JP2006095585A - 摩擦点接合方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 先端にピン部13を有する回転工具10を用いて異種金属板どうしを摩擦点接合するに際して、鋼板Sを受承する受承面21にピン部13の先端よりも外径寸法が大きい凹部22を備えた受け具20でアルミニウム合金板を重ね合わせた鋼板を受けると共に、回転工具を回転させながらアルミニウム合金板側から押し込むことにより、鋼板の前記凹部に対応する部分を当該凹部側に変位させた状態で、発生した摩擦熱でアルミニウム合金板を軟化せしめて塑性流動させ、鋼板とアルミニウム合金板とを接合することで、押し込まれたピン部に対応した凹部Scが鋼板に形成されることを特徴とする。
【選択図】図8
Description
このような異種金属板どうしを摩擦点接合で接合する場合、融点が低い方の金属板(前記の例ではアルミニウム合金板)側から回転工具が押し込まれるが、前記特許文献1では、より高い接合強度を得るために、ピン部の先端が両金属板の接合界面付近に至るまで回転工具を押し込んだ状態で接合を行うことが提案されている。
このように、第1金属板材は、押し込まれる回転工具のピン部に対応する部分が受け具の変形許容部で変位するので、前記ピン部の押し込み位置や深さが多少変動しても、当該ピン部が第2金属板材を貫通して第1金属板材の表面に接触することを、比較的容易に防止できる。つまり、第1金属板材を受ける受け具の受承部に変形許容部を設けるだけの比較的簡単な構成で、第2金属板材への回転工具の押し込み深さを確保し、且つ、当該第2金属板材に貫通孔があけられてしまうことを防止し、貫通孔の形成によって第1金属板材に腐食が生じやすくなることを防止できる。
このように、第2金属板材の材料は、第1金属板材のピン部の押し込み位置に対応した部位に形成された前記凹部に充填されるので、前記ピン部の押し込み位置や深さが多少変動しても、当該ピン部が第2金属板材を貫通して第1金属板材の表面に接触することを、比較的容易に防止できる。つまり、第1金属板材に凹部を設けるだけの比較的簡単な構成で、第2金属板材への回転工具の押し込み深さを確保し、且つ、当該第2金属板材に貫通孔があけられてしまうことを防止し、貫通孔の形成によって第1金属板材に腐食が生じやすくなることを防止できる。
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る摩擦点接合に用いられる接合ガンの構成を概略的に示す説明図である。この図に示すように、前記接合ガンGは、接合用の工具として回転工具10と受け具20とを備えている。前記回転工具10は、その回転中心軸が接合ガンGの接合軸Lgと一致するように配設されており、ガン本体1に固定された加圧軸モータ6により前記接合軸Lgに沿って昇降させられ、且つ、回転軸モータ7により接合軸Lgと一致した中心軸回りに回転させられるようになっている。前記回転軸モータ7としては、例えばインダクションモータやサーボモータを好適に用いることができ、また、加圧軸モータ6としては、例えばサーボモータを好適に用いることができる。
尚、以上のような接合ガンGは、例えばロボット装置のアーム若しくは手首などに取り付けて、例えば自動車の車体等に用いられるアルミニウム合金板と鋼板とを重ね合わせた状態で点接合する接合工程などで用いることができる。
本実施形態では、例えば、鋼板Sの板厚を0.7mm,アルミニウム合金板Aの板厚を1.2mmとし、また、鋼板S表面の亜鉛メッキ(メッキ層M)の片面目付量を30〜60g/m2とした。
回転工具10は、略円柱状の本体部11と、該本体部11の先端部における中心から突出する円柱状のピン部13とを備えている。このピン部13の回転中心軸は本体部11の回転中心軸と一致しており、両中心軸は接合ガンGの接合軸Lgと一致するものである。つまり、前記ピン部13は、回転工具10のセンタリング機能を有しているといえる。
図4〜図8は、図3の状態から引き続いて行われる一連の接合工程を示す部分断面説明図である。
まず、図3に示された状態から、図4に示すように、受け具20の受承面21で鋼板S及びアルミニウム合金板Aを順に受承させるとともに、回転工具10を回転させながらアルミニウム合金板A側に(つまり、加圧方向に)前進させる。図4に示すように、回転工具10のピン部13がアルミニウム合金板Aの表面に当接し、その押し込みが開始されることにより、ピン部13の先端を中心にした一定範囲の領域Nが、ピン部13の回転による摩擦熱の作用で軟化し始める。この状態では、受け具20の凹部22側への鋼板Sの変位はまだ生じていない。
尚、この結果、鋼板Sの接合面には、押し込まれたピン部に対応した凹部Scが形成され、また、その反接合面側(受け具20で受承された側)には、回転工具10のピン部13に対応して受け具20の受承面21に形成された凹部22に対応した凸部Sdが形成されることになる。
すなわち、鋼板Sを受ける受け具20の受承面21に変形許容部としての凹部22を設けるだけの比較的簡単な構成で、アルミニウム合金板Sへの回転工具10の所要の押し込み深さを確保し、且つ、当該アルミニウム合金板Sに貫通孔があけられてしまうことを回避し、貫通孔の形成によって鋼板Sに腐食が生じやすくなることを防止できるのである。
図9は、第2の実施形態に係る摩擦点接合に用いられる鋼板およびそのプレス型を概略的に示す説明図である。この図に示すように、この第2の実施形態では、融点が高い方の鋼板S自体に、回転工具10のピン部13の押し込み位置に対応した部位に凹部Tcが形成されている。また、鋼板Sの反対側の面には、前記凹部Tcに対応した凸部Tdが形成される。このような凹部Tcは、該凹部Tcに対応した凸部31d及び凹所32cをそれぞれ備えた一対のプレス型31及び32を用いてプレス加工をおこなうことにより、容易に形成することができる。
この図に示すように、鋼板Tは前記プレス加工の後に、凹部Tcを形成した側に亜鉛メッキが施され、この亜鉛メッキ層Mで覆われた側がアルミニウム合金板Aと対面するようにして、両金属板材A,Sが重ね合わされる。つまり、アルミニウム合金板Aと鋼板Tとは、亜鉛メッキ層Mが介在した状態で重ね合わされる。
この図に示されるように、受け具40の受承面41には、鋼板Tの前記凸部Tdに対応した部位に、該凸部Tdを収容し得る凹所42が形成されている。従って、鋼板Tの前記凹部Tcに対応した凸部Tdより外側の領域は、前記凹所42より外側の受承面41で確実に受承される。この凹所42は、回転工具10のピン部13に対向した部位に設けられている。従って、鋼板Tの凹部Tcは、ピン部13の押し込み位置に対応した箇所に位置することになる。すなわち、受け具40に前記凹所42を設けたことにより、ピン部13の押し込み位置に対応した部位に凹部Tcが設けられた鋼板Tを、容易かつ確実に受けることができる。
このとき、ピン部13を有する回転工具10を回転させながら融点が低い方のアルミニウム合金板S側から鋼板Tの前記凹部Tcに向けて押し込むことにより、鋼板Tの前記凹部Tcにアルミニウム合金板Aの材料が充填され、回転工具10の押し込みにより発生した摩擦熱でアルミニウム合金板Aの材料が軟化し塑性流動させられることで、アルミニウム合金板Aと鋼板Tとが接合される。
また、以上の実施形態では、全体が板状である金属板材どうしを接合する場合についてのものであったが、本発明は、かかる場合に限定されるものではなく、接合されるべき部材は、その接合部が板状であれば足り、必ずしも全体の形状が板状であることを求められるものではない。
13 ピン部
20,40 受け具
21,41 受承面
22 凹部
42 凹所
A アルミニウム合金板
M 亜鉛メッキ層
S,T 鋼板
Tc (鋼板の)凹部
Claims (6)
- 融点が比較的高い第1金属板材と融点が比較的低い第2金属板材とを重ね合わせ、先端にピン部を有する回転工具を回転させながら前記第2金属板材側から押し込み、この回転工具の押し込みによって発生した摩擦熱で前記第2金属板材を軟化せしめて塑性流動させることにより、前記第1金属板材と第2金属板材とを接合する摩擦点接合方法において、
前記第1金属板材を受承する受承部に、前記ピン部先端よりも外径寸法が大きい変形許容部を備えた受け具を用意するステップと、
前記受け具で前記第2金属板材と重ね合わせた前記第1金属板材を受けると共に、前記ピン部を有する回転工具を回転させながら前記第2金属板材側から押し込むステップと、を備え、
前記ピン部の押し込みにより、前記第1金属板材の前記変形許容部に対応する部分を当該変形許容部側に変位させた状態で、発生した摩擦熱で前記第2金属板材を軟化せしめて塑性流動させ、前記第1金属板材と第2金属板材とを接合することで、前記押し込まれたピン部に対応した凹部が前記第1金属板に形成される、
ことを特徴とする摩擦点接合方法。 - 前記変形許容部が、前記ピン部先端の外径寸法よりもサイズが大きい凹部であることを特徴とする請求項1記載の摩擦点接合方法。
- 融点が比較的高い第1金属板材と融点が比較的低い第2金属板材とを重ね合わせ、先端にピン部を有する回転工具を回転させながら前記第2金属板材側から押し込み、この回転工具の押し込みによって発生した摩擦熱で前記第2金属板材を軟化せしめて塑性流動させることにより、前記第1金属板材と第2金属板材とを接合する摩擦点接合方法において、
前記第1金属板材の前記ピン部の押し込み位置に対応した部位に凹部を形成するステップと、
前記第2金属板材と重ね合わせた前記第1金属板材を受け具で受けると共に、前記ピン部を有する回転工具を回転させながら前記第2金属板材側から前記第1金属板材の凹部に向けて押し込むステップと、を備え、
前記ピン部の押し込みにより、前記第1金属板材の前記凹部に前記第2金属板材の材料を充填し、発生した摩擦熱で前記第2金属板材を軟化せしめて塑性流動させ、前記第1金属板材と第2金属板材とを接合する、
ことを特徴とする摩擦点接合方法。 - 前記受け具は、前記第1金属板材の前記凹部より外側の接合部分に対応する部分を受承する受承部を備えていることを特徴とする請求項3記載の摩擦点接合方法。
- 前記第1金属板材が鋼板であり、前記第2金属板材がアルミニウム合金板であることを特徴とする請求項1又は3に記載の摩擦点接合方法。
- 前記鋼板の表面には、防食メッキ層が形成されていることを特徴とする請求項5記載の摩擦点接合方法。
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