JP2006092705A - 記録ディスクカートリッジ - Google Patents

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【課題】 複数枚の記録ディスクメディアが収容される記録ディスクカートリッジにおいて、記録ディスクメディアの安定した回転動作を可能とする。
【解決手段】 記録ディスクメディアの一例である磁気ディスクメディア41をカートリッジケース2に複数収納し、下壁を構成する下プレート10と、上壁を構成する上プレート30と、磁気ディスクメディア41に対しデータの記録および/または再生を行うヘッド63が進入する開口部3を備え、下プレート10および上プレート30の少なくとも一方の内面から離間した位置に、内面との間に空気室50A(50B)を形成し、この空気室50A(50B)の端部をヘッド63が進入する開口部3に連通した。
【選択図】 図4

Description

本発明は、フレキシブルな記録ディスクメディアを複数備えた記録ディスクカートリッジに関する。
従来、ポリエステルシートなどのフレキシブルな素材からなる円盤状の支持体の両面に磁性層を形成したフレキシブルな磁気ディスクメディアが知られている。この磁気ディスクメディアは、磁気テープに比べるとデータへのアクセスが速いというメリットがある一方で、記録面積が小さいことから記憶容量が小さいというデメリットがある。
このようなフレキシブルな磁気ディスクメディアのデメリットを解決するため、従来、一つのカートリッジケースに複数枚の磁気ディスクメディアを収納した磁気ディスクカートリッジが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、フレキシブルな磁気ディスクメディアは、メディア自身の剛性が低いため、回転させると周囲の空気流の影響を受けて、記録面に垂直な方向に振れやすいという問題がある。そのため、前記した特許文献1に記載の発明においては、各磁気ディスクメディアをシャッタにより挟んだ構成としている。このように磁気ディスクメディアの近傍に剛性が高いシャッタなどの板部材を配置することにより、磁気ディスクメディアが回転にともない板部材に沿うので、記録面を安定させることができる。
特開2004−22011号公報
記録ディスクカートリッジにおいて、記録ディスクメディアに対しデータの記録および/または再生を行うヘッドが進入する開口部は、カートリッジケースの厚さを薄く形成しようとする場合やヘッドが大きい場合等に、ヘッドとの干渉を避けるためにカートリッジケースの上下面を切り欠くことで形成されることがある。また、ヘッドが十分小さく形成されていて、カートリッジケースの上下面に切欠きを形成しない場合でも、ヘッドとカートリッジケースとの干渉を避けるために、カートリッジケースの開口部の肉厚を薄く形成することがある。このため、記録ディスクメディア近傍の空間における空気流や圧力は一定となりにくい。
前記した特許文献1の磁気ディスクカートリッジにおいても、第1,第2のシェルハーフを部分的に切り欠くことによって開口部が形成されるようになっており、上下2枚の記録ディスクメディアは、開口部に対向する面側が、開口部を通じてカートリッジケースの外側を臨む状態となっている一方、それ以外の部分は、シェルハーフやシャッタ部材により覆われた状態となっている。このため、記録ディスクメディアを高速で回転させると、その回転に伴う気圧の変化が、開口部とそれ以外の部分とでは不均衡となったり気流が乱れたりするおそれがあり、その影響で、上下の記録ディスクメディアの回転動作が不安定になるおそれがあった。また、記録ディスクメディアを3枚、5枚とした記録ディスクカートリッジにおいても同様に、開口部を通じてカートリッジケースの外側を臨む最下層および最上層の記録ディスクメディアの回転動作が不安定になるおそれがあった。さらに、このことは、最上層および最下層の記録ディスクメディアの間に挟まれた記録ディスクメディアの回転動作に対しても影響を与えるおそれがあった。
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、複数枚の記録ディスクメディアが収容される記録ディスクカートリッジにおいて、記録ディスクメディアの安定した回転動作を可能とすることを目的とする。
前記した課題を解決するため、本発明の記録ディスクカートリッジは、フレキシブルな複数の記録ディスクメディアをカートリッジケース内に一体回転可能に収納した記録ディスクカートリッジであって、前記カートリッジケースは、前記記録ディスクメディアの回転時に、前記記録ディスクメディアに略平行な下壁を構成する下プレートと、前記記録ディスクメディアに略平行な上壁を構成する上プレートと、前記記録ディスクメディアに対しデータの記録および/または再生を行うヘッドが進入する開口部とを備え、前記下プレートおよび前記上プレートの少なくとも一方の内面から離間した位置に、前記内面との間に空気室を形成する通気性のシートを設けて、この空気室の端部を前記開口部に連通した構成としている。
このような構成とした記録ディスクカートリッジによれば、下プレートおよび上プレートの少なくとも一方の内面から離間した位置に、内面との間に空気室を形成する通気性のシートが設けられ、この空気室の端部が開口部に連通されているので、空気室を介して空気が行き交い、開口部における気圧とそれ以外の部分における気圧の差が解消される。その結果、最下層や最上層の記録ディスクメディアの安定した回転動作が可能となる。
また、記録ディスクメディアに対向する内面に通気性のシートを隔てて空気室が形成されているので、空気室を介して空気が行き交う際に通気性のシートが気圧差や気流の乱れに対し緩衝材的な役割をなし、記録ディスクメディアの安定した回動動作に寄与する。さらに、通気性のシートは、非回転時(不使用時に記録ディスクカートリッジを収納場所等に収納した状態を含む)に撓んだ状態となる記録ディスクメディアが、カートリッジケースの内面に直接当接するのを防止して保護する機能を併せ備えており、これにより、記録ディスクメディアの非回転時や回転初動時に生じるおそれのある擦傷が好適に防止されるようになっている。
前記通気性のシートは、織布や不織布から形成してもよいし、超高分子量ポリエチレンから形成してもよい。織布や不織布を用いることにより、通気性のシートを簡易に形成することができ、また、超高分子量ポリエチレンを用いることにより、耐磨耗性を備えたものとすることができる。
本発明によれば、記録ディスクメディアの安定した回転動作を実現することができる記録ディスクカートリッジが得られる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態においては、記録ディスクメディアの一例として磁気ディスクメディアを採用した場合について説明する。
図1は、一実施形態に係る磁気ディスクカートリッジの外観斜視図の(a)シャッタを閉じた状態、および(b)シャッタを開けた状態を示し、図2は、一実施形態に係る磁気ディスクカートリッジの分解斜視図であり、図3は、上プレートの内面を示す斜視図であり、図4は、磁気ディスクドライブに装填した磁気ディスクカートリッジの図1(b)におけるIV−IV断面図であり、図5は、図4の部分拡大図であり、図6は、磁気ディスクメディアの積層構造を示す分解斜視図である。なお、以下の説明において、上下は、磁気ディスクカートリッジの典型的な使用状態を基準とし、便宜上磁気ディスクメディアの面に垂直な方向を上下と称する。
図1に示すように、記録ディスクカートリッジの一例である磁気ディスクカートリッジ1は、下壁を構成する下プレート10と、複数枚、例えば4枚のインナプレート20と、上壁を構成する上プレート30とを順に積層し、これらを4つのネジ91で締結して固定することでカートリッジケース2が構成されている。そして、図2に示すように、下プレート10とインナプレート20の間、インナプレート20同士の間、およびインナプレート20と上プレート30の間のそれぞれには磁気ディスクメディア41が配置されている。磁気ディスクメディア41は中央に開口部41aを有する円盤形状であり、開口部41aの縁に金属製のセンタコア42が貼り付けられている。そして、センタコア42同士がスペーサ43,43′により係合して5枚の磁気ディスクメディア41(この積層・一体化された磁気ディスクメディア41をディスクスタック40とする)を一体に回転するようになっている。
各インナプレート20は、平板状の主プレート21の外周縁に上下のプレートと当接するリブ22が形成されている。インナプレート20の図2における右手前側の一部は、磁気ヘッド63(図4参照)が磁気ディスクメディア41上に移動しやすいように切欠23を形成している。この切欠23の部分は、前記したリブ22が形成されておらず、そのためインナプレート20を積み重ねると、図1(b)に示すようにカートリッジケース2の側面に通じる開口部3が形成される。
この開口部3は、カートリッジケース2の前面側(側面側)にスライド可能に設けられたシャッタ4により開閉される。なお、下プレート10および上プレート30には、開口部3を形成するための切欠は設けられていない。
また、図5に示すように、下プレート10および上プレート30の内面から離間した位置に、内面との間に空気室50A,50Bを形成する通気性のシート51が設けられ、この空気室50A,50Bの端部が開口部3に連通された(図7参照)構成となっている。
次に、各部材についてより詳細に説明する。
図2に示すように、下プレート10は、主として略正方形の主プレート11の外周縁に、インナプレート20のリブ22の下面側と当接するリブ12が形成されて構成されている。リブ12は、主プレート11の外周縁のうち、後記する開口14を除く全周にわたり、上方へ突出するように形成されている。
空気室50Aは、主プレート11におよそ円筒状の凹部を形成し、この凹部を塞ぐ状態に通気性のシート51を貼り付けることにより形成されている。
主プレート11の一辺11a(図2における右手前側の一辺)から主プレート11の中心に向かう扇形の部分は、空気室50Aを形成する凹部よりもさらに一段低くなった凹部14aが形成されており、外周縁にはリブ12が形成されずに開口14となっている。これにより、磁気ヘッド63がカートリッジケース2内に進入することを容易にしている。また、この凹部14aと空気室50Aとの境界部分には、凹凸状を呈して凹部14a側の空間(開口部3)と空気室50Aと連通口を形成する突部15,15が設けられている。突部15,15の上面には、通気性のシート51の端部52,52が貼り付けられる。
主プレート11の中央には、最下層の磁気ディスクメディア41に設けられるセンタコア42を露出させるための円形の開口部16が形成されている。開口部16の上側の縁には、通気性のシート51の内縁部51aが貼り付けられるリブ17が全周にわたって形成されている。また、空気室50Aを形成する凹部の外縁部18には、通気性のシート51の外縁部51bが貼り付けられる。
また、主プレート11の四つの角部には上下に貫通して、雌ネジが形成されたネジ孔19が形成されている。
通気性のシート51は、磁気ディスクメディア41の形状に合わせて円形状を呈しており、微細透孔が多数分散形成されたシート状体である。特に好適な素材として、例えば、不織布や超高分子量ポリエチレンのフイルムを多孔化したものが挙げられる。不織布を用いた場合には、通気性のシート51を簡易に形成することができ、また、超高分子量ポリエチレンのフイルムを用いた場合には、滑り性および耐摩耗性を備えたシート51が得られる。なお、シート51は、織布と不織布との組み合わせ、または、織布から形成してもよい。なお、不織布等を数種類貼り合わせて構成してもよい。
このような通気性のシート51は、通常、溶着や接着剤で下プレート10および上プレート30の所定の位置に貼り付けられる。
インナプレート20の主プレート21は、およそ正方形をなしており、下プレート10の凹部14aに対応する形状の扇形の切欠23が形成されている。前記したリブ22は、主プレート21の外周縁のうち、切欠23を除く全周にわたり、上下に突出して形成されている。そして、主プレート21の中央には、上方のセンタコア42を露出して、下方のセンタコア42との連結を可能にするための中央開口部21cが形成されている。
また、主プレート21の各角部には、上下に貫通してネジ91のネジ軸部91aが挿通される孔29が形成されている。
上プレート30は、下プレート10とおよそ対称に形成されている。図3に示すように、上プレート30は、およそ正方形の主プレート31に、前記した凹部14aに対応する凹部34と、リブ17に対応するリブ37が形成されている。そして、主プレート31におよそ円筒状の凹部を形成し、この凹部を塞ぐ状態に通気性のシート51を貼り付けることにより、前記した空気室50Aと同様の空気室50Bが形成されている。また、凹部34と空気室50Bとの境界部分には、前記した突部15,15と同様の突部35,35が形成されている。なお、主プレート31の中央に開口は形成されていない。
そして、主プレート31の外周縁には、下方に突出するリブ32が、凹部34を除く全周にわたって形成されている。
また、主プレート31の四つの角部には、ネジ91のネジ軸部91aが貫通する孔39が形成されている。
シャッタ4は、開口部3(図1(b)参照)とディスクスタック40とを遮断する遮蔽部材であり、側面視でコ字形を呈している。シャッタ4は、下プレート10の底面に形成された段部10a(図1(b)に一部図示)と上プレート30の上面に形成された段部30aに沿って、図中矢印Sで示す方向にスライド可能となっており、磁気ディスクドライブの磁気ヘッド63が進入可能な開口部3を開くようになっている。すなわち、この磁気ディスクカートリッジ1では、シャッタ4が側方に大きくスライドする構成となっており、これにより、アクチュエータ61により回動するスイングアーム62の先端に設けられた磁気ヘッド63が進入可能となっている。なお、シャッタ4は、図示しないばね等の付勢手段により、不使用時には開口部3を閉塞する側へ付勢されており(図1(a)参照)、また、使用時には磁気ディスクドライブ側の図示しないシャッタスライド手段により、前記付勢手段に抗して開口部3を開く側にスライドされる。
図5に示す拡大断面図のように、インナプレート20の上下の両面は、磁気ディスクメディア41と対向する面であり、それぞれ磁気ディスクメディア41に対向する部分にわたってライナ49が貼り付けられている。
ライナ49は、例えばポリエステル繊維やレーヨン/ポリエステル混紡繊維などの不織布などからなる。また、前記通気性のシート51をこの不織布で形成して、除塵機能が付加されるように構成してもよい。
次に、下プレート10と、インナプレート20と、上プレート30の積層構造について説明する。
下プレート10のリブ12は、図5に示すように内側が外側に対して一段高く形成されて雄型段部12aを形成している。そして、インナプレート20のリブ22は、最外周で下方に突出した雌型段部22aを形成しており、雄型段部12aの外周と雌型段部22aの内周が嵌合可能になっている。また、ネジ91(図1参照)により下プレート10、インナプレート20、および上プレート30を締結したときには、雄型段部12aの上面と、インナプレート20の下面の対応する部分が密着する設定となっている。このように、下プレート10のリブ12と、インナプレート20のリブ22は、いわゆる印籠嵌合しているため、外部からカートリッジケース2内への塵埃の侵入が防止されている。
同様にして、インナプレート20同士、およびインナプレート20と上プレート30も印籠嵌合により積層されている。すなわち、インナプレート20の上側は、内側が一段高くなった雄型段部22bが形成され、上プレート30のリブ32は、最外周が一段下側に突出した雌型段部32aが形成されている。そして、インナプレート20の雄型段部22bと、上に隣接するインナプレート20の雌型段部22aが印籠嵌合し、また、インナプレート20の雄型段部22bと、上プレート30の雌型段部32aが印籠嵌合して積層されている。このようにして、リブ12,22,32は互いに印籠嵌合して、外部からカートリッジケース2へ塵埃が入ることを防止している。また、下プレート10、インナプレート20、上プレート30の積層と同時にカートリッジケース2の側壁が構成される。
また、前記した雌型段部22aおよび雄型段部22bは、ともに主プレート21からライナ49の厚みより高く突出している。そのため、インナプレート20にライナ49を貼り付けてアセンブリにした後に、このアセンブリを作業台などに置いたとしても、ライナ49が作業台に接することが無く、したがってライナ49が塵埃などで汚染されることがない。
このようなインナプレート20の積層によるカートリッジケース2の構成は、磁気ディスクメディア41の枚数の変更を容易にする。シャッタ4の高さ変更は要するが、主としてインナプレート20の枚数を変更するだけで、カートリッジケース2内に形成される磁気ディスクメディア41の収容部の数を変更できるからである。
次に、磁気ディスクメディア41およびその積層構造について説明する。
磁気ディスクメディア41は、例えばポリエステルなどの樹脂シートに磁性塗料を両面に塗布したものである。
図6に示すように、センタコア42は、金属板をプレスにより絞り成形して略ハット状にしたものである。すなわち、主として円形の底板42aと、底板42aの外周縁から立ち上がる低い円筒状の側壁42bと、側壁42bの上端から外径方向に広がるフランジ42cとから構成されている。底板42aの中心には、センタホール42dが形成され、周縁部にはセンタホール42dを中心に60°間隔で6つの小孔42eが形成されている。
スペーサ43は、隣接するセンタコア42の間に介装されて、センタコア42同士の間隔を保持するとともに、隣接するセンタコア42相互間の回転を係止して、積層された磁気ディスクメディア41が一体になって回転するように機能する。スペーサ43は、樹脂をリング状に成形した本体部43aと、本体部43aに圧入された金属製のピン43bとから構成される。本体部43aには、ピン43bが圧入される小径孔部43cと、小径孔部43cと同軸で僅かに大径である大径孔部43dとからなる貫通孔hが、センタコア42の小孔42eと対応する位置に6つ形成されている。この6つの貫通孔hは、隣接するもの同士の上下が逆になっている。つまり、大径孔部43dが上側に位置する貫通孔h1の両隣の貫通孔h2は、大径孔部43dが下側に位置するように配置されている。
各小径孔部43cには、上側と下側からピン43bが圧入され、ピン43bの一端は大径孔部43dと小径孔部43cの境目に位置し、他端は小径孔部43cの外側へ突出している。大径孔部43dは、隣接するスペーサ43のピン43bの先端の逃げとしての機能を果たす。
このようなスペーサ43は、図5に示すように、隣接するセンタコア42の間に介装される。スペーサ43の下側に突出したピン43bは、スペーサ43の下側のセンタコア42の小孔42eに入り、下側のセンタコア42との相対回転を係止する。下側のセンタコア42のさらに下にスペーサ43がある場合には、下側のスペーサ43における大径孔部43dに入り込むことで、スペーサ43のセンタコア42に対する浮き上がりを防止している。スペーサ43の上側に突出したピン43bは、スペーサ43の上側のセンタコア42の小孔42eに入り、上側のセンタコア42との相対回転を係止する。上側のセンタコア42のさらに上にスペーサ43がある場合には、ピン43bの先端は、上側のスペーサ43における大径孔部43dに入り込む。
なお、最上層のセンタコア42は、上側に回転係止すべきセンタコアが無いため、その上には下側にのみピン43bを突出させた、厚みの薄いトップスペーサ43′が配置される。
以上のように積層された磁気ディスクメディア41、つまりディスクスタック40は、連結軸44、ベアリングボール45、圧縮コイルばね46、およびセンタプレート47により、安定した回転支持がなされている。
図5に示すように、連結軸44は、積層されたセンタコア42の相互間の中心の振れを少なくするとともに、ベアリングボール45および圧縮コイルばね46を保持するためのものであり、軸部44a、ボール保持部44b、およびばね保持部44cからなる。軸部44aは、センタコア42のセンタホール42dに挿通可能な円柱形状からなる。ボール保持部44bは、軸部44aの上端に上側に開口した有底円筒状に形成されている。ボール保持部44bの深さは、ベアリングボール45の半径より大きく、そのためベアリングボール45がボール保持部44bに安定して保持される。ばね保持部44cは、ボール保持部44bの外径側に有底円筒を伏せた形状からなり、軸部44aとばね保持部44cの間の円筒状の空間に圧縮コイルばね46が配置される。なお、連結軸44の長さは任意的であるが、本実施形態では、下から2層目のセンタコア42まで届く長さであり、最下層のセンタコア42のセンタホール42dは、磁気ディスクドライブのスピンドル65が進入できるように開いている。
センタプレート47は、上プレート30の内面の中心、つまり、リブ37の内側の平面部分に貼り付けられた滑り部材である。センタプレート47は、例えば、ポリオキシメチレン樹脂、超高分子量ポリエチレンなどの滑り性と耐摩耗性に優れた材料から構成することができる。
ベアリングボール45は、例えばボールベアリングに使用される鋼製の球体からなるが、滑り性、耐摩耗性に優れた樹脂、例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリオキシメチレン樹脂などにより構成しても良い。ベアリングボール45は、連結軸44のボール保持部44b内に配置されて、ボール保持部44bの底面および上プレート30の内面の中心、つまりセンタプレート47と点接触により当接して、ディスクスタック40を回転支持する。
圧縮コイルばね46は、一端(上端)が連結軸44のばね保持部44cに保持され、他端(下端)が最上層のセンタコア42の上面に当接して、積層されたセンタコア42を下プレート10側、つまり磁気ディスクドライブのスピンドル65側へ付勢している。これにより、センタコア42は、カートリッジケース2の中でがたつくことがなく、磁気ディスクメディア41の回転時の振れが防止される。
磁気ディスクカートリッジ1に対し、データの記録、再生を行う磁気ディスクドライブは、図4に示すように、スピンドル65により、ディスクスタック40を回転させる。スピンドル65は、磁力により最下層のセンタコア42を吸着するとともに、センタコア42のセンタホール42dに入り込むことで、ディスクスタック40との軸合わせをする。この際、スピンドル65が、圧縮コイルばね46の付勢力に抗してセンタコア42を若干持ち上げるので、図4、図5に示すように、各磁気ディスクメディア41は、下プレート10のシート51とインナプレート20、上下のインナプレート20同士、またはインナプレート20と上プレート30のシート51の各間に形成される空間の中央に位置する。
磁気ディスクドライブの磁気ヘッド63は、各磁気ディスクメディア41の両面に配置されている。
以上のような磁気ディスクカートリッジ1は、図1(a)に示すように、不使用時は、シャッタ4で開口部3を閉塞しておくことで、内部への塵埃の侵入を防止することができる。そして、使用時には、図1(b)に示すように、磁気ディスクドライブ側の図示しないシャッタスライド手段により、開口部3が開く側にスライドされる。
そして、スピンドル65(図4参照)が回転することで、ディスクスタック40が回転する。その後、アクチュエータ61により駆動されることでスイングアーム62が回動して、磁気ヘッド63が磁気ディスクメディア41の上に移動される。
磁気ヘッド63で、磁気ディスクメディア41にデータを記録する場合には、図示せぬ制御回路により磁気ヘッド63へ信号を送ることで磁気ディスクメディア41にデータが記録され、磁気ディスクメディア41からデータを再生する場合には、磁気ディスクメディア41上の磁界変化を磁気ヘッド63で検知して、信号が出力される。
また、ライナ49が適宜磁気ディスクメディア41に触れることで磁気ディスクメディア41上の塵埃が除去される。
このとき、磁気ディスクメディア41の高速回転に伴う気圧の変化によって、開口部3とそれ以外の部分とでは、気圧が不均衡となったり気流が乱れたりする可能性があり、この影響によって、最下層や最上層の磁気ディスクメディア41は、回転動作が不安定になることがあるが、以下に説明するように、空気室50A,50Bの作用によって気圧の差が解消されるとともに、気流の乱れが解消される。
図7は空気室の作用を説明するための一部を破断させた斜視図であり、図8は同じく模式断面図である。なお、図7において、連通口を形成する突部は断面で示した。
すなわち、図7,図8に示すように、空気室50A,50B(図7では空気室50Aのみ図示)を介して、開口部3と、最下層および最上層の記録ディスクメディアが配置される空間との空気が行き交い、両者間の気圧の差が解消される。これにより、気流の乱れも解消される方向に向かう。
また、磁気ディスクメディア41に対向する内面に通気性のシート51を隔てて各空気室50A,50Bが形成されているので、空気室50A,50Bを介して空気が行き交う際にシート51が気圧差や気流の乱れに対し緩衝材的な役割をなし、好ましい空気の流通を実現する。
磁気ディスクカートリッジ1の使用後は、磁気ヘッド63がカートリッジケース2から退避した後、図示しないシャッタスライド手段が解除され、付勢手段によりシャッタ4が開口部3を閉じる。
このように磁気ディスクカートリッジ1は、複数の磁気ディスクメディア41を有することから、複数の磁気ヘッド63で同時にデータにアクセスすることで、データ転送を高速で行うことができる。
また、インナプレート20を積み上げていくことでカートリッジケース2が構成されるために、磁気ディスクメディア41を異なる枚数にする仕様変更が容易である。そして、磁気ディスクカートリッジ1の組立時には、磁気ディスクメディア41をインナプレート20上に載せて取り扱うことができるため、磁気ディスクメディア41に触れる機会を減らし、品質をより安定させることができる。
そして、インナプレート20は、下プレート10もしくはインナプレート20の上に積層され、固定されていることから、磁気ディスクメディア41との平行性を高くでき、磁気ディスクメディア41の回転を安定させることができ、磁気ディスクメディア41の高速回転、ひいてはデータ転送の高速化も可能となる。
ここで、本実施形態の記録ディスクカートリッジ1では、開口部3に凹部14a,34が形成されていることによって、下プレート10および上プレート30に切欠による開口部を設けたときと略同様の圧力変化が、最下層および最上層の磁気ディスクメディア41において生じる懸念があるが、下プレート10および上プレート30の磁気ディスクメディア41に対向する内面に、通気性のシート51を隔てて空気室50A,50Bが形成され、この空気室50A,50Bの端部が開口部3に連通される構成としてあるので、空気室50A,50Bを介して空気が行き交い、磁気ディスクメディア41が開口部3を通過するときの気圧とそれ以外の部分を通過するときの気圧の差が解消されることとなる。その結果、最下層および最上層の磁気ディスクメディア41の安定した回転動作が可能となる。なお、空気室50A,50Bは、シート51を隔てて、開口部3を除く磁気ディスクメディア41の対向面(インナプレート20に対応する全面)に設けられているので、最下層および最上層の磁気ディスクメディア41は、より安定した状態で回転動作される。
また、通気性のシート51を隔てて空気室50A,50Bが形成されているので、空気室50A,50Bを介して空気が行き交う際に通気性のシート51が緩衝材的な役割をなし、記録ディスクメディアの安定した回動動作に寄与する。さらに、通気性のシート51は、非回転時(不使用時に記録ディスクカートリッジ1を収納場所等に収納した状態を含む)に撓んだ状態となる磁気ディスクメディア41が、カートリッジケース2の内面に直接当接するのを防止して保護する機能を併せ備えており、これにより、磁気ディスクメディア41の非回転時や回転初動時に生じるおそれのある擦傷が好適に防止されるようになっている。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記した実施形態に限定されることなく適宜変形して実施することが可能である。
図9,図10に前記実施形態の変形例を示す。図9は実施形態の変形例に係る磁気ディスクカートリッジの外観斜視図の(a)シャッタを閉じた状態、および(b)シャッタを開けた状態を示す。図10は同じく磁気ディスクカートリッジの上プレートの内面を示す斜視図である。
図9(a)(b)に示すように、この変形例の磁気ディスクカートリッジ1Aは、進退動式の磁気ヘッド63に対応したものであり、そのための構成として、前記第1変形例の磁気ディスクカートリッジ1よりも小さいシャッタ5が形成され、また、上プレート30に矩形の切欠を設けて開口部3が形成されている点が異なる。また、これに伴って、図10にも示すように、空気室50A,50B(図では空気室50Bのみ図示、以下同じ)が広く形成されている。また、通気性のシート51も開口部3を除いて円形状を呈している。
シャッタ5は、図9(a)(b)に示すように、側面視で略L字形を呈しており、下プレート10の底面に形成された段部10aと上プレート30の上面に形成された段部30aに沿ってスライド可能となっており、磁気ディスクドライブの磁気ヘッド63が直進して進入可能な開口部3を開くようになっている。
このような磁気ディスクカートリッジ1Aによれば、上プレート30に切欠きによる開口部3が形成されているものの、前記実施形態に比べて開口部3の占める割合が小さくなっているので、空気室50A,50Bによる作用効果と相俟って、より好適に圧力差を解消することができる。
なお、図11(a)に示すように、通気性のシート51は、開口部3に対応する部分を切り欠くことなく、リング状に形成してもよい。この場合には、図11(b)に示すように、開口部3にシート51が臨むように配置される。
このような構成とすることにより、上プレート30に形成した切欠(開口部3)をシート51で実質的に塞ぐことができ、また、最下層および最上層の磁気ディスクメディア41を、開口部3においてシート51に沿わせて回転させることができるので、空気室50A,50Bによる作用効果と相俟って、記録ディスクメディアのより一層安定した回動動作が実現されるようになる。
なお、前記実施形態においては、記録ディスクメディアとして磁気ディスクメディア41を適用したが、光によりデータを記録する光ディスクメディアの場合にも同様に適用することができる。
また、実施形態においては、下プレート10、インナプレート20、上プレート30をネジ91により締結固定したが、接着、溶着により一体に固定することも可能である。
さらに、空気室50A(50B)は、下プレート10あるいは上プレート30のいずれか一方に形成してもよい。また、インナプレート20は、必ずしも設ける必要はなく、複数の磁気ディスクメディア41がカートリッジケース2内に一体回転可能に収納されるように磁気ディスクカートリッジ1(1A)が構成されていればよい。
一実施形態に係る磁気ディスクカートリッジの外観斜視図の(a)シャッタを閉じた状態、および(b)シャッタを開けた状態を示す。 一実施形態に係る磁気ディスクカートリッジの分解斜視図である。 上プレートの内面を示す斜視図である。 磁気ディスクドライブに装填した磁気ディスクカートリッジの図1(b)におけるIV−IV断面図である。 図4の部分拡大図である。 磁気ディスクメディアの積層構造を示す分解斜視図である。 空気室の作用を説明するための一部を破断させた斜視図である。 同じく模式断面図である。 実施形態の変形例に係る磁気ディスクカートリッジの外観斜視図の(a)シャッタを閉じた状態、および(b)シャッタを開けた状態を示す。 同じく磁気ディスクカートリッジの上プレートの内面を示す斜視図である。 その他の磁気ディスクカートリッジを示す図であり、(a)は上プレートの内面を示す斜視図、(b)はシャッタを開けた状態の外観斜視図である。
符号の説明
1 磁気ディスクカートリッジ
2 カートリッジケース
3 開口部
4 シャッタ
10 下プレート
15 突部
20 インナプレート
23 切欠
30 上プレート
34 開口
35 突部
40 ディスクスタック
41 磁気ディスクメディア
42 センタコア
43 スペーサ
44 連結軸
45 ベアリングボール
47 センタプレート
49 ライナ
50A,50B 空気室
51 シート
61 アクチュエータ
62 スイングアーム
63 磁気ヘッド
65 スピンドル

Claims (3)

  1. フレキシブルな複数の記録ディスクメディアをカートリッジケース内に一体回転可能に収納した記録ディスクカートリッジであって、
    前記カートリッジケースは、前記記録ディスクメディアの回転時に、前記記録ディスクメディアに略平行な下壁を構成する下プレートと、前記記録ディスクメディアに略平行な上壁を構成する上プレートと、前記記録ディスクメディアに対しデータの記録および/または再生を行うヘッドが進入する開口部とを備え、
    前記下プレートおよび前記上プレートの少なくとも一方の内面から離間した位置に、前記内面との間に空気室を形成する通気性のシートを設けて、この空気室の端部を前記開口部に連通したことを特徴とする記録ディスクカートリッジ。
  2. 前記通気性のシートは、織布または不織布からなることを特徴とする請求項1に記載の記録ディスクカートリッジ。
  3. 前記通気性のシートは、超高分子量ポリエチレンからなることを特徴とする請求項1に記載の記録ディスクカートリッジ。

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WO2022024731A1 (ja) * 2020-07-30 2022-02-03 ソニーグループ株式会社 ディスクカートリッジ及びカートリッジケース

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