JP2006085111A - 色見本帳 - Google Patents

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Abstract

【課題】色覚異常者が知覚している見えを、簡便かつ迅速に知ることのできる色見本帳を提供する。
【解決手段】カラーチャート1の色彩欄2の右上色票に正常者の見え(見本色)、左上に赤色盲の見え、左下に緑色盲の見え、右下に青色盲の見えを配置して、色覚正常者の見えと色覚異常者の見え(見本色そのもの)とを対比して表示することにより、デザイナーは色見本帳を参照するだけで、自分が選択した配色が色覚異常者によってどのように知覚されているのかを簡単かつ迅速に知ることができる
【選択図】 図1

Description

本発明は、カラー印刷、染色、塗装、化粧品など色を扱う業界において、色覚障害者が視認しやすい配色を達成するために、指定した色が色覚障害者によってどのように知覚されるのかを迅速かつ簡単に調べることを可能にする色見本帳に関するものである。
近年色々の分野で、障害を持つ人が活動する際に大きな困難を感ずることがないようにするために、種々の工夫がなされるようになっている。このような工夫を表現する場合、バリアフリー・デザインとかユニバーサル・デザインという語がよく使われている。人間が物体を眼で見て判断する場合、物体の色も重要な判断情報である。しかし、世の中には物体の色を判断する際に、多くの人とは違った感じ方をする人々がかなり存在する。以前は色盲という差別用語で呼ばれることがあったが、最近は色覚異常とか色覚障害などと表現されることが多い。日本では男子人口の5%程度が色覚障害者であるといわれている。この障害は性染色体のX染色体の変異に基づいて出現するために、女性の場合は0.2%と数が少ない。数%もの存在を「障害」とか「異常」という語で表現することには問題があり、障害や異常としてとらえるよりもそのような遺伝形質としてとらえるべき性質のものである。しかし、本発明では「色覚障害」や「色覚異常」に代わる簡潔な語を見出せないので便宜上「色覚異常」という旧来の表現に従うことにする。
近年、IT化の浸透や、パソコンの普及により、多くの人がカラーディスプレイと対面する機会が増えている。そのような実情を反映して、ディスプレイ・システムについてはようやく色覚異常に関するバリアフリー性が考慮されるようになってきている。しかし、印刷、染色、塗装物に関してはバリアフリー化及びユニバーサル化がほとんど進んでいないのが現状である。
印刷物に関しては、色覚異常者にも判別し易くする工夫がいろいろとなされている。例えば、(1)色の変わり目に太い輪郭線を追加するか、あるいはセパレーションカラーで明度の違う縁取りをすることによって、色の変わり目であることを知らせる方法、(2)色の部分にハッチング(斜線や線の種類の違い)などを入れて、パターンの違いによって色の変化を知らせる方法、(3)色の部分に、色を表す文字を入れることによって、色の変化を知らせる方法等がある。特開2001−293926には、このような方法で色覚異常者にとって見やすい印刷物を提供する印刷システムが開示されている。また、特開2001−257867では、色の部分に色名を記入する印刷装置が開示されている。しかし、色覚異常者のためにカラー印刷物全部に種々の修飾を施すのは手間がかかり見栄えを悪くするという問題点がある。しかも、色覚正常者がその印刷物を見た場合に非常に見づらく違和感をおぼえ、ユニバーサルなデザインという見地からは推奨できない。カラー印刷物については、できるだけ配色の工夫によってバリアフリーを実現するようにして、上述のような手段の採用を最小限に止めるのが望ましい。
特開2001−293926 特開2001−257867
カラーチャートおよび特色見本は色見本として色に関係した産業界で多用されており、デザイナー(地図など情報を伝達するための)、デザイナー専門学校や美術系の商業デザインの専門学校、印刷業者、出版社、社内で掲示物やデータ資料を作製する人、学校、病院、役所等の公共施設等で利用されているばかりでなく、切手型の切取り色見本は、プロセスカラーチャートの職種に加えて、服飾デザイナー、建築関係、看板製作、家電や自動車等の製造、医療機器メーカー等の物体色を使用する業界の関係者など多くの職種で色指定を行う場合にデザイン物に添付し多用されている。このように、色見本は色の指定をしなければならない人々には非常に重要な武器となっており、インキメーカーや印刷会社から独自に発行されている。例えば、カラーチャート(一般的に通用している名称)、カラーガイド、スポットカラーガイド(以上、大日本インキ工業株式会社商標)、カラーバンドル、カラーフォーミュラガイド、カラーチップ(以上、米国パントーン社商標)、カラーファインダー(東洋インキ製造株式会社商標)など色々のタイプのものを入手することができる。しかし、従来の色見本帳では、色覚正常者が色覚異常者の色の見えを確認することはできなかった。これは、従来の色見本帳が色覚的バリアフリーという観点から作成されたものではないからである。
パソコン等の普及によって、多くの人がディスプレイ・デバイスのカラー画像を操作するようになっている。このため、カラー画像を色覚異常者に視認しやすくする目的で、視知覚の要素である色相や、明度や、彩度を可変調整する工夫がなされており、多くの発明が出願されている。さらに、色覚異常者が感知する色を色覚正常者がディスプレイ上でシミュレートすることができる種々のコンピュータ・ソフトも公開されている。しかしながら、印刷物に関しては未だ全く満足のできる状況ではなく、ディスプレイ・デバイスに比較してほとんど出願がない状況である。ディスプレイ・システムの場合、多くの発明で採用している方法は、色覚異常者自身が個人の障害の程度に合わせてリアルタイムに配色を変更できるというシステムである。それに反して、印刷物の場合には、不特定多数の人が見るという前提条件があるために、色覚異常者の個人差に対応することが難しく、かつ一旦印刷物になってしまうとそれ以後カラーの変更ができなくなるという大きな困難がある。
さらに、カラーテレビも含めてディスプレイ・システムは光源色であり、混色の結果には加色原理があてはまる。多くの色を混ぜればスペクトルが多くの波長を含むことになるので次第に白色光に近づくようになる。任意の光源色は、光の三原色R(赤)、G(緑)、B(青)の加法混色によって等色することができることがよく知られている。それに反してカラー印刷、染色、塗装などによって表示される色は物体色であり、混色の結果には減色原理があてはまる。多くの色を混ぜればスペクトルが吸収されてしまい黒色に近づき色がくすんでくる。このような物体色の三原色がC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)であることも、よく知られている。このように、CMY系の混色は黒ずんでくるので、紙、織物、建物などの物体をカラーフルに色鮮やかに発色させるためには、印刷技術者、染色技術者、塗装技術者の長年の経験と勘を必要としている。ディスプレイ・システムのように、画面を見ながら操作できるという類のものではなく、デザイン担当者と印刷、染色、塗装の各担当者の間に色見本を介した十分なやりとりが必要である。従って、バリアフリーでユニバーサルな配色を達成するためには、色覚異常者の色の見えを確認する色見本の存在が非常に重要である。
本発明を具体的に説明するためには、色覚異常について若干の説明を必要とする。まず生理学の教えるところでは、眼の網膜には視覚受容体である杆状体と錐状体の細胞が存在する。杆状体は数が多く、その結果として非常に光に対する感度が高く、夜間視のために働くが色の判定はできない。明所では細胞中の光感受性物質が分解しており昼間は機能しない。明所で色や輪郭の識別に働くのは錐状体である。杆状体に含まれる光感受性物質ロドプシンの遺伝子は第3染色体にあり、青に対して感度のよい錐状体色素(青オプシン)の遺伝子は第7染色体にある。それに対して赤と緑感受性色素の遺伝子はX染色体にある。男性ではX染色体が一つなので、赤か緑感受性色素(赤オプシンと緑オプシン)の遺伝子に変異がある場合には色覚異常を惹起する。このことから色覚異常が男性に多く、色覚異常のほとんどが赤緑異常であるという事実をよく理解することできる。人類進化の歴史からは、赤オプシンの遺伝子が先に出現し赤オプシンの遺伝子の変異により緑オプシンが出現したと言われている。事実赤オプシンと緑オプシンのアミノ酸配列は96%相同していることが知られている。従って、赤オプシンと緑オプシンの波長対感度曲線は重なりが大きく、どちらのオプシンが失われても類似の症状を呈するようになる。赤から緑の波長域で色相を感じなくなるので、まとめて赤緑色盲と呼ばれている。
色覚異常者は色相、明度、彩度など色の三属性のうち色相の識別に困難を伴っており、明度と彩度には逆に敏感である言われている。特公平6−82385では、色覚異常を三色型、二色型、一色型に分類している。色覚正常者は赤、緑、青紫の3色の刺激を知覚して色を表現することができるので三色型の色覚正常者である。三色型の色覚異常者は、3色の刺激を知覚することができるが、正常者とは見え方が異なっている場合であり、色弱とよばれている。色弱は三原色オプシンの波長対感度の曲線に異常がある場合に生ずる。赤オプシンの感度が低下するか、ピークの位置が短波長側にずれて緑オプシンの感度曲線と重なりが大きくなると、第1色弱となり、緑オプシンの感度が低下するか、ピークの位置が長波長側にずれて赤オプシンの感度曲線と重なりが大きくなると第2色弱となる。青オプシンの感度曲線に異常があると第3色弱となる。これに対して二色型は2色の刺激を知覚して、すべての色を表現できる人々で、二色型色覚異常者とよばれている。三原色に対応した錐状体の色素の一つに障害がある場合である。どの色素に障害があるかによって、第1色覚異常(赤色盲)、第2色覚異常(緑色盲)、第3色覚異常(青色盲)に分かれる。今では多数の臨床経験から裏付けられているように、色覚異常と診断された者の大多数は三色型の色覚異常である。これらの人々は三原色の識別が可能であり、生活するうえで大きな困難はないと思われる。色盲と思われる人々は、色弱者の3分の1程度と言われている。最も多いのは第2色弱で、色盲の60%を占めている。色覚異常二色型第3色覚異常(青色盲)は既に述べたように第7染色体異常が関係しているが、第7染色体には2対の全く同じ働きをする遺伝子が存在するので、先天性では稀であると考えられるが、後天性異常者があり、現実はそれほど稀という存在ではなく色盲千人のうち数十人は青色盲と考えられている。青オプシンが失われると、青から黄色にまたがる波長域で色相を感じなくなるので青黄色盲と総称されている。色覚異常は先天的なもののみならず、加齢によっても生じると言われている。例えば、赤と緑との識別力は70歳代で低下し、青と黄色との識別力は60歳代で低下するという報告がある。従って、高齢化社会になるにつれ色覚障害への対策が重要となってくると思われる。
配色において最も配慮されるべき色覚異常者は、最も数が多い第2色弱者(緑色弱)であるべきであるが、色弱者は個人差が大きく対象を絞ることが難しい。そこで、本発明者らは、異常の程度が大きい二色型色覚異常者に対応できる形のものであれば、三色型色覚異常者も本質的には赤、緑、青の三原色の識別に問題が発生している訳であるから、色弱にも十分対応できるものになるはずであるという認識のもとに本発明を完成するに至った。
請求項1に記載の発明は、従来から存在する色見本帳において、同一色について色覚正常者の見えと色覚異常者の見えとを対比呈示したものが全く存在せず、バリアフリー及びユニバーサルな配色デザインを検討する際にデザイン担当者が非常に不便に感じていたという現状に鑑みてなされ、このような不便さを解決することができる。即ち、全ての見本色について、色覚正常者の見え(該見本色そのもの)と色覚異常者(色弱、赤色盲、緑色盲、青色盲)の見えとを対比して表示した色見本帳を提供する。
色覚異常者とは、三色型異常者(色弱)、二色型異常者(色盲)、一色型異常者(全色盲)の三つの形態をさす。見えとは物体の色を視認した人が実質的に知覚する色のことである。従って色覚正常者の見えとは、見本色そのものを指している。色見本帳には種々のタイプのものが存在するが、基本的には、プロセスインキの4原色であるシアン色(C)、マゼンタ色(M)、イエロー色(Y)、ブラック色(K)インキの網点濃度によって発色させるカラーチャート型と複数のインキの配合によって特定の色を発色させた特色と呼ばれるインキを用いて塗覆印刷された色票の集合体である特色見本帳とに大別することができる。
請求項2に記載の発明は、現在一般的に使われている標準色の色票を一定の規則に従って配列した現用のカラーチャートと同様のスペーシング手段により目的とする色見本帳を形成したものであり、色覚異常者の見えを一目で知ることができる具体化しうる最も簡単な対比方法を提供する。従来、カラーチャートは、プロセスカラーの4原色であるC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)のインキのうち任意の2色を選択し、1色の階調ステップをXY平面のX軸方向に、他の1色の階調ステップをY軸方向に配置し、それぞれの網点濃度を段階的に変化させ、さらに選択した2色以外の他の1色、または2色を一定濃度で混色させて、その結果をXY平面にマトリクッス状に配置した色彩欄を有している。通常、色彩マトリクッスの一つの色駒(タイル)は、13ミリ角程度の正方形で表示される。本発明では、色彩欄を4分割し色覚正常者の見え(色見本の色そのもの)を一つ目のタイルとし、二つ目のタイルを第一色盲者(赤色盲)の見え、三つ目のタイルを第二色盲者(緑色盲)の見え、四つ目のタイルを第三色盲者(青色盲)の見えに割り当てて、一つのブロック内で対比表示する。ブロック内でのタイルの配置は、一定の順序で配置されるのであればその位置は問わないものとする。ブロックは、四つのタイルを正方形に配置してもよく、四つを横および縦に並べてもよい。タイルの一辺は5〜15ミリが適当である。前記ブロックを現用のカラーチャートと同様に色覚正常者が知覚する色の配置規則に従ってXY方向にマトリックス状に配置することによりカラーチャートとすることができる。本明細書では、カラーチャートという語を色見本帳の1例として使用し、カラーチャートの各ページにはチャートという語を用いている。
請求項3に記載の発明は、色覚正常者と色覚異常者の見えとを請求項2に記載の発明のように色彩欄を4つに分けてブロック内で表示対比するのではなく、それぞれの見えをチャートに作成し、4つのチャートを1ページに一括して記載し、チャート間で表示対比する発明である。色覚異常者の見えだけを俯瞰したい場合にはこのような対比の方法の方が便利であり、調べたい見え以外の見えが目に映らないというメリットがある。即ち、マゼンタ色(M)、シアン色(C)、イエロー色(Y)、ブラック色(K)のうちの任意の2色を所定の混合比に固定し、他の2色の諧調ステップをチャートの縦横方向に配列し、縦横ステップの交叉部分に該2色が混色された結果を示す色票タイルを配置し、色覚正常者の見えを示すチャートを作成する。次いで、該チャートの各色票タイルの色を赤色盲、緑色盲、青色盲の各色覚異常者が知覚する見えに変換して配置したチャートをそれぞれ作成し、これらの4つのチャートを1ページの左上、右上、左下、右下に配置して対比表示する。更に前記所定の混合比を一定の規則に従って変化させてカラーチャートを形成する。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明のように、4つのチャートを1ページに一括して記載するのではなく、色見本帳の見開き2ページの右ページに2つ左ページに2つを記載して、視点の移動を少なくして比較をしやすく利用者の負担を考慮した発明である。
請求項5に記載の発明は、請求項3のように4つのチャートを1ページに一括して記載するのではなく、4つのチャートを1ページに1つを記載して4ページを1つの群として、ページ間で対比表示する発明である。このような対比方法であると、現用のカラーチャートを使い慣れた人に違和感を与えることがないと思われる。
請求項6に記載の発明は、請求項3、4、5に記載の発明のように、色覚正常者、赤色盲、緑色盲、青色盲の各見えをそれぞれ1つのチャートにまとめ、4枚のチャートを一つのグループにまとめることによってグループ内で対比を行うのではなく、色覚正常者の見えを表示したカラーチャート帳、赤色盲、緑色盲、青色盲の各見えを表示したカラーチャートを独立にまとめる発明である。現用のカラーチャートに付随する形で、各色覚異常者の見えを表示したカラーチャートを用意することが可能なので、経費節減になり経済的である。また、特定の色盲の見えだけを参照したい場合には、必要とする部分だけを補充すればすむので利用者のメリットが大きい。
請求項7に記載の発明は、色見本には複数のインキの配合によって特定の色を表現した特色と呼ばれるインキのための見本帳に拘わるものである。これは、プロセスカラーの網点による混色では実現できない色が数多く存在するために、非常に重要な色見本帳である。印刷の場合に特別の色を発色させるために使われるが、自動車や塗装関係でも多用されているものである。この特色に関しても、色覚異常者の見えを特定することができ、色覚正常者の見えと対比して表示することができる。即ち、複数のインキを特定の比率で配合して製造された特色の見本帳において、各色票の下部ないし横部に該色票の色を赤色盲、緑色盲、青色盲の各色覚異常者が知覚する見えに変換した色票タイルを表示し対比する。本発明によれば、色見本に関して統一した規格がなく、インキ製造企業や印刷企業が独自に基準を設けて作成しているという現状を考慮した場合、色覚的バリアフリー化やユニバーサル化を実現するため、各社の規格に合わせて色覚異常者の見えを調べることができる色見本帳を提供できるというメリットがある。
請求項8に記載の発明は、色見本にはデザインされた目的物に添付して色指定を行うために、見本帳から切り取ってデザインや見本に貼り付けることができるようにした切手方式のものがあり、このような色見本に対応した発明である。これには2種類あり、カラーチャート方式で作成した色票を使ったものと特色で印刷された色票を使ったものとがある。本発明では、正常な見本色に並べて色覚異常者の見えを配列印刷しており、デザイン物あるいは見本に添付することにより、受け取った印刷、染色、塗装技術者が直ちに色覚異常者の見えを知ることできるという大きなメリットがある。即ち、カラーチャート方式で作成された色票または特色で印刷された色票を、1枚のシートに複数印刷し色票間にミシン目を入れて切取りチップとした1組のチップシートにおいて、色票の下部または横に該色票の色を赤色盲、緑色盲、青色盲の各色覚異常者が知覚する見えに変換した色票タイルを並列対比印刷して色票ブロックとし、該ブロックを集積した色見本帳を提供する。
請求項9に記載の発明は、請求項2に記載の分割された色彩欄または請求項7に記載の色彩ブロックを一枚のカードとして抜き出し、このカードを3次元に集積する発明である。即ち、請求項2において記載の分割された色彩欄を、別途抜き出して一枚のカードに印刷し、必要とされるすべての色彩欄についてカードを形成し集積する色見本セットである。このようなカード形式にはチップ的な使用が可能でありノート形式にはないメリットがある。
請求項10に記載の発明は、請求項2または請求項7記載の色見本帳の中からCIE1930色度図に準拠して同一の混同色線上にある色を抽出し、色覚異常者が混同しやすい色彩ごとに分類して(この作業はとりも直さず同一混同色線上にある色を一まとめにする作業にほかならない)、これらを同系統色として表示し、別途カラー分類帳とする発明である。このカラー分類帳を参照することにより、混同しやすい配色を一覧表として知ることが可能になる。例えば、赤色盲と緑色盲の場合、知覚する色は基本的に黄色、青色とそれらに白色、灰色、黒色が混ざった色である。赤色盲と緑色盲が知覚する当該色に赤及び緑色を混色した色はすべて混色する以前に知覚した色と同じにしか見えない。赤色盲と緑色盲が黄色を知覚しているとすると、実体色が赤色、橙色、黄色、黄緑色、緑色のどれであるかを特定するのは難しい。そこで、本請求項の発明が効果を発揮する。
色覚障害者には配色によって色の識別がしにくい組み合わせがある。しかしながらそれを確認する手段がなかったため、色覚障害者にとって情報が伝わりにくいデザインや、注意を促すことができない配色をデザイン担当者が選択してしまうことが多かった。色覚正常なデザイン担当者が、バリアフリーな配色を考える過程では、最初に自分つまり色覚正常者が視認する配色レイアウトをデザインするものと思われる。次に、そのレイアウトが、色覚異常者にはどのように見えるのかをなんらかの手段を駆使して知ろうとするはずである。さらに次のステップでは、得られた情報に基づいてレイアウトの変更を行うことになる。配色がきまれば、業者に色指定をする。その色指定は、通常カラーチャートや特色見本帳のような色見本の集合体を用いて行われる。現用のカラーチャートにはプロセスカラーの四原色であるシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの混色結果を示す色彩タイルと混合比率が、また現用のカラーガイドには色票とインキの混合比が記載してあり、業者が色を再現する際に参考になるよう作られている。色覚的バリアフリー化およびユニバーサル化において、このような一連の作業を円滑に進めるためには、色覚異常者が知覚する色を教えてくれる色見本集の存在が不可欠である。本発明のカラーチャートやカラーガイドを使用することで、色覚障害者の見えを確認し、識別しやすい配色を容易に選択することができる。これにより、公平性のあるデザイン(ユニバーサルデザイン)を実現することが可能となる。また、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのインキには、製造会社による微妙な差があり混色の結果も必ずしも同一とはならないことがよく知られている。さらに、色を再現する印刷会社の技術や網点の印刷方法によっても発色結果が異なり、単に光の三原色の重ねあわせによって混色結果を表示できるディスプレイ・デバイスの結果からカラー印刷等の物体色の発色を予測することは全く困難である。既存の方法ではこのような問題点に対応することは容易ではないが、本発明の方法によれば対応することが充分可能である。本発明のように、物体の色を色覚異常者が実際にどのように視認し知覚しているのかを示す色見本を印刷物として提供することにより、カラーデザインに従事している多くの人がバリアフリーでユニバーサルな配色を考えるようになれば、多くの色覚異常者に大きな福音をもたらすことになると思われる。
初めに、色覚異常者の見えを色票化する作業について説明する。当該作業は、本発明の必須の発明特定事項ではないが、発明の構成において欠くことのできない作業なので詳細に説明するが、本発明は色票化作業の方法を問わない。例えば、複数の色覚異常者に現用のカラーチャートを提示し、各色票タイルと等色な色票タイルを該カラーチャートの中から選び出してもらう方法がある。この方法は色覚異常者の時間的労力的負担が大きいのと、等色な色票タイルを当該カラーチャートの中に必ず見出すことできるという保証がないという問題があり現実的ではない。また本発明の色見本帳中の各対比色群を、公知の複数のコンピュータ・ソフトにより、色覚異常者がディスプレイ上のRGB見本色を等色化したデータをCMY色のXYZ値に変換して特定する方法なども考えられる。しかし、物体色については、ディスプレイ色では表すことが出来ない領域があり、該領域をカバーする必要性があるためこのような方式に前面的に依存することはできない。さらに色覚異常に関する理論を応用して推定する方法が考えられるが、色覚異常者による確認がなければ単なる推測値にすぎない。本発明者らは上記3つの方法を併用し、トライアル・アンド・エラーを重ねることによってようやく真の見えに到達することができた。いずれの方法に準拠するとしても、最終的には色覚異常者による検証を経ねばならない。
赤オプシン、緑オプシン、青オプシンの刺激によって得られたスペクトル情報は網膜でコードマトリックス変換され脳で解読されて色として認識される。オプシンに異常があると、間違った情報が神経細胞によって脳に伝達されるので、脳で正しく解読されないようになる。特に、赤オプシンと緑オプシンの感度曲線はほとんど重なるほど類似している(赤オプシンのピーク580nm、緑オプシンのピーク545nm)、赤オプシンが長波長側で若干感度が高く、緑オプシンが短波長側で若干感度が高いことが大きな差である。従って、赤と緑のスペクトルのコード変換は非常に精密に行われていると考えられる。赤か緑のオプシンのどちらかが欠けると、この精密なコード変換と解読システムが機能しなくなり、赤から緑の波長領域はすべて黄色として認識されるようになる。逆に青オプシンに異常があっても、精密な赤と緑の解読システムが健在なので、色彩感覚の落ち込みはそれほどひどくないと言われている。本発明者らは、色覚異常者の検証の基本となる近似色をつぎのような手順で決定した。
(1)第一段階は、国際照明委員会(CIE)が規定した「XYZ表色系」に基づく「CIE1931色度図」を用いて推測する方法である。図10は色域を分割して表示した「色度図」の概略である。この図ではXYZ3刺激値を比率に変換してx−y軸で色度を表現し、図示されていないXYZの3刺激値のY成分が明度を表現している。三次元のXYZ表色座標を用いることにより、自然界に存在する全ての色は色度図の座標値で表現可能であり、色度図からその色の主波長成分や彩度を読み取ることができる。人間の可視範囲は色度図の馬蹄形曲線の内側である。上部は緑系統の色、左下部が青系統の色、右下部が赤系統の色が占め、中央部は白色である。外側は黒色である。CIE図表を使って2色型色覚異常(赤色盲、緑色盲、青色盲)を特徴付けることができる。いずれの色盲の場合も、識別できない色の群を混同色線としてCIE図上に何本か引くことができる。これらの混同色線は一点に収束することが知られており、混同色中心と呼ばれる。図11は各色盲の混同色中心を示した図である。赤色盲の収束点Pの座標は、x:0.747,y:0.253,z:0.000、緑色盲の収束点Dの座標は、x:1.080,y:−0.080,z:0.000、青色盲の収束点の座標は、x:0.175,y:0.004,z:0.821であることが知られている。
見本色のCIE図上のx−y値は分光光度計や測色計を用いて決定することができる。得られたx−y値と収束点とを結ぶことにより各見本色の混同色線を引くことができる。しかしこの混同色線上のどの色を知覚しているのかを色覚正常者が特定することは難しい。赤色盲の場合は、P点と白色点W(座標x:0・310,y:0.316,z:0.374)とを結ぶ線が無色(白、灰色)の混同色線である。この線の下側(短波長)の色はすべて青に見え、上側(長波長)はすべて黄色に見えることが知られている。本発明者らは、CIE図上に特公平6−82385に記載の図と同様の手法でW点と青色の収束波長470nm点を結ぶ線および黄色の収束波長570nm点とを結ぶ線を引き、この線と混同色線との交点の座標を読み取った。無色の混同色線の上側ではこの交点のところが最も明るい黄色を示していると思われる。この交点を中心にしてほぼ左右対称に明度が低下すると思われる。即ち、交点から見本色までの距離が遠いほど暗い黄色になる。青色は全体的にほぼ同色に見えるようであるが、ただ波長が緑色に近くなるにつれ黒っぽくなるのでやはり交点からの距離が緑側に遠くなるにつれ暗くする必要があった。また、無色の混同色線に近い混同色線ほど、彩度が低くなるので、色味を薄くする必要がある。赤色盲では赤オプシンを欠いているので、馬蹄形の周辺部の赤と緑の純色に近い部分は感度が低下しており、黒色ないし濃い灰色になる。緑色盲の場合も、W点とD点を結ぶ線が無色の混同色線であり、赤色盲と同様この上側が黄色に見え、下側が青色に見えると思われる。やはりW点と波長470nm点、570nm点とを結ぶ二本の線を引き、交点を求めた。この場合も交点の部分が最も明るい黄色と思われ、交点から遠いほど暗くなる。ただ緑色盲の場合、赤オプシンに異常はなく長波長部分の感度が高いので、赤に近い側はそれほど黒っぽくならないことに注意する必要がある。さて混同色線上に並んだ色は見分けがつかないと言われているが現実に何色に見えているかを判定するのは難しい、無色の混同色線の上側では各混同色線とW点と波長570nm点と結んだ線との交点から左右数nm〜20nmくらいが黄色ないし橙黄色として知覚される領域でありこの範囲のいずれかの黄色であると思われる。該範囲の限界波長はW点と590nm点(近赤色側)を結ぶ線とW点と550nm点(近緑色側)を結ぶ線と混同色線との交点であり、この各交点に挟まれた線分が問題になる部分である。青色盲の場合は、W点とT点を結ぶ線が無色の混同色線であり、その上側ではすべて緑色に見え、下側ではすべて赤色に見える。
(2)第二段階は、色度図上に色覚異常者の平均的波長弁別能を考慮して、特公平6−82385に従い赤色盲では黄彩度側で5本、青彩度側で7本、緑色盲では黄彩度側で9本、青彩度側で13本の混同色線を引く。説明を簡単にするために、赤色盲の黄彩度側5本の例で説明する。これらの5本の混同色線上に各々5〜10個の点を決めx−y座標の数値を読み取る。次いでsRGB空間内で再現できるYの最大値を仮定し、x−y値からXとZを計算で求める。以上の操作によりある明度での各交点の色が決まる。さらにそのY値を10等分し、最小値から10段階変動させて、明度の異なる色も決める。以上で決まった色をCMYK系でプリンターに打ち出し、色見本帳を作成する。この見本帳をA帳とする。次いで、前記黄色の収束波長570nmとW点を結ぶ線と5本の混同色線との交点のx−y座標を求める。この各交点のx−y座標に対してsRGB空間内での最大となるY値を10等分し10段階で変化させて、XYZ3刺激値を計算で求め色表を印刷し色見本表を作成する。これをB(1)表とした。A帳の中の色で、B(1)表の中の色と同じに見えるものを複数の色覚異常者に選択してもらった。非常に近い色は多かったが、完全に一致した色は少なかった。前記5本の混同色線には彩度の情報は含まれている、即ちスペクトル軌跡とほぼ重なる混同色線ほど彩度が高い。しかし5本の間にもう1点づつ採った方が一致する確立が高かった。さらに、570nmから左右に10nmずらし580nmと560nmの点とW点を結ぶ線を引き5本の混同色線との交点の座標を求めてB(2)とB(3)表を作成し同様の作業を行った。A帳の全色がB表の中に見出すことができるようになるまで同様の作業を繰り返した。混同色線5本では、表現できない色がかなりあるが、弁別波長を調節することによって本数を増やし対応することができる。A帳は現用のカラーチャートとは色票の配列が異なっており、組直す作業が必要である。しかしこの作業は手が掛かり面倒なので、現用のカラーチャートを形成するか、市販のカラーチャートや特色見本帳の中の色票の場合には、見本帳記載のデータを利用するか側色計を用いて測定することによりXYZを求めて色度図上の位置を決め混同色線を引く。さらにより精密なB帳(B表の集合体)を作成し、色覚異常者にカラーチャートの色票と同一混同色線を中心にB帳中の色票とを見比べてもらい等色のものを選ぶ作業により色覚異常者の見えを特定することができた。以下、本発明の実施形態の例を図を参照しながら説明する。
図1(a)は、本発明の第1実施例によるカラーチャートである。カラーチャート紙の中央部に色彩欄を表示する領域を設ける。1は色彩欄表示部分、2は色彩欄、3は色彩欄を分割してできた色票タイル、4は色覚正常者が知覚する色に関するX軸の網点面積率表示部、5は色覚正常者が知覚する色に関するY軸の網点面積率表示部である。色彩欄2は4つのタイルに分割されている。タイルは正方形で、一辺が5mm〜15mmである。図1(b)は色彩欄の拡大図で、タイルの分離を線だけで行った場合、図1(c)は色彩欄のタイル間に空白を入れた場合である。図1(b)と(c)とでは色感に若干の差が生じる。網点面積率表示部4と網点面積率表示部5には0〜100までの数字が5〜10%刻みで記入されている。図1では、色彩欄の右上隅に色覚正常者の見えを表すタイル(通常の標準色、Nと略記する)を配置し、左上隅に赤色盲の見えを表すタイル(Pと略記する)、色彩欄の左下隅には緑色盲の見えを表すタイル(Dと略記する)、右下隅には青色盲の見えを表すタイル(Tと略記する)を配置している。この配置の相互関係は、配列秩序が同じであれば、どのような方式であってもかまわない。基本的なカラーチャートの構成は、黄(Y)黒(K)を固定混合比の色に選択し、マゼンタ(M)およびシアン(C)を変化混合比の色に選択する。通常、固定混合比を0、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100%の12階調に設定し、変化混合比も0、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100%の12階調に設定する。縦軸(Y軸)方向にシアンの諧調変化(パラメータ:c)を、横軸(X軸)方向にマゼンタの諧調変化(パラメータ:m)を選ぶ。このような約束で色彩欄を配列したばあい、1ページ目のNは一般的にC又はNcm00のように略記することができる。更に、階調ステップは右から左へ、上から下へ向けて濃度が濃くなるように設定したので、1ページ目右上隅の色票タイルの記号はC又はN0000(白色)と表すことができる。また1ページ目で、シアン30%、マゼンタ50%の色票タイルの記号はC3050又はN305000と表すことができる。従って任意のページのNはC又はNcmyk(添え字はYの諧調変化を表すパラメータ、添え字はKの諧調変化を表すパラメータ)のように表現することができる。しかし、P、D、Tについては、Nの混色結果とは一致しない、そこで各タイルの番号を決めて相互に対応させることにする。例えば、1ページ目であればPcm00、Dcm00、Tcm00のようになる。任意のページであればPcmyk、Dcmyk、Tcmykと表現することができる。このような番号付けによって、必要な場合にはP、D、Tの混色比をデータブックとして一括表示することができる。しかし、通常は色覚異常者の見えは、確認するだけでよいので、混色比の記載は必要ないと思われる。色覚異常者の色の見えの特徴を考えると、縦軸、横軸にイエローとシアンあるいはイエローとマゼンタを使用したカラーチャートも非常に有効であり、実施例1の選択に限定するものではない。
図2は本発明の第2実施例によるカラーチャートである。左上に色覚正常者の見え、左下に赤色盲の見え、右上に緑色盲の見え、右下に青色盲の見えを表示したチャートを正方形に配置し1ページを形成した例である。
図3は本発明の第3実施例によるカラーチャートである。図は色見本帳の見開き2ページを示しており、左側のページの上段に色覚正常者の見えを示すチャート、下段に赤色盲の見えを示すチャート、右側のページの上段に緑色盲の見えを示すチャート、下段に青色盲の見えを示すチャートを配置した例である。
図4は本発明の第4実施例によるカラーチャートである。1ページ目は、Ncmykを配列したチャート、2ページ目はPcmykを配列したチャート、3ページ目はDcmykを配列したチャート、4ページ目はTcmykを配列したチャートを一つの集合体とし、以下各パラメータを変化させて各々4ページの集合体を作り、これらの集合体を一冊に綴じこんで最終的なカラーチャートとする。図はそのカラーチャートの任意の群の4ページを示した例である。
図5は本発明の第5実施例によるカラーチャートである。一冊目は、Ncmykを配列した通常の標準色カラーチャート、2冊目はPcmykを配列した赤色盲に対応したカラーチャート、3冊目はDcmykを配列した緑色盲に対応したカラーチャート、4冊目Tcmykを配列した青色盲に対応したカラーチャートを示した例である。
図6は本発明の第6実施例による色見本帳であり、大日本インキ化学工業株式会社から発行されているカラーガイドを応用したものである。一枚のシートに同系統の特色が10色づつ印刷されたカラムが数本並べられる。これらの特色にはNstuの記号をつける、添え字sはシートの番号、tはカラム番号、uはカラム内で何番目の色であるかを表すことにする。該特色の細長い各色票の下段に、当該色を各色覚異常者の見えに変換したタイル(Pstu、Dstu、Tstu)を印刷する。インキの混合割合は、大日本インキ化学工業株式会社の特色インキ番号から知ることが可能なので、該インキ番号のみ記載する。
図7は本発明の第7実施例による切り取り切手方式の色見本帳であり、大日本インキ化学工業株式会社から発行されているスポットカラーガイドを応用したものである。複数のインキを特定の比率で配合して製造された特色を用いて印刷された正方形タイル色票の横[図7(a)]または長方形の色票の下[図7(b)]に正方形のタイルを三つ並べ、それぞれに該特色を赤色盲、緑色盲、青色盲の見えに変換した色を印刷し1ブロックとする。1枚のシートに前記ブロックを複数印刷し、ミシン目を入れて切取りチップとしたスポットカラーガイドシートを集合して色見本帳を作成した例である。見本特色には実施例7の色票番号と同じ色を印刷する。
図8は本発明の第8実施例によるカラーカードである。一枚のカードに4マスに分割された正方形または長方形と3つ正方形からなるブロックを配置し、図8(a)では、右上のタイルにNcmyk、左上のタイルにPcmyk、左下のタイルにDcmyk、右下のタイルにTcmykの色票を配置した例である。図8(b)では、上段の長方形部分にNcmyk、下段の左はじのタイルにPcmyk、真中のタイルにDcmyk、右はじのタイルにTcmykの色票を配置した例である。
図9は本発明の第9実施例によるカラー分類帳である。シートには色彩欄が数本配置されている。各色彩欄の上段は色覚異常者の見えを表示する部分であり、下段に色覚異常者が上段の色と等色であると知覚混同する色を数色表示する。
本発明の第1実施例に係るカラーチャートの平面図と色彩欄の拡大図である。 本発明の第2実施例に係るカラーチャートの説明図である。 本発明の第3実施例に係るカラーチャートの説明図である。 本発明の第4実施例に係るカラーチャートの説明図である。 本発明の第5実施例に係るカラーチャートの説明図である。 本発明の第6実施例に係る特色見本帳の説明図である。 本発明の第7実施例に係る切り取りチップ型色見本の説明図である。 本発明の第8実施例に係るカラーカードの説明図である。 本発明の第9実施例に係るカラー分類帳の説明図である。 CIEの色域分割型色度図である 混同色中心を示す図である。
符号の説明
1 カラーチャート
2 色彩欄
3 色票タイル
4 Cの諧調ステップ部
5 Mの諧調ステップ部
6 Ncmykのカラーチャート
7 Pcmykのカラーチャート
8 Dcmykのカラーチャート
9 Tcmykのカラーチャート
10 左ページ
11 右ページ
12 Ncmykのカラーチャート帳
13 Pcmykのカラーチャート帳
14 Dcmykのカラーチャート帳
15 Tcmykのカラーチャート帳
16 特色色票(Nstu
17 Pstu色票タイル
18 Dstu色票タイル
19 Tstu色票タイル
20 ミシン目
21 Ncmykの色票タイル
22 Pcmykの色票タイル
23 Dcmykの色票タイル
24 Tcmykの色票タイル
25 色覚異常者の見えを表示する色票部
26 混同色を表示する色票タイル部

Claims (10)

  1. 全ての見本色について、色覚正常者の見えと色覚異常者の見えとを対比して表示することを特徴とする色見本帳。
  2. プロセスカラーの4原色、シアン色(C)、マゼンタ色(M)、イエロー色(Y)、ブラック色(K)のうち、任意の2色を所定の混合比に固定し、他の2色の階調ステップをチャートの縦横方向に配列し、縦横ステップの交叉部分に該2色が混色された結果を示す色彩欄を配置し、前記所定の混合比を一定の規則に従って変化させて形成したカラーチャートにおいて、前記色彩欄が各々4つの領域に分割されており、各色彩欄の分割された一つの領域に前記2色の混色結果を表示し、他の三つの領域に該混合色を赤色盲、緑色盲、青色盲の各色覚異常者が知覚する見えに変換して割り当て対比表示することを特徴とする請求項1記載の色見本帳。
  3. マゼンタ色(M)、シアン色(C)、イエロー色(Y)、ブラック色(K)のうちの任意の2色を所定の混合比に固定し、他の2色の階調ステップをチャートの縦横方向に配列し、縦横ステップの交叉部分に該2色が混色された結果を示す色票タイルを配置し、色覚正常者の見えを示すチャートを作成する。次いで、該チャートの各色票タイルの色を赤色盲、緑色盲、青色盲の各色覚異常者が知覚する見えに変換して配置したチャートをそれぞれ作成し、これらの4つのチャートを1ページの左上、右上、左下、右下に配置して対比表示する。更に前記所定の混合比を一定の規則に従って変化させてカラーチャートを形成することを特徴とする請求項1記載の色見本帳。
  4. 請求項3に記載の方法に従い、色覚正常者、赤色盲、緑色盲、青色盲の見えを示す4つのチャートを作成し、該チャートを色見本帳の見開き2ページの右ページに2つ、左ページに2つを配置して対比表示する。更に前記所定の混合比を一定の規則に従って変化させてカラーチャートを形成することを特徴とする請求項1記載の色見本帳。
  5. 請求項3に記載の方法に従い、色覚正常者、赤色盲、緑色盲、青色盲の見えを示す4つのチャートを作成し、該チャートを1ページに1つ配置し、4ページを1単位とするチャートグループとしグループ内で対比表示する。更に前記所定混合比を一定規則に従って変化させてカラーチャートを形成することを特徴とする請求項1記載の色見本帳。
  6. 請求項3に記載の方法に従い、色覚正常者、赤色盲、緑色盲、青色盲の見えを示す4つのチャートを作成し、さらに所定混合比を一定の規則に従って変化させて全チャートを作成する。該方法で作成した全チャートを色覚正常者の見えおよび各色覚異常者の見えに分別してカラーチャートにまとめ、色の対比をカラーチャートごとに行うことを特徴とする請求項1記載の色見本帳。
  7. 複数のインキを特定の比率で配合して製造された特色の見本帳において、各色票の下部ないし横部に該色票の色を赤色盲、緑色盲、青色盲の各色覚異常者が知覚する見えに変換した色票タイルを対比配列して1ブロックとし、ブロックを集積して色見本帳を形成することを特徴とする請求項1記載の色見本帳。
  8. カラーチャート方式で作成された色票または特色で印刷された色票を、1枚のシートに複数印刷し色票間にミシン目を入れて切り取りチップとした1組のチップシートにおいて、色票の下部または横に該色票の色を赤色盲、緑色盲、青色盲の各色覚異常者が知覚する見えに変換した色票タイルを並列対比印刷して色票ブロックとし、該ブロックを集積して色見本帳を形成することを特徴とする請求項1記載の色見本帳。
  9. 請求項2における分割された色彩欄、または請求項7におけるブロックを別途抜き出して一枚のカードに印刷し、必要とされるすべての色彩欄またはブロックについてカードを作成し集積することを特徴とする色見本カードセット
  10. CIE1930色度図に準拠して、同一の混同色線上にある色を、請求項2または請求項7の色見本帳帳の中から抽出して、別途色覚異常者が混同しやすい色彩ごとに分類して表示することを特徴とするカラー分類帳。
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