JP2006082069A - 圧力調整弁およびこれを備えた機能液供給機構、並びに液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 - Google Patents

圧力調整弁およびこれを備えた機能液供給機構、並びに液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、エアーを効率的にトラップし且つ排出可能な圧力調整弁およびこれを備えた機能液供給機構、並びに液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器を提供することを課題としている。
【解決手段】 圧力調整弁7は、機能液タンク91からバルブハウジング内の1次室122に導入した機能液を、バルブハウジング内の2次室123を介して機能液滴吐出ヘッド11に重力供給するとともに、大気に面し2次室123の1つの面を構成する円形のダイヤフラム125により、大気圧を調整基準圧力として、弁体126を開閉動作させて、2次室123を圧力調整し、バルブハウジング121に形成され、1次室122の内部エアーを排出する1次室側エア抜き部144と、バルブハウジング121に形成され、2次室123の内部エアーを排出する2次室側エア抜き部169と、を備えている。
【選択図】 図7

Description

本発明は、機能液滴吐出ヘッドに供給する機能液の圧力を大気圧を基準調整圧力として調整する圧力調整弁およびこれを備えた機能液供給機構、並びに液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器に関するものである。
従来、インクジェット記録装置において、インクジェットヘッドに供給する機能液の圧力を調整する圧力調整弁として、インクタンクに接続した1次室とインクジェットヘッドに接続する2次室とを備えるとともに1次室と2次室を連通するインク流路に弁体を設け、2次室の1の面に設けたダイヤフラムにより弁体を開閉動作させるものが知られている。(例えば、特許文献1参照)。
上記の圧力調整弁は、下端に1次室にインクを導入する導入部を設ける一方、上端に2次室からインクジェットヘッドに給液する供給部を設けることにより、インクを下側から充填させて圧力調整弁内に残る空気(内部エアー)をインクジェットヘッド側に押し出すようにして初期充填できる構成となっている。
特開2003−211701号公報
このような従来の圧力調整弁では、エアーをインクジェットヘッド側に送ることにより外部に排出するため、初期充填時においてはエアーを良好に排出できるが、通常の機能液供給過程においては、機能液に混入したエアーがインクジェットヘッド側に流れていき吐出不良を生ずる問題がある。
本発明は、エアーを効率的にトラップし且つ排出可能な圧力調整弁およびこれを備えた機能液供給機構、並びに液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器を提供することを課題としている。
本発明の圧力調整弁は、機能液タンクからバルブハウジング内の1次室に導入した機能液を、バルブハウジング内の2次室を介して機能液滴吐出ヘッドに重力供給するとともに、大気に面し2次室の1つの面を構成する円形のダイヤフラムにより、大気圧を調整基準圧力として、1次室と2次室とを連通する連通流路に設けた弁体を開閉動作させて、2次室を圧力調整する圧力調整弁において、バルブハウジングに形成され、1次室の内部エアーを排出する1次室側エア抜き部と、バルブハウジングに形成され、2次室の内部エアーを排出する2次室側エア抜き部と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、1次室および2次室における機能液は流速が低下するため、これに混入したエアーはその浮力により上昇して、上部にエアー溜まりとして集まる。このため、1次室に集まったエアーは1次室側エア抜き部から圧力調整弁外に効率よく排出することができる。同様に、2次室の上部に集めたエアーも2次室側エア抜き部を介して、外部に効率よく排出することができる。
この場合、1次室および2次室は相互に隣接して配設されるとともにダイヤフラムと同心の略円柱状に形成され、1次室側エア抜き部は1次室の頂部に開口し、2次室側エア抜き部は2次室の頂部に開口していることが、好ましい。
この構成によれば、内部エアーは初期充填後に1次室および2次室の上側に貯留されるため、頂部に設けた各エア抜き部から円滑に排出することができる。また、1次室および2次室はいずれも円柱形状に形成されているため、各室に残る内部エアーを頂部に集めて効率よく排出することができる。
また、この場合、1次室は、2次室側に向かって細くなる円錐台形状に形成されていることが、好ましい。
この場合、ダイヤフラムに対面する2次室の他方の面は、ダイヤフラムの変位形態に倣って、テーパ形状に形成されていることが、好ましい。
これらの構成によれば、1次室は、その頂部側に内部エアーを導くことができるため、完全に内部エアーを排出することができる。しかも、1次室の頂部を2次室から最も遠い位置に配置することができるため、頂部に集めた内部エアーが2次室側に移動して、そのまま機能液滴吐出ヘッドまで流れてしまうのを防止することができる。同様に、2次室もその頂部側に内部エアーを誘導することができるため、2次室から完全に内部エアーを排出することができる。
本発明の機能液供給機構は、機能液を貯留する機能液タンクと、機能液滴吐出ヘッドに接続する上記の圧力調整弁と、上流端部を機能液タンクに接続するとともに下流端部を圧力調整弁に接続する機能液供給流路と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、機能液タンクの設置高さに基づく水頭圧にかかわらず、圧力調整弁より供給される機能液の圧力を適切に調整することができる。このため、機能液滴吐出ヘッドから機能液が漏れることがなく、且つ機能液の吐出量が安定する。
この場合、エアー流路を介して前記圧力調整弁の1次室側エア抜き部および2次室側エア抜き部に連通するエアー吸引手段を、更に備えたことが、好ましい。
この構成によれば、内部エアーはエアー流路を介しエアー吸引手段によって圧力調整弁から外部に強制的に排出されるため、内部エアーが機能液滴吐出ヘッド側に気泡として流れることがない。
この場合、エアー吸引手段を制御する制御手段を、更に備え、制御手段は、機能液滴吐出ヘッドの吐出休止時にエアー吸引手段を駆動させることが、好ましい。
この構成によれば、エアー吸引動作が機能液滴吐出ヘッドの吐出に影響を与えるのを防止することができる。
この場合、圧力調整弁のバルブ内流路を洗浄する弁洗浄手段を更に備え、弁洗浄手段は、洗浄液をバルブ内流路に供給する洗浄液供給手段と、エアー流路に介設され、エアー吸引手段と洗浄液供給手段とを相互に流路切替えする流路切替バルブと、機能液滴吐出ヘッドのノズル面に密着したキャップを介して、洗浄液を吸引する洗浄液吸引手段と、を有していることが、好ましい。
この構成によれば、流路切替バルブを洗浄液供給手段側に切り替えて洗浄液を圧力調整弁に供給すると同時に、洗浄液吸引手段で機能液滴吐出ヘッド側を吸引することにより、洗浄液供給手段から圧力調整弁に洗浄液を通液してバルブ内流路を洗浄することができる。すなわち、1次室側エア抜き部を1次室への洗浄液供給口とすることができるとともに、2次室側エア抜き部を2次室への洗浄液供給口として活用できる。このため、機能液の交換の際も機能液滴吐出ヘッドを取り外すことなく、圧力調整弁内を簡単に洗浄することができる。
洗浄液吸引手段は、機能液滴吐出ヘッドから機能液を吸引する機能液吸引手段を兼ねていることが、好ましい。
この構成によれば、洗浄液吸引手段は機能液吸引手段として兼用できるため、機能液供給機構を省スペース化することができる。また、機能液吸引によって洗浄液吸引手段が汚れることがあっても、洗浄液を流すことにより簡単に洗浄することができる。
本発明の液滴吐出装置は、上記の機能液供給機構と、ワークに対し機能液滴を吐出する機能液滴吐出ヘッドと、ワークを機能液滴吐出ヘッドに対してX軸方向およびY軸方向に相対移動させるX・Y移動機構と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、機能液滴吐出ヘッドに気泡が混入しない機能液が供給されるため、液滴吐出装置で製造される製品の信頼性を向上させることができる。具体的には、製品の成膜不良、発光不良等を生じることがない。
本発明の電気光学装置の製造方法は、上記の液滴吐出装置を用い、ワークに機能液滴による成膜部を形成することを特徴とする。
また、本発明の電気光学装置は、上記の液滴吐出装置を用い、ワークに機能液滴による成膜部を形成したことを特徴とする。
これらの構成によれば、機能液が変質しにくい液滴吐出装置を用いて製造されるため、信頼性の高い電気光学装置を製造することが可能となる。なお、電気光学装置(フラットパネルディスプレイ)としては、カラーフィルタ、液晶表示装置、有機EL装置、PDP装置、電子放出装置等が考えられる。なお、電子放出装置は、いわゆるFED(Field Emission Display)やSED(Surface-conduction Electron-Emitter Display)装置を含む概念である。さらに、電気光学装置としては、金属配線形成、レンズ形成、レジスト形成および光拡散体形成等を包含する装置が考えられる。
本発明の電子機器は、上記の電気光学装置の製造方法により製造した電気光学装置または上記の電気光学装置を搭載したことを特徴とする電子機器。
この場合、電子機器としては、いわゆるフラットパネルディスプレイを搭載した携帯電話、パーソナルコンピュータの他、各種の電気製品がこれに該当する。
以上に述べたように、本発明の圧力調整弁およびこれを備えた機能液供給機構、並びに液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器によれば、圧力調整弁内の内部エアーが気泡となって機能液滴吐出ヘッド側に流れるのを防止して機能液を安定に供給することができるため、機能液滴の吐出精度を向上させることができる。これにより生産性を向上させることができる。
また、本発明の電気光学装置の製造方法、電気光学装置、および電子機器は、上記の液滴吐出装置を用いて製造されるため、作業の信頼性を高め、効率的にこれらを製造することが可能となる。
以下、添付の図面を参照して、本発明の圧力調整弁およびこれを備えた機能液供給機構6を適用した液滴吐出装置について説明する。本実施形態の液滴吐出装置1は、いわゆるフラットパネルディスプレイの一種である有機EL装置や液晶表示装置等の製造ラインに組み込まれるものである。本実施形態では主として有機EL装置形成用の液滴吐出装置について説明する。
図1に示すように、液滴吐出装置1は、機台2と、機台2の上側中央に十字状に配設された、12個の機能液滴吐出ヘッド11を有する描画装置3と、機台2上に載せこんだチャンバ装置(図示省略)と、機台2上に描画装置3と並列に設置され機能液滴吐出ヘッド11の保守等に用いる各種の装置から成るメンテナンス装置5と、機能液を圧力調整弁により圧力調整して描画装置3に供給する機能液供給機構6と、上記の各構成装置を統括的に制御する制御装置12(制御手段)と、を備えている。
描画装置3、メンテナンス装置5および機能液供給機構6は、チャンバ装置の内に収容されており、ドライエアーや不活性ガスの雰囲気において、外部から搬入されたワークWに対し、機能液滴吐出ヘッド11による機能液滴の吐出、すなわち描画を行う。また、液滴吐出装置1の稼動開始時等にあっては機能液滴吐出ヘッド11の機能回復を図るべく、これをメンテナンス装置5に臨ませる。
描画装置3は、機台2上に設置したX・Y移動機構13を有している。X・Y移動機構13は、機能液滴吐出ヘッド11に対して、ワークWをX軸方向およびY軸方向に相対移動させるものであり、ワークWを搭載するとともにこれをX軸方向に移動させるX軸テーブル51と、これを跨いで直交するように設置されて、各機能液滴吐出ヘッド11を搭載するとともにこれをY軸方向に移動させるY軸テーブル52と、を備えている。また、描画装置3には、各機能液滴吐出ヘッド11の位置認識を行うヘッド認識カメラ(図示省略)や、ワークWの位置認識を行うための一対のワーク認識カメラ53、53等の各種の装置が備えられている。
X軸テーブル51は、X軸方向に延在するメンテナンス装置5と相互に平行になるように機台2に直接設置されており、ワークWを吸着する吸着テーブル54および吸着テーブル54をZ軸廻りに回転自在に支持するθテーブル55からなるセットテーブル56と、セットテーブル56をX軸方向にスライド自在に支持するX軸スライダ57と、X軸スライダ57を駆動するX軸モータ(図示省略)とを有している。ワークWは吸着テーブル54上に吸着載置され、X軸スライダ57を介して主走査方向であるX軸方向に往復移動される。
Y軸テーブル52は、X軸テーブル51を挟んで機台2に立設された左右一対の支柱58と、両支柱58,58に掛渡されたY軸フレーム59と、Y軸フレーム59にスライド自在に支持されるY軸スライダ61と、Y軸スライダ61を駆動するY軸モータ(図示省略)と、Y軸スライダ61に支持され機能液滴吐出ヘッド11を搭載するメインキャリッジ62とを有している。機能液滴吐出ヘッド11はメインキャリッジ62とともに、Y軸スライダ61を介して副走査であるY軸方向に往復移動される。
そして、ワークWに描画を行う場合には、各機能液滴吐出ヘッド11を所定のワークギャップを存してワークWに臨ませておいて、X軸テーブル51による主走査(ワークWの往復移動)に同期して、各機能液滴吐出ヘッド11を吐出駆動させる。また、Y軸テーブル52により適宜、副走査(機能液滴吐出ヘッド11の移動)が行われる。この一連の動作により、ワークWの描画領域に所望の描画が行われる。
また、図2に示すように、メインキャリッジ62は、Y軸スライダ61に固定したスライドベース63と、スライドベース63に垂設した垂設フレーム64と、垂設フレーム64の下部に組み込んだθ軸回転機構65と、θ軸回転機構65の下端に設けたキャリッジ本体66と、を有している。これにより、垂設フレーム64が、θ軸回転機構65を介しキャリッジ本体66をθ軸廻りに回転自在に支持している。
キャリッジ本体66は、方形枠状のサブキャリッジ67と、サブキャリッジ67に装着されるヘッドプレート68、バルブプレート69およびタンクプレート70と、サブキャリッジ67に対向するとともにθ軸回転機構65に装着される装着プレート71と、サブキャリッジ67と装着プレート71を連結する複数の連結支柱72と、を有している。サブキャリッジ67は、その長手方向に対し、ヘッドプレート68、バルブプレート69、タンクプレート70の順でこれらを搭載している。ヘッドプレート68には、12個の機能液滴吐出ヘッド11その下部を下方に突出させるようにして搭載されている。なお、12個の機能液滴吐出ヘッド11はその全ノズル列33が1描画ラインを構成すべく平面視階段状に配設されている(図1参照)。同様に、バルブプレート69には12個の圧力調整弁7が、タンクプレートには12個の機能液タンク91が、平面視階段状且つ機能液滴吐出ヘッド11と直列になるように配設されている。
機能液滴吐出ヘッド11は、機能液滴を吐出する多数(例えば180個)のノズル32をそのノズル面31に有しており、それら多数のノズル32が2列のノズル列33を形成している(図1参照)。具体的には、機能液滴吐出ヘッド11は、これらのノズル列33に対応した一対のヘッド内流路(図示省略)と、ヘッド内流路に面して設けられたキャビティ(ピエゾ圧電素子)(図示省略)と、ヘッド内流路に連なる一対の導入口部34(図3参照)と、を有している。ノズル吸引による初期充填工程において、機能液は機能液滴吐出ヘッド11の各導入口部34から導入されて、ヘッド内流路に満たされる。そして機能液滴吐出ヘッド11が吐出駆動すれば、キャビティがポンプ作用を発揮してヘッド内流路の機能液をノズル32から吐出させる(機能液滴の吐出)。これにより、機能液滴吐出ヘッド11では機能液が消費され、それに伴いヘッド内流路には新たな機能液が機能液供給機構6から供給される。
次に、図1を参照して、メンテナンス装置5について説明する。メンテナンス装置5は、液滴吐出装置1の非稼働時に、機能液滴吐出ヘッド11のノズル面31を封止してノズル32の乾燥を防止する保管ユニット21と、機能液滴吐出ヘッド11のノズル32から増粘した機能液を吸引除去する吸引ユニット22(機能液吸引手段、洗浄液吸引手段)と、機能液滴吐出ヘッド11のノズル面31に付着する汚れを払拭するワイピングユニット23とを有している。これら各ユニットは、機台2上にX軸方向に延在するように載置された移動テーブル24上に搭載され、この移動テーブル24によってX軸方向に移動可能に構成されている。
保管ユニット21は、機能液滴吐出ヘッド11の捨て吐出を受けるフラッシングボックスの機能を兼ねる封止キャップ25を有しており、封止キャップ25はこれを昇降させる昇降機構26を介して移動テーブル24に取り付けられている。液滴吐出装置1の非稼働時には、機能液滴吐出ヘッド11は移動テーブル24上のメンテナンス位置42に移動しており、これに対し封止キャップ25を上昇させて機能液滴吐出ヘッド11のノズル面31に密着させる。すなわち、機能液滴吐出ヘッド11の全ノズル32を封止し、各ノズル32における機能液滴の乾燥を防止する。また、描画休止時には、封止キャップ25を機能液滴吐出ヘッド11から僅かに下降させ、機能液滴吐出ヘッド11のフラッシング(捨て吐出)を受けるようにしている。これにより機能液の増粘を抑制していわゆるノズル詰りが防止される。
吸引ユニット22は、機能液滴吐出ヘッド11のノズル面31に直接密着する吸引キャップ81と、吸引キャップ81を介して吸引除去した廃液を回収する廃液タンク82と、上流端を吸引キャップ81に接続され下流端を廃液タンク82に接続した廃液流路83と、廃液流路83の途中に設けられた吸引ポンプ84と、廃液流路83を流れる液体を検出する流体検出センサ85と、吸引キャップ81を昇降させるキャップ昇降機構86と、を有している(図9参照)。吸引キャップ81はキャップ昇降機構86を介して移動テーブル24に取り付けられている。稼動開始時や機能液の初期充填時に機能液滴吐出ヘッド11はメンテナンス位置42に臨み、上記のキャップ昇降機構86が吸引キャップ81を上昇させ機能液滴吐出ヘッド11に密着させると同時に吸引ポンプ84が駆動してノズル32から増粘した機能液や充填のための機能液を吸引する。なお、流体検出センサ85は吸引ポンプ84の駆動停止のトリガとして機能する。
図1に示すように、ワイピングユニット23には、ワイピングシート41が繰り出し自在且つ巻取り自在に設けられており、繰り出したワイピングシート41を送りながら、且つ移動テーブル24によりワイピングユニット23をX軸方向に移動させながら、機能液滴吐出ヘッド11のノズル面31を拭き取るようになっている。このため、上記吸引動作等により機能液滴吐出ヘッド11のノズル面31に付着した機能液が取り除かれ、機能液滴吐出時の飛行曲がり等が防止される。なお、メンテナンス装置5として、上記の各ユニットに加え、機能液滴吐出ヘッド11から吐出された機能液滴の飛行状態を検査する吐出検査ユニット(図示省略)等を、搭載することが好ましい。
次に図2を参照しながら、本実施形態の機能液供給機構6について説明する。機能液供給機構6は、各機能液滴吐出ヘッド11に1対1で対応した、12個の機能液タンク91と、12個の圧力調整弁7と、これら各機能液タンク91および各圧力調整弁7を接続する12本のタンク側チューブ92と、各圧力調整弁7および各機能液滴吐出ヘッド11を接続する12本のヘッド側チューブ93と、を有している(同図示では圧力調整弁7および機能液タンク91を各1個のみ示している)。この場合、機能液タンク91が最も高い位置に、機能液滴吐出ヘッド11が最も低い位置に配設されており、機能液タンク91の機能液は、タンク側チューブ92、圧力調整弁7、ヘッド側チューブ93の順に流れて機能液滴吐出ヘッド11に供給される。すなわち、機能液タンク91の機能液は、圧力調整弁7により所定の圧力に減圧されて機能液滴吐出ヘッド11に供給される。また、詳細は後述するが、機能液供給機構6には、圧力調整弁7にトラップされた内部エアーを強制的に排出するためのエアー吸引手段8および弁洗浄手段9が組み込まれている。
図3に示すように、機能液タンク91は、カートリッジ形式のものであり、予め脱気した機能液を内部に貯留する機能液パック94と、機能液パック94を収容する略方形のカートリッジケース95と、を有している。機能液パック94は、方形の2枚のフィルムシート96を重ね合わせて熱融着した袋状のものに、円筒形状の樹脂製の供給口97を設けたものである。この機能液パック94は機能液を気密状態で貯留できるとともに、機能液の減少に伴い変形し、機能液を最後まで使い切ることができるようになっている。また、供給口97の軸心は、機能液パック内部に連通する開口部98となっており、開口部98の端部は機能液耐食性、気体非透過性および防水性を有する弾性体99によって閉栓されている。これにより機能液パック94内部に周囲エアーや湿気が侵入して、機能液が劣化するのを防止している。なお、フィルムシート96についても、機能液耐食性、気体非透過性および防水性を有するように、複数の素材で積層構造をとることが好ましい。
カートリッジケース95は、樹脂等で扁平な箱状に形成され、前端の開口部98には機能液パック94の供給口97が係止する係止溝(図示省略)が形成されており、内部に収容された機能液パック94は、その供給口97を外側に突出させた状態で係止溝に係止されている。そして、機能液パック94の供給口97とタンク側チューブ92とは、専用の接続具101を介して接続されている。
図4に示すように、接続具101は、タンク側チューブ92に直接接続されるチューブ接続部102と、機能液タンク91に接続されるタンク接続部103と、これらを支持する接続具スタンド104と、を有しており、両接続部102、103の内部には機能液パック94からタンク側チューブ92に機能液を供給する流路が形成されている。チューブ接続部102は、ねじ接合の継手で構成され、タンク接続部103は、軸心に流路を形成した接続針108で構成されている。
接続針108は、先端が鋭利に形成されており、この先端部分には内部流路(図示省略)に連なる微小な複数の流入孔(図示省略)を形成されている。すなわち、接続針108は、上記した供給口97のゴム栓99を貫いて差し込まれることにより機能液パック94に接続され、機能液パック94から機能液を流出させて流路を形成する。
タンク側チューブ92およびヘッド側チューブ93は、上記した機能液パック94と同様に、機能液に対する耐食性、気体非透過性、防水性等を考慮した積層構造のもので構成されている。例えば、水系の機能液を用いた場合には、内側から順に、ポリエチレン層、接着剤層、エチレンビニルアルコール共重合体層、接着剤層、ポリエチレン層の順に積層した5層構造のチューブを用い、溶剤系の機能液を用いた場合には、内側から順に、エチレンビニルアルコール共重合体層、接着剤層、ポリエチレン層の順に積層した3層構造のチューブを用いる。なお、ポリエチレンは、防水性を有する素材であり、エチレンビニルアルコール共重合体は、気体非透過性を有する素材である。
次に図5を参照しながら、本実施形態の圧力調整弁7について詳細に説明する。圧力調整弁7は、バルブハウジング121内に、機能液タンク91に連なる1次室122と、機能液滴吐出ヘッド11に連なる2次室123と、1次室122および2次室123を連通する連通流路124とを形成したものであり、2次室123の1の面には外部に面してダイヤフラム125が設けられ、連通流路124にはダイヤフラム125により開閉動作する弁体126が設けられている。機能液タンク91から1次室122に導入された機能液は、2次室123を介して機能液滴吐出ヘッド11に供給されるが、その際、ダイヤフラム125により大気圧を調整基準圧力として、連通流路124に設けた弁体126を開閉動作させることで2次室123の圧力調整を行うようになっている。
この圧力調整弁7は、図6(a)に示すように縦置きで用いられるため、以下、同図に倣って紙面の先方を「上」、手前を「下」、左方を「前」および右方を「後」として説明を進める。なお、これらの図は、圧力調整弁7に、これをフレーム等に取り付けるための取付プレート127、上記のタンク側チューブ92を繋ぎ込むための流入コネクタ128(ユニオン継手)および上記のヘッド側チューブ93を繋ぎ込むための流出コネクタ129(ユニオン継手)を組み込んだ状態を表している。
図7(a)に示すように、バルブハウジング121は、内部に1次室122を形成した1次室ハウジング141と、内部に2次室123を形成した2次室ハウジング161と、2次室ハウジング161にダイヤフラム125を固定するリングプレート131との3部材で構成され、いずれもステンレス等の耐食性材料で形成されている。1次室ハウジング141、2次室ハウジング161およびリングプレート131は、2次室ハウジング161に対し、前後からリングプレート131および1次室ハウジング141を重ね、複数本の段付平行ピン等でそれぞれ位置決めした後、ねじ止めするようにして組み立てられており、いずれも円形のダイヤフラム125の中心を通る軸線と同心円となる外観を有している。そして、1次室ハウジング141および2次室ハウジング161は、Oリング133を介して相互に気密に突合せ接合され、2次室ハウジング161およびリングプレート131は、ダイヤフラム125の縁部およびパッキン134を挟込み込んで相互に気密に突合せ接合されている。なお、1次室ハウジング141および2次室ハウジング161は、一体に形成することも可能である。
1次室ハウジング141には、ダイヤフラム125と同心となる円錐台(略円筒)形状の1次室122が形成されおり、1次室122の内周壁142は、後方に向かって僅かに拡開するテーパ面となっている。また、1次室122ハウジングの背面上部に形成した上部ボス部113には、機能液タンク91に連なる流入ポート143および1次室エアー抜きポート144(1次室側エア抜き部)が形成されている。1次室エアー抜きポート144は、上下方向に延在しており、1次室122に開口した1次室エアー抜き口145は、エアー溜りとなる1次室122の後部内周面の頂部152に開口している。なお、図示の1次室エアー抜きポート144には、メクラ蓋146が螺合しているが、エアーチューブ181を接続する場合には、このメクラ蓋146に代えてコネクタ(継手)が螺合されることになる。
図5(a)に示すように、流入ポート143は、1次室ハウジング141の外周面に開口した流入口147と、1次室122の上端部153に開口した1次室側開口149、これらを連通する流入流路148とから成り、流入流路148は、所定の下り勾配となるように周方向斜めに形成されている。流入口147には、流入流路148の軸線方向から流入コネクタ128が螺合しており、この流入コネクタ128を介して上記のタンク側チューブ92が接続されている。流入コネクタ128の内部流路は、下流端154で拡開形成されており、内部流路に段部が生じないように且つ機能液の流速に大きな変化が生じないようになっている。1次室側開口149は、上記の1次室エアー抜き口145に隣接した位置、すなわち1次室122の頂部152を周方向に外れた位置に開口している。機能液タンク91から流入する機能液は、流入流路148の勾配に従って斜めに流下し、1次室側開口149から1次室122の内周壁142に沿って1次室122に流入する。なお、上記の1次室122の体積は2次室123の体積に比して十分に小さくなっており、1次室122には機能液溜まりが生じにくくなっている。
2次室ハウジング161と密接する1次室122ハウジングの前面には、1次室122の外側に位置して断面矩形の第1環状溝150が形成され、この第1環状溝150に上記のOリング133が挿填されている(図6(a)参照)。また、1次室ハウジング141の下部は、弓形に切り欠かれており、この欠損部分には、後述する流出コネクタ129が配設されている(図6(a)参照)。
2次室ハウジング161には、図6(a)に示すように、ダイヤフラム125を取り付けるための前面を開放した円錐台(略円筒)形状の主室163と、主室163の後方に連なり、主室163側に拡開した円錐台形状のばね室164と、ばね室164と1次室122を連通する上記の連通流路124とが形成されている。また、これら主室163、ばね室164および連通流路124は、いずれもダイヤフラム125と同心の円形断面を有している。ただし、連通流路124は、後述する弁体126の軸部117がスライド自在に収容される円形断面の軸遊挿部165と、軸遊挿部165から径方向四方に延びる十字状断面の流路部166とで構成されている。また、2次室ハウジング161の前面には、後述するパッキン134用の固定溝167に対面する環状の浅溝168が形成されている。なお、パッキン134自体が弾性を有しているため、浅溝168は必ずしも形成する必要はない。
主室163の内周壁162は、ダイヤフラム125のマイナス変形に倣うように前方に向かって大きく拡開するテーパ面176となっており、このテーパ面176に臨むように2次室エアー抜きポート169(2次室側エア抜き部)および流出ポート171が上下に形成されている。2次室エアー抜きポート169は、2次室ハウジング161の背面上部(後面上部)に形成した傾斜ボス部177に形成され、上下方向に幾分傾斜して延在している。2次室123に開口した2次室エアー抜きポート169の2次室エアー抜き口(孔)173は、エアー溜りとなる2次室123の前部内周面のテーパ面176を含む頂部174に開口している。この場合も、図示の2次室エアー抜きポート169には、メクラ蓋146が螺合しているが、エアーチューブ181を接続する場合には、このメクラ蓋146に代えてコネクタ(継手)(図示省略)が螺合されることになる。
図6(a)に示すように、流出ポート171は、2次室ハウジング161の背面下部に位置する傾斜ボス部177に形成されおり、2次室ハウジング161の背面下部に開口した流出口178と、2次室123の下端部175(谷底)に開口した2次室側開口179と、これらを連通する流出流路180とで構成されている。流出流路180は、テーパ面176に略直交して所定の下り勾配となるように、前後方向斜めに形成されている。流出口178は、流出流路180の軸線方向から流出コネクタ129が螺合しており、この流出コネクタ129を介して上記のヘッド側チューブ93が接続されている。流出コネクタ129の内部流路は、上流端155で拡開形成されており、内部流路に段部が生じないように且つ機能液の流速に大きな変化が生じないようになっている。2次室側開口179は、2次室123の谷部158を含むテーパ面176に対し斜面幅いっぱいに開口している。2次室123から流出する機能液は、2次室側開口179から流出流路180の勾配に従って斜めに流下し、機能液滴吐出ヘッド11側に流出する。
図5(b)に示すように、リングプレート131は、2次室ハウジング161の前面との間にダイヤフラム125を挟持固定するものであり、2次室側の内面には、ダイヤフラム125の縁部に接するパッキン134用の固定溝167が形成されている。
ダイヤフラム125は、樹脂フィルム114で構成したダイヤフラム本体115と、ダイヤフラム本体115の内側に貼着した樹脂性の受圧板116とで構成されている。受圧板116は、ダイヤフラム本体115と同心の円板状に、且つダイヤフラム本体115に対し十分に小さい径に形成されており、その中央に後述する弁体126の軸部117が当接する。ダイヤフラム本体115は、耐熱PP(ポリプロピレン)と特殊PPとシリカを蒸着したPET(ポリエチレンテレフタレート)とを積層して構成されており、2次室ハウジング161の前面と同径の円形に形成されている。ダイヤフラム125は、これに外側から添設したパッキン134と共にリングプレート131により2次室ハウジング161の前面に気密に固定される。なお、受圧板116は、ダイヤフラム125の外側に設けてもよいが、後述する弁体126の軸部117が離接を繰り返すため、ダイヤフラム125の損傷を防止すべく本実施形態では内側に設けている。
図6(a)に示すように、弁体126は、円板状の弁体本体201と、弁体本体201の中心から断面横「T」字状を為すように一方向に延びる軸部117と、弁体本体201の軸部117側(前面)に設けた(接着した)環状のバルブシール202とで構成されている。弁体本体201および軸部117は、ステンレス等の耐食材料で一体に形成されており、弁体本体201の前面には、軸部117の外側に位置して環状の小突起203が形成されている(図5(b)参照)。バルブシール202は、例えば軟質のシリコンゴムで構成され、その前面には、上記の小突起203に対応して、環状の突起となるシール突起204が突設されている。このため、弁体126の閉弁時には、弁座となる2次室ハウジング161の背面、すなわち連通流路124の開口縁(図示省略)にシール突起204が強く当接して、連通流路124が1次室122側から液密に閉塞される。
軸部117は、連通流路124にスライド自在に遊嵌され、閉弁状態でその先端(前端)が中立位置にあるダイヤフラム125の受圧板116に当接する。すなわち、ダイヤフラム125が外部に向かって膨出するプラス変形の状態では、軸部117の前端と受圧板116との間には所定の間隙が生じており、この状態からダイヤフラム125がマイナス側に変形してゆくと、リングプレート131と平行な中立状態で軸部117の前端と受圧板116とが当接し、さらにダイヤフラム125のマイナス変形がすすむと、受圧板116が軸部117を介して弁体本体201を押し開弁させることになる。したがって、2次室123の容積のうち、ダイヤフラム125がプラス変形から中立状態となる容積分は、1次室側の圧力を一切受けることなく、機能液の供給が為される。
一方、弁体126の背面と1次室122の後面壁との間の間には、弁体126を2次室側、すなわち閉弁方向に付勢する弁体付勢ばね206が介設されている。同様に、受圧板116と2次室123のばね室164との間には、受圧板116を介してダイヤフラム本体115を外部に向かって付勢する受圧板付勢ばね207が介設されている。この場合、弁体付勢ばね206は、弁体126の背面に加わる機能液タンク91の水頭を補完するものであり、機能液タンク91の水頭とこの弁体付勢ばね206のばね力により、弁体126が閉塞方向に押圧される。一方、受圧板付勢ばね207は、ダイヤフラム125のプラス変形を補完するものであり、大気圧に対し2次室123が僅かに負圧になるように作用する。
詳細は後述するが、圧力調整弁7は、大気圧と機能液滴吐出ヘッド11に連なる2次室123と圧力バランスにより弁体126が進退して開閉するが、その際、弁体付勢ばね206および受圧板付勢ばね207に力が分散して作用し、且つ軟質シリコンゴムのバルブシール202(の弾性力)により、弁体126は極めてゆっくり開閉動作する。このため、弁体126の開閉による圧力変動(キャビテーション)が抑制され、機能液滴吐出ヘッド11の吐出駆動に影響を与えないようになっている。もちろん、機能液タンク側(1次側)で発生する脈動等も、弁体126で縁切りされるため、これを吸収する(ダンパー機能)ことができる。
図5および図6に示すように、取付プレート127は、ステンレス板で構成されており、2次室ハウジング161の側部背面に固定されている。取付プレート127の両面には、その上下中間位置にダイヤフラム125の中心位置を示す線状のマーク208が刻設されており、このマーク208により、機能液滴吐出ヘッド11に対し圧力調整弁7を所定の高低差を持って設置するときの指標としている。また、図中の符号209は、取付プレート127のマーク208とダイヤフラム125の中心位置とを位置合わせするための長孔であり、取付プレート127はこの位置合わせを行った後、バルブハウジング121に固定される。なお、圧力調整弁7は、マーク208を基準に、バルブプレート69に鉛直に設置されたバルブスタンド73に取り付けられている。
次に、図8を参照して、圧力調整弁7の動作原理について説明する。1次室122には、機能液タンク91に貯留した機能液の液位に基づく水頭(設計上は、機能液パックの供給口97の中心軸と1次室122の中心軸との間の水頭差)が作用しており、この水頭に基づく圧力と弁体付勢ばね206のばね力とが、弁体126の閉弁力として作用する。
すなわち、水頭に基づく単位面積当たりの圧力をP1とし、弁体本体201の背面の面積をS1とし、弁体付勢ばね206のばね力をW1としたときに、1次室122側から弁体126に作用する力F1は、
F1=(P1×S1)+W1
となる。なお、W1は、バルブシール202の弾性力を考慮した値となっており、ここでは、ばね力とバルブシール202の弾性力(付勢力)との合計をW1としている。
一方、2次室123側から弁体126に作用する力:F2は、2次室123の内圧をP2とし、ダイヤフラム125の面積をS2とし、受圧板付勢ばね207のばね力をW2としたときに、
F2=(P2×S2)−W2
となる。なお、P1およびP2は、ゲージ圧力である。また、ダイヤフラム175の中心径Dは、ダイヤフラム本体115の外径および受圧板116の外径の平均径であり、S2=(D/2)×(D/2)×πで表される。
弁体126は、F2>F1の状態で開弁動作し、F1>F2の状態で閉弁動作する。本実施形態では、W1はおよびW2は、実験的に決定され、S1は、W1に基づいて設定される。そして、略大気圧を基準調整圧力として弁体126が開閉するように、上記の関係に従って、ダイヤフラム175の中心径Dをさらに求め、ダイヤフラム本体115の外径および受圧板116の外径を設定するようになっている。
すなわち、ダイヤフラム125がプラス変形の状態から、機能液滴吐出ヘッド11により機能液が消費(吐出)され、2次室の負圧が増すと、ダイヤフラム125が大気圧に押されて中立状態からマイナス変形に移行する。これにより、受圧板116を介して弁体126が押されてゆっくり開弁する。弁体126が開弁すると、連通流路124を介して1次室122から2次室123に機能液が流入する。これにより2次室123の圧力が増し、弁体126がゆっくりと閉弁する。そして、弁体126の閉弁後も大気圧に抗して受圧板付勢ばね207が作用してゆき、ダイヤフラム125をプラス変形させると共に、2次室123内の機能液圧力を僅かに負圧状態にさせる。上記の動作をゆっくり繰り返すことにより、2次室123をほぼ一定の圧力に維持したまま、機能液が供給される。
同様に、機能液の初期充填においても、機能液滴吐出ヘッド11側からの機能液の強制吸引により上記の動作が為され、バルブ内流路に機能液が充填される。なお、2次室123内の機能液の圧力は、受圧板付勢ばね207により大気圧よりも低い圧力に維持されている。このため、機能液滴吐出ヘッド11(ノズル)の位置と、圧力調整弁7(ダイヤフラム125の中心)の位置との高低差を一定の値にしておくことにより、機能液滴吐出ヘッド11からの液垂が防止されている。
このように、実施形態の圧力調整弁7は、大気圧を調整基準圧力として弁体126が開閉する構造であるため、1次室122側が極端に高い圧力とならない限り、一定の低い圧力で機能液を機能液滴吐出ヘッド11に供給することができる。すなわち、機能液タンク91の水頭に影響されることなく、機能液の機能液滴吐出ヘッド11への供給を安定に行うことができる。
また、実施形態の圧力調整弁7では、流入流路148が頂部152近傍(頂部152を周方向に外れた位置)に設けられ、流出流路180が2次室123の下端部175(谷底)に設けられることにより、圧力調整弁7内を機能液が重力に従って流れ、弁内に機能液溜まりが生じない。また、2次室123は円錐台形状に形成されているため、機能液を下端部175(谷底)に集めやすくなっている。これにより、2次室に機能液溜まりが生ずるのを物理的に回避している。
なお、実施形態の圧力調整弁7は、初期充填時のおける気泡の発生防止の観点からも考慮がなされている。すなわち、流入流路148および流出流路180をそれぞれ下り勾配に形成することにより、充填機能液の流速を低く抑え、内部エアーと充填機能液とが攪拌して、機能液に気泡が混入するのを防止している。また、1次室122側開口は1次室122の頂部152を周方向に外れた位置に設けられていることから、機能液は1次室122の内壁伝いに流下する。これにより、充填機能液が内部エアーと攪拌して気泡を生ずることがない。さらに、2次室123の主室163およびばね室164を拡開した円錐台形の形状とすることにより、連通流路124から2次室123に流入する機能液を内壁伝いに流下させて、気泡の発生防止を徹底している。
上記のように構成される機能液供給機構6によって、機能液は、図4に示す経路で機能液滴吐出ヘッド11まで供給される。すなわち、タンク側チューブ92は、その上流端部157を上記の接続具に水平に接続するとともに、その下流端部156を下方に傾けて圧力調整弁7の流入コネクタ128に接続する。一方、ヘッド側チューブ93は、その上流端部を圧力調整弁7の流出コネクタ129に接続するとともに、その下流端部を下方に向けて機能液滴吐出ヘッド11に接続されている。このように、機能液パックから機能液滴吐出ヘッド11に至る機能液供給流路14は全体として機能液滴吐出ヘッド11側に傾斜して形成されているため、流路全体としても機能液溜まりが生じにくくなっている。
次に、エアー吸引手段8および弁洗浄手段9について説明する。図9に示すように、エアー吸引手段8は、上記の1次室エアー抜きポート144および2次室エアー抜きポート169に接続したエアーチューブ181(エアー流路)と、エアーチューブ181を介して弁内のエアーを吸引する真空ポンプ182と、真空ポンプ182と圧力調整弁7との間に介設した回収タンク183とで構成されている。エアーチューブ181は圧力調整弁7と回収タンク183とを接続する第1チューブ184と、回収タンク183と真空ポンプ182とを接続する第2チューブ185とで構成されている。第1チューブ184の下流端は回収タンク183の機能液内に埋没するように挿入され、第2チューブ185の上流端は回収タンク183の上部空間に開放されている。真空ポンプ182が起動すると、第1チューブ184を介して圧力調整弁7内のエアーとともに機能液が吸引される。また、吸引されたエアー混じりの機能液は、回収タンク183により気・液分離される。
弁洗浄手段9は、洗浄液を貯留する洗浄液タンク186(洗浄液供給手段)と、エアーチューブ181(第1チューブ184)の途中に設けた流路切替バルブ187と、洗浄液タンク186と流路切替バルブ187とを接続する洗浄液チューブ188(洗浄液流路)と、洗浄液チューブ188の途中に設けられた洗浄液バルブ189と、を有している。密閉タンクで構成した洗浄液タンク186には、圧縮エアーを供給する加圧ポンプ190が接続されており、圧力調整弁7に洗浄液を加圧送液できるようになっている。流路切替バルブ187は、いわゆる三方弁であり、エアー吸引手段8のエアー流路181(エアーチューブ)が圧力調整弁7と連通する状態と、弁洗浄手段9の洗浄液流路(洗浄液チューブ188)が圧力調整弁7と連通する状態と、を切り替える。同様に、洗浄液バルブ189は、三方弁で構成されており、洗浄液流路を開閉可能に構成されるとともに、圧力調整弁側を大気に開放可能に構成されている。
実施形態の弁洗浄手段9は、上記の洗浄液を圧力調整弁7に供給する側の機構と、この供給した洗浄液を機能液滴吐出ヘッド11のノズルから吸引する機構とで構成され、後者の吸引する機構は上記の吸引ユニット22が兼用している。すなわち、上記の加圧ポンプ190と吸引ユニット22の吸引ポンプ84とにより、圧力調整弁内のバルブ内流路と機能液滴吐出ヘッド11のヘッド内流路に洗浄液を通液してこれらを洗浄するようにしている。
次にエアー吸引手段8によるエアー排出動作および弁洗浄手段9による洗浄動作について説明する。上述したように、液滴吐出装置1は、制御装置12(制御手段)によって全体の制御が行われており、図9に示すように、エアー吸引手段8の真空ポンプ182と、弁洗浄手段9の流路切替バルブ187と、洗浄液バルブ189と、加圧ポンプ190とが制御装置12に接続されている。また、制御装置12には、吸引ポンプ84および流体検出センサ85が接続されている。制御装置12は、液滴吐出装置1の各構成装置を直接的に、または各種のドライバを介して間接的に、統括制御する制御部45と、これら各構成装置の駆動を直接に担うドライバ群(図示省略)と、を有している。
制御部45は、マイクロプロセッサで構成されるCPU46と、各種制御プログラムを記憶しているROM47と、主記憶装置となるRAM48と、各種ソフトウェアが格納されるHDD(図示省略)(ハードディスクドライブ)と、それらをドライバ群に連絡する周辺制御回路49と、を備えており、これらは互いに内部バス50により接続されている。
まず、エアー排出動作の制御部45による制御について説明する。制御部45は、機能液滴吐出ヘッド11が非吐出状態であることを確認した後、流路切替バルブ187を真空ポンプ182側に切替え、真空ポンプ182を駆動する。これにより、圧力調整弁7の内部エアーは真空ポンプ182の吸引力によって圧力調整弁7から排出されて、エアーチューブ181を介し回収タンク183に回収される。この制御はタイマー制御となっており、真空ポンプ182は数秒間駆動した後、停止し、エアー排出動作を終了させる。なお、このエアー排出動作は、所定回数の機能液滴の吐出の後に自動的に行うように設定されているが、初期充填後においても任意に実行できるように設定しておくことが好ましい。
次に、洗浄動作の制御部45による制御について説明する。制御部45は、吸引動作と同様に、X・Y移動機構13を駆動して、機能液滴吐出ヘッド11をメンテナンス位置42に移動させるとともに、移動テーブル24を駆動して機能液滴吐出ヘッド11の直下に吸引キャップ81を移動させる。ここで、キャップ昇降機構86を駆動させて吸引キャップ81を機能液滴吐出ヘッド11のノズル面31に密着させる。(この場合、機能液タンク91と圧力調整弁7とを接続する流入コネクタ128を圧力調整弁7から取り外し、メクラ蓋(図示省略)で流入流路148を閉塞しておく。)この状態で、制御部45は、洗浄液バルブ189を開弁し、加圧ポンプ190を駆動するとともに、吸引ポンプ84を駆動させる。これにより、加圧ポンプ190の圧力と吸引ポンプ84の吸引力が相互に作用して圧力調整弁内に洗浄液が勢い良く通液される。これらの制御はエアー排出動作と同様に、タイマー制御になっており、制御部45は、洗浄設定時間両ポンプ84、194を駆動した後に加圧ポンプ190を停止させる。次に、吸引ポンプ84を駆動したまま洗浄液バルブ189を大気開放状態に切り替え、エアーチューブ181を介して圧力調整弁7内および機能液滴吐出ヘッド11内にエアーを導入する。そして、エアーを導入して流体検出センサ85が液無しを検出後、吸引ポンプ84を停止して洗浄動作を終了する。なお、機能液タンクを接続具から取り外して、機能液タンク91と同形状の洗浄液タンクを取り付け、吸引ポンプ84を駆動することによっても圧力調整弁7を洗浄することが可能である。
次に、本実施形態の液滴吐出装置1を用いて製造される電気光学装置(フラットパネルディスプレイ)として、カラーフィルタ、液晶表示装置、有機EL装置、プラズマディスプレイ(PDP装置)、電子放出装置(FED装置、SED装置)、更にこれら表示装置に形成されてなるアクティブマトリクス基板等を例に、これらの構造およびその製造方法について説明する。なお、アクティブマトリクス基板とは、薄膜トランジスタ、及び薄膜トランジスタに電気的に接続するソース線、データ線が形成された基板を言う。
先ず、液晶表示装置や有機EL装置等に組み込まれるカラーフィルタの製造方法について説明する。図10は、カラーフィルタの製造工程を示すフローチャート、図11は、製造工程順に示した本実施形態のカラーフィルタ500(フィルタ基体500A)の模式断面図である。
まず、ブラックマトリクス形成工程(S101)では、図11(a)に示すように、基板(W)501上にブラックマトリクス502を形成する。ブラックマトリクス502は、金属クロム、金属クロムと酸化クロムの積層体、または樹脂ブラック等により形成される。金属薄膜からなるブラックマトリクス502を形成するには、スパッタ法や蒸着法等を用いることができる。また、樹脂薄膜からなるブラックマトリクス502を形成する場合には、グラビア印刷法、フォトレジスト法、熱転写法等を用いることができる。
続いて、バンク形成工程(S102)において、ブラックマトリクス502上に重畳する状態でバンク503を形成する。即ち、まず図11(b)に示すように、基板501及びブラックマトリクス502を覆うようにネガ型の透明な感光性樹脂からなるレジスト層504を形成する。そして、その上面をマトリクスパターン形状に形成されたマスクフィルム505で被覆した状態で露光処理を行う。
さらに、図11(c)に示すように、レジスト層504の未露光部分をエッチング処理することによりレジスト層504をパターニングして、バンク503を形成する。なお、樹脂ブラックによりブラックマトリクスを形成する場合は、ブラックマトリクスとバンクとを兼用することが可能となる。
このバンク503とその下のブラックマトリクス502は、各画素領域507aを区画する区画壁部507bとなり、後の着色層形成工程において液滴吐出ヘッド11により着色層(成膜部)508R、508G、508Bを形成する際に機能液滴の着弾領域を規定する。
以上のブラックマトリクス形成工程及びバンク形成工程を経ることにより、上記フィルタ基体500Aが得られる。
なお、本実施形態においては、バンク503の材料として、塗膜表面が疎液(疎水)性となる樹脂材料を用いている。そして、基板(ガラス基板)501の表面が親液(親水)性であるので、後述する着色層形成工程においてバンク503(区画壁部507b)に囲まれた各画素領域507a内への液滴の着弾位置精度が向上する。
次に、着色層形成工程(S103)では、図11(d)に示すように、機能液滴吐出ヘッド11によって機能液滴を吐出して区画壁部507bで囲まれた各画素領域507a内に着弾させる。この場合、機能液滴吐出ヘッド11を用いて、R・G・Bの3色の機能液(フィルタ材料)を導入して、機能液滴の吐出を行う。なお、R・G・Bの3色の配列パターンとしては、ストライプ配列、モザイク配列およびデルタ配列等がある。
その後、乾燥処理(加熱等の処理)を経て機能液を定着させ、3色の着色層508R、508G、508Bを形成する。着色層508R、508G、508Bを形成したならば、保護膜形成工程(S104)に移り、図11(e)に示すように、基板501、区画壁部507b、および着色層508R、508G、508Bの上面を覆うように保護膜509を形成する。
即ち、基板501の着色層508R、508G、508Bが形成されている面全体に保護膜用塗布液が吐出された後、乾燥処理を経て保護膜509が形成される。
そして、保護膜509を形成した後、カラーフィルタ500は、次工程の透明電極となるITO(Indium Tin Oxide)などの膜付け工程に移行する。
図12は、上記のカラーフィルタ500を用いた液晶表示装置の一例としてのパッシブマトリックス型液晶装置(液晶装置)の概略構成を示す要部断面図である。この液晶装置520に、液晶駆動用IC、バックライト、支持体などの付帯要素を装着することによって、最終製品としての透過型液晶表示装置が得られる。なお、カラーフィルタ500は図11に示したものと同一であるので、対応する部位には同一の符号を付し、その説明は省略する。
この液晶装置520は、カラーフィルタ500、ガラス基板等からなる対向基板521、及び、これらの間に挟持されたSTN(Super Twisted Nematic)液晶組成物からなる液晶層522により概略構成されており、カラーフィルタ500を図中上側(観測者側)に配置している。
なお、図示していないが、対向基板521およびカラーフィルタ500の外面(液晶層522側とは反対側の面)には偏光板がそれぞれ配設され、また対向基板521側に位置する偏光板の外側には、バックライトが配設されている。
カラーフィルタ500の保護膜509上(液晶層側)には、図12において左右方向に長尺な短冊状の第1電極523が所定の間隔で複数形成されており、この第1電極523のカラーフィルタ500側とは反対側の面を覆うように第1配向膜524が形成されている。
一方、対向基板521におけるカラーフィルタ500と対向する面には、カラーフィルタ500の第1電極523と直交する方向に長尺な短冊状の第2電極526が所定の間隔で複数形成され、この第2電極526の液晶層522側の面を覆うように第2配向膜527が形成されている。これらの第1電極523および第2電極526は、ITOなどの透明導電材料により形成されている。
液晶層522内に設けられたスペーサ528は、液晶層522の厚さ(セルギャップ)を一定に保持するための部材である。また、シール材529は液晶層522内の液晶組成物が外部へ漏出するのを防止するための部材である。なお、第1電極523の一端部は引き回し配線523aとしてシール材529の外側まで延在している。
そして、第1電極523と第2電極526とが交差する部分が画素であり、この画素となる部分に、カラーフィルタ500の着色層508R、508G、508Bが位置するように構成されている。
通常の製造工程では、カラーフィルタ500に、第1電極523のパターニングおよび第1配向膜524の塗布を行ってカラーフィルタ500側の部分を作成すると共に、これとは別に対向基板521に、第2電極526のパターニングおよび第2配向膜527の塗布を行って対向基板521側の部分を作成する。その後、対向基板521側の部分にスペーサ528およびシール材529を作り込み、この状態でカラーフィルタ500側の部分を貼り合わせる。次いで、シール材529の注入口から液晶層522を構成する液晶を注入し、注入口を閉止する。その後、両偏光板およびバックライトを積層する。
実施形態の液滴吐出装置1は、例えば上記のセルギャップを構成するスペーサ材料(機能液)を塗布すると共に、対向基板521側の部分にカラーフィルタ500側の部分を貼り合わせる前に、シール材529で囲んだ領域に液晶(機能液)を均一に塗布することが可能である。また、上記のシール材529の印刷を、機能液滴吐出ヘッド11で行うことも可能である。さらに、第1・第2両配向膜524,527の塗布を機能液滴吐出ヘッド11で行うことも可能である。
図13は、本実施形態において製造したカラーフィルタ500を用いた液晶装置の第2の例の概略構成を示す要部断面図である。
この液晶装置530が上記液晶装置520と大きく異なる点は、カラーフィルタ500を図中下側(観測者側とは反対側)に配置した点である。
この液晶装置530は、カラーフィルタ500とガラス基板等からなる対向基板531との間にSTN液晶からなる液晶層532が挟持されて概略構成されている。なお、図示していないが、対向基板531およびカラーフィルタ500の外面には偏光板等がそれぞれ配設されている。
カラーフィルタ500の保護膜509上(液晶層532側)には、図中奥行き方向に長尺な短冊状の第1電極533が所定の間隔で複数形成されており、この第1電極533の液晶層532側の面を覆うように第1配向膜534が形成されている。
対向基板531のカラーフィルタ500と対向する面上には、カラーフィルタ500側の第1電極533と直交する方向に延在する複数の短冊状の第2電極536が所定の間隔で形成され、この第2電極536の液晶層532側の面を覆うように第2配向膜537が形成されている。
液晶層532には、この液晶層532の厚さを一定に保持するためのスペーサ538と、液晶層532内の液晶組成物が外部へ漏出するのを防止するためのシール材539が設けられている。
そして、上記した液晶装置520と同様に、第1電極533と第2電極536との交差する部分が画素であり、この画素となる部位に、カラーフィルタ500の着色層508R、508G、508Bが位置するように構成されている。
図14は、本発明を適用したカラーフィルタ500を用いて液晶装置を構成した第3の例を示したもので、透過型のTFT(Thin Film Transistor)型液晶装置の概略構成を示す分解斜視図である。
この液晶装置550は、カラーフィルタ500を図中上側(観測者側)に配置したものである。
この液晶装置550は、カラーフィルタ500と、これに対向するように配置された対向基板551と、これらの間に挟持された図示しない液晶層と、カラーフィルタ500の上面側(観測者側)に配置された偏光板555と、対向基板551の下面側に配設された偏光板(図示せず)とにより概略構成されている。
カラーフィルタ500の保護膜509の表面(対向基板551側の面)には液晶駆動用の電極556が形成されている。この電極556は、ITO等の透明導電材料からなり、後述の画素電極560が形成される領域全体を覆う全面電極となっている。また、この電極556の画素電極560とは反対側の面を覆った状態で配向膜557が設けられている。
対向基板551のカラーフィルタ500と対向する面には絶縁層558が形成されており、この絶縁層558上には、走査線561及び信号線562が互いに直交する状態で形成されている。そして、これらの走査線561と信号線562とに囲まれた領域内には画素電極560が形成されている。なお、実際の液晶装置では、画素電極560上に配向膜が設けられるが、図示を省略している。
また、画素電極560の切欠部と走査線561と信号線562とに囲まれた部分には、ソース電極、ドレイン電極、半導体、およびゲート電極とを具備する薄膜トランジスタ563が組み込まれて構成されている。そして、走査線561と信号線562に対する信号の印加によって薄膜トランジスタ563をオン・オフして画素電極560への通電制御を行うことができるように構成されている。
なお、上記の各例の液晶装置520,530,550は、透過型の構成としたが、反射層あるいは半透過反射層を設けて、反射型の液晶装置あるいは半透過反射型の液晶装置とすることもできる。
次に、図15は、有機EL装置の表示領域(以下、単に表示装置600と称する)の要部断面図である。
この表示装置600は、基板(W)601上に、回路素子部602、発光素子部603及び陰極604が積層された状態で概略構成されている。
この表示装置600においては、発光素子部603から基板601側に発した光が、回路素子部602及び基板601を透過して観測者側に出射されるとともに、発光素子部603から基板601の反対側に発した光が陰極604により反射された後、回路素子部602及び基板601を透過して観測者側に出射されるようになっている。
回路素子部602と基板601との間にはシリコン酸化膜からなる下地保護膜606が形成され、この下地保護膜606上(発光素子部603側)に多結晶シリコンからなる島状の半導体膜607が形成されている。この半導体膜607の左右の領域には、ソース領域607a及びドレイン領域607bが高濃度陽イオン打ち込みによりそれぞれ形成されている。そして陽イオンが打ち込まれない中央部がチャネル領域607cとなっている。
また、回路素子部602には、下地保護膜606及び半導体膜607を覆う透明なゲート絶縁膜608が形成され、このゲート絶縁膜608上の半導体膜607のチャネル領域607cに対応する位置には、例えばAl、Mo、Ta、Ti、W等から構成されるゲート電極609が形成されている。このゲート電極609及びゲート絶縁膜608上には、透明な第1層間絶縁膜611aと第2層間絶縁膜611bが形成されている。また、第1、第2層間絶縁膜611a、611bを貫通して、半導体膜607のソース領域607a、ドレイン領域607bにそれぞれ連通するコンタクトホール612a,612bが形成されている。
そして、第2層間絶縁膜611b上には、ITO等からなる透明な画素電極613が所定の形状にパターニングされて形成され、この画素電極613は、コンタクトホール612aを通じてソース領域607aに接続されている。
また、第1層間絶縁膜611a上には電源線614が配設されており、この電源線614は、コンタクトホール612bを通じてドレイン領域607bに接続されている。
このように、回路素子部602には、各画素電極613に接続された駆動用の薄膜トランジスタ615がそれぞれ形成されている。
上記発光素子部603は、複数の画素電極613上の各々に積層された機能層617と、各画素電極613及び機能層617の間に備えられて各機能層617を区画するバンク部618とにより概略構成されている。
これら画素電極613、機能層617、及び、機能層617上に配設された陰極604によって発光素子が構成されている。なお、画素電極613は、平面視略矩形状にパターニングされて形成されており、各画素電極613の間にバンク部618が形成されている。
バンク部618は、例えばSiO、SiO2、TiO2等の無機材料により形成される無機物バンク層618a(第1バンク層)と、この無機物バンク層618a上に積層され、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等の耐熱性、耐溶媒性に優れたレジストにより形成される断面台形状の有機物バンク層618b(第2バンク層)とにより構成されている。このバンク部618の一部は、画素電極613の周縁部上に乗上げた状態で形成されている。
そして、各バンク部618の間には、画素電極613に対して上方に向けて次第に拡開した開口部619が形成されている。
上記機能層617は、開口部619内において画素電極613上に積層状態で形成された正孔注入/輸送層617aと、この正孔注入/輸送層617a上に形成された発光層617bとにより構成されている。なお、この発光層617bに隣接してその他の機能を有する他の機能層を更に形成しても良い。例えば、電子輸送層を形成する事も可能である。
正孔注入/輸送層617aは、画素電極613側から正孔を輸送して発光層617bに注入する機能を有する。この正孔注入/輸送層617aは、正孔注入/輸送層形成材料を含む第1組成物(機能液)を吐出することで形成される。正孔注入/輸送層形成材料としては、公知の材料を用いる。
発光層617bは、赤色(R)、緑色(G)、又は青色(B)の何れかに発光するもので、発光層形成材料(発光材料)を含む第2組成物(機能液)を吐出することで形成される。第2組成物の溶媒(非極性溶媒)としては、正孔注入/輸送層617aに対して不溶な公知の材料を用いることが好ましく、このような非極性溶媒を発光層617bの第2組成物に用いることにより、正孔注入/輸送層617aを再溶解させることなく発光層617bを形成することができる。
そして、発光層617bでは、正孔注入/輸送層617aから注入された正孔と、陰極604から注入される電子が発光層で再結合して発光するように構成されている。
陰極604は、発光素子部603の全面を覆う状態で形成されており、画素電極613と対になって機能層617に電流を流す役割を果たす。なお、この陰極604の上部には図示しない封止部材が配置される。
次に、上記の表示装置600の製造工程を図16〜図24を参照して説明する。
この表示装置600は、図16に示すように、バンク部形成工程(S111)、表面処理工程(S112)、正孔注入/輸送層形成工程(S113)、発光層形成工程(S114)、及び対向電極形成工程(S115)を経て製造される。なお、製造工程は例示するものに限られるものではなく必要に応じてその他の工程が除かれる場合、また追加される場合もある。
まず、バンク部形成工程(S111)では、図17に示すように、第2層間絶縁膜611b上に無機物バンク層618aを形成する。この無機物バンク層618aは、形成位置に無機物膜を形成した後、この無機物膜をフォトリソグラフィ技術等によりパターニングすることにより形成される。このとき、無機物バンク層618aの一部は画素電極613の周縁部と重なるように形成される。
無機物バンク層618aを形成したならば、図18に示すように、無機物バンク層618a上に有機物バンク層618bを形成する。この有機物バンク層618bも無機物バンク層618aと同様にフォトリソグラフィ技術等によりパターニングして形成される。
このようにしてバンク部618が形成される。また、これに伴い、各バンク部618間には、画素電極613に対して上方に開口した開口部619が形成される。この開口部619は、画素領域を規定する。
表面処理工程(S112)では、親液化処理及び撥液化処理が行われる。親液化処理を施す領域は、無機物バンク層618aの第1積層部618aa及び画素電極613の電極面613aであり、これらの領域は、例えば酸素を処理ガスとするプラズマ処理によって親液性に表面処理される。このプラズマ処理は、画素電極613であるITOの洗浄等も兼ねている。
また、撥液化処理は、有機物バンク層618bの壁面618s及び有機物バンク層618bの上面618tに施され、例えば4フッ化メタンを処理ガスとするプラズマ処理によって表面がフッ化処理(撥液性に処理)される。
この表面処理工程を行うことにより、機能液滴吐出ヘッド11を用いて機能層617を形成する際に、機能液滴を画素領域に、より確実に着弾させることができ、また、画素領域に着弾した機能液滴が開口部619から溢れ出るのを防止することが可能となる。
そして、以上の工程を経ることにより、表示装置基体600Aが得られる。この表示装置基体600Aは、図1に示した液滴吐出装置1のセットテーブル56に載置され、以下の正孔注入/輸送層形成工程(S113)及び発光層形成工程(S114)が行われる。
図19に示すように、正孔注入/輸送層形成工程(S113)では、機能液滴吐出ヘッド11から正孔注入/輸送層形成材料を含む第1組成物を画素領域である各開口部619内に吐出する。その後、図19に示すように、乾燥処理及び熱処理を行い、第1組成物に含まれる極性溶媒を蒸発させ、画素電極(電極面613a)613上に正孔注入/輸送層617aを形成する。
次に発光層形成工程(S114)について説明する。この発光層形成工程では、上述したように、正孔注入/輸送層617aの再溶解を防止するために、発光層形成の際に用いる第2組成物の溶媒として、正孔注入/輸送層617aに対して不溶な非極性溶媒を用いる。
しかしその一方で、正孔注入/輸送層617aは、非極性溶媒に対する親和性が低いため、非極性溶媒を含む第2組成物を正孔注入/輸送層617a上に吐出しても、正孔注入/輸送層617aと発光層617bとを密着させることができなくなるか、あるいは発光層617bを均一に塗布できない虞がある。
そこで、非極性溶媒ならびに発光層形成材料に対する正孔注入/輸送層617aの表面の親和性を高めるために、発光層形成の前に表面処理(表面改質処理)を行うことが好ましい。この表面処理は、発光層形成の際に用いる第2組成物の非極性溶媒と同一溶媒またはこれに類する溶媒である表面改質材を、正孔注入/輸送層617a上に塗布し、これを乾燥させることにより行う。
このような処理を施すことで、正孔注入/輸送層617aの表面が非極性溶媒になじみやすくなり、この後の工程で、発光層形成材料を含む第2組成物を正孔注入/輸送層617aに均一に塗布することができる。
そして次に、図21に示すように、各色のうちの何れか(図21の例では青色(B))に対応する発光層形成材料を含有する第2組成物を機能液滴として画素領域(開口部619)内に所定量打ち込む。画素領域内に打ち込まれた第2組成物は、正孔注入/輸送層617a上に広がって開口部619内に満たされる。なお、万一、第2組成物が画素領域から外れてバンク部618の上面618t上に着弾した場合でも、この上面618tは、上述したように撥液処理が施されているので、第2組成物が開口部619内に転がり込み易くなっている。
その後、乾燥工程等を行う事により、吐出後の第2組成物を乾燥処理し、第2組成物に含まれる非極性溶媒を蒸発させ、図22に示すように、正孔注入/輸送層617a上に発光層617bが形成される。この図の場合、青色(B)に対応する発光層617bが形成されている。
同様に、機能液滴吐出ヘッド11を用い、図23に示すように、上記した青色(B)に対応する発光層617bの場合と同様の工程を順次行い、他の色(赤色(R)及び緑色(G))に対応する発光層617bを形成する。なお、発光層617bの形成順序は、例示した順序に限られるものではなく、どのような順番で形成しても良い。例えば、発光層形成材料に応じて形成する順番を決める事も可能である。また、R・G・Bの3色の配列パターンとしては、ストライプ配列、モザイク配列およびデルタ配列等がある。
以上のようにして、画素電極613上に機能層617、即ち、正孔注入/輸送層617a及び発光層617bが形成される。そして、対向電極形成工程(S115)に移行する。
対向電極形成工程(S115)では、図24に示すように、発光層617b及び有機物バンク層618bの全面に陰極604(対向電極)を、例えば蒸着法、スパッタ法、CVD法等によって形成する。この陰極604は、本実施形態においては、例えば、カルシウム層とアルミニウム層とが積層されて構成されている。
この陰極604の上部には、電極としてのAl膜、Ag膜や、その酸化防止のためのSiO2、SiN等の保護層が適宜設けられる。
このようにして陰極604を形成した後、この陰極604の上部を封止部材により封止する封止処理や配線処理等のその他処理等を施すことにより、表示装置600が得られる。
次に、図25は、プラズマ型表示装置(PDP装置:以下、単に表示装置700と称する)の要部分解斜視図である。なお、同図では表示装置700を、その一部を切り欠いた状態で示してある。
この表示装置700は、互いに対向して配置された第1基板701、第2基板702、及びこれらの間に形成される放電表示部703を含んで概略構成される。放電表示部703は、複数の放電室705により構成されている。これらの複数の放電室705のうち、赤色放電室705R、緑色放電室705G、青色放電室705Bの3つの放電室705が組になって1つの画素を構成するように配置されている。
第1基板701の上面には所定の間隔で縞状にアドレス電極706が形成され、このアドレス電極706と第1基板701の上面とを覆うように誘電体層707が形成されている。誘電体層707上には、各アドレス電極706の間に位置し、且つ各アドレス電極706に沿うように隔壁708が立設されている。この隔壁708は、図示するようにアドレス電極706の幅方向両側に延在するものと、アドレス電極706と直交する方向に延設された図示しないものを含む。
そして、この隔壁708によって仕切られた領域が放電室705となっている。
放電室705内には蛍光体709が配置されている。蛍光体709は、赤(R)、緑(G)、青(B)の何れかの色の蛍光を発光するもので、赤色放電室705Rの底部には赤色蛍光体709Rが、緑色放電室705Gの底部には緑色蛍光体709Gが、青色放電室705Bの底部には青色蛍光体709Bが各々配置されている。
第2基板702の図中下側の面には、上記アドレス電極706と直交する方向に複数の表示電極711が所定の間隔で縞状に形成されている。そして、これらを覆うように誘電体層712、及びMgOなどからなる保護膜713が形成されている。
第1基板701と第2基板702とは、アドレス電極706と表示電極711が互いに直交する状態で対向させて貼り合わされている。なお、上記アドレス電極706と表示電極711は図示しない交流電源に接続されている。
そして、各電極706,711に通電することにより、放電表示部703において蛍光体709が励起発光し、カラー表示が可能となる。
本実施形態においては、上記アドレス電極706、表示電極711、及び蛍光体709を、図1に示した液滴吐出装置1を用いて形成することができる。以下、第1基板701におけるアドレス電極706の形成工程を例示する。
この場合、第1基板701を液滴吐出装置1のセットテーブル56に載置された状態で以下の工程が行われる。
まず、機能液滴吐出ヘッド11により、導電膜配線形成用材料を含有する液体材料(機能液)を機能液滴としてアドレス電極形成領域に着弾させる。この液体材料は、導電膜配線形成用材料として、金属等の導電性微粒子を分散媒に分散したものである。この導電性微粒子としては、金、銀、銅、パラジウム、又はニッケル等を含有する金属微粒子や、導電性ポリマー等が用いられる。
補充対象となる全てのアドレス電極形成領域について液体材料の補充が終了したならば、吐出後の液体材料を乾燥処理し、液体材料に含まれる分散媒を蒸発させることによりアドレス電極706が形成される。
ところで、上記においてはアドレス電極706の形成を例示したが、上記表示電極711及び蛍光体709についても上記各工程を経ることにより形成することができる。
表示電極711の形成の場合、アドレス電極706の場合と同様に、導電膜配線形成用材料を含有する液体材料(機能液)を機能液滴として表示電極形成領域に着弾させる。
また、蛍光体709の形成の場合には、各色(R,G,B)に対応する蛍光材料を含んだ液体材料(機能液)を液滴吐出ヘッド11から液滴として吐出し、対応する色の放電室705内に着弾させる。
次に、図26は、電子放出装置(FED装置あるいはSED装置ともいう:以下、単に表示装置800と称する)の要部断面図である。なお、同図では表示装置800を、その一部を断面として示してある。
この表示装置800は、互いに対向して配置された第1基板801、第2基板802、及びこれらの間に形成される電界放出表示部803を含んで概略構成される。電界放出表示部803は、マトリクス状に配置した複数の電子放出部805により構成されている。
第1基板801の上面には、カソード電極806を構成する第1素子電極806aおよび第2素子電極806bが相互に直交するように形成されている。また、第1素子電極806aおよび第2素子電極806bで仕切られた部分には、ギャップ808を形成した導電性膜807が形成されている。すなわち、第1素子電極806a、第2素子電極806bおよび導電性膜807により複数の電子放出部805が構成されている。導電性膜807は、例えば酸化パラジウム(PdO)等で構成され、またギャップ808は、導電性膜807を成膜した後、フォーミング等で形成される。
第2基板802の下面には、カソード電極806に対峙するアノード電極809が形成されている。アノード電極809の下面には、格子状のバンク部811が形成され、このバンク部811で囲まれた下向きの各開口部812に、電子放出部805に対応するように蛍光体813が配置されている。蛍光体813は、赤(R)、緑(G)、青(B)の何れかの色の蛍光を発光するもので、各開口部812には、赤色蛍光体813R、緑色蛍光体813Gおよび青色蛍光体813Bが、上記した所定のパターンで配置されている。
そして、このように構成した第1基板801と第2基板802とは、微小な間隙を存して貼り合わされている。この表示装置800では、導電性膜(ギャップ808)807を介して、陰極である第1素子電極806aまたは第2素子電極806bから飛び出す電子を、陽極であるアノード電極809に形成した蛍光体813に当てて励起発光し、カラー表示が可能となる。
この場合も、他の実施形態と同様に、第1素子電極806a、第2素子電極806b、導電性膜807およびアノード電極809を、液滴吐出装置1を用いて形成することができると共に、各色の蛍光体813R,813G,813Bを、液滴吐出装置1を用いて形成することができる。
第1素子電極806a、第2素子電極806bおよび導電性膜807は、図27(a)に示す平面形状を有しており、これらを成膜する場合には、図27(b)に示すように、予め第1素子電極806a、第2素子電極806bおよび導電性膜807を作り込む部分を残して、バンク部BBを形成(フォトリソグラフィ法)する。次に、バンク部BBにより構成された溝部分に、第1素子電極806aおよび第2素子電極806bを形成(液滴吐出装置1によるインクジェット法)し、その溶剤を乾燥させて成膜を行った後、導電性膜807を形成(液滴吐出装置1によるインクジェット法)する。そして、導電性膜807を成膜後、バンク部BBを取り除き(アッシング剥離処理)、上記のフォーミング処理に移行する。なお、上記の有機EL装置の場合と同様に、第1基板801および第2基板802に対する親液化処理や、バンク部811,BBに対する撥液化処理を行うことが、好ましい。
また、他の電気光学装置としては、金属配線形成、レンズ形成、レジスト形成および光拡散体形成等の装置が考えられる。上記した液滴吐出装置1を各種の電気光学装置(デバイス)の製造に用いることにより、各種の電気光学装置を効率的に製造することが可能である。
液滴吐出装置の平面模式図である。 液滴吐出装置の側面模式図である。 機能液パックから機能液滴吐出ヘッドに至る機能液流路を示す側面模式図である。 圧力調整弁廻りの機能液流路を示す側面模式図である。 圧力調整弁の外観斜視図である。 (a)は圧力調整弁の縦断面図、(b)は圧力調整弁の正面図である。 (a)は圧力調整弁の縦断面図、(b)は1次室周りの拡大断面図である。 圧力調整弁の動作原理を説明する説明図である。 機能液供給機構の構成を示す回路図である。 カラーフィルタ製造工程を説明するフローチャートである。 (a)〜(e)は、製造工程順に示したカラーフィルタの模式断面図である。 本発明を適用したカラーフィルタを用いた液晶装置の概略構成を示す要部断面図である。 本発明を適用したカラーフィルタを用いた第2の例の液晶装置の概略構成を示す要部断面図である。 本発明を適用したカラーフィルタを用いた第3の例の液晶装置の概略構成を示す要部断面図である。 有機EL装置である表示装置の要部断面図である。 有機EL装置である表示装置の製造工程を説明するフローチャートである。 無機物バンク層の形成を説明する工程図である。 有機物バンク層の形成を説明する工程図である。 正孔注入/輸送層を形成する過程を説明する工程図である。 正孔注入/輸送層が形成された状態を説明する工程図である。 青色の発光層を形成する過程を説明する工程図である。 青色の発光層が形成された状態を説明する工程図である。 各色の発光層が形成された状態を説明する工程図である。 陰極の形成を説明する工程図である。 プラズマ型表示装置(PDP装置)である表示装置の要部分解斜視図である。 電子放出装置(FED装置)である表示装置の要部断面図である。 表示装置の電子放出部廻りの平面図(a)およびその形成方法を示す平面図(b)である。
符号の説明
1 液滴吐出装置 7 圧力調整弁
8 エアー吸引手段 9 弁洗浄手段
11 機能液滴吐出 12 ヘッド制御手段
13 X・Y移動機構 22 機能液吸引手段(洗浄液吸引手段)
31 ノズル面 81 キャップ
91 機能液タンク 121 バルブハウジング
122 1次室 123 2次室
125 ダイヤフラム 124 連通流路
144 1次室側エア抜き部 152 頂部
169 2次室側エア抜き部 174 頂部
186 洗浄液供給手段 187 流路切替バルブ
W ワーク

Claims (13)

  1. 機能液タンクからバルブハウジング内の1次室に導入した機能液を、バルブハウジング内の2次室を介して機能液滴吐出ヘッドに重力供給するとともに、
    大気に面し前記2次室の1つの面を構成する円形のダイヤフラムにより、大気圧を調整基準圧力として、前記1次室と前記2次室とを連通する連通流路に設けた弁体を開閉動作させて、前記2次室を圧力調整する圧力調整弁において、
    前記バルブハウジングに形成され、前記1次室の内部エアーを排出する1次室側エア抜き部と、
    前記バルブハウジングに形成され、前記2次室の内部エアーを排出する2次室側エア抜き部と、を備えたことを特徴とする圧力調整弁。
  2. 前記1次室および前記2次室は相互に隣接して配設されるとともに前記ダイヤフラムと同心の略円柱状に形成され、
    前記1次室側エア抜き部は前記1次室の頂部に開口し、前記2次室側エア抜き部は前記2次室の頂部に開口していることを特徴とする請求項1に記載の圧力調整弁。
  3. 前記1次室は、前記2次室側に向かって細くなる円錐台形状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の圧力調整弁。
  4. 前記ダイヤフラムに対面する前記2次室の他方の面は、前記ダイヤフラムの変位形態に倣って、テーパ形状に形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の圧力調整弁。
  5. 機能液を貯留する前記機能液タンクと、
    前記機能液滴吐出ヘッドに接続する請求項1ないし4のいずれかに記載の圧力調整弁と、
    上流端部を前記機能液タンクに接続するとともに下流端部を前記圧力調整弁に接続する機能液供給流路と、を備えたことを特徴とする機能液供給機構。
  6. エアー流路を介して前記圧力調整弁の前記1次室側エア抜き部および前記2次室側エア抜き部に連通するエアー吸引手段を、更に備えたことを特徴とする請求項5に記載の機能液供給機構。
  7. 前記エアー吸引手段を制御する制御手段を、更に備え、
    前記制御手段は、前記機能液滴吐出ヘッドの吐出休止時に前記エアー吸引手段を駆動させることを特徴とする請求項6に記載の機能液供給機構。
  8. 前記圧力調整弁のバルブ内流路を洗浄する弁洗浄手段を更に備え、
    前記弁洗浄手段は、洗浄液を前記バルブ内流路に供給する洗浄液供給手段と、
    前記エアー流路に介設され、前記エアー吸引手段と前記洗浄液供給手段とを相互に流路切替えする流路切替バルブと、
    前記機能液滴吐出ヘッドのノズル面に密着したキャップを介して、前記洗浄液を吸引する洗浄液吸引手段と、を有していることを特徴とする請求項6または7に記載の機能液供給機構。
  9. 前記洗浄液吸引手段は、前記機能液滴吐出ヘッドから機能液を吸引する機能液吸引手段を兼ねていることを特徴とする請求項8に記載の機能液供給機構。
  10. 請求項5ないし9のいずれかに記載の機能液供給機構と、
    ワークに対し機能液滴を吐出する前記機能液滴吐出ヘッドと、
    前記ワークを前記機能液滴吐出ヘッドに対してX軸方向およびY軸方向に相対移動させるX・Y移動機構と、を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
  11. 請求項10に記載の液滴吐出装置を用い、前記ワークに前記機能液滴による成膜部を形成することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  12. 請求項10に記載の液滴吐出装置を用い、前記ワークに前記機能液滴による成膜部を形成したことを特徴とする電気光学装置。
  13. 請求項11に記載の電気光学装置の製造方法により製造した電気光学装置または請求項12に記載の電気光学装置を搭載したことを特徴とする電子機器。
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