JP2006081084A - 光ファイバー分配システム及び光送信器 - Google Patents
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Abstract
【課題】分散補償を必要とする光ファイバー伝送路長にアナログ及びデジタル放送信号を直接変調方式により複合2次歪の規格を満たして伝送可能とする。
【解決手段】直接変調型光送信器1から加入者宅の光受信器5までの光ファイバー伝送路2及びスプリッター4による分配網の光ファイバー長は、直接変調型光送信器からの光信号の波長1.55μmに対し分散補償を必要とする光ファイバー長とする。直接変調型光送信器1は、多チャンネルの放送信号を変調信号としてレーザダイオード6から出力される光強度を変化させるレーザダイオード6と、レーザダイオード6からの光に対し分散補償を行う分散補償ファイバー7とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】直接変調型光送信器1から加入者宅の光受信器5までの光ファイバー伝送路2及びスプリッター4による分配網の光ファイバー長は、直接変調型光送信器からの光信号の波長1.55μmに対し分散補償を必要とする光ファイバー長とする。直接変調型光送信器1は、多チャンネルの放送信号を変調信号としてレーザダイオード6から出力される光強度を変化させるレーザダイオード6と、レーザダイオード6からの光に対し分散補償を行う分散補償ファイバー7とを備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ヘッドエンドから加入者宅までを光ファイバー伝送路及び光分配網で繋いで少なくとも多チャンネルのテレビ放送信号を下り伝送する光ファイバー分配システム及び光送信器に関し、特に、直接変調型の光送信器を用いて光ファイバーによる長距離伝送を実現する光ファイバー分配システム及び光送信器に関する。
従来、ヘッドエンドから加入者宅までを光ファイバー伝送路で繋いで多チャンネルのテレビ放送信号を配信するFTTH(Fiber To The Home)システムにあっては、光ファイバー伝送路の長さにより使用する光送信器の種類が決まっている。
これはFTTHシステムに求められる伝送品質に依存しており、例えばアナログ放送信号の伝送品質として、加入者宅の光受信器で複合2次歪CSO(Composit Second Order distortion)を−55dB以下とする必要がある。
光ファイバー伝送路における複合2次歪CSOとは、伝送路の分散による歪であり、広く使用されているシングルモードファイバーは、1.55μm帯では分散が大きい。分散は伝送路長が長くなるほど大きくなり、結果的に複合2次歪も増加して限界を越えることになる。
従来、光ファイバーの伝送路長が10Km未満と短い場合には、分散の影響をほとんど考慮する必要がないことから、半導体レーザを用いて変調信号の変化をそのまま光源の強度変化にする直接変調器を使用している。直接変調器は構成が簡単で小型化でき、コスト的にも安価にできるという利点がある。
これに対し光ファイバーの伝送路長が10Km以上と長くなる場合には、直接変調器による強度変調では分散が増加して複合2次歪も−55dBを超えて伝送品質を維持できなくなることから、通常、外部変調器を使用している。
外部変調器は、半導体レーザの連続発振光(CW光)に外部から変調を加えている。例えば半導体レーザからの連続発振光を2分し、再び合成して干渉させる干渉計を構成し、片方の光路に電気光学効果を利用して光路長に変化を与えると、干渉後の光は加えた位相差に応じて変化することを利用している。
外部変調器は、光の強度変調を行っていないため、本質的に分散はほとんど発生せず、複合2次歪CSOも少なく、長距離伝送ができる。しかし、外部変調器は構成が複雑なため大型化し、またコストも直接変調器の約3倍というように高価である。
更に、VHF及びUHF帯のアナログ放送信号の長距離伝送には外部変調器を使用するが、同時にBS/CS放送といったデジタル放送信号を伝送する場合には、デジタル放送信号にいては複合2次歪CSOや2次相互変調歪IM2が問題になるが、デジタル信号は歪に対する余裕度が例え場31dBと大きいため問題とならない。
一方、外部変調器は帯域をBS・CS帯に延ばすことが難しく、また高価になることから、直接変調器を使用し、外部変調器からのアナログ放送の光信号と混合して光ファイバー伝送路に送出する構成をとっている。
特開2002−50985
特開2002−335525
特開2003−289284
しかしながら、このような従来のCATVを対象としたFTTHシステムにあっては、VHF及びUHFのアナログ放送信号と、BS/CS更には地上デジタル放送信号を10Km以上の光ファイバー伝送路及びスプリッター(光分配器)の光分配網で伝送しなければならないため、ヘッドエンドの光送信器としては、アナログ用の外部変調器とデジタル用の直接変調器を設けて各出力を混合する構成を取らざるを得ず、光送信器の構成が複雑化、大型化し、コスト的にも高価であり、更に、異なった変調方式による光信号を混合して光ファイバー伝送路に送り込んでいるため、変調方式の相違により相互干渉による歪みを起す問題もある。
本発明は、分散補償を必要とする光ファイバー伝送路長にアナログ及びデジタルのテレビ放送信号を直接変調方式により複合2次歪の規格を満たして伝送可能とする光ファイバー分配システム及び光送信器を提供することを目的とする。
この目的を達成するため本発明は次のように構成する。
(光ファイバー分配システム)
本発明は、光ファイバー分配システムを提供する。本発明が対照とする光ファイバー分配システムは、多チャンネルのテレビ放送信号を光信号に変換して光ファイバー伝送路に出力する光送信器と、光ファイバー伝送路の途中に設けられた光増幅器と、光ファイバー伝送路の最終段の光増幅器に続いて複数のスプリッターを多段配置した光分配網と、光分配網の終端に接続された光受信器とを備え、光送信器を設けたヘッドエンドから光受信器を設けた加入者宅までを光ファイバー伝送路で繋いで少なくとも多チャンネルのテレビ放送信号を下り伝送する。
本発明は、光ファイバー分配システムを提供する。本発明が対照とする光ファイバー分配システムは、多チャンネルのテレビ放送信号を光信号に変換して光ファイバー伝送路に出力する光送信器と、光ファイバー伝送路の途中に設けられた光増幅器と、光ファイバー伝送路の最終段の光増幅器に続いて複数のスプリッターを多段配置した光分配網と、光分配網の終端に接続された光受信器とを備え、光送信器を設けたヘッドエンドから光受信器を設けた加入者宅までを光ファイバー伝送路で繋いで少なくとも多チャンネルのテレビ放送信号を下り伝送する。
このような光ファイバー分配システムつき本発明にあっては、光送信器から加入者宅の光受信器までの光ファイバー長は、光送信器からの光信号の波長に対し分散補償を必要とする光ファイバー長であり、光送信器は、多チャンネルのテレビ放送信号を変調信号として半導体レーザから出力される光強度を変化させる直接変調器と、直接変調器からの光に対し分散補償を行う分散補償手段とを備えたことを特徴とする。
ここで、光送信器から加入者宅の光受信器までの光ファイバー長は、光送信器からの光信号の波長約1.5μmに対し分散補償を必要とする10Km以上の光ファイバー長とする。
分散補償ファイバーは、光送信器から加入者宅の光送信器までの最大距離に相当するファイバー長とする。
(直接変調型光送信器)
本発明は、ヘッドエンドから加入者宅までを光ファイバー伝送路及び光分配網で繋いで少なくとも多チャンネルのテレビ放送信号を下り伝送する光ファイバー分配システムに用いる光送信器を提供する。
本発明は、ヘッドエンドから加入者宅までを光ファイバー伝送路及び光分配網で繋いで少なくとも多チャンネルのテレビ放送信号を下り伝送する光ファイバー分配システムに用いる光送信器を提供する。
本発明の光送信器は、多チャンネルのテレビ放送信号を変調信号として半導体レーザから出力される光強度を変化させる直接変調器と、直接変調器からの光に対し分散補償を行う分散補償手段とを備えたことを特徴とする。
ここで光送信器に接続するヘッドエンドから加入者宅までの光ファイバー長は、直接変調器からの光信号の波長約1.5μmに対し分散補償を必要とする10Km以上の光ファイバー長とする。
また分散補償ファイバーは、ヘッドエンドから加入者宅までの最大距離に相当するファイバー長とする。具体的に、分散補償ファイバーは、ヘッドエンドから加入者宅までの最大距離に相当する概ね40Kmファイバー長とする。
本発明によれば、分散補償を必要とする10Km以上の光ファイバー伝送路につき、70MHz〜770MHzのアナログ用の外部変調器と1032MHz〜2650MHzのBS・CSデジタル用の直接変調器の組合せを不要とし、直接変調器のみで光送信器を構成することができ、従来の複合変調型に比べ光送信器の構成を簡単にして大幅に小型化し、更にコストついても大幅に低減できる。また、従来のように外部変調器と直接変調器の光信号を合成して送る必要がないため、異なる変調方式の光信号を合成することにより発生する歪の問題を解消できる。
また従来は、アナログ放送信号の10Kmを超える伝送については、分散による複合2次歪CSOの規格を満たすため、光ファイバー分配網の終端の加入者宅の光受信器の到達距離毎に、分散補償ファイバーを設けなければならなかったが、本発明にあっては、光分配網の終端に分散補償ファイバーを設けることなく、光送信器の直接変調器に続いて分散補償手段を設けるだけで、複合2次歪CSOの規格を簡単に満たすことができ、終端側で分散補償を必要とする場合に比べ、ネットワーク構成を簡単にしてシステムコストを大幅に低減できる。
更に本願発明者の実証試験によると、光送信器に設ける分散補償ファイバーとしては、ヘッドエンドから加入者宅までの最大距離を40Kmに対応した40Kmの分散補償ファイバーを使用することで、10〜40Kmの範囲にある全ての加入者宅の光受信器の入力点で複合2次歪CSOとして−55dB以下を確保して必要とする伝送品質の規格を満たすことができる。
図1は本発明による光ファイバー分配システムの説明図である。図1において、ヘッドエンド側には、本発明による直接変調型光送信器1が設けられ、例えばNTSC70チャンネルとなる70〜770MHzの帯域となる多チャンネルのアナログ放送信号(VSB−AM伝送信号)及びBS/CSのIF帯域(1032MHz〜2650MHz)の放送信号である多チャンネルのデジタル放送信号を混合した変調信号により変調した光信号を出力する。
直接変調型光送信器1からの光信号は光ファイバー伝送路2に送出される。光ファイバー伝送路2としては、例えばシングルモードファイバーを使用している。光ファイバー伝送路2の途中には、所定の距離ごとに光ファイバーアンプ3が設置されている。光ファイバーアンプ3としては、希土類添加ファイバー光増幅器の1つである例えばエリビウム添加光ファイバーアンプ(EDFA)が使用される。
光ファイバー伝送路2に設けている最終段の光ファイバーアンプ3に続いては、光分配器として機能するスプリッター4が設けられており、この実施例にあってはスプリッター4の多段接続により64分配した後に、加入者宅の光受信器5を接続している。
このような本発明の光ファイバー分配システムにあっては、直接変調方式をとる直接変調型光送信器1によりアナログ及びデジタル放送信号の強度変調を行った光信号を伝送して分配しており、直接変調型光送信器1から光ファイバー伝送路2を通って64分配後の末端の加入者宅に設ける光受信器5までの距離を最大で40Kmとしている。
ここで40Kmの最大距離をとる64分配された光受信器5から光ファイバー伝送路2に設けた最終段の光アンプ3の出力端、即ち最初のスプリッター4の入力までの光信号の利得を見ると、光受信器5において0〜−5dBmの信号強度が必要であり、64分配におけるロスは21.5dBmであることから、光ファイバー伝送路2の最終段の光ファイバーアンプ3から出力された光信号の最初のスプリッター4の入力点における信号レベルとしては22dBmを確保すればよい。
図2は図1の光ファイバー分配システムに設けている本発明による直接変調型光送信器1の実施形態を示した説明図である。図2において、直接変調型光送信器1には直接変調器を構成するレーザダイオード6と分散補償手段としての分散補償ファイバー7が設けられている。レーザダイオード6としては、波長約1.55μmの光を発振する例えばDFBレーザなどを使用する。
レーザダイオード6は混合器18側からの多チャンネルテレビ信号を変調信号として入力し、変調信号の変化をそのまま光の強度変化にする直接変調方式を採用している。レーザダイオード6からの光信号は、分散補償ファイバー7で分散補償が施された後、光出力端子8から図1に示した光ファイバー伝送路2に入射して伝送される。
ここでレーザダイオード6に対しては温度制御回路19と光出力制御回路20が設けられ、レーザダイオード6の温度制御により発振動作を安定させ、光出力制御回路20により規定の強さの光を出力させている。
レーザダイオード6に変調信号を供給するため、テレビ信号入力端子9よりテレビ信号を入力している。テレビ信号入力端子9からのテレビ信号は例えばNTSC70チャンネルとなる70〜770MHz(VHFテレビ信号、UHFテレビ信号)のアナログ放送信号に、更にBS、CSのデジタル放送信号が含まれている。
テレビ信号入力端子9に続いてはBS/CS用バンドパスフィルタ10とCATVバンドパスフィルタ11が設けられ、BS/CS用バンドパスフィルタ10でデジタル放送信号を分離し、CATVバンドパスフィルタ11でアナログテレビ信号を分離している。BS/CSバンドパスフィルタ10に続いては増幅器12、レベル調整器14及び増幅器16が設けられる。
CATVバンドパスフィルタ11に続いても同様に、増幅器13、レベル調整器15及び増幅器17が設けられる。増幅器16からのデジタル放送信号と増幅器17からのアナログ放送信号は、混合器18で混合された後、レーザダイオード6に変調信号として供給され、多チャンネルの放送信号により光パワーの振幅を変調する強度変調(輝度変調)と行っている。
このような構成をとる本発明の直接変調型光送信器1にあっては、直接変調器として機能するレーザダイオード6に続いて光送信器自体に分散補償ファイバー7を設けている点が特有の構成であり、本発明で直接変調型光送信器1に分散補償ファイバー7を設けている理由を説明すると次のようなる。
図3は本発明の直接変調型光送信器1に分散補償ファイバー7を組み込む根拠となった実証システムを本発明と対比して示している。図3(A)は従来の直接変調型光送信器100からの光信号を、光ファイバー伝送路2を通して光受信器18に接続した実証システムであり、光ファイバー伝送路2としては、その長さを12Km、24Km、36Kmに変化させて検証を行っている。ここで従来の直接変調型光送信器100の構成は、図2に示した本発明の直接変調型光送信器1の分散補償ファイバー7を取り外した構成である。
図3(A)のような従来の直接変調型光送信器100からの光信号を、分散補償を必要とするような10Kmを超えるような光ファイバー伝送路2、例えば12Km、24Kmあるいは36Kmの長さを持つ光ファイバー伝送路に伝送して、光受信器5で受信した場合、1.55μm帯の光信号でをシングルモードファイバーを使用している光ファイバー伝送路2により伝送したとき分散が距離により大きくなる。
そこで、図3(A)の実証システムについて、加入者宅側となる光受信器5の受信点で分散に起因する複合2次歪CSOを測定すると、アナログ放送信号を伝送する光ファイバー分配システムの伝送品質として要求される複合2次歪CSOを55dB以下という規格を満足することができない。
したがって従来システムにあっては、分散が問題となる光ファイバー伝送路の長さについては、基本的に外部変調器を使用することで複合2次歪CSOの規格値を満足するようにしている。しかしながら、本発明にあっては、分散が問題となる10Km以上の光ファイバー伝送路について、従来の外部変調器を使用せず、直接変調型の光送信器を使用することでシステム構築を図ろうとして、図3(A)のような検証システムを作成して各種の検証実験を行っている。
図3(B)は従来の直接変調型光送信器100からの光信号を光ファイバー伝送路2に送出して加入者宅側の光受信器5で受信する検証システムであるが、更に加入者宅側となる光受信器5の入力点に分散補償ファイバー102を設けている。この図3(B)の検証システムについても、光ファイバー伝送路2としては12Km、24Km、36Kmの3種類を検証対象としている。
ここで図4を参照して分散補償ファイバーによる分散補償を説明すると次のようになる。図4(A)は例えば光ファイバー伝送路の長さを40Kmとした場合の光送信器からの光信号の波長に対する分散特性21を示している。光ファイバー伝送路における分散は波長に依存しており、波長1.3μmでは分散が0であるが、本発明の光送信器で使用する波長1.5μm帯になると分散が大きくなり、加入者宅の光受信器5における複合2次歪CSOが伝送品質として要求される−55dB以下という規格を満たさなくなる。
このような図4(A)の40Km光ファイバー伝送路の分散特性21に対し、図3(B)のように分散補償ファイバー102を設けることにより、図4(B)のような分散補償特性22を得る。図4(B)の分散補償特性22は、図4(A)と同じ長さを持つ40Kmの分散補償ファイバーを使用した場合であり、図4(A)の40Km光ファイバー伝送路と絶対値が同じ大きさで符号が異なる分散特性22を持つ分散補償ファイバーを通すことで、40Km光ファイバー伝送路の分散特性21が分散補償特性22により相殺され、波長1.5μmについても分散を0とすることができる。
このような図4の分散補償機能を持つ分散補償ファイバー102を図3(B)の検証システムに設けることで、12Km、24Km及び36Kmの長さを持つ光ファイバー伝送路2の全てについて、光受信器5の入力点における複合2次歪CSOを伝送品質として要求される規格値−55dB以下とすることができる。
しかしながら、図3(B)のような分散補償ファイバー102を図1に示したような本発明の光ファイバー分配システムに使用する場合には、加入者側における64分配された各分配先の光受信器5の入力点ごとに分散補償ファイバーを設置しなければならず、構成が簡単でコスト的にも安価な直接変調型光送信器1を使用したことによるメリットが、加入者宅側の光受信器5の入力点に設置する分散補償ファイバーにより失われ、システム構成が複雑化し、コストも光送信器として外部変調器と直接変調器を組み合わせたものを遥かに超える高価なものになってしまう。
ところが本願発明者にあっては、図3(A)及び図3(B)の検証システムについて、光ファイバー伝送路2の長さを12Km、24Km、更に36Kmとして、光受信器5の入力点における分散に起因した複合2次歪CSOを測定していたところ、例えば図5に示すような測定結果を得ている。
図5の測定結果は、図3(A)の分散補償なしの検証システムと図3(B)の分散補償ありの検証システムについて、従来の直接変調型光送信器100の光出力端子の複合2次歪CSOの測定値、即ち0Kmでの測定値、光ファイバー伝送路を12Km、24Km、更に36Kmとしたときの複合2次歪CSOの測定値を示している。
図6は図5の測定結果をグラフで示したものであり、横軸に距離をとり、縦軸に複合2次歪CSOをとっている。この図6において、分散補償なしの場合は特性23のようになり、分散補償ありの場合は特性24のようになっている。
即ち図3(A)の検証システムによる分散補償なしの場合の特性23にあっては、0Km即ち従来の直接変調型光送信器100の出力点の複合2次歪CSOであるA点を起点として、光ファイバー伝送路の距離が12Km、24Km、36Kmと増加するにつれて、b点、c点、d点のように複合2次歪CSOの値が距離が長くなるにつれて増加しており、36Kmのd点では−54dBとなり、伝送品質として要求される−55dBを満足しなくなっている。
分散補償ありの場合、例えば18Kmの補償とすると、18Km地点ではCS0の値が最良値(a'点)となり、0Kmと36Km(E−e点)で点線25の通り規格(−55dB)をクリアできると予測していた。
この図6の分散補償ありの特性24から推測できることは、分散補償ファイバーを102設けたことで、光ファイバー伝送路2に起因した分散補償以外に、直接変調型光送信器100の光源そのものに存在する複合2次歪CSOの原因となる特性を補償しているということである。
換言すると、直接変調型光送信器100にあっては光ファイバー伝送路2における分散と同等な現象が多チャンネルの放送信号によるレーザダイオードの強度変調で生じており、これが加入者宅側に設けた分散補償ファイバー102により補償され、図6の特性24の通り、分散補償なしの特性23のa点より、分散補償ありのA点となったよう複合2次歪CSOが改善されるという結果を生じているものと思われる。
この図6のような検証システムの距離に対する複合2次歪CSOの測定結果から、本発明者にあっては、図2の直接変調型光送信器1に示したように、分散補償ファイバー7を光送信器そのものに組み込むという全く新規な着想を得て、これを実現している。
即ち本発明は、図3(A)(B)の検証システムと対比して示す図3(C)にように、直接変調型光送信器1そのものに分散補償ファイバー7を設けており、光ファイバー伝送路2を介して接続した加入宅側の光受信器5には分散補償ファイバーを設ける必要がない。このため分散補償ファイバー102は直接変調型光送信器1に1台内蔵するだけで済むため、加入者宅側にそれぞれ分散補償ファイバーを設けるというシステム構成の複雑さとコスト上の問題は完全に解決され、構成が簡単でコスト的にも安価な直接変調型光送信器1によって、UHF、VHFのアナログ放送信号、及びCS、BSのデジタル放送信号を含む多チャンネルの放送信号を配信する光ファイバー分配システムを構築することができる。
ここで、図3(C)のように直接変調型光送信器1に内蔵する分散補償ファイバー7として直接変調型光送信器1に実装されるレーザダイオード6に対応した分散補償ファイバーを用い、CSO歪を最良値となるようにすることで、10Kmから40Kmの範囲にある全ての分配先となる加入者宅の光受信器5における複合2次歪CSOを、伝送品質として要求される規格値である−55dB以下に抑えることができている。
なお上記の実施形態にあっては、分散補償のために分散補償ファイバーを使用する場合を例にとるものであったが、これ以外に適宜の分散補償デバイスを使用してもよいことはもちろんである。また本発明は、その目的と利点を損なわない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
1:直接変調型光送信器
2:光ファイバー伝送路
3:光ファイバーアンプ
4:スプリッター
5:光受信器
6:レーザダイオード(直接変調器)
7:分散補償ファイバー
8:光出力端子
9:テレビ信号入力端子
10:BS/CS用バンドパスフィルタ
11:CATV用バンドパスフィルタ
12,13,16,17:増幅器
14,15:レベル調整器
18:混合器
19:温度制御回路
20:光出力制御回路
2:光ファイバー伝送路
3:光ファイバーアンプ
4:スプリッター
5:光受信器
6:レーザダイオード(直接変調器)
7:分散補償ファイバー
8:光出力端子
9:テレビ信号入力端子
10:BS/CS用バンドパスフィルタ
11:CATV用バンドパスフィルタ
12,13,16,17:増幅器
14,15:レベル調整器
18:混合器
19:温度制御回路
20:光出力制御回路
Claims (7)
- 多チャンネルのテレビ放送信号を光信号に変換して光ファイバー伝送路に出力する光送信器と、
前記光ファイバー伝送路の途中に設けられた光増幅器と、
前記光ファイバー伝送路の最終段の光増幅器に続いて複数のスプリッターを多段配置した光分配網と、
前記光分配網の終端に接続された光受信器と、
を備え、前記光送信器を設けたヘッドエンドから前記光受信器を設けた加入者宅までを光ファイバー伝送路で繋いで少なくともテレビ放送信号を下り伝送する光ファイバー分配システムに於いて、
前記光送信器から加入者宅の光受信器までの光ファイバー長は、前記光送信器からの光信号の波長に対し分散補償を必要とする光ファイバー長であり、
前記光送信器は、
テレビ放送信号を変調信号として半導体レーザから出力される光強度を変化させる直接変調器と、
前記直接変調器からの光信号に対し分散補償を行う分散補償手段と、
を備えたことを特徴とする光ファイバー分配システム。
- 請求項1記載の光ファイバー分配システムに於いて、前記光送信器から加入者宅の光受信器までの光ファイバー長は、前記光送信器からの光信号の波長約1.5μmに対し分散補償を必要とする10Km以上の光ファイバー長であることを特徴とする光ファイバー分配システム。
- 請求項1記載の光ファイバー分配システムに於いて、前記分散補償ファイバーは、前記光送信器から前記加入者宅の光送信器までの最大距離に相当するファイバー長であることを特徴とする光ファイバー分配システム。
- ヘッドエンドから加入者宅までを光ファイバー伝送路及び分配網で繋いで少なくとも多チャンネルテレビ信号を下り伝送する光ファイバー分配システムに用いる光送信器に於いて、
多チャンネルのテレビ放送信号を変調信号として半導体レーザから出力される光強度を変化させる直接変調器と、
前記直接変調器からの光に対し分散補償を行う分散補償手段と、
を備えたことを特徴とする光送信器。
- 請求項4記載の光送信器に於いて、ヘッドエンドから加入者宅までの光ファイバー長は、前記直接変調器からの光信号の波長約1.5μmに対し分散補償を必要とする10Km以上の光ファイバー長であることを特徴とする光送信器。
- 請求項5記載の光送信器に於いて、前記分散補償ファイバーは、ヘッドエンドから加入者宅までの最大距離に相当するファイバー長であることを特徴とする光送信器。
- 請求項5記載の光送信器に於いて、前記分散補償ファイバーは、ヘッドエンドから加入者宅までの最大距離に相当する概ね40Kmファイバー長であることを特徴とする光送信器。
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- 2004-09-13 JP JP2004265480A patent/JP2006081084A/ja active Pending
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