JP2006091213A - 反射部材を有する表示板及びその製造方法 - Google Patents

反射部材を有する表示板及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
表面側からの光が入射することによって、非常に強い輝きを有する、不規則な反射光を得ることができる表示板を、安価に提供することを課題とする。
【解決手段】
透明層(10)と不透明層(11)とが積層状態として形成される複層板(1)と、第一反射部材(2)と、反射面を有する複数の光輝微細片が平均的且つ反射面の向きを不規則な状態として分散してなる第二反射部材とを備えてなり、前記複層板(1)は、不透明層(11)側に開口して透明層(10)に達する深さの収納凹部(12)を形成し、該収納凹部(12)内には、収納部材の底側から透明下地層(13)、前記複数の第二反射部材からなる第二反射部材層(14)、着色塗料層(15)を積層し、更に、複層板(1)の不透明層(11)と第一反射部材(2)とを重合固定した構成とした表示板(S)を、解決手段とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自然光に対する反射手段を備えた表示板及びその製造方法に関するものである。
本出願人が先に出願した表示板、即ち、透明合成樹脂基板の片面に、文字、記号、模様等を形成する溝を形成し、該溝底に透明アクリル樹脂からなる下地層を、また薄い二枚の透明フィルムの間に着色したアルミ箔を挟んで細断し、0.2メッシュ乃至0.5メッシュ程度とした光輝微細片と透明樹脂とを混合してなる中間層を下地層の表面に、さらに該中間層の表面に透明樹脂からなる押圧層を、それぞれ半乾き状態で順次積層して固化させてなる表示板、及び該表示板を表示板本体としてその裏面に更に着色合成樹脂板を接着した表示板(例えば、特許文献1参照。)が公知である。
実開平6−23074号公報
上記特許文献1に係る表示板は、金属光沢を有する反射面を持つ微小な細片(以下、光輝微細片という。)を樹脂層内に練り込む構成により、光線の当たり具合によって反射光の色彩が変化する模様を顕出するものであり、一定の効果が得られるものであった。
しかしながら、反射光の色彩が変化する光輝微細片を備えているものの、蓄光塗料やバックライト等を使用せず自然光のみで使用するものであることから、十分に反射光を得ることが難しい点があり、反射光を得るために、極めて多量の光輝微細片を使用するものであった。そして、現実的には、極めて多量の光輝微細片を使用した場合であっても、十分な反射光は得難いものであった。
また、光輝微細片はその一つ一つが厚い樹脂内に囲まれるように練り込まれている構成であったことから、更に、十分な反射光を得ることが困難であった。
本発明は以上の事情に鑑みてなされたものであり、蓄光塗料やバックライト等を使用せず自然光のみで使用でき、極めて多量の光輝微細片を使用せずとも十分な反射光を得ることができるとともに、製造容易で、非常に強い反射光を得ることができる、非常に優れた表示板を提供することを、発明が解決しようとする課題とするものである。
透明層と不透明層とが積層状態として形成される複層板と、反射面を有する複数の光輝微細片が平均的且つ反射面の向きを不規則な状態として分散してなる第二反射部材と、第一反射部材とを備え、前記複層板は、裏面側となる不透明層に開口し、且つ透明層に底面を有する収納凹部を形成し、該収納凹部内には、収納凹部の底側から透明下地層、前記第二反射部材からなる第二反射部材層を設け、第二反射部材層上に着色塗料層を塗布形成した構成とし、更に、複層板の不透明層と前記第一反射部材とを重合固定した構成を具備することを特徴とする表示板を、課題を解決するための手段とする。
請求項1に係る発明によれば、透明層と不透明層とが積層状態として形成される複層板と、反射面を有する複数の光輝微細片が平均的且つ反射面の向きを不規則な状態として分散してなる第二反射部材と、板状の第一反射部材とを備え、前記複層板は、裏面側となる不透明層に開口し、且つ透明層に達する深さの収納凹部を形成し、該収納凹部内には、収納凹部の底側から透明下地層、前記第二反射部材からなる第二反射部材層を設け、第二反射部材層上に着色塗料層を塗布形成した構成とし、更に、複層板の不透明層と前記第一反射部材とを重合固定した構成を具備したことから、第二反射部材の量が少なくても、第二反射部材の隙間を透過する光が第一反射部材によって反射され、外部に対する反射光量を補うために、全体の反射光量を確保することができる。
また、上記構成によって、表面側から光が入射することにより、表面側に近い第二反射部材により、不規則な方向に反射がされるとともに、第二反射部材に生じている隙間から更に内部へ入射した光は、その一部が着色塗料層に吸収反射され、着色塗料層を更に透過した光は、第一反射部材により反射され、反射光の一部は外方へ着色された色の波長が出射されることによって、第二反射部材の不規則な乱反射と該第二反射部材の隙間からの反射光が有色となって得られる。一方、第二反射部材は平面的には分散状態にあるものの全体として透明下地層上に位置する構成によって、透明下地層の平面上において、反射面の向きが不規則な状態で、部分的に重合して、平均的に分散していることから、全体として第二反射部材は密集して反射する。これらの反射による相乗効果によって、表面側からの光が入射することによって、非常に強く、乱反射による不規則な反射光を得ることができるのである。
また、請求項2に係る発明によれば、透明板と、該透明板の裏面に固着される不透明板と、反射面を有する複数の光輝微細片が平均的且つ反射面の向きを不規則な状態として分散してなる第二反射部材と、第一反射部材とを備え、不透明板は、切欠き状の意匠形成部を備え、該意匠形成部内に、複数の第二反射部材を平均的に分散配置してなる第二反射部材層と、該第二反射部材層の上に塗布形成される着色塗布層とを備え、更に該不透明板の裏面と前記第一反射部材とを重合固定した構成としたことから、入射光が透明板を透過するのみで第二反射部材へ届くため、より強い反射光を得ることができ、また、第二反射部材が着色層を介して第一反射部材に密着するように配置されることから、当該第二反射部材がより密集し、乱反射による不規則な、強い反射光を得ることができる。
また、第二反射部材層における光輝微細片を多角形板状体とした場合には、反射面が多角形となることから、当該多角形の板状体の角部により、反射状態の輪郭が鮮明となり、また、光輝微細片の側壁に平坦な反射面が多数形成されることにより光輝微細片自体の輝き、視認性を向上させることができる。
また、相互に重合される複層板と第一反射部材との縁部を被覆材で被覆することによって、透明層と不透明層との境界を外部から遮蔽して、表示板としての外観体裁を向上させることができる。
一方、透明層と不透明層とが積層状態として形成される複層板の裏面側から意匠を形成するための溝状の収納凹部を形成し、該収納凹部の底部に、透明下地層を形成し、次いで、第二反射部材を平均的に分散配置して第二反射部材層として積層し、更に、着色塗料層を積層し、着色塗料層の乾燥後、複層板の裏面側から第一反射部材を固着することによって、収納凹部への第二反射部材層の形成を極めて簡単に行うことができ、また、使用する第二反射部材(即ち、光輝微細片)の量を大幅に低減することができる。
また、透明板の裏面に不透明板7を固着し、不透明板における意匠を形成する部分のみを切欠いて意匠形成部を設け、該意匠形成部内に複数の第二反射部材を平均的に分散配置して第二反射部材層を形成し、次いで、第二反射部材層上に着色塗布層15を塗布形成し、着色塗料層の乾燥後、不透明板の裏面側に、第一反射部材を固着した場合には、透明板の裏面側における意匠形成位置以外の部分に不透明板を固着形成することで、請求項1に係る発明の収納凹部の形成を不要とし、該収納凹部の形成よりも簡素な構成とすることができ、製造容易且つ低コストとすることができ、極めて生産効率を向上させることができる。
更に、当該製造方法によれば、透明板を透過する入射光により、同様に十分な反射光を得ることができることから、乱反射による不規則な、強い反射光を有する表示板を製造することができる。
本発明は、表面側からの光が入射することによって、透明下地層の平面上において反射面の向きが不規則な状態で部分的に重合して平均的に分散状態となる第二反射部材による密集した乱反射と、着色塗料層を介する第一反射部材の反射により、第二反射部材の隙間から得られる有色の反射光が得られ、これらの相乗作用による非常に強い反射光を有する、製造容易な表示板を提供する目的を達成した。
図1は本発明の実施例1に係る表示板Sの表面側及び裏面側を示す一部断面とした斜視図、図2は同実施例1に係る表示板Sの説明断面図及び一部拡大説明図、図3は同実施例1に係る表示板Sの製造過程を示す説明図、図4は本発明の実施例2に係る表示板Sの説明断面図及び一部拡大説明図、図5は同実施例2に係る表示板Sの製造過程を示す説明図、図6は他の実施例に係る表示板Sの説明断面図及び一部拡大説明図、図7は本発明の雄実施例1に係る光輝微細片140aを示す斜視図である。
本発明の実施例1に係る表示板Sは、図1の表面側を示す斜視図及び裏面側を示す一部断面とした斜視図に示すように、厚さ2ミリメートル程度のアクリル樹脂透明板の裏面側に不透明の塗料層が形成されてなる、透明層10と不透明層11とを積層状態として有する複層板1と、厚さ0.3ミリメートル程度の板状で前記アクリル透明板と外形輪郭の一致するアルミ板である第一反射部材2と、木板3とを、順次重合固着した構成を備え、これら複層板1、第一反射部材2及び木板3は、夫々接着剤等によって固着するとともに、これらの縁部全体及び木板3全体を被覆材4である装飾用紙4aで被覆してなる構成である。
ここで、図2に示すように、複層板1は、不透明層11側に開口して透明層10に底面を有する収納凹部12を形成している。該収納凹部12は、溝状、有底穴状に適宜形成され、表示板Sにおける文字、模様、記号等の輪郭を形成するものである。
そして、収納凹部12内には、該収納部材12の底側から、無色透明な透明下地層13、前記第二反射部材140である光輝微細片140aからなる第二反射部材層14、着色塗料層15を積層した構成としている。尚、以後の説明において、収納凹部12内の積層に関しては、アクリル合成樹脂板の裏面側を上層側として説明する。
本実施例における、前記無色透明な透明下地層13は、上記第二反射部材14を固定するためのものであり、透明ワニスの上澄み液を使用している。
透明下地層13の平面上には、第二反射部材層14が設けられる。第二反射部材層14は、前記したように第二反射部材140である複数の光輝微細片140aからなるものであり、該光輝微細片140aの反射面は、図7に示すように、略正六角形状で、反射面の幅が0.5ミリメートル前後程度の樹脂にアルミ箔を蒸着した微小な細片であり、反射角度によって反射光の色が変化するホログラムチップと呼ばれるものである。本実施例に係る光輝微細片は同程度の大きさを有するもののみを使用している。
第二反射部材層14を構成する光輝微細片140aは、およそ均一に透明下地層13の平面上に散らばっており、部分的に光輝微細片140a相互が重なり合っており、反射面の向きが不規則になっている。また、本実施例1に係る光輝微細片140aは、六角形の板状体として形成されている。
着色塗料層15は第二反射部材層14上に塗布形成されているが、着色塗料層15自体が第二反射部材層14を構成する光輝微細片140aの隙間から透明下地層13上へ至る箇所にも形成されている。
以上の構成を有する複層板1は、両面接着テープ16を介して第一反射部材2と固着している。第一反射部材2のうち着色塗料層15に対応する位置には、両面接着テープ16を設けず、前記着色塗料層15と第一反射部材2とは略当接状態として構成される。また、第一反射部材2の裏面側には、該第一反射部材2と外形輪郭の一致する木板3が接着剤17によって固着されている。
そして、複層板1、第一反射部材2及び木板3の縁部全体及び裏面側に露出する木板3の裏面全体に対して接着剤40を用いて被覆材4である装飾用紙4aを被覆してなる構成である。
以上の本発明の実施例1に係る表示板Sによれば、表面側から自然光が入射することにより、表面側に近い複数の第二反射部材140である光輝微細片140aにより、不規則な方向に乱反射されるとともに、散在する光輝微細片140a間に生じている隙間から更に内部へ入射した光は、その一部が着色塗料層15に吸収反射される。
このうち着色塗料層15を更に透過した光は、第一反射部材2により反射され、反射光の一部は外方へ着色された色の波長のみ出射されることによって、前記光輝微細片140aの不規則な乱反射光と、第一反射部材から着色塗料層を介して反射され該光輝微細片140a間の隙間から出射される有色の反射光とが得られる。
また、前記したように、着色塗料層15は第二反射部材層14上に設けられているが、塗料自体が第二反射部材140を構成する光輝微細片140aの隙間から透明下地層13上へ至る箇所にも形成されていることから、当該箇所に着色塗料層15が存在することによって、直接塗料の色が外部へ露呈し、塗料の色彩がより明瞭となり、視覚効果を良好とすることができるのである。
そして、更に、第ニ反射部材140である光輝微細片140aが平面的には分散状態にあるものの全体として透明下地層13上に密集して位置する構成によって、透明下地層13の平面上において、反射面の向きが不規則な状態で、部分的に重合して、平均的に分散しているため、全体として光輝微細片140aは密集して反射する。
以上の作用による相乗効果によって、表面側からの光の入射によって、非常に強い輝きを有する、乱反射による不規則な反射光を得ることができるのである。
また、光輝微細片140aはその反射面が六角形状であることから、角部からの反射光が目に届くことで、円形状とした場合と比べて反射状態の輪郭がより鮮明となり、反射面の角のシャープな輪郭形状を有する反射光を得ることができ、また、反射面が六角形状としたことによって、側面は六面の平坦面として併せて形成されることから、これらが独立した反射面として作用することにより、光輝微細片140a自体の輝きを著しく向上させることができるのである。
更に、複層板1、第一反射部材2及び木板3の縁部全体及び裏面側に露出する木板3の裏面全体に対して接着剤40を用いて装飾用紙4aを被覆してなることによって、透明層10と不透明層11との境界線を外部から遮蔽することができることから、表示板Sとしての外観体裁を向上させることができるとともに、前記複層板1、第一反射部材2及び木板3の縁部全体及び裏面側に露出する木板3の裏面全体をより強固に結合することができるのである。
次に、上記実施例1に係る表示板Sの製造方法について説明する。
先ず、図3に示すように、アクリル樹脂透明板の裏面側に厚さ0.1ミリメートル未満程度の不透明のウレタン焼付塗装をしてなる複層板1の裏面側に、文字、模様、図形、記号等、所望の意匠を形成しておき、対応する溝を0.1乃至0.2ミリメートルの深さで形成する。(尚、図3では理解を容易とするために、ウレタン焼付塗装部分(即ち不透明層)の膜厚を大きくする等適宜厚さ比率を変更して表示している。)
ここで、形成した溝が、収納凹部12として機能する。
次に、収納凹部12の底部に無色透明な透明ワニスの上澄み液を塗布して、透明下地層13を形成する。透明下地層13の上部は略水平な平坦面として形成しておき、該平坦面に第二反射部材140である光輝微細片140aを、平均的に撒き、第二反射部材層14を形成する。
そして、当該光輝微細片140aに対して着色剤を塗布し、着色塗料層15を形成する。ここで、本実施例における着色剤は、和信塗料製のコンクステン(商品名)を使用し、塗布には刷毛を用いている。
着色剤は、勿論一例として示したコンクステンに限らず、公知な種々の着色剤を使用することができるし、種々の色を配合使用することができる。また、塗布方法についても、例えば吹付け等、刷毛以外の種々の公知塗布手段を利用することができる。
着色剤を乾燥させた後、複層板1の裏面側のうち、収納凹部12の開口部(即ち、着色剤を塗布した部分)を除いて、両面接着テープ16を貼付し、第一反射部材2であるアルミ板を重合固着する。
次いで、木板3を第一反射部材2であるアルミ板の裏面側へ接着剤17を用いて接着し、複層板1、第一反射部材2及び木板3の縁部全体及び裏面側に露出する木板3の全体に対して接着剤40を用いて被覆材4である装飾用紙4aを被覆して完成する。
次に、本発明の実施例2に係る表示板Sについて説明する。尚、本実施例2に係る構成のうち、実施例1と同様の構成については同一符号を付して説明する。本発明の実施例2に係る表示板Sは、図4に示すように、実施例1に示した複層板1に代えて、透明板6と金属光沢を有する不透明板7を用いてなるものである。
また、不透明板7は、図4に示すように、基材に金属薄膜を重合してなる金属光沢層7aと、該金属光沢層7aの両面に設けた接着層7b、7cとからなり、意匠を形成するための部分である切欠き状態の意匠形成部が形成されており、透明板6の裏面側に前記接着層の一方を介して固着されている点において、前記実施例1に係る表示板Sと相違するものである。
そして、本実施例2に係る表示板Sは、図5に示すように、透明なアクリル樹脂板である透明板6の裏面側に、不透明板7を固着し、不透明板における意匠を形成する部分のみを切欠いて意匠形成部を設け、該意匠形成部内に複数の第二反射部材140である光輝微細片140aを収容する。尚、本実施例における不透明板は、接着層7b、7cの表面に図示されない剥離紙を備えたものであり、前記透明板6の裏面に対して貼着する際には一方の接着層7c側の剥離紙を剥がして貼着する。
次いで、光輝微細片140a上から着色塗布層15を塗布形成し、意匠形成位置18以外の不透明板7の裏面側の剥離紙を剥がして接着層7bへアルミ製の第一反射部材2を重合し、更に接着剤17を介して木板3を積層し、そして、透明板6、不透明板7、第一反射部材層2及び木板3の夫々における縁部全体、及び裏面側に露出する木板3の全体に対して接着剤40を用いて被覆材4である装飾用紙4aを接着被覆することによって得ることができる。
本実施例によれば、実施例1に係る表示板Sと同様に、光輝微細片140aの使用量を低減するとともに、十分な反射光を得ることができることは勿論、実施例1に示した収納凹部の形成を不要とし、製造容易且つ低コストとすることができるとともに、第二反射部材140である光輝微細片140aが着色塗料層15を介して第一反射部材2に特に密着するように配置されることから、当該第二反射部材140がより密集し、更に、強い輝きの、乱反射による不規則な反射光を得ることができるのである。
尚、本発明の実施例1に示すように、第一反射部材2と、複層板1の不透明層11との固着は、両面接着テープ16のみならず、種々の公知な接着剤等の固着手段を使用することができるし、また、実施例2に示す不透明板6は必ずしも両面に接着層を設ける必要は無く、種々の公知な固着手段を使用することができる。
また、前記複層板1、第一反射部材2、木板3の各間において用いられる固着手段を一切使用せずに、専ら、装飾用紙4aのみによって、第一反射部材2と複層板1若しくは透明板6との固着を行なうこともできる。
また、本発明においては、着色塗料層15は、有色であれば色の種類は問わない趣旨であり、不透明なもののみならず、半透明、有色透明をも含む趣旨である。更に本発明における着色塗料層15とは、ウレタン樹脂に限らず、他の合成樹脂や金属箔等をも含む広義なものを含む趣旨である。
本発明の実施例1、実施例2のいずれにおいても、第二反射部材140である光輝微細片140aはその反射面を六角形としたが、本発明は、これに限らず、三角形、八角形等、任意の多角形とすることができる趣旨である。
また、上記実施例では、光輝微細片140aの反射面の幅が0.5ミリメートル前後程度の大きさを有するもののみを使用しているが、本発明はこれに限らず、異なる大きさの光輝微細片を混合して使用することもできる。
また上記本実施例1及び実施例2のいずれにおいても、アルミ板の裏面側に木板3を設けたが、当該木板3は表示板Sの品質の向上、及び、アルミ板の角が突出させずに安全性を確保するために設けるものである。しかしながら、木板3は、必ずしも設ける必要は無く、他の実施例として図6に示すように、木板3を全く用いないものとすることもできるし、また、木板の枚数を変更可能としてもよいし、木板3に代えて合成樹脂、ゴム等の他の緩衝材等を用いたり、更に、これら他の緩衝材と木板3とを適宜積層することもできる。
被覆材4及び接着材40についても、必ずしも必要とするものではなく、用途に応じて設けないものとすることもできる。尚、本実施例においては、被覆材4として装飾用紙4aを用いることで、非常に高品質な装飾板として利用することができるとともに、各層の結着性をより向上させることができる。
更に、本発明において、収納凹部とは、溝状のみならず、有底穴状等も含む趣旨である。
また、本発明における光輝微細片は、金属光沢を有する微小な細片であれば特に限定せず、例えば、上記実施例1及び実施例2に開示した、樹脂にアルミ箔を蒸着してなる所謂ホログラムチップの細片等、種々の金属光沢を有する細片を用いることができる。尚、実施例のようにホログラムチップを用いた場合には、着色塗料層による色を有する強い乱反射光に加えて、第二反射部材140の反射光の色が変化を伴うことから、非常に優れた装飾性を備えることができる。
一方、上記実施例2において使用した不透明層7は、不透明であれば足りる趣旨であり、必ずしも金属光沢を有する必要は無く、例えば、無地に模様を形成したもの等とすることもできるし、また、不透明であれば合成樹脂製のフィルム状の薄膜とすることもできる。このように不透明層を設けることにより、意匠形成位置での反射光がよりはっきりと認識することができる。
また、本発明における第一反射部材は、上記実施例1及び実施例2においてアルミ板としたが、本発明はこれに限るものではなく、例えば鏡面を有する板状体等とすることもできるし、金属膜を蒸着により形成した軟質フィルム等とすることもできる。
更に、複層板若しくは透明板及び不透明板はいずれも必ずしも硬質である必要はなく、ナイロン、フッ素樹脂、ポリプロピレンの軟質の透明層若しくは軟質の透明板に、前記合成樹脂製のフィルム状の薄膜等のように軟質として形成した不透明層若しくは不透明板を、積層することもできる。そして、例えば前記したように第一反射部材を軟質フィルム等の反射部材として組合せることによって、表示板Sを軟質なものとして形成することができる。尚、軟質とは弾性を有するもののみを示すのではなく、可撓性を有すればよい趣旨である。軟質として形成した表示板Sは、テープ状等として形成することもできる。
以上に示した本発明に係る表示板Sは、硬質、軟質を問わず、看板、装飾板や表札のほか、道路標識、衣服や車両に用いられる夜間安全用反射板、夜間安全用反射テープ等としても使用することができるし、また、田畑等における鳥の駆除具等、風によってなびいて乱反射光による視覚上の効果を与えるものとしても使用することもできる。
本発明の実施例1に係る表示板を示す一部断面とした斜視図である。 本発明の実施例1に係る表示板の説明断面図及び一部拡大説明図である。 本発明の実施例1に係る表示板の製造過程を示す説明図である。 本発明の実施例2に係る表示板の説明断面図及び一部拡大説明図である。 本発明の実施例2に係る表示板の製造過程を示す説明図である。 本発明の他の実施例に係る表示板の説明断面図及び一部拡大説明図である。 本発明の実施例1に係る第二反射部材(光輝微細片)を示す斜視図である。
符号の説明
S 表示板
1 複層板
10 透明層
11 不透明層
12 収納凹部
13 透明下地層
14 第二反射部材層
140 第二反射部材
140a 光輝微細片
15 着色塗料層
16 両面接着テープ
17 接着剤
18 意匠形成位置
2 第一反射部材
3 木板
4 被覆材
4a 装飾用紙
40 接着剤
6 透明板
7 不透明板
7a 金属光沢層
7b 接着層
7c 接着層

Claims (6)

  1. 透明層と不透明層とが積層状態として形成される複層板と、反射面を有する複数の光輝微細片が平均的且つ反射面の向きを不規則な状態として分散してなる第二反射部材と、第一反射部材とを備え、
    前記複層板は、裏面側となる不透明層に開口し、且つ透明層に底面を有する収納凹部を形成し、該収納凹部内には、収納凹部の底側から透明下地層、前記第二反射部材からなる第二反射部材層を設け、第二反射部材層上に着色塗料層を塗布形成した構成とし、更に、複層板の不透明層と前記第一反射部材とを重合固定した構成を具備することを特徴とする表示板。
  2. 透明板と、該透明板の裏面に固着される不透明板と、反射面を有する複数の光輝微細片が平均的且つ反射面の向きを不規則な状態として分散してなる第二反射部材と、第一反射部材とを備え、
    不透明板は、切欠き状の意匠形成部を備え、該意匠形成部内に、複数の第二反射部材を平均的に分散配置してなる第二反射部材層と、該第二反射部材層の上に塗布形成される着色塗布層とを備え、更に該不透明板の裏面と前記第一反射部材とを重合固定した構成を具備したことを特徴とする表示板。
  3. 第二反射部材層における光輝微細片は、多角形板状体としたことを特徴とする請求項1又は2記載の表示板。
  4. 相互に重合される複層板と第一反射部材との縁部を被覆材で被覆してなることを特徴とする請求項1、2又は3記載の表示板。
  5. 透明層と不透明層とが積層状態として形成される複層板の裏面側から意匠を形成するための溝状の収納凹部を形成し、該収納凹部の底部に、透明下地層を形成し、次いで、第二反射部材を平均的に分散配置して第二反射部材層を形成し、更に第二反射部材層上に着色塗料層を塗布形成し、着色塗料層の乾燥後、複層板の裏面側から第一反射部材を固着することを具備する表示板の製造方法。
  6. 透明板の裏面に不透明板を固着し、不透明板における意匠を形成する部分のみを切欠いて意匠形成部を設け、該意匠形成部内に複数の第二反射部材を平均的に分散配置して第二反射部材層を形成し、次いで、第二反射部材層上に着色塗布層を塗布形成し、着色塗料層の乾燥後、不透明板の裏面側に、第一反射部材を固着することを具備する表示板の製造方法。
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