JP2006084310A - タイヤユニフォミティ測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 測定条件を監視するための検出器などを新たに設けることなく、測定条件の異常を検出することができるタイヤユニフォミティ測定装置を提供する。
【解決手段】 被測定タイヤ1のタイヤ周方向の所定の周範囲(回転角360度)で連続して測定される複数のユニフォミティ値が、回転する被測定タイヤ1の異なる周回(一回目及び2回目の周回)でそれぞれ測定される。そして、演算部34が、一回目の周回で連続して測定された複数のユニフォミティ値から得られる第一波形と、二回目の周回で連続して測定された複数のユニフォミティ値から得られる第二波形との面積の差(積分値の差)を演算する。異常判定部35は、その面積の差と予め定められた所定の基準値とを比較し、面積の差が所定の基準値を超えたときには測定条件に異常があると判定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、タイヤユニフォミティ測定装置に係り、特に、測定条件の異常を検出することができるタイヤユニフォミティ測定装置に関する。
一般的にタイヤは、複数種類のゴムやコード補強材などで作られた複合材料製品であるため、製造されたタイヤごとのユニフォミティ(寸法や剛性、重量分布などの均一性)にばらつきが生じる。このため、タイヤ製造工程における加硫工程・仕上げ工程を終えたタイヤは、タイヤユニフォミティ測定装置を用いた測定の結果によって良品または不良品に選別されている。
タイヤユニフォミティ測定装置では通常、表面が平滑な回転ドラムを代用路面とし、定められた測定条件の下で、被測定タイヤを回転ドラムに押し付け、回転するタイヤに発生する力の大きさや力の変動の大きさをユニフォミティ値として測定する。
測定されるユニフォミティ値としては、より具体的には、例えば次に挙げる6つの項目の値が測定される。RFV(半径方向の力の変動の最大値)、LFV(横方向の力の変動の最大値)、LFD(横方向の力の平均値)、TFV(前後方向の力の変動の最大値)、RRO(半径方向の振れの最大値)、LRO(横方向の振れの最大値)。
また、ユニフォミティ値を測定する際の測定条件としては、例えば、タイヤ軸と回転ドラム軸間の距離や平行度、各種アライメントが零、被測定タイヤの規定内圧、規定荷重、測定中の被測定タイヤの回転速度、などを一定の範囲に保つことが要求される。
このようなタイヤユニフォミティ測定装置によりユニフォミティ値の測定を行う際には、上述したような各測定条件が適正に保たれた状態であることが重要である。万一、何らかの原因によって測定条件に異常が発生し、それに気づかずにユニフォミティ値の測定が行われてしまうと、ユニフォミティに問題を抱えたタイヤが良品として選別されてしまう恐れがある。
そこで、従来より、タイヤの規定内圧などの特定の測定条件を監視するための検出器を設け、ユニフォミティ値の測定における測定条件の異常を検出する機能を備えたタイヤユニフォミティ測定装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−206289号公報
しかしながら、ユニフォミティ値の測定を行う際には、上述したように様々な測定条件を適正に保つことが要求されており、タイヤの内圧などの特定の測定条件だけを監視するだけでは、その他の測定条件に異常が発生したことを検出することは困難である。考えられる全ての測定条件を監視するためにさらに複数の検出器を設ける方法も考えられるが、検出器を増やせば増やすほどコストが上昇するうえ、メンテナンス性の面でも好ましくない。さらに、それら検出器そのものが故障する可能性も考慮に入れると、タイヤユニフォミティ測定装置全体としての故障率が上昇し、特に製造ラインにおいてはライン総合効率(稼働率)の低下を招くことにもなりかねない。
そこで、本発明では、測定条件を監視するための検出器などを新たに設けることなく、測定条件の異常を検出することができるタイヤユニフォミティ測定装置を提供すること目的とする。
上述した問題を解決するために、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、回転する被測定タイヤ(被想定タイヤ1)のユニフォミティ値を複数周回に渡って測定するタイヤユニフォミティ測定装置(例えば、タイヤユニフォミティ想定装置10)であって、前記複数周回のうち所定の周回(例えば、一回目の周回)で測定され且つ前記被測定タイヤのタイヤ周方向における所定の周範囲(例えば、回転角360度の範囲)で連続して測定される複数のユニフォミティ値から得られる第一波形(例えば、第一波形A)と、前記複数周回のうち前記所定の周回以外の周回(例えば、二回目の周回)で測定され且つ前記所定の周範囲(例えば、回転角360度の範囲)で連続して測定される複数のユニフォミティ値から得られる第二波形(例えば、第二波形B)との差を演算する演算部(例えば、演算部34)と、前記演算部が演算した差が予め定められた所定の基準値を超えたときに測定条件が異常であると判定する異常判定部(例えば、異常判定部35)とを備えたことを要旨とする。
かかる特徴によれば、被測定タイヤのタイヤ周方向の所定の周範囲で連続して測定される複数のユニフォミティ値が、回転する被測定タイヤの異なる周回でそれぞれ測定される。そして、演算部が、所定の周回で連続して測定された複数のユニフォミティ値から得られる第一波形と、所定の周回以外の周回で連続して測定された複数のユニフォミティ値から得られる第二波形との差を演算する。異常判定部は、その差と予め定められた所定の基準値とを比較し、差が所定の基準値を超えたときには測定条件に異常があると判定する。
すなわち、本発明の第1の特徴にかかるタイヤユニフォミティ測定装置によれば、タイヤユニフォミティ測定装置が測定したユニフォミティ値(例えば、RFV: ラジアル・フォース・バリエーション)に基づいて、測定条件の異常を検出することができる。
従って、測定条件を監視するための検出器などを新たに設けることなく、測定条件の異常を検出することができるタイヤユニフォミティ測定装置を提供することができる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記異常判定部が異常を検出したことに応じて、異常が検出されたことを報知する報知部(例えば、警報ランプ36、警報ブザー37)を備えたことを要旨とする。
かかる特徴によれば、報知部によって、異常判定部が測定条件の異常を検出したことが報知されるため、作業者による適切な処置を促し、測定条件が異常なままでユニフォミティの測定が行われてしまうことを防止できる。
測定条件を監視するための検出器などを新たに設けることなく、測定条件の異常を検出することができるタイヤユニフォミティ測定装置を提供することができる。
次に、本発明に係るタイヤユニフォミティ測定装置の実施形態の一例について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の記載において説明する図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
図1は本発明に係る実施形態のタイヤユニフォミティ測定装置10を示す概略図である。同図は、実施形態の一例として、製造工程の一部として配設されたタイヤユニフォミティ測定装置10を上方から見た図である。
コンベア20は、被測定タイヤ1の搬送・搬出する装置である。タイヤユニフォミティ測定装置10は、被測定タイヤ1を固定するためのスピンドル15と、被測定タイヤ1に対する代用路面となる回転ドラム11と、回転ドラム11を正転/逆転方向へ回転させるためのモータ12と、回転ドラム11を被測定タイヤ1へ圧接するための可動部であるスライドレール13と、制御装置30などを備える。
図2は制御装置30の機能ブロック図である。同図に示すように、制御装置30は、タイヤユニフォミティ測定装置10における装置の動作を制御する装置制御部31と、ユニフォミティ値を測定するための測定部32と、測定したユニフォミティ値をデータとして蓄積するデータ蓄積部33と、後述するユニフォミティ値による2つの波形の差を演算する演算部と、後述する測定条件の異常を判定する異常判定部と、警報ランプ36、及び、警報ブザー37と、製造ラインの他の制御機器とのインタフェースである外部インタロック端子台50などを備える。
装置制御部31には、回転ドラム11を回転するためのモータ12と、回転ドラム11を被測定タイヤへ圧接するための駆動部である荷重モータと、スピンドル15と、被測定タイヤへ内圧を充填するための圧入電磁弁16などが接続されている。
また、測定部32には、各ユニフォミティ値(RFV、TFV、LFVなど)を測定するための検出装置40が接続されている。
図3は、制御装置30によるユニフォミティ測定時の動作を示すフローチャートである。以下に、図3を用いて制御装置30によるタイヤユニフォミティ測定装置10の動作を説明する。
まず、製造工程の上流側にて加硫工程等の処理をされた被測定タイヤ1は、コンベア20にてタイヤユニフォミティ測定装置10へ向けて搬送される。被測定タイヤ1がタイヤユニフォミティ測定装置10の測定位置まで到達すると(ステップS10)、コンベア20による搬送が停止される(ステップS11)。
制御装置30は、測定位置に到達した被測定タイヤ1をスピンドル15にて上下方向からハーフリム(図示せず)によって固定し(ステップS12)、圧入電磁弁16を駆動して規定の内圧となるよう被測定タイヤ1へ空気を充填する(ステップS13)。
次に、制御装置30は、加重モータ14を駆動して回転ドラム11を被測定タイヤ方向にスライドさせ、規定内圧が充填された被測定タイヤ1に対して規定荷重で圧接する(ステップS14)。なお、回転ドラム11の外周表面は、ユニフォミティ測定における被測定タイヤ1に対する代用路面である。
次に、制御装置30は、被測定タイヤ1の正転方向回転におけるユニフォミティ測定を開始する。より具体的には、制御装置30は、モータ12を回転駆動(CW方向)して回転ドラム11を正転方向へ規定回転速度(例えば、7km/h)にて回転させる(ステップS15)とともに、回転ドラム11に圧接されて回転する被測定タイヤ1に対してユニフォミティ測定を実行する(ステップS16)。
ユニフォミティ測定中は、測定データの信頼性を確保するための測定条件として、回転する被測定タイヤ1のタイヤ軸と回転ドラム11の軸間の距離や平行度、被測定タイヤ1の規定内圧、被測定タイヤ1に圧接される回転ドラム11の規定荷重、回転ドラム11の規定回転速度などが一定の範囲となるように保たれている。また、ユニフォミティ値は被測定タイヤ1の全周(0度〜360度)に渡って連続して測定され、正転方向回転時の測定データとして制御装置30に記憶される。
ここで、本実施形態のタイヤユニフォミティ測定装置10において測定されるユニフォミティ値について図4を用いて説明する。タイヤユニフォミティ測定装置10は、図4に示すように、正転方向又は逆転方向に回転する回転ドラム11に圧接された被測定タイヤ1に発生する力の大きさ、及び、力の変動の大きさと、半径方向、及び、横方向の振れなどを測定する。より具体的には、被測定タイヤ1のユニフォミティ値として、半径方向の力の変動の最大値(ラジアル・フォース・バリエーション:RFV)、横方向の力の変動の最大値(ラテラル・フォース・バリエーション:LFV)、横方向の力の平均値(ラテラル・フォース・デビエイション:LFD)、前後方向の力の変動の最大値(タンジェンシャル・フォース・バリエーション:TFV)、半径方向の振れの最大値(ラジアル・ランナウト:RRO)、横方向の振れの最大値(ラテラル・ランナウト:LRO)などをそれぞれ測定するものである。
そして、図3に示すように、正転方向に回転する被測定タイヤ1の全周範囲(回転角360度)に渡ってユニフォミティ測定が完了すると、制御装置30は、モータ12の駆動を停止して回転ドラム11の回転を停止させる(ステップS17)。
制御装置30は、被測定タイヤ1の正転方向回転におけるユニフォミティ測定が終了すると、次に、被測定タイヤ1の逆転方向回転におけるユニフォミティ測定を開始する。制御装置30は、モータ12を駆動(CCW方向)して回転ドラム11を逆転方向へ規定回転速度(例えば、7km/h)にて回転させる(ステップS18)とともに、回転ドラム11に圧接されて回転する被測定タイヤ1に対してユニフォミティ測定を実行する(ステップS19)。
なお、ユニフォミティ測定中の測定データの信頼性を確保するための測定条件については、上述した正転方向回転のときの測定条件と同じである。また、ユニフォミティ値は被測定タイヤ1の全周(360度〜0度)に渡って連続して測定され、逆転方向回転時の測定データとして制御装置30に記憶される。
そして、逆転方向に回転する被測定タイヤ1の全周範囲(回転角360度)に渡ってユニフォミティ測定が完了すると、制御装置30は、モータ12の駆動を停止して回転ドラム11の回転を停止させる(ステップS20)。
このように、本実施形態にかかるタイヤユニフォミティ測定装置10は、上述したステップS15〜ステップS20までの動作によって、回転する被測定タイヤのユニフォミティ値を複数周回に渡って測定するものとなっている。つまり、回転ドラム11に被測定タイヤ1を圧接した後、一回目の周回においては(回転ドラム11を正転方向に回転させて)被測定タイヤ1を正転方向に回転させ、被測定タイヤ1のタイヤ周方向における全周範囲に渡って連続してユニフォミティ値を測定し、2回目の周回においては(回転ドラム11を逆転方向に回転させて)被測定タイヤ1を逆転方向に回転させ、被測定タイヤ1のタイヤ周方向における全周範囲に渡って連続してユニフォミティ値を測定する。
次に、制御装置30は、正転方向、及び、逆転方向にて測定された被測定タイヤ1のユニフォミティ値に基づいて、測定異常の検出を行う(ステップS21)。なお、測定条件の異常検出方法については、図5、及び、図6を用いて後述する。
そして、測定条件に異常が検出されなければステップS23へ処理を移し(ステップS22)、測定条件に異常が検出された場合はステップS25へ処理を移す(ステップS22)。
測定条件に異常が検出されなかった場合、制御装置30は、被測定タイヤ1をハーフリムによる固定から解除してタイヤ内圧を放出し(ステップS23)、回転ドラム11を待避させてからコンベア20による搬出を許可して処理を終了する。
測定条件に異常が検出された場合、制御装置30は、報知部である警報ランプ31を点滅し、さらに報知部である警報ブザー32を鳴らして、測定条件に異常が検出されたことを周囲に報知する(ステップS25)。その後、製造現場の作業者らによる確認作業や復旧作業の状態に応じて、ユニフォミティ測定動作を継続するか中止するかの判断待ちとなる(ステップS26)。
次に、測定されたユニフォミティ値に基づく測定条件の異常検出方法について、図5及び図6を用いて説明する。なお、図5及び図6に示すグラフは全て、横軸にタイヤ回転角度、縦軸にユニフォミティ値の大きさをとるものとする。さらに、縦軸のユニフォミティ値は、被測定タイヤ1に対するユニフォミティ測定の結果(制御装置30に記憶されている測定の結果)のうち、RFV(ラジアル・フォース・バリエーション)の測定値を示すものとする。
図5(a)は、正常な測定条件で測定されたユニフォミティ値(RFVの値)により得られた波形を示す図である。同図に示す第一波形Aは、正転方向回転時に測定されたユニフォミティ値(RFVの値)により得られた波形であり、第二波形Bは逆転方向回転時に測定されたユニフォミティ値(RFVの値)により得られた波形である。
ユニフォミティ測定における測定条件の異常は、第一波形Aと第二波形Bとを比較し、波形の類似性を見ることによって判定する。本実施形態においては、図5(b)に示す第一波形Aの積分により得られる面積SAと、図5(c)に示す第二波形Bの積分により得られる面積SBとをそれぞれ算出し、面積SAと面積SBとの差を求める。そして、面積SAと面積SBとの差が所定の基準値(例えば、225N・deg以上の面積差)を越えていなければ2つの波形に類似性があるものとして測定条件が正常であったと判定し、面積SAと面積SBとの差が所定の基準値を超えていれば2つの波形に類似性がないものとして測定条件に異常が発生したと判定する。
このようにして、図5(b)及び図5(c)においては、面積SAと面積SBとの差が所定の基準値を越えなていないため、2つの波形に類似性があるものとされて測定条件は正常であったと判定される。
なお、 第一波形Aの積分により得られる面積SA、及び、第二波形Bの積分により得られる面積SBは、それぞれタイヤ一回転(0度〜360度、又は、360度〜0度)を積分範囲とした積分計算によって求めたが、これに限定されず、タイヤ周方向における所定の周範囲(例えば、0度〜180度の範囲)を積分範囲として計算してもよし、さらに狭い周範囲(例えば、0度〜90度、90度〜180度、180度〜270度、270度〜360度の範囲)に積分範囲を分割して面積を算出し、分割された周範囲ごとに差を求めてもよい。
図6(a)は、異常な測定条件で測定されたユニフォミティ値(RFVの値)により得られた波形を示す図である。同図に示す第一波形Cは、正転方向回転時に測定されたユニフォミティ値(RFVの値)により得られた波形であり、正常な波形である。これに対し、第二波形Dは、逆転方向回転時に測定されたユニフォミティ値(RFVの値)により得られた波形であるが、同図に示すEで囲まれた範囲においてなんらかの測定条件が破綻し、その結果、異常に測定値の大きな乱れた波形となっている。
このような測定結果の場合、本実施形態のタイヤユニフォミティ測定装置によれば、図6(b)に示す第一波形Cの積分により得られる面積SCと、図6(c)に示す第二波形Dの積分により得られる面積SDとの差が、所定の基準値を超えることとなり、2つの波形に類似性がないものとされて測定条件に異常が発生したと判定される。
測定結果の異常を検出するために第一波形Aと第二波形Bとの類似性を判断する方法としては、上述した方法の他に、例えば、2つの波形をそれぞれフーリエ変換を行い、その波形を形成する主要因となる次数成分(例えば、振幅値の大きな上位3つの次数成分)の大きさを比較する方法がある。この場合、第一波形Aと第二波形Bとが同方向回転で測定された波形であれば、上記次数成分の位相を比較することによって異常を判定するものであってもよい。
なお、本実施形態におけるユニフォミティ測定では、回転する被測定タイヤの一回目の周回を正転方向、二回目の周回を逆転方向としてそれぞれ測定したが、本発明はこれに限定されず、一回目を逆転方向、二回目を正転方向としてもよい。また、一回目と二回目とが同一の回転方向であってもよい。また、三回以上被測定タイヤを周回させ、それぞれの周回にごとにユニフォミティ値の波形を比較して測定条件の異常を検出するようにしてもよい。
また、測定条件の異常を検出するための波形を得るためのユニフォミティ値としては、RFV(ラジアル・フォース・バリエーション)の測定値でなく、その他、タイヤユニフォミティ測定装置1が本来測定可能なユニフォミティ値(例えば、LFV、TFVなど)であればなんでもよい。
さらに、異常判定部35が測定異常を検出したときに、測定異常が検出された旨を外部機器へ出力する出力部(出力端子台等)を設けてもよい。あるいは、異常判定部35の検出結果を受けた制御部31が、外部インタロック端子台36を介して測定異常が検出されたことを出力するようにしてもよい。
(作用・効果)
以上説明した本実施形態に係るタイヤユニフォミティ測定装置10によれば、まず、被測定タイヤ1のタイヤ周方向の所定の周範囲(回転角360度)で連続して測定される複数のユニフォミティ値が、回転する被測定タイヤ1の異なる周回(一回目及び2回目の周回)でそれぞれ測定される。そして、演算部34が、一回目の周回で連続して測定された複数のユニフォミティ値から得られる第一波形と、二回目の周回で連続して測定された複数のユニフォミティ値から得られる第二波形との面積の差(積分値の差)を演算する。異常判定部35は、その面積の差と予め定められた所定の基準値とを比較し、面積の差が所定の基準値を超えたときには測定条件に異常があると判定する。
すなわち、本発明の第1の特徴にかかるタイヤユニフォミティ測定装置10によれば、タイヤユニフォミティ測定装置10が測定したユニフォミティ値(例えば、RFV: ラジアル・フォース・バリエーション)に基づいて、測定条件の異常を検出することができる。
従って、測定条件を監視するための検出器などを新たに設けることなく、測定条件の異常を検出することができるタイヤユニフォミティ測定装置10とすることができる。
また、異常判定部35が測定条件の異常を検出したことに応じて、測定条件の異常を報知する警報ランプ36及び警報ブザー37(報知部)を備えたことを要旨とする。
かかる特徴によれば、警報ランプ36及び警報ブザー37によって、異常判定部35が測定条件の異常を検出したことが報知されるため、作業者による適切な処置を促し、測定条件が異常なままでユニフォミティの測定が行われてしまうことを防止できる。
タイヤユニフォミティ測定装置10を示す概略図である 制御装置30の機能ブロック図である。 制御装置30によるユニフォミティ測定時の動作を示すフローチャートである。 タイヤユニフォミティ測定装置10において測定されるユニフォミティ値を示す図である。 ユニフォミティ値(RFVの値)により得られた波形を示す図である。 ユニフォミティ値(RFVの値)により得られた波形を示す図である。
符号の説明
1…被測定タイヤ、10…タイヤユニフォミティ測定装置、11…回転ドラム、12…ドラムモータ、13…スライドレール、14…荷重モータ、15…スピンドル、16…圧入電磁弁、20…コンベア、30…制御装置、31…装置制御部、32…測定部、33…データ蓄積部、34…演算部、35…異常判定部、36…警報ランプ、37…警報ブザー、40…検出装置

Claims (2)

  1. 回転する被測定タイヤのユニフォミティ値を複数周回に渡って測定するタイヤユニフォミティ測定装置であって、
    前記複数周回のうち所定の周回で測定され且つ前記被測定タイヤのタイヤ周方向における所定の周範囲で連続して測定される複数のユニフォミティ値から得られる第一波形と、前記複数周回のうち前記所定の周回以外の周回で測定され且つ前記所定の周範囲で連続して測定される複数のユニフォミティ値から得られる第二波形との差を演算する演算部と、
    前記演算部が演算した差が予め定められた所定の基準値を超えたときに測定条件が異常であると判定する異常判定部とを備えたことを特徴とするタイヤユニフォミティ測定装置。
  2. 前記異常判定部によって前記測定条件が異常であると判定されたことに応じて、前記測定条件が異常であることを報知する報知部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のタイヤユニフォミティ測定装置。
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