JP2006080135A - 結像光学系、露光装置、および露光方法 - Google Patents

結像光学系、露光装置、および露光方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 不要光線によるフレアの発生を抑えて、物体像を高コントラストで形成することのできる結像光学系。
【解決手段】 複数の光学部材を備え、結像光線を用いて物体(R)の像を形成する結像光学系(PL)。複数の光学部材のうちの少なくとも1つの光透過部材(L1)には、結像光線以外の不要光線の透過を選択的に低減するための所要の角度特性の透過率分布を有するコート(TC)が形成されている。コートは、結像光線の最大入射角度よりも大きい入射角度で入射する不要光線に対する透過率が実質的に小さく抑えられた角度特性を有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、結像光学系、露光装置、および露光方法に関し、特に半導体素子や液晶表示素子などをフォトリソグラフィ工程で製造する際に使用される露光装置に好適な投影光学系に関するものである。
半導体素子等を製造するためのフォトリソグラフィ工程において、マスク(またはレチクル)のパターンを、結像光学系としての投影光学系を介して、フォトレジスト等が塗布されたウェハ(またはガラスプレート等)上に露光する露光装置が使用される。
露光装置に搭載される投影光学系には、マスクのパターンをウェハ上に高コントラストで転写するために、迷光(不要光線)によるフレアの削減が大きな課題になっている。また、投影光学系の開口数の値のコントロールには開口絞りを用いているが、開口絞りを所望位置(投影光学系の瞳位置)に正確に配置することができないため、あるいは瞳の湾曲収差の影響により、開口数の値や瞳の対称性を調整することが困難であり、ひいてはマスクのパターンをウェハ上に忠実に転写することが困難である。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、不要光線によるフレアの発生を抑えて、物体像を高コントラストで形成することのできる結像光学系を提供することを目的とする。
また、本発明は、不要光線によるフレアの発生を抑えるとともに、開口数の値や瞳の対称性を高精度に調整して、物体像を高コントラストで忠実に形成することのできる結像光学系を提供することを目的とする。
また、本発明は、物体像を高コントラストで形成する結像光学系または物体像を高コントラストで忠実に形成する結像光学系を用いて、高精度で良好な投影露光を行うことのできる露光装置および露光方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の第1形態では、複数の光学部材を備え、結像光線を用いて物体の像を形成する結像光学系において、
前記複数の光学部材のうちの少なくとも1つの光透過部材には、前記結像光線以外の不要光線の透過を選択的に低減するための所要の角度特性の透過率分布を有するコートが形成されていることを特徴とする結像光学系を提供する。
本発明の第2形態では、複数の光学部材を備え、結像光線を用いて物体の像を形成する結像光学系において、
前記複数の光学部材のうちの少なくとも1つの反射部材には、前記結像光線以外の不要光線の反射を選択的に低減するための所要の角度特性の反射率分布を有するコートが形成されていることを特徴とする結像光学系を提供する。
本発明の第3形態では、複数の光学面を備え、結像光線を用いて物体の像を形成する結像光学系において、
前記複数の光学面のうち、前記結像光線の最大入射角度または最大射出角度が前記結像光学系の開口数によりほぼ規定される透過光学面には、前記結像光線以外の不要光線の透過を選択的に低減するための所要の角度特性の透過率分布を有するコートが形成されていることを特徴とする結像光学系を提供する。
本発明の第4形態では、複数の光学面を備え、結像光線を用いて物体の像を形成する結像光学系において、
前記複数の光学面のうち、前記結像光線の最大入射角度または最大射出角度が前記結像光学系の開口数によりほぼ規定される反射光学面には、前記結像光線以外の不要光線の反射を選択的に低減するための所要の角度特性の反射率分布を有するコートが形成されていることを特徴とする結像光学系を提供する。
本発明の第5形態では、マスクを照明するための照明系と、前記マスクに形成されたパターンの像を感光性基板上に形成するための第1形態〜第4形態の結像光学系とを備えていることを特徴とする露光装置を提供する。
本発明の第6形態では、マスクを照明し、第1形態〜第4形態の結像光学系を介して前記マスク上のパターンを感光性基板上に投影露光することを特徴とする露光方法を提供する。
本発明の典型的な態様では、結像光学系を構成する複数の光学部材のうちの少なくとも1つの光透過部材に、結像光線の最大入射角度よりも大きい入射角度で入射する不要光線に対する透過率が実質的に小さく抑えられた角度特性を有するコートが形成されている。この場合、結像光線の最大入射角度よりも大きな入射角度で入射する不要光線はコートの作用により実質的に遮られるので、不要光線が結像光学系の像面に達することが実質的にない。
したがって、本発明の結像光学系では、不要光線によるフレアの発生を抑えて、物体像を高コントラストで形成することができる。その結果、本発明の露光装置および露光方法では、物体像を高コントラストで形成する結像光学系を用いて、高精度で良好な投影露光を行うことができ、ひいては良好なデバイスを製造することができる。
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。図1において、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を、光軸AXに垂直な面内において図1の紙面に平行にY軸を、図1の紙面に垂直にX軸をそれぞれ設定している。本実施形態では、露光装置に搭載される結像光学系としての投影光学系PLに本発明を適用している。
図1を参照すると、本実施形態の露光装置は、紫外領域の照明光を供給するための光源100として、たとえばArFエキシマレーザ光源を備えている。光源100から射出された光は、照明光学系ILを介して、所定のパターンが形成されたレチクルRを重畳的に照明する。なお、光源100と照明光学系ILとの間の光路はケーシング(不図示)で密封されており、光源100から照明光学系IL中の最もレチクル側の光学部材までの空間は、露光光の吸収率が低い気体であるヘリウムガスや窒素などの不活性ガスで置換されているか、あるいはほぼ真空状態に保持されている。
レチクルRは、レチクルホルダRHを介して、レチクルステージRS上においてXY平面に平行に保持されている。レチクルRには転写すべきパターンが形成されており、矩形状のパターン領域が照明される。レチクルステージRSは、図示を省略した駆動系の作用により、レチクル面(すなわちXY平面)に沿って二次元的に移動可能であり、その位置座標はレチクル移動鏡RMを用いた干渉計RIFによって計測され且つ位置制御されるように構成されている。レチクルRに形成されたパターンからの光は、投影光学系PLを介して、感光性基板であるウェハW上にレチクルパターン像を形成する。投影光学系PLは、マスク側(物体側)およびウェハ側(像側)にほぼテレセントリックに構成されている。
ウェハWは、ウェハホルダテーブルWTを介して、ウェハステージWS上においてXY平面に平行に保持されている。そして、レチクルR上での矩形状の照明領域に光学的に対応するように、ウェハW上では矩形状の静止露光領域(実効露光領域)にパターン像が形成される。ウェハステージWSは、図示を省略した駆動系の作用によりウェハ面(すなわちXY平面)に沿って二次元的に移動可能であり、その位置座標はウェハ移動鏡WMを用いた干渉計WIFによって計測され且つ位置制御されるように構成されている。
また、本実施形態の露光装置では、投影光学系PLの内部の気体はヘリウムガスや窒素などの不活性ガスで置換されているか、あるいはほぼ真空状態に保持されている。さらに、照明光学系ILと投影光学系PLとの間の狭い光路には、レチクルRおよびレチクルステージRSなどが配置されているが、レチクルRおよびレチクルステージRSなどを密封包囲するケーシング(不図示)の内部に窒素やヘリウムガスなどの不活性ガスが充填されているか、あるいはほぼ真空状態に保持されている。上述のように、光源100からウェハWまでの光路の全体に亘って、露光光がほとんど吸収されることのない雰囲気が形成されている。
こうして、駆動系および干渉計(RIF,WIF)などを用いて、投影光学系PLの光軸AXと直交する平面(XY平面)内においてウェハWを二次元的に駆動制御しながら一括露光を行うことにより、いわゆるステップ・アンド・リピート方式にしたがって、ウェハWのショット領域にはレチクルRのパターンが逐次露光される。あるいは、投影光学系PLの光軸AXと直交する平面(XY平面)内においてレチクルRおよびウェハWを投影光学系PLに対して相対移動させながら、いわゆるステップ・アンド・スキャン方式にしたがって、ウェハWの各露光領域にレチクルRのパターンをスキャン露光する。
図2は、本実施形態にかかる投影光学系の特徴的構成を概略的に示す図である。図2を参照すると、本実施形態では、投影光学系PLを構成する複数の光学部材(レンズ、平行平面板、反射部材など)のうち、最もレチクル側(物体側)に配置されたレンズ(一般には平行平面板を含む光透過部材)L1のレチクル側の面に、図3(a)に示すような角度特性の透過率分布を有するコートTCを形成している。図3(a)において、縦軸は透過率であり、横軸はコートTCに入射する光線の入射角度である。
図3(a)を参照すると、コートTCは、レンズL1のレチクル側の面に入射する結像光線(物体像の形成に寄与する光線)の最大入射角度Am以下の入射角度でレンズL1のレチクル側の面に入射する光線、すなわちすべての結像光線をほぼ100%の透過率で透過させるが、結像光線の最大入射角度Amよりも大きな入射角度でレンズL1のレチクル側の面に入射する光線、すなわち結像光線以外の不要光線をほぼ0%の透過率で遮る機能を有する。
こうして、本実施形態では、結像光線の最大入射角度Amよりも大きな入射角度でレンズL1のレチクル側の面に入射する不要光線がコートTCの作用により実質的に遮られるので、不要光線が投影光学系PLの像面(ウェハWの露光面)に達することが実質的にない。ちなみに、従来技術では、入射角度にかかわらず入射光線を実質的に反射しないように設計された反射防止コートが用いられているので、何らかの原因で発生した不要光線も結像光線と同様に反射防止コートを透過して投影光学系PLの像面に達し易い。
したがって、本実施形態の投影光学系PLでは、不要光線によるフレアの発生を抑えて、マスクMのパターン像(物体像)をウェハWの露光面上に高コントラストで形成することができる。その結果、本実施形態の露光装置では、マスクMのパターン像をウェハWの露光面上に高コントラストで形成する投影光学系PLを用いて、高精度で良好な投影露光を行うことができる。
なお、上述の実施形態では、最もレチクル側に配置された光透過部材のレチクル側の面に所要の角度特性の透過率分布を有するコートを形成している。しかしながら、これに限定されることなく、最もレチクル側に配置された光透過部材のウェハ側の面にコートを形成することにより本発明の効果を得ることもできる。また、一般的には、投影光学系PLを構成する複数の光学部材のうちの少なくとも1つの光透過部材に所要の角度特性の透過率分布を有するコートを形成することにより本発明の効果を得ることができる。
ただし、最もレチクル側に配置された光透過部材のレチクル側の面にコートを形成すると、不要光線が初期的に遮られて光学系の内部へ入らないので、本発明の効果を達成する上で有利である。また、本実施形態のように縮小倍率を有する投影光学系PLでは、最もレチクル側に配置された光透過部材のレチクル側の面に入射する結像光線の最大入射角度Amが比較的小さく、幅広い入射角度範囲の不要光線を遮ることができるので、本発明の効果を達成する上で有利である。
また、上述の実施形態では、コートTCが結像光線をほぼ100%の透過率で透過させ且つ不要光線をほぼ0%の透過率で遮っている。しかしながら、これに限定されることなく、結像光線の最大入射角度Amよりも大きい入射角度で入射する不要光線に対する透過率が実質的に小さく抑えられた角度特性を有するコートTCを採用することにより、さらに一般的には不要光線の透過を選択的に低減するための所要の角度特性の透過率分布を有するコートTCを採用することにより本発明の効果が得られる。
また、上述の実施形態では、投影光学系PL中の光透過部材に、不要光線の透過を選択的に低減するための所要の角度特性の透過率分布を有するコートを形成している。しかしながら、これに限定されることなく、投影光学系PLが反射部材を含む場合には、不要光線の反射を選択的に低減するための所要の角度特性の反射率分布を有するコートを反射部材に形成することにより本発明の効果を得ることもできる。
また、上述の実施態様では、投影光学系PL中で最もレチクル側に配置されたレンズL1の曲面に、所定の角度特性の透過率分布を有するコートTCを形成しているが、この曲面の曲率(または曲率半径)は、当該曲面の法線がコートTCへ入射する主光線とほぼ一致していることが好ましい。これにより、投影光学系PLの全画角において良好なる不要光線の遮光を達成できる。なお、このことは、コートTCが最もレチクル側の光学面以外に形成された場合でも同様である。
ところで、上述の実施形態では、不要光線によるフレアの発生を抑えて、物体像を高コントラストで形成することのできる投影光学系PLを実現している。しかしながら、上述の実施形態と類似の構成を有する変形例にしたがって、フレアの発生を抑えるとともに、開口数の値や瞳の対称性を高精度に調整して、物体像を高コントラストで忠実に形成することのできる投影光学系PLを実現することができる。
図4は、本実施形態の変形例にかかる投影光学系の特徴的構成を概略的に示す図である。図4の変形例では、投影光学系PL中において最もレチクル側(物体側)に配置されたレンズ(一般には平行平面板を含む光透過部材)L1のレチクル側の面がほぼ平面状に形成され、このほぼ平面状の光学面に図3(a)に示すような角度特性の透過率分布を有するコートTCが形成されている。なお、投影光学系PLは、上述したように、物体側および像側にほぼテレセントリックに構成されている。
したがって、最もレチクル側に配置されたレンズL1のレチクル側のほぼ平面状の面は、結像光線の最大入射角度Amが投影光学系PLの物体側開口数NAoによりほぼ規定される透過光学面を構成していることになる。その結果、上述の実施形態と同様にフレアの発生を抑えるだけでなく、結像光線の最大入射角度Amが物体側開口数NAoによりほぼ規定される透過光学面に形成されたコートTCの作用により、開口絞りに依存することなく開口数の値や瞳の対称性を高精度に調整することができる。
その結果、図4の変形例にかかる投影光学系PLでは、不要光線によるフレアの発生を抑えるとともに、開口数の値や瞳の対称性を高精度に調整して、マスクMのパターン像(物体像)をウェハWの露光面上に高コントラストで忠実に形成することができる。その結果、図4の変形例にかかる投影光学系PLを搭載した露光装置では、マスクMのパターン像をウェハWの露光面上に高コントラストで忠実に形成することができ、ひいては高精度で良好な投影露光を行うことができる。
なお、上述の変形例では、最もレチクル側に配置されたレンズL1のレチクル側のほぼ平面状の光学面にコートTCが形成されている。しかしながら、これに限定されることなく、最もウェハ側(像側)に配置された光透過部材のウェハ側のほぼ平面状の光学面にコートTCを形成することにより変形例と同様の効果を得ることができる。この場合、最もウェハ側に配置された光透過部材のウェハ側のほぼ平面状の面は、結像光線の最大射出角度が投影光学系PLの像側開口数NAiによりほぼ規定される透過光学面を構成していることになる。
一般的に、結像光学系が物体側にも像側にもほぼテレセントリックに構成されていない場合でも、結像光学系を構成する複数の光学面のうち、結像光線の最大入射角度または最大射出角度が結像光学系の開口数によりほぼ規定される透過光学面(または反射光学面)に、結像光線以外の不要光線の透過を選択的に低減するための所要の角度特性の透過率分布(または反射率分布)を有するコートを形成することにより、上述の変形例と同様の効果が得られる。
ところで、従来、投影光学系PLの瞳の透過率分布を調整することによって最適な結像性能を得る手法が提唱されている。上述の変形例では、図3(b)に示すように結像光線に対する透過率(または反射率)が入射角度または射出角度に応じて適宜変化する角度特性を有するコートを用いることにより、投影光学系PLの瞳内の光強度分布(透過率分布)を調整して、最適な結像性能を得ることができる。
たとえば投影光学系PL中においてテレセントリックとなる光路中に配置されて所定の角度特性の透過率分布を有するコートTCが形成された光透過部材L1を、コートTCとは異なる角度特性の透過率分布を有する別のコートが形成された別の光透過部材と交換可能にして、投影光学系PLの瞳内の光強度分布(透過率分布)を調整することができる。なお、別の光透過部材の数は1つには限定されない。また、同様の手法(テレセントリックな光路中の光透過部材の交換)を用いて、投影光学系の開口数の値を調整することも可能である。
そして、上述の図2の実施形態(不要光線の透過を選択的に低減する実施形態)と、図4の実施形態の変形例(投影光学系PLの開口数の値や瞳透過率分布の調整)とを組み合わせても良い。たとえば不要光線の透過を選択的に低減するコートによって投影光学系PLの最大開口数の値を設定し、投影光学系PLの開口数の値や瞳透過率分布の調整のためのコートが施された光透過部材を交換可能にしても良い。
上述の実施形態の露光装置では、照明装置によってレチクル(マスク)を照明し(照明工程)、投影光学系を用いてマスクに形成された転写用のパターンを感光性基板に露光する(露光工程)ことにより、マイクロデバイス(半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等)を製造することができる。以下、本実施形態の露光装置を用いて感光性基板としてのウェハ等に所定の回路パターンを形成することによって、マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法の一例につき図5のフローチャートを参照して説明する。
先ず、図5のステップ301において、1ロットのウェハ上に金属膜が蒸着される。次のステップ302において、その1ロットのウェハ上の金属膜上にフォトレジストが塗布される。その後、ステップ303において、本実施形態の露光装置を用いて、マスク上のパターンの像がその投影光学系を介して、その1ロットのウェハ上の各ショット領域に順次露光転写される。その後、ステップ304において、その1ロットのウェハ上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップ305において、その1ロットのウェハ上でレジストパターンをマスクとしてエッチングを行うことによって、マスク上のパターンに対応する回路パターンが、各ウェハ上の各ショット領域に形成される。
その後、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによって、半導体素子等のデバイスが製造される。上述の半導体デバイス製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する半導体デバイスをスループット良く得ることができる。なお、ステップ301〜ステップ305では、ウェハ上に金属を蒸着し、その金属膜上にレジストを塗布、そして露光、現像、エッチングの各工程を行っているが、これらの工程に先立って、ウェハ上にシリコンの酸化膜を形成後、そのシリコンの酸化膜上にレジストを塗布、そして露光、現像、エッチング等の各工程を行っても良いことはいうまでもない。
また、本実施形態の露光装置では、プレート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、電極パターン等)を形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。以下、図6のフローチャートを参照して、このときの手法の一例につき説明する。図6において、パターン形成工程401では、本実施形態の露光装置を用いてマスクのパターンを感光性基板(レジストが塗布されたガラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィ工程が実行される。この光リソグラフィー工程によって、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形成される。その後、露光された基板は、現像工程、エッチング工程、レジスト剥離工程等の各工程を経ることによって、基板上に所定のパターンが形成され、次のカラーフィルター形成工程402へ移行する。
次に、カラーフィルター形成工程402では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルターの組を複数水平走査線方向に配列されたりしたカラーフィルターを形成する。そして、カラーフィルター形成工程402の後に、セル組み立て工程403が実行される。セル組み立て工程403では、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板、およびカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルター等を用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。
セル組み立て工程403では、例えば、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルターとの間に液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。その後、モジュール組み立て工程404にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素子の製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する液晶表示素子をスループット良く得ることができる。
なお、上述の実施形態では、ArFエキシマレーザ光源を用いているが、これに限定されることなく、他の適当な光源を用いることもできる。また、上述の実施形態では、露光装置に搭載される投影光学系に対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、他の一般的な結像光学系に対して本発明を適用することもできる。
さらに、本発明は結像光学系のみならず、たとえば被照射面を照明する照明光学系などの非結像光学系にも適用することができる。照明光学系に本発明を適用することにより、不要なフレア光を減少させることができるため、被照射面上での照度不均一性を減少させることや、照明瞳輝度分布の不均一性を減少させること、照明瞳輝度分布の被照射面上での不均一性を減少させることなどを実現することができる。
本発明の実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。 本実施形態にかかる投影光学系の特徴的構成を概略的に示す図である。 本実施形態またはその変形例において用いられるコートの透過率(反射率)角度特性を模式的に示す図である。 本実施形態の変形例にかかる投影光学系の特徴的構成を概略的に示す図である。 マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法のフローチャートである。 マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得る際の手法のフローチャートである。
符号の説明
100 レーザ光源
IL 照明光学系
R レチクル
RS レチクルステージ
PL 投影光学系
W ウェハ
WS ウェハステージ
TC コート

Claims (14)

  1. 複数の光学部材を備え、結像光線を用いて物体の像を形成する結像光学系において、
    前記複数の光学部材のうちの少なくとも1つの光透過部材には、前記結像光線以外の不要光線の透過を選択的に低減するための所要の角度特性の透過率分布を有するコートが形成されていることを特徴とする結像光学系。
  2. 前記コートは、前記結像光線の最大入射角度よりも大きい入射角度で入射する不要光線に対する透過率が実質的に小さく抑えられた角度特性を有することを特徴とする請求項1に記載の結像光学系。
  3. 複数の光学部材を備え、結像光線を用いて物体の像を形成する結像光学系において、
    前記複数の光学部材のうちの少なくとも1つの反射部材には、前記結像光線以外の不要光線の反射を選択的に低減するための所要の角度特性の反射率分布を有するコートが形成されていることを特徴とする結像光学系。
  4. 前記コートは、前記結像光線の最大入射角度よりも大きい入射角度で入射する不要光線に対する反射率が実質的に小さく抑えられた角度特性を有することを特徴とする請求項3に記載の結像光学系。
  5. 複数の光学面を備え、結像光線を用いて物体の像を形成する結像光学系において、
    前記複数の光学面のうち、前記結像光線の最大入射角度または最大射出角度が前記結像光学系の開口数によりほぼ規定される透過光学面には、前記結像光線以外の不要光線の透過を選択的に低減するための所要の角度特性の透過率分布を有するコートが形成されていることを特徴とする結像光学系。
  6. 前記コートは、前記結像光線の最大入射角度または最大射出角度よりも大きい入射角度または射出角度で入射または射出する不要光線に対する透過率が実質的に小さく抑えられた角度特性を有することを特徴とする請求項5に記載の結像光学系。
  7. 前記コートは、前記結像光線に対する透過率が入射角度または射出角度に応じて変化する角度特性を有することを特徴とする請求項5または6に記載の結像光学系。
  8. 複数の光学面を備え、結像光線を用いて物体の像を形成する結像光学系において、
    前記複数の光学面のうち、前記結像光線の最大入射角度または最大射出角度が前記結像光学系の開口数によりほぼ規定される反射光学面には、前記結像光線以外の不要光線の反射を選択的に低減するための所要の角度特性の反射率分布を有するコートが形成されていることを特徴とする結像光学系。
  9. 前記コートは、前記結像光線の最大入射角度または最大射出角度よりも大きい入射角度または射出角度で入射または射出する不要光線に対する反射率が実質的に小さく抑えられた角度特性を有することを特徴とする請求項8に記載の結像光学系。
  10. 前記コートは、前記結像光線に対する反射率が入射角度または射出角度に応じて変化する角度特性を有することを特徴とする請求項8または9に記載の結像光学系。
  11. 前記結像光学系は、物体側にほぼテレセントリックであり、
    前記複数の光学面のうちの最も物体側のほぼ平面状の光学面に前記コートが形成されていることを特徴とする請求項5乃至10のいずれか1項に記載の結像光学系。
  12. 前記結像光学系は、像側にほぼテレセントリックであり、
    前記複数の光学面のうちの最も像側のほぼ平面状の光学面に前記コートが形成されていることを特徴とする請求項5乃至11のいずれか1項に記載の結像光学系。
  13. マスクを照明するための照明系と、前記マスクに形成されたパターンの像を感光性基板上に形成するための請求項1乃至12のいずれか1項に記載の結像光学系とを備えていることを特徴とする露光装置。
  14. マスクを照明し、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の結像光学系を介して前記マスク上のパターンを感光性基板上に投影露光することを特徴とする露光方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013540349A (ja) * 2010-09-30 2013-10-31 カール・ツァイス・エスエムティー・ゲーエムベーハー 投影露光システム及び投影露光方法

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