JP2006083831A - 送風機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明の目的は、吸込み量及び吹出し量を大きな送風機を提供することである。更に、本発明の他の目的は、異常回転時などのファンの変形量を抑制し、かつ作業性の良い送風機を提供することである。
【解決手段】 ケーシング5の吸込み口3付近の内壁を中心軸に向かうに従って電動機8から離間するよう傾斜した形状とした。ファン6が変形時において、基板部6bが電動機収納室とファン収納室とを区画する壁面に当接可能であると共に、羽根部6cがケーシング5内壁と当接可能とした。
【選択図】 図2
【解決手段】 ケーシング5の吸込み口3付近の内壁を中心軸に向かうに従って電動機8から離間するよう傾斜した形状とした。ファン6が変形時において、基板部6bが電動機収納室とファン収納室とを区画する壁面に当接可能であると共に、羽根部6cがケーシング5内壁と当接可能とした。
【選択図】 図2
Description
本発明はモータの回転軸にファンを取り付け、該ファンを回転させることで発生される気体の流れにより、粉塵等の吹き飛ばし、集塵作業等を行う、携帯用ブロワ、集塵機等の送風機に関するものである。
従来から、電動機と、吸込み口3、吹出し口4を有するケーシング5と、ケーシング5内に設けられたファン6とを有し、ファン6の回転運動によって吸込み口3から吸込まれた気体を吹出し口4から吹出す構成をした送風機が知られている。(例えば特許文献1参照)
この種の送風機は、吹出し口4にノズル20を取り付けノズル20から吹出される気体によって落葉や木片等を吹き飛ばす吹出し作業、吹出し口4に付属品の集塵袋を取り付けると共に、吸込み口3にノズル20もしくはホースを取り付けることで小さな木片等を集める吸込み作業に用いられる。
この種の送風機は、吹出し口4にノズル20を取り付けノズル20から吹出される気体によって落葉や木片等を吹き飛ばす吹出し作業、吹出し口4に付属品の集塵袋を取り付けると共に、吸込み口3にノズル20もしくはホースを取り付けることで小さな木片等を集める吸込み作業に用いられる。
従来の送風機のケーシング5は、図7に示すように、ケーシング5a、ケーシング5b、ケーシング5cの3つの部材から構成されており、電動機8を収納する電動機収納室、ファン6を収納するファン収納室、吸込み口3、吹出し口4を有している。電動機収納室はケーシング5aとケーシング5bにより区画形成されており、ファン収納室は、締結部材17により結合されているケーシング5bとケーシング5cにより区画形成されている。なお、ケーシング5aにはユーザーが把持するハンドル部2が設けられている。
吸込み口3はケーシング5cをファン6回転軸方向の反電動機側に突出させることにより形成され、吸込み口3の中心軸とファン6の回転軸はほぼ同軸に位置し、ケーシング5内へ大きな異物の混入を防ぐために設けられたリブ3bと、リブ3bにより区画形成されたファン収納室と連通する穴部3aとを有する。
吹出し口4はファン収納室と連通しており、ファン6の接線方向に延びるように形成され、ケーシング5bとケーシング5cを円筒状に延出することにより形成されている。吹出し作業を行う際には、ケーシング5b、5cの上記延出部分に設けられた取付部13にノズル20又はホースが取付けられる。
ファン6は吸込み口3と電動機8の間に位置し、電動機8の駆動軸に取付けられる取付部6a、取付部6aと一体形成されたほぼ円盤状の基板部6b、取付部6a及び基板部6bに連結され、基板部6bより吸込み口3側に位置する複数の羽根部6cを有している。
上記した従来の送風機の吸込み口3付近のケーシング5cの内壁は、ファン6の回転軸に対してほぼ直交するように延びた形状をし、吸込み口3はそのケーシング5cに、吸込み口3の中心軸がファンの回転軸とほぼ同軸となるようなにケーシング5cに設けられていた。
気体の流れ23bに示すように、吸込み口3を経てファン収納室内に流入した気体はファン6の取付部6aとケーシング5cの内壁との空間を通過するが、上記したように吸込み口3付近のケーシング5内壁がファン6の回転軸に対して直交するよう延びた形状をしているため、上記空間が小さく、流路抵抗が大きなものとなっていた。
また、気体の流れ23bに示すように、ケーシング5c内壁側の気体は上記空間を通過した後にケーシング5c内壁に沿ってファン6の回転軸と垂直に向きを変えて流れるため、流路抵抗が大きなものとなっていた。
また、定格電圧以上の電圧供給により、電動機8が異常回転してしまった際、ファン6には異常に大きな遠心力が作用し、ファン6の基板部6b及び羽根部6cが電動機側のケーシング5bに引き寄せられるような変形を引き起こして、ファン6の基板部6bがケーシング5bの内壁に当接する。このファン6の基板部6bとケーシング5bの内壁の当接により、ファン6の異常回転を減速し、停止していた。しかし、ファン6の基板部6bとケーシング5bとの当接により、大きな力がケーシング5bの内壁に加わるので、ケーシング5bの肉厚を増やし、強度を高める必要があるため、本体の高重量化を招き、作業性の悪化を招いていた。
本発明の目的は、上記欠点を解消し、吸込み量及び吹出し量の大きな送風機を提供することである。
更に、本発明の他の目的は、異常回転時などのファンの変形量を抑制し、かつ作業性の良い送風機を提供することである。
上記目的は、ケーシングの吸込み口付近の内壁を中心軸に向かうに従って電動機から離間するよう傾斜した形状としたことにより達成される。
更に他の目的は、ファンが変形時に、基板部が電動機収納室とファン収納室とを区画する壁面に当接可能であると共に、羽根部がケーシング内壁と当接可能としたことにより達成される。
本発明によれば、ケーシングの吸込み口付近の内壁を中心軸に向かうに従って電動機から離間するよう傾斜した形状としたことにより、吸込み量及び吹出し量の大きな送風機を提供することができる。
また、ファンは変形時において、基板部が電動機収納室とファン収納室とを区画する壁面に当接可能であると共に、羽根部がケーシング内壁と当接可能としたことにより異常回転時などのファンの変形量を抑制し、かつ作業性の良い送風機を提供することできる。
本発明送風機のケーシング5は、図7に示すように、ケーシング5a、ケーシング5b、ケーシング5cの3つの部材から構成されており、電動機8を収納する電動機収納室、ファン6を収納するファン収納室、吸込み口3、吹出し口4を有している。電動機収納室はケーシング5aとケーシング5bにより区画形成されており、ファン収納室は、締結部材17により結合されているケーシング5bとケーシング5cにより区画形成されている。なお、ケーシング5aにはユーザーが把持するハンドル部2が設けられている。
吸込み口3はケーシング5cをファン6回転軸方向の反電動機側に突出させることにより形成され、吸込み口3の中心軸とファン6の回転軸はほぼ同軸に位置し、ケーシング5内へ大きな異物の混入を防ぐために設けられたリブ3bと、リブ3bにより区画形成されたファン収納室と連通する穴部3aとを有する。
吸込み口3付近のケーシング5の内壁は、図2及び図6に示すように吸込み口3の中心軸に向かうに従って電動機8から離間するように傾斜した曲面形状となっている。
吹出し口4はファン収納室と連通しており、ファン6の半径方向上に位置し、ファン6の接線方向に延びるように形成され、ケーシング5bとケーシング5cを円筒状に延出することにより形成されている。吹出し作業を行う際には、ケーシング5b、5cの上記延出部分に設けられた取付部13にノズル20又はホースが取付けられる。
ケーシング5によって区画形成されるファン収納室に収納されるファン6は遠心ファンであって、電動機8の駆動軸7に圧入、ボルト結合等の結合手段によって取付けられる取付部6aと、取付部6aと一体に形成されたほぼ円盤状の基板部6b、取付部6a及び基板部6bと連結した複数の羽根部6cとを有している。
図3及び図4に示すように羽根部6cはファン6の半径方向に対して傾斜した形状をしている。すなわち、羽根部6cはファン6の回転方向(図3の反時計回り方向)に渦巻いた形状をしている。
図2及び図6に示すように羽根部6cは、半径方向中間位置において反電動機側(図2の右方向)に突出した形状をしている。
その突出部分の半径方向外側における反電動機側端面は、吸込み口3付近の曲面形状をしたケーシング5c内壁とほぼ沿う形状をし、ファン6の回転軸側に向かうに従って電動機8から離間する方向に傾斜した形状となっている。
送風機における風の流れを図2を用いて示す。ファン6の回転運動によって吸込み口3より流れ23aのように気体が本体内に流れ込み、穴部3aを流れ23bのように通過し、ファン6の複数の羽根部6cの間に入るよう、ケーシング5c内壁の曲面形状に沿うように、ファン6の回転軸と直交する向きまで、徐々に向きを変え、ファン6と共に回転しながら、ケーシング5b、ケーシング5cの外周へ流れ、吹出し口4から流れ23cのように吹出される。
この送風機は、吹出し作業又は吸込み作業を行うのに用いられ、図1は、吹出し作業を行うために、吹出し口4にノズル20を取り付けた状態である。例えば小さな木片等を吹き飛ばす吹出し作業に用いる場合には、図1のように送風機の吹出し口4にノズル20が取り付けられ、ノズル20の先端を小さな木片等の対象物に向け、ノズル20から気体を吹出す。
小さな木片等を集める吸い込み作業に用いる場合には、送風機の吹出し口4には集塵袋が取り付けられ、吸込み口3にはノズル20や図示しないホース等が取り付けられる。そして、ノズル20もしくはホースの先端を小さな木片等の対象物に向け、対象物を吸い込み、集塵袋に集める。
上記のように、吸込み口3付近のケーシング5cの内壁を、図2及び図6に示すように吸込み口3の中心軸に向かうに従って電動機8から離間するように傾斜した曲面形状としたことから、吸込み口3を経てファン収納室内に流入した気体の通過する空間であるケーシング5cの内壁とファン6の取付部6aとの空間を大きくし、気体の流路抵抗を小さくすることができ、更に気体がケーシング5cの内壁の曲面部に沿って徐々にファン6の回転軸と直交する向きに流れを変えるよう流れるようになることから、気体の流路抵抗を小さくすることができ、気体の吸込み量及び吹出し量を向上させることができる。また、羽根部6cの反電動機側端面の一部が上記ケーシング5c内壁の曲面部に沿うよう傾斜した形状となっていると共に、上記空間内に羽根部6cが位置する構成となっていることから、より気体の吸込み量及び吹出し量を向上させることができる。
また、定格電圧以上の電圧供給により、電動機8が異常回転してしまった際、ファン6には異常に大きな遠心力が作用し、ファン6の変形を引き起こしてしまうものであるが、上記のような構成とすることによって下記するようにファン6の変形を抑制することができるものである。
ファン6の羽根部6cは、ファン6の半径方向に対して傾斜した形状をし、図4に示すように、中央付近から大きく曲がった形状をしている。
このため、図4のA−A線断面図である図5に示すように、ファン6の半径方向では羽根部6cの最外周部分と取付部6aとの間は空間となっている。羽根部6cの最外周部分の重心位置は、ファン6の回転軸方向のほぼ中央に位置するが、上記のように羽根部6cの最外周部分と取付部6aの間は空間となっており、最外周部分は基板部6bとのみ連結されているため、ファン6の回転時には最外周部分には基板部6bとの連結個所を支点として電動機8側に傾くモーメントが加わる。
このため、上記のように電動機8が異常回転する等して、上記モーメントが大きく加わると、基板部6bも取付部6aとの連結個所を支点として電動機8側に傾くよう変形し、図6に示すように基板部6b及び羽根部6cは大きく変形する。
なお、図4に示すように半径方向に対して傾斜している羽根部6cには、回転方向側に遠心力によるモーメントが作用し、これによって羽根部6cはファン6の半径方向に沿うように変形しようとするが、上記のように異常回転時にはこれもあいまってファン6は電動機8側に変形する。
上記のように電動機8が異常回転するなどファン6が電動機8側に変形した際には、吸込み口3付近の傾斜したケーシング5内壁に羽根部6cの反電動機側端面の傾斜部が当接する。これによって、羽根部6cの変形を抑制することができるようになり、ファン6の異常変形、破損等を抑制することができるようになる。
また、図7に示すように変形時には基板部6bがファン収納室と電動機収納室とを区画する壁面に当接し、このように二つの箇所でファン6がケーシング5内壁と当接するため、ケーシング5に加わる負荷を分散することができるため、ファン6との当接に耐え得るようケーシング5の肉厚を増すなど、製品の重量を増加させる必要が無く、軽量で作業性の良い送風機とすることができる。
また、異常回転により羽根部6cと取付部6aとの連結箇所に亀裂が入るなどして、羽根部6cが破損したとしても、羽根部6cは吸込み口3付近のケーシング5内壁に当接するため、ファン6の破片は加速せず、ケーシング5に大きな衝撃力を与えることは無い。
1は送風機本体、2はハンドル、3は吸込み口、4は吹出し口、5はケーシング、6はファン、6aは取付部、6bは基板部、6cは羽根部、8は電動機、である。
Claims (11)
- 電動機と、
該電動機により回転駆動されるファンと、
前記電動機を収納する電動機収納室と、前記ファンを収納するファン収納室と、該ファン収納室と連通した吸込み口及び吹出し口を有するケーシングと、
前記吸込み口の中心軸が前記ファンの回転軸とほぼ同軸で、前記ファンが前記吸込み口と前記電動機との間に位置し、
前記ファンは前記電動機の駆動軸に取付けられる取付部、該取付部と一体に形成されたほぼ円板状の基板部、少なくとも該基板部と連結され、前記基板部より前記吸込み口側に位置する複数の羽根部とを有する構成で、
前記ファンの回転によって前記吸込み口から吸込まれた気体を前記吹出し口から吹出す送風機であって、
前記ケーシングの前記吸込み口付近の内壁を前記中心軸に向かうに従って前記電動機から離間するよう傾斜した形状としたことを特徴とする送風機。 - 前記羽根部の反電動機側端面の少なくとも一部を前記内壁とほぼ沿うように前記回転軸側に向かうに従って前記電動機から離間する方向に傾斜した形状としたことを特徴とする請求項1記載の送風機。
- 前記羽根部の前記端面と前記ケーシングの前記内壁とは、前記ファンの変形時に当接可能な間隔をもって形成されていることを特徴とする請求項1記載あるいは請求項2記載の送風機。
- 前記羽根部は前記ファンの半径方向に対して傾斜した形状を有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の送風機。
- 前記ファンの変形は前記電動機の異常回転時に発生した変形であることを特徴とする請求項3記載の送風機。
- 前記異常回転は前記定格電圧以上の電圧供給時に発生することを特徴とする請求項5記載の送風機。
- 電動機と、
該電動機により回転駆動されるファンと、
前記電動機を収納する電動機収納室と、前記ファンを収納するファン収納室と、該ファン収納室と連通した吸込み口及び吹出し口を有するケーシングと、
前記吸込み口の中心軸が前記ファンの回転軸とほぼ同軸で、前記ファンが前記吸込み口と前記電動機との間に位置し、
前記ファンは前記電動機の駆動軸に取付けられる取付部、該取付部と一体に形成されたほぼ円板状の基板部、少なくとも該基板部と連結され、前記基板部より前記吸込み口側に位置する複数の羽根部とを有する構成で、
前記ファンの回転によって前記吸込み口から吸込まれた気体を前記吹出し口から吹出す送風機であって、
前記ファンは変形時において、前記基板部が前記電動機収納室と前記ファン収納室とを区画する壁面に当接可能であると共に、前記羽根部が前記ケーシング内壁と当接可能であることを特徴とする送風機。 - 前記羽根部は前記ファンの半径方向に対して傾斜した形状を有することを特徴とする請求項7記載の送風機。
- 前記ファンの変形は前記電動機の異常回転時に発生した変形であることを特徴とする請求項7記載の送風機。
- 前記異常回転は前記定格電圧以上の電圧供給時に発生することを特徴とする請求項9記載の送風機。
- 前記ケーシングの前記吸込み口付近の内壁を前記中心軸に向かうに従って前記電動機から離間するよう傾斜した形状とすると共に、前記羽根部の反電動機側端面の少なくとも一部を前記内壁とほぼ沿うように前記回転軸側に向かうに従って前記電動機から離間する方向に傾斜した形状とし、前記端面の最も吸込み口側の部分が前記ケーシング内壁に当接可能であることを特徴とする請求項7〜請求項10のいずれか1項記載の送風機。
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