以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る画像形成システムの全体構成を示す縦断面図である。
画像形成システムは、図1に示すように、白黒画像形成装置12と、カラー画像形成装置13とを備える。白黒画像形成装置12は、白黒プリンタ300およびその上部に配置された白黒用イメージリーダ302を有する。カラー画像形成装置13は、カラープリンタ301およびその上部に配置されたカラー用イメージリーダ303を有する。
白黒画像形成装置12と隣接する位置には、第1シート格納部304および第2シート格納部306が上下方向へ重ね合わされて配置されており、第1シート格納部304および第2シート格納部306は、白黒画像形成装置12の白黒プリンタ300により画像形成されたシートを一時的に収納することが可能である。
カラー画像形成装置13と隣接する位置には、第3シート格納部305および第4シート格納部307が上下方向へ重ね合わされて配置されており、第3シート格納部305および第4シート格納部307は、カラー画像形成装置13のカラープリンタ301により画像形成されたシートを一時的に収納することが可能である。
第1シート格納部304および第2シート格納部306と、第3シート格納部305および第4シート格納部307との間には、白黒画像形成装置12の白黒プリンタ300により画像形成されたシートおよびカラー画像形成装置13のカラープリンタ301により画像形成されたシートに対して後処理を施し、後処理後のシートを排出するシート後処理装置としてのフィニッシャ308が配置されている。
第1シート格納部304の上部には、ユーザーインターフェース(以下、UIという)313が設けられている。
次に、白黒画像形成装置12の白黒用イメージリーダ302の構成について説明する。
白黒用イメージリーダ302は、原稿の画像を読み込むためのスキャナ部404と、セットされた原稿を搬送しながらスキャナ部404に供給する原稿給送部401とを有し、原稿給送部401は装置奥側に設けられたヒンジ(図示せず)によりスキャナ部404の上部に装着され、スキャナ部404に対して開閉可能に構成されている。
原稿給送部401の詳細な構成および動作は、従来周知のものと同様であるので、ここでは、その詳細な説明は、省略する。原稿給送部401は、原稿積載トレイ402上にセットされた原稿束(図示せず)の最下部から原稿を1枚ずつコンタクトガラス上に搬送し、スキャナ部404による読み取り操作が終了した原稿を、原稿排出トレイ403上に排出する。カラー画像形成装置13のカラー用イメージリーダ303の構成は、白黒用イメージリーダ302と同様であるため、その詳細な説明は、省略する。
次に、白黒プリンタ300の構成について説明する。
白黒プリンタ300の中央部には、画像形成部309が配置されている。この画像形成部309は周知の電子写真方式によるプリンタエンジンとして構成され、電子写真プロセス手段429、定着装置430およびレーザ書き込み装置(図示せず)などを内蔵する。画像形成部309の電子写真プロセス手段429においては、入力された画像データ(白黒用イメージリーダ302により読み取られた画像データまたはホストコンピュータなどの外部機器から入力された画像データ)に基づいてレーザ光が発光され、このレーザ光により感光ドラム433上が露光走査される。これにより、感光ドラム433上には、静電潜像が形成され、この静電潜像は現像器(図示せず)によりトナー像として可視像化される。感光ドラム433上2形成されたトナー像は、シート給送部311から搬送されたシートに転写され、トナー像が転写されたシートは、定着装置430へ搬送される。
定着装置430においては、定着ローラ444により、上記シート上のトナー像が熱圧され、シート上に定着される。定着ローラ444を通過したシートは、シート排出部473を介して第1シート格納部304へ搬送される。この際、シートは、その画像形成面が上向きの状態(フェイスアップ)で第1シート格納部304へ搬送される。一方、シートをシート反転パス467で反転させることによって、シートをその画像形成面が下向きの状態(フェイスダウン)で第1シート格納部304へ搬送することも可能である。
上記シート給送部311は、白黒プリンタ300の下部に設けられており、装置本体に対して引き出し可能に配置された上下3段のシート積載カセット411,412,413を有する。シートは、各シート積載カセット411,412,413のいずれかから給送される。
また、白黒プリンタ300は、シートの両面に画像形成を行ういわゆる両面モードを実現するために、水平方向に延びる両面反転パス465および両面パス466を有する。両面反転パス465は、両面466と接続され、それぞれパスは、画像形成部309の下方位置に配置されている。両面モード時には、定着装置430を通過したシートは、両面反転パス465へ一旦導かれ、その後に、スイッチバックされて両面パス466へ搬送される。これにより、シートは、その画像形成面が裏面とされた状態で再び画像形成部309に搬送され、2面目への画像形成が行われる。そして、2面目への画像形成が行われたシートは、上述したように、第1シート格納部304へ向けて搬送される。
次に、カラープリンタ301の構成について説明する。
カラープリンタ301の中央部には、周知の電子写真方式によるプリントエンジンを構成する画像形成部310が配置されており、画像形成部310は、電子写真プロセス手段431、定着装置432およびレーザ書き込み装置(図示せず)を内蔵する。
ここで、電子写真プロセス手段431は、4つの感光ドラム445,446,447,448を有する。電子写真プロセス手段431においては、入力された画像データ(カラー用イメージリーダ303により読み取られた画像データまたはホストコンピュータなどの外部機器から入力された画像データ)に基づいて感光ドラム445,446,447,448のそれぞれに静電潜像が形成され、それぞれの静電潜像は、対応する色の現像器から供給される色トナーによりトナー像として可視像化される。感光ドラム445,446,447,448のそれぞれに形成されたトナー像は、シート給送部312から給送されたシートに順に重ね合わされてカラーのトナー像として転写され、カラーのトナー像が転写されたシートは、定着装置432へ搬送される。
定着装置432においては、定着ローラ449により、シート上のカラーのトナー像が熱圧され、カラーのトナー像はシート上に定着される。定着ローラ449を通過したシートは、シート排出部474を介して第3シート格納部305へ搬送される。この際、シートは、その画像形成面が上向きの状態(フェイスアップ)で第3シート格納部305へ搬送される。一方、シートをシート反転パス472で反転させることによって、シートをその画像形成面が下向きの状態(フェイスダウン)で第3シート格納部305へ搬送することも可能である。
上記給送部312は、カラープリンタ301の下部に設けられており、装置本体に対して引き出し可能に配置された上下3段のシート積載カセット420,421,422を有する。
また、カラープリンタ301は、両面モードを実現するための両面反転パス470および両面パス471を有する。また、シート給送部312と両面搬送パス471の間には、水平方向に配置された搬送パス468が設けられている。
このように構成されたカラープリンタ301における画像形成動作およびシート搬送動作は、白黒プリンタ300とほぼ同様であるため、ここでは、その詳細な説明は省略する。
次に、第1シート格納部304の構成について説明する。
第1シート格納部304の上部には、白黒プリンタ300により画像形成されたシートを受け入れるための搬送パス475が配置され、この搬送パス475の下流側は、鉛直方向へ延びる搬送パス477と水平方向へ延びる搬送パス476と接続される。また、搬送パス477の下流側でかつ第1シート格納部304の中央部には、2つのシートトレイ423,424が設けられており、各シートトレイ423,424は、第1シート格納部304の装置本体に対して手前側に引き出し可能に構成されている。各シートトレイ423,424には、それぞれ搬送パス477を搬送されたシートをシートトレイ423,424に送り込むためのローラ480,481と、シートトレイ423,424に積載されたシートを順に1枚ずつ分離して搬送パス478へ給紙するための給紙ローラ482,483とが設けられている。搬送パス478は、鉛直方向へ延びるパスからなり、その下流側は搬送パス476と合流し、搬送パス476とともに水平方向へ延びる搬送パス479と接続される。
次に、第2シート格納部306の構成について説明する。
第2シート格納部306は、垂直方向へ延びる搬送パス254を有し、その上流部は第1シート格納部304の搬送パス477と接続される。また、搬送パス254の下流側でかつ第2シート格納部306の中央部には、3つのシートトレイ414,415,416が設けられており、各シートトレイ414,415,416は、第2シート格納部306の装置本体に対して手前側に引き出し可能に構成されている。各シートトレイ414,415,416には、それぞれ、搬送パス254を搬送されたシートをシートトレイ414,415,416に送り込むためのローラ251,252,253と、シートトレイ414,415,416に積載されたシートを順に1枚ずつ搬送パス457へ給紙するための給紙ローラ451,452,453とが設けられている。搬送パス457は、鉛直方向上方へ向けて延びるパスからなり、その下流部は第1シート格納部304の搬送パス478と接続される。
このように構成された第1シート格納部304および第2シート格納部306のシート搬送動作について説明する。
搬送パス473を介して搬送されたシートは、白黒CPU回路部612(図2)からの命令に応じて搬送パス477へ搬送される。搬送パス477へ搬送されたシートは、ローラ480,481によりシートトレイ423,シートトレイ424のいずれかへ送り込まれるか、または搬送パス254を経由してローラ251,252,253によりシートトレイ414,415,416のいずれかへ送り込まれる。
第1シート格納部304へ排出されたシートは、順に、上下動可能なシートトレイ423,424上へ積載される。この際、シートトレイの高さ方向の位置または積載シート最上面を検知する上面検知センサー(図示せず)の検知結果に基づいて、シートトレイ423,424は、その高さ方向の位置または積載シート最上面が常に一定の高さになる位置に保持される。このシート積載構成は、全てのシートトレイ414,415,416,425,426,417,418,419に対して共通である。
次に、第1および第2シート格納部304,306からのシートを取り出す際の動作について説明する。例えば、シートトレイ423に積載されたシートは、給紙ローラ482により最上紙から順次1枚ずつ分離されて給送され、搬送パス478および搬送パス479を介してフィニッシャ308へ送り出される。この際、シートトレイ423は、上面検知センサー(図示せず)の出力に基づいてシート最上面が所定の高さになる位置に保持される。
第3シート格納部305および第4シート格納部307は、第1シート格納部304および第2シート格納部306と略左右対称の構成を有する。また、第3シート格納部305および第4シート格納部307におけるシート搬送動作は、第1シート格納部304および第2シート格納部306とほぼ同様である。よって、第3シート格納部305および第4シート格納部307に関する詳細な説明は、省略する。
ここで、各シート格納部304,306,305,307は、対応する画像形成装置で画像形成されたシートを一時的に収納する動作を行うが、予め作成されたシート例えば表紙などを積載して給送することも可能である。これにより、各シート格納部304,306,305,307は、画像形成されたシート束中に、表紙などのシートを挿入するためのインサータとしても使用可能である。
次に、フィニッシャ308の構成について説明する。
フィニッシャ308は、白黒画像が形成されたシートを搬送するための搬送パス493とカラー画像が形成されたシートを搬送するための搬送パス494とを有する。搬送パス493の下流部は、搬送パス496と接続される。また、搬送パス494の下流側は、搬送パス495と接続され、搬送パス494は、シート合流部314で搬送パス493と合流して搬送パス496と接続される。
搬送パス496の下流側でかつ下方位置には、シートの整合などを行うための処理トレイ(図示せず)を含むシート処理トレイ部497が配置されている。また、シート処理トレイ部497の近傍には、ステイプルユニット499が配置されており、ステイプルユニット499は、上記処理トレイに載置されたシートに対して針綴じ処理を行う。
シート処理トレイ部497の下流側は、搬送パス507および搬送パス506と接続されており、搬送パス507の下流には、排出ローラ503が設けられている。搬送パス507と搬送パス506との分岐位置には、シートの折り畳み処理を行うシート折り畳み部498が設けられており、シート折り畳み部498は、突き出し部材500、折りローラ501および排出ローラ502を有する。
フィニッシャ308の下部には、2つのスタックトレイ427,428が配置されており、各スタックトレイ427,428には、シート処理トレイ部497およびシート折り畳み部498で後処理されたシートが排出されて積載される。
次に、UI313の構成について説明する。
UI313は、対話型タッチ画面450、キーボード(図示せず)、およびマウス(図示せず)を有する統合オペレータ制御装置/CRTディスプレイから構成される。UI313は、オペレータと、白黒画像形成装置300、カラー画像形成装置301、第1および第2シート格納部304,306、第3および第4シート格納部305,307、フィニッシャ308とのインタフェースを構成し、オペレータがシステムオペレーティング情報、命令、プログラミング情報、診断情報などを得るために、プリントジョブや他の命令をプログラミング可能にするものである。ここで、UI313において、タッチ画面450に表示された項目を指でタッチするか、またはマウスを用いてカーソルで選択された項目を指示すれば、タッチ画面450に表示された項目に対応する操作が起動される。
次に、本実施例における画像形成システムの制御構成について図2を参照しながら説明する。図2は図1の画像形成システムの制御構成を示すブロック図である。
画像形成システムを制御するための制御部は、ROM613、RAM614などを有する白黒用CPU回路部612と、ROM616、RAM617などを有するカラー用CPU回路部615と、上記白黒用イメージリーダ302の原稿給送部401の制御を行う白黒用原稿給送制御部605と、上記カラー用イメージリーダ303の原稿給送部406の制御を行うカラー用原稿給送制御部607と、白黒用イメージリーダ302のスキャナ部404の制御を行う白黒用イメージリーダ制御部604と、カラー用イメージリーダ406のスキャナ部409の制御を行うカラー用イメージリーダ制御部606と、白黒用イメージリーダ302およびカラー用イメージリーダ303により生成される画像信号について各種画像処理を施すなどの制御を行う画像信号制御部603と、上記白黒プリンタ300の制御を行う白黒プリンタ制御部608と、上記カラープリンタ301の制御を行うカラープリンタ制御部609と、第1シート格納部304の制御を行う第1シート格納部制御部619と、第2シート格納部306の制御を行う第2シート格納部制御部621と、第3シート格納部305の制御を行う第3シート格納部制御部620と、第4シート格納部307の制御を行う第4シート格納部制御部622と、フィニッシャ308を制御するフィニッシャ制御部618とから構成される。
白黒用CPU回路部612、カラー用CPU回路部615のそれぞれは、UI313と接続され、UI313からの入力に基づいて対応する制御ブロックに対して制御命令を出力する。白黒用CPU回路部612は、主に白黒画像形成装置300、第1および第2シート格納部304,306の制御を行うためのものであり、ROM613に格納されたプログラムおよびUI313からの入力に基づいて、白黒用原稿給送制御部605、白黒用イメージリーダ制御部604、画像信号制御部603、白黒プリンタ制御部608、第1シート格納制御部619、第2シート格納部制御部621、フィニッシャ制御部618、および画像信号制御部603に接続された外部I/F602に対して制御命令を出力する。白黒用CPU回路部612のRAM614は、制御データを一時的に保持する領域、および制御に伴う演算の作業領域を提供するメモリとして用いられる。
カラー用CPU回路部615は、主にカラー画像形成装置301、第3および第4シート格納部305,307の制御を行うためのものであり、ROM616に格納されたプログラムおよびUI313からの入力に基づいて、カラー用原稿給送制御部607、カラー用イメージリーダ制御部606、画像信号制御部603、カラープリンタ制御部609、第3シート格納部制御部620、第4シート格納部制御部622、フィニッシャ制御部618、および画像信号制御部603に接続された外部I/F602に対して制御命令を出力する。カラー用CPU回路部615のRAM617は、白黒用CPU回路部612のRAM614と同様に、制御データを一時的に保持する領域および制御に伴う演算の作業領域を提供するメモリとして用いられる。
白黒画像形成装置12においては、スキャナ部404のイメージセンサ405で読み取られた画像データが白黒用イメージリーダ制御部604から画像信号制御部603へ出力される。画像信号制御部603においては、上記画像データに対して所定の画像処理が施され、この画像処理後の画像データは、白黒プリンタ制御部608へ出力される。
カラー画像形成装置13においては、スキャナ部303のイメージセンサ410で読み取られた画像データがカラー用イメージリーダ制御部606から画像信号制御部603へ出力され、画像信号制御部603で所定の処理が施された後にカラープリンタ制御部609へ出力される。
また、本実施の形態の画像形成システムにおいては、ホスト端末機としてのコンピュータ601が外部I/F602を介して画像信号制御部603に接続され、本画像形成システムはプリンタとして使用可能である。この場合、白黒用イメージリーダ制御部604およびカラー用イメージリーダ制御部606は使用されず、コンピュータ601から出力されるプリントデータが外部I/F602を介して画像信号制御部603へ出力され、画像信号制御部603で所定の処理が施された後に、白黒プリンタ制御部608またはカラープリンタ制御部609へ出力される。
次に、本実施の形態の画像形成システムにおいて、各画像形成装置12,13によりそれぞれ画像形成を行い、一方の画像形成装置により画像形成され、対応するシート格納部に一時収納されたシートと、他方の画像形成装置により画像形成され、シート格納部に一時格納されない(シート格納部を迂回される)シートとをページ順に積載するコピージョブの場合の動作について図3を参照しながら説明する。図3は図1の画像形成システムにおける各画像形成装置によりそれぞれ画像形成を行い、一方の画像形成装置により画像形成され、対応するシート格納部に一時収納されたシートと、他方の画像形成装置により画像形成され、シート格納部に一時格納されない(シート格納部を迂回される)シートとをページ順に積載するコピージョブの場合の動作を示す模式図である。
ここでは、例えば、白黒原稿とカラー原稿とが混載された原稿に対して、一部20枚とする所定部数を出力するコピージョブが行われるものとし、このコピージョブにおいては、1部毎に、その1枚目、10枚目および20枚目に対してカラー画像形成されたシートが挿入されるものとする。
このコピージョブの場合、図3に示すように、白黒原稿が白黒用イメージリーダ302の原稿積載トレイ402にセットされ、カラー原稿がカラー用イメージリーダ303の原稿積載トレイ407にセットされる。次いで、UI313により、白黒原稿とカラー原稿のページ情報が入力され、カラー画像形成されたシートを白黒画像形成されたシートの何ページ目に挿入するかの指定が行われる。ここでは、上述したように、1部毎に、その1枚目、10枚目および20枚目に対してカラー画像形成されたシートを挿入するように設定が行われるものとする。
このようにして必要な設定が完了すると、UI313からの設定情報に基づいて白黒画像形成装置12およびカラー画像形成装置13が動作を開始する。各画像形成装置12,13においては、まず、白黒用イメージリーダ302およびカラー用イメージリーダ303によりそれぞれにセットされた原稿が読み取られ、その画像データは画像信号制御部603を介して白黒プリンタ制御部608およびカラープリンタ制御部609に送られ、保持される。
次いで、白黒画像形成装置12の白黒プリンタ300は、白黒原稿の画像データを先頭ページ方向から順に読み出し、画像データが読み出される毎にその画像データに基づいて白黒画像をシート上に形成する。この白黒画像形成されたシートは、順に、シート反転パス467でシートの表裏の反転が行われた後、シート排出口473および第1シート格納部304の水平搬送パス476を経てシート排出口479からフィニッシャ308へ搬送される。フィニッシャ308へ搬送された白黒画像形成されたシートは、シート処理トレイ部497において画像形成面を下にして(フェイスダウン状態で)積載されることになる。
これに対し、カラープリンタ301においては、カラー原稿の画像データが最終ページ方向から順に読み出され、画像データが読み出される毎にその画像データに基づいてカラー画像がシート上に形成される。このカラー画像形成されたシートは、シート反転部472で反転されずに、画像形成面を上にした状態(フェイスアップ)で、シート排出口474から第3シート格納部305のシートトレイ425へ搬送される。そして、シートトレイ425には、シートが、下方から順に、20枚目・10枚目・1枚目、20枚目・10枚目・1枚目と所定部数繰り返して積載されることになる。所定のタイミングすなわちシートトレイ425に積載されたシート束のうち最上位置のシートが挿入されるタイミングが到来すると、シート束からその最上位置のシートが給紙ローラ491により1枚ずつ分離されて搬送され、シート処理トレイ部497においてフェイスダウン状態で積載されることになる。
このような一連の動作により、白黒プリンタ300により白黒画像形成されたシートに対して、対応するページのカラー画像形成されたシートが挿入され、ページ順に積載された白黒画像形成されたシートとカラー画像形成されたシートの混在のコピー出力が得られることになる。
このように白黒プリンタ300により白黒画像形成されたシートをシート格納部304,306に格納せずにフィニッシャ308へ搬送し、カラープリンタ301によりカラー画像形成されたシートを第3シート格納部305に一時格納した後にフィニッシャ308へ搬送し、フィニッシャ308において白黒画像形成されたシートとカラー画像形成されたシートとをページ順に積載するジョブの場合、カラープリンタ301においては、白黒プリンタ300とは逆に、最終ページ方向から画像データが読み出されて画像形成が行われ、カラー画像形成されたシートが第3シート格納部305に一時格納される。この際、第3シート格納部305のシートトレイ425には、シートが最終ページ方向のものから順に積載され、シートトレイ425上のシートに対しては、最上位置のシートから給紙される。
上記のようなジョブに関して、シート格納部に対して先頭ページ方向からシートを順に積載する場合、特に大量に格納する場合、シート格納部に積載されたシートは、最下位置のシートから分離して搬送されるが、この際に、分離搬送不良の発生や画像に引抜傷、摺擦痕を付ける恐れがある。これに対し、本実施の形態にように、最終ページ方向から画像データを読み出して画像形成を行うことによって、最終ページ方向からシートをシート格納部に積載するようにすれば、最上位置のシートから給送することが可能になり、分離搬送不良の発生、画像に引抜傷、摺擦痕を付けるなどの問題を回避することができ、大量のシートをシート格納部に一時格納することが必要なジョブに対しても、シート格納部からシートを安定して給送することが可能になる。
また、上記コピージョブにおいては、白黒画像形成装置12およびカラー画像形成装置13が並行して動作を行う場合を説明したが、例えば、白黒画像形成装置12の動作開始前に、カラープリンタ301により挿入するシートに対してカラー画像形成を行い、カラー画像形成されたシートを第3シート格納部305に一時格納するようにしてもよい。第3シート格納部305のシートトレイ425には、同様に、シートが最終ページ方向のものから順に積載され、第3シート格納部305は、それに格納されたシートの給紙待ち状態になる。そして、白黒画像形成装置12の動作が開始されると、白黒プリンタ301により白黒画像形成されたシートの搬送タイミングに合わせて、第3シート格納部305のシートトレイ425からシートが給紙される。この際、給紙されるシートは、最上位置のシートである。
また、上述したジョブに対する一連の動作はコピージョブの場合の動作であるが、本画像形成システムをプリンタとして使用した場合は、コンピュータ601から外部I/F602を介して出力されるプリントデータに基づいて白黒プリンタ300およびカラープリンタ301が動作されることになる。ここで、上記ジョブと同じように、白黒プリンタ300により白黒画像形成されたシートを第1および第2シート格納部304,306に格納せずにフィニッシャ308へ搬送し、カラープリンタ301によりカラー画像形成されたシートを第3シート格納部305に一時格納した後にフィニッシャ308へ搬送し、フィニッシャ308において白黒画像形成されたシートとカラー画像形成されたシートとをページ順に積載するプリントジョブの場合においても、カラープリンタ301においては、白黒プリンタ300とは逆に、最終ページ方向から画像データが読み出されて画像形成が行われ、カラー画像形成されたシートが最終ページ方向のものから順に第3シート格納部305に一時格納される。
また、本実施の形態の画像形成システムにおいては、図4に示すように、カラー画像形成装置13と、第3および第4シート格納部305,307と、フィニッシャ308とを用いて上述したコピージョブを実行することが可能である。
この場合は、まず、カラープリンタ301により、20枚目、10枚目、1枚目の順にそれぞれに対応する画像データが読み出され、読み出された画像データに基づいてカラー画像形成が、所定部数分繰り返し行われる。そして、カラー画像形成されたシートは、20枚目・10枚目・1枚目、20枚目・10枚目・1枚目と所定部数繰り返して第3シート格納部305のシートトレイ425に積載される。
所定部数分のカラー画像形成されたシートの第3シート格納部305への一時格納が完了すると、カラープリンタ301は、白黒画像形成される画像データを先頭ページ方向から順に読み出し、画像データが読み出される毎にその画像データに基づいて白黒画像をシート上に形成する。この白黒画像形成されたシートは、順に、シート反転パス472でシートの表裏の反転が行われた後、シート排出口474および第3シート格納部305の水平搬送パス485を経てシート排出口486からフィニッシャ308へ搬送される。フィニッシャ308へ搬送された白黒画像形成されたシートは、シート処理トレイ部497において画像形成面を下にして(フェイスダウン状態で)積載されることになる。
上記白黒画像形成中に、所定のタイミングすなわちシートトレイ425に積載されたシート束のうち最上位置のシートが挿入されるタイミングが到来すると、シート束からその最上位置のシートが給紙ローラ491により1枚ずつ分離されてシート処理トレイ部497へ搬送され、シート処理トレイ部497においてフェイスダウン状態で積載されることになる。
すなわち、図1に示す画像形成システムの構成において、カラー画像形成装置13と、第3および第4シート格納部305,307と、フィニッシャ308とを用いても、上述したと同様の効果を得ることが可能である。
また、図5に示すように、1つのカラー画像形成装置13と、少なくとも1つのシート格納部305,307と、フィニッシャ308とからなる画像形成システムを構成した場合においても、同様の効果を得ることが可能である。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について図6を参照しながら説明する。図6は本発明の第2の実施の形態に係る画像形成システムにおける1つのジョブ中の紙間を模式的に示す図である。本実施の形態は、上記第1の実施の形態と同じ構成を有し、その構成についての説明は省略する。また、本実施の形態の説明においては、上記第1の実施の形態と同一の符号を用いる。
本実施の形態においては、図1に示す画像形成システムの構成において、カラー画像形成装置13と、第3および第4シート格納部305,307と、フィニッシャ308とを用いて(図4を参照)、異なるサイズの原稿が混載される原稿群をコピー出力するジョブの場合を説明する。
このようなコピージョブにおいて、ページ順に画像形成を行う場合、図6に示すように、サイズの異なるシート間における紙間T1は、同サイズのシートを搬送する場合の紙間に比して、給紙カセット段の変更、また両面モード実行などに応じて、画像形成装置パス内のシート保有数を削減するために、大きく取る必要がある。そのため、部数が増えると、紙間T1の区間が多くなり、画像形成の生産性が著しく低下する。ここで、紙間T1は、例えば、所定紙間時間+カセット切替時間に相当する値が設定される。
そこで、混載時においても生産性を低下させないように、例えば6枚の原稿中、2枚目と4枚目と6枚目がA3サイズの原稿で、残りがA4サイズの原稿であるような、原稿群のコピージョブを行うときには、カラー画像形成装置301はまず数が少ない方、数が同じならサイズが大きいものに対する画像形成を行う。ここでは、最初に画像形成が行われるのは、A3サイズの原稿の画像であり、最終ページ方向からすなわち6枚目、4枚目、2枚目の原稿の画像データが順に読み出され、画像がシート上に形成される。そして、この画像形成は、所定部数分繰り返して行われる。各画像形成されたシートは、紙間T2の間隔で搬送され、例えば第3シート格納部305のシートトレイ425に一時格納される。第3シート格納部305のシートトレイ425には、シートが、6枚目・4枚目・2枚目、6枚目・4枚目・2枚目と所定部数繰り返して積載される。
その後、A4サイズの原稿の1枚目・3枚目・5枚目すなわち先頭ページ方向からの画像データが順に読み出されてシート上に画像が形成される。この画像形成は、所定部数分繰り返して行われる。各画像形成されたシートは、紙間T2の間隔で、シート処理トレイ部497へ搬送され、シート処理トレイ部497において画像形成面を下にして(フェイスダウン状態で)積載されることになる。ここで、紙間T2は、上記所定時間に相当する値であり、T2<T1の関係が成立する。
上記Aサイズの原稿に対する画像形成中に、所定のタイミングすなわちシートトレイ425に積載されたシート束のうち最上位置のシートが挿入されるタイミングが到来すると、シート束からその最上位置のシートが給紙ローラ491により1枚ずつ分離されてシート処理トレイ部497へ搬送され、シート処理トレイ部497においてフェイスダウン状態で積載されることになる。これにより、対応するページの画像形成されたシートが挿入され、ページ順に積載された、異なるサイズの画像形成されたシートが混在するコピー出力が得られることになる。
このような異なるサイズの原稿が混在する原稿群のコピージョブの場合、所定サイズの原稿に対しては、最終ページ方向から画像データを読み出して画像形成を行い、画像形成されたシートをシート格納部に一時格納することによって、シート格納部のシートに対して最上位置のシートから給送することが可能になり、分離搬送不良の発生、画像に引抜傷、摺擦痕を付けるなどの問題を回避することができる。
また、シートを大量にシート格納部に一時格納することが必要なジョブに対しても、シート格納部からシートを安定して給送することが可能になる。
なお、異なるサイズの原稿が混在する原稿群のコピージョブは、図5に示す画像形成システムでも同様に実行することができ、同様の効果を得ることができる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、上記第1の実施の形態と同じ構成を有し、その構成についての説明は省略する。また、本実施の形態の説明においては、上記第1の実施の形態と同一の符号を用いる。
上記第1または第2の実施の形態においては、同一のコピージョブにおける画像形成されたシートのうち、一部をシート格納部に一時格納し、残りをシート格納部に格納しない場合を説明したが、本実施の形態においては、1つのコピージョブを実行しながら、この1つのジョブと並行して他のコピージョブを実行する際に、一方のコピージョブには、シート格納部を用い、他方のコピージョブには、シート格納部を用いない場合を説明する。
ここでは、例えば、白黒画像形成装置12を用いたコピージョブとカラー画像形成装置13を用いたコピージョブとを並行して実行する場合を説明する。
白黒画像形成装置12を用いたコピージョブに関しては、白黒原稿が白黒用イメージリーダ302の原稿積載トレイ402にセットされ、UI313により、白黒原稿のページ数、出力部数、フィニッシャ308によるシート処理内容などが設定される。また、カラー画像形成13を用いたコピージョブに関しては、カラー原稿がカラー用イメージリーダ303の原稿積載トレイ407にセットされ、UI313により、カラー原稿のページ数、出力部数、フィニッシャ308によるシート処理内容などが設定される。
それぞれのコピージョブに対する設定が完了すると、それぞれのコピージョブが開始される。ここでは、それぞれのジョブが並行して開始されるものとする。また、カラー画像形成装置13を用いたコピージョブの出力枚数が、白黒画像形成装置12を用いたコピージョブのトータル出力枚数に対して、非常に少ないものとする。この場合、カラー画像形成装置13を用いたコピージョブにおいて、カラープリンタ301による画像形成動作が白黒プリンタ300による画像形成動作より、先に終了するので、カラー画像形成装置13を用いたコピージョブには、第3および第4シート格納部305,307が用いられ、白黒画像形成装置12を用いたコピージョブには、第1および第2シート格納部304,306が用いられないものとする。
白黒画像形成装置12においては、まず、白黒用イメージリーダ302によりセットされた原稿が読み取られ、その画像データは画像信号制御部603を介して白黒プリンタ制御部608に送られ、保持される。
次いで、白黒画像形成装置12の白黒プリンタ300は、読み取られた画像データを先頭ページ方向から順に読み出し、画像データが読み出される毎にその画像データに基づいて白黒画像をシート上に形成する。この白黒画像形成されたシートは、順に、シート反転パス467でシートの表裏の反転が行われた後、シート排出口473および第1シート格納部304の水平搬送パス476を経てシート排出口479からフィニッシャ308へ搬送される。フィニッシャ308へ搬送された白黒画像形成されたシートは、シート処理トレイ部497において画像形成面を下にして(フェイスダウン状態で)積載され、設定されたシート後処理が施された後に、スタックトレイ427,428に排出される。
カラー画像形成装置13においては、まず、カラー用イメージリーダ303によりセットされた原稿が読み取られ、その画像データは画像信号制御部603を介してカラープリンタ制御部609に送られ、保持される。
次いで、カラー画像形成装置13のカラープリンタ301は、画像データが最終ページ方向から順に読み出され、画像データが読み出される毎にその画像データに基づいてカラー画像をシート上に形成する。このカラー画像形成されたシートは、シート反転部472で反転されずに、画像形成面を上にした状態(フェイスアップ)で、シート排出口474から第3シート格納部305のシートトレイ425へ搬送される。そして、シートトレイ425には、シートが、最終ページ方向から順に所定部数繰り返して積載される。
所定部数のシートの全てがシートトレイ425へ格納された時点で、白黒画像形成装置12によるコピージョブが終了していないとすると、第3シート格納部305は、シートの給紙待ち状態となる。そして、白黒画像形成装置12によるコピージョブが終了すると、シートトレイ425に積載されたシートのうち、最上位置のシートから順に給紙ローラ491により1枚ずつ分離されてフィニッシャ308へ搬送される。フィニッシャ308へ搬送されたカラー画像形成されたシートは、シート処理トレイ部497において画像形成面を下にして(フェイスダウン状態で)積載され、設定されたシート後処理が施された後に、スタックトレイ427,428に排出される。
このように複数のコピージョブを並行して行う場合、一方のコピージョブにおいては、最終ページ方向から画像データを読み出して画像形成を行い、画像形成されたシートをシート格納部に一時格納することによって、シート格納部のシートに対して最上位置のシートから給送することが可能になり、分離搬送不良の発生、画像に引抜傷、摺擦痕を付けるなどの問題を回避することができる。また、シートを大量にシート格納部に一時格納することが必要なジョブに対しても、シート格納部からシートを安定して給送することが可能になる。
また、カラープリンタ301による画像形成動作の終了後に、それに続くジョブがあれば、当該ジョブを開始することができる。この次のジョブを開始する時点で、フィニッシャ308が動作中であれば、次のジョブにおいては、最終ページ方向から画像データが読み出されて画像形成が行われ、画像形成されたシートはシート格納部に一時格納される。