JP2006089745A - 温度感応性及び生体適合性を有する両親媒性有機ホスファゼン系高分子及びその製造方法 - Google Patents

温度感応性及び生体適合性を有する両親媒性有機ホスファゼン系高分子及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006089745A
JP2006089745A JP2005275795A JP2005275795A JP2006089745A JP 2006089745 A JP2006089745 A JP 2006089745A JP 2005275795 A JP2005275795 A JP 2005275795A JP 2005275795 A JP2005275795 A JP 2005275795A JP 2006089745 A JP2006089745 A JP 2006089745A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nhch
coor
cooch
group
conhch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005275795A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4110163B2 (ja
Inventor
Youn-Soo Sohn
ソン・ヨンス
Ji-Yeon Seong
ソン・ジヨン
Yong-Joo Jun
チョン・ヨンジュ
Joo-Ik Kim
キム・ジュイク
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Industry Collaboration Foundation of Ewha University
Original Assignee
Industry Collaboration Foundation of Ewha University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Industry Collaboration Foundation of Ewha University filed Critical Industry Collaboration Foundation of Ewha University
Publication of JP2006089745A publication Critical patent/JP2006089745A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4110163B2 publication Critical patent/JP4110163B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/06Phosphorus compounds without P—C bonds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G69/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
    • C08G69/42Polyamides containing atoms other than carbon, hydrogen, oxygen, and nitrogen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/06Phosphorus compounds without P—C bonds
    • C07F9/062Organo-phosphoranes without P-C bonds
    • C07F9/065Phosphoranes containing the structure P=N-
    • C07F9/067Polyphosphazenes containing the structure [P=N-n]
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G79/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing atoms other than silicon, sulfur, nitrogen, oxygen, and carbon with or without the latter elements in the main chain of the macromolecule
    • C08G79/02Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing atoms other than silicon, sulfur, nitrogen, oxygen, and carbon with or without the latter elements in the main chain of the macromolecule a linkage containing phosphorus
    • C08G79/025Polyphosphazenes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)
  • Polyethers (AREA)

Abstract

【課題】 温度感応性及び生体適合性を有する有機ホスファゼン系高分子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 化学式1:
【化14】
Figure 2006089745

(式中、Rはメチル又はエチル、R′はCOOR、CH2COOR、CH2CH2COOR、CH2CH(CH32、CH265、CH(CH3)CH2CH3又はCH3、R″はCH2COOR、CH2CH2COOR、CH2CH(CH32、CH265、CH(CH3)CH2CH3又はCH3、R″′はCH2COOR、CH2CH2COOR又はH、nは30〜100、xは3、4、7、12又は16、yは0.5〜1.5、a=1、b及びcはそれぞれ0又は1である)で示される有機ホスファゼン系高分子。
【選択図】 なし

Description

本発明は、温度変化によって相転移が起こる生体適合性有機ホスファゼン系高分子及びその製造方法に関する。
一般に、温度感応性高分子とは、水溶液中で、温度変化によって液相(ゾル)からゲル相又は固相(沈殿)への相転移が起こる高分子である。このような相転移は、可逆的にも非可逆的にも起こる。このような相転移挙動は、低い温度では、高分子中の親水性部分が、溶媒の水分子との強い水素結合により水溶液中に均一に分散し、温度が上がると、このような水素結合が弱まり、高分子中の疏水性基の間の分子間引力が強まって、物理的結合による網目を形成するという事実によって起こる。ここで、高分子の網目が水分子を保持するのに充分に強い場合にはゲルが形成され、そしてこのようにゲルが形成される温度を「ゲル化温度」という。しかしながら、網目が強くなく、高分子の網目から水分子が排出される場合には、高分子の沈殿を形成する。このような沈殿が起こる温度を、「低臨界溶液温度(LCST)」という。温度感応性高分子は、高分子骨格に結合されている疏水性(すなわち、親油性)基と親水性基との均衡によって、相転移温度が異なってくる。一般に、親水性基の含量が高い場合は相転移温度が上がり、逆に、疏水性基の含量が高い場合は相転移温度が下がる。そのような温度官能性高分子は、薬物送達システムを主軸とする医療用材料分野、環境分野、生物学分野、化粧品分野などの多様な分野に応用の大きな可能性があり、現在、温度感応性高分子を応用するための研究が行われている。温度官能性高分子の例として、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリエチレンオキシド共重合体、ヒドロキシ基含有高分子、及び数種のポリホスファゼン系高分子が、温度感応性を示すことが報告されている(非特許文献1)。しかしながら、現在知られている温度感応性高分子の大部分は、毒性を示すだけでなく、難生分解性であるため、薬物担体としては適していないことが報告されている。最近発表された温度感応性高分子であるポリ乳酸とポリエチレンオキシドからなるブロック共重合体は、生分解性はあるが(非特許文献2)、生体内で分解される際に酸性となり、特に、蛋白質医薬品を変性させるおそれがあるので、今後、薬物の主流になるであろう蛋白質系薬物送達システムの担体としては適していない。
ポリホスファゼンは、米国のAllcockグループにより最初に合成された無機/有機ハイブリッド高分子である(非特許文献3)。具体的には、リン原子と窒素原子との交互からなる高分子骨格を形成し、リン原子に有機置換基が側鎖として結合している線形高分子であり、側鎖の分子構造によって多様な物性を示す。このようなポリホスファゼン系高分子は、有機高分子が有していない優れた物性を有するが、高価であるために、限定された目的に一部実用化されているだけで、汎用高分子材料としては使用されていない。特に、薬物担体として採用するための研究開発はほとんど進展していないが、その主な原因は、Allcockグループによって一般用に開発された、従来の方法によるポリホスファゼンは、強い機械的強度を必要とするため、分子量がMw>106であることを必須条件とするが、糸球体からの排他のためには、ポリマーの分子量の上限が約70,000であることが知られており、生体適合性の薬物送達システムのためには、その分子量は、105以下に制御されたものでなければならないからである。好ましくは、Mw=104-5である。
本発明者らは、環状クロロホスファゼン三量体(N33Cl6)から熱重合によってポリジクロロホスファゼン高分子を合成する際に、触媒として塩化アルミニウムを使用する場合、触媒の使用量により分子量を調節できることを見出し、これを非特許文献4で発表した。現在、各種の両親媒性ポリホスファゼン系高分子を、薬物送達システムとして開発する研究を続けている。
本発明者らは、ポリジクロロホスファゼンの塩素原子を、親水性のポリエチレングリコールと疎水性のアミノ酸で求核的に、段階的に置換して得られた有機ホスファゼン系高分子が、所定の温度以下では水に溶解するが、温度を徐々に昇温させる場合、所定の温度以上では水に溶解しない固相の沈殿に相転移する、温度感応性高分子の特性を示すこと、及びこのような温度感応性ポリホスファゼン系高分子が、水溶液中で徐々に加水分解されることを、非特許文献5で報告した。しかしながら、このようなポリオルガノホスファゼン系高分子の大部分は、その相転移温度が体温以上であること、及び相転移温度を体温以下に下げるためには、親水性のポリエチレングリコール基に対する疏水性のアミノ酸エステルのモル比を大幅に高めなければならないこと、又は少なくとも2種のアミノ酸エステル基を混合して導入しなければならないことなど、合成上の困難があった。特に、親水性基として、メトキシ化ポリエチレングリコールの代わりにα−アミノ−ω−メトキシポリエチレングリコールを用いて、体温以下のゲル化温度をもつポリオルガノホスファゼンゲルを合成できるが(非特許文献6)、このアミノポリエチレングリコールが導入されたゲルは、動物実験の結果、皮膚の炎症を起こすという致命的な欠点が発見され、生体適合性がないことが確認されて、開発が中断された。
K. Park 編, Controlled Drug Delivery, 485(1997) B. Jeongら, Nature, 388, 860(1997) H. R. Allcock, R. L. Kugel, J. Am. Chem. Soc., 87, 4216(1965) Youn Soo Sohnら, Macromolecules, 1995, 28, 7566 Youn Soo Sohnら, Macromolecules, 1999, 32, 2188 Youn Soo Sohnら, Macromolecules, 2002, 35, 3876 Kathryn E. Uhrich, Chem, Rev., 1999, 99, 3198 John Jones, Amino Acid and Peptide Synthesis, Oxford University Press, 32-34, 1994
それゆえ、本発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決するために、温度感応性と親油性(疏水性)を調節できる、新規な生体適合性有機ホスファゼン系高分子及びその製造方法を提供することである。
本発明者らは、前述のような従来技術の問題点を解決するために、親水性基として、米国食品医薬品局(FDA)から承認された、分子量100以上のポリエチレングリコールを導入し、疏水性基として、アミノ酸の代わりに、アミノ酸よりも疏水性が高く、細胞内酵素により生分解されるオリゴペプチドエステルを導入することにより、生分解性であるばかりでなく、体温近くを包含する広範囲な温度でゲルや沈殿を形成する、多様な有機ホスファゼン系高分子を合成することができた。すなわち、本発明においては、疏水性基として、アミノ酸に比べて疏水性が強くて酵素分解性を有するオリゴペプチドエステルをホスファゼン骨格に導入することにより、相転移温度が薬物担体への使用に適し、特に、今後は薬物の主流になる蛋白質系薬物の担体に適した生体適合性高分子新物質群の開発に成功した。
また、本発明者らは、本発明の有機ホスファゼン系高分子に導入された側鎖の疎水性オリゴペプチド基が、疏水性の高い薬物との強い疎水性相互作用を増進させることができるので、溶解度の低い蛋白質又はポリペプチド系の薬物だけでなく、タクソール(Taxol)のように溶解度の低い抗癌剤など、多様な用途の薬物担体として使用でき、それゆえ、疎水性薬物自体を、本発明の有機ホスファゼン系高分子の水溶液に、注射しうる形に可溶化できることを見出した。さらに、本発明者らは、ポリホスファゼン系高分子の相転移温度が、ポリエチレングリコールとオリゴペプチドエステルの相対モル比、用いられるオリゴペプチドの種類などによって異なり、それゆえ、これらに基づいてポリホスファゼン系高分子の相転移温度を調節できることを見出した。
本発明は、前述のような発見に基づいてなされたものであり、本発明者らは、ポリジクロロホスファゼン主鎖に、親水性基としてメトキシポリエチレングリコールを導入し、さらに、疏水性基としてオリゴペプチドエステルを導入することにより、体温を包含する広範囲の温度で相転移が起こる温度感応性と、生体内で徐々に分解され、炎症反応を起こさないことにより、生体適合性を有する有機ホスファゼン系高分子を合成して、本発明を完成した。
一般に、ポリホスファゼン系高分子は、生体内で加水分解されると、窒素原子とリン原子からなる高分子骨格が、生体に無害なリン酸アンモニウムに転換されること(非特許文献7)、ならびに加水分解速度が、ホスファゼン骨格に置換されている側鎖の体積が大きく、疏水性が高くなるほど減少することが、よく知られている(非特許文献5)。しかしながら、本発明の有機ホスファゼン系高分子は、側鎖としてアミノ酸を含むものと加水分解速度に差を示さず、加水分解されると、人体に無害なリン酸アンモニウム、ポリエチレングリコール、オリゴペプチド及びアミノ酸が生成することが確認された。
本発明に用いられるオリゴペプチドエステルは、疏水性基として、アミノ酸よりも分子構造が複雑なばかりでなく、疏水性の範囲がより広くて強く、そしてそれゆえに、水溶液中の高分子のオリゴペプチドの間で、分子内及び分子間の疎水性相互作用が増大し、したがって、体温近くの広範囲な温度で、水分子と高分子中の親水性のポリエチレングリコールとの間の水素結合が、低臨界溶液温度(LCST)と呼ばれるある温度で弱められるときに、このようにしてアミノ酸よりも容易にゲルや沈殿が得られると信じられる。また、LCSTは、親水性基と疎水性基の変化に富む組合せによって、体温を包含する各種の温度に制御できると信じられる。多様な有機ホスファゼン系高分子を合成することができた。前記オリゴペプチドエステルは、疏水性基としてアミノ酸より疏水性が強くて酵素分解性を有するので、相転移温度が薬物担体への使用に適し、特に、今後主流になる蛋白質系薬物担体として適した生体適合性高分子新物質群が得られる。さらに、オリゴペプチドの導入は、疏水性の高い薬物との相互作用を増進させるため、溶解度が低い蛋白質とポリペプチド系の薬物だけでなく、タクソールのように溶解度が低い抗癌剤など、多様な用途の薬物担体として使用することができる。そのうえ、このようなオリゴペプチド類は、細胞中でリソソーム酵素によって生分解されることが知られており、それがポリマーの生分解に寄与することができる。
したがって、本発明は、ホスファゼン高分子骨格に、親水性基としてポリエチレングリコールが導入され、疏水性基としてアミノ酸に比べて疏水性の高い多様なオリゴペプチドが導入された、温度変化によってより多様なゾル−ゲル又はゾル−固体の相転移挙動を示し、かつ、生体適合性に優れた、下記化学式1で表す有機ホスファゼン系高分子及びその製造方法に関する。
Figure 2006089745
式中、Rは、メチル基又はエチル基であり、
R′は、COOR、CH2COOR、CH2CH2COOR、CH2CH(CH32、CH265、CH(CH3)CH2CH3及びCH3からなる群より選択される基であり、R″は、CH2COOR、CH2CH2COOR、CH2CH(CH32、CH265、CH(CH3)CH2CH3及びCH3からなる群より選択される基であり、R″′は、CH2COOR、CH2CH2COOR及びHからなる群より選択される基であり、ここで、R′、R″及びR″′におけるRは、メチル基又はエチル基であり、
nは、ポリホスファゼンの重合度であって、30〜100の値を有し、xは、ポリエチレングリコールの反復単位数であって、3、4、7、12、16から選択される数であり、yは、ポリエチレングリコールのモル量を示し、0.5〜1.5の値を有し、a=1、b及びcは、それぞれ0又は1である。
本発明によって、温度感応性と生体適合性が向上した両親媒性ホスファゼン系高分子及びその製造方法が提供される。本発明によるポリホスファゼン系高分子は、生体適合性、温度感応性、生分解性をともに有し、ホスファゼン主鎖に置換されたオリゴペプチドの種類と含量を調節することにより、感応温度を、体温を含有する広い温度範囲で自由に調節することができる。
以下、前記化学式1で表す有機ホスファゼン系高分子の製造方法を説明する。本発明において、すべての製造反応の工程は、乾燥した窒素又はアルゴン雰囲気を用い、反応に使用される原料と溶媒は、水分を完全に除去したものが好ましい。まず、下記化学式2で示すクロロホスファゼン三量体[(N=PCl23]を、特許文献4の方法によって熱重合させ、分子量が低い(Mw=104-5)、化学式3で表すポリジクロロホスファゼン線状重合体を得る。
Figure 2006089745
Figure 2006089745
具体的には、昇華法で精製した化学式2のクロロホスファゼン環状三量体(N=PCl23と、これに対し3〜10重量%の塩化アルミニウム(AlCl3)を、ガラス反応管に入れて密封した後、反応管を10〜20rpmの速度で回転させて、230〜250℃で3〜5時間溶融反応させると、化学式3のポリジクロロホスファゼンが得られる。化学式3において、nは重合度であって、30〜100の値を有する。
次に、化学式4で示されるポリエチレングリコール、又は化学式5で示されるそのナトリウム塩を、化学式3で表すポリジクロロホスファゼンと反応させて、ホスファゼン系高分子骨格にポリエチレングリコール基を導入する。
Figure 2006089745
Figure 2006089745
化学式4及び5において、xは、化学式1で定義されたものと同様である。
化学式5で表すポリエチレングリコールのナトリウム塩は、化学式4のポリエチレングリコールを、ポリエチレングリコールに対し1〜1.5当量のナトリウム金属又は水素化ナトリウムと反応させることによって得られる。ここで、化学式4のポリエチレングリコールは、70〜80℃の油浴で1〜2日間真空乾燥して使用することが好ましく、溶媒としては、テトラヒドロフラン(THF)、ベンゼン又はトルエンを使用する。
化学式4のポリエチレングリコール又は化学式5のポリエチレングリコールのナトリウム塩と、化学式3のポリジクロロホスファゼンとの反応は、化学式4のポリエチレングリコール又は化学式5のポリエチレングリコールのナトリウム塩を、−60〜−78℃の化学式3のポリジクロロホスファゼン溶液に30〜50分間滴下し、常温で15〜20時間反応させる方法で行われる。反応溶媒としては、テトラヒドロフラン、ベンゼン又はトルエンを使用し、特に、化学式4のポリエチレングリコールと化学式3のポリジクロロホスファゼンとを反応させる場合は、ポリエチレングリコールに対して、過剰量、たとえば少なくとも3当量のトリエチルアミンを添加しなければならない。ここで、親水性基であるポリエチレングリコールとポリジクロロホスファゼンとのモル比は、使用目的によって0.5〜1.5の範囲で調節することができる。すなわち、親水性基であるポリエチレングリコールのモル比が増加するほど、最終的に得られる高分子の溶解度は増加するが、低臨界溶液温度が高くなる。それゆえ、次に導入するオリゴペプチドエステルの種類によって、所望の物性に合わせて適切なモル比を選択しなければならない。前記モル比が前記の範囲を外れる場合、高分子の溶解度を喪失するか、又は低臨界溶液温度が観察されないので好ましくない。
最後に、化学式4又は5の化合物と化学式3との反応生成物を、化学式6で表すオリゴペプチドエステル又はその酸性塩と反応させて、本発明による化学式1の有機ホスファゼン系高分子を得る。
Figure 2006089745
式中、R、R′、R″、R″′、a、b及びcは、化学式1で定義されたものと同じである。
この工程では、前の工程の反応生成物を、この生成物中に置換されずに残っている塩素1当量に対して、化学式6のオリゴペプチドエステル又はその酸性塩1.0〜1.5当量と反応させる。酸性塩としては、塩酸塩、シュウ酸塩又はトリフルオロ酢酸塩が好ましい。この反応は、上記の塩基1当量に対して3〜6当量のトリエチルアミンの存在下で、クロロホルムを溶媒として使用して、還流しつつ1〜3日間反応させる方法で行う。
化学式4又は5の化合物と化学式3の化合物との反応が完結すると、反応溶液を濾過して沈殿物(Et3N・HCl又はNaCl)を除去し、濾液を減圧濃縮する。濃縮物にテトラヒドロフラン溶媒を加えて再び溶解させ、エチルエーテル又はへキサンを加えて沈殿させることにより、未反応のポリエチレングリコールとオリゴペプチドエステルを取り除く。この工程を2〜3回繰り返す。その後、このような方法で得られた沈殿物を少量の蒸留水に溶かし、透析膜(MWCO:3500)で1〜2日間透析する。凍結乾燥すると、化学式1で表す高分子の純粋な最終製品が得られる。
一方、前記化学式6で表すオリゴペプチドは、非特許文献8に記載された方法により合成することができる。
前述の本発明の有機ホスファゼン系高分子の製造工程を、下記反応式1で示す。
Figure 2006089745
式中、R、R′、R″、R″′、n、x、y、a、b及びcは、化学式1で定義されたものと同じである。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳しく説明する。
本発明の化合物に対する炭素、水素及び窒素元素の分析は、Perkin-Elmer C, H, N分析器によって行った。水素核磁気共鳴(1H NMR)スペクトルは、Bruker DPX-250 NMR分光器を使用して測定し、リン核磁気共鳴スペクトル(31P NMR)は、Varian Gemini-400 NMR分光器を使用して測定した。
実施例1
ポリ[(メトキシトリエチレングリコール)(グリシルグルタミン酸ジエチルエステル)ホスファゼン]、[NP(MTrEG)0.85(GlyGlu(Et21.25)]nの製造
メトキシトリエチレングリコール(1.41g、8.6mmol)と水素化ナトリウム(0.22g、9.0mmol)を、乾燥テトラヒドロフラン溶媒に分散させ、アルゴン気流下で2時間攪拌して、メトキシトリエチレングリコールのナトリウム塩を製造した。ポリ(ジクロロホスファゼン)(5% AlCl3、1.00g、8.6mmol)を、反応フラスコ中の乾燥テトラヒドロフラン溶媒に溶解した後、ドライアイス−アセトン浴(−78℃)に入れ、この溶液に、先に製造されたメトキシトリエチレングリコールのナトリウム塩溶液を、30分間滴下した。30分後に、ドライアイス−アセトン浴を離して、さらに常温で8時間撹拌して反応させた。この溶液に、トリエチルアミン(6.26g、61.9mmol)とグリシルグルタミン酸ジエチルエステルのシュウ酸塩(3.13g、5.15mmol)を溶解したクロロホルム溶液(100ml)を加えた。反応混合物を常温で12時間撹拌し、ついで50℃まで昇温して、さらに48時間反応させた。反応混合物を濾過して、生成した沈殿物(Et3N・HCl又はNaCl)を除去し、濾液を減圧濃縮した。この濃縮液をテトラヒドロフランに溶解した後、過剰量のエチルエーテル又はヘキサンを加えて、沈殿を起こした。この工程を2回繰り返した。得られた沈殿を、透析膜(MWCO:3500)を用いて、メタノールと水でそれぞれ18時間透析し、ついで凍結乾燥して、ポリホスファゼン系高分子化合物[NP(OCH2CH23OCH30.85{NHCH2CONHCH(CH2CH2COOCH2CH3)COOCH2CH31.25nを、収率50%で得た。
組成式:C20H41N4O12P
元素分析値:C(43.89), H(8.31), N(10.03)
理論値:C(43.51), H(7.52), N(9.66)
水素核磁気共鳴(1H NMR)スペクトル(DMSO, ppm):
δ 1.1-1.2(m, 7.0H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH2COOCH2CH 3 )COOCH2CH 3 )
δ 1.8-2.1(m, 2.0H) (-NHCH2CONHCH(CH 2 CH2COOCH2CH3)COOCH2CH3)
δ 2.3-2.5(t, 1.8H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH 2 COOCH2CH3)COOCH2CH3)
δ 3.2-3.3(s, 3.0H) (-OCH2CH2O(CH2CH2O)2CH 3 )
δ 3.3-3.7(b, 13.8H) (-OCH2CH 2 O(CH 2 CH 2 O)2CH3,
-NHCH 2 CONHCH(CH2CH2COOCH2CH3)COOCH2CH3)
δ 3.9-4.2(b, 5.4H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH2COOCH 2 CH3)COOCH 2 CH3,
-OCH 2 CH2O(CH2CH2O)2CH3)
δ 4.2-4.4(b, 1.0H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH2COOCH2CH3)COOCH2CH3)
リン核磁気共鳴(31P NMR)スペクトル(DMSO, ppm):δ2.25
平均分子量(Mw、溶離液:0.1%(w/v) テトラブチルアンモニウムブロミドのテトラヒドロフラン溶液):73,000
低臨界溶液温度:25℃
実施例2
ポリ[(メトキシテトラエチレングリコール)(グリシルグルタミン酸ジエチルエステル)ホスファゼン]、[NP(TeEG)0.95(GlyGlu(Et21.05)]nの製造
メトキシテトラエチレングリコール(1.79g、8.6mmol)、水素化ナトリウム(0.22g、9.03mmol)、ポリ(ジクロロホスファゼン)(5% AlCl3、1.00g、8.6mmol)、トリエチルアミン(6.3g、62.4mmol)、グリシルグルタミン酸ジエチルエステルのシュウ酸塩(3.2g、5.2mmol)を使用して、実施例1と同様の方法で、ポリホスファゼン系高分子化合物[NP(OCH2CH24OCH30.95{NHCH2CONHCH(CH2CH2COOCH2CH3)COOCH2CH31.05nを、収率36%で得た。
組成式:C20H40N3O18P
元素分析値:C(45.09), H(8.46), N(8.60)
理論値:C(45.37), H(6.00), N(8.16)
水素核磁気共鳴スペクトル(DMSO, ppm):
δ 1.1-1.3(m, 5.7H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH2COOCH2CH 3 )COOCH2CH 3 )
δ 1.8-2.1(m, 1.8H) (-NHCH2CONHCH(CH 2 CH2COOCH2CH3)COOCH2CH3)
δ 2.2-2.4(t, 1.6H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH 2 COOCH2CH3)COOCH2CH3)
δ 3.2-3.3(s, 3.0H) (-OCH2CH2O(CH2CH2O)3CH 3 )
δ 3.3-3.8(b, 13.7H) (-OCH2CH 2 O(CH 2 CH 2 O)3CH3,
-NHCH 2 CONHCH(CH2CH2COOCH2CH3)COOCH2CH3)
δ 3.8-4.2(b, 4.4H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH2COOCH 2 CH3)COOCH 2 CH3,
-OCH 2 CH2O(CH2CH2O)3CH3)
δ 4.2-4.4(b, 1.01H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH2COOCH2CH3)COOCH2CH3)
リン核磁気共鳴スペクトル(CDCl3, ppm):δ0.349
平均分子量(Mw、溶離液:0.1%(w/v) テトラブチルアンモニウムブロミドのテトラヒドロフラン溶液):150,000
低臨界溶液温度:27℃
実施例3
ポリ[(メトキシポリエチレングリコール350)(グリシルグルタミン酸ジエチルエステル)ホスファゼン]、[NP(MPEG350)1.05(GlyGlu(Et2))0.95nの製造
分子量350のメトキシポリエチレングリコール(6.34g、18.1mmol)とナトリウム片(0.46g、19.9mmol)を、乾燥テトラヒドロフラン溶媒に分散させ、アルゴン気流下で24時間還流させて、メトキシポリエチレングリコールのナトリウム塩を製造した。ポリ(ジクロロホスファゼン)(5% AlCl3、2.00g、17.2mmol)を、反応フラスコ中の乾燥テトラヒドロフラン溶媒に溶解した後、ドライアイス−アセトン浴(−78℃)に入れ、この溶液に先に製造されたメトキシポリエチレングリコールのナトリウム塩溶液を30分間滴下した。30分後にドライアイス−アセトン浴を離して、常温で8時間撹拌して反応させた。この反応溶液に、トリエチルアミン(14.8g、147mmol)とジペプチドであるグリシルグルタミン酸ジエチルエステルのシュウ酸塩(7.6g、12.25mmol)を入れて溶解したクロロホルム溶液(100ml)を加えた後、常温で12時間反応させ、ついで70℃まで昇温して、さらに24〜48時間反応させた。反応液を濾過して、生成した過剰量の沈殿物(Et3N・HCl又はNaCl)を除去し、濾液を減圧濃縮した。この濃縮液をテトラヒドロフランに溶解した後、過剰量のエーテル又はヘキサンを加えて沈殿を起こした。この工程を2回繰り返した。ついで再び少量の水(100ml)に溶解し、透析膜(MWCO:3500)を用いて18時間透析した。ついで凍結乾燥して、ポリホスファゼン系高分子化合物[NP(OCH2CH27OCH31.05{NHCH2CONHCH(CH2CH2COOCH2CH3)COOCH2CH30.95nを、収率77%で得た。
組成式:C26H55N3O14P
元素分析値:C(47.49), H(7.78), N(5.73)
理論値:C(45.91), H(7.83), N(5.93)
水素核磁気共鳴スペクトル:
δ 1.1-1.3(m, 6.0H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH2COOCH2CH 3 )COOCH2CH 3 )
δ 1.9-2.2(m, 2.0H) (-NHCH2CONHCH(CH 2 CH2COOCH2CH3)COOCH2CH3)
δ 2.4-2.6(t, 2.0H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH 2 COOCH2CH3)COOCH2CH3)
δ 3.3-3.4(s, 3.0H) (-OCH2CH2O(CH2CH2O)6CH 3 )
δ 3.4-3.7(b, 28.0H) (-OCH2CH 2 O(CH 2 CH 2 O)6CH3,
-NHCH 2 CONHCH(CH2CH2COOCH2CH3)COOCH2CH3)
δ 3.9-4.2(b, 6.0H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH2COOCH 2 CH3)COOCH 2 CH3,
-OCH 2 CH2O(CH2CH2O)6CH3)
δ 4.2-4.4(b, 1.0H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH2COOCH2CH3)COOCH2CH3)
リン核磁気共鳴スペクトル(D2O, ppm):δ1.4
平均分子量(Mw、溶離液:0.1M 硝酸ナトリウム水溶液:アセトニトリル=4:1):18,000
低臨界溶液温度:81℃
実施例4
ポリ[(メトキシポリエチレングリコール350)(グリシルアスパラギン酸ジエチルエステル)ホスファゼン]、[NP(MPEG350)1.1(GlyAsp(Et20.9)]nの製造
分子量350のメトキシポリエチレングリコール(6.62g、18.9mmol)、ナトリウム金属片(0.48g、20.8mmol)、ポリ(ジクロロホスファゼン)(5% AlCl3、2.00g、17.2mmol)、トリエチルアミン(14.1g、139.4mmol)、グリシルアスパラギン酸ジエチルエステルのシュウ酸塩(6.7g、11.61mmol)を使用して、実施例3と同様の方法で、ポリホスファゼン系高分子化合物[NP((OCH2CH27OCH31.1{NHCH2CONHCH(CH2COOCH2CH3)COOCH2CH30.9nを、収率71%で得た。
組成式:C25H50N3O12P
元素分析値:C(47.20), H(7.89), N(5.90)
理論値:C(47.10), H(7.60), N(6.03)
水素核磁気共鳴スペクトル(D2O, ppm):
δ 1.0-1.2(m, 5.4H) (-NHCH2CONHCH(CH2COOCH2CH 3 )COOCH2CH 3 )
δ 2.6-2.8(m, 1.8H) (-NHCH2CONHCH(CH 2 COOCH2CH3)COOCH2CH3)
δ 3.2-3.3(s, 3.3H) (-OCH2CH2O(CH2CH2O)6CH 3 )
δ 3.4-3.7(b, 30.4H) (-OCH2CH 2 O(CH 2 CH 2 O)6CH3,
-NHCH 2 CONHCH(CH2COOCH2CH3)COOCH2CH3)
δ 3.9-4.1(b, 5.8H) (-NHCH2CONHCH(CH2COOCH 2 CH3)COOCH 2 CH3,
-OCH 2 CH2O(CH2CH2O)6CH3)
δ 4.2-4.3(b, 0.9H) (-NHCH2CONHCH(CH2COOCH2CH3)COOCH2CH3)
リン核磁気共鳴スペクトル(D2O, ppm):0.9
平均分子量(Mw、溶離液:0.1M 硝酸ナトリウム水溶液:アセトニトリル=4:1):36,000
低臨界溶液温度:89℃
実施例5
ポリ[(メトキシポリエチレングリコール350)(グリシルロイシンエチルエステル)ホスファゼン]、[NP(MPEG350)0.92(GlyLeuEt)1.08nの製造
分子量350のメトキシポリエチレングリコール(5.53g、15.8mmol)、ナトリウム金属片(0.4g、17.4mmol)、ポリ(ジクロロホスファゼン)(5% AlCl3、2.00g、17.2mmol)、トリエチルアミン(16.92g、167.2mmol)、グリシルロイシンエチルエステルのトリフルオロ酢酸塩(9.2g、27.9mmol)を使用して、実施例3と同様の方法で、ポリホスファゼン系高分子化合物[NP(OCH2CH27OCH30.92{NHCH2CONHCH(CH2CH(CH32)COOCH2CH31.08nを、収率82%で得た。
組成式:C24H50N3O10P
元素分析値:C(49.06), H(8.38), N(7.43)
理論値:C(49.32), H(8.19), N(7.39)
水素核磁気共鳴スペクトル(D2O, ppm):
δ 0.7-0.9(m, 5.4H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH(CH 3 )2)COOCH2CH3)
δ 1.0-1.3(m, 2.8H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH(CH3)2)COOCH2 CH 3 )
δ 1.4-1.7(t, 2.8H) (-NHCH2CONHCH(CH 2 CH(CH3)2)COOCH2CH3)
δ 3.2-3.3(s, 2.7H) (-OCH2CH2O(CH2CH2O)6CH 3 )
δ 3.5-3.8(b, 26.1H) (-OCH2CH 2 O(CH 2 CH 2 O)6CH3,
-NHCH 2 CONHCH(CH2CH(CH3)2)COOCH2CH3)
δ 3.9-4.2(b, 3.6H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH(CH3)2)COOCH 2 CH3,
-OCH 2 CH2O(CH2CH2O)6CH3)
δ 4.2-4.3(b, 0.9H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH(CH3)2)COOCH2CH3)
リン核磁気共鳴スペクトル(D2O, ppm):3.8
平均分子量(Mw、溶離液:0.1M 硝酸ナトリウム水溶液:アセトニトリル=4:1):36,000
低臨界溶液温度:65℃
実施例6
ポリ[(メトキシポリエチレングリコール350)(グリシルフェニルアラニンエチルエステル)ホスファゼン]、[NP(MPEG350)0.78(GlyPhe(Et)1.22)]nの製造
分子量350のメトキシポリエチレングリコール(3.01g、8.6mmol)、水素化ナトリウム(0.22g、9.03mmol)、ポリ(ジクロロホスファゼン)(5% AlCl3、1.00g、8.6mmol)、トリエチルアミン(6.3g、61.9mmol)、グリシルフェニルアラニンエチルエステルの塩酸塩(2.96g、10.32mmol)を使用して、実施例1と同様の方法で、ポリホスファゼン系高分子化合物[NP((OCH2CH27OCH30.78{NHCH2CONHCH(CH265)COOCH2CH31.22nを、収率42%で得た。
組成式:C27H46N3O11P
元素分析値:C(50.77), H(7.11), N(6.43)
理論値:C(49.38), H(7.09), N(7.10)
水素核磁気共鳴スペクトル(DMSO, ppm):
δ 0.7-1.2(b, 1.9H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)COOCH2CH 3 )
δ 2.9-3.2(b, 1.2H) (-NHCH2CONHCH(CH 2 C6H5)COOCH2CH3)
δ 3.2-3.3(s, 3.0H) (-OCH2CH2O(CH2CH2O)6CH 3 )
δ 3.3-3.7(b, 25.4H) (-NHCH 2 CONHCH(CH2C6H5)COOCH2CH3,
-OCH2CH 2 O(CH 2 CH 2 O)6CH3)
δ 3.7-4.1(b, 2.9H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)COOCH 2 CH3,
-OCH 2 CH2O(CH2CH2O)6CH3)
δ 4.4-4.6(b, 0.7H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)COOCH2CH3)
δ 7.0-7.3(b, 2.8H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6 H 5 )COOCH2CH3)
リン核磁気共鳴スペクトル(CDCl3, ppm):0.231
平均分子量(Mw、溶離液:0.1%(w/v) テトラブチルアンモニウムブロミドのテトラヒドロフラン溶液):140,000
低臨界溶液温度:70℃
実施例7
ポリ[(メトキシポリエチレングリコール550)(グリシルグルタミン酸ジメチルエステル)ホスファゼン]、[NP(MPEG550)1.10(GlyGlu(Me20.90)]nの製造
分子量550のメトキシポリエチレングリコール(10.4g、18.92mmol)、ナトリウム金属片(0.48g、20.8mmol)、ポリ(ジクロロホスファゼン)(3% AlCl3、2.00g、17.2mmol)、トリエチルアミン(14.1g、139.4mmol)、グリシルグルタミン酸ジメチルエステルのシュウ酸塩(7.1g、11.6mmol)を使用して、実施例3と同様の方法で、ポリホスファゼン系高分子化合物[NP((OCH2CH212OCH31.1{NHCH2CONHCH(CH2CH2COOCH2CH3)COOCH30.90nを、収率79%で得た。
組成式:C35H70N3O17P
元素分析値:C(50.68), H(8.43), N(4.63)
理論値:C(50.29), H(8.44), N(4.94)
水素核磁気共鳴スペクトル(D2O, ppm):
δ 1.7-2.2(m, 1.8H) (-NHCH2CONHCH(CH 2 CH2COOCH3)COOCH3)
δ 2.3-2.5(t, 1.8H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH 2 COOCH3)COOCH3)
δ 3.3-3.4(s, 3.3H) (-OCH2CH2O(CH2CH2O)11CH 3 )
δ 3.5-3.8(b, 52.4H) (-OCH2CH 2 O(CH 2 CH 2 O)11CH3,
δ 3.9-4.1(b, 5.8H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH2COOCH 3 )COOCH 3 ,
-OCH 2 CH2O(CH2CH2O)11CH3)
δ 4.2-4.4(b, 0.9H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH2COOCH3)COOCH3)
リン核磁気共鳴スペクトル(D2O, ppm):0.9
平均分子量(Mw、溶離液:0.1M 硝酸ナトリウム水溶液:アセトニトリル=4:1):62,000
低臨界溶液温度:98℃
実施例8
ポリ[(メトキシポリエチレングリコール750)(グリシルグルタミン酸ジエチルエステル)ホスファゼン]、[NP(MPEG750)0.8(GlyGlu(Et21.2)]nの製造
分子量750のメトキシポリエチレングリコール(15.48g、20.64mmol)、ナトリウム金属片(0.52g、22.7mmol)、ポリ(ジクロロホスファゼン)(5% AlCl3、2.00g、17.2mmol)、トリエチルアミン(18.8g、185.8mmol)、グリシルグルタミン酸ジエチルエステルのシュウ酸塩(12.5g、20.5mmol)を使用して、実施例3と同様の方法で、ポリホスファゼン系高分子化合物[NP(OCH2CH216OCH30.8{NHCH2CONHCH(CH2CH2COOCH2CH3)COOCH2CH31.2nを、収率80%で得た。
組成式:C39H77N3O17P
元素分析値:C(49.75), H(8.00), N(5.00)
理論値:C(49.74), H(8.00), N(4.98)
水素核磁気共鳴スペクトル(D2O, ppm):
δ 1.0-1.2(m, 7.2H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH2COOCH2CH 3 )COOCH2CH 3 )
δ 1.8-2.1(m, 2.8H) (-NHCH2CONHCH(CH 2 CH2COOCH2CH3)COOCH2CH3)
δ 2.3-2.5(t, 2.4H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH 2 COOCH2CH3)COOCH2CH3)
δ 3.2-3.3(s, 2.4H) (-OCH2CH2O(CH2CH2O)15CH 3 )
δ 3.4-3.7(b, 52.0H) (-OCH2CH 2 O(CH 2 CH 2 O)15CH3,
-NHCH 2 CONHCH(CH2CH2COOCH2CH 3 )COOCH2CH 3 )
δ 3.9-4.1(b, 6.4H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH2COOCH 2 CH3)COOCH 2 CH3,
-OCH 2 CH2O(CH2CH2O)15CH3)
δ 4.2-4.4(b, 1.2H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH2COOCH2CH3)COOCH2CH3)
リン核磁気共鳴スペクトル(D2O, ppm):0.8
平均分子量(Mw、溶離液:0.1M 硝酸ナトリウム水溶液:アセトニトリル=4:1):35,000
低臨界溶液温度:90℃
実施例9
ポリ[(メトキシポリエチレングリコール350)(グリシルフェニルアラニルロイシンエチルエステル)ホスファゼン]、[NP(MPEG350)1.02(GlyPheLeu(Et)0.98)]nの製造
分子量350のメトキシポリエチレングリコール(3.01g、8.6mmol)、水素化ナトリウム(0.22g、9.03mmol)、ポリ(ジクロロホスファゼン)(5% AlCl3、1.00g、8.6mmol)、トリエチルアミン(6.3g、61.9mmol)、グリシルフェニルアラニルロイシンエチルエステル(3.75g、10.32mmol)を使用して、実施例1と同様の方法で、ポリホスファゼン系高分子化合物[NP((OCH2CH27OCH31.02{NHCH2CONHCH(CH265)NHCH(CH2CH(CH32)COOCH2CH30.98nを、収率50%で得た。
組成式:C36H69N5O15P
元素分析値:C(52.31), H(8.71), N(8.42)
理論値:C(52.54), H(7.90), N(8.29)
水素核磁気共鳴スペクトル(CDCl3, ppm):
δ 0.7-1.0(b, 5.8H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)NHCH(CH2CH(CH 3 )2)COOCH2CH3)
δ 1.1-1.4(b, 3.9H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)NHCH(CH2CH(CH3)2)COOCH2CH 3 )
δ 1.4-1.8(b, 2.6H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)NHCH(CH 2CH(CH3)2)COOCH2CH3)
δ 2.9-3.2(b, 1.6H) (-NHCH2CONHCH(CH 2 C6H5)NHCH(CH2CH(CH3)2)COOCH2CH3)
δ 3.2-3.3(s, 3.0H) (-OCH2CH2O(CH2CH2O)6CH 3 )
δ 3.5-3.9(b, 23.3H) (-OCH2CH 2 O(CH 2 CH 2 O)6CH3)
δ 3.9-4.3(b, 4.7H) (-OCH 2 CH2O(CH2CH2O)6CH3,
-NHCH 2 CONHCH(CH 2 C6H5)NHCH(CH 2 CH(CH3)2)COOCH2CH3)
δ 4.3-4.7(b, 1.7H) (-OCH 2 CH2O(CH2CH2O)6CH3,
-NHCH2CONHCH(CH 2 C6H5)NHCH(CH2CH(CH3)2)COOCH2CH3)
δ 7.0-7.4(b, 5.2H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6 H 5 )NHCH(CH2CH(CH3)2)COOCH2CH3)
リン核磁気共鳴スペクトル(CDCl3, ppm):0.720
平均分子量(Mw、溶離液:0.1%(w/v) テトラブチルアンモニウムブロミドのテトラヒドロフラン溶液):110,000
ゲル化温度:25℃
実施例10
ポリ[(メトキシポリエチレングリコール350)(グリシルロイシルフェニルアラニンエチルエステル)ホスファゼン]、[NP(MPEG350)0.84(GlyLeuPhe(Et)1.16)]nの製造
分子量350のメトキシポリエチレングリコール(3.01g、8.6mmol)、水素化ナトリウム(0.22g、9.03mmol)、ポリ(ジクロロホスファゼン)(5% AlCl3、1.00g、8.6mmol)、トリエチルアミン(6.3g、61.9mmol)、グリシルロイシルフェニルアラニンエチルエステル(3.71g、10.32mmol)を使用して、実施例1と同様の方法で、ポリホスファゼン系高分子化合物[NP((OCH2CH27OCH30.84{NHCH2CONHCH(CH2CH(CH32)NHCH(CH265)COOCH2CH31.16nを、収率43%で得た。
組成式:C34H63N4O13P
元素分析値:C(51.93), H(7.52), N(8.14)
理論値:C(52.90), H(7.53), N(7.89)
水素核磁気共鳴スペクトル(DMSO, ppm):
δ 0.7-1.0(b, 3.8H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH(CH 3 )2)NHCH(CH2C6H5)COOCH2CH3)
δ 1.0-1.3(b, 3.6H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH(CH3)2)NHCH(CH2C6H5)COOCH2CH 3 )
δ 1.3-1.8(b, 1.6H) (-NHCH2CONHCH(CH 2 CH(CH3)2)NHCH(CH2C6H5)COOCH2CH3)
δ 2.8-3.1(b, 1.1H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH(CH3)2)NHCH(CH 2 C6H5)COOCH2CH3)
δ 3.1-3.2(s, 3.0H) (-OCH2CH2O(CH2CH2O)6CH 3 )
δ 3.2-3.8(b, 23.0H) (-OCH2CH 2 O(CH 2 CH 2 O)6CH3)
δ 3.8-4.3(b, 3.9H) (-OCH 2 CH2O(CH2CH2O)6CH3,
-NHCH 2 CONHCH(CH2CH(CH3)2)NHCH(CH2C6H5)COOCH 2 CH3)
δ 4.3-4.8(b, 1.7H) (-OCH 2 CH2O(CH2CH2O)6CH3,
-NHCH2CONHCH(CH2CH(CH3)2)NHCH(CH2C6H5)COOCH2CH3)
δ 7.1-7.4(b, 4.2H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH(CH3)2)NHCH(CH2C6 H 5 )COOCH2CH3)
リン核磁気共鳴スペクトル(DMSO, ppm):4.967
平均分子量(Mw、溶離液:0.1%(w/v) テトラブチルアンモニウムブロミドのテトラヒドロフラン溶液):110,000
ゲル化温度:28℃
実施例11
ポリ[(メトキシポリエチレングリコール350)(グリシルロイシルフェニルアラニンエチルエステル)ホスファゼン]、[NP(MPEG350)0.7(GlyLeuPhe(Et)1.3nの製造
分子量350のメトキシポリエチレングリコール(3.01g、8.6mmol)、水素化ナトリウム(0.22g、9.03mmol)、ポリ(ジクロロホスファゼン)(5% AlCl3、1.00g、8.6mmol)、トリエチルアミン(6.3g、61.9mmol)、グリシルロイシルフェニルアラニンエチルエステル(3.71g、10.32mmol)を使用して、実施例1と同様の方法で、ポリホスファゼン系高分子化合物[NP((OCH2CH27OCH30.7{NHCH2CONHCH(CH2CH(CH32)NHCH(CH265)COOCH2CH31.3nを、収率74%で得た。
組成式:C35H63N5O13P
元素分析値:C(52.15), H(7.57), N(8.70)
理論値:C(52.60), H(8.07), N(8.47)
水素核磁気共鳴スペクトル(DMSO, ppm):
δ 0.7-1.1(b, 5.2H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH(CH 3 )2)NHCH(CH2C6H5)COOCH2CH3)
δ 1.1-1.4(b, 4.3H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH(CH3)2)NHCH(CH2C6H5)COOCH2CH 3 )
δ 1.4-1.8(b, 3.2H) (-NHCH2CONHCH(CH 2 CH(CH3)2)NHCH(CH2C6H5)COOCH2CH3)
δ 2.9-3.2(b, 1.8H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH(CH3)2)NHCH(CH 2 C6H5)COOCH2CH3)
δ 3.2-3.3(s, 3.0H) (-OCH2CH2O(CH2CH2O)6CH 3 )
δ 3.3-4.0(b, 25.8H) (-OCH2CH 2 O(CH 2 CH 2 O)6CH3)
δ 4.0-4.4(b, 6.2H) (-OCH 2 CH2O(CH2CH2O)6CH3,
-NHCH 2 CONHCH(CH2CH(CH3)2)NHCH(CH2C6H5)COOCH 2 CH3)
δ 4.4-4.7(b, 3.7H) (-OCH 2 CH2O(CH2CH2O)6CH3,
-NHCH2CONHCH(CH2CH(CH3)2)NHCH(CH2C6H5)COOCH2CH3)
δ 7.1-7.4(b, 5.0H) (-NHCH2CONHCH(CH2CH(CH3)2)NHCH(CH2C6 H 5 )COOCH2CH3)
リン核磁気共鳴スペクトル(CDCl3, ppm):0.926
平均分子量(Mw、溶離液:0.1%(w/v) テトラブチルアンモニウムブロミドのテトラヒドロフラン溶液):120,000
ゲル化温度:5℃
実施例12
ポリ[(メトキシポリエチレングリコール350)(グリシルフェニルアラニルイソロイシンエチルエステル)ホスファゼン]、[NP(MPEG350)1.0(GlyPheIle(Et)1.0)]nの製造
分子量350のメトキシポリエチレングリコール(3.01g、8.6mmol)、水素化ナトリウム(0.22g、9.03mmol)、ポリ(ジクロロホスファゼン)(5% AlCl3、1.00g、8.6mmol)、トリエチルアミン(6.3g、61.9mmol)、グリシルフェニルアラニルイソロイシンエチルエステル(3.71g、10.32mmol)を使用して、実施例1と同様の方法でポリホスファゼン系高分子化合物[NP((OCH2CH27OCH31.0{NHCH2CONHCH(CH265)NHCH(CH(CH3)CH2(CH3))COOCH2CH31.0nを、収率57%で得た。
組成式:C34H64N4O14P
元素分析値:C(52.186), H(8.159), N(7.669)
理論値:C(52.24), H(8.15), N(7.07)
水素核磁気共鳴スペクトル(CDCl3, ppm):
δ 0.4-1.0(b, 4.4H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)NHCH(CH(CH 3 )CH2(CH 3 ))COOCH2CH3)
δ 1.0-1.2(b, 3.3H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)NHCH(CH(CH3)CH2(CH3))COOCH2CH 3 )
δ 1.2-1.4(b, 0.7H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)NHCH(CH(CH3)CH2(CH3))COOCH2CH3)
δ 1.6-1.9(b, 0.8H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)NHCH(CH(CH3)CH 2 (CH3))COOCH2CH3)
δ 2.9-3.1(b, 4.8H) (-NHCH 2 CONHCH(CH 2 C6H5)NHCH(CH(CH3)CH2(CH3))COOCH2CH3)
δ 3.2-3.3(s, 3.0H) (-OCH2CH2O(CH2CH2O)6CH 3 )
δ 3.3-3.7(b, 19.0H) (-OCH2CH 2 O(CH 2 CH 2 O)6CH3)
δ 3.7-4.2(b, 3.0H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)NHCH(CH(CH3)CH2(CH3))COOCH 2 CH3,
-OCH 2 CH2O(CH2CH2O)6CH3)
δ 4.2-4.5(b, 0.8H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)NHCH(CH(CH3)CH2(CH3))COOCH2CH3)
δ 4.5-4.7(b, 0.5H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)NHCH(CH(CH3)CH2(CH3))COOCH2CH3)
δ 6.8-7.2(b, 3.5H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6 H 5 )NHCH(CH(CH3)CH2(CH3))COOCH2CH3)
リン核磁気共鳴スペクトル(CDCl3, ppm):-0.306
平均分子量(Mw、溶離液:0.1%(w/v) テトラブチルアンモニウムブロミドのテトラヒドロフラン溶液):11,000
ゲル化温度:32℃
実施例13
ポリ[(メトキシポリエチレングリコール350)(グリシルフェニルアラニルアスパラギン酸ジエチルエステル)ホスファゼン]、[NP(MPEG350)1.1(GlyPheAsp(Et20.9)]nの製造
分子量350のメトキシポリエチレングリコール(3.01g、8.6mmol)、水素化ナトリウム(0.22g、9.03mmol)、ポリ(ジクロロホスファゼン)(5% AlCl3、1.00g、8.6mmol)、トリエチルアミン(6.3g、61.9mmol)、グリシルフェニルアラニルアスパラギン酸ジエチルエステル(4.06g、10.32mmol)を使用して、実施例1と同様の方法で、ポリホスファゼン系高分子化合物[NP((OCH2CH27OCH31.1{NHCH2CONHCH(CH265)NHCH(CH2COOCH2CH3)COOCH2CH30.9nを、収率52%で得た。
組成式:C34H65N4O17P
元素分析値:C(48.68), H(6.79), N(7.51)
理論値:C(48.89), H(7.89), N(6.19)
水素核磁気共鳴スペクトル(CDCl3, ppm):
δ 0.9-1.3(b, 3.9H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)NHCH(CH2COOCH2CH 3 )COOCH2CH 3 )
δ 2.5-3.0(b, 2.0H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)NHCH(CH2COOCH2CH3)COOCH2CH3)
δ 3.1-3.2(s, 3.0H) (-OCH2CH2O(CH2CH2O)6CH 3 )
δ 3.2-3.6(b, 14.7H) (-OCH 2 CH2O(CH 2 CH 2 O)6CH3,
-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)NHCH(CH 2 COOCH2CH3)COOCH2CH3)
δ 3.7-4.2(b, 3.2H) (-OCH 2 CH2O(CH2CH2O)6CH3,
-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)NHCH(CH2COOCH 2 CH3)COOCH 2 CH3)
δ 4.2-4.8(b, 0.7H) (-NHCH 2 CONHCH(CH2C6H5)NHCH(CH2COOCH2CH3)COOCH2CH3)
δ 6.8-7.2(b, 2.7H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6 H 5 )NHCH(CH2COOCH2CH3)COOCH2CH3)
リン核磁気共鳴スペクトル(CDCl3, ppm):0.824
平均分子量(Mw、溶離液:0.1%(w/v) テトラブチルアンモニウムブロミドのテトラヒドロフラン溶液):120,000
低臨界溶液温度:47℃
実施例14
ポリ[(メトキシポリエチレングリコール350)(グリシルフェニルアラニルロイシルグリシンエチルエステル)ホスファゼン]、[NP(MPEG350)1.0(GlyPheLeuGly(Et)1.0)]nの製造
分子量350のメトキシポリエチレングリコール(3.01g、8.6mmol)、水素化ナトリウム(0.22g、9.03mmol)、ポリ(ジクロロホスファゼン)(5% AlCl3、1.00g、8.6mmol)トリエチルアミン(6.3g、61.9mmol)、グリシルフェニルアラニルロイシルグリシンエチルエステル(4.34g、10.32mmol)を使用して、実施例1と同様の方法で、ポリホスファゼン系高分子化合物[NP((OCH2CH27OCH31.0{NHCH2CONHCH(CH265)NHCH−(CH2CH(CH32)NHCH2COOCH2CH31.0nを、収率53%で得た。
組成式:C36H67N5O15P
元素分析値:C(52.186), H(8.159), N(7.669)
理論値:C(51.56), H(7.96), N(8.25)
水素核磁気共鳴スペクトル(CDCl3, ppm):
δ 0.5-1.1(b, 4.9H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)NHCH(CH2CH(CH 3 )2)-
NHCH2COOCH2CH3)
δ 1.1-1.4(b, 3.4H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)NHCH(CH2CH(CH3)2)-
NHCH2COOCH2CH 3 )
δ 1.4-1.6(b, 1.9H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)NHCH(CH 2 CH(CH3)2)-
NHCH2COOCH2CH3)
δ 2.8-3.2(b, 1.2H) (-NHCH2CONHCH(CH 2 C6H5)NHCH(CH2CH(CH3)2)-
NHCH2COOCH2CH3)
δ 3.3-3.4(s, 3.0H) (-OCH2CH2O(CH2CH2O)6CH 3 )
δ 3.4-3.8(b, 20.8H) (-OCH2CH 2 O(CH 2 CH 2 O)6CH3,
-NHCH2CONHCH(CH2C6H5)NHCH(CH2CH(CH3)2)NHCH 2 COOCH2CH3)
δ 3.8-4.3(b, 5.3H) (-OCH 2 CH2O(CH2CH2O)6CH3,
-NHCH 2 CONHCH(CH2C6H5)NHCH(CH2CH(CH3)2)NHCH2COOCH 2 CH3)
δ 6.8-7.5(b, 5.0H) (-NHCH2CONHCH(CH2C6 H 5 )NHCH(CH2CH(CH3)2)-
NHCH2COOCH2CH3)
リン核磁気共鳴スペクトル(CDCl3, ppm):2.709
平均分子量(Mw、溶離液:0.1%(w/v) テトラブチルアンモニウムブロミドのテトラヒドロフラン溶液):140,000
ゲル化温度:40℃
実施例15
温度感応性ポリホスファゼン系高分子の加水分解
本発明の温度感応性ポリホスファゼン系高分子に対する加水分解を、次のように実施した。ポリホスファゼン系高分子を、pHがそれぞれ5、7.4及び10である緩衝溶液に溶解した後、37℃の水槽中で放置し、放置期間による分子量の減少を、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定した。その結果を表1に示す。表1から分かるように、本発明の実施例により製造された化合物は、中性水溶液で半減期が約25〜35日であるため、薬物担体としての使用に適した生分解性を示している。
Figure 2006089745
実施例16
疏水性基の差によるホスファゼン系高分子ゲルの強度試験
実施例12の高分子[NP(MPEG350)(GlyPheIle(Et))]n及び既存の代表的アミノ酸含有高分子である[NP(AMPEG350)(Ile(Et))]n(非特許文献6)のそれぞれ10%水溶液の、各温度による粘度を測定した。その結果を、図1a及び図1bに示す。図1a及び1bに示すように、疏水性が高い本発明のオリゴペプチド含有高分子ゲルの強度は、アミノ酸含有高分子に比べて2倍以上高かった。
実施例17
ポリホスファゼン系高分子を利用した薬物送達システムの局所刺激性の研究
ホスファゼン系高分子と薬物(ヒト成長ホルモン、hGH)との混合による薬物安定性の変化と、局所刺激性を試験した。
まず、実施例1で製造された高分子化合物の12.5%水溶液に、薬物を混合し(7.5mg/ml)、薬物と高分子との反応の有無を、逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)で確認した。その結果を図2に示す。すなわち、高分子と薬物とが混合される前の薬物のクロマトグラムと、薬物を実施例1で製造した高分子と混合した後の薬物のクロマトグラムとを比較すると、本発明による高分子は、薬物の安定性に影響を及ぼさないことが示される。
また、前記の調剤薬物をウサギの肩に皮下注射で1mlずつ投与した後、皮膚局所刺激性の有無を観察した。その結果を、下記の表2に示す。表2から示されるように、薬物であるヒト成長ホルモンの含有の有無に関係なく、皮膚反応(紅斑、出血、硬結、浮腫など)は現れず、剖検所見でも刺激に関連した変化(変色、癒着、斑点など)は観察されなかった。したがって、本発明による有機ホスファゼン系高分子は、局所刺激性がなく、生体適合性を有することが判明した。
Figure 2006089745
実施例18
ポリホスファゼン系高分子の薬物放出実験
ヒト成長ホルモン(hGH)含有ホスファゼン系高分子に対する試験管内(in vitro)放出実験を実施した。すなわち、実施例2で製造された本発明のホスファゼン系高分子の12.5%水溶液に、ヒト成長ホルモン(hGH)が1mg/mlになるように混合し、ついで37℃に加熱して、ヒト成長ホルモンを捕捉した高分子を沈殿させた。ダルベッコのリン酸塩緩衝液(DPBS)に溶解して、DPBS中に放出されたヒト成長ホルモンの累積放出量を、サイズ排除高速液体クロマトグラフィー(SEC−HPLC)で測定した。その結果を図3に示す。
図3から示されるように、初期の0.25日間に緩衝液中に放出されたヒト成長ホルモンは約30.8%で、それほど高くない初期放出を示し、初期過剰放出の恐れがないことが確認された。その後、1次に近い累積放出曲線を示し、7日間の総累積放出量は、106.4%であった。したがって、実施例2のホスファゼン系高分子は、1週剤形に適した生体外(in vitro)放出挙動を示すことが見出された。
本発明によるポリホスファゼン系高分子は、蛋白質又はポリペプチドのような疏水性薬物、及びタクソールのような難溶性薬物の局所的及びシステム的な送達のための材料をはじめとして、多様な分野での応用が期待される。
図1Aは、本発明の実施例12における高分子[NP(MPEG350)(GlyPheIle(Et))]nの10%水溶液の、各温度における粘度測定結果を示す図である。図1Bは、既存の代表的アミノ酸含有高分子[NP(AMPEG350)(Ile(Et))]nの10%水溶液の、各温度における粘度測定結果を示した図である。 実施例1で製造された高分子化合物の12.5%水溶液に薬物(7.5mg/ml)を混合して、薬物と高分子との反応有無を確認するための逆相高速液体クロマトグラム(RP−HPLC)を示した図である。 ヒト成長ホルモン(hGH)含有ホスファゼン系高分子の試験管内(in vitro)放出実験結果を示した図である。

Claims (11)

  1. 下記化学式1:
    Figure 2006089745

    (式中、Rは、メチル基又はエチル基であり、
    R′は、COOR、CH2COOR、CH2CH2COOR、CH2CH(CH32、CH265、CH(CH3)CH2CH3及びCH3からなる群より選択される基であり、R″は、CH2COOR、CH2CH2COOR、CH2CH(CH32、CH265、CH(CH3)CH2CH3及びCH3からなる群より選択される基であり、R″′は、CH2COOR、CH2CH2COOR及びHからなる群より選択される基であり、ここで、R′、R″及びR″′におけるRは、メチル基又はエチル基であり、
    nは、30〜100の値を有し、xは、3、4、7、12、16から選択される数であり、yは、0.5〜1.5の値を有し、a=1、b及びcは、それぞれ0又は1である)
    で示される有機ホスファゼン系高分子。
  2. (1)化学式4で示されるポリエチレングリコールを、化学式3で示されるポリジクロロホスファゼンと反応させる工程と、
    (2)工程(1)の生成物を、化学式6で示されるオリゴペプチドエステル又はその酸性塩と反応させる工程と、
    を含む、化学式1:
    Figure 2006089745

    Figure 2006089745

    Figure 2006089745

    Figure 2006089745

    (式中、Rは、メチル基又はエチル基であり、
    R′は、COOR、CH2COOR、CH2CH2COOR、CH2CH(CH32、CH265、CH(CH3)CH2CH3及びCH3からなる群より選択される基であり、R″は、CH2COOR、CH2CH2COOR、CH2CH(CH32、CH265、CH(CH3)CH2CH3及びCH3からなる群より選択される基であり、R″′は、CH2COOR、CH2CH2COOR及びHからなる群より選択される基であり、ここで、R′、R″及びR″′におけるRは、メチル基又はエチル基であり、
    nは、30〜100の値を有し、xは、3、4、7、12、16から選択される数であり、yは、0.5〜1.5の値を有し、a=1、b及びcは、それぞれ0又は1である)
    で示される有機ホスファゼン系高分子の製造方法。
  3. 前記工程(1)で、化学式4で示されるポリエチレングリコールの代わりに、化学式5で示されるナトリウム塩を使用する、請求項2に記載の製造方法。
    Figure 2006089745
  4. 前記工程(1)の反応が、トリエチルアミンの存在下で行われる、請求項2又は3に記載の製造方法。
  5. 前記工程(1)の反応溶媒が、テトラヒドロフラン、ベンゼン及びトルエンからなる群より選択される、請求項2又は3に記載の製造方法。
  6. ポリエチレングリコール又はそのナトリウム塩とポリジクロロホスファゼンとのモル比が、0.5〜1.5の範囲である、請求項2又は3に記載の製造方法。
  7. 前記工程(2)の酸性塩が、塩酸塩、シュウ酸塩又はトリフルオロ酢酸塩である、請求項2又は3に記載の製造方法。
  8. 前記工程(2)において、前記工程(1)の生成物中の置換されていない塩素原子1当量に対し、化学式6のオリゴペプチドエステル又はその酸性塩を1.0〜1.5当量使用する、請求項2又は3に記載の製造方法。
  9. 前記工程(2)を、置換されていない塩素原子1当量に対してトリエチルアミン3〜6当量の存在下で行う、請求項2又は3に記載の製造方法。
  10. 前記工程(2)の反応溶媒が、クロロホルムである、請求項2又は3に記載の製造方法。
  11. 前記工程(2)の反応完了後、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮した後、残留物をテトラヒドロフランに再び溶解し、ここに、エチルエーテル又はヘキサンを加えて生成物の沈殿を形成し、その沈殿物を濾過して蒸留水に溶解した後に透析し、化学式1の精製された有機ホスファゼン系高分子を得る工程をさらに含む、請求項2又は3に記載の製造方法。
JP2005275795A 2004-09-22 2005-09-22 温度感応性及び生体適合性を有する両親媒性有機ホスファゼン系高分子及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4110163B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR1020040076063A KR100567396B1 (ko) 2004-09-22 2004-09-22 온도 감응성과 생체 적합성을 갖는 양친성 유기포스파젠계 고분자 및 그 제조 방법

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006089745A true JP2006089745A (ja) 2006-04-06
JP4110163B2 JP4110163B2 (ja) 2008-07-02

Family

ID=36074944

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005275795A Expired - Fee Related JP4110163B2 (ja) 2004-09-22 2005-09-22 温度感応性及び生体適合性を有する両親媒性有機ホスファゼン系高分子及びその製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7598318B2 (ja)
JP (1) JP4110163B2 (ja)
KR (1) KR100567396B1 (ja)
GB (1) GB2434582B (ja)
WO (1) WO2006033523A1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008536978A (ja) * 2005-04-15 2008-09-11 パラレル ソリューションズ,インク. ピロリドン側基を含む生分解性ポリホスファゼン
JP2009531471A (ja) * 2006-01-18 2009-09-03 韓国科学技術研究院 生分解性及び温度感応性ポリ有機フォスファゼンの製造方法及び用途
JP2009532554A (ja) * 2006-04-04 2009-09-10 韓国科学技術研究院 感温性ポリホスファゼン重合体−生理活性分子共役体、その製造方法及びその用途
JP2010524922A (ja) * 2007-04-18 2010-07-22 ナノハイブリッド カンパニー リミテッド 癌組織選択性と生分解性を有する環状ホスファゼン三量体−白金(ii)錯体コンジュゲート抗癌剤及びその製造方法
JP2017512888A (ja) * 2014-03-14 2017-05-25 シーエヌファーム・カンパニー・リミテッドCnpharm Co., Ltd. 新規な陽イオン性ポリホスファゼン化合物、ポリホスファゼン−薬物コンジュゲート化合物およびその製造方法

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100968591B1 (ko) 2007-06-14 2010-07-08 한국과학기술연구원 약물전달용 폴리포스파젠계 하이드로젤, 그의 제조방법 및그의 용도
KR101850424B1 (ko) * 2016-11-11 2018-04-20 한국과학기술연구원 조직접착용 포스파젠계 고분자, 이의 제조방법 및 용도
CN108467514A (zh) * 2018-04-13 2018-08-31 武汉工程大学 一种无卤磷腈类膨胀型阻燃剂及其制备方法
KR102262329B1 (ko) * 2019-11-29 2021-06-10 한국과학기술연구원 가역적 솔-젤 전이 특성이 변화된 온도감응성 하이드로젤 조성물 및 이의 용도

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5752102A (en) * 1980-09-13 1982-03-27 Otsuka Kagaku Yakuhin Temperature sensor
JPS62132935A (ja) * 1985-12-04 1987-06-16 Maruzen Petrochem Co Ltd オルガノホスフアゼン重合体
JPH01132635A (ja) * 1987-11-19 1989-05-25 Nippon Soda Co Ltd オルガノホスファゼンポリマーの製造法
US5898062A (en) * 1996-04-10 1999-04-27 The Penn State Research Foundation Poly (organophosphazene) hydrogels
KR100259367B1 (ko) * 1998-06-23 2000-06-15 박호군 온도감응성을 갖는 분해성 폴리포스파젠계 고분자 및 그 제조방법
RU2298000C2 (ru) * 2001-10-08 2007-04-27 Клариант Файненс (Бви) Лимитед Трисазосоединения, содержащие галогензамещенные пиримидиновые реакционноспособные группы, и их применение для окрашивания

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008536978A (ja) * 2005-04-15 2008-09-11 パラレル ソリューションズ,インク. ピロリドン側基を含む生分解性ポリホスファゼン
JP2009531471A (ja) * 2006-01-18 2009-09-03 韓国科学技術研究院 生分解性及び温度感応性ポリ有機フォスファゼンの製造方法及び用途
US9526699B2 (en) 2006-01-18 2016-12-27 Kist Biodegradable and thermosensitive poly(organophosphazene) hydrogel, preparation method thereof and use thereof
JP2009532554A (ja) * 2006-04-04 2009-09-10 韓国科学技術研究院 感温性ポリホスファゼン重合体−生理活性分子共役体、その製造方法及びその用途
US8287888B2 (en) 2006-04-04 2012-10-16 Korea Institute Of Science And Technology Thermosensitive polyphosphazene-bioactive molecule conjugates, preparation method thereof and use thereof
JP2010524922A (ja) * 2007-04-18 2010-07-22 ナノハイブリッド カンパニー リミテッド 癌組織選択性と生分解性を有する環状ホスファゼン三量体−白金(ii)錯体コンジュゲート抗癌剤及びその製造方法
JP2017512888A (ja) * 2014-03-14 2017-05-25 シーエヌファーム・カンパニー・リミテッドCnpharm Co., Ltd. 新規な陽イオン性ポリホスファゼン化合物、ポリホスファゼン−薬物コンジュゲート化合物およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20060063910A1 (en) 2006-03-23
US7598318B2 (en) 2009-10-06
KR100567396B1 (ko) 2006-04-04
GB0707702D0 (en) 2007-06-06
GB2434582B (en) 2008-07-30
KR20060027201A (ko) 2006-03-27
WO2006033523A1 (en) 2006-03-30
GB2434582A (en) 2007-08-01
JP4110163B2 (ja) 2008-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4110163B2 (ja) 温度感応性及び生体適合性を有する両親媒性有機ホスファゼン系高分子及びその製造方法
Rothemund et al. Preparation of polyphosphazenes: a tutorial review
KR100517643B1 (ko) 온도 감응성 폴리포스파젠계 고분자, 이의 제조방법 및이를 이용한 주입형 온도 감응성 폴리포스파젠 하이드로젤
JP3739706B2 (ja) 温度変化により相転移挙動を有する分解性ポリホスファゼン系高分子及びその製造方法
KR0148704B1 (ko) 생체분해성 약물전달용 고분자
CN107669626B (zh) 一种高载药量的还原敏感的药物传递系统的制备方法及其应用
JP2012505957A (ja) プロリンベースの生分解性ポリマー
CN107952079B (zh) 一种联合给药的热致凝胶缓释注射剂及其制备方法
CN101665576B (zh) 基于环糊精的微凝胶及其制备方法
US20110071079A1 (en) Self-assembling poly(diol citrates)-protein hydrogels
Khuphe et al. Poly (amino acids)
Allcock et al. Tyrosine-bearing polyphosphazenes
JP4314229B2 (ja) 温度感応性及び生体適合性を有する両親媒性環状ホスファゼン三量体及びその製造方法
KR20180068852A (ko) 미셀 안정성이 향상된 양친성 블록 공중합체 조성물 및 이를 포함하는 약학 조성물
Kang et al. Effect of chitosan on the release of protein from thermosensitive poly (organophosphazene) hydrogels
CN110790924B (zh) 一种三嵌段双亲共聚物及其制备方法、药物-蛋白共递送载体及其制备方法
JPS62297325A (ja) デポ製剤用の生物学的分解性重合体およびその製法
KR100773029B1 (ko) 수용성 미셀을 형성하는 생분해성 고리형 삼합체 포스파젠-탁솔 컨쥬게이트 항암제 및 이의 제조방법
US20150306228A1 (en) Functionalized Water-Soluble Polyphosphazenes and Uses Thereof as Modifiers of Biological Agents
Wisian-Neilson 10 Polyphosphazenes from Condensation Polymerization
Reddi et al. 21 Collagen

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071017

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071030

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080311

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080407

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110411

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees