JP2006091644A - 駆動装置、像担持体、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents

駆動装置、像担持体、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 像担持体の交換がおこなわれても、トルクマージンのばらつきが少なくて、振動騒音やモータ脱調が発生しない、駆動装置、像担持体、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供する。
【解決手段】 駆動モータと、像担持体の駆動時間を検出する時間検出手段と、駆動モータにおける駆動電流値を可変する可変手段と、を備える。そして、可変手段は、時間検出手段の検出結果と、像担持体の使用が開始されてからの駆動時間の経過にともなう像担持体の負荷変動を予測した予測情報と、に基いて駆動電流値を可変する。
【選択図】 図5

Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置と、そこに設置される駆動装置、像担持体、及び、プロセスカートリッジとに関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置において、感光体ドラムや感光体ベルト等の像担持体を駆動する駆動装置が多く用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
詳しくは、駆動装置は、ステッピングモータ等の駆動モータ(感光体駆動モータ)を備えている。駆動モータの駆動力は、ギア等の駆動伝達部材を介して、感光体ドラム等の像担持体に伝達される。そして、駆動装置によって駆動される像担持体上で、所定の作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程、除電工程)がおこなわれて、像担持体上に所望のトナー像が形成される。
一方、特許文献2等には、画像形成装置に用いられる駆動制御装置であって、駆動時間検出手段によって検出された駆動時間に応答してチョッピング定電流の値を変更する技術が開示されている。この技術は、画像形成装置の負荷変動に対して最適な駆動制御をおこなうことを目的としたものである。
特開平5−35060号公報 特開2001−125436号公報
上述した従来の技術は、感光体ドラム等の像担持体が新品のものに交換されるごとに生じる負荷変動に対応して駆動装置を制御していなかった。そのために、駆動装置のトルクマージンにばらつきが生じて、振動騒音やモータ脱調が発生する場合があった。
詳しくは、以下の通りである。
感光体ドラム等の像担持体の寿命は、画像形成装置本体の寿命に比べて短いために、ユーザー等によって像担持体の交換作業がおこなわれる。新品の像担持体の使用が開始されると、像担持体を駆動する駆動装置の駆動トルクは初期的に大きくなる。これは、像担持体に当接するクリーニングブレードと像担持体との間に介在するトナーの量が少ないためである。
その後、像担持体の使用が進むと、クリーニングブレードと像担持体との間に適量のトナーが介在して、駆動装置の駆動トルクは低下する。このような場合には、駆動装置のトルクマージンが大きくなって、振動騒音が発生してしまう場合がある。
さらに、像担持体の使用が進むと、駆動装置の駆動トルクは徐々に増加していく。これは、像担持体との摺擦によってクリーニングブレードの当接部が徐々に磨耗して、像担持体に対するクリーニングブレードの当接面積が徐々に増加するためである。このような場合には、駆動装置のトルクマージンが小さくなって、モータ脱調が発生してしまう場合がある。
一方、特許文献2等の技術は、駆動時間検出手段によって検出された駆動時間に応答して駆動モータのチョッピング定電流の値を変更しているものの、上述した像担持体の使用開始にともなう経時の負荷変動に対応するものではない。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、像担持体の交換がおこなわれても、トルクマージンのばらつきが少なくて、振動騒音やモータ脱調が発生しない、駆動装置、像担持体、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明にかかる駆動装置は、像担持体を駆動する駆動装置であって、駆動モータと、前記像担持体の駆動時間を検出する時間検出手段と、前記駆動モータにおける駆動電流値を可変する可変手段と、を備え、前記可変手段は、前記時間検出手段の検出結果と、前記像担持体の使用が開始されてからの駆動時間の経過にともなう当該像担持体の負荷変動を予測した予測情報と、に基いて前記駆動電流値を可変するものである。
また、請求項2記載の発明にかかる駆動装置は、前記請求項1に記載の発明において、前記可変手段は、前記像担持体の使用が開始されてから所定の駆動時間が経過した後に前記駆動電流値を初期値よりも低下させるものである。
また、請求項3記載の発明にかかる駆動装置は、前記請求項2に記載の発明において、前記可変手段は、前記駆動電流値を初期値よりも低下させた後であって所定の駆動時間が経過した後に、低下させた前記駆動電流値を増加させるものである。
また、請求項4記載の発明にかかる駆動装置は、前記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明において、前記可変手段は、駆動時間の経過にともない前記駆動電流値を段階的に可変するものである。
また、請求項5記載の発明にかかる駆動装置は、前記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の発明において、前記駆動モータを、ステッピングモータとしたものである。
また、請求項6記載の発明にかかる駆動装置は、前記請求項1〜請求項5のいずれかに記載の発明において、前記予測情報は、前記像担持体上の未転写トナーを除去するクリーニングブレードと当該像担持体との当接状態の経時変化による当該像担持体の負荷変動を予測したものである。
また、請求項7記載の発明にかかる駆動装置は、前記請求項1〜請求項6のいずれかに記載の発明において、前記像担持体が新品であることを検知する新品検知手段を備え、前記時間検出手段は、前記新品検知手段によって前記像担持体の使用が開始されてからの前記駆動時間を検出するものである。
また、請求項8記載の発明にかかる駆動装置は、前記請求項1〜請求項7のいずれかに記載の発明において、前記像担持体を駆動する駆動軸と、前記駆動軸に設けられるとともに前記像担持体の係合部に係合する爪部材と、を備え、前記像担持体は、前記駆動軸の軸方向に移動することで当該駆動軸に対して着脱されるものである。
また、この発明の請求項9記載の発明にかかる像担持体は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の駆動装置に着脱自在に設置されるものである。
また、この発明の請求項10記載の発明にかかるプロセスカートリッジは、請求項9に記載の像担持体と、前記像担持体を帯電する帯電部と、前記像担持体上に形成される潜像を現像する現像部と、前記像担持体上を清掃するクリーニング部と、のうち少なくとも1つと、が一体化されて画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されたものである。
また、この発明の請求項11記載の発明にかかる画像形成装置は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の駆動装置と前記像担持体とを備えたものである。
また、請求項12記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項11に記載の発明において、前記駆動装置及び前記像担持体を複数備えたものである。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電部と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像部と、像担持体上をクリーニングするクリーニング部とのうち、少なくとも1つと、像担持体とが、一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されたユニットと定義する。
本発明は、像担持体の経時における負荷変動を予測した予測情報に基いて、駆動時間に応じて駆動電流値を可変するように、駆動装置を制御している。これにより、像担持体の交換がおこなわれても、トルクマージンのばらつきが少なくて、振動騒音やモータ脱調が発生しない、駆動装置、像担持体、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供することができる。
実施の形態.
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1及び図2にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1は画像形成装置としてのレーザプリンタを示す構成図であり、図2はその作像部を示す拡大図である。
図1に示すように、中間転写ユニット15の中間転写ベルト8に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部としてのプロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kが並設されている。なお、装置本体100に設置される4つのプロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kは、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外はほぼ同一構造であるので、図2において、プロセスカートリッジ6と感光体ドラム1と1次転写バイアスローラ9とにおける符号のアルファベット(Y、M、C、K)を省略して図示する。
図2を参照して、プロセスカートリッジ6は、像担持体としての感光体ドラム1と、感光体ドラム1の周囲に配設された帯電部4、現像部5、クリーニング部2と、が一体化されたものであって、装置本体100に対して着脱自在に構成されている。そして、感光体ドラム1上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程、除電工程)がおこなわれて、感光体ドラム1上に所望のトナー像が形成されることになる。
なお、本実施の形態1では、感光体ドラム1、帯電部4、現像部5、クリーニング部2を、一体化してプロセスカートリッジ6を構成したが、各構成部を単独のユニットとして、装置本体100に着脱自在に設置することもできる。
図2を参照して、感光体ドラム1は、駆動装置60によって図2中の時計方向に回転駆動される。そして、帯電部4の位置で、感光体ドラム1の表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。なお、感光体ドラム1を駆動する駆動装置60は、可変手段として機能する制御部70によって駆動電流値が可変に制御される。また、制御部70には、感光体ドラム1の回転駆動時間を検出するタイマが設けられている。
その後、感光体ドラム1の表面は、露光部7(図1を参照できる。)から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によって静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム1の表面は、現像部5との対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、所望のトナー像が形成される(現像工程である。)。
詳しくは、現像部5内には、トナーとキャリアとからなる現像剤Gが収容されている。現像部5内の現像剤Gは、トナー濃度センサ57によって検知される現像剤G中のトナーの割合(トナー濃度)が所定の範囲内になるように調整される。すなわち、現像部5内のトナー消費に応じて、トナー搬送パイプ43からトナー補給口44を介して現像剤収容部54内に、トナーが補給される。
なお、トナー搬送パイプ43は、図1を参照して、装置本体100の上方のボトル収容器31に設置されたトナーボトル32Y、32M、32C、32Kのうち対応するトナーボトルに連通している。これにより、各色のトナーが収容されたトナーボトル32Y、32M、32C、32Kから、トナー搬送パイプ43を介して、各現像部5にそれぞれ各色のトナーが搬送される。
その後、現像剤収容部54内に補給されたトナーは、第2搬送スクリュ56、第1搬送スクリュ55によって、現像剤Gとともに混合・撹拌されながら、2つの現像剤収容部53、54を循環する(図2の紙面垂直方向の移動である。)。そして、現像剤G中のトナーは、キャリアとの摩擦帯電によりキャリアに吸着して、現像ローラ51上に形成された磁力によりキャリアとともに現像ローラ51上に担持される。
現像ローラ51上に担持された現像剤Gは、図2中の矢印方向に搬送されて、ドクターブレード52の位置に達する。そして、現像ローラ51上の現像剤Gは、この位置で適量に規制された後に、感光体ドラム1との対向位置(現像領域である。)まで搬送される。そして、現像領域に形成された電界によって、感光体ドラム1上に形成された潜像にトナーが吸着される。
上述した現像工程の後、感光体ドラム1の表面は、中間転写ベルト8及び第1転写バイアスローラ9との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム1上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
その後、感光体1の表面は、クリーニング部2との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上に残存した未転写トナーがクリーニングブレード2aによって回収される(クリーニング工程である。)。なお、クリーニングブレード2aは、ポリウレタンゴム等のゴム材料からなり、その先端部が感光体ドラム1に対して最適なクリーニング角度及び当接圧で当接している。
最後に、感光体ドラム1の表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム1上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム1上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
なお、上述した作像プロセスは、4つのプロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kで、それぞれおこなわれる。すなわち、図1を参照して、プロセスカートリッジの下方に配設された露光部7から、画像情報に基いたレーザ光Lが、各プロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kの感光体ドラム上に向けて照射される。詳しくは、露光部7は、光源からレーザ光Lを発して、そのレーザ光Lを回転駆動されたポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学素子を介して感光体ドラム上に照射する。その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
ここで、図1を参照して、中間転写ユニット15は、像担持体としての中間転写ベルト8、4つの1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9K、2次転写バックアップローラ12、対向ローラ13、テンションローラ14、クリーニング部10等で構成される。中間転写ベルト8は、3つのローラ部材12〜14によって張架・支持されるとともに、1つのローラ部材12の回転駆動によって図1中の矢印方向に無端移動される。
4つの1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kに、トナーの極性とは逆極性の転写バイアスが印加される。
そして、中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト8は、2次転写ローラ19との対向位置に達する。この位置では、2次転写バックアップローラ12が、2次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト8上に形成されたカラートナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された転写紙等の被転写材P上に転写される。このとき、中間転写ベルト8には、被転写材Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト8は、中間転写ベルト8用のクリーニング部10の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト8上の未転写トナーが回収される。なお、クリーニング部10は、ポリウレタンゴム等からなり中間転写ベルト8に所定のクリーニング角度及び当接圧で当接するクリーニングブレードと、中間転写ベルト8に摺接するクリーニングローラと、を備えている。このクリーニングブレード及びクリーニングローラによって、中間転写ベルト8上の付着物が除去される。
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
ここで、2次転写ニップの位置に搬送された被転写材Pは、装置本体100の下方に配設された給紙部26から、給紙ローラ27やレジストローラ対28等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、給紙部26には、転写紙等の被転写材Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の被転写材Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対28に搬送された被転写材Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対28のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト8上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対28が回転駆動されて、被転写材Pが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、被転写材P上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写された被転写材Pは、定着部20の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ローラ及び圧力ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が被転写材P上に定着される。
その後、被転写材Pは、排紙ローラ対29のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対29によって装置本体100外に排出された被転写Pは、出力画像として、スタック部30上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図3及び図4を用いて、像担持体としての感光体ドラム1を駆動する駆動装置について説明する。
図3は、プロセスカートリッジ6の感光体ドラム1が、装置本体100の駆動装置60に装着された状態を上方から示す断面図である。図4は、感光体ドラム1が駆動装置60に着脱される状態を示す部分拡大図である。なお、図3及び図4にて、感光体ドラム1以外のプロセスカートリッジ6の構成部材の図示は省略している。また、各プロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kに対して、駆動装置60が設けられている。
図3に示すように、駆動装置60は、主として、駆動モータとしてのステッピングモータ61、駆動ギア62、従動ギア63、駆動軸64、ジョイント65等で構成される。
ステッピングモータ61は、装置本体100の側板90にブラケットを介して固設されている。ステッピングモータ61の回転軸には駆動ギア62が設けられている。駆動ギア62は、駆動軸64と一体的に回転する従動ギア63に噛合する。駆動軸64には、感光体ドラム1の端面に設けられたフランジ11の係合部11aに係合するジョイント65が挿設されている。
このように構成された駆動装置60に対して、感光体ドラム1(プロセスカートリッジ6)は、幅方向(図3及び図4の紙面上下方向である。)の移動によって着脱される。
詳しくは、図4を参照して、感光体ドラム1の装着時には、面板95を外した状態の装置本体100に対して、感光体ドラム1を駆動装置60に向けて挿入する。このとき、駆動装置60の駆動軸64が、感光体ドラム1の軸受に挿入される。さらに、駆動装置60におけるジョイント65の爪部材65aが、スプリング66の付勢力によって、感光体ドラム1の係合部11aに係合される。そして、感光体ドラム1の挿入が完了した後に、面板95を側板90に固定することで、装置本体100に対する感光体ドラム1の位置が定まる。なお、感光体ドラム1の取出時の操作は、上述の手順とは逆の手順でおこなわれる。
ここで、メンテナンス時等に、既設の感光体ドラム1(プロセスカートリッジ6)から新品の感光体ドラム1への交換がおこなわれた場合に、交換された感光体ドラム1が新品であることが新品検知手段によって検知される。詳しくは、感光体ドラム1のフランジ端部には、面板95の穴に挿入される軸部3が設けられている。この軸部3の周囲には、面板95への挿入によって変形する板部材(不図示である。)が設けられている。さらに、面板95には、軸部3の板部材の変形を検知するセンサ(不図示である。)が設けられている。このような構成により、感光体ドラム1が装着されたときに、軸部3の板部材の変形を検知することで、その感光体ドラム1が新品であることを判別する。そして、このような新品検知手段によって検知した情報は、制御部70に送信される。
このように感光体ドラム1が装着された駆動装置60は、感光体ドラム1を所定方向に回転駆動する。詳しくは、制御部70によって、電源部(不図示である。)からステッピングモータ61に所定の駆動電流を供給するように制御する。ステッピングモータ61が稼動すると、駆動力が駆動ギア62から従動ギア63に伝達される。さらに、その駆動力は、駆動軸64のジョイント65から係合部11に伝達されて、感光体ドラム1が回転駆動される。
次に、図5を用いて、本実施の形態で特徴的な、駆動装置60の制御について詳述する。
図5(A)は、新品の感光体ドラム1(プロセスカートリッジ6)の使用が開始されてからの、駆動時間の経過にともなう感光体ドラム1の駆動トルク(負荷)の変動を予測した予測情報を示すグラフである。図5(B)は、図5(A)の予測情報に基いて制御されるステッピングモータ61の駆動電流値を示すグラフである。図5(A)及び図5(B)において、時間T0は新品検知手段によって感光体ドラム1が新品であることが検知された時間を示す。
図5(A)に示すように、装置本体100に設置された感光体ドラム1の駆動トルクは、新品での使用開始時T0から所定時間T1まで、高い状態となっている。これは、使用初期には、クリーニングブレード2aと感光体ドラム1との間に介在するトナーの量が少なくて、クリーニングブレード2aの摩擦抵抗が大きくなるためである。
このような新品検知時には、図5(B)に示すように、ステッピングモータ61における駆動電流値が可変手段によって最適値に調整される。さらに、制御部70のタイマ(時間検出手段)によって、新品検知時からの駆動時間の測定が開始される。
その後、感光体ドラム1の使用が進むと(時間T1〜T2である。)、クリーニングブレード2aと感光体ドラム1との間に適量のトナーが介在して、駆動装置60の駆動トルクは低下する。
このような駆動トルクが低下する状態に合わせて、図5(B)に示すように、駆動電流値が可変手段によって初期値よりも低く制御される。なお、駆動電流値を可変するタイミングは、タイマ(時間検出手段)の検出結果に基いておこなわれる。このように、駆動トルクの低下にともない駆動電流値を低下させることで、駆動装置60のトルクマージンが大きくなって振動騒音が発生してしまう不具合が抑止される。
その後、さらに感光体ドラム1の使用が進むと(時間T2以降である。)、図5(A)に示すように、駆動装置60の駆動トルクは徐々に増加していく。これは、感光体ドラム1との摺擦によってクリーニングブレード2aの当接部が徐々に磨耗して、感光体ドラム1に対するクリーニングブレード2aの当接面積が徐々に増加してクリーニングブレード2aの摩擦抵抗が大きくなるためである。
このような駆動トルクが徐々に増加する状態に合わせて、図5(B)に示すように、駆動電流値が可変手段によって段階的に漸増するように制御される。なお、駆動電流値を可変するタイミングは、タイマ(時間検出手段)の検出結果に基いておこなわれる。すなわち、時間T2が経過したときと、時間T3が経過したときとに、駆動電流値が増加される。このように、駆動トルクの増加にともない駆動電流値を増加させることで、駆動装置60のトルクマージンが小さくなってモータ脱調が発生してしまう不具合が抑止される。
なお、図5(A)に示す予測情報は、上述の画像形成装置を用いた実験を複数回おこなって求めた駆動トルク変動の結果を平均化したものである。
また、上述の制御は、カラープリンタ100におけるすべてのプロセスカートリッジ6Y、6M、6C、6Kの感光体ドラム1の駆動に対しておこなわれる。なお、単数の感光体ドラム1のみで構成されるモノクロ画像形成装置に対しても、当然に本発明を適用することができる。
以上説明したように、本実施の形態では、感光体ドラム1の経時における負荷変動を予測した予測情報に基いて、駆動時間に応じて駆動電流値を可変するように、駆動装置60を制御している。これにより、感光体ドラム1の交換がおこなわれても、トルクマージンのばらつきが少なくて、振動騒音やモータ脱調の発生を抑止することができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 画像形成装置における作像部の近傍を示す断面図である。 画像形成装置における駆動装置の近傍を示す断面図である。 駆動装置の一部を示す部分拡大図である。 駆動装置でおこなわれる制御を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1、1Y、1M、1C、1K 感光体ドラム(像担持体)、
6、6Y、6M、6C、6K プロセスカートリッジ(作像部)、
11 フランジ、 11a 係合部、
60 駆動装置、
61 ステッピングモータ(駆動モータ)、
62 駆動ギア、 63 従動ギア、 64 駆動軸、
65 ジョイント、 65a 爪部材、 66 、スプリング、
70 制御部(時間検出手段、可変手段)、
90 側板、 95 面板、
100 画像形成装置本体(装置本体)。

Claims (12)

  1. 像担持体を駆動する駆動装置であって、
    駆動モータと、
    前記像担持体の駆動時間を検出する時間検出手段と、
    前記駆動モータにおける駆動電流値を可変する可変手段と、を備え、
    前記可変手段は、前記時間検出手段の検出結果と、前記像担持体の使用が開始されてからの駆動時間の経過にともなう当該像担持体の負荷変動を予測した予測情報と、に基いて前記駆動電流値を可変することを特徴とする駆動装置。
  2. 前記可変手段は、前記像担持体の使用が開始されてから所定の駆動時間が経過した後に前記駆動電流値を初期値よりも低下させることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記可変手段は、前記駆動電流値を初期値よりも低下させた後であって所定の駆動時間が経過した後に、低下させた前記駆動電流値を増加させることを特徴とする請求項2に記載の駆動装置。
  4. 前記可変手段は、駆動時間の経過にともない前記駆動電流値を段階的に可変することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の駆動装置。
  5. 前記駆動モータは、ステッピングモータであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の駆動装置。
  6. 前記予測情報は、前記像担持体上の未転写トナーを除去するクリーニングブレードと当該像担持体との当接状態の経時変化による当該像担持体の負荷変動を予測したものであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の駆動装置。
  7. 前記像担持体が新品であることを検知する新品検知手段を備え、
    前記時間検出手段は、前記新品検知手段によって前記像担持体の使用が開始されてからの前記駆動時間を検出することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の駆動装置。
  8. 前記像担持体を駆動する駆動軸と、
    前記駆動軸に設けられるとともに前記像担持体の係合部に係合する爪部材と、を備え、
    前記像担持体は、前記駆動軸の軸方向に移動することで当該駆動軸に対して着脱されることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の駆動装置。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の駆動装置に着脱自在に設置されることを特徴とする像担持体。
  10. 請求項9に記載の像担持体と、
    前記像担持体を帯電する帯電部と、前記像担持体上に形成される潜像を現像する現像部と、前記像担持体上を清掃するクリーニング部と、のうち少なくとも1つと、
    が一体化されて画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  11. 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の駆動装置と前記像担持体とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  12. 前記駆動装置及び前記像担持体を複数備えたことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
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