JP2006092782A - 回路遮断器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 手動によるトリップ動作、及び電圧を印加することによるトリップ動作の両方ができると共に、必要に応じて手動操作のみによるトリップ動作する方式の遮断器に変更できる回路遮断器を提供する。
【解決手段】 手動によりトリップ操作できるように配設されたトリップボタン4を有する遮断器本体1と、この遮断器本体1の筺体3の外面に装着されると共に、所定の信号により作動するアーマチュア75を有し、このアーマチュア75と一体的に形成された連動片75aがトリップボタン4に係合し、上記アーマチュア75の作動にトリップボタン4が連動するようになされた電圧引外し装置2とにより構成される。
【選択図】図4

Description

この発明は、配線用遮断器や漏電遮断器などの回路遮断器に関し、特に、外部から電圧を印加してトリップ動作させる電圧引外し装置を備えた回路遮断器に関するものである。
従来の回路遮断器は、遮断器に対して、外部から電圧を印加してトリップ動作させる電圧引外し装置を装着する場合、遮断器に電圧引外し装置を装着するための専用のスペースを設けて、遮断器と電圧引外し装置が一体的になるように構成されていた。従って、通常、電圧引外し装置を装着した後に補助カバーなどにより電圧引外し装置を覆うように構成されていた。(例えば、特許文献1参照)
また、上記の回路遮断器に関連し、手動によりトリップ動作させるトリップボタンを筐体の表面に配設し、このトリップボタンを操作することにより、筐体内に収納した開閉機構部を作動させ可動接点を固定接点から開離させるように構成したものの必要性が知られている。(例えば、特許文献2参照)
特開平6−139901号公報(図5、図6) 特開平11−306952号公報(図1、図2)
従来の回路遮断器は以上のように構成されているので、外部から電圧を印加してトリップ動作させる電圧引外し装置を備える方式の遮断器の場合は、電圧引外し装置を装着するための専用のスペースが必要であり、このスペースのために遮断器の内部の構造・部品配置などに制約を受けることになるなどの問題点があった。
電圧引外し装置がなく、手動によりトリップ動作させる手段のみを備えた遮断器の場合は、遮断器から離れた場所から電気信号によりトリップ動作をさせる、いわゆる遠隔操作が出来ないという問題点がある。
この対応として手動操作のためのトリップボタンと電圧引外し装置の両方を備える構造にすることが考えられるが、このための構成は、電圧引外し装置を装着するスペースのために遮断器の内部の構造・部品配置などに制約を受ける上に、トリップボタンの配置も必要であり、従って、構造上複雑になるなどの問題点もあった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、手動によるトリップ動作、及び、電圧を印加することによるトリップ動作の両方ができると共に、必要に応じて手動操作のみによるトリップ動作する方式の遮断器に変更することが容易で、製品の在庫管理上など実用的な回路遮断器を得ることを目的としている。
そして、本発明は上記目的を達成するために、操作ハンドルにより可動接点と固定接点を開閉できるようになされた開閉機構と、所定値を超過した電流により上記開閉機構をトリップさせる過電流引外し装置と、開閉機構及び過電流引外し装置を収納し、かつ、開閉機構の操作ハンドルを前面側に突出させた筺体と、一端が上記過電流引外し装置のトリップ機構に係合し、他端は筺体の外面から手動によりトリップ操作できるように配設されたトリップボタンとを有する遮断器本体と、上記遮断器本体の筺体外側面に装着されると共に、所定の信号による電磁石部の付勢により作動するようになされた作動レバーを有し、この作動レバーがトリップボタンに係合し、作動レバーの作動にトリップボタンが連動するようになされた電圧引外し装置とを備えたものである。
上述したように本発明の回路遮断器によれば、遮断器本体において、一端が過電流引外し装置のトリップ機構に係合し、他端は筺体の外面から手動によりトリップ操作できるように配設されたトリップボタンとを有し、上記遮断器本体の筺体外側面に着脱できるように装着されると共に、所定の信号による電磁石部の付勢により作動するようになされた作動レバーを有し、この作動レバーがトリップボタンに係合し、作動レバーの作動にトリップボタンが連動するようになされた電圧引外し装置とを備えた構成により、手動によるトリップ動作、及び電圧を印加することによるトリップ動作の両方ができると共に、必要に応じて手動操作のみによりトリップ動作する方式の遮断器に変更できる実用的な回路遮断器を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を図1ないし図5に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明を実施するための実施の形態1における回路遮断器の斜視図、図2は電圧引外し装置を装着する前の斜視図、図3は電圧引外し装置の斜視図、図4は図1のA−A線における断面図、図5はトリップボタンの拡大斜視図である。
図1ないし図5において、回路遮断器100は、遮断器本体1と、遮断器本体1の筺体外側面に装着された電圧引外し装置2により構成されている。遮断器本体1の外周は、合成樹脂材製の筺体3により形成されている。なお、筺体3はベース31とカバー32により構成されている。筺体3には、周知のように、操作ハンドル11により可動接点と固定接点を開閉できるようになされた開閉機構(図示せず)、及び、所定値を超過した電流により上記開閉機構をトリップさせる過電流引外し装置(図示せず)などが内蔵されている。
4はトリップボタンであり、例えば熱可塑性合成樹脂材を用いて図5に示すように形成されている。このトリップボタン4の一端には手動押圧部41が形成され、図1あるいは図4に示すように、筺体3の外面から手動操作できるように配設されている。他端のトリップ機構係合部42は、例えば、図4に示すように過電流引外し装置における周知のトリップ機構例えばトリップバー5に係合し、手動押圧部41を手動で押圧操作したときトリップバー5が作動するようになされている。中間部の作動レバー係合部43は、筺体3の側面において後述の電圧引外し装置2の作動レバー75と係合するようになされている。6はトリップバー5を作動させた後にトリップボタン4をもとの位置にもどすための復帰ばねである。
電圧引外し装置2は、図3、図4に示すように、合成樹脂材製の筺体21の内部に、電磁石部7及び電磁石部7に電力を供給するために配設された電圧供給端子22,23などが収納されている。電磁石部7は電圧供給端子22,23から供給された電圧に基づいて磁束を発生するコイル71、コイル71で発生した磁束が鎖交して磁化されるヨーク72、磁化されたヨーク72により、押ばね73の付勢力に抗して吸引駆動されるプランジャ74、プランジャ74に固着され、前述のトリップボタン4の作動レバー係合部43に係合される作動レバー75などにより構成されている。なお、作動レバー75には、トリップボタン4の作動レバー係合部43に正確に係合するために作動レバー75と一体的に連動片75aが形成されている。この連動片75aは、図3に示すように筺体21から突出している。そして、遮断器本体1のカバー32に設けられた係合孔33(図2)から内部のトリップボタン4の作動レバー係合部43に係合するようになされている。
遮断器本体1に対する電圧引外し装置2の装着は各種の手段がある。例えば、遮断器本体1と電圧引外し装置2を箱枠に嵌込んで装着する手段、あるいは、接合金具を用いて装着する手段など考えられるが、図2及び図3に示すようにあり継ぎ式の装着が適当である。
即ち、図2において、34は筺体3に設けられたあり溝、図3において、21aは電圧引外し装置2の筺体21に設けられたあり桟であり、このあり溝34にあり桟21aを上方からスライドさせて装着することにより、着脱自在のあり継ぎ式の装着がなされる。この装着によれば、あり溝34及びあり桟21aは、合成樹脂材製の筺体3及び筺体21と一体的にモールド成型することができるので製作が容易である。なお、あり溝34及びあり桟21aは、同類の方式(例えばT形溝とT形桟による継ぎ)であってもよい。また、電圧引外し装置2の大きさによっては、あり継ぎ式の装着だけでは安定した装着が得られない場合がある。この場合は、取付けねじ、あるいは、係止金具などを加えて安定した装着にする。
以上のように構成されたこの発明の実施の形態1における回路遮断器100は、手動によるトリップ動作の場合は、筐体3の前面に露出したトリップポタン4の手動押圧部41を復帰ばね6の付勢力に抗して押圧すると図4においてトリップバー5が矢印B方向に移動し図示しない開閉機構が動作し、可動接点と固定接点の開離により電路を開路させる。
また、遠隔操作によるトリップ動作の場合には、操作場所からの信号線により電圧供給端子22,23に電圧を印加すると、供給された電圧に基づいてコイル71が磁束を発生する。コイル71で発生した磁束がヨーク72と鎖交し、発生した磁束に基づいて押ばね73の付勢力に抗してプランジャ74を吸引駆動して、プランジャ74に固着された作動レバー75が矢印C方向に移動する。この移動により作動レバー75の連動片75aがトリップボタン4の作動レバー係合部43を押圧し、トリップバー5が矢印B方向に移動する。この移動により図示しない開閉機構が動作し可動接点を固定接点から開離させて電路を開路させる。
以上のように、この発明の実施の形態1における回路遮断器100は、手動によるトリップ動作及び、電圧を印加することによるトリップ動作が容易になされる。また、遮断器本体1と電圧引外し装置2を容易に分離できるので、必要に応じて手動操作のみによるトリップ動作する方式の遮断器に変更することも可能であるなど実用性が高い回路遮断器が得られる。
実施の形態2.
上記実施の形態1の構成において、電圧引外し装置2は、遮断器本体1の筐体3の外側面に装着されている。この構成において、電圧引外し装置2の外周の前端面が、遮断器本体1の筐体3の前端面よりも前に出ないように装着すれば、回路遮断器100を配電盤などに装着する場合において、装着が容易で外観上の見栄えが良い。
この発明の実施の形態1を示す回路遮断器の斜視図である。 遮断器本体に電圧引外し装置を装着する前の状態を示す斜視図である。 電圧引外し装置の斜視図である。 図1のA−A線における断面図である。 トリップボタンの拡大斜視図である。
符号の説明
100 回路遮断器、
1 遮断器本体、
2 電圧引外し装置、
3 筺体
4 トリップボタン、
7 電磁石部、
75 作動レバー、
75a 連動片。

Claims (3)

  1. 操作ハンドルにより可動接点と固定接点を開閉できるようになされた開閉機構と、所定値を超過した電流により上記開閉機構をトリップさせる過電流引外し装置と、上記開閉機構及び過電流引外し装置を収納し、かつ、上記操作ハンドルを前面側に突出させた筺体と、一端が上記過電流引外し装置のトリップ機構に係合し、他端は上記筺体の外面から手動によりトリップ操作できるように配設されたトリップボタンを有する遮断器本体と、
    上記遮断器本体の筺体外側面に装着されると共に、所定の信号による電磁石部の付勢により作動するようになされた作動レバーを有し、上記作動レバーが上記トリップボタンに係合して上記作動レバーの作動に上記トリップボタンが連動するようになされた電圧引外し装置とを備えてなる回路遮断器。
  2. 電圧引外し装置は、上記電圧引外し装置の外周の前端面が、遮断器本体の筐体の前端面よりも前に出ないように装着したことを特徴とする請求項1記載の回路遮断器。
  3. 遮断器本体の筐体に対する電圧引外し装置の装着手段は、着脱自在のあり継ぎもしくはあり継ぎと同類の方式による装着手段にしたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の回路遮断器。
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