JP2006088346A - 液体噴射装置、液体噴射装置の液体吸引装置および液体噴射装置の気泡消滅方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ノズル面を封止するための封止部材内に生じた液体の気泡を確実に消滅させることにより、封止部材によりノズル面を封止する場合であっても、液体の吐出不良の発生を防ぐことができる液体噴射装置、液体噴射装置の液体吸引装置および液体液体噴射装置の気泡消滅方法を提供すること。
【解決手段】液体噴射ヘッド30のノズル面61から液体を噴射するようになっている液体噴射装置10であって、ノズル面61を封止するための封止部材70と、封止部材70をノズル面61に近づける方向と封止部材70をノズル面61から遠ざける方向に移動操作するための移動操作部250とを有し、移動操作部250は、封止部材70の移動操作をする際に封止部材70に対して振動を与える振動発生部300を有する。
【選択図】図8
【解決手段】液体噴射ヘッド30のノズル面61から液体を噴射するようになっている液体噴射装置10であって、ノズル面61を封止するための封止部材70と、封止部材70をノズル面61に近づける方向と封止部材70をノズル面61から遠ざける方向に移動操作するための移動操作部250とを有し、移動操作部250は、封止部材70の移動操作をする際に封止部材70に対して振動を与える振動発生部300を有する。
【選択図】図8
Description
本発明は、液体噴射ヘッドのノズル面から液体を噴射するようになっている液体噴射装置、液体噴射装置の液体吸引装置および液体噴射装置の気泡消滅方法に関する。
ターゲットに対して液体を噴射させる液体噴射装置として、記録ヘッドから記録媒体に対してインク滴を噴射させて印刷を行うインクジェット式記録装置は、記録ヘッドのノズルから記録媒体に対して微小なインク滴を吐出させて、所望の文字や図形等の画像を記録する。
このインクジェット式記録装置は、記録動作時において、記録ヘッドが記録媒体と近接するために、インク滴が記録媒体と衝突した際に発生するインクの飛び散りが記録ヘッドのノズル面に跳ね返りノズル面を汚染することがある。
このインクジェット式記録装置は、記録動作時において、記録ヘッドが記録媒体と近接するために、インク滴が記録媒体と衝突した際に発生するインクの飛び散りが記録ヘッドのノズル面に跳ね返りノズル面を汚染することがある。
特にオンデマンド型のインクジェット式記録装置の記録ヘッドにおいては、インク滴の吐出がノズル近傍のインクへの微弱な加圧力によるために、インク滴の吐出エネルギーが小さく、記録媒体と数mm程度の間隔でしか配置されておらず、インクの飛び散りの跳ね返りがノズル面に付着し易い。しかしながら加圧力が小さいため一旦ノズル内の目詰まりが発生すると、この目詰まりを容易に自己復帰させることはできない。
このため、記録ヘッドのノズルの目詰まりを予防あるいは回復するために、非印字動作中にノズル開口よりインクを吸引して目詰まりをしたインクを排出させるために、吸引作業が行われる。
このような記録ヘッドのノズルの回復動作をするための吸引動作は、キャップ部材をノズル面に対して密着して、キャップ部材の中を負圧にすることにより、ノズル面に残っているインクを吸引することで、インクの吐出不良や吐出時のインク滴の飛行曲がりなどの悪影響を解消するようにしている。
この種のキャップ部材がノズル面から離れる場合や、あるいはキャップ部材の負圧を解除するためにキャップ部材の大気開放バルブを開けてキャップ部材内を大気に開放する場合には、キャップ部材内にインクの泡立ちが発生することがある。キャップ部材内で発生するインクの大きな気泡は、この気泡に凸部を接触することによって破壊して消滅する内容が提案されている(たとえば特許文献1)。
特開2002−192736号公報(第5頁、図3)
このような記録ヘッドのノズルの回復動作をするための吸引動作は、キャップ部材をノズル面に対して密着して、キャップ部材の中を負圧にすることにより、ノズル面に残っているインクを吸引することで、インクの吐出不良や吐出時のインク滴の飛行曲がりなどの悪影響を解消するようにしている。
この種のキャップ部材がノズル面から離れる場合や、あるいはキャップ部材の負圧を解除するためにキャップ部材の大気開放バルブを開けてキャップ部材内を大気に開放する場合には、キャップ部材内にインクの泡立ちが発生することがある。キャップ部材内で発生するインクの大きな気泡は、この気泡に凸部を接触することによって破壊して消滅する内容が提案されている(たとえば特許文献1)。
ところが、特許文献1に開示されている内容では、キャップ部材内の大きいインクの気泡は凸部の接触によって破壊して消滅できるが、キャップ部材内に生じる比較的小さなインクの気泡はこのような凸部の接触によっては破壊できず、キャップ部材内に残ってしまう。
このようにインクの気泡が残ったままのキャップ部材により記録ヘッドのノズル面を封止することによって、ノズル面におけるインクのメニスカスを破壊することがあり、インクの吐出不良による印字不良を発生してしまう恐れがある。
そこで本発明は上記課題を解消し、ノズル面を封止するための封止部材内に生じた液体の気泡を確実に消滅させることにより、封止部材によりノズル面を封止する場合であっても、液体の吐出不良の発生を防ぐことができる液体噴射装置、液体噴射装置の液体吸引装置および液体液体噴射装置の気泡消滅方法を提供することを目的としている。
このようにインクの気泡が残ったままのキャップ部材により記録ヘッドのノズル面を封止することによって、ノズル面におけるインクのメニスカスを破壊することがあり、インクの吐出不良による印字不良を発生してしまう恐れがある。
そこで本発明は上記課題を解消し、ノズル面を封止するための封止部材内に生じた液体の気泡を確実に消滅させることにより、封止部材によりノズル面を封止する場合であっても、液体の吐出不良の発生を防ぐことができる液体噴射装置、液体噴射装置の液体吸引装置および液体液体噴射装置の気泡消滅方法を提供することを目的としている。
上記目的は、本発明にあっては、液体噴射ヘッドのノズル面から液体を噴射するようになっている液体噴射装置であって、前記ノズル面を封止するための封止部材と、前記封止部材を前記ノズル面に近づける方向と前記封止部材を前記ノズル面から遠ざける方向に移動操作するための移動操作部と、を有し、前記移動操作部は、前記封止部材の前記移動操作をする際に前記封止部材に対して振動を与える振動発生部を有することを特徴とする液体噴射装置により、達成される。
本発明の構成によれば、封止部材はノズル面を封止する。移動操作部は、封止部材をノズル面に近づける方向と封止部材をノズル面から遠ざける方向に移動操作させるものである。この移動操作部は、振動発生部を有している。振動発生部は、封止部材の移動操作をする際に封止部材に対して振動を与える。
これにより、封止部材がノズル面を封止してノズル面の回復動作を行った後あるいは封止部材内を大気に開放して負圧を解除する際に生じる封止部材内の液体の気泡は、振動発生部が封止部材の移動操作をする際に封止部材に対して振動を与えるので、比較的簡単な構造でありながら気泡を細かく砕くことにより、気泡を消滅させることができる。
封止部材がノズル面を封止する際に、気泡がノズル面の液体のメニスカスを破壊することがなくなり、液体の吐出不良を無くすことができる。
本発明の構成によれば、封止部材はノズル面を封止する。移動操作部は、封止部材をノズル面に近づける方向と封止部材をノズル面から遠ざける方向に移動操作させるものである。この移動操作部は、振動発生部を有している。振動発生部は、封止部材の移動操作をする際に封止部材に対して振動を与える。
これにより、封止部材がノズル面を封止してノズル面の回復動作を行った後あるいは封止部材内を大気に開放して負圧を解除する際に生じる封止部材内の液体の気泡は、振動発生部が封止部材の移動操作をする際に封止部材に対して振動を与えるので、比較的簡単な構造でありながら気泡を細かく砕くことにより、気泡を消滅させることができる。
封止部材がノズル面を封止する際に、気泡がノズル面の液体のメニスカスを破壊することがなくなり、液体の吐出不良を無くすことができる。
本発明は、前記移動操作部は、ガイド溝部を有する回転部材と、前記封止部材に設けられて、前記回転部材が回転すると前記回転部材の前記ガイド溝部に沿って前記封止部材の前記移動操作をするための案内部材と、を有し、前記振動発生部は、前記回転部材の前記ガイド溝部に設けられており前記案内部材を介して前記封止部材に対して振動を与えるための凹凸部であることが望ましい。
本発明の構成によれば、移動操作部の回転部材はガイド溝部を有している。移動操作部の案内部材は封止部材に設けられている。この案内部材は、回転部材が回転すると、回転部材のガイド溝部に沿って封止部材の移動操作をするためのものである。
振動発生部は、回転部材のガイド溝部に設けられており、案内部材を介して封止部材に対して振動を与えるための凹凸部である。
これにより、回転部材が回転すると、案内部材は回転部材のガイド溝部によって封止部材の移動操作をする。振動発生部は封止部材に対して振動を与えるための凹凸部であり、この凹凸部が案内部材を介して封止部材に対して、封止部材の移動操作の時に振動を与える。したがって、封止部材が移動操作する時には凹凸部により振動が与えられることにより、気泡を小さく砕くようにして消滅させることができる。
本発明の構成によれば、移動操作部の回転部材はガイド溝部を有している。移動操作部の案内部材は封止部材に設けられている。この案内部材は、回転部材が回転すると、回転部材のガイド溝部に沿って封止部材の移動操作をするためのものである。
振動発生部は、回転部材のガイド溝部に設けられており、案内部材を介して封止部材に対して振動を与えるための凹凸部である。
これにより、回転部材が回転すると、案内部材は回転部材のガイド溝部によって封止部材の移動操作をする。振動発生部は封止部材に対して振動を与えるための凹凸部であり、この凹凸部が案内部材を介して封止部材に対して、封止部材の移動操作の時に振動を与える。したがって、封止部材が移動操作する時には凹凸部により振動が与えられることにより、気泡を小さく砕くようにして消滅させることができる。
本発明は、前記回転部材が回転する際に前記案内部材を介して振動を前記封止部材に与えるために前記凹凸部が前記ガイド溝部の上側縁部または下側縁部に形成されていることが望ましい。
本発明の構成によれば、凹凸部は、ガイド溝部の上側縁部または下側縁部に設けられていることにより、回転部材が回転する際に簡単な構造でありながら、凹凸部は案内部材を介して封止部材に対して振動を確実に与えることができる。
本発明の構成によれば、凹凸部は、ガイド溝部の上側縁部または下側縁部に設けられていることにより、回転部材が回転する際に簡単な構造でありながら、凹凸部は案内部材を介して封止部材に対して振動を確実に与えることができる。
本発明は、前記移動操作部は、ガイド溝部を有する基部と、前記封止部材に設けられて、前記基部の前記ガイド溝部に沿って前記封止部材の前記移動操作をするための案内部材と、を有し、前記振動発生部は、前記基部の前記ガイド溝部に設けられており前記封止部材の前記移動操作の際に前記案内部材を介して前記封止部材に対して振動を与えるための凹凸部であることが望ましい。
本発明の構成によれば、基部はガイド溝部を有している。案内部材は、封止部材に設けられている。この案内部材は、基部のガイド溝部に沿って封止部材の移動操作をする。
振動発生部は凹凸部である。この凹凸部は、基部のガイド溝部に設けられており封止部材の移動操作の際に案内部材を介して封止部材に対して振動を与える。
これにより、基部のガイド溝部に設けられている凹凸部は、封止部材の移動操作の際に案内部材を介して封止部材に対して振動を与えることができ、気泡を細かく砕いて消滅させることができる。
本発明の構成によれば、基部はガイド溝部を有している。案内部材は、封止部材に設けられている。この案内部材は、基部のガイド溝部に沿って封止部材の移動操作をする。
振動発生部は凹凸部である。この凹凸部は、基部のガイド溝部に設けられており封止部材の移動操作の際に案内部材を介して封止部材に対して振動を与える。
これにより、基部のガイド溝部に設けられている凹凸部は、封止部材の移動操作の際に案内部材を介して封止部材に対して振動を与えることができ、気泡を細かく砕いて消滅させることができる。
本発明は、前記移動操作部は、回転することにより前記封止部材を前記移動操作するための回転体を有し、前記振動発生部は、前記回転体に形成されており前記回転体が回転をする際に前記封止部材に対して振動を与えるための凹凸部であることが望ましい。
本発明の構成によれば、移動操作部は回転体を有している。この回転体は、回転することにより封止部材を移動操作するためのものである。振動発生部は、回転体に形成されている凹凸部である。この凹凸部は、回転体が回転する際に、封止部材に対して振動を与える。
これにより、凹凸部は、封止部材が移動操作する際に封止部材に対して振動を与えることができ、気泡を細かく砕いて消滅させることができる。
本発明の構成によれば、移動操作部は回転体を有している。この回転体は、回転することにより封止部材を移動操作するためのものである。振動発生部は、回転体に形成されている凹凸部である。この凹凸部は、回転体が回転する際に、封止部材に対して振動を与える。
これにより、凹凸部は、封止部材が移動操作する際に封止部材に対して振動を与えることができ、気泡を細かく砕いて消滅させることができる。
本発明は、前記回転体は、回転軸に取り付けられたカムであり、前記カムが前記封止部材を前記移動操作するためのカム面を有していて、前記カム面には、前記凹凸部が形成されていることが望ましい。
本発明の構成によれば、回転体は回転軸に取り付けられたカムである。このカムが封止部材を移動操作するためのカム面を有している。このカム面には、凹凸部が形成されている。
これにより、カムが回転すると、カム面の凹凸部は、封止部材に対して振動を与えることができ、気泡を細かく砕いて消滅させることができる。
本発明の構成によれば、回転体は回転軸に取り付けられたカムである。このカムが封止部材を移動操作するためのカム面を有している。このカム面には、凹凸部が形成されている。
これにより、カムが回転すると、カム面の凹凸部は、封止部材に対して振動を与えることができ、気泡を細かく砕いて消滅させることができる。
上記目的は、本発明にあっては、液体噴射ヘッドのノズル面から液体を噴射するようになっている液体噴射装置に設けられて前記ノズル面を封止するための液体吸引装置であって、前記液体吸引装置は、前記ノズル面を封止するための封止部材と、前記封止部材を前記ノズル面に近づける方向と前記封止部材を前記ノズル面から遠ざける方向に移動操作するための移動操作部と、を有し、前記移動操作部は、前記封止部材の前記移動操作をする際に前記封止部材に対して振動を与える振動発生部を有することを特徴とする液体噴射装置の液体吸引装置により、達成される。
これにより、封止部材がノズル面を封止してノズル面の回復動作を行った後あるいは封止部材内を大気に開放して負圧を解除する際に生じる封止部材内の液体の気泡は、振動発生部が封止部材の移動操作をする際に封止部材に対して振動を与えるので、比較的簡単な構造でありながら気泡を細かく砕くことにより、気泡を消滅させることができる。
封止部材がノズル面を封止する際に、気泡がノズル面の液体のメニスカスを破壊することがなくなり、液体の吐出不良を無くすことができる。
これにより、封止部材がノズル面を封止してノズル面の回復動作を行った後あるいは封止部材内を大気に開放して負圧を解除する際に生じる封止部材内の液体の気泡は、振動発生部が封止部材の移動操作をする際に封止部材に対して振動を与えるので、比較的簡単な構造でありながら気泡を細かく砕くことにより、気泡を消滅させることができる。
封止部材がノズル面を封止する際に、気泡がノズル面の液体のメニスカスを破壊することがなくなり、液体の吐出不良を無くすことができる。
上記目的は、本発明にあっては、液体噴射ヘッドのノズル面から液体を噴射するようになっている液体噴射装置の前記ノズル面を、液体吸引装置の封止部材により封止する際に、前記封止部材内に発生する気泡を消滅させるための液体噴射装置の気泡消滅方法であって、前記ノズル面を封止するための前記封止部材を、移動操作部により前記ノズル面に近づける方向と前記封止部材を前記ノズル面から遠ざける方向に移動操作する際に、振動発生部が、前記封止部材に対して振動を与えることを特徴とする液体吸引装置の気泡消滅方法により、達成される。
これにより、封止部材がノズル面を封止してノズル面の回復動作を行った後あるいは封止部材内を大気に開放して負圧を解除する際に生じる封止部材内の液体の気泡は、振動発生部が封止部材の移動操作をする際に封止部材に対して振動を与えるので、比較的簡単な構造でありながら気泡を細かく砕くことにより、気泡を消滅させることができる。
封止部材がノズル面を封止する際に、気泡がノズル面の液体のメニスカスを破壊することがなくなり、液体の吐出不良を無くすことができる。
これにより、封止部材がノズル面を封止してノズル面の回復動作を行った後あるいは封止部材内を大気に開放して負圧を解除する際に生じる封止部材内の液体の気泡は、振動発生部が封止部材の移動操作をする際に封止部材に対して振動を与えるので、比較的簡単な構造でありながら気泡を細かく砕くことにより、気泡を消滅させることができる。
封止部材がノズル面を封止する際に、気泡がノズル面の液体のメニスカスを破壊することがなくなり、液体の吐出不良を無くすことができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の液体噴射装置の実施形態であるインクジェット式記録装置10を示している。
図1に示すインクジェット式記録装置10は、インクジェットプリンタとも呼んでいる。インクジェット式記録装置10は、本体部1を有している。この本体部1は、ガイドレール17、プラテン12、キャリッジ14、インク吸引装置20、記録ヘッド30、インク払拭装置130を備えている。記録ヘッド30は、印刷ヘッドとも言う。このインク吸引装置20は廃液システムの一部である。
図1は、本発明の液体噴射装置の実施形態であるインクジェット式記録装置10を示している。
図1に示すインクジェット式記録装置10は、インクジェットプリンタとも呼んでいる。インクジェット式記録装置10は、本体部1を有している。この本体部1は、ガイドレール17、プラテン12、キャリッジ14、インク吸引装置20、記録ヘッド30、インク払拭装置130を備えている。記録ヘッド30は、印刷ヘッドとも言う。このインク吸引装置20は廃液システムの一部である。
このインクジェット式記録装置10は、いわゆるオンキャリッジ形の記録装置であり、キャリッジ14の上部には、複数のインクカートリッジ2,3,4,5が着脱可能に装着できる。キャリッジ14の下部には、記録ヘッド30が設けられている。キャリッジ14は、ベルト15を介してモータ16に接続されている。ベルト15はプーリ16A,16Bに掛けてある。モータ16が作動することによって、キャリッジ14はガイドレール17に沿ってプラテン12の軸方向である主走査方向T(T1,T2)に往復走行して位置決め可能である。
図1の本体部1の右側には、クリーニングポジションCPと待機ポジション18が設けられている。クリーニングポジションCPは吸引払拭作業ポジションとも言い、あるいはホームポジションとも呼ぶことができる。
クリーニングポジションCPでは、記録ヘッド30のノズルプレート面61が、インク吸引装置20により封止した後に吸引して記録ヘッド30の回復動作を行ったり、あるいはインク払拭装置130によりノズルプレート面61に付着しているインクの払拭を行うためのポジションである。
待機ポジション18は、記録ヘッド30からのインク払拭あるいはインクの吸引を行わない場合の記録ヘッド30とキャリッジ14の待機位置である。
図1に示すインク吸引装置20は、液体吸引装置の一例であり、キャッピングシステムもしくはキャッピング手段とも呼ぶことができる。
クリーニングポジションCPでは、記録ヘッド30のノズルプレート面61が、インク吸引装置20により封止した後に吸引して記録ヘッド30の回復動作を行ったり、あるいはインク払拭装置130によりノズルプレート面61に付着しているインクの払拭を行うためのポジションである。
待機ポジション18は、記録ヘッド30からのインク払拭あるいはインクの吸引を行わない場合の記録ヘッド30とキャリッジ14の待機位置である。
図1に示すインク吸引装置20は、液体吸引装置の一例であり、キャッピングシステムもしくはキャッピング手段とも呼ぶことができる。
インク吸引装置20は、以下の2つの機能を有する。すなわち、インク吸引装置20は、長時間放置された時に記録ヘッド30のノズル開口を封止してインクの乾燥を防止する保湿機能と、吸引ポンプ19からの負圧をノズル開口に作用させてノズル開口からインクを強制的に吸引して排出させる吸引機能を備える。この吸引により記録ヘッド30のノズルプレート面61の回復を図る。
各インクカートリッジ2,3,4,5の各インクは液体の一例である。図1に示すインク払拭装置130は、液体払拭装置の一例であり、インク吸引装置20とほぼ同じ位置にある。
各インクカートリッジ2,3,4,5の各インクは液体の一例である。図1に示すインク払拭装置130は、液体払拭装置の一例であり、インク吸引装置20とほぼ同じ位置にある。
図2は、図1に示すインクジェット式記録装置10の電気的な接続例を示している。インクジェット式記録装置10の制御装置7は、ローカルプリンタケーブルまたは通信ネットワークを介してホストコンピュータ40のプリンタドライバ41に接続されている。プリンタドライバ41は、インクジェット式記録装置10の各構成要素に対して印刷やノズルプレート面61のインク払拭動作あるいはインク吸引動作を実行させるためのコマンドを送るソフトウェアを搭載している。
図2に示すインクジェット式記録装置10は、制御装置7の他に、センサー8、インク吸引装置20、インクカートリッジ2,3,4,5、記録ヘッド30、キャリッジ14、用紙搬送機構15A、インク払拭装置130を含んでいる。
図1の実施形態では、複数のインクカートリッジ2ないし5が、キャリッジ14の上に直接搭載されているが、本発明の実施形態は、これに限らずインクカートリッジ2ないし5をキャリッジとは別の位置に搭載している、いわゆるオフキャリッジ形のインクジェット式記録装置を採用しても勿論構わない。
図2の用紙搬送機構15Aは、図1の用紙29をプラテン12上を搬送するようになっている。用紙29は記録媒体の一種である。
図1の実施形態では、複数のインクカートリッジ2ないし5が、キャリッジ14の上に直接搭載されているが、本発明の実施形態は、これに限らずインクカートリッジ2ないし5をキャリッジとは別の位置に搭載している、いわゆるオフキャリッジ形のインクジェット式記録装置を採用しても勿論構わない。
図2の用紙搬送機構15Aは、図1の用紙29をプラテン12上を搬送するようになっている。用紙29は記録媒体の一種である。
図3と図4は、図1に示す記録ヘッド30とインク吸引装置20の構造例を示す断面図である。
インクジェット式記録装置10は、特にカラープリンタとして用いられる場合には、この記録ヘッド30は、互いに種類の異なる複数種類のインクを吐出するために、インクの種類ごとに独立したインク経路50を有している。
各インクカートリッジ2ないし5からのインクは、インク供給針50Aを介してインク経路50に流入する。インクの種類ごとに独立したインク経路50は、それぞれ複数の圧力室51に接続されている。各圧力室51には、各ノズル開口列54A,54B,54C,54Dが接続されている。
ノズルプレート62はノズルプレート面61を有していて、このノズルプレート面61には複数のノズル開口列54Aないし54Dが設けられている。圧力室51から押し出されたインク滴が、ノズル開口列54Aないし54Dのノズル開口55Aないし55Dから吐出される。
インクジェット式記録装置10は、特にカラープリンタとして用いられる場合には、この記録ヘッド30は、互いに種類の異なる複数種類のインクを吐出するために、インクの種類ごとに独立したインク経路50を有している。
各インクカートリッジ2ないし5からのインクは、インク供給針50Aを介してインク経路50に流入する。インクの種類ごとに独立したインク経路50は、それぞれ複数の圧力室51に接続されている。各圧力室51には、各ノズル開口列54A,54B,54C,54Dが接続されている。
ノズルプレート62はノズルプレート面61を有していて、このノズルプレート面61には複数のノズル開口列54Aないし54Dが設けられている。圧力室51から押し出されたインク滴が、ノズル開口列54Aないし54Dのノズル開口55Aないし55Dから吐出される。
図3と図4に示すインク吸引装置20は、封止部材70と移動操作部250を有している。封止部材70のキャップ本体80は、ノズルプレート面61に密接もしくは圧着して封止してノズル開口を吸引する。インク吸引装置20の封止部材70は、キャップ本体80と複数の吸収材90を有している。キャップ本体80は箱状であり、上部開口91を有している。キャップ本体80の底部92からは、隔壁81が突出して設けられている。キャップ本体80の4辺の側面部80Aと隔壁81の間には、吸収材90が収容されている。各吸収材90は、各ノズル開口列54Aないし54Dを含むノズルプレート面61の領域に対応している。
吸収材90は、インクを吸収可能な材料により作られていて、例えばポリビニルアルコール(PVA)のスポンジにより作ることができる。吸収材90は、好ましくは親水性に優れて、微細な連続した気孔構造を有しており、インクの吸収能力を有している。
この吸収材90は、図示しない押さえ部材により吸収材90を押さえて保持する構造を採用できる。
キャップ本体80の底部92は、吸引ポンプ19に接続されている。吸引ポンプ19は廃インクタンク100に接続されている。この廃インクタンク100は吸引ポンプ19によりキャップ本体80側から吸引されてくるインクを廃棄するためのタンクである。また、底部92は、大気開放バルブ89に接続されている。これらの大気開放バルブ89を開けることにより、キャップ本体80の各室の負圧を大気圧に戻すことができる。
この吸収材90は、図示しない押さえ部材により吸収材90を押さえて保持する構造を採用できる。
キャップ本体80の底部92は、吸引ポンプ19に接続されている。吸引ポンプ19は廃インクタンク100に接続されている。この廃インクタンク100は吸引ポンプ19によりキャップ本体80側から吸引されてくるインクを廃棄するためのタンクである。また、底部92は、大気開放バルブ89に接続されている。これらの大気開放バルブ89を開けることにより、キャップ本体80の各室の負圧を大気圧に戻すことができる。
図3では、インク吸引装置20がノズルプレート面61から離れた待機状態を示している。図4では、インク吸引装置20はノズルプレート面61に密着もしくは圧着されて、ノズルプレート面61を封止している状態(吸引状態もしくは保湿状態)を示している。図3と図4のいずれにおいても、記録ヘッド30は、インクカートリッジ2ないし5とともにクリーニングポジションCPに位置決めされている。
記録ヘッド30内のインク中に気泡が混入したり、インク経路50や圧力室51内に増粘したインクが存在すると、インクの正常な流れが阻害されて、正常なインクの吐出が行えないことがある。この場合には、図2に示すインク吸引装置20が用いられ、このインク吸引装置20によるインクの強制排出が必要となる。
記録ヘッド30内のインク中に気泡が混入したり、インク経路50や圧力室51内に増粘したインクが存在すると、インクの正常な流れが阻害されて、正常なインクの吐出が行えないことがある。この場合には、図2に示すインク吸引装置20が用いられ、このインク吸引装置20によるインクの強制排出が必要となる。
また、インクジェット式記録装置10を最初に使用する際の開始時や、インクカートリッジを別の種類のインクカートリッジに交換した場合では、図3の記録ヘッド30内のインク経路50の中にインクを充填する必要がある。このような初期のインクの充填に際しても、インク吸引装置20が使用され、このインク吸引装置20を用いることで、図3の記録ヘッド30のノズル開口55Aないし55Dから空気およびインクが、強制的に吸引されてノズル開口55Aないし55Dから排出される。
図5は、ノズルプレート面61におけるノズル開口列54Aないし54Dの配列例を示している。異なるインクの種類とは、見かけ上の色の違いにとどまらず、インクの構成成分の種類や比率が異なることを意味する。各ノズル開口列54Aないし54Dは、例えば数10から数1000のノズル開口55Aないし55Dから構成されている。
図6は、本発明のインクジェット式記録装置の記録ヘッド30の内部構造例を示している。上述したインクカートリッジから供給されるインクは、インク経路50を通って圧力室51へ供給される。印刷の際には、圧力発生素子としての圧電振動子39が伸縮動作することによって、圧力室51の容積を変化させて、圧力室51内のインクに圧力変動を生じさせる。これによって、ノズル開口55Aないし55Dからインク滴が吐出できる。圧電振動子39は各ノズル開口55Aないし55Dに対応して設けられている。
図1に示すキャリッジ14は、記録ヘッド30とともに、ガイドレール17に沿って主走査方向Tに沿って往復移動可能である。キャリッジ14とともに記録ヘッド30は、ヘッド移動方向T1に移動することにより、図1に示すクリーニングポジションCPと待機ポジション18に位置決めすることができる。
図1の記録ヘッド30は、液体噴射ヘッドの一種であるが、この記録ヘッド30はキャリッジ14の下面側に設けられている。記録ヘッド30の下面は、ノズルプレート面61である。このノズルプレート面61は、ノズル面の一例であり、図5にはノズルプレート面61の形状例を示している。ノズルプレート面61は、ノズルプレート62の下面である。
ノズルプレート62は、上述したような複数のノズル開口列、図5の図示例では4列のノズル開口列54Aないし54Dを有している。各ノズル開口列54Aないし54Dは、図5に示すT方向とは直交するU方向に沿っており、T方向に沿って同じ間隔で平行に形成されている。
ノズルプレート62は、上述したような複数のノズル開口列、図5の図示例では4列のノズル開口列54Aないし54Dを有している。各ノズル開口列54Aないし54Dは、図5に示すT方向とは直交するU方向に沿っており、T方向に沿って同じ間隔で平行に形成されている。
次に、図1に示すインク払拭装置130の構造例について、図7を参照して簡単に説明する。
図7は、インク払拭装置130およびインク吸引装置20の構造例を示す斜視図である。インク吸引装置20は、インク払拭装置130の中に収容できるようにして配置されている。このようにすることで、インク吸引装置20とインク払拭装置130の組立構造体の小型化が図れる。
図7は、インク払拭装置130およびインク吸引装置20の構造例を示す斜視図である。インク吸引装置20は、インク払拭装置130の中に収容できるようにして配置されている。このようにすることで、インク吸引装置20とインク払拭装置130の組立構造体の小型化が図れる。
図7に示すインク払拭装置130は、概略的にはフレーム135、駆動部140、複数の払拭手段151ないし154を有している。
払拭手段151ないし154は、ほぼ同様の構造のものである。払拭手段151ないし154は、それぞれブレード161ないし164を有している。ブレード161ないし164は、T方向に関して互いにずれて形成されている。
払拭手段151ないし154は、ほぼ同様の構造のものである。払拭手段151ないし154は、それぞれブレード161ないし164を有している。ブレード161ないし164は、T方向に関して互いにずれて形成されている。
駆動部140のモータ149が制御装置7の指令により動作することにより、モータ149のピニオン148が回転すると、ギア148Aとギア146Aが回転する。これによって歯付ベルト141が移動することにより、もう1つのギア146Bが回転する。ギア146Aとギア146Bにはそれぞれ送りねじ146Cと送りねじ146Dが連結されていて、送りねじ146C,146Dは同期して同じ方向に回転する。歯付きベルト141は、複数のギア145A,145Bに噛み合っており、ローラ144により押さえつけることでテンションを与えている。
払拭手段151ないし154は、これらの送りねじ146C,146Dの回転により、順次移動方向Dに沿って送ることができる。各ブレード161ないし164は、それぞれ順次移動方向Dに沿って送られることにより、対応する記録ヘッド30のノズル開口列54Aないし54Dを別々にワイピングするようになっている。つまり、ブレード161がノズル開口列54Aを含む領域のノズルプレート面61をワイピングする。同様にしてプレート162ないし164は、それぞれノズル開口列54Bないし54Dをそれぞれ含む領域のノズルプレート面61をワイピングすることができる。
このようにノズルプレート面61をワイピングする場合には、キャリッジ14および記録ヘッド30は待機ポジション18からクリーニングポジションCPに位置決めされている。つまり記録ヘッド30のノズルプレート面61は、インク吸引装置20のキャップ本体80の真上に位置されているのである。
このようにノズルプレート面61をワイピングする場合には、キャリッジ14および記録ヘッド30は待機ポジション18からクリーニングポジションCPに位置決めされている。つまり記録ヘッド30のノズルプレート面61は、インク吸引装置20のキャップ本体80の真上に位置されているのである。
次に、図7ないし図9を参照して、インク吸引装置20の構造例について説明する。
図7を参照すると、インク吸引装置20は、フレーム135の上に搭載されていて、図7の例では送りねじ146C,146Dの間に配置されている。インク吸引装置20は、封止部材70と移動操作部250を有していて、封止部材70および移動操作部250はともにフレーム135の上に配置されている。
キャップ本体80はスライダ80Sの上に着脱可能に搭載されている。記録ヘッド30がクリーニングポジションCPに位置決めされると、図3に示すようにキャップ本体80はノズルプレート面61に対面する。
図7に示すようにキャップ本体80の一方の側には既に述べたブレード161ないし164が並べて配列されている。
図7を参照すると、インク吸引装置20は、フレーム135の上に搭載されていて、図7の例では送りねじ146C,146Dの間に配置されている。インク吸引装置20は、封止部材70と移動操作部250を有していて、封止部材70および移動操作部250はともにフレーム135の上に配置されている。
キャップ本体80はスライダ80Sの上に着脱可能に搭載されている。記録ヘッド30がクリーニングポジションCPに位置決めされると、図3に示すようにキャップ本体80はノズルプレート面61に対面する。
図7に示すようにキャップ本体80の一方の側には既に述べたブレード161ないし164が並べて配列されている。
図8は、封止部材70および移動操作部250を図7のT1方向から見ている斜視図である。フレーム135の上には封止部材70と移動操作部250が搭載されている。フレーム135は、たとえば3本の上下方向軸251を有している。これらの上下方向軸251は、Z2方向に向けて突出されている。
図9は、図8のT3方向から見た封止部材70および移動操作部250を示している。
上下方向軸251はそれぞれスライダ80Sの穴253を通っている。これによってスライダ80Sは、上下方向軸251に沿ってZ1およびZ2方向に上下移動操作の案内が可能である。
スライダ80Sは、さらに案内部材260を有している。この案内材260は、たとえば円柱状の部材であり、移動方向Dと平行な方向に沿って突出して設けられている。
キャップ本体80およびスライダ80Sは、たとえはプラスチックにより作ることができる。
図9は、図8のT3方向から見た封止部材70および移動操作部250を示している。
上下方向軸251はそれぞれスライダ80Sの穴253を通っている。これによってスライダ80Sは、上下方向軸251に沿ってZ1およびZ2方向に上下移動操作の案内が可能である。
スライダ80Sは、さらに案内部材260を有している。この案内材260は、たとえば円柱状の部材であり、移動方向Dと平行な方向に沿って突出して設けられている。
キャップ本体80およびスライダ80Sは、たとえはプラスチックにより作ることができる。
次に、図8と図9を参照しながら、移動操作部250の構造例について説明する。
この移動操作部250は、封止部材70を、上下方向軸251に沿ってZ1方向とZ2方向に移動操作するためのものである。つまりこの移動操作部250は、封止部材70を図7に示すノズルプレート面61に近づける方向と、封止部材70をノズルプレート面61から遠ざける方向に移動操作することができる。
移動操作部250は、概略的にはモータ271、円筒カム273、ピニオン275、平歯車277、ウォーム279、ウォームホイルと平歯車の複合体281、遊星歯車283,285を有している。
このモータ271と図7に示すモータ149は、制御部7の指令により動作させることができる。
この移動操作部250は、封止部材70を、上下方向軸251に沿ってZ1方向とZ2方向に移動操作するためのものである。つまりこの移動操作部250は、封止部材70を図7に示すノズルプレート面61に近づける方向と、封止部材70をノズルプレート面61から遠ざける方向に移動操作することができる。
移動操作部250は、概略的にはモータ271、円筒カム273、ピニオン275、平歯車277、ウォーム279、ウォームホイルと平歯車の複合体281、遊星歯車283,285を有している。
このモータ271と図7に示すモータ149は、制御部7の指令により動作させることができる。
図9のモータ271のピニオン275は、平歯車277を介してウォーム279のギア287に噛み合っている。ギア287はウォーム279と一体に形成されているものである。ウォームの中心軸CL1は、移動方向Dと平行である。ウォームホイルと平歯車の複合体281は、中心軸CL2を中心として回転する。
ウォーム279は、複合体281の平歯車281Aと噛み合っている。複合体281の中には平歯車281Cと遊星歯車283,285が設けられている。複合体281は平歯車281Cと一体的に中心軸CL2に沿って回転する。平歯車281Cは2つの遊星歯車283,285に噛み合っている。これにより複合体281が中心軸CL2を中心にして回転すると、駆動力は遊星歯車283,285に伝達される。
ウォーム279は、複合体281の平歯車281Aと噛み合っている。複合体281の中には平歯車281Cと遊星歯車283,285が設けられている。複合体281は平歯車281Cと一体的に中心軸CL2に沿って回転する。平歯車281Cは2つの遊星歯車283,285に噛み合っている。これにより複合体281が中心軸CL2を中心にして回転すると、駆動力は遊星歯車283,285に伝達される。
図9に示す円筒カム273は、中心軸CLを中心として回転する。この中心軸CLと複合体281の中心軸CL2はZ1方向、Z2方向に平行である。円筒カム273はガイド溝部290を有している。このガイド溝部290は、円筒カム273の外周面に沿ってスパイラル状に形成されている。ガイド溝部290は、案内部材260を案内するためのカム溝である。案内部材260は、移動操作部250の一構成要素に相当する。
円筒カム273の下部には、間欠歯車291が全周に沿って形成されている。この間欠歯車291は遊星歯車283,285に対して択一的に噛み合わせることができる。
円筒カム273の下部には、間欠歯車291が全周に沿って形成されている。この間欠歯車291は遊星歯車283,285に対して択一的に噛み合わせることができる。
図10は、キャップ本体80の下降時における各歯車の噛み合い状態を示している。図11は、キャップ本体80の上昇時における各歯車の噛み合い状態を示している。
図10に示すようにキャップ本体80がZ1方向に下降する場合には、ウォーム279が中心軸CL1を中心として回転すると、複合体281がR1方向に回転することにより、遊星歯車285がR2方向に回転する。遊星歯車285は円筒カム273の間欠歯車291に噛み合っているので、円筒カム273はR1方向に回転する。これによって、図9に示す案内部材260は、ガイド溝部290に案内されてZ1方向に下降していく。
逆に、図11に示すようにウォーム279が中心軸CL1を中心として逆方向に回転すると、複合体281はR2方向に回転する。これによって遊星歯車283がR1方向に回転する。遊星歯車283は間欠歯車291に噛み合っているので、円筒カム273はR2方向に回転する。これによって、図9に示す案内部材260は、円筒カム273のガイド溝部290に沿ってZ2方向に上昇される。
図10に示すようにキャップ本体80がZ1方向に下降する場合には、ウォーム279が中心軸CL1を中心として回転すると、複合体281がR1方向に回転することにより、遊星歯車285がR2方向に回転する。遊星歯車285は円筒カム273の間欠歯車291に噛み合っているので、円筒カム273はR1方向に回転する。これによって、図9に示す案内部材260は、ガイド溝部290に案内されてZ1方向に下降していく。
逆に、図11に示すようにウォーム279が中心軸CL1を中心として逆方向に回転すると、複合体281はR2方向に回転する。これによって遊星歯車283がR1方向に回転する。遊星歯車283は間欠歯車291に噛み合っているので、円筒カム273はR2方向に回転する。これによって、図9に示す案内部材260は、円筒カム273のガイド溝部290に沿ってZ2方向に上昇される。
このようにして封止部材70は、Z1方向に下降することができるとともに、Z2方向に上昇させることができる。
特に、本発明の実施形態で特徴的なのは、このガイド溝部290には、図12に示すように凹凸部300が形成されていることである。この凹凸部300は、振動発生部の一例であり、たとえばガイド溝部290の上側縁部290A側に形成されている。この凹凸部300は、上側縁部290Aに対して複数の凹部301をガイド溝290に沿って形成したことにより凹凸形状にしたものである。
案内部材260は、このガイド溝部290に沿ってZ1あるいはZ2方向に上下動される場合に、凹凸部300により微小な振動が与えられる。この微小な振動は、案内部材260を介して封止部材70に対して強制的に与えられることになる。
特に、本発明の実施形態で特徴的なのは、このガイド溝部290には、図12に示すように凹凸部300が形成されていることである。この凹凸部300は、振動発生部の一例であり、たとえばガイド溝部290の上側縁部290A側に形成されている。この凹凸部300は、上側縁部290Aに対して複数の凹部301をガイド溝290に沿って形成したことにより凹凸形状にしたものである。
案内部材260は、このガイド溝部290に沿ってZ1あるいはZ2方向に上下動される場合に、凹凸部300により微小な振動が与えられる。この微小な振動は、案内部材260を介して封止部材70に対して強制的に与えられることになる。
このような凹凸部300は、図13に示すように、ガイド溝部290の下側縁部290B側に形成してもよい。この場合には、凹凸部300の凹部301は下側縁部290Bに形成されている。これによって、案内部材260はガイド溝部290に案内される際には振動が与えられる。この振動は案内部材260を介して封止部材70側に強制的に与えられることになる。この凹凸部300は、上側縁部290Aと下側縁部290Bの少なくとも一方にあればよい。
次に、上述したインク吸引装置20が、ノズルプレート面61を吸引動作した後に、キャップ本体80内に生じる気泡を消滅させるための液体噴射装置の気泡消滅方法の実施形態について説明する。
図7に示す待機ポジション18には、記録ヘッド30およびキャリッジ14が位置決めされている。このキャリッジ14および記録ヘッド30は、待機ポジション18側からクリーニングポジションCP側に移動する。クリーニングポジションCPでは、記録ヘッド30のノズルプレート面61は、図7と図3に示すように封止部材70のキャップ本体80に対面している。つまりキャップ本体80はノズルプレート面61の下方に位置している。
図7に示す待機ポジション18には、記録ヘッド30およびキャリッジ14が位置決めされている。このキャリッジ14および記録ヘッド30は、待機ポジション18側からクリーニングポジションCP側に移動する。クリーニングポジションCPでは、記録ヘッド30のノズルプレート面61は、図7と図3に示すように封止部材70のキャップ本体80に対面している。つまりキャップ本体80はノズルプレート面61の下方に位置している。
図9のモータ271が作動して、その駆動力がピニオン275、平歯車277を介してウォーム279に伝わる。ウォーム279は図11に示す中心軸CL1を中心として回転すると複合体281はR2方向に回転する。これによって、遊星歯車283はR1方向に回転し円筒カム273がR2方向に回転する。
この結果、図9に示す案内部材260とキャップ本体80は、上下方向軸251によりガイドされながらZ2方向に上昇する。このキャップ本体80の上昇により、インク吸引装置20は図3に示す待機状態から図4に示す吸引状態に移る。キャップ本体80の上端部97がノズルプレート面61を封止する。各吸収材90は各ノズル列54Aないし54Dに対向している。
この結果、図9に示す案内部材260とキャップ本体80は、上下方向軸251によりガイドされながらZ2方向に上昇する。このキャップ本体80の上昇により、インク吸引装置20は図3に示す待機状態から図4に示す吸引状態に移る。キャップ本体80の上端部97がノズルプレート面61を封止する。各吸収材90は各ノズル列54Aないし54Dに対向している。
図4に示す吸引ポンプ19が作動すると、バルブを通じてキャップ本体80の各室が負圧になる。これによって、ノズルプレート面61およびノズル開口55Aないし55D内のインクおよび気泡がキャップ本体80内に吸引される。吸引されたインクおよび気泡は、吸引ポンプ19を通じて廃インクタンク100側に廃棄される。
このような吸引動作により、記録ヘッド30の回復動作あるいは記録ヘッドのノズルプレート面61の回復動作を終了すると、大気開放バルブ89が制御装置7の指令により開いて、キャップ本体80の各室は大気開放される。
そして図9に示す移動操作部250のモータ271が作動することにより、図10に示すようにウォーム279が中心軸CL1を中心として逆方向に回転する。複合体281は、R1方向に回転するので、遊星歯車285がR2方向に回転する。これによって、円筒カム273は中心軸CLを中心としてR1方向に回転する。
このような吸引動作により、記録ヘッド30の回復動作あるいは記録ヘッドのノズルプレート面61の回復動作を終了すると、大気開放バルブ89が制御装置7の指令により開いて、キャップ本体80の各室は大気開放される。
そして図9に示す移動操作部250のモータ271が作動することにより、図10に示すようにウォーム279が中心軸CL1を中心として逆方向に回転する。複合体281は、R1方向に回転するので、遊星歯車285がR2方向に回転する。これによって、円筒カム273は中心軸CLを中心としてR1方向に回転する。
この結果、案内部材260とキャップ本体80が、上下方向軸250によりガイドされながらZ1方向に下がる。図4に示す封止状態のキャップ本体80は、Z1方向に下がることにより、図3に示す待機状態に戻ることになる。
ところで、キャップ本体80の上端部97がノズルプレート面61から離れる場合に、キャップ本体80内のインクに気泡が生じることがある。あるいは大気開放バルブ89を開いて、キャップ本体80内を負圧から大気圧に戻す場合においても、キャップ本体80内のインクに気泡が生じることがある。
ところで、キャップ本体80の上端部97がノズルプレート面61から離れる場合に、キャップ本体80内のインクに気泡が生じることがある。あるいは大気開放バルブ89を開いて、キャップ本体80内を負圧から大気圧に戻す場合においても、キャップ本体80内のインクに気泡が生じることがある。
しかし、図8と図12に示すように、円筒カム273のガイド溝部290は、たとえば上側縁部290Aに凹凸部300を有している。円筒カム273が中心軸CLを中心として回転する際に、ガイド溝部290の凹凸部300が案内部材260に対して微小な振動を与える。案内部材260は、この微小な振動を封止部材70に対して強制的に伝えることになる。
これによって、封止部材70がZ1方向に下降する場合であっても、Z2方向に上昇する場合であっても、封止部材70には常に微小な振動が強制的に与えられることになる。封止部材70内において発生しているインクの気泡は、細かく砕かれるようにして小さくなっていき、そして消滅する。
これによって、封止部材70がZ1方向に下降する場合であっても、Z2方向に上昇する場合であっても、封止部材70には常に微小な振動が強制的に与えられることになる。封止部材70内において発生しているインクの気泡は、細かく砕かれるようにして小さくなっていき、そして消滅する。
封止部材70は、常に微小な振動が自動的かつ強制的に与えられていることから、封止部材70内のインクの気泡を強制的に消滅させることができるのである。
凹凸部300の凹部301の大きさを小さくすればするほど、案内部材260に対して与えられる振動を微小なものにすることができる。
これまで説明した実施形態のインク吸引装置20の移動操作部250は、円筒カム273を回転することにより、封止部材70を上下動操作することができる機構である。
凹凸部300の凹部301の大きさを小さくすればするほど、案内部材260に対して与えられる振動を微小なものにすることができる。
これまで説明した実施形態のインク吸引装置20の移動操作部250は、円筒カム273を回転することにより、封止部材70を上下動操作することができる機構である。
別の実施形態
図14ないし図16は、本発明の液体噴射装置の液体吸引装置の別の実施形態を示している。
図14に示すインク吸引装置20は、液体吸引装置の一例であるが、このインク吸引装置20は、封止部材470と移動操作部550を有している。
封止部材470と移動操作部550は、フレーム435に設けられている。このフレーム435は、クリーニングポジションCPに設けられている。封止部材470はキャップ本体480とスライダ480Sを有している。キャップ本体480の構造は、たとえば図9に示すキャップ本体80と同様のものを採用することができる。キャップ本体480はスライダ480SによりE方向に移動することにより、Z1方向とZ2方向に上下動させることができる。
図14ないし図16は、本発明の液体噴射装置の液体吸引装置の別の実施形態を示している。
図14に示すインク吸引装置20は、液体吸引装置の一例であるが、このインク吸引装置20は、封止部材470と移動操作部550を有している。
封止部材470と移動操作部550は、フレーム435に設けられている。このフレーム435は、クリーニングポジションCPに設けられている。封止部材470はキャップ本体480とスライダ480Sを有している。キャップ本体480の構造は、たとえば図9に示すキャップ本体80と同様のものを採用することができる。キャップ本体480はスライダ480SによりE方向に移動することにより、Z1方向とZ2方向に上下動させることができる。
フレーム435は基部の一例であり、このフレーム435は、その両側にたとえば4つのガイド溝部590を有している。各ガイド溝部590は同じ形状のものである。スライダ480Sは、4本の案内部材460を有している。各案内部材460は、ガイド溝部590に沿って案内される円柱状の部材である。
各ガイド溝部590は、たとえば図15に拡大して示すように振動発生部としての凹凸部300を有している。凹凸部300は、ガイド溝部590のたとえば傾斜部591に形成されている。凹凸部300は、複数の凹部301を有している。この凹部301は、ガイド溝部590の傾斜面591の下側縁部591A側に形成されている。しかしこれに限らず、凹凸部300は、傾斜部591の上側縁部591B側に形成しても勿論構わない。
ガイド溝部590は水平部分593ともう1つの水平部分594を有している。水平部分593,594の間に傾斜部591が形成されている。凹凸部300は、水平部593,594と傾斜部591のすべてに設けてもよい。
各ガイド溝部590は、たとえば図15に拡大して示すように振動発生部としての凹凸部300を有している。凹凸部300は、ガイド溝部590のたとえば傾斜部591に形成されている。凹凸部300は、複数の凹部301を有している。この凹部301は、ガイド溝部590の傾斜面591の下側縁部591A側に形成されている。しかしこれに限らず、凹凸部300は、傾斜部591の上側縁部591B側に形成しても勿論構わない。
ガイド溝部590は水平部分593ともう1つの水平部分594を有している。水平部分593,594の間に傾斜部591が形成されている。凹凸部300は、水平部593,594と傾斜部591のすべてに設けてもよい。
図15において、案内部材460が下側の水平部分593に位置している場合には、図3に示すように封止部材70はノズルプレート面61から離れた待機状態にある。そして案内部材460が傾斜部591の凹凸部300を通ると、その振動が案内部材460を介して図14のキャップ本体480側に伝わる。案内部材460が上側の水平部分594に達すると、図4に示すのと同様に封止部材470のキャップ本体480はノズルプレート面61を封止する。
逆に案内部材460が水平部分594から傾斜部591を通って水平部分593に至ると、封止部材470のキャップ本体480は図4と図3に示すのと同様に封止状態から待機状態に戻すことができる。
逆に案内部材460が水平部分594から傾斜部591を通って水平部分593に至ると、封止部材470のキャップ本体480は図4と図3に示すのと同様に封止状態から待機状態に戻すことができる。
案内部材460は、傾斜部591の凹凸部300を通過することにより、振動を受ける。これによって、案内部材460はキャップ本体480側に強制的かつ自動的に振動を与えることができる。振動が供給されたキャップ本体480内のインクの気泡は、それぞれ潰すようにして細かくなり、気泡が消滅する。
図16は、案内部材460がそれぞれ上側の水平部分594に位置された状態で、キャップ本体480がノズルプレート面61を封止している状態を示している。
なお、図14に示すスライダ480SのE方向の移動操作は、キャリッジ14のT1方向とT2方向の移動操作に連動して行うようになっている。
なお、図14に示すスライダ480SのE方向の移動操作は、キャリッジ14のT1方向とT2方向の移動操作に連動して行うようになっている。
さらに別の実施形態
図17ないし図19は、本発明の液体噴射装置の液体吸引装置のさらに別の実施形態を示している。
図17に示すインク吸引装置20は、クリーニングポジションCPに配置されている。インク吸引装置20は、封止部材670と移動操作部750を有している。封止部材670はキャップ本体580とスライダ580Sを有している。キャップ本体580の中には吸収材90が収容されている。キャップ本体580は、ノズルプレート面61を封止する構造のものである。
図17ないし図19は、本発明の液体噴射装置の液体吸引装置のさらに別の実施形態を示している。
図17に示すインク吸引装置20は、クリーニングポジションCPに配置されている。インク吸引装置20は、封止部材670と移動操作部750を有している。封止部材670はキャップ本体580とスライダ580Sを有している。キャップ本体580の中には吸収材90が収容されている。キャップ本体580は、ノズルプレート面61を封止する構造のものである。
移動操作部750は、封止部材670をZ1方向とZ2方向に沿って上下動するためのものである。この移動操作部750は、たとえば2つのカム751,751を有している。カム751,751は、回転体の一例であり、回転軸752に対して固定されている。カム751,751は、カム面753をそれぞれ有している。各カム面753は、カム摺動面ともいい、カム751が回転することにより、キャップ本体580とスライダ580SをZ1方向とZ2方向に上下動操作させることができる。回転軸752は、モータ755の出力軸に連結されている。
各カム751のカム面753には、凹凸部300が形成されている。この凹凸部300は振動発生部である。つまりカム751,751が回転することにより凹凸部300は、スライダ580Sに対して振動を与えることにより、キャップ本体580に対して微小な振動を与えることができる。この凹凸部300は、カム面753の全周にわたって形成してもよいし、カム面753の一部分に形成してもよい。図18と図19に示す例では、凹凸部300はカム面753の一部分に形成されている。
図19(A)では、キャップ本体580はノズルプレート面61から離れた状態にある。この場合にはキャップ本体580はカム面753の最も低い面に載っている。そして回転軸752とともにカム751が回転すると、徐々にキャップ本体580はZ2方向に上昇されるとともに凹凸部300により微小な振動が与えられる。そして図19(B)に示すように、キャップ本体580はノズルプレート面61を封止することができる。
さらにカム751が回転すると、再び図19(A)に示すようにキャップ本体580が振動しながらノズルプレート面61から離れる。
このように、キャップ本体580が上下動する際に、凹凸部300はキャップ本体580に対して自動的かつ強制的に微小な振動を与えることができるのである。
さらにカム751が回転すると、再び図19(A)に示すようにキャップ本体580が振動しながらノズルプレート面61から離れる。
このように、キャップ本体580が上下動する際に、凹凸部300はキャップ本体580に対して自動的かつ強制的に微小な振動を与えることができるのである。
図18,図19の実施形態では、封止部材670はZ1方向、Z2方向に沿ってカム751を用いることで上下動させる構造のものである。
これまで説明した本発明の各実施形態においては、凹凸部300の凹凸の程度を小さくすることにより、封止部材670に与える振動の大きさを小さくすることができる。凹凸部300の凹凸の大きさを調整することにより、封止部材670に与える振動の大きさを調整することができる。
これまで説明した本発明の各実施形態においては、凹凸部300の凹凸の程度を小さくすることにより、封止部材670に与える振動の大きさを小さくすることができる。凹凸部300の凹凸の大きさを調整することにより、封止部材670に与える振動の大きさを調整することができる。
本発明の実施形態では、封止部材がノズル面を封止してノズル面の回復動作を行った後あるいは封止部材内を大気に開放して負圧を解除する際に生じる封止部材内の気泡は、振動発生部が封止部材の移動操作をする際に封止部材に対して振動を与えるので、比較的簡単な構造でありながら気泡を細かく砕いていることにより、気泡を消滅させることができる。
封止部材がノズル面を封止する際に、気泡がノズル面の液体のメニスカスを破壊することがなくなり、液体の吐出不良を無くすことができる。
封止部材がノズル面を封止する際に、気泡がノズル面の液体のメニスカスを破壊することがなくなり、液体の吐出不良を無くすことができる。
本発明の実施形態では、回転部材が回転すると、案内部材は回転部材のガイド溝部によって封止部材の移動操作をする。振動発生部は封止部材に対して振動を与えるための凹凸部であり、この凹凸部が案内部材を介して封止部材に対して、封止部材の移動操作の時に振動を与えるようになっている。したがって、封止部材が移動操作する時には凹凸部により振動が与えられることにより、気泡を小さく砕くようにして消滅させることができる。
本発明の実施形態では、凹凸部は、ガイド溝部の上側縁部または下側縁部に設けられていることにより、回転部材が回転する際に簡単な構造でありながら凹凸部は案内部材を介して封止部材に対して振動を確実に与えることができる。
本発明の実施形態では、基部のガイド溝部に設けられている凹凸部は、封止部材の移動操作の際に案内部材を介して封止部材に対して振動を与えることができ、気泡を細かく砕いて消滅させることができる。
本発明の実施形態では、凹凸部は、封止部材が移動操作する際に封止部材に対して振動を与えることができ、気泡を細かく砕いて消滅させることができる。
本発明の実施形態では、カムが回転すると、カム面の凹凸部は、封止部材に対して振動を与えることができ、気泡を細かく砕いて消滅させることができる。
本発明の実施形態では、基部のガイド溝部に設けられている凹凸部は、封止部材の移動操作の際に案内部材を介して封止部材に対して振動を与えることができ、気泡を細かく砕いて消滅させることができる。
本発明の実施形態では、凹凸部は、封止部材が移動操作する際に封止部材に対して振動を与えることができ、気泡を細かく砕いて消滅させることができる。
本発明の実施形態では、カムが回転すると、カム面の凹凸部は、封止部材に対して振動を与えることができ、気泡を細かく砕いて消滅させることができる。
本発明の実施形態において、振動発生部である凹凸部は、案内部材が移動する全てのストロークの間において形成してもよいし、案内部材が移動するストロークの一部分において形成しても勿論構わない。その凹凸部は、ガイド溝部の上側縁部、下側縁部のいずれか一方もしくは両側の方に設けても勿論構わない。
また、本発明の実施形態では、ポンプやバルブを省略したキャップ本体と吸収材からなる封止部材を用いてもよい。
また、本発明の実施形態では、ポンプやバルブを省略したキャップ本体と吸収材からなる封止部材を用いてもよい。
また、ガイド溝部側だけでなく案内部材側にある程度の凹凸を設けても勿論構わない。
図示した本発明の実施形態においては、例えばブラックインク、シアンインク、マゼンタインク、イエローインクの各インクを使用する4つのインクカートリッジが、キャリッジに装着できるようになっている。このインクカートリッジはこれに限らず、ブラックインク用のインクカートリッジだけを備えているものや、上述したように2つのインクカートリッジを備えていたり、ブラックインクを除いた3色のカラーインク用の3つのインクカートリッジを備えているものや、5つ以上のインクカートリッジがキャリッジに装着できるようなものであってもよい。
本発明の実施形態において、吸引動作時においてキャップ本体80内に気泡が生じるとしたが、ノズル開口部のインク増粘防止のためのフラッシングをキャップ本体80内に吐出するなどして、キャップ本体80内にインクが存在する状態でキャップ本体80をノズルプレート面61から離す場合にも気泡が生じることがある。この場合であっても、気泡を消滅させることができる。
図示した本発明の実施形態においては、例えばブラックインク、シアンインク、マゼンタインク、イエローインクの各インクを使用する4つのインクカートリッジが、キャリッジに装着できるようになっている。このインクカートリッジはこれに限らず、ブラックインク用のインクカートリッジだけを備えているものや、上述したように2つのインクカートリッジを備えていたり、ブラックインクを除いた3色のカラーインク用の3つのインクカートリッジを備えているものや、5つ以上のインクカートリッジがキャリッジに装着できるようなものであってもよい。
本発明の実施形態において、吸引動作時においてキャップ本体80内に気泡が生じるとしたが、ノズル開口部のインク増粘防止のためのフラッシングをキャップ本体80内に吐出するなどして、キャップ本体80内にインクが存在する状態でキャップ本体80をノズルプレート面61から離す場合にも気泡が生じることがある。この場合であっても、気泡を消滅させることができる。
本発明は、インクジェット式記録装置に限らず、プリンタ等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等の液体を吐出する液体噴射ヘッドを用いた液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置等にも適用できる。
本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
上記実施形態の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
上記実施形態の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
10・・・インクジェット式記録装置(液体噴射装置の一例)、18・・・待機ポジション、19・・・吸引ポンプ、20・・・インク吸引装置(液体吸引装置の一例)、30・・・記録ヘッド(液体噴射ヘッドの一例)、54A,54B,54C,54D・・・ノズル開口列、55A,55B,55C,55D・・・ノズル開口、61・・・ノズルプレート面(ノズル面の一例)、70・・・封止部材、80・・・キャップ本体、80S・・・スライダ、135・・・フレーム、250・・・移動操作部、260・・・案内部材、273・・・円筒カム(回転部材の一例)、290・・・ガイド溝部、300・・・凹凸部(振動発生部の一例)、D・・・移動方向、T・・・主走査方向、CP・・・クリーニングポジション
Claims (8)
- 液体噴射ヘッドのノズル面から液体を噴射するようになっている液体噴射装置であって、
前記ノズル面を封止するための封止部材と、
前記封止部材を前記ノズル面に近づける方向と前記封止部材を前記ノズル面から遠ざける方向に移動操作するための移動操作部と、を有し、
前記移動操作部は、前記封止部材の前記移動操作をする際に前記封止部材に対して振動を与える振動発生部を有することを特徴とする液体噴射装置。 - 前記移動操作部は、
ガイド溝部を有する回転部材と、
前記封止部材に設けられて、前記回転部材が回転すると前記回転部材の前記ガイド溝部に沿って前記封止部材の前記移動操作をするための案内部材と、を有し、
前記振動発生部は、前記回転部材の前記ガイド溝部に設けられており前記案内部材を介して前記封止部材に対して振動を与えるための凹凸部であることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。 - 前記回転部材が回転する際に前記案内部材を介して振動を前記封止部材に与えるために前記凹凸部が前記ガイド溝部の上側縁部または下側縁部に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
- 前記移動操作部は、
ガイド溝部を有する基部と、
前記封止部材に設けられて、前記基部の前記ガイド溝部に沿って前記封止部材の前記移動操作をするための案内部材と、を有し、
前記振動発生部は、前記基部の前記ガイド溝部に設けられており前記封止部材の前記移動操作の際に前記案内部材を介して前記封止部材に対して振動を与えるための凹凸部であることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。 - 前記移動操作部は、回転することにより前記封止部材を前記移動操作するための回転体を有し、前記振動発生部は、前記回転体に形成されており前記回転体が回転をする際に前記封止部材に対して振動を与えるための凹凸部であることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
- 前記回転体は、回転軸に取り付けられたカムであり、前記カムが前記封止部材を前記移動操作するためのカム面を有していて、前記カム面には、前記凹凸部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の液体噴射装置。
- 液体噴射ヘッドのノズル面から液体を噴射するようになっている液体噴射装置に設けられて前記ノズル面を吸引するための液体吸引装置であって、
前記液体吸引装置は、
前記ノズル面を封止するための封止部材と、
前記封止部材を前記ノズル面に近づける方向と前記封止部材を前記ノズル面から遠ざける方向に移動操作するための移動操作部と、を有し、
前記移動操作部は、前記封止部材の前記移動操作をする際に前記封止部材に対して振動を与える振動発生部を有することを特徴とする液体噴射装置の液体吸引装置。 - 液体噴射ヘッドのノズル面から液体を噴射するようになっている液体噴射装置の前記ノズル面を、液体吸引装置の封止部材により封止する際に、前記封止部材内に発生する気泡を消滅させるための液体噴射装置の気泡消滅方法であって、
前記ノズル面を封止するための前記封止部材を、移動操作部により前記ノズル面に近づける方向と前記封止部材を前記ノズル面から遠ざける方向に移動操作する際に、振動発生部が、前記封止部材に対して振動を与えることを特徴とする液体吸引装置の気泡消滅方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004272896A JP2006088346A (ja) | 2004-09-21 | 2004-09-21 | 液体噴射装置、液体噴射装置の液体吸引装置および液体噴射装置の気泡消滅方法 |
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CN105234101A (zh) * | 2015-11-03 | 2016-01-13 | 南京师范大学 | 一种三维打印机喷头清洗装置及方法 |
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2004
- 2004-09-21 JP JP2004272896A patent/JP2006088346A/ja not_active Withdrawn
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