JP2006089245A - 給紙カセット - Google Patents

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毅 市川
Toru Nibu
亨 丹生
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Abstract

【課題】給紙カセットを画像形成装置本体に対し用紙の給送方向と直交方向に抜き差し可能に構成した場合において,分離爪による用紙の分離作用が適正に得られるようにする。
【解決手段】。
画像形成装置本体に向けて給送されるべき用紙Sが積層状態で収納されるカセット本体90に設けられていて,給送される用紙の給送方向前縁両角部SL,SRと係合することにより,給送される最上位の用紙を次位の用紙から分離させる一対の分離爪93L,93Rを備え,画像形成装置本体に対し用紙Sの給送方向Fと直交方向に,抜き差しされる給紙カセットであって,一対の分離爪93L,93Rの,用紙の給送方向Fと直交方向における長さが,給紙カセットの抜き差し方向奥側の分離爪93Lに比べ,手前側の分離爪93Rの方が大きく構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は,プリンター、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置に用いられる給紙カセットに関するものである。
従来の給紙カセットとして,画像形成装置本体に向けて給送されるべき用紙が積層状態で収納されるカセット本体と,このカセット本体に設けられていて,給送される用紙の給送方向前縁両角部と係合することにより,給送される最上位の用紙を次位の用紙から分離させる一対の分離爪とを備え,分離爪の用紙幅方向の取り付け位置を,用紙の厚さに応じて選択できるようにしたものが知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平5−139561号公報
給紙カセットは,通常,画像形成装置本体に対し用紙の給送方向と同方向に抜き差し可能に構成されるが,用紙の給送方向と直交方向に抜き差し可能に構成される場合もある。
そして,給紙カセットを,画像形成装置本体に対し用紙の給送方向と直交方向に抜き差し可能に構成した場合,給紙カセット装着時(挿入時)のショックないし慣性で用紙が奥側に寄った状態となり,給送時における用紙の給送方向前縁両角部の分離爪に対する係合長さが給送方向左右で異なってしまい,結果として,分離爪による分離作用が適正に得られなくなることがあるということが分かった。
このような課題は,上記特許文献1記載の構成によっては解決できない。
本発明の目的は,給紙カセットを画像形成装置本体に対し用紙の給送方向と直交方向に抜き差し可能に構成した場合において,分離爪による用紙の分離作用が適正に得られる給紙カセットを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の給紙カセットは,画像形成装置本体に向けて給送されるべき用紙が積層状態で収納されるカセット本体と,
このカセット本体に設けられていて,給送される用紙の給送方向前縁両角部と係合することにより,給送される最上位の用紙を次位の用紙から分離させる一対の分離爪とを備え,
前記画像形成装置本体に対し前記用紙の給送方向と直交方向に,抜き差しされる給紙カセットであって,
前記一対の分離爪の,前記用紙の給送方向と直交方向における長さが,前記給紙カセットの抜き差し方向奥側の分離爪に比べ,手前側の分離爪の方が大きく構成されていることを特徴とする。
このような構成によれば,一対の分離爪の,前記用紙の給送方向と直交方向における長さが,前記給紙カセットの抜き差し方向奥側の分離爪に比べ,手前側の分離爪の方が大きくなっているので,給紙カセット装着時(挿入時)のショックないし慣性で用紙が奥側に寄った状態となったとき,給送時における用紙の給送方向前縁両角部の分離爪に対する係合長さを給送方向左右で略同じにすることができる。
したがって,この発明によれば,給紙カセットを画像形成装置本体に対し用紙の給送方向と直交方向に抜き差し可能に構成した場合において,分離爪による用紙の分離作用を適正に得ることが可能となる。
前記カセット本体に,給送される用紙の両側縁を案内するサイドガイドが設けられている場合には,これらサイドガイドの案内面同士の間隔と用紙幅との差分だけ,前記手前側の分離爪の方を大きく構成する。
このように構成すれば,前記手前側の分離爪を必要以上に大きく構成する必要が無くなる。
以下、本発明に係る給紙カセットの実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は,本発明に係る給紙カセットの一実施の形態を用いた画像形成装置の一例の内部構造を示す概略正面図である。
この画像形成装置は,A4サイズの用紙(レターサイズ含む)を縦送りしてその両面にフルカラー画像を形成することのできるカラー画像形成装置であり,ケース11と,このケース11内に収容された,像担持体ユニット20と,露光手段としての露光ユニット30と,現像手段としての現像器(現像装置)40と,中間転写体ユニット50と,定着手段としての定着ユニット(定着器)60とを備えている。
ケース11には装置本体10の図示しないフレームが設けられており,このフレームに各ユニット等が取り付けられている。
像担持体ユニット20は,外周面に感光層を有する感光体21と,この感光体21の外周面を一様に帯電させる帯電手段としてのコロナ帯電器(スコロトロン帯電器)22とを有しており,このコロナ帯電器22により一様に帯電させられた感光体21の外周面を露光ユニット30からのレーザー光Lで選択的に露光して静電潜像を形成し,この静電潜像に現像器40で現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)とし,このトナー像を中間転写体ユニット50の中間転写ベルト51に一次転写部T1で一次転写し,さらに,二次転写部T2で,転写対象である用紙に二次転写させるようになっている。
ケース11内には,上記二次転写部T2により片面に画像が形成された用紙をケース11上面の用紙排出部(排紙トレイ)15に向けて搬送する搬送路16と,この搬送路16により用紙排出部15に向けて搬送された用紙をスイッチバックさせて他面にも画像を形成すべく前記二次転写部T2に向けて返送する返送路17とが設けられている。
70は,装置本体に対して着脱可能に構成された両面ユニットであり,この両面ユニット70が装着されることによって前記返送路17が完成される。
ケース11の下部には,複数枚の用紙を積層保持する給紙カセット18が設けられており,その用紙を一枚ずつ上記二次転写部T2に向けて給送する給紙ローラ19が設けられている。
上記両面ユニット70の下方には,手差し給紙部80をなすマルチパーパーストレイ81が設けられており,このマルチパーパーストレイ81にセットされた用紙を一枚ずつ給送する給紙ローラ82が装置本体に設けられている。
現像器40はロータリ現像器(ロータリ現像装置)であり,回転体本体41に対して,イエロートナー,シアントナー,マゼンタトナー,ブラックトナーが収容された各色用の現像器カートリッジ(図示せず)が着脱可能に装着されている。回転体本体41が矢印R方向に90度ピッチで回転することによって,各現像器カートリッジが備えている現像ローラ(図示せず)を感光体21に選択的に当接させ,感光体21の表面を選択的に現像することが可能となっている。
露光ユニット30は,上記レーザー光Lを感光体21に向けて照射する。
中間転写体ユニット50は,図示しないユニットフレームと,このフレームで回転可能に支持された駆動ローラ54と複数本の従動ローラに掛け回されて張架された前記中間転写ベルト51とを備えており,中間転写ベルト51が図示矢印方向に循環駆動される。感光体21と中間転写ベルト51との当接部において前記一次転写部T1が形成されており,駆動ローラと本体側に設けられた二次転写ローラ10bとの圧接部において前記二次転写部T2が形成される。
二次転写ローラ10bは,前記駆動ローラ54に対して(したがって中間転写ベルト51に対して)接離可能であり,接触した際に二次転写部T2が形成される。
したがって,カラー画像を形成する際には,二次転写ローラ10bが中間転写ベルト51から離間している状態で中間転写ベルト51上において複数色のトナー像が重ね合わされてカラー画像が形成され,その後,二次転写ローラ10bが中間転写ベルト51に当接し,その当接部(二次転写部T2)に用紙が供給されることによって中間転写ベルト51上から用紙上にカラー画像(トナー像)が転写(二次転写)されることとなる。
トナー像が転写された用紙は,定着ユニット60を通ることでトナー像が溶融定着され,上記排紙トレイ15に向けて排出される。
画像形成部への用紙の給送は,上述した給紙カセット18,手差し給紙部80のうちの1つから選択的になされる。
通常,給紙カセット18には,普通紙等が定常的にセットされるが,マルチパーパーストレイ81には,必要に応じて,種々の用紙がセットされる。すなわち,マルチパーパーストレイ81には,ユーザーの必要に応じて,普通紙,厚紙,葉書,封筒,OHPシート,その他の記録材が適宜セットされる。
図2は給紙カセット18を示す図で,(a)は平面図,(b)は正面図,(c)は右側面図である。
図3は図2(a)の部分省略拡大図である。
図1,図2に示すように,給紙カセット18は,給送されるべき用紙Sが積層状態で収納される略箱形状のカセット本体90と,このカセット本体90内に軸91(図1参照)で回動可能に取り付けられた押上板92と,カセット本体90に設けられていて,前記押上板92で押し上げられ給紙ローラ19で給送される最上位の用紙S(図2参照)の給送方向(図2矢印F方向)前縁両角部SL,SRと係合することにより当該最上位の用紙両角部SL,SRに撓み付けすることで当該最上位の用紙Sを次位の用紙と分離させるための一対の分離爪93L,93Rとを有している。
この実施の形態における給紙カセット18は,画像形成装置本体に対し用紙Sの給送方向と直交方向(図1において紙面と直交する方向であり,図2(a)において上下方向)に,抜き差しされる。なお,図2において,94は抜き差しする際の取っ手である。
このような構成とすると,前述したように,給紙カセット18装着時(挿入時)のショックないし慣性で用紙Sが奥側(図2(a)において上側)に寄った状態となる。
図2(a)および図1において,100(L,R)は給送される用紙の側縁Saを案内する左右のサイドガイドであり,これらサイドガイド100の案内面101(L,R)と,カッセト内に収納された用紙の側縁Saとの間には,通常,若干の隙間C(図3参照)がある。
このため,給紙カセット18装着時(挿入時)のショックないし慣性で,図3に示すように,用紙Sの左側縁SaLが左側サイドガイド100Lの内側面100Laに押しつけられるようにして,用紙Sが奥側(図3において上側)に上記隙間Cの分だけ,寄った状態となる。
このような状況において,仮に分離爪93L,Rを同一形状,すなわち,用紙の給送方向と直交方向における長さを同じに構成したとすると,前述したように,給送時における用紙Sの給送方向前縁両角部SL,SRの分離爪93に対する係合長さが給送方向左右で異なってしまい,結果として,分離爪93L,Rによる分離作用が適正に得られなくなる。
そこで,この実施の形態では,図3に示すように一対の分離爪93L,93Rの,用紙Sの給送方向Fと直交方向における長さを,給紙カセットの抜き差し方向奥側の分離爪93Lに比べ,手前側の分離爪93Rの方を上記隙間C分だけ大きく構成してある。
このような構成によれば,一対の分離爪93L,93Rの,用紙Sの給送方向Fと直交方向における長さが,給紙カセットの抜き差し方向奥側の分離爪93Lに比べ,手前側の分離爪93Rの方が上記隙間C分だけ大きくなっているので,図3に示すように給紙カセット装着時(挿入時)のショックないし慣性で用紙Sが奥側に寄った状態となったとき,給送時における用紙Sの給送方向F前縁両角部SR,SLの分離爪93L,93Rに対する係合長さを給送方向左右で略同じ長さLにすることができる。
したがって,給紙カセット18を画像形成装置本体に対し用紙の給送方向と直交方向に抜き差し可能に構成した場合において,分離爪93L,Rによる用紙Sの分離作用を適正に得ることが可能となる。
また,サイドガイド100の案内面101(L,R)同士の間隔と用紙幅との差C分だけ,手前側の分離爪93Rの方を大きく構成してあるので,手前側の分離爪93Rを必要以上に大きく構成する必要が無くなる。
以上,本発明の実施の形態について説明したが,本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく,本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
本発明に係る給紙カセットの一実施の形態を用いた画像形成装置の一例の内部構造を示す概略正面図。 給紙カセットを示す図で,(a)は平面図,(b)は正面図,(c)は右側面図。 図2(a)の部分省略拡大図。
符号の説明
10:画像形成装置本体,18:給紙カセット,90:カセット本体,93L,93R:分離爪,S:用紙,SL,SR:前縁両角部,F:給送方向。

Claims (2)

  1. 画像形成装置本体に向けて給送されるべき用紙が積層状態で収納されるカセット本体と,
    このカセット本体に設けられていて,給送される用紙の給送方向前縁両角部と係合することにより,給送される最上位の用紙を次位の用紙から分離させる一対の分離爪とを備え,
    前記画像形成装置本体に対し前記用紙の給送方向と直交方向に,抜き差しされる給紙カセットであって,
    前記一対の分離爪の,前記用紙の給送方向と直交方向における長さが,前記給紙カセットの抜き差し方向奥側の分離爪に比べ,手前側の分離爪の方が大きく構成されていることを特徴とする給紙カセット。
  2. 前記カセット本体には,給送される用紙の両側縁を案内するサイドガイドが設けられており,これらサイドガイドの案内面同士の間隔と用紙幅との差分だけ,前記手前側の分離爪の方が大きく構成されていることを特徴とする請求項1記載の給紙カセット。
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