JP2006089737A - 重合方法及び重合装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ノズル口からそれぞれ気相中に噴出させた第1液及び第2液を気相中で衝突させて混合し、該混合系内において、重合性モノマーを重合開始剤の存在下に重合させて重合物を得る液滴重合法において、ノズルの閉塞を防止する。
【解決手段】第1液及び第2液を噴出させる噴霧ノズル1のノズル口1A近傍のノズル外壁面に、ノズル閉塞防止用の液膜4を形成させる。このノズル閉塞防止用の液としては第1液,第2液及び重合により得られる重合物のうちのいずれか1以上と親和性の高いものが好ましく用いられる。
【選択図】図1
【解決手段】第1液及び第2液を噴出させる噴霧ノズル1のノズル口1A近傍のノズル外壁面に、ノズル閉塞防止用の液膜4を形成させる。このノズル閉塞防止用の液としては第1液,第2液及び重合により得られる重合物のうちのいずれか1以上と親和性の高いものが好ましく用いられる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ノズル口からそれぞれ気相中に噴出させた第1液及び第2液を気相中で衝突させて混合し、該混合系内において、重合性モノマーを重合開始剤の存在下に重合させて重合物を得る液滴重合法において、ノズルの閉塞を防止するための重合方法及び重合装置に関する。
従来、重合性モノマーを含有する液と重合開始剤を含有する液をそれぞれ気相中に噴出させて液滴状で衝突させて混合することにより、重合反応を進行させる液滴重合法が知られている。液滴重合法は、重合開始剤と接触することにより重合性モノマーが瞬時に重合する場合に特に有効な方法である。例えば、脂肪族不飽和カルボン酸を重合開始剤と接触させることによりラジカル重合させて吸水性ポリマーを製造する場合、重合開始剤の選択によってはラジカル重合反応が極めて速くなる。従来、吸水性ポリマーは、一般的に溶液重合法や逆相懸濁重合法により製造されていたが、これらの方法では、重合熱を除去しにくいため重合速度を上げるのに限界があった。そこで近年になって、重合熱の除去が効率的に行われる液滴重合法を用いて吸水性ポリマーを製造することが提案され、実用化に到っている。
吸水性ポリマーの製造に液滴重合法を採用すれば、溶液重合法で必要とされる粉砕工程や、逆相懸濁重合法で必要とされる吸水性ポリマーと有機溶媒との分離工程や、有機溶媒の蒸留回収工程が不要となる。また、条件次第では重合熱の一部を吸水性ポリマー中に含まれる水分の蒸発に利用することができるため、後に続く乾燥工程でのエネルギー負荷を低減することができ、エネルギー的に非常に有利であるという利点がある。更に、液滴重合法によれば、気相中で混合した液滴を移動する繊維質基材の上に直接落下させることにより、吸水性樹脂粉末の取り扱い工程を経ることなく、繊維質基材に吸水性樹脂粒子が固定化された吸水性複合体を直接製造することができるという利点もある。この際、液滴の落下のタイミングを調節したり、繊維質基材の移動速度を調節したりすることにより、所望の吸水能を有する吸水性複合体を容易に製造することができる。従って、液滴重合法を利用することにより、吸水性及び吸水速度が高く、高吸水性樹脂粒子が繊維質基材上に安定性よく固定化された吸水性複合体を提供することが可能となる(特開平9−67403号公報、特開平10−113556号公報、特開2003−113203号公報)。
しかし、液滴重合法は、第1液と第2液を気相中で衝突させ、このときの衝突エネルギーを両液の混合に使用するものであることから、混合されずに、この衝突部位で弾き飛ばされて発生した微細液滴が、落下せずに第1液と第2液の噴出ノズル口周りに付着し、この部分で経時により重合成長し、最終的にはノズル口を閉塞させるという問題がある。特に、液滴重合法は、前述の如く、重合速度が速いことに特徴があり、このため、重合生成物によるノズルの閉塞が起こり易い。このため、液滴重合法では、長時間の連続製造ができず、頻繁に反応を停止させてノズル周辺の清掃を行う必要があり、このことが生産効率の向上を阻む要因となっていた。
USP3,929,291号公報には、ノズル口に向けて直接水などの液体をスプレーして閉塞を回避する方法が開示されている。しかし、この方法を第1液と第2液を気相中で衝突、混合させる液滴重合法に適用すると、スプレーされた水が液の噴出、衝突、混合を不安定化させ、ノズル下方の気相ではなく、ノズル口部分で第1液と第2液との混合が起こるようになり、このためにノズル口部分で重合が進行してかえってノズル口の閉塞が助長されることが判明した。
特開平9−67403号公報
特開平10−113556号公報
特開2003−113203号公報
USP3,929,291号公報
本発明は、ノズル口からそれぞれ気相中に噴出させた第1液及び第2液を気相中で衝突させて混合し、該混合系内において、重合性モノマーを重合開始剤の存在下に重合させて重合物を得る液滴重合法において、ノズルの閉塞を防止するための重合方法及び重合装置を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、ノズル口近傍のノズル外壁面にノズル閉塞防止用の液による保護液膜を形成することにより、液滴重合法におけるノズルの閉塞を有効に防止し得ることを見出し、本発明を提供するに至った。
即ち、本発明は、次を要旨とするものである。
本発明(請求項1)の重合方法は、ノズル口からそれぞれ気相中に噴出させた第1液及び第2液を気相中で衝突させて混合し、該混合系内において、重合性モノマーを重合開始剤の存在下に重合させて重合物を得る重合方法において、該第1液及び第2液を噴出させるノズル口近傍のノズル外壁面に、ノズル閉塞防止用の液膜を形成させることを特徴とする。
請求項2の重合方法は、請求項1において、前記ノズル口へ向けて、前記ノズル閉塞防止用の液を連続的又は断続的に流動させることにより、前記液膜を形成することを特徴とする。
請求項3の重合方法は、請求項1又は2において、前記ノズル閉塞防止用の液が、前記重合開始剤を含まない前記第1液及び/又は前記第2液であることを特徴とする。
請求項4の重合方法は、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記ノズル閉塞防止用の液が、前記重合物を溶解ないし膨潤させる液であることを特徴とする。
請求項5の重合方法は、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記ノズル閉塞防止用の液が、前記第1液、前記第2液及び前記重合物のいずれか1以上と親和性の高い液であることを特徴とする。
請求項6の重合方法は、請求項1ないし5のいずれか1項において、前記ノズル外部から前記ノズル閉塞防止用の液を前記ノズル外壁面に向けて噴霧することにより前記液膜を形成することを特徴とする。
請求項7の重合方法は、請求項1ないし6のいずれか1項において、前記ノズル口より上流側の該ノズル壁から、前記ノズル閉塞防止用の液を流出させることにより前記液膜を形成することを特徴とする。
請求項8の重合方法は、請求項1ないし7のいずれか1項において、前記第1液及び前記第2液の少なくとも一方を、空間的に広がるように液膜状に前記ノズル口から噴出させることを特徴とする。
請求項9の重合方法は、請求項1ないし8のいずれか1項において、前記重合開始剤が酸化剤と還元剤からなるレドックス系重合開始剤であり、前記重合性モノマーが前記第1液及び第2液の少なくとも一方に含まれており、該酸化剤が前記第1液及び第2液の一方に含まれ、該還元剤が前記第1液及び第2液の他方に含まれていることを特徴とする。
本発明(請求項10)の重合装置は、ノズル口からそれぞれ気相中に噴出させた第1液及び第2液を気相中で衝突させて混合し、該混合系内において、重合性モノマーを重合開始剤の存在下に重合させて重合物を製造するための重合装置において、該第1液及び第2液を噴出させるためのノズルと、該ノズルのノズル口近傍のノズル外壁面に、ノズル閉塞防止用の液膜を形成するための液膜形成手段とを有することを特徴とする。
請求項11の重合装置は、請求項10において、前記液膜形成手段が、前記ノズル外壁面に向けて、前記ノズル閉塞防止用の液を噴霧する噴霧手段であることを特徴とする。
請求項12の重合装置は、請求項10において、前記液膜形成手段が、前記ノズルの外壁面に設けられた、前記ノズル閉塞防止用の液をノズル内からノズル外へ流出させるためのスリット又は開孔であることを特徴とする。
本発明の重合方法及び重合装置によれば、ノズル口からそれぞれ気相中に噴出させた第1液及び第2液を気相中で衝突させて混合し、該混合系内において、重合性モノマーを重合開始剤の存在下に重合させて重合物を得る液滴重合法において、ノズル口近傍のノズル外壁面にノズル閉塞防止用の液による保護液膜を形成することにより第1液と第2液がノズル口周辺に付着して重合することによるノズルの閉塞を効果的に防止することができる。このため、長時間反応を停止することなく、重合物を効率的に連続製造することができる。
以下に本発明の重合方法及び重合装置の実施の形態を詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」はその前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
<噴霧ノズル>
本発明で用いる噴霧ノズルは、後述するような、液滴重合法用の第1液及び第2液を気相中に噴出させて両液を衝突させて混合することができるものであれば良く、特に制限はないが、例えば、特許第3145156号公報に示されるような針状の2本一組のノズル、特開平11−49805号公報に示されるようなスリット型ノズル等が使用できる。好ましくは、特開2003−113203号公報に示される第1液及び第2液の少なくとも一方を空間的に広がるように液膜状に噴出させ、かつ、噴出時の液膜断面が曲線部を含むように噴出したり、中空円になるように噴出したりすることができるノズル、特に好ましくは、2重同芯渦巻噴射ノズルを用いることができる。
本発明で用いる噴霧ノズルは、後述するような、液滴重合法用の第1液及び第2液を気相中に噴出させて両液を衝突させて混合することができるものであれば良く、特に制限はないが、例えば、特許第3145156号公報に示されるような針状の2本一組のノズル、特開平11−49805号公報に示されるようなスリット型ノズル等が使用できる。好ましくは、特開2003−113203号公報に示される第1液及び第2液の少なくとも一方を空間的に広がるように液膜状に噴出させ、かつ、噴出時の液膜断面が曲線部を含むように噴出したり、中空円になるように噴出したりすることができるノズル、特に好ましくは、2重同芯渦巻噴射ノズルを用いることができる。
以下に、特開2003−113203号公報に開示される2重同芯渦巻噴射ノズルについて図4を参照して説明する。図4は本発明に好適な2重同芯渦巻噴射ノズルを示す図であって、(a)図は上部導入管部分の横断面図、(b)図は(a)図のB−B線に沿う断面図、(c)図は斜視図である。
この2重同芯渦巻噴射ノズルは、第1液噴出用の第1のノズル10と、第2液噴出用の第2のノズル20とが同芯円状に設けられている。第1のノズル10は上部の大径の筒状部よりなる液導入部11と、下部の小径の筒状部よりなる液噴出部13と、これらの筒状部の間に設けられた下方に向って縮径するテーパー部12とで構成され、液導入部11には、第1液を導入するための2本の導入管14A,14Bがその筒状部の接線方向に相対向して設けられている。第2のノズル20も第1のノズル10と同様に、上部の大径の筒状部よりなる液導入部21と、下部の小径の筒状部よりなる液噴出部23と、これらの筒状部の間に設けられた下方に向って縮径するテーパー部22とで構成され、液導入部21には、第2液を導入するための2本の導入管24A,24Bがその筒状部の接線方向に相対向して設けられている。第1液は導入管14A,14B内を通って送液され、液導入部11内に勢いよく導入される。第1液は、遠心力と重力によって液導入部11から、テーパー部12の内壁をらせん状の軌跡を辿りながら流下して、液噴出部13に到達する。同様に、第2液は導入管24A,24B内を通って送液され、液導入部21内に勢いよく導入され、遠心力と重力によって液導入部21から、テーパー部22の内壁をらせん状の軌跡を辿りながら流下して、液噴出部23に到達する。液噴出部13,23に到達した第1液と第2液は、図4(c)に示すように、それぞれノズル口10A,20Aでノズル10,20の接線方向の速度成分を持って噴出し、気相中で衝突、合流して混合される。
本発明においては、このような噴霧ノズルの液噴出ノズル口近傍のノズル外壁面、即ち、第1液及び第2液が噴出されるノズル口の上流側の、ノズル口から噴出した液や重合進行中の液滴が飛来しない距離からノズル口までのノズル外壁面に、ノズル閉塞防止用の液膜(以下ノズル閉塞防止用の液を「保護液」と称し、その液膜を「保護液膜」と称す場合がある。)を形成する。
この保護液膜は、ノズル口へ向けて、ノズル外壁面を保護液が連続的又は断続的に流下するように形成することが好ましい。
このように保護液膜を形成する方法としては特に制限はないが、噴霧ノズルの近傍にノズルの保護液膜形成外壁面に向けて保護液を噴霧する方法、或いは噴霧ノズル自体に保護液吐出用のスリット又は開孔を設け、このスリット又は開孔から保護液膜形成面に保護液を流下させる方法が挙げられる。
例えば、図4に示す2重同芯渦巻噴射ノズルの場合、図1に示す如く、噴霧ノズル1の保護液膜形成面近傍に保護液スプレーノズル2A,2Bを設け、このスプレーノズル2A,2Bから保護液を噴霧ノズル1の保護液膜形成面にスプレーすることにより、保護液膜3を形成する方法、図2,3に示す如く、噴霧ノズル1の保護液膜形成面上部位置に保護液吐出用のスリット4又は開孔5を設け、このスリット4又は開孔5から保護液を吐出、流下させて保護液膜3を形成する方法が挙げられる。なお、図2,3に示す如く、噴霧ノズル1から保護液を吐出させる場合、噴霧ノズル1の上部大径筒状部1Dは、例えば更に保護液用の室を最外周部分に設けた3重構造とする。
前述の如く、保護液膜は、噴霧ノズルのノズル口から噴出した液や重合進行中の液滴が飛来しない距離からノズル口までのノズル外壁面に形成される。この保護液膜形成面は、例えば、図4に示す2重同芯渦巻噴射ノズルの場合、第2のノズル20の液噴出部23とその上部のテーパー部22であり、このテーパー部22の上部の液導入部21にはノズル口から噴出した液や重合進行中の液滴が飛来することは殆どないため、保護液膜はこの液噴出部23とその上部のテーパー部22に形成することが好ましい。従って、図1においては、噴霧ノズル1のノズル口1Aが形成された下部小径筒状部1Bとその上のテーパー部1Cに保護液膜3を形成し得るように、保護液スプレーノズル2A,2Bが設けられている。また、図2,3において、保護液吐出用スリット4、開孔5は噴霧ノズル1のテーパー部1Cと上部大径筒状部1Dとの境界部に設けられている。
<保護液>
保護液としては、第1液,第2液及び重合により得られる重合物のうちのいずれか1以上と親和性の高いものが好ましく用いられる。例えば、第1液及び/又は第2液に含まれる重合性モノマーを溶解し得る溶媒を使用することができる。
保護液としては、第1液,第2液及び重合により得られる重合物のうちのいずれか1以上と親和性の高いものが好ましく用いられる。例えば、第1液及び/又は第2液に含まれる重合性モノマーを溶解し得る溶媒を使用することができる。
このような溶媒としては、重合性モノマーが水溶性重合性モノマーの場合は、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類等の親水性溶媒の1種又は2種以上を用いることができる。また、親油性重合性モノマーの場合は、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、シクロヘプタンなどの飽和炭化水素類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類等の親油性溶媒の1種又は2種以上を用いることができる。更には、重合開始剤の添加されていない該重合性モノマー、重合開始剤の添加されていない該重合性モノマーに対して親和性の高い重合性モノマーなどを用いることもできる。
また、保護液としては、重合により得られる微粒状の重合生成物を溶解もしくは膨潤できる溶媒を用いることもできる。この溶媒としても上述の親水性溶媒や親油性溶媒が使用できる。
保護液の流量及び保護液膜の膜厚は、重合性モノマー、重合微粒子がノズル口近傍に付着して滞留しない程度であればかまわないが、第1液及び第2液の噴出を妨害しない程度の流量、膜厚を選択する必要がある。例えば、図1〜3に示すような噴射ノズル1のノズル外壁面に保護液膜を形成する場合、用いる保護液や噴出させる第1液,第2液の組成、流量等によっても異なるが、保護液膜の膜厚は0.01〜2mm程度で、流量は保護液膜形成面1m2当たり、10〜2000ml/min程度とすることが好ましい。
<液滴重合法>
以下に本発明が適用される液滴重合法について説明する。
以下に本発明が適用される液滴重合法について説明する。
本発明の重合方法では、重合性モノマーと重合開始剤が、それぞれ第1液又は第2液の少なくとも一方に含まれている。重合性モノマーが含まれている液は、2液を混合する前に重合が進行しないようにしておく必要がある。例えば、重合開始剤として、酸化剤と還元剤からなるレドックス系重合開始剤を使用するときには、第1液に酸化剤、第2液に還元剤を含有させておくことができる。このとき、重合性モノマーは第1液と第2液のいずれか一方又は両方に含有させておくことができる。また、第1液に重合性モノマーを含有させておき、第2液を使用直前に酸化剤と還元剤を混合することにより調製してもよい。
本発明の重合方法に使用する重合性モノマーの種類は特に制限されない。例えば、ビニル化合物、ビニリデン化合物、ビニレン化合物、環状オレフィン化合物等を用途に応じて適宜選択して使用することができる。これらの重合性モノマーは、置換基の種類によって水溶性重合性モノマーと油溶性重合性モノマーに大別される。水溶性重合性モノマーとしては、オレフィン系不飽和カルボン酸又はその塩、オレフィン系不飽和スルホン酸又はその塩、オレフィン系不飽和アミン、オレフィン系不飽和アミド等を挙げることができる。また、油溶性重合性モノマーとしては、スチレン、イソブテン、塩化ビニル、酢酸ビニル、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類等を挙げることができる。本発明で用いることができる重合性モノマーの具体例や反応例については、大津隆行著「高分子合成の化学」(化学同人)34〜43頁等を参照することができる。これらのモノマーは単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の重合方法を種々のモノマーに適用することによって、従来、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法で得られていた各種ポリマーを効率良く製造することができる。また、従来、乳化重合や懸濁重合に供していた重合性モノマーを本発明の重合方法に適用することで、ソープフリー(界面活性剤不使用)の重合が可能になる。これによって、例えば粘着剤、接着剤、塗料、インキ等を提供することができる。また、本発明の重合方法では、モノマー種を選択したり、2液の混合状態をコントロールしたりすることによって、ポリマー構造を制御(例えば、コアシェル構造の構築、マイクロカプセルの製造、ブロックポリマーの製造)することも可能である。これによって、例えば感圧粘着剤、感圧接着剤、シーラント、色素、顔料、薬品、ハードコート、離型剤等を提供することができる。
以下において、従来は懸濁重合法又は溶液重合法で得られていた吸水性ポリマーを、本発明の重合方法によって製造する方法を具体的に説明する。吸水性ポリマーを製造する場合には、重合性モノマーとして脂肪族不飽和カルボン酸又はその塩が好ましく選択される。具体的には、ビニル化合物であるアクリル酸又はその塩、ビニリデン化合物であるメタクリル酸又はその塩等の不飽和モノカルボン酸又はその塩、或いはマレイン酸又はその塩、フマル酸又はその塩、イタコン酸又はその塩等の不飽和ジカルボン酸又はその塩を例示することができる。これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。この中で好ましいのはアクリル酸又はその塩、及びメタクリル酸又はその塩であり、特に好ましいのはアクリル酸又はその塩である。水溶性あるいは吸水性ポリマーを製造する場合には、これらの脂肪族不飽和カルボン酸又はその塩を、重合性モノマーの全量に対して50モル%以上用いることが好ましく、80モル%以上用いることがより好ましい。
脂肪族不飽和カルボン酸の塩としては、水溶性の塩、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等が通常用いられる。また、その中和度は、目的に応じて適宜定められるが、アクリル酸の場合には、カルボキシル基の20〜90モル%がアルカリ金属塩又はアンモニウム塩に中和されたものが好ましい。アクリル酸モノマーの部分中和度が20モル%未満であると、生成する吸水性ポリマーの吸水能が著しく低下する傾向がある。
アクリル酸モノマーの中和には、アルカリ金属の水酸化物や重炭酸塩等又は水酸化アンモニウム等を使用することができるが、好ましいのはアルカリ金属水酸化物であり、その具体例としては水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムが挙げられる。
また、本発明の重合方法により吸水性ポリマーを製造する場合には、前記の脂肪族不飽和カルボン酸以外にこれらと共重合可能な重合性モノマー、例えば、(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを共重合させることができる。また、低水溶性モノマーではあるが、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸アルキルエステル類等も生成する吸水性ポリマーの性能を低下させない範囲の量で共重合させることができる。なお、本明細書中「(メタ)アクリル」という用語は、「アクリル」及び「メタクリル」の何れをも意味するものとする。
本発明で用いる重合性モノマー含有液に含まれる重合性モノマーの濃度は、目的に応じて適宜決定することができる。例えば、脂肪族不飽和カルボン酸又はその塩を主成分として含む重合性モノマー含有液の場合は、重合性モノマーの濃度を20重量%以上にすることが好ましく、25重量%以上にすることがより好ましい。濃度が20重量%より少ないと重合速度が遅すぎ、ひいては重合後の吸水性ポリマーの吸水能が十分に得られなくなる傾向がある。上限は重合反応液の取り扱い上から80重量%程度とするのがよい。
本発明で用いる重合性モノマー含有液には、架橋剤を含有させておいてもよい。例えば、脂肪族不飽和カルボン酸又はその塩、特にアクリル酸又はその塩は、それ自身で自己架橋ポリマーを形成することがあるが、架橋剤を併用すれば架橋構造を積極的に形成させることができる。また、架橋剤を併用すると、一般に生成する吸水性ポリマーの吸水性能が向上する。架橋剤としては、前記重合性モノマーと共重合可能なジビニル化合物、例えば、N,N′−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート類等、ならびにカルボン酸と反応し得る2個以上の官能基を有する水溶性の化合物、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル等のポリグリシジルエーテル等が好適に使用される。この中で特に好ましいのは、N,N′−メチレンビス(メタ)アクリルアミドである。架橋剤の使用量は、モノマーの仕込み量に対して0.001〜1重量%、好ましくは、0.01〜0.5重量%である。なお、これらの架橋剤は開始剤混合液に含有させてもよい。
本発明の重合方法には、この他に特開平9−255704号公報[0012]〜[0015]に記載されている材料を使用することもできる。
本発明の重合方法に使用する重合開始剤の種類は、重合性モノマーの重合を開始させることができるものであれば特にその種類は制限されない。例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル等の過酸化物や、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系化合物のような熱分解型の重合開始剤を用いることができる。また、前述のようなレドックス系重合開始剤を好ましく用いることができる。レドックス系重合開始剤としては、一般に、酸化性を示すラジカル発生剤と還元剤との組合せからなるものを用いるのが好ましい。
水系レドックス系重合開始剤の酸化剤としては、過硫酸塩や過酸化水素等を挙げることができる。また、水系レドックス系重合開始剤の還元剤としては、第1鉄塩や亜硫酸ナトリウム等の無機系還元剤や、アルコール類、アミン類、アスコルビン酸等の有機系還元剤を挙げることができる。非水系レドックス系重合開始剤の酸化剤としては、t−ブチルヒドロペルオキシドやクメンヒドロペルオキシド等のヒドロペルオキシド類、過酸化ジアルキル類、過酸化ジアシル類等を挙げることを挙げることができる。また、非水系レドックス系重合開始剤の還元剤としては、第3アミン類、ナフテン酸塩、メルカプタン類等を挙げることができる。レドックス系重合開始剤の酸化剤は、重合性モノマーに対して0.01〜10重量%、特に0.1〜2重量%となるように用いるのが好ましい。また、レドックス系重合開始剤の還元剤は、重合性モノマーに対して0.01〜10重量%、特に0.1〜2重量%となるように用いるのが好ましい。
なお、重合開始剤については、上記以外に大津隆行著「改定高分子合成の化学」(化学同人)59〜69頁に記載される材料や技術を利用することもできる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明の特徴を更に具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
実施例1
80重量%のアクリル酸水溶液125重量部に、48.5重量%の水酸化ナトリウム水溶液57.3重量部、水6.4重量部、架橋剤としてN,N−メチレンビスアクリルアミド0.15重量部と更に酸化剤として30重量%の過酸化水素水溶液5.0重量部を加えて溶液Aを調製した。溶液Aのモノマー濃度は60重量%、中和度は50モル%であった。
80重量%のアクリル酸水溶液125重量部に、48.5重量%の水酸化ナトリウム水溶液57.3重量部、水6.4重量部、架橋剤としてN,N−メチレンビスアクリルアミド0.15重量部と更に酸化剤として30重量%の過酸化水素水溶液5.0重量部を加えて溶液Aを調製した。溶液Aのモノマー濃度は60重量%、中和度は50モル%であった。
これとは別に80重量%のアクリル酸水溶液125重量部に、48.5重量%の水酸化ナトリウム水溶液57.3重量部、水9.9重量部、架橋剤としてN,N−メチレンビスアクリルアミド0.15重量部と更に還元剤としてL−アスコルビン酸1.5重量部を加えて溶液Bを調製した。溶液Bのモノマー濃度は60重量%、中和度は50モル%であった。
図4に示す2重同芯渦巻噴射ノズル(ただし、図2に示す如く、保護液吐出用スリット4を設け、上部大径筒状部1Dは3重同芯状構造とした。)を用い、第1のノズル10と第2のノズル20にそれぞれ上記のモノマー溶液A,Bを供給して重合を行った。この渦巻噴射ノズルの第1のノズル10のノズル口10Aの口径は1.0mmで、第2のノズル20のノズル口20Aの口径は2.5mmである。各溶液の液温は40℃とし、ポンプを用いて第1のノズル10からは溶液Aを流量300ml/min、吐出圧0.5MPaで噴出させ、第2のノズル20からは、溶液Bを流量300ml/min、吐出圧0.2MPaで噴出させた。また、溶液A,Bの噴出と同時に保護液吐出用スリット4から保護液として水を連続的に吐出させて、ノズルの下部小径筒状部とテーパー部のノズル外壁面に膜厚0.5mmの保護液膜を形成した。なお、保護液膜の厚みは、保護液供給量を保護液形成面積で除して求めた。このときの保護液供給量(吐出流量)は、ノズルの保護液膜形成面1m2当たり500ml/minであり、保護液がスリットから流下してノズル口に到達しても、溶液A,Bにより形成される噴出液膜に乱れは見られなかった。
溶液A及び溶液Bはノズルの出口付近で衝突、微粒化し、液滴となって重合を進行させながら気相中(空気中、温度50℃)を落下した。液滴の一部は気相中で衝突し凝集粒状体を形成し、ノズルの噴出口の先端より下方3mに設置したポリエステル製不織布基材(目付量:30g/m2)上に落下し、該基材上で重合を完了させ、吸水性複合体を形成した。この吸水性複合体を110℃で1時間乾燥させた。
このようにして得られた吸水性複合体について、下記1),2)の評価を行い、結果を表1に示した。また、このような吸水性複合体の製造を10時間継続して行った後に得られた吸水性複合体についても同様の評価を行って結果を表1に示した。
1)平均粒子径の測定
吸水性複合体の複数箇所の光学顕微鏡写真を撮影後、撮影された吸水性樹脂粒子の中から100個を任意に選択して各々の粒子短径を計測した。測定値の平均値を求めて、粒子の平均粒子短径とした。なお、ここにおいて粒子短径とは、粒子の径が最も長くなるようにとった長径に直交する径のうち最大のものをいう。
2)生理食塩水保水能の測定
吸水性複合体に担持された吸水性樹脂の重量W1が1gとなるように吸水性複合体を切断し、250メッシュのナイロン袋(20cm×10cm)に入れて、室温の生理食塩水(濃度0.9重量%)500cm3中に30分間浸漬した。次いでナイロン袋を引き出し、15分間懸垂して水切りした後、遠心分離器を用いて90Gで90秒間脱水した。脱水後ナイロン袋の重量W2を測定した。また吸水性ポリマーを担持していない不織布を吸水性複合体と同じ大きさに切断し、同様の操作を行い脱水後の重量W3を測定した。生理食塩水の保水能は以下の式に従って算出した。ここでW1〜W3の単位はすべてgである。
1)平均粒子径の測定
吸水性複合体の複数箇所の光学顕微鏡写真を撮影後、撮影された吸水性樹脂粒子の中から100個を任意に選択して各々の粒子短径を計測した。測定値の平均値を求めて、粒子の平均粒子短径とした。なお、ここにおいて粒子短径とは、粒子の径が最も長くなるようにとった長径に直交する径のうち最大のものをいう。
2)生理食塩水保水能の測定
吸水性複合体に担持された吸水性樹脂の重量W1が1gとなるように吸水性複合体を切断し、250メッシュのナイロン袋(20cm×10cm)に入れて、室温の生理食塩水(濃度0.9重量%)500cm3中に30分間浸漬した。次いでナイロン袋を引き出し、15分間懸垂して水切りした後、遠心分離器を用いて90Gで90秒間脱水した。脱水後ナイロン袋の重量W2を測定した。また吸水性ポリマーを担持していない不織布を吸水性複合体と同じ大きさに切断し、同様の操作を行い脱水後の重量W3を測定した。生理食塩水の保水能は以下の式に従って算出した。ここでW1〜W3の単位はすべてgである。
実施例2
実施例1において、スリットから保護液を吐出させる代りに、図1に示す如く、スプレーノズルにより保護液をノズル外壁面に向けて噴霧したこと以外は同様にして重合を行い(このときの保護液噴霧流量及び保護液膜厚は実施例1と同様である。)、得られた吸水性複合体について同様に評価を行って結果を表1に示した。
実施例1において、スリットから保護液を吐出させる代りに、図1に示す如く、スプレーノズルにより保護液をノズル外壁面に向けて噴霧したこと以外は同様にして重合を行い(このときの保護液噴霧流量及び保護液膜厚は実施例1と同様である。)、得られた吸水性複合体について同様に評価を行って結果を表1に示した。
実施例3
実施例1において、スリットからの保護液の吐出流量を2倍にして膜厚1mmの保護液膜を形成したこと以外は同様にして重合を行い、得られた吸水性複合体について同様に評価を行って結果を表1に示した。
実施例1において、スリットからの保護液の吐出流量を2倍にして膜厚1mmの保護液膜を形成したこと以外は同様にして重合を行い、得られた吸水性複合体について同様に評価を行って結果を表1に示した。
実施例4
実施例3において、スリットからの保護液の吐出を1分おきに間欠的に行った(1分吐出、1分停止)こと以外は同様にして重合を行い(このときの平均保護液吐出流量及び保護液膜厚は実施例1と同様である。)、得られた吸水性複合体について同様に評価を行って結果を表1に示した。
実施例3において、スリットからの保護液の吐出を1分おきに間欠的に行った(1分吐出、1分停止)こと以外は同様にして重合を行い(このときの平均保護液吐出流量及び保護液膜厚は実施例1と同様である。)、得られた吸水性複合体について同様に評価を行って結果を表1に示した。
比較例1
実施例1において、保護液吐出用スリットから保護液を吐出させなかったこと以外は同様にして重合を行ったところ、重合開始30分後にはノズル付近に滞流しているモノマーがノズル口に付着し、ノズル口付近にポリマー塊が生成してノズルが閉塞し、運転不能な状態となった。
実施例1において、保護液吐出用スリットから保護液を吐出させなかったこと以外は同様にして重合を行ったところ、重合開始30分後にはノズル付近に滞流しているモノマーがノズル口に付着し、ノズル口付近にポリマー塊が生成してノズルが閉塞し、運転不能な状態となった。
比較例2
比較例1と同様に保護液を吐出させずに重合を行い、重合開始から約27分後に、ノズル付近に滞流しているモノマーがノズル口に付着し、ノズル口近傍でポリマーが少量生成してきたので、実施例3と同条件で保護液吐出用スリットから保護液を吐出させたが、ノズル口付近のポリマー塊が生長してノズルが閉塞し、運転不能な状態となった。
比較例1と同様に保護液を吐出させずに重合を行い、重合開始から約27分後に、ノズル付近に滞流しているモノマーがノズル口に付着し、ノズル口近傍でポリマーが少量生成してきたので、実施例3と同条件で保護液吐出用スリットから保護液を吐出させたが、ノズル口付近のポリマー塊が生長してノズルが閉塞し、運転不能な状態となった。
表1から明らかなように、本発明に従って、ノズル外壁面に保護液膜を形成することにより望ましい吸水性樹脂粒径を有し、吸水性に優れた吸水性複合体を長期間連続して安定に製造することができることが分かる。これに対して、保護液膜を形成しなかった比較例1では、ノズルの閉塞のために安定して重合を継続することができず、また、重合開始後、既にノズルにポリマーが付着した後に保護液を供給した比較例2でも、閉塞を防止し得なかった。
1 噴霧ノズル
2A,2B 保護液スプレーノズル
3 保護液膜
4 保護液吐出用スリット
5 保護液吐出用開孔
10 第1のノズル
10A ノズル口
20 第2のノズル
20A ノズル口
11,21 液導入部
12,22 テーパー部
13,23 液噴出部
14A,14B,24A,24B 導入管
2A,2B 保護液スプレーノズル
3 保護液膜
4 保護液吐出用スリット
5 保護液吐出用開孔
10 第1のノズル
10A ノズル口
20 第2のノズル
20A ノズル口
11,21 液導入部
12,22 テーパー部
13,23 液噴出部
14A,14B,24A,24B 導入管
Claims (12)
- ノズル口からそれぞれ気相中に噴出させた第1液及び第2液を気相中で衝突させて混合し、該混合系内において、重合性モノマーを重合開始剤の存在下に重合させて重合物を得る重合方法において、該第1液及び第2液を噴出させるノズル口近傍のノズル外壁面に、ノズル閉塞防止用の液膜を形成させることを特徴とする重合方法。
- 請求項1において、前記ノズル口へ向けて、前記ノズル閉塞防止用の液を連続的又は断続的に流動させることにより、前記液膜を形成することを特徴とする重合方法。
- 請求項1又は2において、前記ノズル閉塞防止用の液が、前記重合開始剤を含まない前記第1液及び/又は前記第2液であることを特徴とする重合方法。
- 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記ノズル閉塞防止用の液が、前記重合物を溶解ないし膨潤させる液であることを特徴とする重合方法。
- 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記ノズル閉塞防止用の液が、前記第1液、前記第2液及び前記重合物のいずれか1以上と親和性の高い液であることを特徴とする重合方法。
- 請求項1ないし5のいずれか1項において、前記ノズル外部から前記ノズル閉塞防止用の液を前記ノズル外壁面に向けて噴霧することにより前記液膜を形成することを特徴とする重合方法。
- 請求項1ないし6のいずれか1項において、前記ノズル口より上流側の該ノズル壁から、前記ノズル閉塞防止用の液を流出させることにより前記液膜を形成することを特徴とする重合方法。
- 請求項1ないし7のいずれか1項において、前記第1液及び前記第2液の少なくとも一方を、空間的に広がるように液膜状に前記ノズル口から噴出させることを特徴とする重合方法。
- 請求項1ないし8のいずれか1項において、前記重合開始剤が酸化剤と還元剤からなるレドックス系重合開始剤であり、前記重合性モノマーが前記第1液及び第2液の少なくとも一方に含まれており、該酸化剤が前記第1液及び第2液の一方に含まれ、該還元剤が前記第1液及び第2液の他方に含まれていることを特徴とする重合方法。
- ノズル口からそれぞれ気相中に噴出させた第1液及び第2液を気相中で衝突させて混合し、該混合系内において、重合性モノマーを重合開始剤の存在下に重合させて重合物を製造するための重合装置において、
該第1液及び第2液を噴出させるためのノズルと、該ノズルのノズル口近傍のノズル外壁面に、ノズル閉塞防止用の液膜を形成するための液膜形成手段とを有することを特徴とする重合装置。 - 請求項10において、前記液膜形成手段が、前記ノズル外壁面に向けて、前記ノズル閉塞防止用の液を噴霧する噴霧手段であることを特徴とする重合装置。
- 請求項10において、前記液膜形成手段が、前記ノズルの外壁面に設けられた、前記ノズル閉塞防止用の液をノズル内からノズル外へ流出させるためのスリット又は開孔であることを特徴とする重合装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005246255A JP2006089737A (ja) | 2004-08-27 | 2005-08-26 | 重合方法及び重合装置 |
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JP2004248686 | 2004-08-27 | ||
JP2005246255A JP2006089737A (ja) | 2004-08-27 | 2005-08-26 | 重合方法及び重合装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008086976A1 (de) * | 2007-01-16 | 2008-07-24 | Basf Se | Verfahren zur herstellung von polymerpartikeln durch polymerisation von flüssigkeitstropfen in einer gasphase |
-
2005
- 2005-08-26 JP JP2005246255A patent/JP2006089737A/ja active Pending
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WO2008086976A1 (de) * | 2007-01-16 | 2008-07-24 | Basf Se | Verfahren zur herstellung von polymerpartikeln durch polymerisation von flüssigkeitstropfen in einer gasphase |
US8114320B2 (en) | 2007-01-16 | 2012-02-14 | Basf Se | Method for producing polymer particles by the polymerization of fluid drops in a gas phase |
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