JP2006087407A - アリサイクロバチルス・アシドテレストリスの同定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 果汁入り飲食品をはじめとする各種飲食品やその原材料についてのアリサイクロバチルス・アシドテレストリスによる汚染の有無を迅速かつ簡便に検査する場合などに適した当該細菌の同定方法を提供すること。
【解決手段】 アリサイクロバチルス・アシドテレストリスのDNAジャイレースのβサブユニットをコードするgyrB遺伝子に含まれる、特定の塩基配列を構成する連続した少なくとも20塩基を有する塩基配列、または、この塩基配列に相補的な塩基配列を、塩基配列の全部または一部として有するプライマーを少なくとも1つ含むプライマーセットを用い、細菌のDNAを鋳型としてLAMP法を行うことで、核酸増幅が認められた場合に同定対象となる細菌がアリサイクロバチルス・アシドテレストリスであると同定することを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、果汁入り飲食品をはじめとする各種飲食品やその原材料についてのアリサイクロバチルス・アシドテレストリスによる汚染の有無を迅速かつ簡便に検査する場合などに適した当該細菌の同定方法に関する。
1982年に、無菌充填された透明リンゴ果汁飲料が製品の保存・流通時に異臭と濁りを伴って変敗するといった事故が西ドイツで起こった。これは、現在、アリサイクロバチルス・アシドテレストリス(Alicyclobacillus acidoterrestris)(以下、A. acidoterrestrisとも記載する)として知られている細菌が市販の飲料で引き起こした初めての変敗事例である(Cerny et al., 1984)。その後、アメリカ、オーストラリア、ブラジルなど、様々な国でこの細菌に関する報告がされてきている。日本では1991年に丹羽らによって報告された輸入透明リンゴ果汁から分離された耐熱性好酸性菌(後に新種A. maliとして報告されている)を皮切りに(丹羽ら、1991)、アリサイクロバチルス(Alicyclobacillus)属細菌による変敗、分離、制御、検出などに関する報告が幾つかされてきている。1990年代後半までは、それほどAlicyclobacillus属細菌が問題視されることは多くなかったが、近年、特に日本を中心としてAlicyclobacillus属細菌による汚染の問題がクローズアップされてきている。その理由としては諸説有るが、少なくとも検査法や分析技術の向上によりAlicyclobacillus属細菌の汚染が表面化してきたこと、およびこれまで以上に安全な製品を提供したいといった意識の高まりによるものであることは間違いのないことである。このような背景のもと、食品、特に飲料メーカーを中心としてAlicyclobacillus属細菌対策に着手してきており、各社の汚染事故防止に効果を挙げてきている。しかしながら、業界としてみれば相変わらずAlicyclobacillus属細菌に悩まされており、一刻も早い汚染防止策の確立が待ち望まれている。また、ここ数年の内にAlicyclobacillus属細菌に関する情報が多数蓄積され、変敗の主原因である異臭(グアイアコール)を産生する菌種がアリサイクロバチルス・アシドフィルス(A. acidiphilus)、A. acidoterrestrisおよびアリサイクロバチルス・ハーバリウス(A. herbarius)であることが分かってきている。しかしながら、A. acidiphilusやA. herbariusが分離されることは極めて稀で、従って食品業界に於けるターゲット菌種はA. acidoterrestrisであるとされている。
Alicyclobacillus属細菌は温度域20〜70℃(至適生育温度:40〜60℃)、pH域2〜6(至適生育pH3.5〜4.5)で生育することができ、また微量の酸素でも生育することができる(絶対好気性)。しかしながら、これら以外の性状に関しては、非常に菌種レベルあるいは菌株レベルで性状が異なり、種レベルでの共通性状を見いだすことは難しく(多くのバラエティーが存在する)、それぞれの菌種を同定するためには遺伝子レベルの解析が不可欠である。このようなバラエティーの多さは本属細菌を同定することが難しいことを如実に物語っている。
他方、Alicyclobacillus属細菌は土壌を主な生息域としているが、二次汚染的に果実、液糖、ハーブなどから分離されてきている。分離される頻度としてはA. acidocaldariusとアリサイクロバチルス・ゲノミック・スピーシーズ(Alicyclobacillus genomic species)が最も多く、次いでA. acidoterrestrisで、その他は極めて低い頻度である。しかしながら、上記三種をはじめとしてAlicyclobacillus属細菌の生息域は基本的に同じと考えられており、従ってターゲット菌種であるA. acidoterrestrisをその他のAlicyclobacillus属細菌と見分ける方法が不可欠である。
このような背景のもと、下記の特許文献1には、16S rDNA塩基配列の部分領域を用いてAlicyclobacillus属細菌を同定する手法が記載されている。本手法では、Alicyclobacillus属細菌の部分16S rDNA塩基配列を決定し、データベースとの相同性検索によって菌種を決定する。しかしながら、本手法は幅広い細菌に応用することを目的としているため、結果を得るために数日要し、また高額かつ特殊な機械を必要とするため、迅速性が求められる品質管理の現場では活用が難しいのが現状である。
ところで、下記の特許文献2には、細菌に普遍的に存在するDNAジャイレースのβサブユニットをコードするgyrB遺伝子の一部をPCRによって増幅し、その増幅断片の塩基配列を指標として細菌の同定を行う方法が記載されている。しかしながら、下記の特許文献2には、Alicyclobacillus属細菌についての検討はなされていない。
特開平11−137259号公報 特開平11−169175号公報
そこで本発明は、果汁入り飲食品をはじめとする各種飲食品やその原材料についてのアリサイクロバチルス・アシドテレストリスによる汚染の有無を迅速かつ簡便に検査する場合などに適した当該細菌の同定方法を提供することを目的とする。
上記の点に鑑み、本発明者らはAlicyclobacillus属細菌基準株のgyrB遺伝子の部分領域の塩基配列と16S rDNA塩基配列の部分領域の塩基配列を決定し、相同性解析を実施した。その結果、16S rDNA塩基配列のほぼ全長における基準株間の平均相同性は94.5%であることが分かった。一方、約1.2kb長の部分gyrB遺伝子の塩基配列における基準株間の平均相同性は77.2%であることが分かった。従って、gyrB遺伝子は、16S rDNAよりも塩基配列の変異率が高く、各々の基準株に特異的であることが分かった。更に食品有害菌であるA. acidoterrestrisに関して、3株の食品分離株のgyrB遺伝子の配列を決定し、gyrB遺伝子のA. acidoterrestrisにおける塩基配列の保存性を確認したところ、極めて高い相同値(99%以上)で保存されていた。このことから、gyrB遺伝子を用いれば16S rDNAよりも鮮明にA. acidoterrestrisを他のAlicyclobacillus属細菌と差別化(同定)できることが示唆された。そこで、決定した塩基配列全てを用いてA. acidoterrestrisの塩基配列に特異的な4つの領域、即ち、配列番号1に示されるG1領域、配列番号2に示されるG2領域、配列番号3に示されるG3領域、配列番号4に示されるG4領域を選定し、これらの塩基配列のいずれか、または、これらの塩基配列のいずれかに相補的な塩基配列を、塩基配列の全部または一部として有するプライマーを少なくとも1つ含むプライマーセットを用い、細菌のDNAを鋳型としてLAMP法を行ったところ、同定対象となる細菌がアリサイクロバチルス・アシドテレストリスであるか否かを容易に同定することができることを見出した。
以上の経緯によって完成された本発明の同定対象となる細菌がアリサイクロバチルス・アシドテレストリスであるか否かの同定をLAMP法によって行う方法は、請求項1記載の通り、アリサイクロバチルス・アシドテレストリスのDNAジャイレースのβサブユニットをコードするgyrB遺伝子に含まれる、配列番号1〜配列番号4に示される塩基配列のいずれかを構成する連続した少なくとも20塩基を有する塩基配列、または、この塩基配列に相補的な塩基配列を、塩基配列の全部または一部として有するプライマーを少なくとも1つ含むプライマーセットを用い、細菌のDNAを鋳型としてLAMP法を行うことで、核酸増幅が認められた場合に同定対象となる細菌がアリサイクロバチルス・アシドテレストリスであると同定することを特徴とする。
また、本発明のLAMP法によってアリサイクロバチルス・アシドテレストリスの同定を行うためのキットは、請求項2記載の通り、アリサイクロバチルス・アシドテレストリスのDNAジャイレースのβサブユニットをコードするgyrB遺伝子に含まれる、配列番号1〜配列番号4に示される塩基配列のいずれかを構成する連続した少なくとも20塩基を有する塩基配列、または、この塩基配列に相補的な塩基配列を、塩基配列の全部または一部として有するプライマーを少なくとも1つ含むプライマーセットを少なくとも含んでなることを特徴とする。
本発明によれば、果汁入り飲食品をはじめとする各種飲食品やその原材料についてのアリサイクロバチルス・アシドテレストリスによる汚染の有無を迅速かつ簡便に検査する場合などに適した当該細菌の同定方法を提供することができる。
本発明の同定対象となる細菌がアリサイクロバチルス・アシドテレストリスであるか否かの同定をLAMP法によって行う方法は、アリサイクロバチルス・アシドテレストリスのDNAジャイレースのβサブユニットをコードするgyrB遺伝子に含まれる、配列番号1〜配列番号4に示される塩基配列のいずれかを構成する連続した少なくとも20塩基を有する塩基配列、または、この塩基配列に相補的な塩基配列を、塩基配列の全部または一部として有するプライマーを少なくとも1つ含むプライマーセットを用い、細菌のDNAを鋳型としてLAMP法を行うことで、核酸増幅が認められた場合に同定対象となる細菌がアリサイクロバチルス・アシドテレストリスであると同定することを特徴とするものである。
LAMP法は、栄研化学株式会社によって開発された核酸増幅法の1つであることは周知の通りであり、図1に示す標的核酸(Target DNA)について、3’末端側からF3c、F2c、F1cという3つの領域を、5’末端側でB1、B2、B3という領域を規定し、この6領域に対し、次の通り設計した4種類のプライマー、
(1)FIPプライマー:標的核酸のF2c領域と相補的なF2領域を3’末端側に持ち、5’末端側に標的核酸のF1c領域と同じ配列を持つように設計したプライマー
(2)F3プライマー:標的核酸のF3c領域と相補的なF3領域を持つように設計したプライマー
(3)BIPプライマー:標的核酸のB2c領域と相補的なB2領域を3’末端側に持ち、5’末端側に標的核酸のB1c領域と同じ配列を持つように設計したプライマー
(4)B3プライマー:標的核酸のB3c領域と相補的なB3領域を持つように設計したプライマー
を用いて標的核酸の増幅を行う方法である。LAMP法は、PCR法と比較して増幅効率が高く、65℃付近の一定温度で増幅を行え、短時間(15〜60分間)のうちに反応から判定までを1工程で行うことができるという利点がある。
本発明においては、アリサイクロバチルス・アシドテレストリスのgyrB遺伝子の塩基配列に含まれる特異的な4つの領域、即ち、配列番号1に示されるG1領域、配列番号2に示されるG2領域、配列番号3に示されるG3領域、配列番号4に示されるG4領域に示される、いずれかの塩基配列を構成する連続した少なくとも20塩基を有する塩基配列、または、この塩基配列に相補的な塩基配列を、F3領域、F2領域、F1c領域、B1c領域、B2領域、B3領域のいずれかに指定することで、4種類のプライマー、即ち、FIPプライマー、F3プライマー、BIPプライマー、B3プライマーを設計し、設計したプライマーセットを用い、細菌のDNAを鋳型としてLAMP法を行う。4種類のプライマーの設計は、例えば、LAMP法プライマー設計支援ソフト(栄研化学株式会社・富士通株式会社・株式会社富士通システムソリューションズ提供のPrimer Explorer V2など)を用いて行うことができる。プライマーの調製は、例えば、自体公知の化学合成法によって行うことができる。核酸増幅は、例えば、市販のLAMP法核酸増幅試薬キット(栄研化学株式会社提供のLoopamp DNA増幅試薬キットなど)を用いて行うことができる。増幅反応産物の有無の確認は、例えば、電気泳動やエチジウムブロマイド染色などによって行うことができる。
同定対象となる細菌のDNAを調製する方法は特段制限されるものではなく、自体公知の方法で調製することができる。もちろん市販のDNA抽出キットを用いて調製してもよい。
本発明が適用される飲食品やその原材料は、A. acidoterrestrisに汚染される可能性のあるものであれば特に制限されるものではない。飲食品としては、例えば、酸性飲食品が挙げられる。ここで酸性飲食品とはpH5.5以下の食品および飲料を意味する。酸性飲食品の代表例としては、果汁入り飲食品が挙げられる。ここで果汁入り飲食品とは果汁が最終濃度として0.01重量%以上含まれる食品および飲料を意味し、100%果汁飲料を含む果汁入り清涼飲料、果汁入りのゼリーやヨーグルトやガムや飴などが例示される。果汁入り飲食品の原材料としては、原果汁が挙げられるが、これは、例えば、果実から搾取した果汁またはその水分を除去して濃縮したものであり、濃縮果汁還元して使用されたりするものである。代表的に例示される果汁としては、オレンジ果汁、アップル果汁、グレープフルーツ果汁、グレープ果汁、パイン果汁、レモン果汁、ピーチ果汁、ベリー果汁、マンゴ果汁などが挙げられる。酸性飲食品としては、果汁入り飲食品の他にも、炭酸飲料、果実飲料、酸性紅茶飲料、スポーツ飲料、トマトジュースや人参ジュースなどの各種野菜ジュース、栄養ドリンク、乳性飲料、ヨーグルト、果肉入りゼリー、リキュール、ジャム、マーマレード、ドレッシングなどが挙げられる。酸性飲食品の原材料としては、果実や野菜の他にも、糖類(ブドウ糖や果糖などの単糖類、砂糖や麦芽糖などの二糖類、果糖・ブドウ糖液糖、デキストリン、各種オリゴ糖、蜂蜜、糖アルコールなど)、酸味料、着色料、香料、増粘多糖類、ゲル化剤、脱脂粉乳、加糖乳糖、乳酸菌飲料、発酵乳、ビタミン類などが挙げられる。また、穀類、いも及びでんぷん類、豆類、種実類、茶類、きのこ類、藻類、魚介類、肉類、卵類、乳類、油脂類、菓子類、し好飲料類、調味料及び香辛料類、調味加工食品などの飲食品や、これら飲食品の中で原材料を使用して製造されるものにおける当該原材料が検査対象となることができる。
本発明はまた、LAMP法によってアリサイクロバチルス・アシドテレストリスの同定を行うためのキットを提供する。このキットは、上記のようにして設計したプライマーセット、即ち、FIPプライマー、F3プライマー、BIPプライマー、B3プライマーからなる4種類のプライマーの他、DNAポリメラーゼ、dATP,dCTP,dTTP,dGTPの各溶液、バッファーなどを含んでいてもよい。
以下、実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の記載の限定して解釈されるものではない。
(1)実験に用いた菌株について
Alicyclobacillus属細菌として以下の14株を用いて実験を行った。
A. herbarius CP-1T(グアイアコール産生菌種)
A. acidocaldarius ATCC 27009T
A. hesperidum DSM 12489T
A. acidiphilus TA-67T(グアイアコール産生菌種)
A. acidoterrestris ATCC 49025T、DSM 3924、DSM 2498、OR3
(グアイアコール産生菌種)
A. pomorum 3AT
A. cycloheptanicus DSM 4006T
Alicyclobacillus genomic species 1 DSM 11984
A. sendaiensis JCM 11817T
Alicyclobacillus genomic species 2 MIH 332
Alicyclobacillus sp. DSM 11985(グアイアコール産生菌種)
(2)菌株の培養条件について
菌株は全てYSG寒天培地あるいはYSG液体培地を用いて培養した。培養期間は2〜5日、培養温度は45〜60℃である。YSG培地の詳細は次の通りである。
組成A:酵母エキス(DIFCOまたはMERCK)0.2g、可溶性デンプン(DIFCOまたはMERCK)0.2gおよびグルコース(和光特級)0.1gを水50mlに溶解し2N硫酸(和光)または1/10N硫酸(和光)でpH3.7±0.1に調整する(pHが下がりすぎた場合4%NaOHで調整する。)。その後、高圧滅菌する(121℃ 15min)。
組成B:寒天(DIFCOまたはMERCK)1.5gを水50mlに溶解し高圧滅菌する(121℃で15min間)。
組成Aと組成Bを混合し、90mm径プレートに約20ml流し込み固化させて寒天培地とする。液体培地の場合には組成Aを更に水で2倍に希釈し、高圧滅菌する。
(3)菌株のDNA調製について
菌株のDNA調製は、High Pure PCR Template Preparation Kit (Roche)を用いて行った。方法はキット添付の方法に準じた。
(4)菌株の部分gyrB遺伝子の塩基配列の決定および解析について
菌株の部分gyrB遺伝子の増幅は山本&原山の方法で行った(Yamamoto, S. & Harayama, S.(1995). PCR amplification and direct sequencing of gyrB genes with universal primers and their application to the detection and taxonomic analysis of Pseudomonas putida strains. Appl Environ Microbiol 61, 1104-1109.)。増幅用プライマーは配列番号5で示されるUP-1G(forward)と配列番号6で示されるUP-2r(reverse)を用いた。増幅した目的の断片は0.8% low-melting-point agarose(SeaPlaque GTG; FMC Bioproducts)を用いて電気泳動し、目的のバンド部分をナイフで切り取った。このアガロースゲル片からQIAquick gel extraction kit(QIAGEN)を用いて目的の増幅産物を回収した。回収したPCR産物を鋳型とし、配列番号7で示されるUP-1S(forward:positions 274-296)、配列番号8で示されるgyrS-2F(reverse:positions 577-599)、配列番号9で示されるgyr-Int-R(reverse:positions 1021-1040)、配列番号10で示されるgyrS-4R(reverse:positions 1177-1199)および配列番号11で示されるUP-2rS(reverse:positions 1507-1529)のシークエンスプライマーとABI PRISM Dye Terminator Cycle Sequencing Kitを用いてシークエンス反応を行った(ナンバリングはE. coligyrB遺伝子の番号に準ずる)。反応産物の精製はAutoSeq G-50(Amersham Biosciences)を用いて行った。精製反応産物の塩基配列はABI PRISM 3100 Genetic Analyzer System(Applied Biosystems)を用いて決定した。決定した塩基配列の解析はGene Works(version 2.0, IntelliGenetics, Inc.)およびCLUSTAL W version 1.8(Thompson, J. D., Higgins, D. G. & Gibson, T. J.(1994). CLUSTAL W: Improving the sensivity of progressive multiple sequence weighing, position-specific gap penalties and weight matrix choice. Nucleic Acid Res 76, 4350-4354.)を用いて行った。その結果、A. acidoterrestrisの部分gyrB遺伝子の塩基配列に、特異的な4つの領域、即ち、配列番号1に示されるG1領域、配列番号2に示されるG2領域、配列番号3に示されるG3領域、配列番号4に示されるG4領域を見出した。A. acidoterrestris ATCC 49025Tの部分gyrB遺伝子の塩基配列は、図2と配列番号12に示される通りであり、この塩基配列において、G1領域はpositions 306-329に、G2領域はpositions 455-478に、G3領域はpositions 583-605に、G4領域はpositions 813-839に存在する。
(5)LAMP法用プライマーセットの構築について
栄研化学株式会社・富士通株式会社・株式会社富士通システムソリューションズ提供のLAMP法プライマー設計支援ソフト、Primer Explorer V2を用い、A. acidoterrestrisgyrB遺伝子の塩基配列、およびG1領域、G2領域、G3領域、G4領域を、LAMP法用ターゲット領域であるF3領域、F2領域、F1c領域、B1c領域、B2領域、B3領域のいずれか、または全てに指定した際のLAMP法用プライマーセットを設計した。特記無い限りプライマーセットには、栄研化学株式会社より推奨されているTm値(GC含量:40〜65%)より候補を絞り、さらに二次構造を取らない、およびプライマーダイマーを形成しないプライマーを選抜した後、その候補の中からプライマー領域の末端安定性が最も高いものを選択した。
(6)DNA増幅について
DNAの増幅には、栄研化学株式会社より市販されているLoopamp DNA増幅試薬キットを使用して行った。方法はキット添付の方法に準じた。
(7)G1領域についての検討
G1領域をLAMP法用ターゲット領域であるF3領域、F2領域、F1c領域、B1c領域、B2領域、B3領域の全てに指定した場合、最適指定としてG1領域はB1c領域に指定され、表1に示したLAMP法用プライマーセットが設計できた。
設計されたプライマーセットを用いて、DNAの増幅反応を行った。その電気泳動のパターンを図3に、エチジウムブロマイドを添加した後のUV254nmでの蛍光パターンを図4に示す。図3と図4から明らかなように、G1領域をベースに設計したLAMP法用プライマーセットとAlicyclobacillus属細菌由来DNAとの反応でA. acidoterrestrisのみ特異的なDNA増幅による増幅反応産物が得られた。さらに、増幅反応産物が目的の領域であるか否かを確かめるため、増幅予定の領域内に切断部位を有する制限酵素Pst Iで増幅反応産物を処理したところ(図2参照)、図5に示すように、増幅反応産物は分解された。従って、今回増幅された領域は正確に目的の領域を増幅していることが示された。以上のことから、A. acidoterrestrisgyrB遺伝子に含まれる特異的な領域であるG1領域をLAMP法に応用することが可能であり、正確にA. acidoterrestrisを検出することが可能であることが示された。
(8)G2領域についての検討
G2領域をLAMP法用ターゲット領域であるF3領域、F2領域、F1c領域、B1c領域、B2領域、B3領域の全てに指定した場合、最適指定としてG2領域はF3領域に指定され、表2に示したLAMP法用プライマーセットが設計できた。
設計されたプライマーセットを用いて、DNAの増幅反応を行った。上記と同じ電気泳動とエチジウムブロマイド染色から、G2領域をベースに設計したLAMP法用プライマーセットとAlicyclobacillus属細菌由来DNAとの反応でA. acidoterrestrisのみ特異的なDNA増幅による増幅反応産物が得られた。さらに、増幅反応産物が目的の領域であるか否かを確かめるため、増幅予定の領域内に切断部位を有する制限酵素Hae IIIで増幅反応産物を処理したところ(図2参照)、増幅反応産物は分解された。従って、今回増幅された領域は正確に目的の領域を増幅していることが示された。以上のことから、A. acidoterrestrisgyrB遺伝子に含まれる特異的な領域であるG2領域をLAMP法に応用することが可能であり、正確にA. acidoterrestrisを検出することが可能であることが示された。
また、G2領域をF2領域に指定した場合、表3に示したLAMP法用プライマーセットが設計できた。
設計されたプライマーセットを用いて、DNAの増幅反応を行った。上記と同じ電気泳動とエチジウムブロマイド染色から、G2領域をF2領域に指定して設計したLAMP法用プライマーセットとAlicyclobacillus属細菌由来DNAとの反応でもA. acidoterrestrisのみ特異的なDNA増幅による増幅反応産物が得られた。さらに、増幅反応産物が目的の領域であるか否かを確かめるため、増幅予定の領域内に切断部位を有する制限酵素Hinf Iで増幅反応産物を処理したところ(図2参照)、増幅反応産物は分解された。従って、今回増幅された領域は正確に目的の領域を増幅していることが示された。
また、G2領域をF1c領域に指定した場合、表4に示したLAMP法用プライマーセットが設計できた。
設計されたプライマーセットを用いて、DNAの増幅反応を行った。上記と同じ電気泳動とエチジウムブロマイド染色から、G2領域をF1c領域に指定して設計したLAMP法用プライマーセットとAlicyclobacillus属細菌由来DNAとの反応でもA. acidoterrestrisのみ特異的なDNA増幅による増幅反応産物が得られた。さらに、増幅反応産物が目的の領域であるか否かを確かめるため、増幅予定の領域内に切断部位を有する制限酵素Hae IIIで増幅反応産物を処理したところ(図2参照)、増幅反応産物は分解された。従って、今回増幅された領域は正確に目的の領域を増幅していることが示された。
また、G2領域をB1c領域に指定した場合、表5に示したLAMP法用プライマーセットが設計できた。
設計されたプライマーセットを用いて、DNAの増幅反応を行った。上記と同じ電気泳動とエチジウムブロマイド染色から、G2領域をB1c領域に指定して設計したLAMP法用プライマーセットとAlicyclobacillus属細菌由来DNAとの反応でもA. acidoterrestrisのみ特異的なDNA増幅による増幅反応産物が得られた。さらに、増幅反応産物が目的の領域であるか否かを確かめるため、増幅予定の領域内に切断部位を有する制限酵素BstX Iで増幅反応産物を処理したところ(図2参照)、増幅反応産物は分解された。従って、今回増幅された領域は正確に目的の領域を増幅していることが示された。
また、G2領域をB2領域に指定した場合、表6に示したLAMP法用プライマーセットが設計できた。
設計されたプライマーセットを用いて、DNAの増幅反応を行った。上記と同じ電気泳動とエチジウムブロマイド染色から、G2領域をB2領域に指定して設計したLAMP法用プライマーセットとAlicyclobacillus属細菌由来DNAとの反応でもA. acidoterrestrisのみ特異的なDNA増幅による増幅反応産物が得られた。さらに、増幅反応産物が目的の領域であるか否かを確かめるため、増幅予定の領域内に切断部位を有する制限酵素BstX Iで増幅反応産物を処理したところ(図2参照)、増幅反応産物は分解された。従って、今回増幅された領域は正確に目的の領域を増幅していることが示された。
また、G2領域をB3領域に指定した場合、LAMP法用プライマーセットは設計できなかった。以上のことから、例外的にG2領域をB3領域に指定した場合を除き、A. acidoterrestrisgyrB遺伝子に含まれる特異的な領域であるG2領域をLAMP法に応用することが可能であり、正確にA. acidoterrestrisを検出することが可能であることが示された。
(9)G3領域についての検討
G3領域をLAMP法用ターゲット領域であるF3領域、F2領域、F1c領域、B1c領域、B2領域、B3領域の全てに指定した場合、最適指定としてG3領域はB1c領域に指定され、表7に示したLAMP法用プライマーセットが設計できた。
設計されたプライマーセットを用いて、DNAの増幅反応を行った。上記と同じ電気泳動とエチジウムブロマイド染色から、G3領域をベースに設計したLAMP法用プライマーセットとAlicyclobacillus属細菌由来DNAとの反応でA. acidoterrestrisのみ特異的なDNA増幅による増幅反応産物が得られた。さらに、増幅反応産物が目的の領域であるか否かを確かめるため、増幅予定の領域内に切断部位を有する制限酵素Hae IIIで増幅反応産物を処理したところ(図2参照)、増幅反応産物は分解された。従って、今回増幅された領域は正確に目的の領域を増幅していることが示された。以上のことから、A. acidoterrestrisgyrB遺伝子に含まれる特異的な領域であるG3領域をLAMP法に応用することが可能であり、正確にA. acidoterrestrisを検出することが可能であることが示された。
(10)G4領域についての検討
G4領域をLAMP法用ターゲット領域であるF3領域、F2領域、F1c領域、B1c領域、B2領域、B3領域の全てに指定した場合、最適指定としてG4領域はF1c領域に指定され、表8に示したLAMP法用プライマーセットが設計できた。
設計されたプライマーセットを用いて、DNAの増幅反応を行った。上記と同じ電気泳動とエチジウムブロマイド染色から、G4領域をベースに設計したLAMP法用プライマーセットとAlicyclobacillus属細菌由来DNAとの反応でA. acidoterrestrisのみ特異的なDNA増幅による増幅反応産物が得られた。さらに、増幅反応産物が目的の領域であるか否かを確かめるため、増幅予定の領域内に切断部位を有する制限酵素TthHB8 I(Taq I)で増幅反応産物を処理したところ(図2参照)、増幅反応産物は分解された。従って、今回増幅された領域は正確に目的の領域を増幅していることが示された。以上のことから、A. acidoterrestrisgyrB遺伝子に含まれる特異的な領域であるG4領域をLAMP法に応用することが可能であり、正確にA. acidoterrestrisを検出することが可能であることが示された。
(11)消費者異臭クレームオレンジジュースの汚染検査例
表2に示したLAMP法用プライマーセットを用い、検体から分離した細菌のDNAを鋳型としてLAMP法を行うことで、異臭産生の原因菌としてA. acidoterrestrisが混入していることが分かった。なお、この細菌については、16S rDNAのHV領域の解析によりA. acidoterrestrisであることを確かめた。
本発明は、果汁入り飲食品をはじめとする各種飲食品やその原材料についてのアリサイクロバチルス・アシドテレストリスによる汚染の有無を迅速かつ簡便に検査する場合などに適した当該細菌の同定方法を提供することができる点において産業上の利用可可能性を有する。
LAMP法におけるプライマーセットの設計概要図である。 A. acidoterrestris ATCC 49025Tの部分gyrB遺伝子に含まれる各特異領域と制限酵素部位を示す図である。 実施例における、電気泳動パターンである。 同、エチジウムブロマイド染色による蛍光発色パターンである。 同、増幅反応産物の制限酵素処理物の電気泳動パターンである。

Claims (2)

  1. 同定対象となる細菌がアリサイクロバチルス・アシドテレストリス(Alicyclobacillus acidoterrestris)であるか否かの同定をLAMP(Loop-Mediated Isothermal Amplification)法によって行う方法であって、アリサイクロバチルス・アシドテレストリスのDNAジャイレースのβサブユニットをコードするgyrB遺伝子に含まれる、配列番号1〜配列番号4に示される塩基配列のいずれかを構成する連続した少なくとも20塩基を有する塩基配列、または、この塩基配列に相補的な塩基配列を、塩基配列の全部または一部として有するプライマーを少なくとも1つ含むプライマーセットを用い、細菌のDNAを鋳型としてLAMP法を行うことで、核酸増幅が認められた場合に同定対象となる細菌がアリサイクロバチルス・アシドテレストリスであると同定することを特徴とする方法。
  2. アリサイクロバチルス・アシドテレストリスのDNAジャイレースのβサブユニットをコードするgyrB遺伝子に含まれる、配列番号1〜配列番号4に示される塩基配列のいずれかを構成する連続した少なくとも20塩基を有する塩基配列、または、この塩基配列に相補的な塩基配列を、塩基配列の全部または一部として有するプライマーを少なくとも1つ含むプライマーセットを少なくとも含んでなることを特徴とするLAMP法によってアリサイクロバチルス・アシドテレストリスの同定を行うためのキット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008136386A (ja) * 2006-11-30 2008-06-19 Sapporo Breweries Ltd ホップ潜在ウイルスの検出方法、検出用プライマーセット及び検出用キット
JP2008136389A (ja) * 2006-11-30 2008-06-19 Sapporo Breweries Ltd アップルモザイクウイルスの検出方法、検出用プライマーセット及び検出用キット
CN115843790A (zh) * 2022-12-04 2023-03-28 吉林大学 一种负载紫苏酸的抗菌水凝胶的制备及应用

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