JP2006081663A - 内視鏡用エラストマー成形体及び可撓管 - Google Patents

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Abstract

【課題】 良好な成形加工性をもって成形され、滅菌処理、特にオートクレーブ滅菌に対し優れた耐性を有する、内視鏡用に好適に使用可能な内視鏡用エラストマー成形体を提供すること。
【解決手段】 パーフロロエラストマー100重量部、充填材5〜55重量部、架橋剤及び共架橋剤を含む混合物を反応させ、成形してなることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、内視鏡用エラストマー成形体及び可撓管に係り、特に、オートクレーブ滅菌に対する優れた耐性を有する内視鏡用エラストマー成形体及び可撓管に関する。
従来の内視鏡の可撓管は、通常、螺旋管に網状管を被せた上に、可撓性のある外皮を被覆して構成されている。
内視鏡は、繰り返し使用されるため、その都度、洗浄、消毒を行う必要がある。近年、内視鏡を媒介とする患者間感染を避ける目的で、非常に強力な殺菌力を有する過酸化物系の消毒液やエチレンオキサイドガスによる滅菌、また更に殺菌力に優れた高圧蒸気雰囲気でのオートクレーブ滅菌が行われるようになっている。
内視鏡の外皮として、例えばフッ素系エラストマーを用いたものが一般に知られている(例えば、特許文献1参照)。
フッ素系エラストマーには、FKMと分類されるものとFFKMと分類されるものがある。FKMは内視鏡の可撓管外皮に広く使用され、ビニリデンフロライド/ヘキサフロロプロピレン系共重合体、ビニリデンフロライド/ヘキサフロロプロピレン/テトラフロロエチレン系共重合体、ビニリデンフロライド/パーフロロメチルビニルエーテル/テトラフロロエチレン系共重合体、テトラフロロエチレン/プロピレン系共重合体、エチレン/テトラフロロエチレン/パーフロロアルキルビニルエーテル系共重合体等が挙げられる。一方、FFKMはパーフロロエラストマーとも呼ばれ、テトラフロロエチレン/パーフロロアルキルビニルエーテル系共重合体等が挙げられる。
FKMは、主鎖の一部にC・H結合を含んでおり、過酷な滅菌処理環境下での薬液攻撃により、結合力の弱いC・H結合から劣化が進行するため、クラックやピンホールが発生するという問題がる。これに対し、一方、FFKMは、主鎖が完全にフッ素化されており、FKMを上回る耐薬品性、耐熱性を有しているため、過酷な滅菌環境下でもクラックやピンホールが発生しないものと考えられている。
しかし、FFKMと呼ばれるパーフロロエラストマーは、FKMと比較して粘度が非常に高いため、成形加工性が悪く、内視鏡用可撓管の外皮のような長尺チューブに成形しようとすると、ショートショット等の金型への充填不足が発生するため、成形が困難であった。
また、エラストマーの粘度を下げるために通常使用する可塑剤は、パーフロロエラストマーの特性上、ブリードを起こしたり、アウトガスとして放出されるため、内視鏡用に用いるには難点があった。
特開平11−41677号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、良好な加工性をもって成形され、滅菌処理、特にオートクレーブ滅菌に対し優れた耐性を有する、内視鏡用に好適に使用可能な内視鏡用エラストマー成形体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、パーフロロエラストマー100重量部、充填材5〜55重量部、架橋剤及び共架橋剤を含む混合物を反応させ、成形してなる内視鏡用エラストマー成形体を提供する。
以上のように構成される内視鏡用エラストマー成形体では、分子鎖が完全フッ素化されたパーフロロエラストマーを架橋させたものであるため、薬液による滅菌処理やオートクレーブ滅菌に対し、優れた耐性を有している。また、所定量の充填材を配合しているため、成形加工性が良好であり、内視鏡に好適に使用可能な薄肉のチューブ状成形体として得ることが出来る。
本発明の一態様に係る内視鏡用エラストマー成形体において、架橋・成形される混合物は、可塑剤として、架橋反応基を有しない低分子量フッ素系エラストマーを更に含むことが出来る。このように、原料混合物が可塑剤として、架橋反応基を有しない低分子量フッ素系エラストマーを更に含むことにより、ブリードを起こさず、充填材を良好に分散させるという効果が得られる。
また、原料混合物は、着色剤として補強性カーボンを更に含むことが出来る。このように、原料混合物が着色剤として、補強性カーボンを更に含むことにより、着色の他、成形体の強度の増強という効果が得られる。
また、本発明は、以上の内視鏡用エラストマー成形体からなる外皮で被覆されたことを特徴とする内視鏡可撓管及び湾曲管を提供する。
このような内視鏡可撓管及び湾曲管は、薬液による滅菌処理や、オートクレーブによる高圧水蒸気滅菌に供されても、外皮の亀裂や割れが発生せず、長期にわたり優れた挿入性が維持される。
本発明によると、パーフロロエラストマーに、所定量の充填材、架橋剤、及び共架橋剤を配合した混合物を架橋、成形することにより、良好な成形性で、薬液による滅菌処理やオートクレーブによる高圧水蒸気滅菌処理に対する耐性を有する、内視鏡に使用可能な成形体を得ることが出来る。
以下、発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明に係る内視鏡用エラストマー成形体は、パーフロロエラストマー100重量部に、充填材5〜55重量部、架橋剤及び共架橋剤を配合した混合物を架橋反応させ、成形してなることを特徴とする。
本発明に使用可能なパーフロロエラストマーは、下記式により表わされるパーフロロエラストマー構造を有するものである。
Figure 2006081663
(式中、Rfは、パーフルオロアルキル基を示す。)
上記式により表わされるパーフロロエラストマー構造を有するパーフロロエラストマー
の具体例としては、テトラフロロエチレン/パーフロロアルキルビニルエーテル系共重合体、ヘキサフロロプロピレン/パーフロロアルキルビニルエーテル系共重合体、テトラフロロエチレン/ヘキサフロロプロピレン/パーフロロアルキルビニルエーテル系共重合体等を挙げることが出来る。
本発明に使用可能な充填材としては、シリカ、酸化チタン、硫酸バリウム等が挙げられ、その具体例としては、アエロジル200(商品名:日本アエロジル社製)、R−650(商品名:堺化学社製)、BF−1(商品名:堺化学社製)等を挙げることが出来る。
充填材の配合量は、パーフロロエラストマー100重量部に対し、5〜55重量部であり、好ましくは25〜35重量部である。
本発明に使用可能な架橋剤としては、耐薬品性が良いとされる公知の過酸化物を用いることができ、その具体例としては、パークミルD(商品名:日本油脂社製)、パーヘキシルH(商品名:日本油脂社製)、パーヘキサ25B(商品名:日本油脂社製)等を挙げることが出来る。
架橋剤の配合量は、パーフロロエラストマー100重量部に対し、好ましくは2〜6重量部である。
本発明に使用可能な共架橋剤の具体例としては、TAIC(商品名、日本化成社製)、TAC(商品名:武蔵野化学研究所製)等を挙げることが出来る。
共架橋剤の配合量は、パーフロロエラストマー100重量部に対し、好ましくは2〜12重量部である。
以上の各成分を含む混合物は、可塑剤として、架橋反応基を有しない低分子量フッ素系エラストマーを更に含むことが出来る。架橋反応基を有しない低分子量フッ素系エラストマーの配合量は、パーフロロエラストマー100重量部に対し、好ましくは1〜20重量部である。
また、混合物は、着色剤として補強性カーボンを更に含むことが出来る。補強性カーボンの配合量は、パーフロロエラストマー100重量部に対し、好ましくは5〜20重量部である。
以上のパーフロロエラストマー、充填材、架橋剤及び共架橋剤等を含む混合物は、混練され、成形機に供されて、金型内で架橋反応させられるとともに、チューブ状に成形される。
このようにして得たチューブ状成形体は、螺旋管の外周に網状管を被覆してなる可撓管素材の外周に外皮として被せられ、内視鏡用可撓管が得られる。 また、湾曲コマに外皮として被せられ、湾曲管が得られる。
なお、外皮の膜厚は、0.10〜0.80mm程度であるのが好ましい。
以下、本発明の実施形態について説明する。
実施形態
テトラフロロエチレンとパーフロロアルキルビニルエーテルを骨格として有するパーフロロエラストマー100重量部、架橋剤(パーヘキサ2.5B:商品名、日本油脂製)2重量部、共架橋剤(TAIC:商品名、日本化成製)4重量部、充填材(ミニシール#5:商品名、U.S.シリカ製)10重量部、着色剤(プリンテック140:商品名)0.7重量部、及び可塑剤(ダイエルG101:商品名、ダイキン工業(株)製、)5重量部をオープンロールで混練し、コンパウンドを得た。このコンパウンドを金型に充填し、190℃で30分間、架橋成形を行った後、オーブン中で230℃、24時間、二次架橋を行うことにより、厚さ0.15mmのショートショットの無い、良好な成形性のチューブ状成形品を得た。
このようにして得たチューブ状の成形品を、螺旋管の外周に網状管を被覆してなる可撓管素材の外周に被せて、外皮を形成した。
なお、外皮の外周に、内視鏡挿入部を患者に挿入する際、滑らかに挿入可能にするために、コート層を設けてもよい。
以上のように成形性よく形成された外皮は、薬液による滅菌処理や、オートクレーブによる高圧水蒸気滅菌に対する優れた耐性を有する。
本実施形態により得た内視鏡用可撓管を備える内視鏡を、135℃、2気圧の水蒸気雰囲気中で5分間、オートクレーブ滅菌を行ったところ、高圧の蒸気が内視鏡挿入部に浸透して、外皮が劣化したり、剥離したりすることはなく、内視鏡挿入部内に収容されている部材が損傷したりすることはなかった。そのため、細菌感染の面で、より安全な内視鏡を提供することが出来た。
比較例
パーフロロエラストマー100重量部、架橋剤(パーヘキサ2.5B:商品名、日本油脂社製)2重量部、及び共架橋剤(TAIC:商品名、日本化成社製)4重量部をオープンロールで混練し、コンパウンドを得た。
このコンパウンドを金型に充填し、190℃で30分間、架橋成形を行った後、オーブン中で230℃、24時間、二次架橋を行ったところ、ショートショットが生じ、成形性は不良であった。
本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。
付記
1.パーフロロエラストマー100重量部、充填材5〜55重量部、架橋剤及び共架橋剤を含む混合物を反応させ、成形してなる内視鏡用エラストマー成形体。
2.架橋剤の配合量は、2〜6重量部である付記1の内視鏡用エラストマー成形体。
3.共架橋剤の配合量は、2〜12重量部である付記1の内視鏡用エラストマー成形体。
4.混合物は、可塑剤として、架橋反応基を有しない低分子量フッ素系エラストマーを更に含む付記1の内視鏡用エラストマー成形体。
5.架橋反応基を有しない低分子量フッ素系エラストマーの配合量は、1〜20重量部である付記4の内視鏡用エラストマー成形体。
6.混合物は、着色剤として補強性カーボンを更に含む付記1の内視鏡用エラストマー成形体。
7.補強性カーボンの配合量は、5〜20重量部である付記6の内視鏡用エラストマー成形体。
8.付記1〜7のいずれかの内視鏡用エラストマー成形体からなる外皮で被覆されてなる内視鏡可撓管。
9.付記1〜7のいずれかの内視鏡用エラストマー成形体からなる外皮で被覆されてなる内視鏡湾曲管。

Claims (5)

  1. パーフロロエラストマー100重量部、充填材5〜55重量部、架橋剤及び共架橋剤を含む混合物を架橋反応させ、成形してなることを特徴とする内視鏡用エラストマー成形体。
  2. 前記混合物は、可塑剤として、架橋反応基を有しない低分子量フッ素系エラストマーを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用エラストマー成形体。
  3. 前記混合物は、着色剤として補強性カーボンを更に含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の内視鏡用エラストマー成形体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の内視鏡用エラストマー成形体からなる外皮で被覆されたことを特徴とする内視鏡可撓管。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の内視鏡用エラストマー成形体からなる外皮で被覆されたことを特徴とする内視鏡湾曲管
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010035923A (ja) * 2008-08-07 2010-02-18 Olympus Medical Systems Corp 内視鏡用可撓管およびその製造方法

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