JP2006080454A - パターン形成方法 - Google Patents

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

【課題】 露光における焦点深度を大きく確保して露光を行う。
【解決手段】 フォトマスクに形成されたマスクパターンについて、露光装置の投影系のコマ収差と球面収差とを変化させて、感光材に転写されたパターンの焦点深度を測定するシミュレーション行う。そして、シミュレーションの結果から、焦点深度が最も大きくなる、コマ収差の値と球面収差の値との組み合わせを決定する。露光においては、露光装置の投影系の収差を、組み合わせにおけるコマ収差の値と球面収差の値とに調整した状態で、マスクパターンを、感光材に転写する。
【選択図】 図6

Description

この発明は、パターン形成方法に関するものである。更に、具体的には、感光材に、リソグラフィ技術によりパターンを転写する場合に用いられるパターン形成方法に関するものである。
近年、半導体装置等の高度集積化、微細化に伴い、その製造工程において形成される各パターンの微細化が進められている。一般に、感光材にパターンを転写する場合、光リソグラフィによるレジストの露光と、現像処理とを用いる。従って、レジストパターンのより一層の微細化のため、光リソグラフィにおいて用いる露光装置の解像度の向上が望まれている。
ここで、光リソグラフィにおいて、解像できる限界のパターン寸法である限界解像度Rは、次式(2)で表される。
R=k・λ/(NA) ・・・・(2)
なお、ここで、kは、結像条件と、レジスト条件とに依存する定数であり、λ(nm)は、露光光の波長、NAは、投影レンズの開口数を表す。
従って、解像力を向上させるためには、露光光源の波長λを短くするか、あるいは、レンズの開口数を大きくすればよい。
しかし、開口数の増加に伴い、焦点深度は減少する。焦点深度が減少することにより、露光における焦点の整合条件が極めて厳しくなり、露光の裕度は小さくなる。一方、要求されるパターンが微細化するにつれて、投影レンズの収差の影響により、パターンの変形、位置のズレが生じる。従って、焦点深度の減少や投影レンズの収差の影響は、半導体装置等の製造における歩留まりを、低下させるため問題となる。
これに対応するため、無収差の理想的なレンズ形成を目指した露光装置の製作が進められている。一方、露光装置を組み立てた後でも、収差の値を変化させる機能を備えて、レンズに残存する収差を、ゼロに近づける提案もなされている。
具体的には、例えば、コマ収差可変装置を備えた露光装置による露光技術(例えば、特許文献1参照)や、球面収差可変装置を備えた露光装置による露光技術(例えば、特許文献2参照)等が考えられている。
特開平11−121322号公報 特開2001−28329号公報
上述したように、パターンの微細化に伴い、更なる露光光の短波長化、開口数増加に伴い、焦点深度の減少は進む。そして、焦点深度の減少により、露光における裕度が小さくなる。従って、半導体装置等の歩留まり向上のためには、露光装置の基板を駆動するステージに高い位置精度が要求され、また、基板表面の段差を小さく、あるいはなくすことを要求する。従って、焦点深度を、より大きくすることができる対策が必要となる。
従って、この発明は、露光における焦点深度を大きくして、パターンの転写を行うことができるように改良したパターン形成方法を提供するものである。
この発明のパターン形成方法は、フォトマスクに形成されたマスクパターンについて、露光装置の投影系のコマ収差と球面収差とを変化させて、感光材に転写されたパターンの焦点深度を測定するシミュレーションを行うシミュレーション工程と、前記シミュレーションの結果から、前記焦点深度が最も大きくなる、前記コマ収差の値と前記球面収差の値との組み合わせを決定する収差決定工程と、前記露光装置の投影系の収差を、前記組み合わせにおける前記コマ収差の値と前記球面収差の値とに調整して、前記マスクパターンを、前記感光材に転写するパターン転写工程と、を備えるものである。
あるいは、この発明のパターン形成方法は、前記フォトマスクが、ラインパターンを有するものである。
あるいは、この発明のパターン形成方法は、第1フォトマスクと第2フォトマスクとに形成されたマスクパターンを、それぞれ、基板に転写する2重露光を用いて、基板に設計パターンを形成するパターン形成方法において、第1フォトマスクに重ね合わせることにより、前記設計パターンに対応するパターンとなるようなマスクパターンを有する第2フォトマスクを、少なくとも2以上設計する第2のフォトマスク設計工程と、前記2以上の第2フォトマスクについて、それぞれ、露光装置の投影系のコマ収差と球面収差とを変化させて、感光材に転写されるパターンの焦点深度を測定するシミュレーションを行うシミュレーション工程と、前記シミュレーションの結果から、前記焦点深度が最も大きくなる、前記第2フォトマスクのうち、1の第2フォトマスクと、前記コマ収差と、前記球面収差との組み合わせを決定する収差決定工程と、前記投影系の収差を、前記組み合わせにおける前記コマ収差の値と前記球面収差の値とに調整し、前記複数の第2フォトマスクのうち、前記組み合わせにおける第2フォトマスクのマスクパターンを、前記感光材に転写する第2マスクパターン転写工程と、通常の投影系の収差で、前記第1フォトマスクのマスクパターンを転写する第1マスクパターン転写工程と、を備えるものである。
あるいは、この発明のパターン形成方法は、前記第2フォトマスクが、ラインパターンを有するものである。
あるいは、この発明のパターン形成方法は、前記シミュレーション形成工程は、前記感光材の情報、あるいは、前記露光装置における照明条件に関する情報を用いて行うものである。
この発明においては、フォトマスクについてのシミュレーション結果から、露光装置を、焦点深度が最も大きくなる、コマ収差と球面収差との値に調整した状態で露光を行う。これにより、焦点深度をより大きくすることができ、露光における裕度を大きすることができる。従って、パターン形成における歩留まりを向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、同一または相当する部分には同一符号を付してその説明を簡略化ないし省略化する。
また、以下の実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及する場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に限定されるものではない。また、実施の形態において説明する構造や、方法におけるステップ等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
なお、簡略化のため、この実施の形態において、フォトマスクや形成されるパターンについては、図1における上下方向を「長さ」と称し、左右方向を「幅」と称することとする。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1におけるフォトマスクを説明するための上面図である。また、図2は、この発明の実施の形態1において形成するパターンを説明するための上面図である。
この発明の実施の形態1においては、図1(a)に示すフォトマスク110と、図1(b)に示すフォトマスク120との2つのフォトマスクを用いて2重露光を行い、感光材に、図2に示すような、細いラインパターン12を形成する。
フォトマスク110は、レベンソン型位相シフトマスクである。図1(a)に示すように、フォトマスク110は、遮光部2と、位相πの開口部4と、位相ゼロの開口部6とを含んで構成される。図1(a)に示す上面において、遮光部2は、幅40nm×長さ580nmのライン2aと、ライン2aの両端に接続しフォトマスクの外周部を取り囲む外周部2aとからなる。また、位相πの開口部4は、幅580nm×長さ580nmの正方形であり、ライン2aの横に、長さ方向を揃えて配置されている。また、位相ゼロの開口部6は、幅180nm×長さ580nmの矩形であり、ライン2aを挟んで、開口部4とは反対側に、ライン2aと長さを揃えて配置されている。
フォトマスク110は、中央に形成された微細なライン2aを転写するため、位相シフト型のマスクとしている。
フォトマスク120は、クロム遮光マスクである。図1(b)に示すように、フォトマスク120は、露光光を透過する基板からなる開口部8に、クロム遮光膜により遮光部10が設けられて構成されている。遮光部10は、幅150nm×長さ580nmの矩形状となっている。
フォトマスク120は、フォトマスク110に形成されたライン2aを、外周部2bから切り離すためのマスクである。従って、パターン転写において、フォトマスク110の転写の場合ほど高い精度を要求しないため、通常のクロム遮光マスクにより形成されている。
フォトマスク110とフォトマスク120とを用いた2重露光を行うことにより、図2に示すような、ラインパターン12が形成される。このラインパターン12は、フォトマスク110の遮光部2のライン2aに対応するパターンであり、幅30nm×長さ580nmのパターンである。なお、フォトマスク110のライン2aの幅40nmは、マスク補正による寸法差を含むものであり、このライン2aが転写されたパターンの幅は、30nmとなっている。
図3は、実施の形態1において露光の際に使用する投影露光装置を説明するための概念図である。
図3に示すように、投影露光装置において、露光光源20から発振された露光光の光路には、コンデンサレンズ22、マスクステージ24、投影レンズ26、収差可変装置28、ウェハステージ30が、順に配置されている。収差可変装置28には、シミュレータ32が接続されている。また、露光の際には、マスクステージ24には、フォトマスク110、120等の転写するパターンが形成されたフォトマスクが載置され、ウェハステージ30には、感光材を塗布したウェハ34が載置される。
このような露光装置において、露光光源20としては、波長157.6nmの、Fエキシマレーザを用いる。また、投影レンズ26のレンズ開口数N.Aは、0.85であり、いわゆるシグマσは、0.3のものを用いる。
図4は、この露光装置の投影レンズが理想レンズと仮定し、フォトマスク110を用いて転写されるラインの焦点位置を変化させた場合の、ライン寸法の変化を示すグラフである。図4において、横軸は、焦点位置(μm)即ち、原点をベストフォーカス位置とした場合のベストフォーカスからの距離(μm)を示し、縦軸は、転写されたパターンのライン寸法(nm)を示す。
この実施の形態1においては、ラインパターンの寸法精度を±3nmとする。この場合、図4より、無収差レンズを使用した場合の焦点深度は、0.13μmとなる。
図5は、この発明の実施の形態1におけるパターン形成方法について説明するためのフロー図である。
実施の形態1においては、図1に示すフォトマスク110、120、及び、図3に示す露光装置を用いて露光を行う。以下、具体的にパターンの形成方法について説明する。
まず、フォトマスク110を搬送し、マスクステージ24にこれを載置する(ステップS2)。
次に、光学シミュレーションを行う(ステップS4)。光学シミュレーションにおいては、フォトマスク110を用いた場合に、最も焦点深度が大きくなる場合の、コマ収差と球面収差との組み合わせを決定する。
レンズの収差は、Fourier光学で予測される理想的波面と、レンズから実際に発生する波面との光路差Wとして表される。光路差Wは、極座標で表されることが多く、ここでは、次式(1)に示す、Fringe Zernikeの多項式を用いる。
Figure 2006080454
式(1)において用いられる係数Zは、Zernike係数と言われるものであり、例えば、Z、Z、Z13、Z14等はコマ収差を表し、Z、Z15、Z24等は、球面収差を表す項である。実施の形態1においては、この係数Zのうち、3次のコマ収差の係数であるZと、3次の球面収差の係数であるZとを変化させて、その場合にフォトマスク110により形成されるラインの焦点深度を光学シミュレーションにより求める。
図6は、このようにして行った光学シミュレーションの結果を表すグラフである。図6において、X方向の軸は、3次のコマ収差のZernike係数Zを表し、Y方向の軸は、3次の球面収差のZernike係数Zを表し、Z方向の軸は、焦点深度(μm)を表す。
光学シミュレーションの結果から、焦点深度が最も大きくなるZとZとの組み合わせを選択し、これによりコマ収差の値と球面収差の値との組み合わせを決定する。実施の形態1において、フォトマスク110を図3に示す露光装置で用いる場合には、図6から、Z、Z共に、0.2とする組み合わせにおいて、焦点深度が最も大きく、約0.19μmとなることがわかる。この値は、図4に示す理想レンズの場合と比較しても、約1.5倍拡大した値であり、コマ収差と球面収差との両方を、適切な値に調節することが効果的であることがわかる。
次に、決定したZ及びZから、コマ収差及び球面収差を算出し、このコマ収差及び球面収差の値を、収差可変装置28に送信する(ステップS6)。収差可変装置28は、投影レンズ26の下方に配置され、指定された値に応じて、投影レンズ26の収差を強制的に調整する。
また、ウェハステージ30には、シミュレーションにおいて入力したのと同様の感光材を塗布したウェハ34を載置する(ステップS8)。その後、ウェハ34の位置あわせが正確に行われる。
次に、露光光源20から、Fエキシマレーザ光を発振し、ウェハ34上に塗布された感光材を感光させて、フォトマスク110のマスクパターンを、これに転写する(ステップS10)。
次に、フォトマスク110に代えて、フォトマスク120を搬送し、マスクステージ24に載置する(ステップS12)。その後、露光光源20からFエキシマレーザ光を発振し、感光材を感光させて、フォトマスク120のパターンを転写する。上述したが、フォトマスク120は、フォトマスク110のライン2aに対応するパターンを、外周部分から切り離すために用いられるものであるから、転写パターンに高い精度を要求しない。従って、ここでは、フォトマスク110を用いた場合とは異なり、光学シミュレーションを行わず、また、収差の調整は行わず、通常の状態に戻して露光を行えばよい。
その後、PEB(Post Exposure Bake)、現像処理等を行うことにより、感光材に図2に示すようなラインパターン12が転写される。その後、必要に応じて、感光材をマスクとして、所定の膜をエッチングする等して、半導体装置等の製造を行う。
以上説明したように、この実施の形態1においては、フォトマスク110に形成されたパターンに対して、最も焦点深度が大きくなるように、3次のコマ収差のZernike係数Z及び3次の球面収差のZernike係数Zをシミュレーションにより導き出す。そして、これによって算出されるコマ収差及び球面収差の値に露光装置の収差を調整した後、露光を行う。従って、焦点深度が拡大した状態で露光を行うことができ、露光における裕度を大きくすることができる。これにより、露光技術を用いて形成するパターンを正確に形成することができ、このパターン形成方法を用いた半導体素子等の製造における歩留まりを向上させることができる。
なお、この実施の形態1において説明したフォトマスク110の構造は、この発明を限定するものではない。この発明におけるフォトマスクは、レベンソン型に限らず、ハーフトーン型位相シフトマスクや、あるいは、クロム遮光マスクを用いた場合でもよい。また、露光方法についても、2重露光に限るものではない。1のフォトマスクでパターンを転写できる場合には、1のフォトマスクを用いればよい。また、2つのフォトマスクが、共に微細なマスクパターンを有し、かつ、精度の高い露光が要求されるような場合においては、両方のフォトマスクについて、光学シミュレーションを行い、それぞれのフォトマスクにあわせた収差の組み合わせを決定して、それぞれ露光を行えばよい。
また、この発明において、コマ収差、球面収差の値、即ち、Zernike係数Z、Zは、ここで決定した値に限るものではない。これらの値は、フォトマスクのパターン形状の他に、露光光の波長、レンズの開口数(N.A.)、シグマσ、フォトマスクの照明条件等といった露光装置の条件や、感光材の種類等の条件によっても影響を受ける。従って、光学シミュレーションは、フォトマスクのパターンの情報とともに、露光装置の条件や感光材の種類等の情報を加えて行うことにより、より高精度に、適切な収差を決定し、より正確な露光を行うことができる。
また、この発明において、コマ収差、球面収差の決定のためのシミュレーションにおいて変化させる値は、Zernike係数Z、Zに限られるものではない。例えば、コマ収差は、X方向成分とY方向成分とに分けられる(例えば、Z、Z13、Z22等はX方向成分のコマ収差、Z、Z14、Z23等はY方向成分のコマ収差)。そして、この実施の形態1では、X方向に伸びた、ラインパターンを想定しているため、X方向成分のコマ収差Z6をパラメータとして選択した。このように、どのZernike係数を変化させると効果的であるかは、そのパターンの形状によって変わってくるものであるため、変化させる係数は、そのパターン等を考慮して決定すればよい。
実施の形態2.
図7は、この発明の実施の形態2において、形成が要求されるパターンについて説明するための模式図である。
実施の形態1においては、予め準備された2つのフォトマスク110、120を用いて、2重露光を行う場合について説明した。しかし、実施の形態2では、図7に示すパターンを形成するために必要な、フォトマスクの複数のバリエーションと、そのそれぞれに対する、コマ収差と、球面収差との組み合わせを求める。
具体的に、実施の形態2において、形成が要求される転写パターン40は、図7に示すように、幅160nm×長さ580nmの矩形のパターン40aと、このパターン40aと185nmの間隔を空けて(図7においては、右側に)配置された、幅30nm×長さ580nmのラインパターン40bと、更に、このラインパターン40bと785nmの間隔を空けて(図7においては、右側に)配置された、幅160nm×長さ580nmのパターン40cとを含む。
図8は、このパターンを形成するために考え得る、それぞれ、異なる4つのマスクパターンを有するフォトマスクを表した上面図である。また、図9は、図8に示すフォトマスクのいずれかと組み合わせて2重露光を行うための、もう1つのフォトマスクを説明するための上面図である。
図8(a)〜8(d)に示すフォトマスク210〜240は、それぞれ、遮光部42に、位相ゼロの開口部44と、位相πの開口部46とを設けることにより構成されている。フォトマスク210〜240において、開口部44は、幅180nm×長さ580nmの矩形であり、フォトマスクの図8における左辺側から、160nmの間隔を空けて配置されている。また、開口部46は、開口部44から約40nmの間隔を空けて配置されている。
開口部46の大きさは、各フォトマスク210〜240において、異なっている。開口部46は、フォトマスク210においては、幅180nm×長さ580nmであり、フォトマスク220においては、幅380nm×長さ580nmであり、フォトマスク230においては、幅580nm×長さ580nmであり、フォトマスク240においては、幅780nm×長さ580nmである。即ち、各フォトマスク210〜240は、それぞれ、位相πの開口部46の大きさのみが異なるものである。
各フォトマスク210〜240において、開口部44と開口部46とに挟まれた、遮光部42のライン42aが、図7に示すラインパターン40bに対応する部分であり、この微細なラインパターンの形成において、高い精度の露光が要求されるため、この部分の露光について光学シミュレーションを行って、収差を決定することになる。
図9に示すフォトマスク250は、上述したが、フォトマスク210〜240のいずれかのフォトマスクと組み合わせて、図7に示したパターンに対応するパターンを形成するものである。具体的に図9に示すフォトマスク250は、光を透過する基板である位相ゼロの開口部48に、クロム膜からなる遮光部50が配置されて形成されている。遮光部50は、幅160×長さ580nmの矩形のパターンと、このパターンとは、125nmの間隔を空けて配置された、幅150nm×長さ580nmの矩形のパターンと、このパターンとは725nmの間隔を空けて配置された幅160nm×長さ580nmの矩形のパターンと、からなる。
フォトマスク250は、図8に示すフォトマスク210〜240に対して、上下に配置された遮光部42の外周部42bを切り離すためのものであり、特に高い精度を要求しないものである。従って、実施の形態1と同様、ここでは、光学シミュレーションの対象とせず、通常の収差の状態で、露光を行う。
図10は、図8に示す各フォトマスク210〜240を用いて、それぞれ、光学シミュレーションを行った結果を示すグラフである。図10(a)、10(b)、10(c)、10(d)に示すグラフは、それぞれ、フォトマスク210、220、230、240を用いた場合のシミュレーション結果を示す。また、図10(a)〜(d)において、それぞれ、X方向の軸は、3次のコマ収差のZernike係数Zを示し、Y方向の軸は、3次の球面収差のZernike係数Zを示し、Z方向の軸は、焦点深度(μm)を示す。
ここでの光学シミュレーションは、実施の形態1において説明したのと同様の方法により行う。即ち、式(1)に示す、Zernikeの式の、Z、Zの項を変化させて、光学シミュレーションを行う。この結果、図10(c)に示すように、フォトマスク230を用いて、Zを0.20、Zを0.20とする場合に、最も焦点深度が大きく、0.195以上となることが判る。
パターン形成においては、実施の形態2においては、図5に示す、ステップS4の光学シミュレーションを、先に行い、用いるフォトマスクを決定する。その後、実施の形態1と同様、ステップS2において、フォトマスク230を搬送し、露光装置の収差を、Zを0.20、Zを0.20とした場合のコマ収差の値、球面収差の値となるように、調整する(ステップS6)。更に、ウェハ搬送、露光を行い(ステップS8、S10)、続けて、フォトマスク250に変更して、再び露光を行う(ステップS12、S14)ことにより、パターンの形成が行われる。
以上説明したように、実施の形態2においては、要求されるパターンに対して、考え得る複数のフォトマスクパターンをあげて、これらのマスクパターンのそれぞれに対して光学シミュレーションを行うことにより、コマ収差、球面収差の値を決定し、最も大きな焦点深度となるフォトマスクと、コマ収差と、球面収差との組み合わせにおいて露光を行う。従って、露光において、より大きな焦点深度を確保することができ、より裕度の大きな状態で露光を行うことができる。
なお、実施の形態1に説明したのと同様に、この発明において転写されるパターンは、実施の形態2において説明したパターンに限るものではなく、従って、フォトマスクのパターンも、実施の形態2において説明したものに限るものではない。これらは、転写の要求されるパターンに応じて、適宜選択することができる。また、マスクの種類も、そのパターンに応じて、適切なものを選択すればよい。
なお、例えば、実施の形態1において、ステップS4を実行することにより、この発明の「シミュレーション工程」及び「収差決定工程」が実行され、ステップS6及びS8を実行することにより、「パターン転写工程」が実行される。
また、例えば、実施の形態2におけるフォトマスク210〜240は、この発明の「第2フォトマスク」に該当し、フォトマスク250は、この発明の「第1フォトマスク」に該当する。
この発明の実施の形態1におけるフォトマスクを説明するための上面図である。 この発明の実施の形態1において形成するパターンを説明するための上面図である。 この発明の実施の形態1において露光の際に用いる露光装置を説明するための概念図である。 この発明の実施の形態1において用いる露光装置の投影レンズを理想レンズと仮定し、フォトマスクを用いて転写されるラインの焦点位置を変化させた場合の、ライン寸法の変化を示すグラフである。 この発明の実施の形態1におけるパターン形成方法について説明するためのフロー図である。 この発明の実施の形態1における光学シミュレーションの結果を表すグラフである。 この発明の実施の形態2において、形成が要求されるパターンについて説明するための模式図である。 この発明の実施の形態2において要求されるパターンを形成するため用いられる、フォトマスクを説明するための上面図である。 この発明の実施の形態2において、図8に示すフォトマスクのいずれかと組み合わせて2重露光を行うための、もう1つのフォトマスクを説明するための上面図である。 この発明の実施の形態2における、光学シミュレーションの結果を表すグラフである。
符号の説明
110、120、210〜250 フォトマスク
2 遮光部
2a ライン
2b 外周部
4 開口部(位相π)
6 開口部(位相ゼロ)
8 開口部(位相ゼロ)
10 遮光部
12 ラインパターン
20 露光光源
22 コンデンサレンズ
24 マスクステージ
26 投影レンズ
28 収差可変装置
30 ウェハステージ
32 シミュレータ
34 ウェハ
40 転写パターン
40a パターン
40b ラインパターン
40c パターン
42 遮光部
42a ライン
42b 外周部
44 開口部(位相π)
46 開口部(位相ゼロ)
48 開口部(位相ゼロ)
50 遮光部

Claims (5)

  1. フォトマスクに形成されたマスクパターンについて、露光装置の投影系のコマ収差と球面収差とを変化させて、感光材に転写されたパターンの焦点深度を測定するシミュレーションを行うシミュレーション工程と、
    前記シミュレーションの結果から、前記焦点深度が最も大きくなる、前記コマ収差の値と前記球面収差の値との組み合わせを決定する収差決定工程と、
    前記露光装置の投影系の収差を、前記組み合わせにおける前記コマ収差の値と前記球面収差の値とに調整して、前記マスクパターンを、前記感光材に転写するパターン転写工程と、
    を備えることを特徴とするパターン形成方法。
  2. 前記フォトマスクは、ラインパターンを有することを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 第1フォトマスクと第2フォトマスクとに形成されたマスクパターンを、それぞれ、基板に転写する2重露光を用いて、基板に設計パターンを形成するパターン形成方法において、
    第1フォトマスクに重ね合わせることにより、前記設計パターンに対応するパターンとなるようなマスクパターンを有する第2フォトマスクを、少なくとも2以上設計する第2のフォトマスク設計工程と、
    前記2以上の第2フォトマスクについて、それぞれ、露光装置の投影系のコマ収差と球面収差とを変化させて、感光材に転写されるパターンの焦点深度を測定するシミュレーションを行うシミュレーション工程と、
    前記シミュレーションの結果から、前記焦点深度が最も大きくなる、前記第2フォトマスクのうち、1の第2フォトマスクと、前記コマ収差と、前記球面収差との組み合わせを決定する収差決定工程と、
    前記投影系の収差を、前記組み合わせにおける前記コマ収差の値と前記球面収差の値とに調整し、前記複数の第2フォトマスクのうち、前記組み合わせにおける第2フォトマスクのマスクパターンを、前記感光材に転写する第2マスクパターン転写工程と、
    通常の投影系の収差で、前記第1フォトマスクのマスクパターンを転写する第1マスクパターン転写工程と、
    を備えることを特徴とするパターン形成方法。
  4. 前記第2フォトマスクは、ラインパターンを有することを特徴とする請求項3に記載のパターン形成方法。
  5. 前記シミュレーション形成工程は、前記感光材の情報、あるいは、前記露光装置における照明条件に関する情報を用いて行うことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のパターン形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017111311A (ja) * 2015-12-16 2017-06-22 キヤノン株式会社 露光装置、露光方法、および物品の製造方法

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