JP2006089797A - 電解メッキ装置 - Google Patents

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智幸 長田
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Abstract

【課題】 本発明は、基板中心の成膜レートを上げての膜厚の均一性を確保することができる電解メッキ装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明の電解メッキ装置は、メッキ槽1の上方及び下方に上下一対の環状磁石6,7を設け、半導体基板4上下軸及び半導体基4中心軸対象のカスプ磁界を印加する磁場印加手段を備えたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電解メッキプロセスにより半導体基板上に配線層を形成する電解メッキ装置に関する。
従来メッキ装置は、図3に示すように、メッキ液を溜めたメッキ槽1の上部電極2に基板4をセットし、メッキ槽1の下部にカソード電極5を持ち、基板4をカソード電極5にて押さえ、電解メッキにより、基板4の導電層3にCuなど配線材料の成膜を行っていた。
また、導電膜の厚みや膜種、めっき液の電解質等を変更することなく、基板面内に均一な膜厚のめっき膜を成膜できるように、基板表面の導電層の抵抗を無視しえるような高抵抗構造体をメッキ液中に導入した上で、めっき槽内のめっき液中金属イオンに、基板の中心を通る軸線に向けた力が作用するような場を発生させる磁場発生手段を有するめっき装置が開示されている(特許文献1参照)。
特開2003−306793号公報
通常、基板4はその周辺を押さえつけるリング状の電極2の構造をとっているため、その電解分布は基板周辺が強くなり、図4に示すように、メッキ成膜レートは基板中心VCに対して基板周辺VEが高くなってしまう。そのため、図3に示すように、基板周辺FE2、FCE2に対して基板中心の膜厚の強さFC2が弱く、基板周辺の膜厚が厚くなってしまうという傾向を持ってしまい、均一性が悪くなってしまうという傾向を持つという不都合があった。
また、特許文献1に記載のめっき装置では、メッキ液内に異物を入れることになり、不純物の劣化(コンタミ)の可能性を生じること、また、高抵抗体による印加電圧のドロップが生じ、実際のメッキイオン電流の低下などが生じ、さらに、磁場発生手段をめっき槽の側方に設けているため、めっき槽内の上方及び下方のめっき液中金属イオンに十分な力が働かないという不都合があった。
そこで、本発明は、基板中心の成膜レートを上げての膜厚の均一性を確保することができる電解メッキ装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の電解メッキ装置は、メッキ槽外部の上方及び下方に上下一対の環状磁石を設け、半導体基板上下軸及び半導体基板中心軸対象のカスプ磁界を印加する磁場印加手段を備えたものである。
これにより、メッキ槽の上方及び下方に磁場印加手段を配置し、水平、又は垂直磁場を印加し、その磁場の強さを変化させ、メッキ液の対流をコントロールすることにより、効率的に基板中心へのメッキ液(イオン)の流れを作って、フレッシュなメッキ液をより多く、基板中心付近に供給するようにして、実効的な基板中心の成膜レートを高くすることで、面内の均一性のよいメッキ装置を得ることができる。
本発明によれば、メッキ装置にカスプ磁界を印加する磁場印加手段を設け、基板周辺(メッキ槽外周壁)のメッキ金属イオン濃度をコントロールすることで、基板中心と周辺でのメッキ成膜速度の均一化を図ることができ、メッキ成膜の面内均一性の向上を図ることができる。
以下に、本発明の実施の形態について、適宜、図面を参照して説明する。
近年、半導体デバイスの低電力化、高速化のために、比抵抗の小さいCu配線が広く利用されてきており、その形成には電解メッキ技術が利用されつつある。
図1は、いわゆるフェイスダウン方式を採用して半導体ウエハ等の被処理基板(以下、基板という)4の表面に電解メッキを施すメッキ装置の一般的な構成を示す。
このメッキ装置は、上方に開口し内部にメッキ液を保持するメッキ槽1に、基板4を下向きにセットして、メッキ槽1に溜められたメッキ液中に導電層3を浸す構造をなしている。
また、メッキ槽1の下部には、メッキ液中に浸漬されて下部電極(陽極電極)5となる電極板が水平に配置されている。
一方、先の基板4の下面には導電層3が形成され、この導電層3は、その周縁部に上部(陰極)電極2との接点を有する構造となっている。下部電極(陽極電極)5と上部(陰極)電極2を介して基板の導電層3(陰極電極)の間に電圧を印加することで、基板1の下面にメッキ膜を形成するものである。
電解メッキで成膜するには、このように基板4に陰極電位を与えるために基板周縁部に上部電極2との接点を設ける必要がある。
しかし、基板4の周辺の接点部と基板中央では、その導電層3の電気抵抗に違いを生じ、基板中央が大きくなってしまう特徴を有する。そのため基板面内での電界の強さに分布を生じてしまい、その結果、図4のごとく、メッキ速度に差を生じ、メッキ膜の膜厚のバラツキに繋がるという問題が生じる。とりわけ、LSI用のウェハや液晶基板は、その製造コスト低減のために、大口径・大型化されているおり、そのメッキ膜の膜厚のバラツキがより顕著になる。
これらの問題を回避する方法として、特許文献1に記載のめっき装置で、基板表面の導電層の抵抗を無視しえるような高抵抗構造体をメッキ液中に導入することで改善を図ることが提案されている。
しかしながら、本方法ではメッキ液内に異物を入れることになり、不純物の劣化(コンタミ)の可能性を生じること、また、高抵抗体による印加電圧のドロップが生じ、実際のメッキイオン電流の低下などの課題が考えられる。
本発明はこれらの課題を鑑みて、メッキ液中に異物を入れることなく、基板面内で均一なメッキ成膜を行える電解メッキ装置を提供することにある。
以下に、本発明の電解メッキ装置の具体的な構成及び動作を説明する。
図1は、本発明のメッキ装置の構成を示す図である。
具体的には、図1の如く、メッキ槽1の上方及び下方にカスプ磁界を印加する手段として環状磁石6,7を配置を設けることにより、基板周辺のイオン濃度をコントロールする機能を追加する。
ここで、カスプ磁界とは、軸上に2つの同じコイルを配置させ、それに逆向きの電流を流したときに中央部に見られる磁場をいい、中にあるプラズマの端部が尖点(カスプ)をつくるので、カスプ磁場と呼ばれる。磁場強度は、コイル軸上中央部で0であり、そこから半径方向並びに軸方向に強くなっていくため、この磁場中のプラズマは磁気流体的にみて巨視的に安定であるといわれる。
本方法の特徴は、上下一対の環状磁石6,7により、基板中心に対して軸対象で、基板面に対する上下軸及び基板中心軸に対称となる放射状のカスプ磁界を印加できるようにすることで、基板中心のメッキ液界面での磁場を零に近づけ、基板周辺(メッキ槽周壁)での磁界成分を大きくすることである。
上下一対の環状磁石6,7により、基板周辺のメッキのために磁界中を動く金属イオンはローレンツ力により逆向きの力を受け、基板周辺の金属イオン濃度を抑制できる。印加磁界の大きさにより、その抑制量はコントロールでき、導電層3の電気抵抗の違いがあっても、基板4中心のイオン濃度と同等にコントロールすることができる。図2に示すように、基板周辺FE1、FCE1と基板中心の膜厚の強さFC1を同等にすることができ、基板面内のメッキ成膜速度の均一化を図ることにより、基板中心と基板周辺の膜厚を均一にすることができる。
また、従来装置ではメッキ速度を上げようとすると、図4に示すように、基板中心VCと周辺VEの成膜速度の差ΔV2が大きくなるために難しいが、本発明では、図2に示すように、基板中心VCと周辺VEの成膜速度の差ΔV1(《ΔV2)が小さくなるためその差を抑制することができるので、全体の成膜速度の高速化を図ることができる。
また、上述した基板の中心と周辺の抵抗値に大きな差が生じている場合において、抵抗値差に応じて成膜速度をコントロールするようにしてもよい。
なお、上述した本実施の形態に限らず、本発明の特許請求の範囲内であれば、適宜、構成を変更しうることはいうまでもない。
本発明のメッキ装置の構成を示す図である。 本発明の成膜速度を示す図である。 従来のメッキ装置の構成を示す図である。 従来の成膜速度を示す図である。
符号の説明
1…メッキ槽、2…上部電極、3…導電層、4…基板、5…下部電極、6,7…環状磁石

Claims (3)

  1. メッキ槽の上下電極への通電により半導体基板上に配線層を形成するための電解メッキプロセスに用いる電解メッキ装置において、
    上記メッキ槽外部の上方及び下方に上下一対の環状磁石を設け、半導体基板上下軸及び半導体基板中心軸対象のカスプ磁界を印加する磁場印加手段を備えた
    ことを特徴とする電解メッキ装置。
  2. 請求項1記載の電解メッキ装置において、
    上記磁場印加手段は、基板周辺付近に比べて基板中心付近の成膜速度を上げるようにすることを特徴とする電解メッキ装置。
  3. 請求項1記載の電解メッキ装置において、
    上記磁場印加手段は、基板周辺付近に比べて基板中心付近の上記メッキ槽内のメッキ液の流れを多くすることを特徴とする電解メッキ装置。
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