれステップSE8又はSF8へ進む。そして、正規のトランスミッタ2が車室内に存在しないと判定された連続回数が所定回数m以内のときは、再び、ステップSE2又はSF2へ戻り、混信回避ルーチンを繰り返す。そして、このステップSE8又はSF8から戻って行われる混信回避ルーチンでは、SG3において、前回、IDコードの認証が得られていないと判定されステップSG4へ進む。
ステップSG4では、前回のリクエスト信号r送信時から所定遅延時間T3経過したタイミングを設定する。そして、ステップSG5において該タイミングが到来したか否か判定し、該タイミングが到来したときは、リターンへ進む一方、該タイミングでないときは、該タイミングが到来するまでステップSG5を繰り返す。ここで、所定遅延時間T3とは、搬送波周波数の第2変化周期T2の整数倍とは異なる時間である。つまり、図14に示すように、リクエスト信号rを再送信する周期を上記搬送波周波数の第2変化周期T2の整数倍とは異なった周期に設定することによって、前回、リクエスト信号rの送信タイミングと搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号rの周波数と一致する値となるタイミングとがちょうど合致したとしても、今回は、両タイミングをずらすことができるため、トランスミッタ2における搬送波に起因するノイズとリクエスト信号rとの混信を回避することができる。尚、図14中の×印は、リクエスト信号rの送信タイミングを示す。
一方、ステップSG1においてAMラジオを受信していないと判定され、ステップSG6へ進んだときは、搬送波周波数を、該搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号rの周波数と一致しない一定の値に固定する。具体的には、搬送波周波数を、66kHz及び132kHz以外の周波数に固定する(図7(b)参照)。その後、リターンへ進み、上記エンジン始動制御、又はトランスミッタ持ち出し警報制御において、運転手側及び助手席側送信アンテナ61a、61bそれぞれにリクエスト信号r、rを送信させる。
したがって、エンジン始動制御又はトランスミッタ持ち出し警報制御において、正規のトランスミッタ2が車室内に存在しないと判定されたときは、混信回避制御(ステップSE2又はSF2)、リクエスト信号送信(ステップSE3又はSF3)及びID信号受信(ステップSE4又はSF4)を再び順番に行うことによって、いずれはトランスミッタ2がリクエスト信号rと搬送波に起因するノイズとの混信を回避して(図14中の×印)、リクエスト信号rを精度良く受信し且つID信号を返信することができる。その結果、車室内の乗員がIDコードが合致したトランスミッタ2を所持しているにもかかわらず、エンジンの始動が禁止されたり、トランスミッタ2が車室内に存在しないと判断されてトランスミッタ持ち出し警報が誤作動したりすることを防止することができる。ただし、再送信回数が所定回数mを超えた場合は、上記混信によりトランスミッタ2がID信号を返信できないのではなく、正規のトランスミッタ2が実際に車室内に存在しないとして、リターンへ進む。
また、このようにリクエスト信号送信(ステップSE3)とID信号受信(ステップSE4)を複数回行うことによって、ノイズ等の影響で偶発的且つ一時的に通信不良が起こった場合であっても、いずれ通信ができ、確実にID信号iを受信することができる。よって、このステップSE8は、混信回避ルーチン3との組合せに限らず、実施形態1、2のエンジン始動制御においてステップSA6でNOと判定された後や、トランスミッタ持ち出し警報制御においてステップSB6でNOと判定された後に、ステップSE8又はSF6を介在させることによって、車載機3とトランスミッタ2との間でリクエスト信号rとID信号iとの送受信を確実に行うことができる。
《その他の実施形態》
本発明は、上記実施形態1について、以下のような構成としてもよい。
本発明は、上記実施形態1について、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態1〜3においては、デジタルアンプ96は、スピーカ97と一体的に配設されるが、これに限られるものではない。つまり、デジタルアンプ96とスピーカ97とが離れて配設されるような場合であっても、デジタルアンプ96が発生する搬送波に起因するノイズが到達する範囲にトランスミッタ2が存在する場合には、リクエスト信号rと搬送波に起因するノイズとの混信が起こるため、上記実施形態1〜3によって、この混信を回避することができる。
上記実施形態1〜3においては、スマートキーレス制御ユニット4でオーディオ制御ユニット91を制御することによってデジタルアンプ96を駆動制御しているが、これに限られるものではない。例えば、CPUを備えたデジタルアンプ96を採用して、スマートキーレス制御ユニット4がデジタルアンプ96を直接駆動制御してもよい。
上記実施形態1〜3においては、車載無線機器としての車載オーディオ機器9が受信する無線信号としてAMラジオの電波信号を対象としてデジタルアンプ96の搬送波に起因するノイズが悪影響を与えないようにしているが、これに限られるものではない。無線信号としてAMラジオの電波信号を対象としているのは、デジタルアンプ96の搬送波周波数が100kHz前後であって、使用周波数帯域がこの搬送波周波数と最も近いためである。よって、搬送波周波数が高くなれば、その周波数と使用周波数帯域が近い無線信号が対象となる。
上記実施形態1〜3においては、所定の車両制御として、エンジン始動制御及びトランスミッタ持ち出し警報制御を採用しているが、これに限られるものではない。すなわち、その制御を実行するにあたって、デジタルアンプ96に電力が供給された状態で且つ、車両1に対応したIDコードを有するトランスミッタ2が存在するか否かを検出した上で行う車両の制御であれば採用でき、実施形態1〜3によって、リクエスト信号rと搬送波に起因するノイズとの混信を回避することができる。
2 トランスミッタ(携帯用送受信機)
4 スマートキーレス制御ユニット(制御手段)
61a 運転席側送信アンテナ(車載送信機)
61b 助手席側送信アンテナ(車載送信機)
62 車載受信アンテナ(車載受信機)
96 デジタルアンプ(音響信号増幅器)
i ID信号
r リクエスト信号
4 スマートキーレス制御ユニット(制御手段)
61a 運転席側送信アンテナ(車載送信機)
61b 助手席側送信アンテナ(車載送信機)
62 車載受信アンテナ(車載受信機)
96 デジタルアンプ(音響信号増幅器)
i ID信号
r リクエスト信号
Claims (5)
- リクエスト信号を無線送信する車載送信機と、
上記リクエスト信号を受信したときにID信号を無線送信する携帯用送受信機と、
上記ID信号を受信する車載受信機と、
所定条件が成立したときに、上記車載送信機及び車載受信機に対して、上記携帯用送受信機との間の信号の送受信を実行させると共に、ID信号の認証結果に応じて、エンジンの始動制御及び/又は上記携帯用送受信機の持ち出し警報制御を行う制御手段と、
パルス変調を利用すると共に、パルス変調における搬送波周波数を所定の変化帯域で且つ所定の変化周期で変化させる音響信号増幅器と、を備え、
上記制御手段は、上記搬送波周波数の整数倍が上記リクエスト信号の周波数と一致しないときに、上記車載送信機に上記リクエスト信号を送信させることを特徴とする車両用スマートキーレス装置。 - リクエスト信号を無線送信する車載送信機と、
上記リクエスト信号を受信したときにID信号を無線送信する携帯用送受信機と、
上記ID信号を受信する車載受信機と、
所定条件が成立したときに、上記車載送信機及び車載受信機に対して、上記携帯用送受信機との間の信号の送受信を実行させると共に、ID信号の認証結果に応じて、エンジンの始動制御及び/又は上記携帯用送受信機の持ち出し警報制御を行う制御手段と、
パルス変調を利用すると共に、パルス変調における搬送波周波数を所定の変化帯域で且つ所定の変化周期で変化させる音響信号増幅器と、を備え、
上記制御手段は、上記音響信号増幅器に対して上記搬送波周波数の変化帯域を変更させるものであって、上記車載送信機に上記リクエスト信号を送信させるときに、該搬送波周波数の変化帯域を、該変化帯域内で変化する搬送波周波数の整数倍が上記リクエスト信号の周波数と一致しない帯域に変更させることを特徴とする車両用スマートキーレス装置。 - リクエスト信号を無線送信する車載送信機と、
上記リクエスト信号を受信したときにID信号を無線送信する携帯用送受信機と、
上記ID信号を受信する車載受信機と、
所定条件が成立したときに、上記車載送信機及び車載受信機に対して、上記携帯用送受信機との間の信号の送受信を実行させると共に、ID信号の認証に基づいて正規の携帯用送受信機が車室内に存在するか否かを判定した後、その判定結果に応じてエンジンの始動制御及び/又は上記携帯用送受信機の持ち出し警報制御を行う制御手段と、
パルス変調を利用すると共に、パルス変調における搬送波周波数を所定の変化帯域で且つ所定の変化周期で変化させる音響信号増幅器と、を備え、
上記制御手段は、正規の携帯用送受信機が車室内に存在しないと判定されたときに上記リクエスト信号を所定の再送信周期で再送信させると共に、該再送信周期を上記搬送波周波数の変化周期の整数倍とは異なった周期に設定することを特徴とする車両用スマートキーレス装置。 - 請求項1乃至3の何れか1つに記載の車両用スマートキーレス装置において、
無線信号を受信する車載無線機器をさらに備え、
上記制御手段は、上記音響信号増幅器に対して上記搬送波の態様を変更させるものであって、上記車載無線機器が無線信号を非受信時には、上記搬送波周波数を、該搬送波周波数の整数倍がリクエスト信号の周波数と一致しない一定の周波数に固定させることを特徴とする車両用スマートキーレス装置。 - 請求項1又は3に記載の車両用スマートキーレス装置において、
上記制御手段は、上記音響信号増幅器に対して上記搬送波周波数の変化周期を変更させるものであって、上記車載送信機に上記リクエスト信号を送信させるときに、上記搬送波周波数の変化周期を該リクエスト信号送信前の変化周期よりも長くさせることを特徴とする車両用スマートキーレス装置。
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JP2004283903A JP2006096149A (ja) | 2004-09-29 | 2004-09-29 | 車両用スマートキーレス装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004283903A JP2006096149A (ja) | 2004-09-29 | 2004-09-29 | 車両用スマートキーレス装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
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- 2004-09-29 JP JP2004283903A patent/JP2006096149A/ja active Pending
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