JP2006082518A - インクジェットヘッドの製造方法およびインクジェットヘッドならびにインクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な方法で接着剤を塗布することができる記録ヘッド製造方法および、記録ヘッド内の各接合部分が十分に密着され、インク漏れなどを引きおこさないインクジェットヘッドならびに該インクジェットヘッドを搭載したインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】 インク通路部材210の接合面に接着剤が充填される溝211を設け、インク供給口の周囲に、溝に充填可能な量の接着剤を塗布して、両者を接合すると、接着剤が溝に充填された状態で両者が接合されるので、余分な接着剤がはみ出すことなく、両者がしっかりと接合できる。さらに従来のはみ出した接着剤によって、インク供給口がふさがるなどの不具合も発生しない。また、接着剤の塗布には、穴のあいた金属の薄板を用いることで、適切な位置に適量の接着剤を簡単に塗布することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、インク等の記録用液体を飛翔的液滴として吐出口(オリフィス)から吐出させて、記録媒体に付着させることによって記録を行うインクジェットヘッドの製造方法、及び該インクジェットヘッド並びに該記録ヘッドを搭載するインクジェット記録装置に関するものである。
インクの小滴を発生させ、それを紙などの被記録媒体に付着させ記録を行うインクジェット記録方法は、記録時の発生騒音が極めて小さく、かつ高速記録が可能であり、しかも普通紙に記録を行う事ができる記録方式である。その中でもインクを吐出する為のエネルギー発生体にヒータなどの発熱素子を用いたいわゆるバブルジェット(登録商標)記録方式は、エネルギー発生体の高集積化が容易な事から特に最近注目されている。
インクジェット方式に適用されるインクジェットヘッド(以下「記録ヘッド」ともいう)には、インクを吐出する複数の吐出口が配列されている。そして一般的には、その吐出口に供給されるインクを貯える液室と、吐出口と液室とを連通する液流路と、その液流路の一部に設けられたインク吐出のためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、液室に外部からインクを供給するためのインク供給口と、このインク供給口と連通してインクを供給する、インク通路部材によって構成される。これらの配置や形状は装置によって異なるが、通常インク通路部材から送られたインクは、インク供給口から液室に貯留され、そして、液流路から吐出口までは常にインクで充填されている。吐出時は、ヒータなどのエネルギー発生素子によってインクに熱を加えることで、インク中に膜沸騰を起こして気泡を発生させ、この気泡の生成圧力によってインクを吐出する。
従来のインクジェットヘッドでは、基板に吐出口、液室、インク供給口などが構成されていて、そのインク供給口部分とインク通路部材とを接合することで完成させていた。この接合方法は、インク供給口側の部材(以下「吐出エレメント」ともいう)とインク通路部材とを押圧して接合固定するものや、接合面に接着剤を塗布して接合するものなどがあげられる。
しかしながら、従来の押圧のみでインク流路を形成する方法では、押圧が不均一で十分に密着していない部分が発生する場合もあり、この場合、最悪な状況としてインク漏れを引き起こしてしまうこともあった。
また接着剤で固定する方法においても、吐出エレメント側の接合面が非常に小さいので、接着剤を塗布する部分も非常に小さくて、接着剤の塗布が非常に困難である。また、塗布のための非常に大掛かりな装置を必要とした。さらに、接着剤の塗布量によっては吐出エレメントとインク通路部材とを接合した際に、インク供給口側に接着剤がはみ出して、インク供給口をふさいでしまう可能性もある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、簡単な方法で接着剤を塗布することができる記録ヘッド製造方法および、記録ヘッド内の各接合部分が十分に密着され、インク漏れなどを引きおこさないインクジェットヘッドならびに該インクジェットヘッドを搭載したインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
本発明のインクジェットヘッドは、インクを吐出するための吐出口と、その吐出口に供給されるインクを貯える液室と、吐出口と液室とを連通する液流路と、その液流路の一部に設けられたインク吐出のためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、液室に外部からインクを供給するためのインクを液室に供給するインク供給口とを具える吐出エレメント部材と、前記インク供給口と連通してインクを供給させる、インク通路部材と、を備えたインクジェットヘッドにおいて、前記インク供給口の周囲に接着剤を塗布して該塗布部分に前記インク通路部材を接合することで、前記インク供給口と前記インク通路部材の間のインク流路を形成することを特徴とする。
また、本発明のインクジェットヘッドは、インクを吐出するための吐出口と、その吐出口に供給されるインクを貯える液室と、吐出口と液室とを連通する液流路と、その液流路の一部に設けられたインク吐出のためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、液室に外部からインクを供給するためのインクを液室に供給するインク供給口とを具える吐出エレメント部材と、前記インク供給口と連通してインクを供給させる、インク通路部材と、を備えたインクジェットヘッドにおいて、前記インク通路部材のインク通路周辺部に接着剤を塗布して該塗布部分に前記吐出エレメント部材を接合することで、前記インク供給口と前記インク通路部材の間のインク流路を形成することを特徴とするものであってもよい。
前記インク供給口または前記インク通路部材のインク通路周辺部の接着剤が塗布された位置に対応する、前記インク通路部材または前記吐出エレメント部材の接合部分には、溝が形成されており、前記接合時には、前記溝に接着剤が充填される。
本発明のインクジェットヘッドの製造方法は、インクを吐出するための吐出口と、その吐出口に供給されるインクを貯える液室と、吐出口と液室とを連通する液流路と、その液流路の一部に設けられたインク吐出のためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、液室に外部からインクを供給するためのインクを液室に供給するインク供給口とを具える吐出エレメント部材と、前記インク供給口と連通してインクを供給させる、インク通路部材と、を備えたインクジェットヘッドの製造方法において、前記インク供給口の周囲または前記インク通路部材のインク通路周辺部に高粘度の接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、該接着剤塗布工程によって、接着剤が塗布された位置に、前記インク通路部材または前記吐出エレメント部材を接合する接合工程とを具え、前記インク供給口と前記インク通路部材の間のインク流路を形成することを特徴とする。
前記接着剤塗布工程において、前記吐出エレメント部材の前記インク供給口の周囲、または、前記インク通路部材の前記インク通路周辺部の接着剤を塗布する位置に対応する位置に開口部を設けた金属薄板を前記接着剤を塗布する面に置き、前記金属薄板の上から接着剤を塗布することによって、所定位置に接着剤を塗布するのが好ましい。
本発明のインクジェット記録装置は、このようなインクジェットヘッドを搭載可能としたものである。
以上の構成によれば、前記吐出エレメント部材の前記インク供給口の周囲、または、前記インク通路部材の前記インク通路周辺部に接着剤を塗布し、前記インク通路部材または吐出エレメント部材と接合することで、両者の間のインク連通を可能とする。
吐出エレメント部材とインク通路部材のいずれかの接合面に接着剤が充填される溝を設け、その溝が設けられていない部材の接合面に、溝に充填可能な量の接着剤を塗布して、両者を接合すると、接着剤が溝に充填された状態で両者が接合されるので、余分な接着剤がはみ出すことなく、両者がしっかりと接合できる。さらに従来のはみ出した接着剤によって、インク供給口がふさがるなどの不具合も発生しない。また、接着剤の塗布には、開口部のある金属の薄板を用いることで、適切な位置に適量の接着剤を簡単に塗布することができる。
本発明の実施形態について、以下に図面を参照して説明する。
(実施例1)
図12,13に示すのは本実施例の記録ヘッドを搭載した、インクジェット記録装置の一例を示すものである。
500は搬送部であり、100はインクジェットヘッド(記録ヘッド)であり、600はヘッドキャリッジであり、700はインクジェットヘッドにインクを供給するインクタンクであり、900はヘッド回復ユニットであり、1000はシートである。
搬送部500には、シート1000を検知するセンサS10、S20が備えられており、これらは搬送ローラー510,530上に設けられており、搬送ローラー510、530がシート1000を搬送し、所定位置にシート1000が到達したことを検知する。なお、シート1000として、ロール状の紙またはフィルムなどであるが、本発明はこれらに限定するものではなく適応可能な被記録媒体全般を指す。
インクジェットヘッド100のインク吐出部分には、空間が設けられたプラテン515と、および搬送ローラー510をシート1000と接離可能に支持する支持軸511と、搬送ローラー510をシート1000に当接させるバネ512と、搬送ローラー510をシート1000から離間させる離間ソレノイド513とが設けられている。
ヘッドキャリッジ600は、インクジェットヘッド100を保持し、回動可能なヘッドガイド610と、ヘッドキャリッジ600を図中H方向に移動可能に支持するキャリッジ軸620と、前記キャリッジ軸上を駆動するアクチュエーター630と、アクチュエーター630の駆動をヘッドキャリッジ600へ伝える伝達ベルト635とから構成されている。
ヘッド回復ユニット900はヘッド吐出口面をキャッピングするキャップゴム910、ヘッド吐出口面をワイピングする、ワイプブレード920、またキャッピングゴムを保持し、インクジェットヘッド100から吐出された記録に関与しないインクや、インクポンプ(不図示)により吸出されたインクをキャッチする回復桶930を備えている。
次に上記インクジェット記録装置の動作について説明する。
ユーザーからの印刷指令を受けた記録装置は、中央演算部(不図示)に記録データを送る。中央演算部は記録データに基づき、各駆動部に対して駆動指令を送る。まず、ヘッド回復ユニット上に待機中のインクジェットヘッドを、アクチュエーター630により、搬送装置500上に移動させる。また、ユーザーがセンサS10にシート1000を投入すると搬送ローラー510、530が駆動を開始して、シート1000をZ方向へ搬送する。シート1000は次第に移動し、センサS20を通過する。センサS20がシート1000の通過を検知すると、中央演算部は検知された位置からインクを吐出するタイミングを算出し、シート1000が、インクジェットヘッド100が待機する位置まで移動したタイミングでインクジェットヘッドヘッド100の各吐出口よりインクを吐出する。インクが吐出されると、搬送部はシートを所定量だけ搬送する。このように、インクジェットヘッドからのインク吐出と搬送部のシート搬送とを交互に繰り返すことにより、シート全体に画像が形成される。
次にインクジェットヘッドの構成の詳細について説明する。
図1は分解されたインクジェットヘッドの吐出口部分の斜視図である。
図2は図1のインクジェットヘッドの吐出エレメント付近を拡大した部分図である。
110はセラミックプレートであり、電気配線基板120と、吐出エレメント150と接合されている。155はインク供給口であり、190は吐出エレメント150と電気配線基板120とを電気的に接続する配線であり、AuやAlなどで作られているものである。
図2に示すインク供給口155の面に対して、インク通路部材が接合される。図4は、接合された状態を示しており、210はインク通路部材である。
本発明では、吐出エレメントとインク通路部材の両者の接合面、すなわち、インク供給口155側の接合面、またはインク通路部材側の接合面のいずれか一方に、V字型の溝を設け、両者を接着剤で接合する際に接着剤がその溝に入りこむことで、インク供給口へ接着剤がはみ出るのを防止し、両者が確実に接合されるようにしている。この接合方法について、以下に詳細を説明する。
次に吐出口付近の構成を説明する。
図3(a)(b)は、図2にインク通路部材が接合された状態のA−A線断面図であり、同図(a)はインク通路部材側に溝が設けられた形態の断面図であり、同図(b)はインク供給口側に溝が設けられた形態の断面図である。
151は吐出口であり、153はインクを貯留する液室であり、両者は液流路152を介して連通している。その液流路152の一部にはエネルギー発生素子154が設けられており、吐出時はこのエネルギー発生素子154からインクに熱エネルギーを加え、インク中に気泡を発生させ、該気泡の生成圧力によって、エネルギー発生素子154から吐出口151までのインクを吐出する。155は液室153に外部からインクを供給するための供給口である。セラミックプレート110は電気配線基板120とこれら吐出エレメント150とを固定するとともに、吐出エレメント150内のエネルギー発生素子154から発せられた、インク吐出に必要になった以外の熱エネルギーを放熱させる役目を担う。
従来のインクジェットヘッドでは、インク通路部材とインク供給口の接合面には、図中211A、211Bで示す溝が形成されておらず、両者の接合面はいずれも平らなものであった。したがって、接着剤を塗布して両者を接着すると、接合面から接着剤がはみ出して、インク供給口に落ちて、インク供給口をふさいでしまう可能性があった。そこで、本実施形態では、溝を設け、その溝に接着剤を充填することで、はみ出しを防ぎ、両者の接着を確実なものにしている。
図4は、インクジェットヘッドを示す斜視図である。
図5はインクジェットヘッドの背面図である。
210は吐出エレメントへインクを供給するインク通路部材である。このインク通路部材210と吐出エレメント150とは接着剤で接着されている。この接着剤には、1液加熱硬化型接着剤が使用されるために、インク通路部材210はある程度加熱されても可塑することの無い材質で形成される必要がある。本発明で使用したものはポリフェニレンサルファイド(PPS)であるが、耐熱温度が高くかつ、インクジェットヘッドに使用されるインクと高温で高圧力環境内に浸水させて出てくる析出物によって吐出エレメント内のエネルギー発生素子154になんら悪影響を及ぼすことの無い材質であればよい。
215は吐出エレメント150内にゴミやチリが侵入するのを防ぐために設けられているフィルターであり、本発明に使用されたものは、金属の繊維を四方8μmの間隔で織込まれたものである。このフィルターによれば、四方8μmまでのゴミはトラップすることができる。さらにインク通路部材にはフィルター215から、吐出エレメント150に設けられたインク供給口155までのインク通路が設けられている。
図6はインク通路部材を示した図であり、図7はそれを詳細に説明したものである。
インク通路部材におけるインク供給口155と連通する開口部の周囲には接着封止用の接着剤が充填される溝211(211A)が掘り込まれている、本発明では三角の形状で形成されているが、角形状、半円形状でも同じ効果を得ることが可能である。また、この溝211は、上述したように、インク供給口155側の面に設けられていてもよく、溝はいずれの面に設けても同じ効果が得られる。
この溝が設けられたインク通路部材と、吐出エレメント150と接合させると、両者の内部はインク通路とインク供給口とが連通する空間となる。本実施形態では、吐出エレメント150側の接合面に接着剤を塗布して、インク通路部材210と接合させる。すると、吐出エレメント側の接着剤が、インク通路部材側の溝211Aに入りこむので、接着剤はインク供給口155方向へは流れ出さない。よって接着剤が流れ出ることでインク供給口がふさがるという事象は防止される。なお、両者を接合する際、接着剤を押圧したことで溝部に空気の層が溜まらない様にする必要がある。
また、1液性加熱硬化型接着剤にSE4402(東レダウコーニング社製)を使用することで、吐出エレメントに接着封止用の接着剤が塗布された状態で、接着剤が横流れしないことが確認されているが、接着剤の候補としては、高粘度(SE4402の粘度は33Pa・s)かつ、高チクソトロピー性があればよい。しかしながら作業性を考慮した場合、このような1液加熱硬化型接着剤を使用することにより、接着剤の硬化による接着剤塗布装置のメンテナンスや交換の手間を減らすことができる。
以下に両者の接合方法をより詳細に説明する。
本実施形態では、接合面の適切な位置に適量の接着剤を塗布するために、接着剤塗布位置にあわせて穴の開いた金属の薄板を用いる。
図8(a)は吐出エレメント側の接合面および金属の薄板を示す図であり、図8(b)は金属の薄板の一部を拡大した図である。
300は金属の薄板であり、吐出エレメント150のインク供給口155の設けられた面に接着剤を塗布する際に用いられる。この金属の薄板300には、吐出エレメント150の接合面に重ね合わせたときに、該面のインク供給口155の周囲に接着剤が塗布できるようにした穴があけられている。具体的には、インク通路部材側に設けられた接着剤の充填される溝211Aの容積が1.11mmであるので、その容積分の円形ドット310(φ0.3mm×高さ0.1mm)が150個、薄板300表面にエッチング処理などを施すことによって形成されている。
接着剤を塗布するには、まず、この金属の薄板300を吐出エレメント150の適切な位置に位置決めして載せ、金属の薄板300上から接着剤を刷り込むことで、吐出エレメント上の各インク供給口の周りに上記円形ドットの接着剤158が塗布される(図9参照)。接着剤が吐出エレメント上に付着すると、金属の薄板は取り外される。
なお、この時、金属の薄板に形成するパターンは円形のドットであるが、線形、角形、であってもよく、また塗布する量を管理することにより、同じ効果は得られ、さらには定量流体塗布装置などを使用することも可能である。
この接着剤が塗布された面にインク通路部材を接合する。
図10は、吐出エレメント150にインク通路部材210を接合する様子を示す斜視図である。さらに、図11(a)は接着剤充填後の吐出口付近の断面図である。
上述吐出エレメント150の接着剤が塗布されている面にインク通路部材210を位置あわせし、そして両者を接合し、押圧する。すると、前記インク供給口のまわりの溝211Aへ接着剤が入り込み、インク供給路内部156や、インク吐出部157へ接着剤がはみ出ることを防ぐことができるとともに、吐出エレメント150とインク通路部材210とがしっかりと密着される。
そして、吐出エレメント150と、インク通路部材210とを密着させた状態で固定ビス112で仮とめを行い、この状態において、120℃〜150℃に設定された炉内に入れ加熱硬化させる。すると、接着剤が十分に固まり、両者の密着は強固なものとなる。なお、加熱する温度は使用部品の耐熱温度により、設定されるものとする。本発明のインクジェットヘッドでは、インク通路部材への加熱が150℃までであれば、インク通路部材の素材は変性せず安定した機械性能を発揮できるので、150℃未満の120℃で加熱している。この加熱は約2時間行われ、これにより接着剤は硬化して、インク流路は形成され、インクジェットヘッドは完成する。
図11(b)は、インク吐出エレメント側に溝を設けた場合の断面図である。この場合は、インク通路部材210の接合面に接着剤を塗布して接合すると、接着剤が溝211Bに入り込むことになる。インク通路部材側へ接着剤を塗布する際にも、インク通路156の開口部の周囲に接着剤が付着するような形に穴があけられた金属の薄板を用いる。
このように、吐出エレメントとインク通路部材のいずれかの接合面に接着剤が充填される溝を設け、その溝が設けられていない部材の接合面に、溝に充填可能な量の接着剤を塗布して、両者を接合すると、接着剤が溝に充填された状態で両者が接合されるので、余分な接着剤がはみ出すことなく、両者がしっかりと接合できる。さらに従来のはみ出した接着剤によって、インク供給口がふさがるなどの不具合も発生しない。また、接着剤の塗布には、穴のあいた金属の薄板を用いることで、適切な位置に適量の接着剤を簡単に塗布することができる。
本実施形態の分解されたインクジェットヘッド吐出エレメント部分を示す略斜視図である。 図1のインクジェットヘッドの吐出エレメント部分の拡大図である。 (a)は図2のA−A線断面図であり、(b)はインク供給口側に溝が設けられたときの断面図である。 インク通路部材が接合された状態のインクジェットヘッドを示す略斜視図である。 インクジェットヘッドの完成状態を示す正面図である。 インクジェットヘッドにおけるインク通路部材の形状を示す正面図である。 インクジェットヘッドにおけるインク通路部材の形状を示す拡大図である。 (a)はインクジェットヘッドの吐出エレメント部分と金属薄板の正面図であり、(b)は金属薄板の一部を示す拡大図である。 吐出エレメント部分に接着剤が塗布された状態を示す正面図である。 吐出エレメント部分とインク通路部材を接合する途中の状態を示す模式図である。 吐出エレメント部分とインク通路部材の接合状態を示す断面図であり、(a)はインク通路部材側に溝が設けられた場合を示し(b)は吐出エレメント側に溝が設けられた場合を示す図である。 インクジェットヘッドを搭載したインクジェット記録装置の一例を示す分解斜視図である。 インクジェット記録ヘッドを搭載したインクジェット記録装置の断面図である。
符号の説明
100 インクジェットヘッド
110 セラミックプレート
112 固定ビス
120 電気配線基板
150 吐出エレメント
151 吐出口
152 液流路
153 液室
154 エネルギー発生素子
155 インク供給口
156 インク供給路内部
157 インク吐出部
210 インク通路部材
211 接着剤の溝
500 搬送部
510、530 搬送ローラー
600 ヘッドキャリッジ
700 インクタンク
900 回復ユニット
1000 シート

Claims (10)

  1. インクを吐出するための吐出口と、その吐出口に供給されるインクを貯える液室と、吐出口と液室とを連通する液流路と、その液流路の一部に設けられたインク吐出のためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、液室に外部からインクを供給するためのインクを液室に供給するインク供給口とを具える吐出エレメント部材と、前記インク供給口と連通してインクを供給させる、インク通路部材と、を備えたインクジェットヘッドにおいて、
    前記インク供給口の周囲に接着剤を塗布して該塗布部分に前記インク通路部材を接合することで、前記インク供給口と前記インク通路部材の間のインク流路を形成することを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記インク通路部材の前記インク供給口に対応する部分には、前記接合時に前記接着剤が充填される溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. インクを吐出するための吐出口と、その吐出口に供給されるインクを貯える液室と、吐出口と液室とを連通する液流路と、その液流路の一部に設けられたインク吐出のためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、液室に外部からインクを供給するためのインクを液室に供給するインク供給口とを具える吐出エレメント部材と、前記インク供給口と連通してインクを供給させる、インク通路部材と、を備えたインクジェットヘッドにおいて、
    前記インク通路部材のインク通路周辺部に接着剤を塗布して該塗布部分に前記吐出エレメント部材を接合することで、前記インク供給口と前記インク通路部材の間のインク流路を形成することを特徴とするインクジェットヘッド。
  4. 前記吐出エレメント部材の前記インク通路周辺部に対応する部分には、前記接合時に前記接着剤が充填される溝が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記吐出エレメント部材の前記インク供給口の周囲、または、前記インク通路部材の前記インク通路周辺部には、前記溝の掘り込み容積に相応する量の接着剤が塗布されていることを特徴とする請求項2または4に記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記溝は、V字型に掘り込まれていることを特徴とする請求項2または4に記載のインクジェットヘッド。
  7. 前記塗布される接着剤は高濃度の接着剤であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のインクジェットヘッド。
  8. インクを吐出するための吐出口と、その吐出口に供給されるインクを貯える液室と、吐出口と液室とを連通する液流路と、その液流路の一部に設けられたインク吐出のためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、液室に外部からインクを供給するためのインクを液室に供給するインク供給口とを具える吐出エレメント部材と、前記インク供給口と連通してインクを供給させる、インク通路部材と、を備えたインクジェットヘッドの製造方法において、
    前記インク供給口の周囲または前記インク通路部材のインク通路周辺部に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
    該接着剤塗布工程によって、接着剤が塗布された位置に、前記インク通路部材または前記吐出エレメント部材を接合する接合工程とを具え、
    前記インク供給口と前記インク通路部材の間のインク流路を形成することを特徴とするインクジェットヘッド製造方法。
  9. 前記接着剤塗布工程において、前記吐出エレメント部材の前記インク供給口の周囲、または、前記インク通路部材の前記インク通路周辺部の接着剤を塗布する位置に対応する位置に開口部を設けた金属薄板を前記接着剤を塗布する面に置き、前記金属薄板の上から接着剤を塗布することによって、所定位置に接着剤を塗布することを特徴とする請求項8に記載のインクジェットヘッド製造方法。
  10. 前記請求項1ないし7に記載のインクジェットヘッドを搭載することを特徴とするインクジェット記録装置。
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