JP2006082057A - 有機性排液処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】オゾンガスによる汚泥改質手段を備える有機性排液処理装置において、オゾン発生器全体で必要な電力量を削減し、これにより汚泥改質コストの低減を図る。汚泥改質における排オゾンガスを有効利用して、その処理コストを削減する。
【解決手段】有機性排液を生物処理し、生物処理処理液を固液分離し、分離液の少なくとも一部を系外へ排出し、固液分離手段2で分離された濃縮汚泥および/または生物処理槽1から引き抜かれた汚泥を、オゾン発生器5で発生させたオゾンガスと接触させて改質する有機性排液処理装置において、オゾン発生器5を冷却するための熱交換器7A,7Bを設け、固液分離手段2で分離された分離液を含む液体を冷却媒体としてオゾン発生器5を熱交換器7A,7Bで冷却する。
【選択図】図1
【解決手段】有機性排液を生物処理し、生物処理処理液を固液分離し、分離液の少なくとも一部を系外へ排出し、固液分離手段2で分離された濃縮汚泥および/または生物処理槽1から引き抜かれた汚泥を、オゾン発生器5で発生させたオゾンガスと接触させて改質する有機性排液処理装置において、オゾン発生器5を冷却するための熱交換器7A,7Bを設け、固液分離手段2で分離された分離液を含む液体を冷却媒体としてオゾン発生器5を熱交換器7A,7Bで冷却する。
【選択図】図1
Description
本発明は、オゾンガスによる汚泥改質手段を備える有機性排液処理装置に係り、特に、この汚泥改質手段の必要電力量を低減した有機性排液処理装置に関する。
有機性汚泥、し尿、食品排水等のスラリー状の高濃度有機性排液を、嫌気性微生物の存在下にメタン発酵によって処理する嫌気性消化方法は、排液の処理と同時に排液から有効利用可能なメタンガスを回収できる方法として、古くから行われている方法である。
このような嫌気性消化処理においては、未分解物質及び嫌気性微生物を主体とする汚泥(消化汚泥)が生成する。従来、生成した汚泥は機械脱水した後、焼却、埋立等により処理されている。
嫌気性消化処理により生成する汚泥を減容化し、有機性排液からメタンガスをより多く回収することができる装置として、特開平9−206785号公報には、消化汚泥をオゾンガスで処理することにより改質した後、この改質汚泥を曝気槽に返送する嫌気性消化装置が記載されている。この装置は消化汚泥をオゾン処理して易生物分解性に改質した後、曝気槽に戻して嫌気性微生物の基質としてさらに分解するものであり、有機性排液からより多くのメタンガスを回収するのに有効な装置である。
また、特開2001−269697号公報には、有機性排液を生物学的に硝化・脱窒処理する方法において、処理系統から引き抜いた汚泥をオゾンガスにより易生物分解性に改質した後脱窒槽に返送する方法が提案されている。
しかし、オゾンガスによる汚泥改質処理はオゾン発生器での必要電力量が多く、このために処理コストが高くつくという欠点があった。これは、次のような理由による。
即ち、通常のオゾン発生器では、投入電力の約10%がオゾン生成に使われるに過ぎず、残りの90%は熱として失われている。そして、オゾン発生器の運転で放電管などの発熱部分が高温になるに従い、オゾン発生効率が低下し、電力がさらに消費される。このため、オゾン発生器の運転中は常時専用のチラーにてオゾン発生器の放熱部分を冷却する必要があり、このチラー運転のみでオゾン発生器全体で必要な電力の約30%を消費している。
また、汚泥と接触した後の排オゾンガスは、気液分離された後、熱分解装置、触媒、活性炭などにより排オゾン処理されるのみで、有益な用途が無く、この排オゾンガスの処理費用も、有機性排液の処理コストを増加させる要因となっている。
特開平9−206785号公報
特開2001−269697号公報
本発明は、上記従来の問題点を解決し、オゾンガスによる汚泥改質手段を備える有機性排液処理装置において、オゾン発生器全体で必要な電力量を削減し、これにより汚泥改質コストの低減を図る有機性排液処理装置を提供することを目的とする。
本発明はまた、汚泥改質における排オゾンガスを有効利用して、その処理コストを削減する有機性排液処理装置を提供することを目的とする。
本発明(請求項1)の有機性排液処理装置は、有機性排液を生物処理する生物処理槽と、該生物処理槽の処理液を固液分離し、分離液の少なくとも一部を系外へ排出する固液分離手段と、該固液分離手段で分離された濃縮汚泥および/または前記生物処理槽から引き抜かれた汚泥を、オゾン発生器で発生させたオゾンガスと接触させて改質する汚泥改質手段とを有する有機性排液処理装置において、前記オゾン発生器を冷却するための熱交換器と、該熱交換器に、前記固液分離手段で分離された分離液を含む液体を冷却媒体として送液するための送液手段とを設けたことを特徴とする。
本発明(請求項2)の有機性排液処理装置は、有機性排液を生物処理する生物処理槽と、該生物処理槽の処理液を固液分離し、分離液の少なくとも一部を系外へ排出する第1の固液分離手段と、該第1の固液分離手段で分離された分離汚泥の少なくとも一部が導入される嫌気性消化槽と、該嫌気性消化槽の処理液を固液分離する第2の固液分離手段と、該第2の固液分離手段で分離された濃縮汚泥および/または前記嫌気性消化槽から引き抜かれた汚泥を、オゾン発生器で発生させたオゾンガスと接触させて改質する汚泥改質手段とを有する有機性排液処理装置において、前記オゾン発生器を冷却するための熱交換器と、該熱交換器に、前記第1の固液分離手段で分離された分離液を含む液体を冷却媒体として送液するための送液手段とを設けたことを特徴とする。
請求項3の有機性排液処理装置は、請求項2に記載の有機性排液処理装置において、前記生物処理槽が曝気槽であることを特徴とする。
請求項4の有機性排液処理装置は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の有機性排液処理装置において、前記熱交換器を洗浄する洗浄手段を設けたことを特徴とする。
請求項5の有機性排液処理装置は、請求項4に記載の有機性排液処理装置において、前記洗浄手段が、前記オゾン発生器で発生させたオゾンガスの一部および/または前記改質手段から排出される排オゾンガスを用いて調製されたオゾン水により洗浄する手段であることを特徴とする。
請求項6の有機性排液処理装置は、請求項4または5に記載の有機性排液処理装置において、前記熱交換器が複数設けられ、一部の熱交換器が前記洗浄手段により洗浄されているときに、その他の熱交換器で前記オゾン発生器を冷却する構成となっていることを特徴とする。
請求項7の有機性排液処理装置は、請求項4ないし6のいずれかに記載の有機性排液処理装置において、熱交換器前後にそれぞれ圧力センサが設けられ、該熱交換器前後の圧力センサが提示する差圧が所定値に到達した場合に、前記洗浄手段が作動するように制御する制御手段が設けられていることを特徴とする。
請求項8の有機性排液処理装置は、請求項4ないし7のいずれかに記載の有機性排液処理装置において、熱交換器前後にそれぞれ温度センサが設けられ、該熱交換器前後の温度センサが提示する温度差が所定値に到達した場合に、前記洗浄手段が作動するように制御する制御手段が設けられていることを特徴とする。
本発明の有機性排液処理装置によれば、オゾン発生器を冷却するための熱交換器を設け、この熱交換器で生物処理液を固液分離して得られた分離液、即ち、比較的水温の低い放流水との熱交換でオゾン発生器を冷却することにより、チラーを不要とし、後述の実施例に示すように、オゾン発生器全体で必要な電力を従来に比べて25%も削減することが可能となる。このため、生物処理における汚泥改質コストを低減することができる。
請求項4の有機性排液処理装置によれば、熱交換器を洗浄手段で洗浄して熱交換器におけるバイオファウリングを防止することができる。即ち、生物処理液を固液分離して得られる分離液は、熱交換器での主なファウリングの原因であるスケール、腐食等の阻害を起こす可能性が低い水質のものではあるが、若干のBODや栄養塩類、菌体を含むものであるため、熱交換部分でスライム生成に伴うバイオファウリングを起こす可能性がある。このため、熱交換器は定期的に洗浄を行うことが好ましい。
請求項5の有機性排液処理装置によれば、この洗浄手段の洗浄水として、オゾン発生器で発生させたオゾンガスの一部および/または改質手段から排出される排オゾンガスを用いて調製されたオゾン水を用いることにより、通常の洗浄用薬品の使用量を低減することができる。特に、排オゾンガスを用いて調製されたオゾン水を用いることにより、排オゾンガス量を低減して排オゾンガスの処理コストの低減、排オゾンガス処理設備の小型化を図ることができる。
請求項6の有機性排液処理装置によれば、熱交換器を複数設け、洗浄を行う熱交換器と熱交換を行う熱交換器とを切り換えることにより、熱交換器の洗浄を行いつつ、オゾン発生器を連続的に冷却することが可能となる。
請求項7,8の有機性排液処理装置によれば、熱交換器前後に取り付けた圧力センサの差圧、または温度センサの温度差から、熱交換器のバイオファウリングを自動的に感知して洗浄することができ、メンテナンスに要する時間と人手を低減することができる。
以下に図面を参照して本発明の有機性排液処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
図1(a)は本発明の有機性排液処理装置の実施の形態を示す系統図であり、図1(b)は図1(a)の汚泥改質装置の詳細を示す系統図である。図2は、本発明の有機性排液処理装置の他の実施の形態を示す系統図である。図1,2において、同一機能を奏する部材には、同一符号を付してある。
図1(a)において、1は曝気槽であり散気管1Aを備えている。2は固液分離装置、3は汚泥改質装置である。
この有機性排液処理装置では、曝気槽1に原水路11から有機性排液(原水)を導入し、返送汚泥路12を通して固液分離装置2から返送される返送汚泥、汚泥改質装置3から改質汚泥返送路13を通して返送される改質汚泥及び曝気槽1内の好気性微生物を含む汚泥と混合して活性汚泥処理を行う。
曝気槽1の消化汚泥処理液は移送路15から固液分離装置2に導入されて固形分と分離液とに固液分離され、分離液は処理水として処理水路16から系外に排出される。固形分(分離汚泥)は必要に応じて一部が余剰汚泥取出路17から系外へ排出され、残部は返送汚泥として返送汚泥路12より曝気槽1に返送される。
曝気槽1の活性汚泥の一部は汚泥取出路18を通して取り出され、図1(b)に示す汚泥改質装置3でオゾンガスとの接触で改質され、改質汚泥は改質汚泥返送路13から曝気槽1に送給される。
図1の有機性排液処理装置では、固液分離装置2の分離液の一部が処理水分取路19より、後述の汚泥改質装置3の熱交換器7A,7Bの冷却水として汚泥改質装置3に送給され、戻り水が返送路20より処理水路16に戻され、放流される。
汚泥改質装置3は、図1(b)に示す如く、汚泥が導入されるオゾン反応槽4と、このオゾン反応槽4にオゾンを供給するためのオゾン発生器5と、オゾン反応槽4からの気液混合液を排オゾンガスと改質汚泥とに分離する気液分離ユニット6を備える。オゾン発生器5には、これを冷却するための熱交換器7A,7Bが付設されており、この熱交換器7A,7Bに洗浄水としてのオゾン水を供給するためのオゾン水生成ユニット8と熱交換器7A,7Bの自動洗浄のための制御ユニット10が設けられている。
図1(b)の汚泥改質装置3では、配管(汚泥取出路)18からの活性汚泥がオゾン反応槽4に導入され、オゾン発生器5から配管21より導入されるオゾンガスにより改質処理される。オゾン反応槽4からのオゾンを含む改質処理液は配管22より気液分離ユニット6に送給され、分離された改質汚泥は配管(改質汚泥返送路)13より曝気槽1に送給される。一方、気液分離ユニット6で分離された排オゾンガスは、配管23よりオゾン水生成ユニット8に送給される。このオゾン水生成ユニット8には、工水、市水等の清浄な水が貯留されており、排オゾンガスを吸収してオゾン水が調製される。
オゾン発生器5には、これを冷却するための熱交換器7A,7Bが設けられている。即ち、従来の一般的なオゾン発生器にはチラーが設けられているが、本発明においては、このチラーを熱交換器と代替し、配管24,25より、オゾン発生器の冷却用循環水をこの熱交換器7A,7Bに循環させてオゾン発生器5を冷却させる構成とされている。熱交換器7A,7Bには、固液分離装置2の分離液(処理水)が配管(処理水分取路)19より導入され、戻り水が配管(戻り水返送路)20より配管16からの処理水と共に放流されるように構成されている。また、この配管19には、オゾン水生成ユニット8からのオゾン水が配管26より導入され、洗浄排水が配管20から配管27を経てオゾン水生成ユニット8に返送されるように構成されている。
熱交換器7A,7Bへの処理水導入配管19及び戻り水返送配管20には、それぞれ圧力・温度センサ9A,9Bが設けられており、配管内を流通する水の圧力と温度が測定される。この圧力・温度センサ9A,9Bの測定値は制御ユニット10に入力され、その演算結果に基いて、オゾン水生成ユニット8からのオゾン水の循環による熱交換器7A,7Bの洗浄が行われる。
なお、図1(b)においては、系統図の簡略化のために、熱交換器7Bについて配管類の図示を省略してあるが、熱交換器7Bも熱交換器7Aと同様の配管接続構成とされており、制御ユニット20による制御とバルブの切り換えで熱交換器7A,7Bとで、オゾン発生器5の冷却と洗浄とが交互に行われるように構成されている。
オゾン発生器5の循環水は配管24,25により熱交換器7Aとオゾン発生器5とを循環し、熱交換器7Aで生物処理水との熱交換で冷却される。通常、固液分離装置2からの生物処理水は5〜30℃程度の比較的低温の処理水であるため、このような処理水との熱交換でオゾン発生器5を効率的に冷却することができる。この熱交換器7Aからの戻り水は、オゾン発生器5の循環水との熱交換で10〜35℃程度に温度が上昇しているが、一般的な有機性排液処理装置では、汚泥改質装置のオゾン発生器の冷却のために必要な水は、系外へ排出される処理水の1/10〜1/100程度で良く、従って、全体の処理水の温度上昇は0.05〜0.5℃程度であり、放流水の温度には大差はなく、本発明を採用することによる不利益は発生しない。
前述の如く、生物処理水は比較的水質の高いものであるが、経時により熱交換器7Aの生物処理水流通路においてバイオファウリングが起こる可能性がある。この場合には、熱交換器7Aの生物処理水流通路が狭くなる結果、熱交換器7Aの冷却水の入口配管19と出口配管20との差圧が上昇する。また、熱交換効率が悪くなる結果、温度差の下降が起こる。従って、図1(b)の装置では、入口配管19及び出口配管20に圧力・温度センサ9A,9Bを設け、これらの測定値から温度差の下降及び差圧の上昇を検出し、温度差が所定値以下になったとき、または差圧が所定値以上になったときに、制御ユニット10よりオゾン水生成ユニット8に洗浄信号を出力する。
制御ユニット10からの洗浄信号を受けて、図示しないバルブ切り替えによりオゾン発生器5の循環水を熱交換器7Bに循環させてオゾン発生器5を熱交換器7Bで冷却するようにすると共に、熱交換器7Aにオゾン水生成ユニット8からのオゾン水を循環させて熱交換器7Aの冷却水流通路を洗浄する。
この洗浄に用いるオゾン水のオゾン濃度は、洗浄効果、腐食抑制、排オゾン量等の面から0.5〜3mg−O3/L程度であることが好ましい。このオゾン水は、洗浄を繰り返し行うことにより汚染が進行した場合は、廃棄して新しい水に排オゾンガスを吹き込んでオゾン水を調製すれば良い。
このように、制御ユニット10による洗浄時期の検出と自動洗浄を行って、2機の熱交換器7A,7Bでオゾン発生器5の冷却と洗浄とを交互に行うことにより、オゾン発生器5を生物処理水により連続的に冷却することができると共に、熱交換器7A,7Bのバイオファウリングを防止することができる。
図2は、図1の有機性排液処理装置における固液分離装置2の分離汚泥(活性汚泥処理の余剰汚泥)を更に嫌気性消化処理し、汚泥改質装置を活性汚泥ではなく、消化汚泥の改質のために設けた有機性排液処理装置を示すものであり、図2において、30は嫌気性消化槽であり攪拌機30Aを備えている。31は固液分離装置である。
この有機性排液処理装置では、曝気槽1からの活性汚泥処理液を固液分離装置(第1の固液分離装置)2で固液分離して得られた分離汚泥の一部を汚泥取出路17から嫌気性消化槽1に導入し、返送汚泥路32を通して固液分離装置(第2の固液分離装置)31から返送される返送汚泥、汚泥改質装置3から改質汚泥返送路33を通して返送される改質汚泥及び嫌気性消化槽30内の嫌気性微生物を含む汚泥と混合して嫌気性消化処理を行う。嫌気性消化処理により、有機物は酸生成菌及びメタン生成菌により分解される。生成するメタンガスを含む消化ガスは排ガス路34から排出される。
嫌気性消化槽30内の消化汚泥は移送路35から固液分離装置31に導入されて固形分と分離液とに固液分離され、分離液は処理水として処理水路36から排出され、必要に応じて曝気槽1に返送されて処理される。固形分(分離汚泥)は必要に応じて一部が余剰汚泥取出路37から系外へ排出され、残部は返送汚泥として返送汚泥路32より嫌気性消化槽30に返送される。
嫌気性消化槽1の消化汚泥の一部は汚泥取出路38を通して取り出され、図1(b)に示す汚泥改質装置3でオゾンガスとの接触で改質され、改質汚泥は改質汚泥返送路33から嫌気性消化槽30に送給される。
図2の有機性排液処理装置では、固液分離装置2の分離液の一部が処理水分取路19より、前述の汚泥改質装置3の熱交換器7A,7Bの冷却水として汚泥改質装置3に送給され、戻り水が返送路20より処理水路16に戻されるか、或いはそのまま放流される。
この有機性排液処理装置であっても、汚泥改質装置3のオゾン発生器5を前段の固液分離装置2の分離液で冷却することにより、電力量の削減を図ることができる。
なお、この汚泥改質装置3のオゾン発生器の冷却に固液分離装置31の分離液を用いることも考えられるが、一般に嫌気性消化槽30の処理温度は高く、嫌気性処理液を固液分離して得られる分離液も比較的温度が高いものであるため、このような嫌気性処理工程の固液分離液を冷却水とすることは冷却効率の面で好ましくない。
図1,2は本発明の有機性排液処理装置の実施の形態の一例を示すものであって、本発明はその要旨を超えない限り、何ら図示のものに限定されるものではない。
例えば、固液分離装置2からの生物処理水は、熱交換器7A,7Bでの冷却効率を高めるべく貯留槽等で放熱させるなどして冷却させてから熱交換器7A,7Bに循環させても良く、また、固液分離装置2からの生物処理水に他系統からの低温の生物処理水等の水を加えて熱交換器7A,7Bに循環させても良い。また、図1において、汚泥の改質は、図1に示す如く、曝気槽1からの活性汚泥に対して行う他、固液分離装置2で分離された分離汚泥に対して行っても良い。また、活性汚泥と分離汚泥との両方を改質しても良い。また、図2において、汚泥の改質は、図2に示す如く、嫌気性消化槽1からの消化汚泥に対して行う他、固液分離装置31で分離された分離汚泥に対して行っても良い。また、消化汚泥と分離汚泥との両方を改質しても良い。また、図2において、曝気槽1の活性汚泥及び/又は固液分離装置2の分離汚泥を改質する汚泥改質装置も設け、この汚泥改質装置についても固液分離装置2の分離液で冷却するように構成しても良い。また、オゾン発生器5を冷却する熱交換器は2機に限らず、1機でも良く、また3機以上設けても良い。また、熱交換器の洗浄には、排オゾンガスを用いて調製したオゾン水の他、オゾン発生器5からのオゾンガスの一部を用いて調製したオゾン水を用いても良い。ただし、排オゾンガスの処理の面からは、図1(b)に示す如く、排オゾンガスから調製したオゾン水を用いるのが好ましい。また、熱交換器7A,7Bの入口配管及び出口配管には、圧力センサのみ、或いは温度センサのみを設け、熱交換器7A,7Bの洗浄時期の検出は、差圧の上昇又は温度差の下降のみからも行っても良い。
本発明の有機性排液処理装置はまた、オゾンによる汚泥の改質を行う有機性排液処理装置であれば、生物処理槽の種類には特に制限はなく、好気性消化槽を有するものであっても良く、また、脱窒槽を備えるものであっても良い。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
実施例1
処理規模1800m3/dの下水処理施設内において、従来通り、チラーを運転する方法でオゾン発生器一式を冷却した場合、600kgの汚泥をオゾン処理で改質するに必要な電力消費量は28kWhであった。この下水処理施設において、図1に示す如くチラーの代りに熱交換器を設置して処理水による冷却を行ったところ、電力消費量は21kWhとなった。
処理規模1800m3/dの下水処理施設内において、従来通り、チラーを運転する方法でオゾン発生器一式を冷却した場合、600kgの汚泥をオゾン処理で改質するに必要な電力消費量は28kWhであった。この下水処理施設において、図1に示す如くチラーの代りに熱交換器を設置して処理水による冷却を行ったところ、電力消費量は21kWhとなった。
これは、従来のオゾン発生器における28kWhの消費電力のうち、チラー運転に要する消費電力30%が削減された代りに、熱交換器への処理水の送水ポンプ、オゾン水生成ユニット及び熱交換器へのオゾン水の送水ポンプの消費電力5%が増加したことで、全体として25%の電力削減効果が得られた結果となる。
1 曝気槽
2,31 固液分離装置
3 汚泥改質装置
4 オゾン反応槽
5 オゾン発生器
6 気液分離ユニット
7A,7B 熱交換器
8 オゾン水生成ユニット
9A,9B 圧力・温度センサ
10 制御ユニット
30 嫌気性消化槽
2,31 固液分離装置
3 汚泥改質装置
4 オゾン反応槽
5 オゾン発生器
6 気液分離ユニット
7A,7B 熱交換器
8 オゾン水生成ユニット
9A,9B 圧力・温度センサ
10 制御ユニット
30 嫌気性消化槽
Claims (8)
- 有機性排液を生物処理する生物処理槽と、
該生物処理槽の処理液を固液分離し、分離液の少なくとも一部を系外へ排出する固液分離手段と、
該固液分離手段で分離された濃縮汚泥および/または前記生物処理槽から引き抜かれた汚泥を、オゾン発生器で発生させたオゾンガスと接触させて改質する汚泥改質手段と
を有する有機性排液処理装置において、
前記オゾン発生器を冷却するための熱交換器と、
該熱交換器に、前記固液分離手段で分離された分離液を含む液体を冷却媒体として送液するための送液手段と
を設けたことを特徴とする有機性排液処理装置。 - 有機性排液を生物処理する生物処理槽と、
該生物処理槽の処理液を固液分離し、分離液の少なくとも一部を系外へ排出する第1の固液分離手段と、
該第1の固液分離手段で分離された分離汚泥の少なくとも一部が導入される嫌気性消化槽と、
該嫌気性消化槽の処理液を固液分離する第2の固液分離手段と、
該第2の固液分離手段で分離された濃縮汚泥および/または前記嫌気性消化槽から引き抜かれた汚泥を、オゾン発生器で発生させたオゾンガスと接触させて改質する汚泥改質手段と
を有する有機性排液処理装置において、
前記オゾン発生器を冷却するための熱交換器と、
該熱交換器に、前記第1の固液分離手段で分離された分離液を含む液体を冷却媒体として送液するための送液手段と
を設けたことを特徴とする有機性排液処理装置。 - 請求項2に記載の有機性排液処理装置において、前記生物処理槽が曝気槽であることを特徴とする有機性排液処理装置。
- 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の有機性排液処理装置において、前記熱交換器を洗浄する洗浄手段を設けたことを特徴とする有機性排液処理装置。
- 請求項4に記載の有機性排液処理装置において、前記洗浄手段が、前記オゾン発生器で発生させたオゾンガスの一部および/または前記改質手段から排出される排オゾンガスを用いて調製されたオゾン水により洗浄する手段であることを特徴とする有機性排液処理装置。
- 請求項4または5に記載の有機性排液処理装置において、前記熱交換器が複数設けられ、一部の熱交換器が前記洗浄手段により洗浄されているときに、その他の熱交換器で前記オゾン発生器を冷却する構成となっていることを特徴とする有機性排液処理装置。
- 請求項4ないし6のいずれかに記載の有機性排液処理装置において、
熱交換器前後にそれぞれ圧力センサが設けられ、
該熱交換器前後の圧力センサが提示する差圧が所定値に到達した場合に、前記洗浄手段が作動するように制御する制御手段が設けられていることを特徴とする有機性排液処理装置。 - 請求項4ないし7のいずれかに記載の有機性排液処理装置において、
熱交換器前後にそれぞれ温度センサが設けられ、
該熱交換器前後の温度センサが提示する温度差が所定値に到達した場合に、前記洗浄手段が作動するように制御する制御手段が設けられていることを特徴とする有機性排液処理装置。
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004271825A Pending JP2006082057A (ja) | 2004-09-17 | 2004-09-17 | 有機性排液処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006082057A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014065620A (ja) * | 2012-09-25 | 2014-04-17 | Mitsubishi Electric Corp | オゾン供給システムおよび排水処理システム |
-
2004
- 2004-09-17 JP JP2004271825A patent/JP2006082057A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014065620A (ja) * | 2012-09-25 | 2014-04-17 | Mitsubishi Electric Corp | オゾン供給システムおよび排水処理システム |
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