JP2006087519A - 内視鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】内視鏡の鉗子チャンネルを通じて、各カプセル状照明装置を一つ一つ体腔内壁に設置することができる内視鏡システムを、提供する。
【解決手段】
照明カプセル40は、透明なチューブからなるパイプ状鉗子30に収容される。このパイプ状鉗子30の先端近傍における内部には、通常状態では照明カプセル40の通過を阻止するが、一定以上の力が照明カプセル40に加わった場合にはその通過を許容するストッパ31が設けられている。そして、このパイプ状鉗子30が内視鏡の鉗子チャンネルに挿通されることによって、このパイプ状鉗子30の先端が体腔内に導入される。その状態で、各照明カプセル40に対し後方から力が加えられると、各照明カプセル40が波状的にパイプ状鉗子30の先端から吐出される。
【選択図】図3

Description

本発明は、体腔内を観察するための内視鏡システムに関する。
内視鏡は、体腔内にその体腔内挿入部の先端を挿入して、この体腔内を観察するために用いられるものであるが、体腔内は当然の如く暗黒空間であるので、体腔内に照明光を導入して、被検物を観察に耐えうる程度に照明する必要がある。
そのため、従来の内視鏡は、その体腔内挿入部内部にライトガイドファイババンドルが引き通され、このライトガイドファイババンドルの基端に接続された照明装置から導入された照明光がその先端から射出され、体腔内挿入部先端に形成された照明窓を通して被検物に照射されるようになっている。
特開10−216085号公報 特開11−216111号公報
ところで、内視鏡の体腔内挿入部内には、ライトガイドファイババンドル若しくは発光素子に駆動電流を供給するケーブル以外にも様々な内蔵物が内蔵されている上、体腔内挿入部自体を柔軟に撓ませる程度の空間(体腔内挿入部の外筒が撓むに際して内蔵物が移動し得る空間)が確保されていなければならないので、体腔内挿入部の外径を細くするには、自ずから限界がある。体腔内挿入部内に内蔵されている内蔵物としては、例えば、イメージガイドファイババンドル(ファイバスコープの場合)、撮像素子及び信号ケーブル(電子内視鏡の場合)、送気送水チャンネル,湾曲操作のための牽引ワイヤー,鉗子類を体腔内挿入部先端まで送通させたり吸引を行うための鉗子チャンネル,等である。図14は、このような従来の内視鏡(照明用に発光素子を埋め込んだもの)における体腔内挿入部100の先端面のレイアウト例を示す概略図である。この図14において、101,101は発光素子であり、102は鉗子チャンネルであり、103は対物光学系であり、104は送気送水チャンネルの出口としてのノズルである。
本発明は、内視鏡の体腔内挿入部からライトガイドファイババンドルや発光素子のような照明光学系を省略することを可能とし、もって、体腔内挿入部の径を細くするか、若しくは鉗子チャンネルの径を相対的に太くすることができる内視鏡システムの提供を、課題としている。
上記の課題を解決するために案出された本発明による内視鏡システムは、その先端に対物光学系を有するとともにその先端から基端にわたって中空の鉗子チャンネルが内蔵された可撓管からなる体腔内挿入部を備え、前記対物光学系によって形成された像を前記体腔内挿入部の基端側に伝送する内視鏡と、前記鉗子チャンネルの内径よりも小さい外径を有する中空のチューブからなるパイプ状鉗子と、前記パイプ状鉗子の内径よりも小さい外径を有する透明なカプセル内に発光素子とこの発光素子に駆動電流を供給するバッテリーとを内包してなる照明カプセルとからなる内視鏡システムであって、前記パイプ状鉗子の先端近傍における内部空間は他の部分より狭いことを、特徴とする。
このように構成された本発明の内視鏡システムによれば、内視鏡の体腔内挿入部を体腔内に挿入してその先端を被検物に対向させた場合に、被検物を照明するための照明光は、体腔内挿入部に内蔵された鉗子チャンネルに挿通されたパイプ状鉗子を通じて体腔内に導入された照明カプセルから、供給される。この際、パイプ状鉗子の基端から複数の照明カプセルを装填しただけでは、パイプ状鉗子の先端近傍における隙間が照明カプセルの外径よりも狭く制限されているので、照明カプセルがパイプ状鉗子の先端から脱落することはない。操作者は、このようなパイプ状鉗子を内視鏡の鉗子チャンネルに送通して、その先端を内視鏡の体腔内挿入部の先端から突出させる。この状態において、操作者がパイプ状鉗子内の各照明カプセルに対して先端方向への力を加えると、パイプ状鉗子の先端構造からの反作用を受けるが、この反作用に抗して照明カプセルに加わる力が高まっていくと、パイプ状鉗子の先端構造の形状が序々に変形していき、遂には、上記隙間が照明カプセルの外径と同径となり、照明カプセルの通過が可能となる。そして、照明カプセルがパイプ状鉗子の先端における内径が小さい箇所を通過してパイプ状鉗子の先端から吐出されると、この照明カプセルに掛かっていた力が一旦開放されるが、この力によって次の照明カプセルが先端方向に移動してパイプ状鉗子の先端構造に当たると、再度、パイプ状鉗子の先端構造の反作用に抗して力が高まってゆく。このようにして、各照明カプセルに掛かる力が高まる毎に、照明カプセルがパイプ状鉗子の先端から吐出されるのである。その結果、照明カプセルの吐出は断続的になるので、被検物に対して適正な照明レイアウトとなるように、各照明カプセルを配置することが可能となるのである。以上のように、本発明によれば、体腔内挿入部自体には照明光学系を備える必要はなくなるので、この体腔内挿入部の径をその照明光学系の分だけ細くすることか、その分だけ鉗子チャンネルを相対的に太くすることができる。
以上に説明したように、本発明の内視鏡システムによれば、内視鏡の体腔内挿入部からライトガイドファイババンドルや発光素子のような照明光学系を省略することを可能とし、もって、体腔内挿入部の径を細くすることができる。若しくは、鉗子チャンネルの径を相対的に太くすることができる。
以下、添付図面に基づいて、本発明を実施するための形態を、説明する。
実施形態1
図1は、本発明の第1の実施形態による内視鏡システムを構成する各装置を示す概略図である。この図1に示されるように、本実施形態による内視鏡システムは、内視鏡10,画像処理プロセッサ20,パイプ状鉗子30及び多数の照明カプセル40から、構成されている。
内視鏡10は、通常の電子内視鏡からライトガイド光学系(ライトガイドファイババンドル及び配光レンズ)を除外したものであり、体腔内に挿入されるために細長く形成されている体腔内挿入部10a,その体腔内挿入部10aの先端部分を湾曲操作するためのアングルノブ(図示略)や各種スイッチ10cを有する操作部10b,操作部10bと画像処理プロセッサ20とを接続するためのユニバーサルケーブル10e,及び、このユニバーサルケーブル10eの基端に接続されたコネクタ10dを、備えている。
さらに、体腔内挿入部10aの先端面には、対物レンズ(対物光学系)12が嵌め込まれた撮影窓が形成されている。そして、この体腔内挿入部10aの内部には、対物レンズ12によって形成された被写体の像を撮影する撮像素子13が、組み込まれている。
撮像素子13を制御するための信号(同期信号,クロック信号等)を当該撮像素子13に入力するとともに当該撮像素子13から出力された画像信号を伝送するため多数の信号線から成るケーブル18は、体腔内挿入部10a,操作部10b及びユニバーサルケーブル10e内を引き通されてコネクタ10dの基端面に植設された多数のピンからなる電気コネクタ(図示略)に導通されている。そして、この電気コネクタを通じて、画像処理プロセッサ装置20に対して着脱自在に接続されているのである。
画像処理プロセッサ20は、ケーブル18を通じて送出した信号によって撮像素子13を制御するとともに、当該撮像素子13から出力された画像信号に対して画像処理を行って可視化する装置である。
また、体腔内挿入部10a内には、その先端面にその先端が開口しているとともに操作部10cの側面にその基端が開口している鉗子チャンネル14が、引き通されている。なお、この鉗子チャネル14の基端が開口している突起を、鉗子口10fという。
各種の鉗子類が、この鉗子口10fから鉗子チャンネル14内に挿入され、その先端が内視鏡体腔内挿入部10aの先端面から突出された状態で、使用される。これら鉗子チャンネル14に挿入される鉗子類の一つが、パイプ状鉗子30である。このパイプ状鉗子30は、塩化ビニルのような透明な素材から形成された中空のチューブであり、その外径が鉗子チャンネル14の内径よりも若干小さいので、この鉗子チャンネル14に挿入可能となっているとともに、それ自体に可撓性を有している。この鉗子チャンネル14の先端近傍における内面には、図2に示すように、基端側から先端側に向けて当該内面から離れるように傾斜したスロープ状の発砲ウレタン製のストッパ31が、取り付けられている。
このパイプ状鉗子30は、照明カプセル40を体腔内に導入するために用いられる。図3は、この照明カプセル40の斜視図である。この図3に示されるように、この照明カプセル40は、直列繋ぎされたバッテリー41とこれに接続されて駆動電流を供給されるLED(発光素子)42とを透明なカプセル43によって液密に内包した構造を、有している。なお、カプセル43は、その外径がパイプ状鉗子30の内径よりもやや小さい所謂葉巻型の形状を有している。そして、LED42は、カプセル43の中心軸に沿って、その一端側に向けて照明光を照射する。なお、内視鏡カプセル40の外径は、ストッパ31の内端とこれに対向するパイプ状鉗子30の内面との間の隙間よりも大きい。
この照明カプセル40は、一回の内視鏡観察のために多数使用される。即ち、図2に示すように、事前に、多数の照明カプセル40が、夫々の照明光照射方向を前方に向けて、パイプ状鉗子30の基端側開口からその内部に収容される。この際、最先端に位置する照明カプセル40は、ストッパ31の傾斜面に当接することによって、パイプ状鉗子30の先端から脱落することを阻止されている。
このようにして準備されたパイプ状鉗子30が、図4に示すように、内視鏡10の鉗子口10fから鉗子チャンネル14内に挿入され、体腔内挿入部10aの先端から若干突出されると、このパイプ状鉗子30の先端近傍に在る照明カプセル40から射出された照明光が、体腔内挿入部10aの前方に照射される。その結果、体腔内挿入部10aの前方に存在する物体が照明され、対物レンズ12及び撮像素子13によって撮影されて画像処理プロセッサ20によって可視化されるので、操作者は、可視化された映像を見ながら、内視鏡10を操作することができる。なお、このとき照射される照明光の光量は、図5に示すように、体腔内挿入部10aの先端面からのパイプ状鉗子30の突出量が多ければ多い程大きくなる。
そして、体腔内挿入部10aの先端が被検部に対抗すると、詳細な観察を行うために照明光の光量を増加すべく、操作者は、図1に示すように照明カプセル40を被検部の周囲に配置する作業を、行う。
具体的には、操作者は、パイプ状鉗子30の基端側から、このパイプ状鉗子30内に争点されている照明カプセル群40に対して、このパイプ状鉗子30内に押し込む方向へ、力を加える。その結果、最前方の照明カプセル40の先端面(球面)がストッパ31の斜面に当接することになるが、この時にストッパ31の斜面に加わる圧縮力は、当該斜面の法線方向であり、パイプ状鉗子30の内面に近接する方向の成分を含んでいるので、ストッパ31がパイプ状鉗子30の内面に向かって押し潰されることになる。即ち、ストッパ31の内端とこれに対向するパイプ状鉗子30の内面との間の隙間が押し広げられることになる。そして、ストッパ31からの反作用(弾発力)に抗して照明カプセル40に加わる力(従って、ストッパ31の斜面に掛かる圧縮力)が高まって行くと、遂には、ストッパ31の内端とこれに対向するパイプ状鉗子30の内面との間の隙間が照明カプセル40の外径と同径となる。その結果、照明カプセル40が、ストッパ31との間に生じる摩擦を受けながらも、ストッパ31を乗り越えてこれを通過して、パイプ状鉗子30の先端から吐出される。この際、予めパイプ状鉗子30の先端が体腔内壁上に位置していれば、パイプ状鉗子30によって吐出された照明カプセル40は、体腔内壁に付着する。そして、この照明カプセル40は、被検部を照明するのである。
なお、照明カプセル40がストッパ31を乗り越えると、この照明カプセル40に加わっていた力が開放されるととともに、ストッパ31に生じていた反作用(弾発力)が開放され、ストッパ31は元の形状に復元する。すると、次の照明カプセル40に加わっていた力によってこの照明カプセル40が押し出されるるが、形状復元したストッパ31の傾斜面に当接することによって、パイプ状鉗子30の先端から脱落することを阻止され、再度、この照明カプセルに加わる力が高まっていく。このように、各照明カプセル40に加わる力(従って、ストッパ31の斜面に掛かる圧縮力)がある程度高まる毎にこれら照明カプセル40がストッパ31を乗り越えるので、パイプ状鉗子30の先端から照明カプセル40が波状的に吐出されることになる。即ち、複数の照明カプセル40が一挙に放出されることが防止されるのである。その結果、各照明カプセル40を一つ々々体腔内壁上に付着させることが可能となる。
実施形態2
本発明の第2実施形態は、上述した第1実施形態と比較して、圧搾空気の圧力によってパイプ状鉗子から照明カプセル40を押し出す点を特徴としている。
図6は、本第2実施形態に用いられるパイプ状鉗子50を示す図である。この図6に示されるように、パイプ状鉗子50の基端には、ゴム製の空気袋51が気密に取り付けられており、この空気袋51の内部空間がパイプ状鉗子50の内部空間に連通している。他方、このパイプ状鉗子50の先端内面には、最前方の照明カプセルの外面と気密に接することによってパイプ状鉗子50内部空間を気密に保つ環状のストッパ52が、接着されている。このストッパ52は、ゴム製であり、図7に示すように、内方に突出する気密膜52aを有している。この気密膜52aの内径は、自然状態においては照明カプセル40の外径よりも小さいが、図8に示すように、照明カプセル40に押し広げられる(押圧されることによって変形される)ことにより、照明カプセル40の外径と同径となるまで拡大し得る。
本実施形態のパイプ状鉗子50を用いる場合には、操作者は、図6に示すように最前方の照明カプセル40をストッパ52に押し込んだ状態で、パイプ状鉗子50の先端を体腔内壁に接近させる。この状態で、操作者が空気袋51を押すと、この空気袋51内に存在していた空気がパイプ状鉗子50内に押し込まれるので、このパイプ状鉗子50の内部空間の気圧が上昇して、最前方の照明カプセル40を内側から押し出す圧力として作用する。その結果、最前方の照明カプセル40が、ストッパ52の気密膜52aとの摩擦力に抗して徐々に押し出され、遂にはこのストッパ52を抜け出し、パイプ状鉗子50内の空気が膨張する力によってパイプ状鉗子50の先端から吐出される。この瞬間、パイプ状鉗子50内の気圧は低下するが、その先端へ抜ける空気の力によって次の照明カプセル40が前方に移動してストッパ52に接触すると、再度、パイプ状鉗子50内部の空間が密閉されるので、その気圧が再上昇する。このように、各パイプ状鉗子50内の気圧が上昇する毎に各照明カプセル40がストッパ52を抜け出すので、パイプ状鉗子50の先端から照明カプセル40が波状的に吐出されることになる。
本実施形態におけるその他の構成及び作用は、上述した第1実施形態のものと全く同じなので、その説明を省略する。
実施形態3
本発明の第3実施形態は、上述した第2実施形態と比較して、パイプ状鉗子の基端を二股に分岐させ、一方の分岐から照明カプセル40を装填できるようにし、他方の分岐に空気袋51を接続したことを、特徴とする。
図9は、第3実施形態によるパイプ状鉗子60を示す図である。この図9に示すように、パイプ状鉗子60の先端には、上述した第2実施形態のものと全く同じストッパ52が装着されている。また、このパイプ状鉗子60の基端は、二股に分岐され、一方の分岐(以下「第1分岐」という)60bの端は大気に開放しているが、他方の分岐(以下「第2分岐」という)60aの端には、第2実施形態のものと同じ空気袋51が気密に取り付けられている。さらに、この分岐部分の内部には、選択的に何れか一方の分岐を気密に閉鎖する弁61が設けられている。この弁61は、自然状態においては、中立位置にある。
そして、図10に示すように、操作者が第1分岐60bの端部から照明カプセル40を装填すると、この照明カプセル40自体によって弁61が第2分岐60aの側へ押しやられ、照明カプセル41がストッパ52に向けて案内される。
このようにして、パイプ状鉗子60内に多数の照明カプセル40が装填された状態で、操作者が空気袋51を押すと、図11に示すように、この空気袋51から流れ出す空気の圧力によって弁61が第1分岐60bの側に押しやられ、この第1分岐60bを気密に閉鎖する。以後、上述した第2実施形態の場合と同様にして、パイプ状鉗子60の内部空間の気圧が上昇し、パイプ状鉗子60の先端から照明カプセル40が波状的に吐出されることになる。
本実施形態におけるその他の構成及び作用は、上述した第2実施形態のものと全く同じなので、その説明を省略する。
実施形態4
本発明の第4実施形態は、上述した第3実施形態と比較して、パイプ状鉗子から弁61を排除したことを特徴とする。
図12は、第4実施形態によるパイプ状鉗子70を示す図である。この図12に示すように、パイプ状鉗子70の先端には、上述した第2実施形態のものと全く同じストッパ52が装着されている。また、このパイプ状鉗子70の基端は、二股に分岐され、一方の分岐(以下「第1分岐」という)70bの内径は照明カプセル40の外径よりも大きくなっているが、他方の分岐(以下「第2分岐」という)70aの内径は、照明カプセル40の外径よりも小さくなっている。従って、第1分岐70bの端部から照明カプセル40を装填することは可能であるが、このようにして装填された照明カプセル40が第2分岐70a内に入り込むことがない。
第2分岐70aの端には、第2実施形態のものと同じ空気袋51が気密に取り付けられているとともに、第1分岐70bの端には、ゴム栓71が気密且つ着脱自在に嵌められる。従って、第1分岐70bの端にゴム栓71を嵌めた状態で、操作者が空気袋51を押すと、この空気袋51から流れ出す空気は、第1分岐70bから大気に放出されることなく、パイプ状鉗子70内の気圧を上昇させる。この結果、上述した第2実施形態の場合と同様にして、パイプ状鉗子70の先端から照明カプセル40が波状的に吐出されることになる。
本実施形態におけるその他の構成及び作用は、上述した第3実施形態のものと全く同じなので、その説明を省略する。
実施形態5
本発明の第5実施形態は、上述した第3実施形態と比較して、空気袋51の代わりに電動ポンプを用いたことを特徴とする。
図13は、第5実施形態によるパイプ状鉗子80を示す図である。この図13に示すように、パイプ状鉗子80の先端には、上述した第2実施形態のものと全く同じストッパ52が装着されている。また、このパイプ状鉗子80の基端は、二股に分岐され、一方の分岐(以下「第1分岐」という)80bの端は大気に開放しているが、他方の分岐(以下「第2分岐」という)80aの端には、電動ポンプ81が気密に取り付けられている。この電動ポンプ81は、フットスイッチ82がONされている間のみ作動して、圧搾空気を第1分岐80a内に送り込む。さらに、パイプ状鉗子80の分岐部分の内部には、選択的に何れか一方の分岐を気密に閉鎖する弁61が設けられている。この弁61は、自然状態においては、中立位置にある。
そして、操作者が第1分岐80bの端部から照明カプセル40を装填すると、この照明カプセル40自体によって弁61が第2分岐80aの側へ押しやられ、照明カプセル40がストッパ52に向けて案内される。
このようにして、パイプ状鉗子80内に多数の照明カプセル40が装填された状態で、操作者がフットスイッチ82をONすると、この電動ポンプ81が作動して、圧搾空気を第1分岐80aに送り込む。このようにして送り込まれた圧搾空気の圧力によって弁61が第1分岐80aの側に押しやられ、この第1分岐80bを気密に閉鎖する。以後、上述した第2実施形態の場合と同様にして、パイプ状鉗子80の内部空間の気圧が上昇し、パイプ状鉗子80の先端から照明カプセル40が波状的に吐出されることになる。
本実施形態におけるその他の構成及び作用は、上述した第2実施形態のものと全く同じなので、その説明を省略する。
第1実施形態による内視鏡システムの構成を示すシステム構成図 第1実施形態によるパイプ状鉗子の縦断面図 本発明の実施形態に用いられる照明カプセルの斜視図 内視鏡システムの使用状態の説明図 内視鏡システムの使用状態の説明図 第2実施形態によるパイプ状鉗子の縦断面図 ストッパの正面図 照明カプセル通過時におけるストッパの正面図 第3実施形態によるパイプ状鉗子の縦断面図 照明カプセル装填時における弁の状態を示す概略図 空気送出時における弁の状態を示す概略図 第4実施形態によるパイプ状鉗子の縦断面図 第5実施形態によるパイプ状鉗子の縦断面図 従来の内視鏡における体腔内挿入部の先端面のレイアウトを示す正面図
符号の説明
10 内視鏡
12 対物光学系
13 撮像素子
14 鉗子チャンネル
20 画像処理プロセッサ
30 パイプ状鉗子
40 照明カプセル
41 バッテリ
42 LED
43 カプセル
50 パイプ状鉗子
51 空気袋
52 ストッパ
60 パイプ状鉗子
61 弁
70 パイプ状鉗子
51 栓
80 パイプ状鉗子
81 電動ポンプ

Claims (6)

  1. その先端に対物光学系を有するとともにその先端から基端にわたって中空の鉗子チャンネルが内蔵された可撓管からなる体腔内挿入部を備え、前記対物光学系によって形成された像を前記体腔内挿入部の基端側に伝送する内視鏡と、
    前記鉗子チャンネルの内径よりも小さい外径を有する中空のチューブからなるパイプ状鉗子と、
    前記パイプ状鉗子の内径よりも小さい外径を有する透明なカプセル内に発光素子とこの発光素子に駆動電流を供給するバッテリーとを内包してなる照明カプセルとからなる内視鏡システムであって、
    前記パイプ状鉗子の先端近傍における内部空間は他の部分より狭い
    ことを特徴とする内視鏡システム。
  2. 前記パイプ状鉗子の先端近傍における内面には、通常状態においては前記パイプ状鉗子の内部に形成される隙間を前記照明カプセルの外径よりも小さく制限するが、前記照明カプセルに前記先端方向への力が加わった状態においてはこの照明カプセル自体によって押圧されることによって前記隙間が前記照明カプセルの外径と同径になるまで変形するストッパが、固着されている
    ことを特徴とする請求項1記載の内視鏡システム。
  3. 前記パイプ状鉗子は、透明なチューブからなる
    ことを特徴とする請求項1記載の内視鏡システム。
  4. 前記パイプ状鉗子の基端には、このパイプ状鉗子内部に空気を送り込んでその気圧を上昇させることによって前記照明カプセルに対して前記力を加える送気装置が、取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の内視鏡システム。
  5. 前記パイプ状鉗子の基端近傍は二股に分岐しており、一方の分岐に前記送気装置が取り付けられており、この送気装置が空気を送り込んだときに他方の分岐を内部から閉鎖する弁が設けられている
    ことを特徴とする請求項4記載の内視鏡システム。
  6. 前記パイプ状鉗子の基端近傍は二股に分岐しており、一方の分岐に前記送気装置が取り付けられており、他方の分岐には着脱自在に栓が取り付けられている
    ことを特徴とする請求項4記載の内視鏡システム。
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