JP2006076119A - 記録装置及び液体噴射装置 - Google Patents

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伸幸 西
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Abstract

【課題】 印刷用紙の端部から外れた領域に吐出されたインクの総量を、従来に増してより一層正確に把握すること。
【解決手段】 プリンタは、記録ヘッドの1回の主走査毎に、当該主走査において被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出するか否かを、マスク処理手段が被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域に吐出するインク量を制限したか否かによって判定する。マスク処理手段によってマスク処理がなされた場合には、被記録媒体の端部から外れた領域に吐出されたインク量の積算値に、1回の主走査で被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域に吐出される主走査方向廃インク量を加算する。
【選択図】図10

Description

本発明は、副走査方向に並べられた複数個のドット形成要素をヘッド面に備えて成る記録ヘッドを備えた記録装置に関する。また、本発明は液体噴射装置に関する。
ここで、液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンタ、複写機およびファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記インクジェット式記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録媒体に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体を前記被噴射媒体に付着させる装置を含む意味で用いる。
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
副走査方向に並べられた複数個のドット形成要素をヘッド面に備えて成る記録ヘッドを備えた記録装置の一例として、インクジェットプリンタがある。以下、インクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)を例に説明する。
プリンタは、ドット形成要素としての複数のインクノズルを副走査方向に一定ピッチで並べて備えた記録ヘッドと、被記録媒体の一例としての印刷用紙と前記インクジェット記録ヘッドとの距離を規定するプラテンとを備えている。
そして、プリンタには、印刷用紙に余白無く印刷を実行する、所謂縁無し印刷を実行可能なものがある。この様なプリンタにおいては、プラテンにおいてドット形成要素と対向する位置に凹部(穴部)が形成され、この凹部に印刷用紙の端部が位置した状態で印刷用紙の端部から外れた領域にもインクを吐出することで、縁無し印刷が実行されるとともに、端部から外れた領域に吐出されたインクが前記凹部に打ち捨てられて、プラテンを汚損しない様に構成されている。また、前記凹部には、インクを吸収するインク吸収材が配設され、即ち印刷用紙の端部から外れた領域に吐出されたインクが前記インク吸収材に即座に吸収される様構成することで、インクミストの発生を防止している。そして、前記凹部に打ち捨てられたインクは前記インク吸収材によって吸収された後、プラテンの下部に設けられた廃液回収トレイへと案内される。
しかし、インク吸収材の吸収能力及び廃液回収トレイの回収能力には限界がある為、プリンタの制御部は、前記凹部に向かって吐出されたインクの総量を把握する必要がある。特許文献1には、この様に前記インク吸収材に向かって吐出されたインクの総量を把握する手段、即ち廃液量積算手段を備えたインクジェット式記録装置が開示されている。
特開2002−86760
上記特許文献1に開示されたインクジェット式記録装置は、前記廃液積算手段によって積算計数されたインクの量が所定値に達すると、プリンタの表示部に、メンテナンスを促すエラー表示を行う。従って、インクが廃液回収トレイから溢れ出て装置内部を汚損したり、インク吸収材にインクが堆積することで印刷用紙の裏面を汚損するといった不具合の発生を防止することが可能となっている。
しかし上記廃液量積算手段は、印刷用紙の端部から外れた領域に吐出されたインクの総量を、ある程度の精度で把握することができるものの、以下の様な短所を有していた。即ち、上記廃液量積算手段は、縁無し印刷が実行される場合に、記録ヘッドの1パス(1主走査)毎に予め定められた所定値を積算計数し、更に、印刷用紙の上端、下端から外れた領域に吐出されたインク量をも積算計数する。しかし、縁無し印刷の指令が行われた場合であっても、印刷データによっては、全ての主走査において印刷用紙の端部から外れた領域にインクが吐出されるとは限らない。また同様に、印刷用紙の上端、下端から外れた領域にインクが必ず吐出されるとも限らない。この一例として、印刷用紙の端部から外れた領域にはインクを吐出しないものの、印刷用紙の端部ぎりぎりに印刷を行うために、縁無し印刷モードが選択された様な場合が挙げられる。
従って、上記特許文献1に開示された廃液量積算手段では、実際に印刷用紙の端部から外れた領域にインクが吐出されていない場合でも所定の値が積算計数されることとなり、廃液積算値の精度が低下する。
この様に廃液積算値の精度が低下することは、印刷用紙の端部から外れた領域に吐出されるインクの総量を安全側に見積もることとなる為、インクが廃液回収トレイからオーバーフローして装置内部を汚損するといった不具合を招く要因とはならないものの、早期にエラー表示が出されてしまうといった問題を招くことになる。
そこで本発明はこの様な状況に鑑みなされたものであり、その課題は、印刷用紙の端部から外れた領域に吐出されたインクの総量を、従来に増してより一層正確に把握することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る記録装置は、副走査方向に並べられた複数個のドット形成要素をヘッド面に備えて成る記録ヘッドと、前記記録ヘッドと対向して設けられ、被記録媒体を支持することにより前記記録ヘッドと被記録媒体との距離を規定するプラテンと、前記記録ヘッドの主走査を実行する主走査駆動部と、被記録媒体の副走査送りを実行する副走査駆動部と、前記主走査の最中に前記ドット形成要素を駆動して被記録媒体に記録を行うためのヘッド駆動部と、前記主走査駆動部、前記ヘッド駆動部、前記副走査駆動部の各駆動部を制御することにより所定の記録方式を実行する駆動制御部と、被記録媒体の端部から外れた領域に吐出されたインク量の積算値を示す数値及び、前記記録ヘッドの1回の主走査において被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域に吐出される主走査方向廃インク量を示す数値をデータとして保持する記憶手段と、前記記録ヘッドの1回の主走査毎に、当該主走査において被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出するか否かを判定する判定手段と、前記記録ヘッドの1回の主走査毎に、前記判定手段によって被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出すると判定された場合に、前記主走査方向廃インク量を示す数値をもとに、前記インク量の積算値を示す数値を更新するインク量積算値更新手段とを備えていることを特徴とする。
上記態様によれば、前記記録ヘッドの1回の主走査毎に、当該主走査において被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出するか否かを判定し、被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出すると判定された場合にのみ、被記録媒体の端部から外れた領域に吐出されたインク量の積算値を示す数値を更新する、即ち当該インク量の積算値に前記主走査方向廃インク量を加算する。従って、被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクが吐出されていないにも拘わらずインク量の積算値が更新(カウントアップ)されることがなく、前記インク量の積算値の精度を向上させることが可能となる。
本発明の第2の態様に係る記録装置は、上記第1の態様において、前記記録ヘッドの1回の主走査において被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域に吐出されるインク量を制限するマスク処理手段を備えるとともに、前記主走査方向廃インク量を示す数値が、前記マスク処理手段によってインク量が制限された場合における数値であり、前記判定手段が、前記マスク処理手段によって前記インク量の制限が行われたか否かによって、被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクが吐出されるか否かを判定することを特徴とする。
上記態様によれば、前記記録ヘッドの1回の主走査において被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域に吐出されるインク量を制限するマスク処理手段を備えているので、被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域に吐出されるインク量を少なくすることが可能となり、これによって装置の寿命を延ばすことができる。そして、前記記録ヘッドの1回の主走査毎に、当該主走査において被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出するか否かを判定する判定手段が、前記マスク処理手段が被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域に吐出するインク量を制限したか否かによって、被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクが吐出されるか否かを判定するので、より確実に、且つ構成を増やすことなく、被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクが吐出されるか否かを判定することが可能となる。
本発明の第3の態様に係る記録装置は、上記第1のまたは第2の態様において、前記記憶手段が、被記録媒体の副走査方向端部から外れた領域に吐出される副走査方向廃インク量を示す数値をデータとして保持し、前記インク量積算値更新手段が、前記判定手段によって被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出すると判定された主走査が、全ての主走査のうち少なくとも1回ある場合に、前記副走査方向廃インク量を示す数値をもとに前記インク量の積算値を示す数値を更新することを特徴とする。
上記態様によれば、被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出すると判定された記録ヘッドの主走査が、全ての主走査のうち少なくとも1回あった場合、つまり、縁無し記録が実行された可能性が極めて高い場合にのみ、前記副走査方向廃インク量を示す数値をもとに前記インク量の積算値を示す数値を更新する。つまり、前記インク量の積算値に前記副走査方向廃インク量を加算する。従ってこれにより、被記録媒体の副走査方向端部から外れた領域にインクが吐出されていないにも拘わらず前記インク量の積算値を更新(カウントアップ)することがなく、前記インク量の積算値の精度を向上させることが可能となる。
本発明の第4の態様に係る記録装置は、上記第3の態様において、前記主走査方向廃インク量を示す数値及び前記副走査方向廃インク量を示す数値が、記録解像度毎に個別に設定されることを特徴とする。
被記録媒体の端部から外れた領域に吐出されるインクの量は、記録解像度によって異なるものとなる。そこで、上記態様においては、前記主走査方向廃インク量を示す数値及び前記副走査方向廃インク量を示す数値が、記録解像度毎に、記録解像度に適した値となる様に個別に設定されるので、被記録媒体の端部から外れた領域に吐出されたインク量の積算値をより一層正確に求めることが可能となる。
本発明の第5の態様に係る記録装置は、上記3のまたは第4の態様において、前記主走査方向廃インク量を示す数値及び前記副走査方向廃インク量を示す数値が、被記録媒体のサイズ毎に個別に設定されることを特徴とする。
被記録媒体の端部から外れた領域に吐出されるインクの量は、被記録媒体のサイズによって異なるものとなる場合がある。そこで、上記態様においては、前記主走査方向廃インク量を示す数値及び前記副走査方向廃インク量を示す数値が、被記録媒体のサイズ毎に、被記録媒体のサイズに適した値となる様に個別に設定されるので、被記録媒体の端部から外れた領域に吐出されたインク量の積算値をより一層正確に求めることが可能となる。
本発明の第6の態様に係る記録装置は、上記第3から第5の態様のいずれかにおいて、前記副走査方向廃インク量を示す数値が、被記録媒体の側端から外れた領域に吐出されるインク量を含まない値となる様に成されていることを特徴とする。
上記態様によれば、前記副走査方向廃インク量を示す数値が、被記録媒体の側端から外れた領域に吐出されるインク量を含まない値となる様に構成されている、つまり、前記副走査方向廃インク量には、前記主走査方向廃インク量が含まれないので、前記主走査方向廃インク量と前記副走査方向廃インク量との双方を加算した際に、多重にカウントされるインク量を排除することができ、被記録媒体の端部から外れた領域に吐出されたインク量の積算値をより一層正確に求めることが可能となる。
本発明の第7の態様に係る記録装置は、副走査方向に並べられた複数個のドット形成要素をヘッド面に備えて成る記録ヘッドと、前記記録ヘッドと対向して設けられ、被記録媒体を支持することにより前記記録ヘッドと被記録媒体との距離を規定するプラテンと、前記記録ヘッドの主走査を実行する主走査駆動部と、被記録媒体の副走査送りを実行する副走査駆動部と、前記主走査の最中に前記ドット形成要素を駆動して被記録媒体に記録を行うためのヘッド駆動部と、前記主走査駆動部、前記ヘッド駆動部、前記副走査駆動部の各駆動部を制御することにより所定の記録方式を実行する駆動制御部と、被記録媒体の端部から外れた領域に吐出されたインク量の積算値を示す数値及び、被記録媒体の副走査方向端部から外れた領域に吐出される副走査方向廃インク量を示す数値をデータとして保持する記憶手段と、前記記録ヘッドの1回の主走査毎に、当該主走査において被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出すると判定された主走査が、全ての主走査のうち少なくとも1回ある場合に、前記副走査方向廃インク量を示す数値をもとに前記インク量の積算値を示す数値を更新するインク量積算値更新手段とを備えていることを特徴とする。
上記態様によれば、被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出すると判定された記録ヘッドの主走査が、全ての主走査のうち少なくとも1回あった場合、つまり、縁無し記録が実行された可能性が極めて高い場合にのみ、前記インク量の積算値を示す数値が更新される、即ち前記インク量の積算値に前記副走査方向廃インク量が加算される。従ってこれにより、被記録媒体の副走査方向端部から外れた領域にインクが吐出されていないにも拘わらずインク量の積算値が更新されるといったケースを排除でき、前記インク量の積算値の精度を向上させることが可能となる。
本発明の第8の態様に係る記録装置は、副走査方向に並べられた複数個のドット形成要素をヘッド面に備えて成る記録ヘッドと、前記記録ヘッドと対向して設けられるとともに、前記ドット形成要素と対向する位置に凹部が形成され、被記録媒体を支持することにより前記記録ヘッドと被記録媒体との距離を規定するプラテンと、前記記録ヘッドの主走査を実行する主走査駆動部と、被記録媒体の副走査送りを実行する副走査駆動部と、前記主走査の最中に前記ドット形成要素を駆動して被記録媒体に記録を行うためのヘッド駆動部と、前記主走査駆動部、前記ヘッド駆動部、前記副走査駆動部の各駆動部を制御することにより所定の記録方式を実行する駆動制御部と、被記録媒体の端部から外れた領域に吐出されたインク量の積算値を示す数値、被記録媒体の上端から外れた領域に吐出される上端廃インク量を示す数値、被記録媒体の下端から外れた領域に吐出される下端廃インク量を示す数値、をデータとして保持する記憶手段と、を備え、前記駆動制御部が実行する記録方式には、被記録媒体の上端が前記凹部に位置しているときに、前記凹部と対向する位置にある前記ドット形成要素の少なくとも一部からインクを吐出させることで、被記録媒体の上端に余白なく記録を行う上端処理モードと、被記録媒体の下端が前記凹部に位置しているときに、前記凹部と対向する位置にある前記ドット形成要素の少なくとも一部からインクを吐出させることで、被記録媒体の下端に余白なく記録を行う下端処理モードと、前記上端処理モード及び前記下端処理モードよりも多数の前記ドット形成要素を用い、且つ、最大の副走査送り量が前記上端処理モード及び前記下端処理モードにおける最大の副走査送り量よりも大きい副走査送りを行うことで、前記上端処理モード及び前記下端処理モードによって記録の行われた領域以外の領域に記録を行う中間処理モードと、を適宜選択して実行する記録方式が含まれ、更に、前記上端処理モードが実行されたか否か、及び前記下端処理モードが実行されたか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記上端処理モードが実行されたと判定された場合に、前記上端廃インク量を示す数値をもとに前記インク量の積算値を示す数値を更新し、更に、前記下端処理モードが実行されたと判定された場合に、前記下端廃インク量を示す数値をもとに前記インク量の積算値を示す数値を更新するインク量積算値更新手段とを備えていることを特徴とする。
上記態様によれば、前記上端処理モードが実行された場合にのみ、前記上端廃インク量を示す数値をもとに前記インク量の積算値を示す数値が更新(カウントアップ)され、更に前記下端処理モードが実行された場合にのみ、前記下端廃インク量を示す数値をもとに前記インク量の積算値を示す数値が更新(カウントアップ)される。つまり、被記録媒体の上端で実際に縁無し記録が行われるか、或いは被記録媒体の下端で実際に縁無し記録が行われるか、がそれぞれ個別に判断されるので、被記録媒体の上端或いは下端から外れた領域にインクが吐出されていないにも拘わらず前記インク量の積算値を示す数値が更新されるといったケースを排除でき、前記インク量の積算値の精度を向上させることが可能となる。
本発明の第9の態様に係る液体噴射装置は、副走査方向に並べられた複数個のドット形成要素をヘッド面に備えて成る液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドと対向して設けられ、被噴射媒体を支持することにより前記液体噴射ヘッドと被噴射媒体との距離を規定するプラテンと、前記液体噴射ヘッドの主走査を実行する主走査駆動部と、被噴射媒体の副走査送りを実行する副走査駆動部と、前記主走査の最中に前記ドット形成要素を駆動して被噴射媒体に液体噴射を行うためのヘッド駆動部と、前記主走査駆動部、前記ヘッド駆動部、前記副走査駆動部の各駆動部を制御することにより所定の液体噴射方式を実行する駆動制御部と、被噴射媒体の端部から外れた領域に吐出されたインク量の積算値を示す数値及び、前記液体噴射ヘッドの1回の主走査において被噴射媒体の主走査方向端部から外れた領域に吐出される主走査方向廃インク量を示す数値をデータとして保持する記憶手段と、前記液体噴射ヘッドの1回の主走査毎に、当該主走査において被噴射媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出するか否かを判定する判定手段と、前記液体噴射ヘッドの1回の主走査毎に、前記判定手段によって被噴射媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出すると判定された場合に、前記主走査方向廃インク量を示す数値をもとに、前記インク量の積算値を示す数値を更新するインク量積算値更新手段とを備えていることを特徴とする。
以下、図1乃至図16を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。
<<プリンタの全体構成>>
以下では先ず、図1乃至図3を参照しながら、本発明の一実施形態に係る「記録装置」「液体噴射装置」の一例としてのインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)1の全体構成について概説する。ここで、図1はプリンタ1の側断面概略図、図2は記録部、特にプラテン35の外観斜視図、図3は駆動制御部60を中心としたブロック図である。
図1において、プリンタ1は、装置後部(図1の左側)に「被記録媒体」「被噴射媒体」の一例としての用紙P1を傾斜姿勢にセット可能な給送装置(ASF)11を備えるとともに、装置底部に、用紙P2を水平姿勢でセット可能な給紙トレイ52を備え、即ち2系統の用紙給送経路を備えている。尚、以下では適宜、用紙P1と用紙P2を区別する必要が無い場合には、単に「用紙P」と言うこととする。
給送装置11は、ホッパ12と、給送ローラ13と、分離ローラ14とを備えている。ホッパ12は、用紙P1を傾斜姿勢に支持するとともに、揺動することにより、支持した用紙P1を給送ローラ13に圧接させる状態と離間させる状態とを切り換え可能に設けられている。給送ローラ13は側面視略D形の形状を成し、回転することで給送ローラ13に圧接した最上位の用紙P1を下流側へ給送する。分離ローラ14は給送ローラ13と圧接可能に配設されるとともに、所定の回転抵抗力が付与された状態に設けられている。用紙P1の重送が発生せずに、1枚だけ用紙P1が給送されている場合には、分離ローラ14はこれに応じて従動回転し、用紙P1が給送ローラ13と分離ローラ14との間に複数枚存在する場合には、用紙間の摩擦係数が低いことにより、その回転が停止する様になっている。この様な分離ローラ14の作用によって、給送されるべき最上位の用紙P1につられて重送されようとする次位以降の用紙P1が、給送ローラ13から下流側へ進まずに、給送ローラ13と分離ローラ14との圧接点近傍で留まり、用紙の重送が防止される。
給送装置11の下流側には、搬送駆動ローラ27と、搬送従動ローラ28とが設けられている。搬送駆動ローラ27は、図2に示す様に主走査方向に長い軸体によって成されるとともに、副走査駆動部59によって回転駆動される。即ち、副走査駆動部59は、用紙Pの副走査送りを実行する。搬送従動ローラ28は、図2に示す様に主走査方向に渡って複数並設された搬送従動ローラホルダ39によって自由回転可能に軸支されるとともに、搬送駆動ローラ27に圧接することで、搬送駆動ローラ27に従動回転する。給送装置11或いは装置底部の給紙トレイ52から給送された用紙Pは、搬送駆動ローラ27と搬送従動ローラ28とによってニップされるとともに、搬送駆動ローラ27の回転によって下流側へ搬送される。
搬送駆動ローラ27及び搬送従動ローラ28の下流側には、インクジェット記録ヘッド25と、プラテン35とが上下に対向する様に配設されている。インクジェット記録ヘッド25は、キャリッジ22の底部に配設され、キャリッジ22の主走査方向への往復動作とともに用紙Pにインク滴を吐出し、これによって用紙Pの印刷面への記録が実行される。キャリッジ22は主走査方向(図1の紙面表裏方向)に延びる主キャリッジガイド軸24と副キャリッジガイド軸23とによって主走査方向に案内される様に配設されるとともに、主走査駆動部57によって主走査方向に往復駆動される。即ち、主走査駆動部57は、インクジェット記録ヘッド25の主走査を実行する。また、ヘッド駆動部58は、前記主走査の最中にインクジェット記録ヘッド25(ドット形成要素としてのインクノズル)を駆動して、用紙Pに記録を実行する。
尚、本実施形態に係るプリンタ1は、キャリッジ22にインクカートリッジを搭載せず、キャリッジ22から独立して装置前方側底部(図示せず)に配設されたインクカートリッジから、図示しないインク供給チューブを介して、インクジェット記録ヘッド25へとインクが供給される様構成されている。
プラテン35は、図2に示す様に主走査方向に延びる形状を成すとともに、副走査方向に延びるリブを、主走査方向に適宜の間隔で備え、用紙Pを支持して用紙Pとインクジェット記録ヘッド25との距離を規定する。また、プラテン35は、インクジェット記録ヘッド25(インクノズル)と対向する面に、凹部36を備えている。
主走査方向に延びる様に形成された凹部36の中には、主走査方向に渡って島部37が局在する様に配置されていて、この様な構成によって用紙Pの先端、後端、そして所定サイズの用紙P両側端から外れた部分へ吐出したインクが凹部36に打ち捨てられ、縁無し印刷が実行される。凹部36には、打ち捨てられたインクを吸収するインク吸収材40が配設されているとともに(図1、図5、図6では図示を省略する)、凹部36の底部にはプラテン35の底面に連通する穴部(図示せず)が形成されていて、当該穴部によってプラテン35の下部に設けられた廃液回収トレイ38にインクが導かれる(排出される)様になっている。
次に、図1に戻ってインクジェット記録ヘッド25の下流側には、第1排出駆動ローラ30、第1排出従動ローラ31、第2排出駆動ローラ33、第2排出従動ローラ34が設けられている。第1排出駆動ローラ31と第2排出駆動ローラ33は図示しない駆動モータによって回転駆動され、第1排出従動ローラ31は第1排出駆動ローラ30に、第2排出従動ローラ34は第2排出駆動ローラ33にそれぞれ接して従動回転するよう設けられている。そして、記録の行われた用紙Pが、これらローラによってニップされ、スタッカ50へと排出される。
一方、装置底部に設けられた給紙トレイ52の先端側上部には、ピックアップローラ54が配設されている。ピックアップローラ54は揺動軸53aを中心に揺動可能な軸支部材53によって軸支されるとともに、図示しない駆動モータによって回転駆動される。そして、軸支部材53の揺動動作によって、給紙トレイ52にセットされた用紙P2に接する位置と、用紙P2から離間する位置とを変位し、用紙P2に接した状態で回転することにより、最上位の用紙P2を装置後方(図1の左方向)に向けて給送する。
給紙トレイ52の先端側には、図示しない駆動モータによって回転駆動される反転ローラ55が設けられるとともに、当該反転ローラ55を中心にした用紙P2の湾曲反転経路が形成されている。反転ローラ55と対向する位置には反転ローラ55に圧接する位置と離間する位置とを変位可能なニップローラ56が設けられており、ピックアップローラ54によって給送される用紙P2は、その後反転ローラ55とニップローラ56との圧接点を通過することで、重送が防止されるとともに、反転ローラ55の回転による給送力が付与されて更に下流側に給送される様になっている。そして、用紙P2は反転ローラ55を中心とする湾曲反転経路を経由し、給送装置11によって給送される用紙P1と同様に搬送駆動ローラ27及び搬送従動ローラ28によってニップされ、下流側へ搬送される。
以上がプリンタ1の大略構成であるが、プリンタ1は、装置上部にスキャナユニット(図示せず)を備えており、即ちスキャナ一体型のプリンタとして構成されていて、前記スキャナユニットによって読み取った画像を、上述した記録手段によって記録を実行することが可能となっている。但し、以下では上記スキャナユニットについての説明は省略する。
続いて、図3を参照しながら、主走査駆動部57、ヘッド駆動部58、副走査駆動部59の各駆動部を制御することにより所定の記録方式を実行する駆動制御部60及びその周辺の構成について説明する。駆動制御部60は、プリンタ1に印刷情報(印刷データ)を送信するホスト・コンピュータ150との間でデータの送受信が可能に構成され、ホスト・コンピュータ150とのインタフェースであるIF61と、ASIC62、RAM63、「記憶手段」を構成するPROM64及びEEPROM65、CPU66、タイマIC67、DCユニット68、搬送用モータ(PFモータ)ドライバ71、キャリッジモータ(CRモータ)ドライバ70、ヘッドドライバ69を備えている。CPU66はプリンタ1の制御プログラムを実行する為の演算処理やその他必要な演算処理を行い、タイマIC67は、CPU66に対して各種処理に必要な周期的な割り込み信号を発生させる。ASIC62は、ホスト・コンピュータ150からIF61を介して送信される印刷データに基づいて印刷解像度やインクジェット記録ヘッド25の駆動波形等を制御するものである。RAM63は、ASIC62およびCPU66の作業領域や他のデータの1次格納領域として用いられ、PROM64およびEEPROM65には、プリンタ1を制御する為に必要な各種制御プログラム(ファームウェア)および処理に必要なデータ等が格納されている。
DCユニット68は、DCモータ(CRモータ73及びPFモータ64)の速度制御を行う為の制御回路であり、図示を省略するPID制御部、加速制御部、PWM制御回路等を有している。DCユニット68は、CPU66から送られてくる制御命令や、ロータリエンコーダ78、リニアエンコーダ79、記録用紙Pの通過を検出する紙検出器81、PWセンサ80、等の検出手段からの出力信号に基づいてDCモータの速度制御を行う為の各種演算を行い、CRモータドライバ70及びPFモータドライバ71へ信号を送出する。
PFモータドライバ71は、DCユニット68の制御の下、PFモータ64を駆動制御する。PFモータ64は、本実施形態においては複数の駆動対象、即ち、前述した給送ローラ13、搬送駆動ローラ27、第1排出駆動ローラ30、第2排出駆動ローラ33等を回動させる。
CRモータドライバ70は、DCユニット68の制御の下、CRモータ73を駆動制御することによりキャリッジ22を主走査方向に往復動させ、または停止・保持させる。ヘッドドライバ69は、CPU66の制御の下、ホスト・コンピュータ150から送信された印刷データに従って記録ヘッド25を駆動制御する。
CPU66およびDCユニット68には、搬送される用紙Pの始端および終端を検出する紙検出器81からの検出信号と、PFモータ64の回転量、回転方向、回転速度を検出する為のロータリエンコーダ78からの出力信号と、キャリッジ22の主走査方向における絶対位置を検出するリニアエンコーダ79からの出力信号とが与えられる。また、CPU66及びDCユニット68には、PWセンサ80からの出力信号も与えられる。このPWセンサ80は、キャリッジ22の底部に設けられる光学センサであり、用紙Pに向けて発光する発光部(図示せず)と、記録用紙Pからの反射光を受光する受光部(図示せず)とを備えて構成され、キャリッジ22の走査に伴って用紙Pの有無や、用紙Pの幅を検出する。
ロータリエンコーダ78は、外周部に多数の透光部を有する円盤状スケール(図示せず)と、透光部に対して発光する発光部および前記透光部を通過した光を受光する受光部を備えた検出部(図示せず)と、を有し、円盤状スケールの回動に従って検出部が透光部を通過する光によって形成される立ち上がり信号と立ち下がり信号とを出力し、駆動制御部60は、この様なロータリエンコーダ78からの出力信号を受信することによって、搬送駆動ローラ27等の回転量、回転速度、回転方向を検出し、これにより、目的とする用紙Pの送り制御(副走査送り)を実行することができる様になっている。
続いて、リニアエンコーダ79は、主走査方向に長い符号板79bと、該符号板79bにおいて主走査方向に複数形成された透光部に対して発光する発光部および前記透光部を通過した光を受光する受光部を備えた検出部79aを有している。検出部79aは、前記透光部を通過する光によって形成される立ち上がり信号と立ち下がり信号とを出力し、駆動制御部60は、この様な検出部79aからの出力信号を受信することによって、キャリッジ22の主走査方向における位置を検出する。
尚、PFモータドライバ71及びPFモータ64は、図1に示した副走査駆動部59を構成し、CRモータドライバ70及びCRモータ73は主走査駆動部57を構成し、ヘッドドライバ69は、ヘッド駆動部58を構成する。
<<縁無し印刷方法>>
以上がプリンタ1の構成であり、続いて図4乃至図9を参照しながら、縁無し印刷方法について詳説する。ここで、図4は用紙Pと印刷領域Zとの関係を示す説明図、図5は用紙Pの上端に縁無し印刷を行う方法を示す用紙搬送経路の側面図、図6は用紙Pの下端に縁無し印刷を行う方法を示す用紙搬送経路の側面図、図7はインクジェット記録ヘッド25の平面図、図8はヘッド駆動回路内の構成を示すブロック図、図9はマスク処理の概念を示す為の説明図である。
駆動制御部60は、印刷データに含まれる制御指令に従って、縁有り印刷方式と、縁無し印刷方式とを選択的に実行可能に構成されている。図4(A)は、縁無し印刷の概念を示しており、図示する様に、縁無し印刷では、インク吐出領域Zが用紙Pの印刷可能領域よりも拡大されて、用紙Pの端部から外れた領域(符号Z、Z、Z、Zで示す)に対してもインクを吐出する。これにより、用紙Pの端部に余白なく印刷が行われ、縁無しの印刷結果が得られる。但し、後に詳説するが、縁無し印刷の制御指令を受信した場合であっても、例えば用紙Pの端部ぎりぎりに印刷を行う場合の様に、必ずしも用紙Pの端部から外れた領域にインクが吐出されるとは限らない。
一方、図4(B)は縁有り印刷の概念を示しており、図示する様に縁有り印刷では、インク吐出領域Zが用紙Pの印刷可能領域よりも小さく設定されて、用紙Pの端部から外れた領域にはインクが吐出されない。尚、縁有り印刷では、場合によって用紙Pの端部から外れた領域にインクが吐出されるということはなく、インク吐出領域Zは必ず用紙Pの印刷可能領域よりも小さくなる。
ここで、用紙Pの端部から外れた領域にインクを吐出すると、用紙Pを支持するプラテン35を汚損してしまう虞がある。そこで、縁無し印刷を行う場合、特に、用紙Pの上端及び下端に縁無し印刷を行う場合には、使用するインクノズルを制限して印刷を実行する。以下、これについて詳説する。
図7に示すように、インクジェット記録ヘッド25は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)の各色毎に、それぞれ複数の「ドット形成要素」としてのインクノズル#1〜#nが、副走査方向に並べられて成るノズル列26(K)、26(C)26(M)、26(Y)が設けられている(以下では適宜、これらを総称して「ノズル列26」と言う場合があることとする)。
図8は、各インクノズル#1〜#nの駆動回路を示したものであり、この駆動回路は、原駆動信号発生部90と、マスク回路92と、駆動信号補正回路91とを備えている。原駆動信号発生部90は、各インクノズル♯1〜♯nに共通して用いられる原信号ODRVを生成する。この原信号ODRVは、一画素分の主走査期間内(キャリッジ22が一画素の間隔を横切る時間内)において、図中下部に示すように、第1パルスW1と第2パルスW2の2つのパルスを含む信号である。原駆動信号発生部90で生成された原信号ODRVは、各マスク回路92に出力される。
マスク回路92は、インクジェット記録ヘッド25の各インクノズル♯1〜♯nをそれぞれ駆動する複数のピエゾ素子に対応して設けられている。各マスク回路92には、原駆動信号発生部90から原信号ODRVが入力されるとともに、印刷信号PRT(i)(i=1,2,・・・,n)が入力される。この印刷信号PRT(i)は、画素に対応する画素データであり、一画素に対して2ビットの情報を有する2値信号である。マスク回路92は、印刷信号PRT(i)のレベルに応じて、原信号ODRVを遮断したり通過させたりする。すなわち、印刷信号PRT(i)がレベル『0』のときには、原信号ODRVのパルスを遮断する一方、印刷信号PRT(i)がレベル『1』のときには、原信号ODRVの対応するパルスをそのまま通過させて駆動信号DRVとして駆動信号補正回路91に出力する。
駆動信号補正回路91は、マスク回路92からの駆動信号DRVの波形のタイミングをずらして補正をする。ここで補正される駆動信号DRVの波形のタイミングのずらし幅は、CPU66等からの指示によって適宜調節される。すなわち、駆動信号補正回路91は、CPU66等からの指示によって駆動信号DRVの波形を所望のタイミングにずらすことができる。駆動信号補正回路91により補正された駆動信号DRV(i)は、各インクノズル♯1〜♯nのピエゾ素子に向けて出力される。各インクノズル♯1〜♯nのピエゾ素子は、駆動信号補正回路91からの駆動信号DRV(i)に基づき駆動してインクの吐出を行う。なお、これら原駆動信号発生部90と、複数のマスク回路92と、駆動信号補正回路91とを備えた駆動回路が、ヘッド駆動部58を構成するとともに、インクジェット記録ヘッドの1回の主走査において用紙Pの主走査方向端部から外れた領域に吐出されるインク量を制限する「マスク処理手段」を構成する。
本実施形態に係るプリンタ1では、このようなインクノズル♯1〜♯nの駆動回路が、各ノズル列26(K)、26(C)、26(M)、26(Y)ごとに各々設けられ、各ノズル列ごとに個別の駆動信号にてピエゾ素子が駆動されるように構成されている。
次に、図5は、用紙Pの上端(先端)に余白無く印刷を行う場合を示している。図5に示す様に、用紙P上端が島部37の下流側近傍(図において右側)に到達し、且つ、用紙P上端が凹部36の上部に位置した状態において、一部のインクノズル26b(図7では下側に位置する一部のインクノズル)、即ち凹部36と対向するインクノズルのみを用いて、インクを吐出する。これにより、用紙P上端から外れた領域にもインクが吐出されて、用紙P上端への縁無し印刷が実行される。
また、用紙Pの下端に余白無く印刷を行う場合は、図6に示す様に、用紙P下端が島部37の上流側近傍に到達し、且つ、用紙P下端が凹部36の上部に位置した状態において、一部のインクノズル26a(図7では上側に位置する一部のインクノズル)、即ち凹部36と対向するインクノズルのみを用いて、インクを吐出する。これにより、用紙P下端から外れた領域にもインクが吐出されて、用紙P下端への縁無し印刷が実行される。
尚、用紙P上端、下端のいずれの場合においても、端部から外れた領域に吐出されたインクは、凹部36に打ち捨てられ、即ちインク吸収材40によって吸収される。従ってこれにより、用紙Pの端部から外れた領域にインクを吐出しても、プラテン35の上面を汚損することがなく、用紙P裏面の汚損を防止することができる。尚、用紙P側端については、特定のサイズの用紙Pの側端に位置する部分に島部37が形成されておらず(図2参照)、インクノズル#1〜#nの全てを駆動してインクを吐出しても、全てのインクが凹部36に打ち捨てられる様になっていて、これにより、用紙P側端の縁無し印刷を行う場合でも、プラテン35の上面を汚損することがない様になっている。
ここで、駆動制御部60は、縁無し印刷を実行する為に、以下の様な記録(印刷)方式を実行可能に構成されている。この記録方式は、用紙Pの上端が凹部36に位置しているときに、36凹部と対向する位置にあるインクノズルの少なくとも一部からインクを吐出させることで、用紙Pの上端に余白なく記録を行う上端処理モードと、用紙Pの下端が凹部36に位置しているときに、凹部36と対向する位置にあるインクノズルの少なくとも一部からインクを吐出させることで、用紙Pの下端に余白なく記録を行う下端処理モードと、前記上端処理モード及び前記下端処理モードよりも多数のインクノズルを用い、且つ、最大の副走査送り量が前記上端処理モード及び前記下端処理モードにおける最大の副走査送り量よりも大きい副走査送りを行うことで、上端処理モード及び前記下端処理モードによって記録の行われた領域以外の領域に記録を行う中間処理モードと、を適宜選択して実行する。
尚、上記上端処理モード、下端処理モード、中間処理モードは、特開2003−145851号公報に記載された「上端印刷部」「下端印刷部」「中間印刷部」にそれぞれ対応するとともに、その詳細は上記公報に記載されているので、ここではその説明は省略する。尚、端的に説明すれば、用紙Pの上端及び下端への縁無し印刷実行時には、用紙Pの中間領域への印刷時よりも、より少ないインクノズルを用い、且つ、より小さい副走査送りを行う、ということである。
ここで、縁無し印刷を実行する場合において、用紙Pの端部から外れた領域に吐出するインクの量を、用紙Pの記録面に向けて吐出するインクの量よりも少なくすれば、インク吸収材40に吸収され難いインクの堆積を抑えたり、廃液回収能力(インク吸収材40のインク吸収能力及び、廃液回収トレイ38のインク回収能力)が限界を迎える時期を遅らせる、つまり装置の寿命を延ばすことができる。そこでプリンタ1は、上記マスク処理手段によって、1回の主走査毎に、用紙Pの主走査方向端部から外れた領域(図4(A)において、符号Q、Qで示す領域)に吐出されるインク量を制限する様に構成されている。
このインク量の制限は、例えば、図9(A)に示すように、主走査方向に沿って形成されるラスターラインのうち、用紙Pの主走査方向端部から外れた領域に吐出して形成するラスターラインを例えば1行おきに、ラスターライン毎に間引いて形成することによって行うことができる。或いは、図9(B)に示すように1番目のラスターラインは、最大吐出領域の端部からのマスク量を0とし、2番目のラスターラインは最大吐出領域の端部からのマスク量を例えば1画素分とし、3番目のラスターラインは最大吐出領域の端部からのマスク量を2画素分とするように、ラスターライン毎に、最大吐出領域の端部からのマスク量を適宜変更することとしてもよい。つまり、用紙Pの主走査方向端部から外れた領域に吐出されるインク量が、用紙Pの記録面に向かって吐出されるインク量よりも少なくなれば良い。尚、図9(A)、図9(B)においてはインクを吐出する画素を黒丸、マスクしてインクを吐出しない画素を白丸にて示している。
<<廃インク量積算値の求め方>>
続いて、図10乃至図16を参照しながら、用紙Pの端部から外れた領域に吐出されるインク量の積算値(用紙Pの記録面から外れた領域に吐出された全インク量の積算値:以下単に「廃インク量積算値」と言う)を求める方法について説明する。ここで、図10は1回の主走査において用紙Pの左右両端から外れた領域に吐出されるインク量(以下「主走査方向廃インク量」と言う)を示す数値をもとに、廃インク量積算値を更新する方法を示すフローチャートであり、図11は用紙Pの上端或いは下端から外れた領域に吐出されるインク量を示す数値をもとに、廃インク量積算値を更新する方法を示すフローチャートである。また、図12は主走査方向廃インク量、副走査方向廃インク量のそれぞれを印刷解像度毎に設定する為の積算係数を選定する方法を示すフローチャート、図13及び図14は縁無し印刷における印刷用紙と印刷領域との関係の一例を示す図、図15は主走査方向廃インク量或いは副走査方向廃インク量を決定するテーブルの一例を示す図、図16は上端処理モード及び下端処理モードを利用して廃インク量積算値を求める方法を示すフローチャートである。
尚、以下では、上端から外れた領域に吐出されるインク量を「上端廃インク量」と言い、同じく下端から外れた領域に吐出されるインク量を「下端廃インク量」と言い、上端廃インク量及び下端廃インク量のいずれか、または双方を合わせたものを「副走査方向廃インク量」と言う。ここで、本実施形態では、上端廃インク量は、図4(A)において符号Qで示す領域に吐出されるインク量を表し、下端廃インク量は、符号Qで示す領域に吐出されるインク量を表している。また、主走査方向廃インク量は、符号Qで示す領域に吐出されるインク量および、符号Qで示す領域に吐出されるインク量の和を表すものとする。尚、本実施形態において主走査方向廃インク量は、上記マスク処理手段によってインク量が制限された場合におけるインク量を示している。そして、廃インク量積算値、主走査方向廃インク量、副走査方向廃インク量、のそれぞれを示す数値は、後に説明する様に解像度毎、用紙Pのサイズ毎に、個別に設定されるとともに、図3に示す記憶手段としてのEEPROM65に保持されている。
ここで、副走査方向廃インク量は、上端廃インク量及び下端廃インク量のいずれか、または双方を合わせたものを言うが、上端廃インク量と下端廃インク量とが異なる場合や、上端から外れた領域にインクを吐出するか否か、及び下端から外れた領域にインクを吐出するか否か、をそれぞれ個別に判断する場合には、上端廃インク量と下端廃インク量とを、個別に保持する様に構成することが好ましい。しかし、上端及び下端についてそれぞれ個別に判断しない場合には、副走査方向廃インク量として単一に保持するようにしても構わない。同様に、主走査方向廃インク量についても、用紙Pの右端から外れた領域に吐出されるインク量と、左端から外れた領域に吐出されるインク量とを個別に保持する様にすることもできる。
尚、図4(A)に示した様に、本実施形態において領域Q及びQには、領域Q、Qが含まれない、即ち上端廃インク量及び下端廃インク量が、主走査方向廃インク量を含まない様に設定されているので、廃インク量積算値を求める為に上端廃インク量または下端廃インク量或いはその双方に主走査方向廃インク量を加算した場合に、図4(A)の領域Q及びQの両側に位置する領域Q、Qの部分(図4(A)のインク吐出領域Zにおける四隅部分)を多重でカウントすることがなく、廃インク量積算値をより一層正確に求めることが可能となっている。
主走査方向廃インク量を示す数値をもとに、廃インク量積算値を示す数値を更新(カウントアップ)する方法としては、図10に示す様に、印刷実行中において、インクジェット記録ヘッド25の1回の主走査(以下「1パス」と言う)毎に、マスク処理手段によるマスク処理、即ち、用紙Pの主走査方向端部から外れた領域に吐出されるインク量の制限が行われるか否かを判定する(ステップS101)。その結果、マスク処理を行う場合(肯定枝)には、主走査方向廃インク量を示す数値をもとに廃インク量積算値を示す数値を更新する。これにより、廃インク量積算値に、主走査方向廃インク量が加算された状態となる。一方、マスク処理手段によるマスク処理が行われない場合には(ステップS101の否定枝)、廃インク量積算値を示す数値の更新は行わない。尚、廃インク量積算値を示す数値の更新は、種々の方法によって行うことができる。例えば、廃インク量積算値及び主走査方向廃インク量を示す数値が、インク量そのもの(例えば、単位pl(ピコリットル))の場合には、廃インク量積算値に、主走査方向廃インク量をそのまま加算すれば良い。或いは、所定の計算式を用いることで、廃インク量積算値を示す数値(この場合、単位はインク量そのものを示すものでなくても構わない)を更新することもできる。
図10に示す処理内容は、実行プログラムとしてROM64に格納され、駆動制御部60によって実行される。従って、駆動制御部60は、1パスにおいて用紙Pの主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出するか否かを判定する判定手段を構成するとともに、上記マスク処理手段によってマスク処理が行われたか否かによって、主走査方向端部から外れた領域にインクが吐出されるか否かを判定する。更に、駆動制御部60は、廃インク量積算値を示す数値を更新するインク量積算値更新手段を構成する。
以上により、1パス毎に、当該1パスにおいて用紙Pの主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出するか否かを判定し、用紙Pの主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出すると判定された場合にのみ、廃インク量積算値を示す数値を更新する、即ち廃インク量積算値に主走査方向廃インク量を加算するので、これによって用紙Pの主走査方向端部から外れた領域にインクが吐出されていないにも拘わらず廃インク量積算値が更新されることがなく、廃インク量積算値の精度を向上させることが可能となる。
具体的には、図13に示す印刷例では、縁無し印刷が指定されたが、例えばR4で示すラスタラインは、用紙Pの主走査方向端部から外れた領域にインクが吐出されていない。縁無し印刷が指定された場合に、全てのパスにおいて主走査方向廃インク量を加算すると、ラスタラインR4についてまで主走査方向廃インク量が加算されてしまい、廃インク量積算値の精度が低下する。しかし、駆動制御部60は、1パス毎に当該1パスにおいて用紙Pの主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出するか否かを判定し、用紙Pの主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出すると判定された場合にのみ、廃インク量積算値を示す数値を更新するので、この様な問題を解消することができる。
また、縁無し印刷が実行される場合には、上記マスク処理手段によって、1パスにおいて用紙Pの主走査方向端部から外れた領域に吐出されるインク量を少なくすることができ、これによってプリンタ1の寿命を延ばすことができる。そして、駆動制御部60は、上記マスク処理手段によるマスク処理が行われたか否かで、用紙Pの主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出するか否かを判定するので、別途専用の判定手段を用いることなく、用紙Pの主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出するか否かを確実に判定することができる。
次に、副走査方向廃インク量を示す数値をもとに、廃インク量積算値を示す数値を更新する方法としては、図11に示す様に、印刷終了後に、マスク処理が行われたパスが、全てのパスのうち少なくとも1回あるか否かを判定する(ステップS201)。その結果、マスク処理を行うパスがあった場合(肯定枝)には、副走査方向廃インク量を示す数値をもとに、廃インク量積算値を示す数値を更新する。これにより、廃インク量積算値に、副走査方向廃インク量が加算された状態となる。一方、マスク処理手段によるマスク処理が行われたパスが存在しない場合には(ステップS201の否定枝)、廃インク量積算値を示す数値の更新は行わない。図11に示すフローチャートは、実行プログラムとしてROM64に格納され、駆動制御部60によって実行される。
以上により、用紙Pの主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出すると判定されたパスが、全てのパスのうち少なくとも1回あった場合、つまり、縁無し印刷が実行された可能性が極めて高い場合にのみ、廃インク量積算値を示す数値を更新する、即ち廃インク量積算値に副走査方向廃インク量を加算する。従ってこれにより、用紙Pの副走査方向端部から外れた領域にインクが吐出されていないにも拘わらず廃インク量積算値を示す数値を更新することがなく、廃インク量積算値の精度を向上させることが可能となる。
具体的には、図14に示す印刷例では、縁無し印刷が指定されたが、結果としてインクが吐出される領域が用紙Pの面積よりも小さく、用紙Pの側端ぎりぎりにインクが吐出される様な場合には、用紙Pの副走査方向端部から外れた領域にインクが吐出されていない。つまり、用紙Pの主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出すると判定されたパスが、全てのパスのうち1回もなかった場合には、図14に示すように用紙Pの副走査方向端部から外れた領域にインクが吐出されない蓋然性が高いと言える。
従って縁無し印刷が指定された全ての場合に、副走査方向廃インク量を加算すると、廃インク量積算値の精度が低下するが、駆動制御部60は、全てのパスのうちマスク処理が行われたパスが少なくとも1回あった場合、つまり、縁無し印刷が実行された可能性が極めて高い場合にのみ、副走査方向廃インク量をもとに、廃インク量積算値を示す数値を更新するので、この様な問題を解消することができる。図11に示す処理内容は、実行プログラムとしてROM64に格納され、駆動制御部60によって印刷終了後に実行される。印刷中は、図10に示す処理内容によって、1パス毎に廃インク量積算値を更新するか否かが判定されるので、図10及び図11に示した処理内容をともに実行することによって、正確に、廃インク量積算値を求めることができる。
尚、本実施形態においては、主走査方向廃インク量及び副走査方向廃インク量は、印刷解像度毎に設定される様構成されている。図12は、印刷解像度毎に主走査方向廃インク量及び副走査方向廃インク量を設定する方法を示すものであり、図示する積算計数Ciは、主走査方向廃インク量を示す数値及び副走査方向廃インク量を示す数値に乗算する係数を示し、主走査方向廃インク量を示す数値及び副走査方向廃インク量を示す数値にそれぞれ積算係数Ciを乗じることによって、解像度に適した主走査方向廃インク量を示す数値及び副走査方向廃インク量を示す数値を得ることができる。
具体的には、例えば印刷解像度Aが選択された場合には、積算係数Ci=aが選択され(ステップS301の肯定枝、ステップS306)、以下同様に印刷解像度Bが選択された場合には、積算係数Ci=bが選択され(ステップS302の肯定枝、ステップS307)、印刷解像度Cが選択された場合には、積算係数Ci=cが選択され(ステップS303の肯定枝、ステップS308)、印刷解像度Dが選択された場合には、積算係数Ci=dが選択され(ステップS304の肯定枝、ステップS309)、上記のいずれでもない場合(例えば、印刷解像度Eの場合)には、積算係数Ci=eが選択される(ステップS304の否定枝、ステップS305)。以上により、主走査方向廃インク量及び副走査方向廃インク量が、印刷解像度毎に設定されることとなる。尚、同様な方法によって、主走査方向廃インク量及び副走査方向廃インク量を、用紙Pのサイズ毎に設定される様構成することもできる。
以上説明した、印刷解像度及び用紙Pのサイズ毎の、主走査方向廃インク量或いは副走査方向廃インク量は、例えば図15に示す様なテーブルとして表すことができる。図15は一例として主走査方向廃インク量を設定するテーブルであり、例えば用紙サイズ1の用紙Pに、印刷解像度Aで印刷を実行する際に、1パスにおいてマスク処理が実行されたと判定された場合には、廃インク量積算値に、主走査方向廃インク量a1を加算することを意味し、1パスにおいてマスク処理が実行されないと判定された場合には、廃インク量積算値にゼロを加算する、即ち廃インク量積算値を更新しないことを意味する。
また、図16に示すように、上端処理モード及び下端処理モードの実行の有無を利用して、廃インク量積算値を更新するようにすることもできる。図16において、駆動制御部60は、縁無し印刷終了後、用紙Pの上端に余白なく記録を行う上端処理モードが実行されたと判定された場合には、上端廃インク量を示す数値をもとに、廃インク量積算値を示す数値を更新する、即ち廃インク量積算値に上端廃インク量積算値を加算する(ステップS401の肯定枝、ステップS402)。同様に、用紙Pの下端に余白なく記録を行う上端処理モードが実行されたと判定された場合には、下端廃インク量を示す数値をもとに、廃インク量積算値を示す数値を更新する、即ち廃インク量積算値に下端廃インク量積算値を加算する(ステップS403の肯定枝、ステップS404)。
この様に処理することによって、上端側と下端側が個別に判断されることとなり、例えば上端側のみ用紙Pから外れた領域にインクが吐出され、下端側では用紙Pから外れた領域にインクが吐出されなかった様な場合に、より一層正確に、廃インク量積算値を求めることが可能となる。
本発明に係るプリンタの側断面概略図。 記録部の斜視図。 駆動制御部を中心としたブロック図。 用紙と印刷領域との関係を示す説明図。 用紙上端に縁無し印刷を行う方法を示す用紙搬送経路の側面図。 用紙下端に縁無し印刷を行う方法を示す用紙搬送経路の側面図。 インクジェット記録ヘッドの平面図。 ヘッド駆動回路内の構成を示すブロック図。 マスク処理の概念を示す為の説明図。 廃インク量積算値を更新する方法の一例を示すフローチャート。 廃インク量積算値を更新する方法の一例を示すフローチャート。 積算係数を選定する方法を示すフローチャート。 縁無し印刷における印刷用紙と印刷領域との関係の一例を示す図。 縁無し印刷における印刷用紙と印刷領域との関係の一例を示す図。 印刷解像度毎の主走査方向廃インク量を表すテーブル。 廃インク量積算値を更新する方法の一例を示すフローチャート。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ、11 給送装置、12 ホッパ、13 給送ローラ、14 分離ローラ、22 キャリッジ、23 副キャリッジガイド軸、24 主キャリッジガイド軸、25 インクジェット記録ヘッド、26 ノズル列、27 搬送駆動ローラ、28 搬送従動ローラ、30 第1排出駆動ローラ、31 第1排出従動ローラ、33 第2排出駆動ローラ、34 第2排出従動ローラ、35 プラテン、36 凹部、37 島部、38 廃液回収トレイ、39 搬送従動ローラホルダ、40 インク吸収材、50 スタッカ、52 給紙トレイ、53 揺動部材、54 ピックアップローラ、55 反転ローラ、56 ニップローラ、60 駆動制御部、90 原駆動信号発生部、91 駆動信号補正部、92 マスク回路、P 印刷用紙、Z インク吐出領域

Claims (9)

  1. 副走査方向に並べられた複数個のドット形成要素をヘッド面に備えて成る記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドと対向して設けられ、被記録媒体を支持することにより前記記録ヘッドと被記録媒体との距離を規定するプラテンと、
    前記記録ヘッドの主走査を実行する主走査駆動部と、
    被記録媒体の副走査送りを実行する副走査駆動部と、
    前記主走査の最中に前記ドット形成要素を駆動して被記録媒体に記録を行うためのヘッド駆動部と、
    前記主走査駆動部、前記ヘッド駆動部、前記副走査駆動部の各駆動部を制御することにより所定の記録方式を実行する駆動制御部と、
    被記録媒体の端部から外れた領域に吐出されたインク量の積算値を示す数値及び、前記記録ヘッドの1回の主走査において被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域に吐出される主走査方向廃インク量を示す数値をデータとして保持する記憶手段と、
    前記記録ヘッドの1回の主走査毎に、当該主走査において被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出するか否かを判定する判定手段と、
    前記記録ヘッドの1回の主走査毎に、前記判定手段によって被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出すると判定された場合に、前記主走査方向廃インク量を示す数値をもとに、前記インク量の積算値を示す数値を更新するインク量積算値更新手段と、
    を備えていることを特徴とする記録装置。
  2. 請求項1において、前記記録ヘッドの1回の主走査において被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域に吐出されるインク量を制限するマスク処理手段を備えるとともに、前記主走査方向廃インク量を示す数値が、前記マスク処理手段によってインク量が制限された場合における数値であり、
    前記判定手段が、前記マスク処理手段によって前記インク量の制限が行われたか否かによって、被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクが吐出されるか否かを判定する、
    ことを特徴とする記録装置。
  3. 請求項1または2において、前記記憶手段が、被記録媒体の副走査方向端部から外れた領域に吐出される副走査方向廃インク量を示す数値をデータとして保持し、
    前記インク量積算値更新手段が、前記判定手段によって被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出すると判定された主走査が、全ての主走査のうち少なくとも1回ある場合に、前記副走査方向廃インク量を示す数値をもとに前記インク量の積算値を示す数値を更新する、
    ことを特徴とする記録装置。
  4. 請求項3において、前記主走査方向廃インク量を示す数値及び前記副走査方向廃インク量を示す数値が、記録解像度毎に個別に設定される、
    ことを特徴とする記録装置。
  5. 請求項3または4において、前記主走査方向廃インク量を示す数値及び前記副走査方向廃インク量を示す数値が、被記録媒体のサイズ毎に個別に設定される、
    ことを特徴とする記録装置。
  6. 請求項3から5のいずれか1項において、前記副走査方向廃インク量を示す数値が、被記録媒体の側端から外れた領域に吐出されるインク量を含まない値となる様に成されている、
    ことを特徴とする記録装置。
  7. 副走査方向に並べられた複数個のドット形成要素をヘッド面に備えて成る記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドと対向して設けられ、被記録媒体を支持することにより前記記録ヘッドと被記録媒体との距離を規定するプラテンと、
    前記記録ヘッドの主走査を実行する主走査駆動部と、
    被記録媒体の副走査送りを実行する副走査駆動部と、
    前記主走査の最中に前記ドット形成要素を駆動して被記録媒体に記録を行うためのヘッド駆動部と、
    前記主走査駆動部、前記ヘッド駆動部、前記副走査駆動部の各駆動部を制御することにより所定の記録方式を実行する駆動制御部と、
    被記録媒体の端部から外れた領域に吐出されたインク量の積算値を示す数値及び、被記録媒体の副走査方向端部から外れた領域に吐出される副走査方向廃インク量を示す数値をデータとして保持する記憶手段と、
    前記記録ヘッドの1回の主走査毎に、当該主走査において被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出するか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって被記録媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出すると判定された主走査が、全ての主走査のうち少なくとも1回ある場合に、前記副走査方向廃インク量を示す数値をもとに前記インク量の積算値を示す数値を更新するインク量積算値更新手段と、
    を備えていることを特徴とする記録装置。
  8. 副走査方向に並べられた複数個のドット形成要素をヘッド面に備えて成る記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドと対向して設けられるとともに、前記ドット形成要素と対向する位置に凹部が形成され、被記録媒体を支持することにより前記記録ヘッドと被記録媒体との距離を規定するプラテンと、
    前記記録ヘッドの主走査を実行する主走査駆動部と、
    被記録媒体の副走査送りを実行する副走査駆動部と、
    前記主走査の最中に前記ドット形成要素を駆動して被記録媒体に記録を行うためのヘッド駆動部と、
    前記主走査駆動部、前記ヘッド駆動部、前記副走査駆動部の各駆動部を制御することにより所定の記録方式を実行する駆動制御部と、
    被記録媒体の端部から外れた領域に吐出されたインク量の積算値を示す数値、被記録媒体の上端から外れた領域に吐出される上端廃インク量を示す数値、被記録媒体の下端から外れた領域に吐出される下端廃インク量を示す数値、をデータとして保持する記憶手段と、を備え、
    前記駆動制御部が実行する記録方式には、被記録媒体の上端が前記凹部に位置しているときに、前記凹部と対向する位置にある前記ドット形成要素の少なくとも一部からインクを吐出させることで、被記録媒体の上端に余白なく記録を行う上端処理モードと、
    被記録媒体の下端が前記凹部に位置しているときに、前記凹部と対向する位置にある前記ドット形成要素の少なくとも一部からインクを吐出させることで、被記録媒体の下端に余白なく記録を行う下端処理モードと、
    前記上端処理モード及び前記下端処理モードよりも多数の前記ドット形成要素を用い、且つ、最大の副走査送り量が前記上端処理モード及び前記下端処理モードにおける最大の副走査送り量よりも大きい副走査送りを行うことで、前記上端処理モード及び前記下端処理モードによって記録の行われた領域以外の領域に記録を行う中間処理モードと、を適宜選択して実行する記録方式が含まれ、更に、
    前記上端処理モードが実行されたか否か、及び前記下端処理モードが実行されたか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記上端処理モードが実行されたと判定された場合に、前記上端廃インク量を示す数値をもとに前記インク量の積算値を示す数値を更新し、更に、前記下端処理モードが実行されたと判定された場合に、前記下端廃インク量を示す数値をもとに前記インク量の積算値を示す数値を更新するインク量積算値更新手段と、
    を備えていることを特徴とする記録装置。
  9. 副走査方向に並べられた複数個のドット形成要素をヘッド面に備えて成る液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドと対向して設けられ、被噴射媒体を支持することにより前記液体噴射ヘッドと被噴射媒体との距離を規定するプラテンと、
    前記液体噴射ヘッドの主走査を実行する主走査駆動部と、
    被噴射媒体の副走査送りを実行する副走査駆動部と、
    前記主走査の最中に前記ドット形成要素を駆動して被噴射媒体に液体噴射を行うためのヘッド駆動部と、
    前記主走査駆動部、前記ヘッド駆動部、前記副走査駆動部の各駆動部を制御することにより所定の液体噴射方式を実行する駆動制御部と、
    被噴射媒体の端部から外れた領域に吐出されたインク量の積算値を示す数値及び、前記液体噴射ヘッドの1回の主走査において被噴射媒体の主走査方向端部から外れた領域に吐出される主走査方向廃インク量を示す数値をデータとして保持する記憶手段と、
    前記液体噴射ヘッドの1回の主走査毎に、当該主走査において被噴射媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出するか否かを判定する判定手段と、
    前記液体噴射ヘッドの1回の主走査毎に、前記判定手段によって被噴射媒体の主走査方向端部から外れた領域にインクを吐出すると判定された場合に、
    前記主走査方向廃インク量を示す数値をもとに、前記インク量の積算値を示す数値を更新するインク量積算値更新手段と、
    を備えていることを特徴とする液体噴射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008221713A (ja) * 2007-03-14 2008-09-25 Seiko Epson Corp 記録装置における記録方法及び記録装置

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