JP2006088509A - 印刷装置、印刷方法および印刷プログラム - Google Patents

印刷装置、印刷方法および印刷プログラム Download PDF

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秀一 上田
Masanori Tanizaki
正徳 谷崎
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Abstract

【課題】給紙機構から給紙できない印刷媒体に対しても、印刷装置を印刷媒体の上で移動することにより印刷できる印刷装置を提供すること。
【解決手段】印刷装置は、印刷媒体上を移動する本体部を有し、印刷媒体上の本体位置を検知する検知部205と、検知部205によって検知された本体位置に対応する画像が、印刷されているか否かを判定する判定部206と、判定部206によって印刷されていないと判定された場合に、本体位置に対応する画像を印刷する印刷処理部207とを備える。
【選択図】図2

Description

この発明は、印刷媒体上を移動する本体部を有し、前記本体部が移動することによって、前記印刷媒体に画像を印刷する印刷装置、印刷方法および印刷プログラムに関する。
従来のプリンタは給紙機構を有し、定型の用紙に対してあらかじめ決められた順序で印刷していた。これに対し、丸型や特大サイズなどの定型ではない用紙への印刷や、印刷媒体が壁に貼り付けられている場合の印刷など、特別な場合の印刷を行いたいという需要があった。こうした特別な場合の印刷をする場合、印刷媒体を給紙機構から給紙できないという問題があった。これに対して、印刷媒体上で印刷機構を自由に移動させることによって印刷するハンディ形式の印刷装置により特殊な媒体に印刷することが考えられる。
また、現在の印刷位置と印刷される媒体の走査方向の位置を監視し、装置本体の情報と印字データから解析された位置情報とを比較し、その差分から印字処理が間に合うかどうかを判断する印刷装置がある(たとえば、下記特許文献1を参照。)。また、あらかじめパーソナルコンピュータと接続した状態で画像フォーマットやセキュリティ情報を記憶し、印影等の各種画像フォーマットを選択・切り替えることにより、印刷を実行する印刷装置がある(たとえば、下記特許文献2を参照。)。
また、射出部から印刷媒体に向けて射出して印刷する手持ち式インクジェットプリンタがある(たとえば、下記特許文献3を参照。)。また、装置における電力消費が外部からの電力供給よりも大きいときに、充電可能な電池に充電された電力を、もっとも電力を必要とする機能に供給することで、外部からの電力供給のみで処理を可能とする印刷装置がある(たとえば、下記特許文献4を参照。)。
特開2004−42506号公報 特開2000−1032号公報 特開2004−106339号公報 特開2004−56909号公報
しかし、ハンディ形式の印刷装置を実現する場合、印刷装置が用紙上を自由に移動する構成なので、印刷媒体上の各位置を順番に移動することができない。したがって、印刷装置が用紙上の同じ箇所を何度も移動する場合が考えられる。その場合、同じ場所に何度も印刷が繰り返される。したがって、印刷が繰り返された場所では、色ムラが発生したり、にじんだりする場合があり、印刷画像の画質が低下するという問題点があった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、印刷画像の画質を低下させることなく、給紙機構から給紙できない印刷媒体にも印刷することができる印刷装置、印刷方法および印刷プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる印刷装置は、印刷媒体上を移動する本体部を有し、前記本体部が移動することによって、前記印刷媒体に画像を印刷する印刷装置であって、前記本体部の前記印刷媒体上の移動位置(以下「本体位置」という)を検知する検知手段と、前記検知手段によって検知された本体位置に画像がすでに印刷されているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって画像が印刷されていないと判定された場合に、前記本体位置に対応する画像を印刷する印刷手段と、を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、本体位置に画像が印刷されていない場合は画像が印刷され、本体位置に画像が印刷されている場合、画像は繰り返して印刷されない。したがって、給紙機構をもたない、本体部を自由に移動させる印刷装置で印刷する場合でも、同じ場所に印刷を繰り返すことによる色ムラおよびにじみの発生を回避することができ、画像の画質を低下させることなく、所望の印刷結果を得ることができる。
また、この発明にかかる印刷装置は、上記発明において、前記本体位置における画像の印刷状態に関する情報(以下「印刷状態情報」という)を記憶する記憶手段を備え、前記判定手段が、前記記憶手段に記憶された印刷状態情報に基づいて、前記本体位置に画像がすでに印刷されているか否かを判定することを特徴とする。この発明によれば、実際の印刷媒体の表面の印刷状態を検知することなく、本体位置における画像の印刷状態を判定することができる。
また、この発明にかかる印刷装置は、上記発明において、前記検知手段が、前記印刷媒体上に印刷されている、前記印刷媒体上の位置に関する情報を備えたマークと、前記本体部の移動量とを検知し、前記マークと前記移動量に基づいて前記本体位置を求めることを特徴とする。この発明によれば、印刷媒体上の本体位置を容易に認識することができる。
また、この発明にかかる印刷装置は、上記発明において、前記マークが、前記印刷媒体上の方向に関する情報を備え、前記検知手段が、前記マークと前記本体部との移動角度を検知し、前記移動角度に基づいて前記本体位置を求めることを特徴とする。この発明によれば、前記本体部が前記マークを通過するだけで、前記本体部の移動方向を認識することができる。
また、この発明にかかる印刷装置は、上記発明において、前記マークが、透明インクによって前記印刷媒体上に印刷されていることを特徴とする。この発明によれば、マークが透明のため、画質に与える影響が少ない。
また、この発明にかかる印刷装置は、上記発明において、前記印刷手段が前記印刷媒体上の所定の位置に前記マークを印刷することを特徴とする。この発明によれば、印刷媒体において、操作者の所望の位置に前記マークを印刷することができる。
また、この発明にかかる印刷装置は、上記発明において、前記印刷手段が、前記検知手段が前記印刷媒体に印刷されているマークを検知した場合に、前記マークに基づく前記印刷媒体の所定の領域に対して、印刷する画像情報のビットマップデータの作成を開始することを特徴とする。この発明によれば、画像情報全体のビットマップを作成するためのメモリ領域を必要としない。したがって、通常の印刷媒体(用紙)などと比較して、大きな印刷媒体(たとえば壁一面など)にも印刷することが可能となる。
また、この発明にかかる印刷装置は、上記発明において、前記印刷状態情報に基づいて、前記印刷媒体への印刷状況に関する情報を表示する表示手段を備えたことを特徴とする。この発明によれば、印刷し忘れを効率的に防止することができる。
また、この発明にかかる印刷方法は、印刷媒体上を移動する本体部を有し、前記本体部が移動することによって、前記印刷媒体に画像を印刷する印刷装置における印刷方法であって、前記本体部の前記印刷媒体上の移動位置(以下「本体位置」という)を検知する検知工程と、前記検知工程によって検知された本体位置に対応する画像が、すでに印刷されているか否かを判定する判定工程と、前記判定工程によって画像が印刷されていないと判定された場合に、前記本体位置に対応する画像を印刷する印刷工程と、を含んだことを特徴とする。
この発明によれば、本体位置に画像が印刷されていない場合は画像が印刷され、本体位置に画像が印刷されている場合は、画像は繰り返して印刷されない。したがって、給紙機構をもたない本体部を自由に移動させる印刷装置で印刷する場合でも、同じ場所に印刷を繰り返すことによる色ムラおよびにじみの発生を回避することができ、画像の画質を低下させることなく、所望の印刷結果を得ることができる。
また、この発明にかかる印刷プログラムは、上記発明にかかる方法をコンピュータまたは印刷装置に実行させることを特徴とする。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる印刷装置、印刷方法および印刷プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。まず、印刷装置が適用される印刷装置の構成について説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明が適用される印刷装置の構成を示すブロック図である。印刷装置100は、印刷媒体101に印刷する装置であり、ローラー102、エンコーダ103、センサ104、A/Dコンバータ105、ヘッド106、インクタンク107、ヘッド駆動回路108、インターフェース109、無線通信部110、入力部111、表示部112およびHD(ハードディスク)113、CPU120、RAM121、ROM122によって構成される。
印刷媒体101は、A4などの定型の用紙でもよいが、丸型や特大サイズなどの定型でない用紙や、加工されることにより平面ではなくなっている用紙、壁に張られている状態の用紙など、一般に、印刷装置の給紙機構に対して給紙できない状態の用紙であってもよい。定型の用紙の場合、給紙機構を有する通常の印刷装置で印刷することができるが、印刷装置100は、こうした給紙機構を有する印刷装置では印刷することができない、不定形の用紙にも印刷することができる。
また印刷媒体101は、紙だけでなく、衣類などの布や麻の生地とすることもできる。また印刷媒体101は、木、石、プラスチックとすることができる。また、印刷装置100によりボディペインティングする場合、印刷媒体101は、人体とすることもできる。その他、印刷媒体101は、印刷装置100が印刷できるいかなる媒体であってもよい。
ローラー102は、印刷装置100に連結された回転部材である。ローラー102はたとえば円筒形であり、その場合、ローラー102が回転する方向は一定である。ローラー102が回転することにより、印刷装置100は、印刷媒体101上を一直線に移動することができる。またローラー102は、球形の部材であってもよい。この場合、印刷装置100は、2次元で移動することができる。また、ローラー102には図示しないモーターを設けることができる。この場合、上記モーターによってローラー102は自走することができる。ローラー102には、ローラー102と同軸に回転する、図示を省略するスリット板が一定の間隔ごとに備えつけられている。
エンコーダ103は、ローラー102に隣接して配置される。エンコーダ103は、ローラー102に備えつけられた上記スリット板を検知して、パルス信号を出力する。上記スリット板は一定の間隔ごとに備えつけられているので、エンコーダ103は、スリット板を検知するごとに一定距離を進んだことを示す信号を出力することができる。したがって、このパルス信号は、ローラー102が回転する方向(順方向または逆方向)および移動量を示す信号として出力される。なおローラー102は、順方向だけではなく逆方向に進むこともあるので、順方向に進む場合は、エンコーダ103は、順方向に移動していることを示す信号を出力するが、逆方向に進む場合は、エンコーダ103は、逆方向に移動していることを示す信号を出力する。
センサ104は、印刷媒体101に印刷されている、透明インクで印刷されたマーク(詳細は後述する)を検知する。また、光学マウスと同じ方式で現在位置を検知する場合、センサ104は、印刷装置100の印刷媒体101上の位置変化を検知する。センサ104は、たとえばマイクロスイッチなどの接触型センサとすることができる。またセンサ104は、レーザまたは超音波を使用して検知を行う非接触型センサとすることもできる。またセンサ104は、印刷媒体101が印刷装置100から一定の範囲内にあるかどうかを検知し、アナログ信号を出力する。それにより、印刷装置100が印刷媒体101に印刷できる状態にあるかどうかを検知する。またA/Dコンバータ105は、センサ104からのアナログ出力を、デジタル出力に変換する。
ヘッド106は、印刷媒体101との接触面に設けられ、インクを吐出するノズルと、ノズルからインクを吐出させる機構部とを有する。ヘッド106は、たとえば3×3のノズルをひとまとめにして構成される小ヘッドを、たとえば8個配列している。一度に印刷される画像は、これらのノズルから吐出されるインクに対応する画素の集合である。ヘッド106は、インクを吐出することにより、印刷媒体101に所望の画像を印刷する。
インクタンク107は、ヘッド106から吐出されるインクを供給するタンクである。インクタンク107は、CMYKの4色のそれぞれについてインクを有し、それぞれの色のインクをヘッド106に供給する。また、インクタンク107は、透明インクを供給するタンクを含む。透明インクは、通常は視認不可能であって、紫外線などの励起光を照射することによって視認することができる、いわゆるステルスインクとすることができる。また、インクタンク107は、白色のインクを供給するタンクを含む。
なお、透明インクはステルスインクに限定するものではなく、色素粒子が封入されていない空カプセルとすることもできる。この空カプセルは、インクがあまり打ち込まれていない部分に打ち込まれたときに、紙表面の平滑感を向上し、紙の光沢感を高める。またこの空カプセルは、完全に空とせずにセンサ104で検知できる無色の物質を含むことができる。また透明インクは、常に完全に透明なインクだけではなく、光の加減によって透明ではなくなるインクや半透明のインクも含むことができる。また、用紙(記録媒体)の色に合わせて、たとえば白色のインクであってもよい。以降の説明では透明インクとして説明するが、この場合の透明インクは、白色のインクに置き換えることができる
ヘッド駆動回路108は、ヘッド106を駆動してインクを吐出する。具体的には、ヘッド106に制御電圧を加えることによりインクを吐出する。または、ヘッド106のインクを加熱して気泡を発生させることによりインクを吐出することもできる。ヘッド106は、このようにインクを吐出することにより、印刷媒体101に印刷する。
なお、ヘッド106、インクタンク107およびヘッド駆動回路108により構成される印刷機構を、インクジェット方式を用いて説明したが、この構成を、ドットインパクト方式、熱転写方式、電子写真方式に置き換えることができ、この置き換えた構成によって印刷することもできる。
インターフェース109は、外部装置とのデータの入出力を行う。インターフェース109は、接続線を介して印刷装置100を外部のホストコンピュータに接続することができる。インターフェース109はたとえばUSBなどである。または無線通信部110を介してホストコンピュータと無線により通信することもできる。
無線通信部110は、ホストコンピュータと通信を行う。無線通信部110は、たとえば、光通信、ブルートゥースまたはIrDAにより通信を行う無線通信インターフェースである。入力部111は、指示入力を受け付ける。たとえば印刷装置100は、外部にパネルを備え、このパネルから、たとえば電源投入/切断や、様々な設定を入力する構成とすることができる。入力部111はまた、印刷モードか位置設定モードかのモードの切り替え指示を入力することができる。
表示部112は、印刷装置100の表面に備えられた表示画面に各種情報を表示する。表示部112は、たとえば、後述する印刷状態情報、画像情報、印刷を促す情報、印刷を終了したことを示す情報などを、表示画面に表示することができる。またHD113は、磁気記録方式により各種データを記憶する。HD113は、図2で後述する印刷状態情報203や画像情報204を記憶することができる。
CPU120は、印刷装置100全体を制御するプロセッサである。RAM121は、DRAMなどの揮発性のメモリであり、制御プログラムを実行するためのワークエリアとして使用される。ROM122は、不揮発性のメモリであり、印刷装置100を制御するための制御プログラムを記憶している。
図2は、印刷装置の機能的構成を説明するブロック図である。図2において、図1に示した印刷装置100は、記憶部201と、検知部205と、判定部206と、印刷処理部207と、更新部208と、開始終了処理部209と、透明印刷判定部210と、透明印刷処理部211とを含む構成となっている。そして、各ブロックのそれぞれが個別のプログラムモジュールとして動作する。
また、各ブロックは、相互にデータの受け渡しを行い、他のブロックに処理の開始/終了を指示する。各ブロックを構成するプログラムモジュールは、ROM122に記憶され、RAM121をワークエリアとして使用して、CPU120により実行される。
記憶部201はRAM121およびROM122により実現され、位置情報202、印刷状態情報203、画像情報204を記憶する。位置情報202は、印刷媒体101上に印刷されるマークのパターンと、そのマークに対応する印刷媒体101上の位置を示す情報である。印刷状態情報203は、印刷媒体101上の各位置が、すでに印刷済みであるか否かを示す情報である。画像情報204は、印刷媒体101上の各位置で印刷される画像の情報である。
検知部205は、エンコーダ103からのスリットを検知したことを示す信号から、印刷装置100の移動量を検知する。移動量は、ローラー102に備えられたスリットの検知回数に応じて求められ、スリットを検知していない間は、経過時間に応じて予測される値を移動量とする。なおローラー102は順方向に進むだけでなく、逆方向に進むこともある。この場合、移動量はスリットの検知回数に応じて減っていくことになる。
なお、エンコーダ103は、移動量を一定のタイミングで検知するので、検知されていないタイミングでは、現在位置がわからないことになる。そこで、前回のタイミングで検知した移動量と前々回のタイミングで検知した移動量の間の変化率を求める。そしてこの変化率に、前回のタイミングから現在までの経過時間を掛け合わせることにより、前回のタイミングからの変化量を求める。そしてこの変化量で、前回のタイミングで検知した移動量および移動方向を変更する。その結果、検知されていないタイミングでの位置を求めることができる。
また検知部205は、光学マウスと同じ方式で移動量を検知することもできる。この場合、検知部205は、センサ104により検知された位置変化の量を移動量として検知する。
また、センサ104が印刷媒体101上のマークを検知し、検出信号(アナログ信号)をA/Dコンバータ105がデジタル信号に変換して出力する。検知部205は、このデジタル信号を受け取り、位置情報202と照合することにより、印刷装置100の移動方向および現在位置を検知する。移動方向は、検知部205が、マークの向きを検知することにより求めることができる。検知部205は、このように求めた移動量および移動方向のベクトル値を、開始点の座標に加算することにより、現在位置を求める。
判定部206は印刷状態情報203を参照して、検知部205によって検知された現在位置が、印刷されているか否かを判定する。判定部206は、印刷されていないと判定した場合、印刷処理部207に印刷処理を指示する。
印刷処理部207は、判定部206からの指示を受けて、画像情報204を印刷する。具体的には、記憶部201から画像情報204を読み出し、読み出された画像情報204に基づいてヘッド駆動回路108を制御し、ヘッド106からインクを吐出することにより画像情報204を印刷媒体101に印刷する。
更新部208は、印刷処理部207で画像情報204を印刷した場合、印刷した位置に対応する印刷状態情報203を更新する。たとえば“0”などの未印刷を示す情報を、たとえば“1”などの印刷済みを示す情報に更新する。
開始終了処理部209は、印刷に関連する一連の処理の開始および終了を制御する。入力部111で印刷開始が指示された場合、印刷に関連する処理の開始を指示する。印刷状態情報203がすべての場所について印刷し終わったことを示す場合、または入力部111で印刷終了が指示された場合、印刷に関連する処理の終了を指示する。
透明印刷判定部210は、現在位置に透明インクによる印刷を実行すべきかどうかを判定する。また、検知部205で検知された移動量を取得し、ローラー102が所定距離を移動したかどうかを判定する。透明印刷判定部210は、カウント値をもち、所定距離を移動したと判定した場合、カウント値をアップする。印刷を実行すべきと判定した場合、透明印刷処理部211にカウント値を渡し、印刷処理を指示する。
透明印刷処理部211は、透明印刷判定部210の指示を受けて、位置情報202により特定されるマークを現在位置に印刷する。具体的には、透明印刷判定部210から渡されたパターン値に対応する位置情報202を、記憶部201から読み出す。そして、読み出された位置情報202が示すパターンを、ヘッド駆動回路108を制御し、ヘッド106でインクを吐出することによりこのパターンを印刷する。
図3は、マークと印刷装置の現在位置の関係を説明する説明図である。印刷装置100は、印刷媒体101上を矢印300に沿って移動する。最初、印刷装置100は現在位置を認識できないので、印刷装置100の起動時点では印刷を開始しない。
ここで、印刷装置100は領域301を通過する。領域301は透明インクで印刷されている。透明インクにより、印刷媒体101上の位置を示すマークが印刷されている。このとき図2に示した検知部205は、領域301に透明インクで印刷されたマークを検知することにより、最初の現在位置を検知する。
なお、透明インクで印刷されている印刷媒体について説明したが、検知部205は、透明インクを検知する代わりに、用紙やテープの縁、印刷媒体に描かれている罫線を判別することにより、現在位置および移動方向を検知することもできる。
次に、印刷装置100が、領域301内の領域302を通過した場合を説明する。印刷装置100が領域302を通過したとき、図2に示した検知部205は、移動量および移動方向を検知する。現在位置は、初期位置である領域302の位置座標に、検知された移動量および移動方向のベクトル値を加算することにより求められる。
たとえば座標(ヨコ、タテ)を用いて説明すると、開始点が(40,30)であるとして、移動量が90で、方向が紙面の上から下を基準として90度、すなわち紙面を左から右に移動していると検知された場合、移動量のベクトル値は(90,0)である。したがって現在位置は(130,30)であると求めることができる。
印刷装置100が領域302を通過したとき、図2に示した判定部206は、現在位置が印刷されているか否かを判定する。現在位置が印刷されている場合は印刷しない。現在位置が印刷されていない場合、印刷を実行する。
境界303は、印刷されている領域と印刷されていない領域の境界を示す。境界303の左側は印刷されていて、右側は印刷されていない。したがって、印刷装置100が境界303を通過する前は、現在位置は印刷されている領域なので印刷はしない。境界303を通過した後は、現在位置は印刷されていない領域なので、印刷が実行される。
図4は、透明インクで印刷されるマークのパターンの例を示す説明図である。位置情報202のパターンは、線を組み合わせたもの、目盛り入りの線、十字、破線を並べたものとすることができ、透明インクにより印刷される。ここでは位置情報202を、十字線のパターンとして説明するが、位置情報202のパターンは、添え字やバーコードとすることもできる。この場合、位置情報202のパターンとして、それぞれの位置に対応させた添え字やバーコードが用意される。図4に示すパターン401〜408は、線を組み合わせたものにより位置を表現したものである。パターン401が小さな値を示し、パターン402、403、・・・、408と進むにつれて大きな値になる。
また、図4に示すパターン411〜418は、目盛り入りの線により位置を表現することができる。パターン411が小さな値を示し、パターン412、413、・・・、418と進むにつれて大きな値になる。以上説明したパターン401〜408、411〜418は、あらかじめ記憶部201に記憶される。検知部205は、このパターン401〜408、411〜418を参照することにより透明インクで印刷されたパターン401〜408、411〜418を検知することができる。
パターン401〜408、411〜418は、印刷装置100が該当箇所を通過したときに、必ず検知される間隔で印刷されている。またパターン401〜408、411〜418には、位置を特定するのに十分な情報が含まれる。
パターン401〜408、411〜418は、図1に示したセンサ104に対して十分に小さく、その大きさは、センサ104の検知範囲内に、複数のマークが検知される程度であるとよい。ここでセンサ104がパターン401〜408、411〜418のうち複数を検知した場合、特定の一つのマークを検知することを決めておくことができる。たとえば、センサ104内のもっとも左上にあるものを検知すると決めておくことができる。
図5は、図1に示した印刷装置100の移動方向を求める場合を説明する説明図である。移動方向は、マークを検知するときに決定される。図1に示したローラー102は円筒形なので、印刷装置100の移動方向は一定である。したがって、一度方向を検知した場合、移動方向が変わるまでは方向は固定であるとすることができる。またローラー102は2次元に自走する構成にすることもでき、上述のように位置を検知することができる。この場合でも一定の移動方向に移動する場合を想定して説明する。
まず、印刷装置100が方向501に沿って移動する場合を説明する。印刷装置100は、方向501に沿って、領域502を通過する。このとき、マーク503は、マーク504で示されるように、基準となるマーク505に対して反時計回りに90°ずれた状態として検知される。
まず、印刷装置100の移動方向から見たマーク503の向きが検知される。次に、マーク503から見た印刷装置100の移動方向を求める。そこで、印刷装置100の移動方向は、マーク503の印刷方向を基準として時計回りに90°ずれた方向であると求められる。すなわち、領域502の左側から右側へ、マーク503の印刷方向に垂直に、印刷装置100が移動していることがわかる。
今度は、印刷装置100が方向510に沿って移動する場合を説明する。印刷装置100は、方向510に沿って、マーク511が印刷された領域502を通過する。このとき、マーク511は、マーク512で示されるように、基準となるマーク513に対して反時計回りに85°ずれた状態として検知される。
この場合、マーク511から見た印刷装置100の移動方向は、マーク511の印刷方向を基準として時計回りに85°ずれた方向であると求められる。すなわち、マーク511の左側から右側へ、紙面に対して5°上向きに、印刷装置100が移動していることがわかる。
図6−1および図6−2は、印刷状態情報の概要を説明する説明図である。図6−1および図6−2を用いて、図2に示した印刷状態情報203の具体的な内容を説明する。印刷装置100は、印刷の重複を避けるために、印刷されていない部分(所定の面積を有する領域)を印刷して、印刷されているところは印刷しないことが求められる。そこで、印刷されている場所と印刷されていない場所を区別する必要がある。図2に示した印刷状態情報203は、これらを区別する情報である。図6−1において、画像情報601は印刷媒体101に印刷される画像である。そして、斜線部分が印刷する画像が存在する部分であり、それ以外は印刷する画像が存在しない部分である。また図6−2の印刷状態情報602は、図6−1に示した画像情報601に対応しており、現在の印刷状態を示している。
印刷状態情報602に含まれる印刷済み情報603は、すでに印刷されたことを示す情報である。この印刷済み情報603に対応する位置の画像情報601には、印刷対象となる画像が存在するが、すでに印刷されている。したがって、この印刷済み情報603に対応する位置に印刷装置100が移動した場合でも、この位置は印刷されない。
印刷状態情報602に含まれる未印刷情報604は、まだ印刷されていないことを示す情報である。この未印刷情報604に対応する位置には、印刷対象となる画像が存在するが、まだ印刷されていない。したがって、この未印刷情報604に対応する位置に印刷装置100が移動した場合、この位置は印刷される。
図7は、印刷状態情報のデータ構造を示す説明図である。図6−1で説明した印刷済み情報603は印刷済み情報701を示す“1”で、図6−2で説明した未印刷情報604は未印刷情報702を示す“0”で表現される。図7で示したデータ構造全体が一つの画像の印刷状態情報として記憶部201に記憶される。
図7では印刷した部分だけ“1”にしているが、印刷していなくても走査済みの位置をすべて“1”として表現することもできる。走査済みの位置は、印刷する必要はないのですべて“1”にしても、印刷すべき位置は“0”として残すことができる。
また、印刷状態情報は、最初にすべて“0”で書いておいて、印刷したら“1”に書き換えるようにしているが、最初に、画像が存在する位置の情報を“0”にする一方で画像が存在しない位置の情報を“1”にすることもできる。この場合、印刷した位置について、印刷状態情報を“0”から“1”に書き換えつつ、印刷終了時点ではすべての印刷状態情報が“1”になり、図2に示した表示部112で表示する場合に視認しやすいという利点がある。
図8は、印刷装置の位置に対する印刷状況を説明する説明図である。印刷装置100は、位置801〜806の順に進む。この場合に、印刷装置100が印刷媒体101に印刷するかどうかを説明する。
まず、位置801では、マーク812が検知されていないので現在位置はわからず、したがって印刷されない。そして位置802は、マーク812が印刷されている領域810上にあるので、次に位置802に到達したとき、マーク812が検知される。このマーク812が開始点情報として記憶され、開始点情報に基づいて現在位置が求められる。この段階で印刷処理を開始するが、ここではじめて領域811を印刷すべきであると判定される。
通常のインクジェットプリンタの場合、印刷媒体101を印刷する位置は順番で決められている。すなわち、次に印刷するデータをビットマップデータに展開してからヘッドを動かして、展開されたビットマップデータを決められた順番に印刷する。ビットマップデータの作成が間に合わなければヘッドの走査を一時的に止めることもできる。
しかしハンディ形式のプリンタの場合は、印刷する位置を検知して、その検知した位置のデータを参照して印刷する。つまり、ビットマップデータが用意されたか否かにかかわらず、ヘッドが移動することになる。
ここで、マーク812が検知された時点で領域811を印刷すべきことがわかるが、この時点では領域811に該当するビットマップデータは作成されていない場合がある。1ページ分のビットマップデータをもった状態で印刷処理をすることも可能であるが、データ量が膨大になる。その結果、記憶しておくためのメモリ容量を確保するためにコスト高となってしまう。
したがってメモリ消費量を減らすために、次に印刷すべきデータについてビットマップデータを作成することが求められる。一方、印刷すべきデータは、印刷装置100が位置802に達し、マーク812を検知した時点ではじめて特定される。この時点で領域811についてのビットマップデータの作成が開始される。
ここで、位置804に到達した時点で領域811についてビットマップデータが作成される場合を考える。ここで、位置803では、ビットマップデータが用意されていないので、印刷できない。一方、位置804を通過した位置805以降では、ビットマップデータが用意されるので、印刷することができる。
位置806に到達した後は、印刷装置100を図1に示したローラー102に沿って、そのまま反対方向に動かし、位置807に進める。ローラー102を前に動かしていたものを後ろに動かすだけなので、本来は方向が左右にずれず、印刷装置100はそのまま反対に戻る。したがって、印刷すべきデータは、領域811のものをそのまま使うことができる。ただし、実際にはローラー102は左右にずれることがあり、またローラー102を2次元で自走する光学マウスと同様の構成の場合でも左右にずれることがあるが、この場合でもずれに応じて位置は検知される。
またビットマップデータは、領域811の部分だけでなく、領域811の領域の2倍の幅について作成しておくことができる。この場合、印刷装置100の現在位置がずれた場合でも、ずれたあとの現在位置についてビットマップデータが用意されている。したがって、ずれたあとの現在位置を検知し、印刷することができる。
位置807では、領域811のビットマップデータはもっているものの、すでに印刷済みであるので、印刷はしない。印刷装置100は、位置804に戻って通過した後、位置808に到達する。位置808は、先ほどビットマップデータの作成が間に合わなかった箇所なので、印刷されていない。一方、今度はビットマップデータが用意されているので、今度は印刷することができる。
次に、印刷装置100は、位置802に戻って通過した後、位置809に到達する。位置809は、マーク812が検知されず印刷できなかった場所なので、印刷されていない。そして、領域811のビットマップデータは作成されているので、この場所も印刷することができる。
図9は、印刷装置の現在位置の算出処理の動作を説明するフローチャートである。この現在位置の算出処理は、後述の印刷処理と並行して、図2に示した検知部205で実行される。
まず、検知部205は、最初の位置情報が検知されているか否かを判定する(ステップS901)。ここで、最初の位置情報が検知されるのを待って、検知された場合(ステップS901:Yes)はステップS903に進む。このことにより、例えば図8に示した位置801のように、位置情報がまだ検知されていない場合、開始点が不明であるので、後続の処理に進んでも印刷処理できず、処理効率が悪い。ステップS901によって、位置情報を一度検知済みの場合に次の処理に進むようにすることにより、処理効率が下がるのを防ぐことができる。
一方、以前に位置情報が検知されている場合、再度、検知部205は、位置情報が検知されているか否かを判定する(ステップS902)。位置情報が検知されていない場合(ステップS902:No)、ステップS904に進む。位置情報が検知されている場合(ステップS902:Yes)、検知されたマークに対応する位置情報に開始点を示す開始点情報を更新する(ステップS903)。開始点情報は記憶部201で記憶され、この開始点情報で示される位置が最初の現在位置となる。
次に、検知部205は、移動量および移動方向を取得する(ステップS904)。移動量はローラー102に備えつけられたスリットの検知により求め、移動方向はマークの向きにより求める。移動方向は、順方向だけでなく逆方向の場合もあり、順方向/逆方向はスリットの検知によって区別される。逆方向の場合、移動量は減少していく。
次に、移動距離および方向に基づいて現在位置を算出する(ステップS905)。現在位置は、開始点の座標に、検知された移動量および方向のベクトル値を加算することにより求められる。たとえば座標(ヨコ、タテ)を用いて説明すると、開始点が(40,30)であるとして、移動量が90で、方向が紙面の上から下を基準として90°、すなわち紙面を左から右に移動していると検知された場合、移動量は(90,0)である。したがって現在位置は(130,30)であると求めることができる。
次に、検知部205は、印刷装置100が移動しているか否かを判定する(ステップS906)。すなわち、検知部205は、エンコーダ103がスリットを継続して検知しているか否かを判定することにより、印刷装置100が移動しているか否かを判定する。印刷装置100が移動している場合(ステップS906:Yes)、印刷装置100は走査を継続しているので、ステップS902に戻り、現在位置の算出処理を継続する。
印刷装置100が移動していない場合は(ステップS906:No)、検知部205は、センサ104からの出力信号により、印刷装置100が印刷媒体101上にあるかどうかを判定する(ステップS907)。印刷媒体101上にある場合には(ステップS907:Yes)、同一走査範囲内で印刷装置100が動く場合もあるので、ステップS902に戻る。
印刷媒体101上にない場合には(ステップS907:No)、開始点情報、移動方向および現在位置の情報は利用できない。したがって、開始点情報、移動方向および現在位置を消去して、一連の処理を終了する。なおステップS907に代えて、検知部205は、印刷装置100が印刷媒体101上を横滑りしたかどうかを検知することもできる。横滑りした場合も、開始点情報、移動方向および現在位置の情報は利用できない。したがって同様に、開始点情報、移動方向および現在位置を消去して、一連の処理を終了する。
図10は、印刷処理の動作を説明するフローチャートである。この印刷処理は、図9を用いて説明した現在位置の算出処理と並行して実行される。この処理を、図2に示したブロック図を参照しながら説明する。
まず起動時、開始終了処理部209は、印刷状態情報203を初期化する(ステップS1001)。このとき、開始終了処理部209は、印刷状態情報203を記憶部201からすべて消去する。または、印刷を中断している場合は、中断時の印刷状態情報203と画像情報204をHD113から記憶部201に読み込むこともできる。
次に、判定部206は、検知部205が開始点情報を取得したかどうかを判定する(ステップS1002)。開始点情報が取得されていない場合(ステップS1002:No)、現在位置を求めることができないので、判定部206は開始点情報が取得されるまで待つ。開始点情報を取得した場合(ステップS1002:Yes)、ステップS1003に進む。
次に、判定部206は、検知部205から現在位置を取得する(ステップS1003)。また、判定部206は、現在位置に対応する印刷状態情報203を記憶部201から読み出す(ステップS1004)。
判定部206は、現在位置の画像が印刷済みかどうかを判定する(ステップS1005)。この判定は、現在位置に対応する印刷状態情報203が印刷済み情報かどうかを判定することにより行われる。印刷済みであると判定された場合(ステップS1005:Yes)、ステップS1009に進む。
現在位置の画像が印刷済みでないと判定された場合(ステップS1005:No)、印刷処理部207は、画像情報204を印刷する(ステップS1006)。次に、記憶部201から画像情報204を読み出す。印刷処理部207は、読み出した画像情報204に基づいてヘッド駆動回路108を制御し、図1に示したヘッド106でインクを吐出することにより画像情報204を印刷する。
次に、印刷処理部207は、印刷した画像の印刷状態情報203を、印刷済み情報に更新する(ステップS1007)。そして、表示部112は、印刷状態情報203を表示する(ステップS1008)。印刷状態情報203は、図6−2に示した印刷状態情報602のように表示される。
なおステップS1008において、表示部112は、画像そのものではなく、印刷が終了したか、まだ印刷すべき画像が残っているかを表示することができる。また、表示部112は、印刷すべき画像が残っている場合、残っている画像の位置が印刷装置100の現在位置に対してどの方向にあるのかを表示することもできる。
表示部112が印刷状態情報203を表示することにより、ユーザは所望の画像がすべて印刷されたかどうかを随時確認することができる。特にハンディ形式のプリンタの場合、印刷された場所と印刷されない場所が不均一になりやすい。これに対し、ユーザは、表示部112を見て、印刷されていない場所を容易に知ることができる。したがって、ユーザは、印刷装置100を印刷されていない場所に移動して、印刷を早く終了させることができる。
次に、開始終了処理部209は、印刷処理部207が画像情報204のすべてを印刷したかどうかを判定する(ステップS1009)。具体的には、開始終了処理部209は、記憶部201から印刷状態情報203を参照し、すべての画像を印刷したかどうかを判定する。画像情報204のすべてが印刷された場合は(ステップS1009:Yes)、記憶部201から印刷状態情報203を消去して(ステップS1010)、一連の処理を終了する。
画像情報204のすべてを印刷していない場合(ステップS1009:No)、開始終了処理部209は、入力部111から印刷処理の中断が指示されたかどうかを判定する(ステップS1011)。印刷処理の中断が指示されていない場合(ステップS1011:No)、ステップS1003に戻り、印刷に関連する処理を継続する。
印刷処理の中断が指示されている場合(ステップS1011:Yes)、開始終了処理部209は、印刷状態情報203を保持する設定になっているか否かを判定する(ステップS1012)。印刷状態情報203を保持する設定の場合(ステップS1012:Yes)、HD113に印刷状態情報203を保持する(ステップS1013)。また、このとき画像情報204もHD113に記憶することができる。一方、印刷状態情報203を保持しない設定の場合(ステップS1012:No)、ステップS1010で記憶部201から印刷状態情報を消去して、一連の処理を終了する。
印刷状態情報203をHD113に一時記憶しておくことにより、電源を一時切った場合でも印刷の途中経過が残る。したがって、たとえば電力が切れた場合など充電して再度印刷したい場合に、再び電源を投入して印刷を再開することができる。特に、画像情報204をHD113に記憶しておくことにより、電源投入時に、外部から読み出してこなくても、印刷することができる。印刷すべき画像の残量が少ない場合に特に有効である。
図11は、透明インクの印刷処理を説明するフローチャートである。図11を用いて透明インクを印刷するときの処理について説明する。まず、開始終了処理部209は、モードの判定を行う(ステップS1101)。印刷モードの場合は(ステップS1101:印刷)、図10で説明した印刷処理を行う。位置設定モードの場合は(ステップS1101:位置設定)、ステップS1102に進む。この位置設定モードにおいて、透明インクでマークを印刷する処理を実行する。なお、このステップS1101は省略し、画像データの印刷を、後述の説明の透明インクの印刷による位置設定と並行して行うこともできる。
次に、カウント値を0に初期化する(ステップS1102)。このカウント値は位置情報202が示す位置座標に対応する。次に、透明印刷判定部210は、検知部205で検知された移動量を参照して、図1に示したローラー102が所定距離を移動したかどうかを判定する(ステップS1103)。この所定距離は、マークを印刷する位置の間隔である。印刷装置100が、マークが印刷されている領域を通過するとき、センサ104は、このマークを検知する。このためには、位置情報202は、常にセンサ104の検知範囲にマークが入る程度の間隔で印刷されなければならない。所定距離を移動したかどうかで印刷処理を制御することにより、印刷間隔を制御することができる。
ローラー102が所定距離を移動していないと判定された場合(ステップS1103:No)、ステップS1106に進む。一方、ローラー102が所定距離移動したと判定された場合(ステップS1103:Yes)、透明印刷判定部210は、カウントをアップする(ステップS1104)。
そして透明印刷処理部211は、図4で説明したように、カウント値に応じたマークを透明インクを印刷する(ステップS1105)。具体的には、透明印刷処理部211は、記憶部201から位置情報202を読み出し、ヘッド駆動回路108を制御することによって、位置情報202で示されるマークのパターンを透明インクで印刷する。その結果、一定の間隔ごとに透明インクで位置情報202が印刷される。
次に、透明印刷判定部210は、ローラー102が動いているか否かを判定する(ステップS1106)。具体的には、検知部205で検知された移動量を取得し、取得した移動量の変化に基づいて、ローラー102が動いているか否かを判定する。ローラー102が動いていると判定された場合(ステップS1106:Yes)、ステップS1103に戻る。
ローラー102が動いていないと判定された場合(ステップS1106:No)、透明印刷判定部210は、ローラーが停止してから一定時間が経過したかどうかを判定する(ステップS1107)。一定時間が経過した場合(ステップS1107:Yes)、一連の処理を終了する。一定時間が経過していない場合(ステップS1107:No)、ステップS1103に戻る。
したがって、印刷装置100が動いていないときには透明インクを印刷しないので、印刷装置100が止まっているときに、同じ位置に透明インクをいくつも印刷してしまうという誤動作を防止することができる。
なお、ステップS1107の分岐は、一定時間の経過に基づいて行うのではなく、図1に示したセンサ104が印刷媒体101の状態を検知し、検知部205が、印刷装置100が印刷媒体101から離れたかどうかを検知することにより行うこともできる。この場合、印刷装置100が印刷媒体101上を動作しなくなった時点で、透明インクの印刷処理が終了し、誤動作を防止することができる。
図12−1および図12−2は、表示部112に表示される内容を示す説明図である。図12−1において、印刷がすべて完了した場合には、『印刷はすべて完了しました。』と表示画面1201に表示し、それ以上印刷装置100を移動させる必要がないことを示す。この場合、音声によって操作者に通知するようにしてもよい。これによって、操作者に無駄な操作(印刷装置100の移動操作)をさせることなく、効率的に印刷処理をすることができる。
また、図12−2において、印刷がいまだ完了しておらず、印刷装置100の移動が所定時間以上なかった場合は、『いまだ印刷は完了していません。』と表示画面1201に表示して、未印刷の箇所を図形1202、文字(たとえば『用紙の右上付近です。』や『印刷装置の現在位置より右下付近です。』)によって表示する。また、音声によって操作者に通知するようにしてもよい。
これによって、印刷し忘れを確実に防止することができる。特に、一つの印刷媒体(1枚の用紙)において、印刷すべき画像がそれぞれ離れて複数存在する場合に、一つの画像の印刷を完了した時点で、他に印刷すべき画像が存在するか否かを操作者が容易に認識することができる。
以上説明したように、本発明にかかる印刷装置、印刷方法および印刷プログラムによれば、印刷装置が印刷媒体上の各位置を順番に移動しなくても、本体位置に画像が印刷されていない場合は画像が印刷され、本体位置に画像が印刷されている場合、画像は繰り返して印刷されない。したがって、給紙機構をもたない、本体部を自由に移動させる印刷装置で印刷する場合でも、同じ場所に印刷を繰り返すことによる色ムラおよびにじみの発生が回避され、画質を低下させることなく所望の印刷結果を得ることができる。そして、印刷媒体を選ばず、自由に印刷をすることができる。
なお、本実施の形態で説明した印刷方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータあるいは印刷装置で実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
本発明が適用される印刷装置の構成を示すブロック図。 印刷装置の機能的構成を説明するブロック図。 マークと印刷装置の現在位置の関係を説明する説明図。 透明インクで印刷される位置情報のパターンの例を示す説明図。 印刷装置の移動方向を求める場合を説明する説明図。 印刷状態情報の概要を説明する説明図。 印刷状態情報の概要を説明する説明図。 印刷状態情報のデータ構造を示す説明図。 印刷装置の位置に対する印刷状況を説明する説明図。 印刷装置の現在位置の算出処理の動作を説明するフローチャート。 印刷処理の動作を説明するフローチャート。 透明インクの印刷処理を説明するフローチャート。 表示画面に表示される内容を示す説明図。 表示画面に表示される内容を示す説明図。
符号の説明
100 印刷装置、101 印刷媒体、102 ローラー、103 エンコーダ、104 センサ、105 A/Dコンバータ、106 ヘッド、107 インクタンク、108 ヘッド駆動回路、109 インターフェース、110 無線通信部、111 入力部、112 表示部、201 記憶部、205 検知部、206 判定部、207 印刷処理部、208 更新部、209 開始終了処理部、210 透明印刷判定部、211 透明印刷処理部

Claims (10)

  1. 印刷媒体上を移動する本体部を有し、前記本体部が移動することによって、前記印刷媒体に画像を印刷する印刷装置であって、
    前記本体部の前記印刷媒体上の移動位置(以下「本体位置」という)を検知する検知手段と、
    前記検知手段によって検知された本体位置に画像がすでに印刷されているか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって画像が印刷されていないと判定された場合に、前記本体位置に対応する画像を印刷する印刷手段と、
    を備えたことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記本体位置における画像の印刷状態に関する情報(以下「印刷状態情報」という)を記憶する記憶手段を備え、
    前記判定手段は、前記記憶手段に記憶された印刷状態情報に基づいて、前記本体位置に画像がすでに印刷されているか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記検知手段は、前記印刷媒体上に印刷されている、前記印刷媒体上の位置に関する情報を備えたマークと、前記本体部の移動量とを検知し、前記マークと前記移動量に基づいて前記本体位置を求めることを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
  4. 前記マークは、前記印刷媒体上の方向に関する情報を備え、
    前記検知手段は、前記マークと前記本体部との移動角度を検知し、前記移動角度に基づいて前記本体位置を求めることを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
  5. 前記マークは、透明インクによって前記印刷媒体上に印刷されていることを特徴とする請求項3または4に記載の印刷装置。
  6. 前記印刷手段は、前記印刷媒体上の所定の位置に前記マークを印刷することを特徴とする請求項3〜5のいずれか一つに記載の印刷装置。
  7. 前記印刷手段は、前記検知手段が前記印刷媒体に印刷されているマークを検知した場合に、前記マークに基づく前記印刷媒体の所定の領域に対して、印刷する画像情報のビットマップデータの作成を開始することを特徴とする請求項3〜6のいずれか一つに記載の印刷装置。
  8. 前記印刷状態情報に基づいて、前記印刷媒体への印刷状況に関する情報を表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の印刷装置。
  9. 印刷媒体上を移動する本体部を有し、前記本体部が移動することによって、前記印刷媒体に画像を印刷する印刷装置における印刷方法であって、
    前記本体部の前記印刷媒体上の移動位置(以下「本体位置」という)を検知する検知工程と、
    前記検知工程によって検知された本体位置に対応する画像が、すでに印刷されているか否かを判定する判定工程と、
    前記判定工程によって画像が印刷されていないと判定された場合に、前記本体位置に対応する画像を印刷する印刷工程と、
    を含んだことを特徴とする印刷方法。
  10. 請求項9に記載の印刷方法をコンピュータまたは印刷装置に実行させることを特徴とする印刷プログラム。
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