JP2006087969A - 汚水処理装置及びそれを備えた水中分解式生ごみ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 水中分解式生ごみ処理装置において、分解液に含まれる固形分を効率的に分解することによって、分解処理効率を向上させる。
【解決手段】 生ごみ処理装置は、分解液Wを貯留する分解槽20と、分解槽20の底部に設置された水中ポンプ22と、水中ポンプ22から吐出された分解液を上方から供給する供給管21と、供給管21から吐出された分解液を拡散させる拡散部材24と、分解液Wの液面WLを第1液面領域W1と第2液面領域W2とに仕切る仕切部材25とを備えている。第1液面領域W1には、比重が1よりも小さい多数の球形中空粒子31が混入されている。粒子31は、分解液Wの液面WLの近傍に粒子層30を形成している。
【選択図】 図2

Description

本発明は、汚水処理装置及びそれを備えた水中分解式生ごみ処理装置に関するものである。
従来から、好気性微生物によって汚水を浄化する汚水処理装置が知られている。この種の汚水処理装置として、下記特許文献1及び2には、好気性微生物を含んだ分解液に生ごみを投入し、当該生ごみを分解液中で微生物によって分解するいわゆる水中分解式生ごみ処理装置が開示されている。
下記特許文献1に開示された水中分解式生ごみ処理装置は、分解液を貯留する分解槽と、分解槽内の底部に設置された循環ポンプと、循環ポンプの吐出部に接続された供給管とを備えている。供給管の吐出口は、分解槽の内部における分解液の液面よりも上方に位置しており、液面に向かって下向きに開口している。供給管の吐出口と分解液の液面との間には、吐出口から吐出された分解液を拡散させる拡散部材が配置されている。
上記生ごみ処理装置では、分解槽内の分解液の一部が循環ポンプに吸い込まれ、供給管を流通した後、吐出口から吐出される。吐出口から吐出された分解液は、拡散部材に衝突することによって拡散され、分解液の液面に向かって降り注ぐ。この際、分解液は空気と接触し、空気中の酸素が分解液中に溶け込む。その結果、分解槽内の分解液の酸素濃度が増加し、好気性微生物の活動が活発化する。
特開2003−340495号公報 特開2000−189931号公報
しかしながら、分解液を上方から散布する上記形式の生ごみ処理装置では、分解槽内の上下位置によって分解液の溶存酸素濃度が大きく異なってくる。すなわち、分解槽の上側、特に液面近傍では溶存酸素濃度は高く、分解槽の下側、特に分解槽の底部近傍では、溶存酸素濃度は低い。
ところで、分解処理中の分解液には、水分の他に、未だ分解されていない固形分や本来的に分解されにくい繊維物等の固形分(以下、単に固形分という)が含まれている。このような固形分は水分よりも重いため、分解槽の底部に溜まりやすい。したがって、固形分は、溶存酸素濃度の低い領域に溜まりやすかった。つまり、固形分は、好気性微生物の活動が活発でない領域に溜まりやすかった。そのため、上記生ごみ処理装置は、分解処理の効率が十分とは言い難かった。
また、分解槽の下側に固形分が溜まると、分解槽の下側では分解液の濃度が高くなる。そのため、分解槽の下側では、水質的な理由によっても好気性微生物の活発な活動が阻害され、十分な分解処理が行われにくかった。なお、固形分が分解槽の底部に溜まると、腐敗を生じやすくなる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、固形分を含む汚水を浄化する汚水処理装置において、固形分の分解を促進することにより、汚水の浄化の効率を向上させることにある。
また、本発明の他の目的は、分解効率の高い水中分解式生ごみ処理装置を提供することである。
本発明に係る汚水処理装置は、固形分と水分とを含む汚水を貯留する水槽と、前記水槽内の汚水を搬送するポンプと、前記水槽内における前記汚水の液面よりも上方に位置する吐出口が形成され、前記ポンプからの汚水を前記吐出口から吐出する供給管と、前記水槽内の汚水に混入され、比重が1よりも小さい複数の粒子と、を備え、前記汚水の液面の少なくとも一部に、前記粒子からなる粒子層が形成されているものである。
上記汚水処理装置では、水槽内の汚水の一部はポンプに吸い込まれ、供給管を流通した後、吐出口から液面に向かって吐出される。そして、汚水の少なくとも一部は、粒子層に向かって降り注ぐ。ここで、粒子層に降り注いだ汚水は固形分と水分とを含んでいるが、水分は粒子の間を通過し、貯留されている汚水に合流する。一方、固形分は粒子の間を通過しにくいので、粒子によって一時的に保持される。そのため、固形分が直ちに水槽の底部に向かって沈み込むことは防止され、固形分は液面近傍に一時的に留まることになる。
一方、汚水が吐出口から液面に降り注ぐことにより、液面は波立ち、粒子は振動する。したがって、粒子に保持された固形分は、そのまま粒子に固着し続けることはなく、やがて粒子から離れて水槽内を下降していく。そのため、固形分が粒子層に堆積していくことは防止される。
したがって、固形分は、溶存酸素濃度の高い液面近傍に一定時間留まるので、好気性微生物によって活発に分解されやすくなる。また、水槽の下側の汚水の濃度が低くなるので、水槽の下側においても、好気性微生物の活動が活発になる。したがって、上記汚水処理装置によれば、汚水の処理効率が向上する。
前記汚水処理装置は、前記汚水の液面を少なくとも第1液面領域と第2液面領域とに仕切る仕切部材を備え、前記第1液面領域には前記粒子層が形成され、前記第2液面領域には前記粒子層が形成されていないことが好ましい。
このことにより、第1液面領域では液面が粒子層によって覆われるが、第2液面領域では液面が開放される。そのため、第2液面領域では、液面を通じて空気中の酸素が溶け込みやすくなる。したがって、汚水全体の酸素の溶解量が不足することを防止することができる。また、第2液面領域には粒子が必要でないので、水槽内の粒子の必要個数を減らすことができる。
前記汚水処理装置は、前記供給管の吐出口の下方かつ前記汚水の液面の上方に配置され、上方に向かって先細り形状の拡散部材を備え、前記仕切部材は、前記拡散部材よりも下方に配置され、平面視において前記拡散部材の周囲を取り囲む上下に延びる筒状部材からなり、前記筒状部材の外側に前記第1液面領域が形成され、前記筒状部材の内側に前記第2液面領域が形成されていることが好ましい。
上記汚水処理装置では、供給管の吐出口から吐出された汚水は、拡散部材に衝突することによって拡散し、広がった状態で液面に降り注ぐ。この際、汚水に含まれる固形分は、外側に拡散されやすい。そのため、固形分は筒状部材の外側に飛散しやすくなり、粒子層が形成された第1液面領域に供給されやすくなる。したがって、汚水の分解効率が更に向上する。
前記粒子層の少なくとも一部の粒子は、中空の粒子からなっていることが好ましい。
このことにより、粒子の材料自体の密度が大きくても、粒子の軽量化を図ることができる。
前記粒子層の少なくとも一部の粒子は、球形の粒子からなっていることが好ましい。
上記粒子によれば、角がないので固形分は固着しにくくなる。また、隣接する粒子同士が面接触することがないので、粒子間の隙間を大きく確保することができる。また、粒子は回転しやすくなり、流動しやすくなる。そのため、固形分が長時間にわたって粒子に付着し続けることが抑制され、固形分が粒子層に堆積していくことが防止される。
前記粒子層の少なくとも一部の粒子は、プラスチックからなっていることが好ましい。
プラスチック製の粒子によれば、汚水との間で化学反応を起こすおそれがなく、また、腐食するおそれもない。また、安価である。万が一粒子が経年変化等により破損したとしても(特に中空構造の場合、破損によって内部に汚水が浸入したとしても)、材料自体の比重が小さいので、液面に浮きやすく、ポンプに吸い込まれにくい。そのため、ポンプの破損を防ぐことができる。
本発明に係る水中分解式生ごみ処理装置は、生ごみを収容する生ごみ投入容器と、前記生ごみ投入容器内の生ごみを前記水槽に搬送する搬送管と、前記汚水中で前記生ごみを分解する前記汚水処理装置と、を備えたものである。
このことにより、生ごみの分解効率の高い生ごみ処理装置を得ることができる。
以上のように、本発明によれば、汚水に含まれる固形分を液面近傍に一時的に留めることができるので、好気性微生物の活動が活発な領域で固形分を効率的に分解させることができる。また、水槽の下側における汚水の濃度を低く抑えることができるので、水槽の下側においても好気性微生物の活動を促進させることができる。したがって、汚水の処理効率を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、実施形態に係る生ごみ処理装置10の基本構成を示している。生ごみ処理装置10は、いわゆる水中分解式の生ごみ処理装置であり、分解槽20に蓄えた分解液中において、好気性微生物により生ごみを分解処理する。
生ごみ処理装置10は、投入される生ごみを収容するホッパー11と、ディスポーザ12と、分解槽20とを備えている。分解槽20とホッパー11とは、分解槽20からホッパー11に分解液を供給する給水管14を介して接続されている。給水管14には、開閉弁15が設けられている。ディスポーザ12と分解槽20とは、ディスポーザ12から分解槽20に生ごみを搬送する搬送管13を介して接続されている。なお、搬送管13には、搬送ポンプ(図示せず)等の搬送装置が設けられていてもよい。
図2に示すように、分解槽20の内部には、生ごみと好気性微生物とを含んだ分解液(汚水)Wが貯留されている。分解槽20の底部には、水中ポンプ22が設置されている。
水中ポンプ22の吐出部には、上下方向に延びる供給管21が接続されている。供給管21の上側部分は、分解槽20の上方で横向きに湾曲してから下向きに湾曲し、分解槽20の中央部分(平面視中央部分)において下向きに開口している。この下向きの開口は、吐出口23を形成している。給水管14は、供給管21の中途部に接続されている。
吐出口23の真下の位置には、吐出された分解液を拡散させる拡散部材24が配置されている。本実施形態では、拡散部材24は、円錐の頂部を切り取ったような形状のブロックからなり、上方に向かって先細りの形状を有している。ただし、拡散部材24は、吐出口23から吐出された分解液を横方向に拡散させるものであればよく、拡散部材24の形状は何ら限定されるものではない。拡散部材24として他の形状の部材、例えば平板等を用いることも勿論可能である。
拡散部材24の下方には、上下に延びる筒形の網状部材からなる仕切部材25が設けられている。ここで筒形とは、上下両端が開放された形状全般を意味し、いわゆる管状形状を意味する。したがって、筒形には、断面が円状のもの(円筒)に限らず、断面が矩形状等のものも含まれる。また、仕切部材25は網状部材でなくてもよく、内側と外側とを水密に仕切る板状の部材であってもよい。仕切部材25は、平面視において拡散部材24の周囲を取り囲むように配置されている。本実施形態では特に、仕切部材25は、平面視において拡散部材24の中心と仕切部材25の中心とが一致する位置に配置されている。ただし、仕切部材25は、平面視において拡散部材24が仕切部材25の内側に位置する限り、拡散部材24の中心から前後又は左右方向にずれていてもよい。
仕切部材25は、分解液Wの液面WLを第1液面領域W1と第2液面領域W2とに仕切っている。第1液面領域W1は仕切部材25の外側の領域であり、第2液面領域W2は仕切部材25の内側の領域である。なお、第1液面領域W1と第2液面領域W2との面積比は、仕切部材25の大きさを変更することによって自由に調整することができる。
仕切部材25の外側、すなわち第1液面領域W1には、比重が1よりも小さい複数の粒子31が混入されている。粒子31は、第1液面領域W1の液面を覆っており、液面近傍に粒子層30を形成している。なお、図1及び図2では、説明の便宜上、粒子31を誇張して図示している。
仕切部材25の内側、すなわち第2液面領域W2には、粒子31は混入されていない。そのため、第2液面領域W2では、液面WLが開放されている。
図3(a)及び(b)に示すように、粒子31は中空の球形粒子である。粒子31は、プラスチックからなる球殻32と、球殻32の内部に区画された内部空間33とにより構成されている。なお、粒子31は軽い方が好ましい。粒子31の比重は、0.9以下が好ましく、0.8以下が特に好ましい。本実施形態のように粒子31が中空構造を有することとすれば、粒子31の全体の比重を粒子31の材料自体の比重よりも小さくすることができる。そのため、例えば比重を0.5以下にすることができる等、粒子31をより軽量化することが可能となる。ただし、比重が1よりも小さい材料を用いることとすれば、粒子31を中実構造の粒子とすることも勿論可能である。
本実施形態では、粒子31の直径は20〜50mmである。ただし、粒子31の大きさは、処理対象(本実施形態では生ごみ)や処理速度等に応じて適宜変更してもよい。粒子31の大きさは特に限定されない。
このように、分解槽20の内部には多数の粒子31からなる粒子層30が形成されていることから、本実施形態の生ごみ処理装置10は、流動床式生ごみ処理装置と呼ぶことができる。
次に、図1を参照しながら、生ごみ処理装置10の動作について説明する。まず、ホッパー11に生ごみが投入され、分解槽20の分解液Wの一部が給水管14を通じてホッパー11に供給される。そして、生ごみと分解液とは、ディスポーザ12に移される。次に、生ごみはディスポーザ12で粉砕され、分解液Wと共に搬送管13を通じて分解槽20に搬送される。分解槽20の内部では、好気性微生物による分解処理が行われ、生ごみが分解される。生ごみの分解が終了すると、分解槽20内の分解液Wは図示しない乾燥機に搬送され、当該乾燥機によって乾燥される。そして、乾燥後の残渣物は、ごみとして廃棄されるか、あるいは、土壌改良材等として再利用される。
次に、図2を参照しながら、分解槽20の内部における動作を説明する。分解槽20の内部では、貯留されている分解液Wの一部が水中ポンプ22によって汲み上げられ、供給管21の吐出口23から下向きに吐出される。吐出口23から吐出された分解液Wは、拡散部材24に衝突することによって横方向に広がり、液面WLに向かって降り注ぐ。
ところで、供給管21の吐出口23から吐出される分解液Wには、水分の他に、未だ分解されていない固形物や難分解性の繊維物等の固形分40が含まれている場合がある。なお、図2では説明の便宜上、固形分40を誇張して図示している。
固形分40は水分よりも比重が大きいため、先細り状の拡散部材24に衝突すると、水分よりも外側に拡散されやすい。そのため、固形分40は、第1液面領域W1に向かって飛散しやすくなる。ただし、すべての固形分40が第1液面領域W1に供給される訳ではなく、一部の固形分40は第2液面領域W2に供給される。
水分と固形分40とを含む分解液は、第1液面領域W1に供給されると、始めに粒子層30の上に落下する。そして、分解液中の水分は粒子31の間の隙間を通り、貯留されている分解液Wに混じり合う。一方、分解液中の固形分40は、粒子31によって一時的に保持される。
供給管21の吐出口23から分解液が供給されているときには、粒子31は降り注ぐ分解液によって攪拌される。また、貯留されている分解液Wの液面WLは常に波立っている。そのため、分解液Wに浮かんでいる粒子31は、常に振動又は回転する。さらに、粒子31が上下に重なっている場合には、それら粒子31の上下位置が入れ替わることもある。このように粒子31が攪拌されるので、固形分40は粒子31に一旦は付着するものの、そのまま粒子31に付着し続けることはなく、やがて粒子層30内を下向きに通過し、分解液Wに混じり合う。すなわち、固形分40は、粒子層30内に滞留することなく、水分よりも遅い速度で粒子層30内を沈降していく。なお、分解槽20の底部に沈降した固形分40は、水中ポンプ22によって汲み上げられ、供給管21から粒子層30に再び供給される。
ところで、分解液Wの液面WLの近傍は、溶存酸素濃度の高い領域である。そのため、液面WLの近傍は、好気性微生物の活動が活発な領域であり、分解効率が高い領域である。本実施形態によれば、固形分40は、粒子層30によって沈降速度が減少するので、液面WLの近傍に存在している時間が長くなる。そのため、固形分40は、効率的に分解される。一方、固形分40は粒子層30内に留まらないので、固形分40が粒子層30の上に堆積していくおそれはない。そのため、嫌気分解反応は生じにくい。
固形分40は粒子層30において効率的に分解された後、分解液W内を沈降していく。そのため、固形分40が未分解のまま分解槽20の底部に滞留していくことは防止され、分解槽20内における腐食を防止又は抑制することができる。また、未分解の固形分40が分解槽20の底部に滞留しにくいので、分解槽20の底部における分解液Wの濃度は比較的低くなりやすい。分解液Wの濃度が高いと好気性微生物の活動が抑制されるが、本実施形態によれば、分解槽20の底部における分解液Wの濃度を比較的低くすることができるので、分解槽20の底部においても好気性微生物の活動を活発化することができ、生ごみの分解効率を向上させることができる。
粒子層30内の各粒子31は常に流動しているので、第1液面領域W1の液面WLの近傍に粒子層30が形成されているにも拘わらず、液面WLと空気との接触が断たれることはなく、液面WLからの酸素の溶解が妨げられることはない。
ただし、液面WLの一部は粒子31によって覆われるので、分解液Wと空気との接触面積はある程度小さくなる。そのため、場合によっては、液面WLからの酸素の溶解が抑制され、分解液Wの全体の溶存酸素量が少なくなることも考えられる。しかし、第2液面領域W2では、液面WLは開放されている。したがって、第2液面領域W2において、十分な量の酸素を溶解させることができる。本実施形態によれば、万が一第1液面領域W1における酸素溶解量が少なかったとしても、その不足分を第2液面領域W2において補うことができる。したがって、分解液Wの全体として、十分な量の溶存酸素を確保することができる。
すなわち、本実施形態では、分解液Wの液面WLを仕切部材25によって第1液面領域W1と第2液面領域W2とに仕切り、固形分40の供給されやすい第1液面領域W1に粒子層30を集中的に形成することとしたので、固形分40を効率的に分解させることができる。一方、固形分40が供給されにくい第2液面領域W2の液面WLは開放させることとしたので、溶存酸素量を効率的に増加させることができる。このように、本実施形態によれば、分解液Wの液面WLを仕切部材25で仕切ることにより、固形分40の分解を促進する第1液面領域W1と、酸素の溶解を促す第2液面領域W2とを形成することとした。そのため、単一の分解槽20の内部に、機能的に異なる2つの領域を形成することができる。したがって、物理的に2つの槽を用いなくても、分解液Wに含まれる生ごみを効率よく分解させることができる。
また、第1液面領域W1のみに粒子層30を形成することとしたので、粒子31の必要個数を少なくすることができる。
また、本実施形態によれば、第1液面領域W1の液面WLの近傍(溶存酸素量が多い領域)では、主として濃度の高い分解液Wを分解させ、第1液面領域W1及び第2液面領域W2の液面WLよりも下方の領域(溶存酸素量が少ない領域)では、主として濃度の低い分解液Wを分解させることとした。したがって、分解液Wの濃度が高い領域ほど溶存酸素量を多くすることができ、生ごみの処理効率が向上するように分解液Wの濃度分布と溶存酸素量の分布とを合わせることができる。
粒子31は比重が小さいため、分解槽20の底部に沈み込みにくい。したがって、粒子31が水中ポンプ22に吸い込まれるおそれはほとんどない。また、粒子31は比重が小さいため、上方から分解液が供給されることによって、活発に攪拌される。
粒子31は中空構造を有しているので、粒子31の実際の比重(見かけ上の比重)を粒子31の材料自体の比重よりも小さくすることができる。したがって、利用可能な材料の選択の幅が広がり、多様な材料を粒子用材料として利用することが可能となる。
粒子31は球形に形成されているので、固形分40は粒子31に引っかかりにくい。また、粒子31は球形に形成されているので流動しやすい。したがって、固形分40が粒子層30に溜まり込むことをより容易に防止することができる。
粒子31はプラスチックで形成されているので、安価である。また、分解液Wと化学反応を起こしにくく、腐食のおそれもない。さらに、プラスチックは比重が小さいので、粒子31が何らかの原因で破損したとしても、その破片は分解液中に沈みこみにくい。したがって、粒子31の破片が水中ポンプ22に吸い込まれる可能性が非常に低くなり、ポンプ22の破損を防止することができる。
なお、粒子31の表面を滑らかにすれば、粒子層30内における固形分40の移動を促進することができる。したがって、粒子31の表面性状を調整することにより、固形分40の沈降速度を調整することが可能である。
なお、生ごみの分解が終了すると、分解槽20内の分解液Wの一部を乾燥機(図示せず)に搬送することになるが、粒子31を分解槽20内に留めておくことにより、これら粒子31を次の分解処理においてもそのまま利用することができる。したがって、同一の粒子31を複数回の分解処理に利用することができる。
上記実施形態では、粒子31は球形であったが、粒子31の形状は球形に限定されず、例えば楕円球や多面体形状等であってもよい。ただし、粒子層30に適度な隙間を形成する観点から、隣り合う粒子31同士が面接触しにくい形状が特に好ましい。
粒子31の材料はプラスチックに限定されず、他の材料であってもよい。粒子31の材料は、比重が1よりも小さくてもよく、1以上であってもよい。粒子31は容易に変形するものであることが特に好ましいが、粒子31の材料として、例えば木等を用いることも可能である。
粒子層30に含まれる粒子31は、同一種類の粒子に限らず、形状、寸法、材料等の異なる複数種類の粒子であってもよい。
仕切部材25は、液面WLを2つの領域に仕切るものに限らず、3つ以上の領域に仕切るものであってもよい。粒子層30は複数の液面領域に形成されていてもよく、液面領域毎に粒子層30の粒子31の個数や形状等を変更してもよい。
供給管21の吐出口23に噴射機構を設け、拡散部材24を省略することも可能である。
本発明に係る汚水処理装置の処理対象は、生ごみに限らず、排水等であってもよい。本発明は、好気性微生物を用いて汚水を浄化する広範囲の用途に好適に利用することができる。
以上説明したように、本発明は、汚水処理装置及び水中分解式生ごみ処理装置等について有用である。
実施形態に係る水中分解式生ごみ処理装置の基本構成図である。 分解槽の内部構成図である。 (a)は粒子の正面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。
符号の説明
10 水中分解式生ごみ処理装置
11 ホッパー(生ごみ投入容器)
13 搬送管
20 分解槽(水槽)
21 供給管
22 水中ポンプ
23 吐出口
24 拡散部材
25 仕切部材
30 粒子層
31 粒子
40 固形分
W 分解液(汚水)
W1 第1液面領域
W2 第2液面領域
WL 液面

Claims (7)

  1. 固形分と水分とを含む汚水を貯留する水槽と、
    前記水槽内の汚水を搬送するポンプと、
    前記水槽内における前記汚水の液面よりも上方に位置する吐出口が形成され、前記ポンプからの汚水を前記吐出口から吐出する供給管と、
    前記水槽内の汚水に混入され、比重が1よりも小さい複数の粒子と、を備え、
    前記汚水の液面の少なくとも一部に、前記粒子からなる粒子層が形成されている汚水処理装置。
  2. 前記汚水の液面を少なくとも第1液面領域と第2液面領域とに仕切る仕切部材を備え、
    前記第1液面領域には前記粒子層が形成され、前記第2液面領域には前記粒子層が形成されていない請求項1に記載の汚水処理装置。
  3. 前記供給管の吐出口の下方かつ前記汚水の液面の上方に配置され、上方に向かって先細り形状の拡散部材を備え、
    前記仕切部材は、前記拡散部材よりも下方に配置され、平面視において前記拡散部材の周囲を取り囲む上下に延びる筒状部材からなり、
    前記筒状部材の外側に前記第1液面領域が形成され、前記筒状部材の内側に前記第2液面領域が形成されている請求項2に記載の汚水処理装置。
  4. 前記粒子層の少なくとも一部の粒子は、中空の粒子からなっている請求項1〜3のいずれか一つに記載の汚水処理装置。
  5. 前記粒子層の少なくとも一部の粒子は、球形の粒子からなっている請求項1〜4のいずれか一つに記載の汚水処理装置。
  6. 前記粒子層の少なくとも一部の粒子は、プラスチックからなっている請求項1〜5のいずれか一つに記載の汚水処理装置。
  7. 生ごみを収容する生ごみ投入容器と、
    前記生ごみ投入容器内の生ごみを前記水槽に搬送する搬送管と、
    前記汚水中で前記生ごみを分解する請求項1〜6のいずれか一つに記載の汚水処理装置と、
    を備えた水中分解式生ごみ処理装置。
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