JP2012505957A - プロリンベースの生分解性ポリマー - Google Patents

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Abstract

本発明は、プロリンから誘導され、最終的にポリエステルの熱重縮合(thermal polyesterification method)反応を行う2段階法により合成される連続ポリ(エステルアミド)を提供する。この方法により調製されるポリマーの分子量は、14,000Da〜約77,000Daである。本発明のプロリンベースのPEAの熱的特性を解明したところ、、そのガラス転移温度は、内部に水素結合がないため、他のα−アミノ酸ベースのポリ(エステルアミド)より低かった。こうしたプロリンベースのPEAは水溶液中でナノ粒子として集まり、疎水性小分子薬剤および生物学などの様々なカチオンおよび生物学と錯体を形成する。このため本発明のプロリンベースのPEAは、分子量が14,000Da〜約77,000Daの範囲のポリマーを必要とする薬物送達分野、および疎水性薬剤を送達するためのナノ粒子の製造に有用である。

Description

発明の詳細な説明
[0001]バイオマテリアルを埋入または注入すると著しい炎症および免疫学的問題に直面するため、これまで、生物学的に永久的に不活性なポリマーの同定に焦点が当てられてきた。一方、治療薬剤および生物学的製剤の送達など多くの分野においては、十分に再吸収可能なポリマーが求められている。特性が十分に解明されたポリエステル、たとえばポリ(乳酸−コ−グリコール酸)は過去30年間、分解性ポリマーのゴールドスタンダードであったが、最近になって、酵素的に分解されるタンパク質様ポリマーの設計および開発を利用した新しいアプローチが有望とされている。
[0002]アミノ酸残基が二官能性炭化水素スペーサーで隔てられた、アミノ酸ベースの合成コポリマーにポリ(エステルアミド)(PEA)があり、二酸およびジオールから誘導される。こうしたアミノ酸に富んだポリマーは、天然タンパク質に似た特性を有しており、その結果、ポリマー鎖間、およびポリマーと内包された治療薬との間、またはポリマーと水との間の水素結合能が高い。リジン、チロシンまたはアスパラギン酸などの三官能性アミノ酸がそうしたポリマー骨格内の側面に取り込まれると、その後、治療用化合物または他の基とコンジュゲートして所望の構造または機能特性を与える遊離のカルボキシラート部分が得られる。さらに、炭化水素スペーサーを用いれば、PEAに望ましい溶解性プロファイル、機械的特性および加工性も与えられる。
[0003]様々な長さおよび柔軟性のジオールまたは二酸単位を適切に導入すると、PEAに非常に広範囲の機械的および熱的特性を与えることができる(Z.ゴムラシビリ(Z.Gomurashvili)ら:生物医学用途のポリマー(Polymers for Biomedical Applications)、A.マハパトロ(A.Mahapatro)ら編、米国化学会(American Chemical Society)、ワシントンD.C.(2008年)、p.10−26)。こうした特性を利用すれば、PEAコポリマーを、たとえば薬剤溶出ステント用のエラストマーコーティングとして、さらには親油性薬剤および生物学的巨大分子など様々なマトリックス型治療薬の送達用の微粒子およびナノ粒子として製造することが可能になる。たとえば、抗原の遊離アミノ基と標準的なPEAコポリマーのカルボキシラートコンジュゲーション点との間でアミド結合を形成して、防御免疫応答の惹起を目的としたタンパク質またはペプチドとコポリマーとをコンジュゲートすることができる。
[0004]一般に、標準的なPEAポリマーは、二酸クロリド(または活性ジ−エステル)、および2つのアミノ酸を持つ特定のジオールの縮合から得られたモノマーの界面または溶液活性重縮合により調製することができる。しかしながら、界面重縮合は、考慮する必要がある因子が多いため、制御および最適化しにくい場合があることがよく知られている。さらに、生成物のスケールアップおよび精製には、直鎖および高分子量ポリマーの最適収率など個々の目的を達成するための正確な制御も必要となる。
[0005]アミノ酸残基の主鎖の水素結合ポテンシャルを小さくすることは十分に確立した科学技術であり、一般的な例として、アルコールによるカルボニル酸素の可逆的キャッピング、Hmbなどの好適な脱離基によるアミド窒素の可逆的キャッピング、またはメチル基によるアミド窒素の不可逆的保護(いわゆる「N−メチル化」)がある。こうしたキャッピングまたは保護戦略により第二級アミンは第三級になり、したがって非反応性になる。
[0006]20種の一般的な天然アミノ酸の中で遊離アミノ酸のプロリンのアミンだけが二級であるため、アミノ酸残基が重合すると三級になる。このためプロリンは本質的に、他の19種の一般的な天然アミノ酸に比べて水素結合ポテンシャルが小さい。こうした作用を得る際に、遊離プロリンアミノ酸またはプロリン残基を誘導体化する必要はない。
[0007]しかしながら、プロリンの第二級アミンの反応性はロイシン、グリシンなどのようなアミノ酸の第一級アミンの反応性に比べて低いため、上記の方法を用いて合成されたPEAポリマーの骨格に組み込むアミノ酸としてプロリンを使用することは、困難であることが立証されている。
[0008]それ故、当該技術分野においては、PEAポリマーの製造において第二級アミン、特にプロリンを含むアミノ酸を組み込む新規な改良された方法と、製造過程でプロリンの環構造が破壊されないようなポリマーとが求められている。さらに、当該技術分野においては、金属イオンをキレートし、したがって生物学的製剤と錯体を形成して、ポリマー送達組成物に使用できる新規な改良された生分解性ポリマーも求められている。
[発明の概要]
[0009]本発明は、L−またはD−プロリン、および他の疎水性α−アミノ酸を含むPEAコポリマーをベースにしたポリ(エステルアミド)(PEA)ポリマーを提供する。本発明のポリマーは、従来のポリ(α−アミノ酸)と異なり、有利な水溶液挙動、および他のキレート剤の基または巨大分子に結合部位を与えるのに適した決められた末端基を有する。
[0010]したがって、一実施形態では、本発明は、下記一般構造式(I)に記載される化学式を持つPEAポリマー、
Figure 2012505957


(式中、nは約30〜約170の値をとり;Rは独立に(C〜C20)アルキレン、(C〜C20)アルケニレンまたはこれらの組み合わせから選択され;Rは独立に(C〜C20)アルキレン、(C〜C20)アルケニレン、(C〜C)アルキルオキシ(C〜C)アルキレンおよびこれらの組み合わせからなる群から選択され、ポリマーの両末端基はヒドロキシル基である);
または下記構造式(II)に記載される化学式を持つPEAコポリマー:
Figure 2012505957


(式中、nは約30〜約170の値をとり、mは約0.1〜0.9の範囲であり;pは約0.9〜0.1の範囲であり;Rは独立に(C〜C12)アルキレン、(C〜C12)アルケニレンまたはこれらの組み合わせから選択され;Rは各々独立に(C〜C12)アルキレン、(C〜C12)アルケニレン、(C〜C)アルキルオキシ(C〜C)アルキレンおよびこれらの組み合わせからなる群から選択され;mモノマーのRは各々独立に水素、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C10)アリール(C〜C)アルキルからなる群から選択され、コポリマーの両末端基はヒドロキシル基である)
を含む生分解性ポリマー組成物を提供する。
[発明の詳細な説明]
[0011]本発明は、線状ポリマーにおいて十分な鎖長を得るのに限界があること、および第二級アミンを含むジアミンモノマーの精製が困難であることが、2段階のポリエステルの熱重縮合(thermal polyesterification method)法を利用することにより解決され得るという発見に基づく。具体的には、プロリンベースのPEAの合成において、ビス(L−プロリン)−α,ω−ジオールジエステルのジ−p−トルエンスルホン酸塩を使用することができる。このプロセスを、以下のスキーム1に模式的に示す:
Figure 2012505957


ポリエステル重縮合反応は溶融プロセスであり、真空下で220℃〜240℃の高温を必要とする。本発明により形成されたPEAポリマーおよび、特に、プロリンベースのPEAのプロリン環が、この高温ポリエステル重縮合反応に必要な高温に耐えるというのは、本発明の驚くべき結果である。
[0012]本発明は、L−またはD−プロリンをベースにしたポリ(エステルアミド)(PEA)ポリマー、および他の疎水性α−アミノ酸を含むそのコポリマーを提供する。本発明のポリマーは、従来のポリ(α−アミノ酸)と異なり、有利な水溶液挙動、および他のキレート剤の基または巨大分子に結合部位を与えるのに適した決められた末端基を有する。
[0013]したがって、一実施形態では、本発明は、一般構造式(I)に記載される化学式を持つPEAポリマー、
Figure 2012505957


(式中、nは約5〜約150の値をとり;Rは独立に(C〜C20)アルキレン、(C〜C20)アルケニレンまたはこれらの組み合わせから選択され;Rは独立に(C〜C20)アルキレン、(C〜C20)アルケニレン、(C〜C)アルキルオキシ(C〜C)アルキレンおよびこれらの組み合わせからなる群から選択され;ポリマーの両末端基はヒドロキシル基である);
または下記構造式(II)に記載される化学式を持つPEAコポリマー:
Figure 2012505957


(式中、nは約5〜約150の値をとり、mは約0.1〜0.9の範囲であり;pは約0.9〜0.1の範囲であり;Rは独立に(C〜C12)アルキレン、(C〜C12)アルケニレンまたはこれらの組み合わせから選択され;Rは各々独立に(C〜C12)アルキレン、(C〜C12)アルケニレン、(C〜C)アルキルオキシ(C〜C)アルキレンおよびこれらの組み合わせからなる群から選択され;mモノマーのRは各々独立に水素、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C10)アリール(C〜C)アルキルからなる群から選択され;PEAコポリマーの両末端基はヒドロキシル基である)
を含む生分解性ポリマー組成物を提供する。
[0014]ポリエステルの熱重縮合(thermal polyesterification method)反応を用いてPEAポリマーおよびコポリマーを調製する本発明の方法では、構造式(I)および(II)に記載する化学式を持ち、ポリマーの両末端基が以下の式(III)に示すようにヒドロキシル基である、線状(すなわち連続)PEAポリマーが得られることを強調しておく必要がある。こうしたヒドロキシ末端基はその後、他のキレート剤分子および生物学的製剤などの薬剤または巨大分子と容易にコンジュゲートすることができる。
Figure 2012505957

[0015]一実施形態では、本発明のプロリンベースのPEAポリマーは分子量が約14,000Da〜約77,000Daの範囲である。
[0016] 本明細書の構造式について使用する場合、「アリール」という用語は、フェニル基、または環原子数が約9〜10のオルト融合した二環式の炭素環式基で、少なくとも1つの環が芳香族であるものを示す。ある種の実施形態では、環原子の1つまたは複数がニトロ、シアノ、ハロ、トリフルオロメチルまたはトリフルオロメトキシの1つまたは複数で置換されていてもよい。アリールの例として、フェニル、ナフチルおよびニトロフェニルがあるが、これに限定されるものではない。
[0017]本明細書で使用する場合、「アルケニレン」という用語は、主鎖または側鎖中に少なくとも1つの不飽和結合を含む、二価の分枝または非分枝の炭化水素鎖を意味する構造式をいう。
[0018]本明細書で使用する場合、「アルケニル」という用語は、1つまたは複数の炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分枝鎖のヒドロカルビル基をいう。
[0019]本明細書で使用する場合、「アルキニル」とは、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する直鎖または分枝鎖のヒドロカルビル基をいう。
[0020]本明細書で使用する場合、「アリール」とは、炭素原子数が6〜14の範囲の芳香族基をいう。
[0021]本発明の組成物に使用される本発明のプロリンベースのPEAポリマーは、ポリエステルの熱重縮合(thermal polyesterification method)によるポリマーである。こうしたポリ−エステル化ポリマーを説明する際の式(II)の「m」と「p」との比率は、無理数と定義される。また、「m」および「p」が各々任意のポリ−エステル化ポリマー内のある範囲を占める場合、その範囲は、一対の整数により定義することができない。ポリマー鎖はそれぞれ、ビス(L−プロリン)−α,ω−ジオールジエステル(i)および方向性のないアミノ酸(たとえばリジン)モノマー残基(ii)がすべてポリアミノ酸モノマー残基(iii)によりそれ自体に、あるいは、相互に結合するという規則により結合されたモノマー残基の列である。したがって、i−iii−i;i−iii−ii(またはii−iii−i)およびii−iii−iiという直線的な組み合わせしか形成されない。その結果、これらの組み合わせはそれぞれ二酸モノマー残基(iii)によりそれ自体に、あるいは、相互に結合している。このため、各ポリマー鎖は、モノマーi、iiおよびiiiの整数からなるモノマー残基の、統計的だが非ランダムの列である。しかしながら、一般に、任意の実際の平均分子量(すなわち、差し支えない平均的な長さ)のポリマー鎖の場合、式(II)のモノマー残基「m」および「p」の比率は整数(有理整数)にはならない。さらに、多分散ポリマー鎖をすべてエステル化する場合、鎖全体を平均した(すなわち平均鎖長に補正した)モノマーi、iiおよびiiiの数も整数にはならない。つまり、この比率は無理数(すなわち、有理数ではない任意の実数)しかとれないことになる。本明細書に使用する用語としての無理数は、nおよびjが整数であるn/jという形をとらない比率から導かれる。
[0022]本明細書で使用する場合、「アミノ酸」および「α−アミノ酸」という用語は、アミノ基、カルボキシル基および本明細書に定義されるR基などのペンデントのR基を含む化学化合物を意味する。本明細書で使用する場合、「生物学的α−アミノ酸」という用語は、フェニルアラニン、ロイシン、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、メチオニンまたはこれらの混合物から選択され、合成に使用されるアミノ酸(類)を意味する。本明細書で使用する場合、「方向性のないアミノ酸」という用語は、R基(たとえば式IIのR)をポリマー骨格に挿入するように、α−アミノ酸から得られるポリマー鎖内の化学部分を意味する。
[0023]式IおよびIIの本発明のプロリンベースのPEAは、アミノ酸プロリンに基づくポリマー骨格に、2つのペンダント基−(CH−が環化して下記構造式(IV)に記載する化学構造を形成している構造を含む。
Figure 2012505957


このため、環化したペンダント基は、ピロリジン−2−カルボン酸(プロリン)に類似したα−イミノ酸を形成している。
[0024]本発明のプロリンベースのポリマーは、スキーム2に概説された2段階のポリエステルの熱重縮合(thermal polyesterification method)反応を用いて調製することができ、この場合、エステル交換反応に好適な条件下、非プロトン性溶媒を含む水溶液中、たとえば真空下、220℃〜240℃温度でα,ωC〜C20二酸クロリドまたはその活性ジ−エステルを、2つのプロリン分子とC〜C20ジオールとの熱縮合から誘導したモノマーと接触させる。次いで当該技術分野において公知の方法を用いて、本明細書の実施例に記載されているように、エステル交換反応により形成された生成物のプロリンベースのPEAポリマーを水溶液から分離する。
[0025]ビス(プロリン−アシル)−ジエステルモノマーおよびそれから誘導されたポリマーに内在するエステル結合は、生体酵素により加水分解され、α−アミノ酸およびプロリンを含む無毒の分解生成物を形成することができる。
[0026]別の一形態では、式IIの本発明のポリマーの合成に使用するコモノマーの製造に際し、プロリンの他に生物学的α−アミノ酸を使用してもよい。たとえば、式IIのRがCHPhである場合、合成に使用する生物学的α−アミノ酸はL−フェニルアラニンである。RがCHCH(CHである別の形態では、ポリマーは生物学的α−アミノ酸L−ロイシンを含む。本明細書に記載するようなモノマー内のRを変化させることにより、たとえば、グリシン(RがHである場合)、アラニン(RがCHである場合)、バリン(RがCH(CHである場合)、イソロイシン(RがCH(CH)CHCHである場合)、フェニルアラニン(RがCHである場合)、メチオニン(Rが−(CHSCHである場合)、L−リジン(Rが(CHNHである場合)、D−またはL−アルギニン(Rが(CHNHC(=NH)NHである場合)、L−ヒスチジン(Rが4−メチレンイミダゾールである場合)、アスパラギン酸(RがCHCOOHである場合)、グルタミン酸(Rが(CHCOOHである場合)およびこれらの組み合わせなど、他の生物学的α−アミノ酸を使用してもよい。なお別の代替の実施形態では、式(II)の本発明のプロリンベースのポリマーおよびその組成物の製造に使用されるα−アミノ酸はすべてプロリンで、Rは−(CH−であり、そのRは環化して、本明細書に記載するような構造式(III)に記載される化学構造を形成している。
[0027]なお別の実施形態では、本発明は、疎水性薬剤または生物学的製剤など1つまたは複数の治療用カーゴ分子を被検体の体内部位に送達する方法を提供する。この実施形態では、本発明の方法は、少なくとも1つのカーゴ分子が封入されているポリマーナノ粒子の分散液として製剤化した発明の組成物を被検体体内のインビボ部位に注射する。注射されたナノ粒子は、組成物が酵素作用により生分解するにつれ、複合型の治療用カーゴ分子をゆっくりと放出する。本発明のナノ粒子は、緩衝液溶液のZnおよびCaイオンを封入することもできる。
[0028]本発明のナノ粒子の分散液は、非経口的に、たとえば皮下、筋肉内に注射しても、器官などの体内部位に注射してもよい。生分解性ナノ粒子は、全身性の標的化した徐放放出ができるよう、少なくとも1種、たとえば2種類のカーゴ分子を循環血液に送るキャリアとして働く。こうした目的のため、サイズ範囲が約10nm〜約500nmの本発明のポリマー粒子であれば、血液中に入ると考えられる。
[0029]本発明の組成物に使用される生分解性ポリマーは、ポリマーのビルディングブロック、特に本発明の組成物に含ませるアミノ酸の選択によりポリマーの生分解速度を調整して、カーゴ分子を所定の期間持続的に送達することができる。
[0030]プロリンベースのPEAポリマーに使用するのに好適な保護基として、トシル塩(たとえばTos−OH)または当該技術分野において公知の別のものが挙げられる。一般式(III)の好適な1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールは、D−グルシトール、D−マンニトールまたはL−イジトールなどの糖アルコールから得られるものを含む。本発明のプロリンベースのポリマー送達組成物の製造に使用される1,4:3,6−ジアンヒドロヘキシトールの、現時点で好ましいの二環式フラグメントとして、ジアンヒドロソルビトールが挙げられる。
[0031]別の一実施形態では、式IIのRがCHPhであれば、合成に使用されるα−アミノ酸はL−フェニルアラニンである。RがCH−CH(CHである別の実施形態では、ポリマーはα−アミノ酸ロイシンを含む。Rを変化させることにより、たとえば、グリシン(RがHである場合)、アラニン(RがCHである場合)、バリン(RがCH(CHである場合)、イソロイシン(RがCH(CH)−CH−CHである場合)、フェニルアラニン(RがCH−Cである場合)、リジン(Rが−(CH−NHである場合);またはメチオニン(Rが−(CHSCHである場合)など、他のα−アミノ酸を使用してもよい。
[0032]本発明のプロリンベースのPEAは、他のアミノ酸ポリマーで見られるような水素結合が存在しないため独特なものである。このため、こうしたポリマーはガラス転移温度(Tg)が低い。さらに、水溶液挙動も普通と異なる。本発明のプロリンベースのポリマーは水溶液中で安定なナノ粒子を形成し、ナノ粒子が沈殿すると水溶液中に存在するカチオンおよび疎水性薬剤と結合したり、これを封入したりする。たとえば、緩衝液溶液中にZn2+またはCa2+が存在すると、本発明のポリマーから水溶液中に沈殿したポリマーナノ粒子に結合するか、これに封入される可能性がある。
[0033]また、ナノ粒子については他のアミノ酸ベースのPEAポリマーからも製造できるものの、本明細書の実施例2および3に記載する8−Pro(6)ポリマーなど、加熱エステル化(thermal esterification)により形成される本発明のプロリンベースのPEAは、疎水性薬剤の取り込み効率が著しく向上することが明らかになっている。たとえば、直鎖状のアミノ酸列にプロリンを含まない標準的なPEAを本発明のポリマーの代わりに用いてドセタキセルナノ粒子の製造を試みたが、式Va(PEA I.Ac.H)およびVb(PEA−IV.H)の標準的なPEAでは、水溶液からのドセタキセルの回収率が<30%となり、本明細書の実施例2に記載されているような8−Pro(6)で得られた約80%を大きく下回った。
Figure 2012505957


式中、m=0.75、p=0.25、n=15〜45;
[0034]ビス−L−プロリン含有ジオールジエステルモノマーを含む本発明のポリマーの場合、ポリマーの製造に使用する直鎖状のα−アミノ酸列(式IIのRの選択を含む)およびジオールにどれを選択するかにより、本発明のプロリンベースのポリマーの電気特性が決定される。たとえば、得られるポリマーを水溶性にすることができる。モル分率1:1(カチオン:プロリン)でカチオンをキレート化すると、直鎖状のイミン基が中性になるため、カチオン結合ポリマーは疎水性部と中性極性部とを交互に有して一列に並ぶ。得られるカチオン結合ポリマーは、緩衝水溶液中で容易にナノ粒子に縮合される。
[0035]以下の実施例は、本発明を説明するためのものであり、本発明を限定することを意図するものではない。
[実施例1]
生成物の特徴付け
[0036]以下の標準的な化学的方法によりモノマーおよびポリマーの化学構造の特徴付けを行った;NMRスペクトルは、ブルカ(Bruker)AMX−500スペクトロメーター(カリフォルニア州、サンディエゴのヌメガ・R.ラブス・インク製(Numega R.Labs Inc.(San Diego,CA))を用い、H NMR分光法用に500MHzで運転して記録した。溶媒としてCDClまたはDMSO−d(マサチューセッツ州アンドーバーのケンブリッジ・アイソトープ・ラボラトリーズ・インク(Cambridge Isotope Laboratories,Inc.,(Andover,MA)製)を使用し、テトラメチルシラン(TMS)を内部標準とした。
[0037]合成したモノマーの融点は、メトラ−トレド(Mettler−Toledo)FP62自動融点測定装置(オハイオ州コロンバス(Columbus,OH))を用いて測定した。合成したモノマーおよびポリマーの熱的特性については、示差走査熱量計(DSC)メトラ−トレドDSC 822eを用いて特徴付けを行った。サンプルはアルミニムパンに入れた。測定は窒素気流下、昇温速度10℃/minで行った。
[0038]合成したポリマーの数平均分子量および重量平均分子量(MwおよびMn)と分子量分布(Mw/Mn)とを、高圧液体クロマトグラフィーポンプ、ウォーターズ2414屈折率検出器を備えたモデル(Model)515ゲル浸透クロマトグラフィー(マサチューセッツ州ミルフォードのウォーターズ・アソシエート・インク(Waters Associates Inc.(Milford,MA)製)により測定した。N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に溶かした0.1%のLiCl溶液を溶離液(1.0mL/min)として使用した。Styragel(登録商標)HR 5E DMF型カラム(ウォーターズ製)を2つ連結し、ポリスチレン標準品で校正した。ポリマーの低分子画分の質量スペクトルは、アプライド・バイオシステムズ・ボイジャー(Applied Biosystems Voyager)DE MALDI−TOF装置(カリフォルニア州サンディエゴのスクリプス・センター・オブ・マス・スペクトロスコピー(Scripps Center of Mass Spectroscopy,(San Diego,CA))を用いて測定した。マトリックスとして2’,4’,6’−トリヒドロキシアセトフェノン(THAP)または3−インドールを使用した。
[0039]粒度およびゼータ電位は、動的光散乱装置ゼータナノサイザー(Zetananosizer)(英国のマルバーン・インストルメンツ(Malvern Instruments,(UK)製)を用いて測定した。
モノマーの合成
[0040]ビス(L−プロリン)−α,ω−ジオールジエステルのジ−p−トルエンスルホン酸塩、式VI;
Figure 2012505957


α−アミノ酸について以前記載されたのと同様の手順(R.カツァラバ(R.Katsarava)らジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・パートA(Journal of Polymer Science Part A:ポリマー・ケミストリー(Polymer Chemistry)(1999年)第37巻:p.391−407)を用いてL−プロリンと脂肪族ジオールとのエステル化反応を行った。
[0041]A)ビス(L−プロリン)−1,6−ヘキサンジオールジエステルのジ−p−トルエンスルホン酸塩の合成(n=6、式4)。Drierite(登録商標)乾燥チューブ、ディーンスターク冷却器およびオーバーヘッドスターラーを備えた3口丸底フラスコに、1,6−ヘキサンジオール(17.8g、0.152mol)、L−プロリン(36.81g、0.32mol)、p−トルエンスルホン酸一水和物(64g、0.335mol)およびトルエン(1.5L)を仕込んだ。この反応混合物を水が蒸留されなくなるまで24時間還流させた。次いでこれを室温まで冷却し、トルエン層をデカンテーションで除き、油層を200mLのエーテルでリンスし、真空乾燥させた。次いで様々なモノマーをイソプロパノール(1:1、w/w)に再溶解し、3Lのエーテルに注いだ。最後に、吸湿性生成物を水に溶解し、凍結乾燥器で乾燥させ、続いてPを用いて真空オーブンで乾燥させた。収率:62%、MS:C304410[656.2];(−Q1):655.7。H NMR(DO):δ 7.66(d,4H,Ar),7.30(d,4H,Ar),4.39(t,2H,=NH −CH−CO),4.17(m,4Η,CO−O−CH−),3.37(m,4Η,=NH −CH−CH−),2.36−2.07(m,m,4H,NH−CH−CH−),2.33(s,6Η,Me),1.99(m,4H,=N−CH−CH−CH),1.59(m,4Η,−O−CHCH2−),1.29(t,4Η,−O−CH−CH−CH−)。
[0042]B)ビス−(L−プロリン)−1,3−プロパンジオールジエステルのジ−p−トルエンスルホン酸塩の合成物(n=3、式x)を上述のA)に記載したのと同様の手順を用いて調製した。吸湿性の白色結晶材料を収率98%で回収した;H NMR(DO):δ 7.68(d,4H,Ar),7.36(d,4H,Ar),4.48(t,2H,=NH −CH−CO),4.33(m,4Η,CO−O−CH−),3.41(m,4Η,=NH −CH−CH−),2.43−2.15(m,m,4H,NH−CH−CH−),2.38(s,6Η,Me),2.08(m,2H,−O−CHCHCH−),2.05(m,4H,=NH −CH−CH−CH)。
溶液重縮合のための脂肪族ジカルボン酸の活性ジ−エステルの合成(スキーム1の化合物2)
[0043]活性エステルジ−オキシスクシンイミジルセバカートを以前記載されたように調製(R.D.カツァラバら ジカルボン酸の活性ビス−オキシスクシンイミドエステルを用いたポリアミドの合成した(Synthesis of Polyamides Using Acivated bis−oxysuccinimide esters of dicarboxylic acid)。ヴィソコモレクリャーリニィ・ソエディニーニェ・セリアA(Vysokomolekulyarnye Soedineniya,Seriya A)(1984年)第27巻(7):p.1489−1497)。
[0044]A)ジ−ペンタフルオロフェニルセバカートの合成:21.7g(0.118mol)のペンタフルオロフェノールおよび16.43mL(0.118mol)のトリエチルアミンを120mLの酢酸エチルに溶かした冷却溶液(0℃)に、セバコイルクロリド12mL(0.056mol)の溶液を30分かけて滴下して加えた。その後、この反応混合物を室温(r.t.)まで加温し、8時間撹拌し、濾過した。酢酸エチル溶液を蒸発させ、得られた固体生成物をエーテルで洗浄し、乾燥させた。アセトンで再結晶後の収量は10.7g、Mp=62.6℃であった。H NMR(DMSO−D):δ 2.77(t,4H),1.67(q,4H)1.38−1.32(m,8H)。元素分析(Elem.Anal.)Calcd.for C221610(534.34):C,49.45;H,3.02;Found:C,49.21 H,2.57。
ポリエステルの熱重縮合(thermal polyesterification method)のためのモノマーの合成:
Figure 2012505957


[0045]ビス−(L−プロリル)−セバカミドのジ−メチルエステルの合成、(式VII、n=8)。添加漏斗およびマグネチックスターラーを備えた250mLの丸底フラスコをアルゴンガスでパージし、L−プロリンメチルエステルヒドロクロリド8.62g(66.7mmol)、トリエチルアミン19mL(0.136mol)および40mLのクロロホルムを仕込み、氷浴に浸した。次いで7.09mL(33.2mmol)のセバコイルクロリドを8mLのクロロホルムで希釈し、45分間ゆっくりと加えて反応温度を<8℃に維持した。この反応を室温でさらに12時間継続した。クロロホルム溶液を100mLの水で、次いでブライン2×100mLおよび無水NaSOで抽出し、濾過し、減圧下で蒸発させた。得られた粘稠液を、酢酸エチル/ヘキサン4:6v/v、次いで8:2v/vを用いてシリカカラムで精製した。2〜3日冷蔵庫に静置後、淡黄色の結晶が形成され、最終収量は7.91g(56%)であった;M.p.44.7℃(DSC,2°/min)、H NMR(DMSO−d):δ 4.26(dd,2H,=N−CH−CO),3.59(s,6Η,Me),3.49(m,4H,=N−CH−CH−),2.25(m,4H,CO−CH−CH),2.14−1.80(m,m,4H,NH−CH−CH−),1.89(m,4Η,=N−CH−CH−CH),1.46(m,4Η,CHCHCO),1.25(m,8H,CHCHCHCO)。
[0046]ビス−(L−プロリル)−アジパミドのジ−メチルエステルの合成、(式5、n=4):アジポイルクロリドを用いて、以前記載された手順と同様のクロロホルム中で合成を行った。ヘキサン/酢酸エチル溶離液を6:4v/vから2:8v/vに変化させて、形成された橙色の油をカラムで精製した。冷蔵庫に保存してから3〜4日後、黄色の結晶が形成された;Mp=62℃、(DSC,2℃/min)。生成物収率は60〜67であった(DMSO−Jd):δ 54.26(q,2H,=N−CH−CO),3.59(s,6Η,Me),3.50(m,4H,=N−CH−CH−),2.27(m,4H,CO−CH−CH),2.15−1.81(m,m,4H,NH−CH−CH−),1.89(m,4Η,=N−CH−CH−CH),1.51(m,4Η,CHCHCO)。El.Anal.Calcd.for C1828(368.19)C,58.68;H,7.66;N,7.60;Found C,58.52;H,7.71。
重合
界面でのポリアミド化(Interfacial Polyamidation)
[0047]A)PEA 8−Pro(6)の合成;(式I、R=(CH)、R=(CH、5.0gスケール):炭酸ナトリウムの0.32M水溶液21.8mLに、4.57g(6.966mmol)のジエステル−ジアミン(n=6、式4)を溶解した。溶解したら、形成されたモノマー溶液をホモジナイザーに加え、14mLのジクロロメタン(DCM)に溶かした1.489mL(6.96mmol)のセバコイルクロリド溶液を加えた。過剰塩基(8当量)を使用したため反応物の均一撹拌を行わなかった。さらに5mLのDCMおよび5mLの水を加え、この溶液を合計30分間撹拌した。その後、有機層を酢酸で抽出した。この抽出をDCM層が清澄で透明になるまで繰り返した。次いで有機層をNaSOで乾燥させ、定性濾紙で濾過した。次いでこのポリマー溶液を濃縮した。この粗生成物の重量平均Mwは13,481Da、多分散度は1.046であった。次いでこのポリマーを濃縮乾固し、さらに週末にかけて真空オーブンで乾燥させた。回収量は1.96g(30.7%)であった。
[0048]長時間のジクロリドの添加によるポリマー、8−Pro(6)(5.0gスケール)の合成:溶液を合計50分間撹拌したのと、最初の30分間に0.5mLのセバコイルクロリドを10分間隔で加えた以外は、上記のA)に記載したのと同様の手順を用いた。その後有機層を酢酸で抽出して有機層から過剰な炭酸ナトリウムを除去した。この抽出をDCMの曇りがなくなるまで繰り返し、清澄で透明な有機層を得、次いでNaSOで乾燥させ、定性濾紙で濾過した。次いでポリマー溶液を濃縮して過剰なDCMを除去した。次いでポリマーをHOに溶解し、透析バッグに入れて週末にかけてさらに精製を行った。粗生成物の重量平均Mwは20060、多分散度は1.171であった。
溶液活性重縮合
[0049]式4のジアミンモノマーおよびセバシン酸の活性エステルの重縮合を行った。
[0050]一般的な手順:6mmoLの上記の化合物1および6mmoLの上記の化合物2を4.12mLのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に溶かした撹拌混合物に、0.88mL(6.3mmol)のトリエチルアミン(全量5.0mL、c=1.2mol/L)を乾燥窒素下で加え、65℃で48時間加熱した。すべての場合において、反応は均一に進行した。形成されたポリマーのおおよその分子量をGPCにより測定した。得られた粘稠反応液を氷水に注ぎ、沈殿した生成物を濾別し、水で十分に洗浄した。得られた固体生成物を40℃で真空乾燥させた。
Figure 2012505957

表1にまとめた結果から確認できるように、L−Pro(6).TosOH(n=6、式4)モノマーとセバシン酸誘導体とを低温溶液重縮合させると、低MwおよびMnのポリマーが得られるか(二酸誘導体がジ−ペンタ−フルオロフェニルセバカートの場合)、あるいは、ポリマーがまったく得られなかった(二酸誘導体がジ−オキシ−フルオロフェニルセバカートの場合)。
ポリエステルの熱重縮合(thermal polyesterification method)
[0051]ポリエステルの熱重縮合(thermal polyesterification method)により合成されるプロリンベースのPEAのプロセスおよび特性を説明するため、以下の実験を行い、PEA−8−Pro(6)(式I、式中、(R=CアルキレンおよびR=Cアルキレン、n=110〜160)を製造した。
[0052]マグネチックスターラーおよびアルゴンの出入口を備えた250mLの3口丸底フラスコに、2.59g(22mmol、2.3当量)の1,6−ヘキサンジオール、ビス−(L−プロリル)−セバカミドの、4.05g(9.54mmol)のジ−メチルエステル(式5、n=8)および32uLのチタンブトキシド(0.095mmol、0.01当量)を仕込んだ。フラスコを、ゆっくりとしたアルゴン気流下、油浴中で160℃〜190℃にて2.5時間加熱した。次いでアルゴン出口を閉じ、浴の温度を225℃まで上昇させながら真空ポンプ(0.5mmHg)を取り付けた。ジオールを除去しやすくするため、反応を室温まで冷却して周期的に停止させ(3時間ごと)、次いでフラスコ壁に凝縮したジオールを取り除いた。重合の進行は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によりモニターした。
[0053]ジオールが留去されなくなるまで反応を延長させた(8時間)。次いで形成されたポリマーを15mLのクロロホルムに溶解し、200mLの酢酸エチル/エーテル1:1v/vに沈殿させた。粘稠性の油生成物を集め、20mLのメタノールに再溶解し、0.45μmのPTFEフィルターで濾過してから、テフロントレーにキャストし、真空乾燥させた。収量は3.69g(81%);Tg=5℃(DSC、10°/min)であった。
[実施例2]
金属キレート剤の末端基を用いたPEA 8−Pro(6)ポリマーの合成
[0054]本発明のポリマーのヒドロキシル末端基に金属キレート分子が共有結合すると、本発明のPEAポリマーの、様々なカチオン(たとえばZn2+、Ni2+、Ca2+)との結合能力が変化する。こうした金属キレート化された末端基を持つ製剤は、金属結合アミノ酸、たとえばHisタグ付きタンパク質を含む様々な生物学的製剤に結合する。本発明のポリマーをエンドキャップするのに使用できる金属キレート分子の群として、たとえば、イミド酢酸、たとえば:エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)およびエチレングリコール−ビス(2−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’−四酢酸(EGTA)がある。
[0055]PEA 8−Pro(6)ポリマーに対するEDTAの結合は、以下のスキーム3に図示するように達成された:
Figure 2012505957


PEA 8−Pro(6)−EDTA(5gスケール):40mLのバイアル中で5.1gのPEA 8−Pro(6)(Mw=28,000Da)をアルゴン下で15mLのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解した。溶解したら、この溶液に49ul(1当量)のTEAを加えた。別の40mLのバイアル中で10mLのDMFを0.9066g(10当量)のEDTA−二無水物(アルドリッチ(Aldrich)製)に加えた。EDTA−DAにポリマー溶液を撹拌しながら加え、この反応物をアルゴンでパージし、撹拌を一晩室温で続けた。次いで反応を45℃で1時間加熱し、200mLの蒸留水に沈殿させた。この水をデカントし、ポリマーを20mLのメタノールに再溶解し、3gのCaClを含む100mLの水に沈殿させた。このポリマーは白色の粘着性固体として凝集沈殿し、その上清は最初濁っていたが、撹拌から約30分後に清澄になった。この沈殿物を脱イオン水でリンスし、MeOHに再溶解し、1.0umのPTFEフィルターでテフロントレーに濾過し、オーブンで65℃にて乾燥させた。Mw=32,000Da。収量は2.3gであった。エンドキャップしたポリマーのMALDI−TOF MSスペクトルおよびH−NMRスペクトルから、EDTA末端が存在することが確認された。
[0056]活性ジ無水物末端基を含む、スキーム3のPEA 8−Pro(6)−EDTA−DA中間体生成物は、別の親水性ポリマー、たとえば多糖類およびポリエチレングリコール:mPEG−OHまたはmPEG−NHとin−situでさらにコンジュゲートさせ、スキーム4に示すように金属キレートABAブロックコポリマーを形成することができる。
Figure 2012505957

[0057]あるいは、本発明のPEA 8−Pro(6)ポリマーは最初にコハク酸リンカーを介してPEG−ジオールと共有結合させてもよく、その後スキーム5に示すようにキレート剤分子でエンドキャップすることもできる:
Figure 2012505957

[実施例3]
ドセタキセルナノ粒子の調製
[0058]4.29mgのドセタキセルおよび10.0mgのPEA−8−Pro(6)、(式I、式中、(R=(CHおよびR=(CH、n=110〜160)を1.00mLのエタノールに共溶解した。このドセタキセル/ポリマー溶液を、0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)を含む9.00mLの撹拌水性緩衝液(この場合シトラート、pH 7.0)にゆっくりと加えたところ、沈殿によりナノ粒子が形成された。このナノ粒子の半透明の分散液を再生セルロース透析チューブ(MWCO3500Da)に移し、水性緩衝液(100×v/v)に対して室温で16時間透析して残留エタノールを除去した。ドセタキセル/ポリマー粒子の標準的な直径は200〜240nm(PDI<0.15)、ゼータ電位は−17〜−21mV(マルバーン製ゼータサイザーにより測定)であった。粒子の製造過程で本発明のPEAポリマーを使用しなかった対照製剤では、ミクロンスケールの結晶しか得られなかった。
[0059]処理後にドセタキセルの77%およびポリマーの70%をそれぞれRP−HPLCおよびアミノ酸分析(AAA)により回収した。1μmのフィルターによる濾過後に除去されたドセタキセルおよびポリマーは8%未満であったことから、製剤は実質的にサブミコンであることが明らかになった。一方、ポリマーを用いずに調製した対照製剤では、濾過後にドセタキセルは検出されなかった。
[0060]微量沈降により形成された8−Pro(6)ナノ粒子への疎水性薬剤の最終内包率を、薬剤の質量(API)をポリマーおよび薬剤の合計質量で割った商、すなわち(API)/(ポリマー+API)として算出した。この式を用いたドセタキセルの内包率は、31%と算出された。
ラパマイシンナノ粒子の調製
[0061]1.25mgのラパマイシンおよび5.0mgのPEA−8−Pro(6)、(式I、式中、(R=(CHおよびR=(CH、n=110〜160)を0.700mLのジメチルスルホキシドDMSOに共溶解した。ラパマイシン/ポリマー溶液を9.30mLの撹拌水性緩衝液(たとえばHEPES、pH7.0)にゆっくりとした加えたところ、ナノ粒子が形成された。この半透明の分散液を再生セルロース透析チューブ(MWCO3500Da)に移し、水性緩衝液(100×v/v)に対して室温で16時間透析して残留DMSOを除去した。ラパマイシン/ポリマー粒子の直径は106nm(PDI<0.10)、ゼータ電位は−41mVであった(マルバーン製ゼータサイザー)。これに対し、製造の過程でPEAを使用しなかった場合、ミクロンスケールの粒子が得られた。ポリマー製剤では5μmのフィルターによる濾過後、RP−HPLCに基づき72%のラパマイシンが回収されたのに対し、ポリマーを含まない対照で回収されたのは6%であった。微量沈降により形成された8−Pro(6)ナノ粒子への疎水性薬剤ラパマイシンの最終内包率は、上記の実施例2に記載した式を用いて20%と算出された。
[0062]刊行物、特許および特許文書はすべて、参照によって個々に援用しているかのように参照によって本明細書に援用する。具体的で好ましい様々な実施形態および技法を参照しながら、本発明について記載してきた。しかしながら、本発明の精神および範囲内で多くの変形および修正が可能であることを理解されたい。
[0063]本発明について上記の例を参照しながら記載してきたが、当然のことながら、修正および変形は本発明の精神および範囲内に包含される。したがって、本発明は、以下の特許請求の範囲によってのみ限定される。

Claims (16)

  1. 下記一般構造式(I)に記載される化学式を持つ少なくとも1種の生分解性ポリ(エステルアミド)(PEA)ポリマー、
    Figure 2012505957


    (式中、nは約30〜約170の値をとり;Rは独立に(C〜C20)アルキレン、(C〜C20)アルケニレンまたはこれらの組み合わせから選択され;Rは独立に(C〜C20)アルキレン、(C〜C20)アルケニレン、(C〜C)アルキルオキシ(C〜C)アルキレンおよびこれらの組み合わせからなる群から選択され、前記ポリマーの両末端基はヒドロキシル基である);
    または下記構造式(II)に記載される化学式を持つPEAコポリマー:
    Figure 2012505957


    (式中、nは約30〜約170の値をとり、mは約0.1〜0.9の範囲であり;pは約0.9〜0.1の範囲であり;Rは独立に(C〜C12)アルキレン、(C〜C12)アルケニレンまたはこれらの組み合わせから選択され;Rは各々独立に(C〜C12)アルキレン、(C〜C12)アルケニレン、(C〜C)アルキルオキシ(C〜C)アルキレンおよびこれらの組み合わせからなる群から選択され;mモノマーのRは各々独立に水素、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C10)アリール(C〜C)アルキルからなる群から選択され、前記コポリマーの両末端基はヒドロキシル基である)
    を含む組成物。
  2. 前記Rは独立に(C〜C)アルキレンから選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記PEAポリマーの平均分子量(Mw)は約14,000Da〜約77,000Daの範囲にある、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記PEAポリマーは緩衝液溶液中でZn2+およびCa2+と錯体形成する、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記組成物はナノ粒子として製造される、請求項1に記載の組成物。
  6. 疎水性薬剤、および前記疎水性薬剤を封入するナノ粒子としての水溶液中の前記組成物の微小沈殿物をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記PEAポリマーは式(I)で表され、式中、Rは(C)アルキレン、Rは(C)アルキレン、nは110〜150である、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記ナノ粒子は緩衝液溶液中でZn2+およびCa2+を封入する、請求項1に記載の組成物。
  9. 前記ポリマーの末端基はエチレンジアミン四酢酸と反応して前記ポリマーをエンドキャップする、請求項8に記載の組成物。
  10. 前記エンドキャップされたポリマーはさらにポリ(エチレングリコール)ポリマーと反応して金属キレートABA−トリブロックポリマーを形成する、請求項9に記載の組成物。
  11. 前記疎水性薬剤は前記ナノ粒子の30〜40重量%のドセタキセルまたは20〜30重量%のラパマイシンである、請求項6に記載の組成物。
  12. 疎水性薬剤を被検体に投与する方法であって、
    請求項6に記載のPEAポリマーのナノ粒子に前記疎水性薬剤を封入すること、および
    前記ナノ粒子を前記被検体に投与すること
    を含む、方法。
  13. 請求項1に記載の少なくとも1種のPEAポリマーを合成する方法であって:
    エステル交換反応に好適な条件下、水溶液中でα,ωC〜C20二酸クロリドまたはその活性ジ−エステルとC〜C20ジオールの熱縮合から誘導されたモノマーとを2つのプロリン分子と接触させること、および
    前記エステル交換反応により形成された前記PEAポリマーを前記水溶液から分離すること
    を含む、方法。
  14. 前記エステル交換反応の前記条件は真空下での約220℃〜約240℃の範囲の温度を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記ジオールはHO(CH6〜8OHである、請求項13に記載の方法。
  16. 形成された前記PEAポリマーの平均分子量(Mw)は約14,000Da〜約77,000Daの範囲にある、請求項13に記載の方法。
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