JP2006075676A - ボイラ排出水の処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】薬剤添加によりアルカリ性にされたボイラ給水の濃縮を防止するためにボイラ水の一部を連続的または間歇的に排出しつつ給水を行い、この排出水を一旦貯水槽に貯え、この貯水を中和のうえ放流する場合、ボイラ燃焼排ガスの炭酸ガスを中和剤に使用して効率よく低コストで中和する。
【解決手段】薬剤添加によりアルカリ性にされたボイラ給水の濃縮を防止するためにボイラ水の一部を連続的または間歇的に排出しつつボイラ1への給水を行い、この排出水を一旦貯水槽3に貯え、この貯水を中和のうえ放流する方法において、貯水槽3にボイラ燃焼排ガスをブロアー5により注入しそのガス中の炭酸ガスにより中和の少なくとも一部を行う。
【選択図】図1
【解決手段】薬剤添加によりアルカリ性にされたボイラ給水の濃縮を防止するためにボイラ水の一部を連続的または間歇的に排出しつつボイラ1への給水を行い、この排出水を一旦貯水槽3に貯え、この貯水を中和のうえ放流する方法において、貯水槽3にボイラ燃焼排ガスをブロアー5により注入しそのガス中の炭酸ガスにより中和の少なくとも一部を行う。
【選択図】図1
Description
本発明はボイラ排出水の処理方法に関し、より具体的には、ボイラ水の薬剤濃度をほぼ一定にするために、蒸発により薬剤濃度が濃縮されたボイラ水の一部をブロー排出しつつ給水を行い、そのブロー排出水を中和のうえ放流する場合のその中和を低コストで行うことを可能にする方法に関するものである。
ボイラにおいては、ボイラ本体の腐食防止やスケール生成抑制のために、薬剤を添加した水を給水しており、薬剤としてアルカリ剤例えば水酸化カリウムや合成高分子例えばアクリル酸系ポリマー・カルボン酸を使用することがある。
この場合、蒸発が進むと薬剤濃度が濃縮されていき蒸気と共にボイラ水が持ち去られる現象が生じるので、ボイラ水の一部を連続的または間歇的にブロー排出させつつ給水入口から所定量の水を補給してボイラ水の薬剤濃度を所定のほぼ一定値に保持するようにしている。
このブロー排出水のpH値は11.5もの強いアルカリ側であり、そのまま放流することは環境衛生上禁止されている。
そこで、ブロー排出水を一旦貯水槽に貯え、酸性薬剤例えば希塩酸で中和したうえ放流すること、または図5に示すように、炭酸ガスで中和のうえ放流することが行われている(例えば、非特許文献1)。
排水基準を定める総理府令,平成5年8月27日総理府令第40号
この場合、蒸発が進むと薬剤濃度が濃縮されていき蒸気と共にボイラ水が持ち去られる現象が生じるので、ボイラ水の一部を連続的または間歇的にブロー排出させつつ給水入口から所定量の水を補給してボイラ水の薬剤濃度を所定のほぼ一定値に保持するようにしている。
このブロー排出水のpH値は11.5もの強いアルカリ側であり、そのまま放流することは環境衛生上禁止されている。
そこで、ブロー排出水を一旦貯水槽に貯え、酸性薬剤例えば希塩酸で中和したうえ放流すること、または図5に示すように、炭酸ガスで中和のうえ放流することが行われている(例えば、非特許文献1)。
排水基準を定める総理府令,平成5年8月27日総理府令第40号
図5において、3’はボイラからのブロー排出水が貯えられる排水タンク、31’はブロー排出水の流入管、32’は排水タンク3’に接続された冷却水供給管であり、温度センサ33’でバルブ34’を操作して冷却水供給量を調節しブロー排出水e’を所定の温度にまで冷却している。35’はポンプである。36’は炭酸ガスボンベ、37’はポンプ35’からの送水に炭酸ガスを混入するためのミキサーであり、pH計38’の出力でバルブ39’を操作して炭酸ガス供給量を調節し、前記送水を中和して(pH値6.0〜8.6)処理タンク4’に貯水し、適時排水溝41’に放流している。
前記冷却水によりブロー排出水を冷却する理由は、炭酸ガスの溶解係数を高めて中和を効率よく促進することにある。
前記冷却水によりブロー排出水を冷却する理由は、炭酸ガスの溶解係数を高めて中和を効率よく促進することにある。
これらの処理方法のうち、酸性薬剤例えば希塩酸で中和する方法では、多量の酸性薬剤を必要とし、コスト的に問題がある。
図5に示す炭酸ガスで中和する方法では、冷却のための用水が必要となり、それだけ処理コストが高くなる。また、炭酸ガスの溶解係数が温度によって大巾に変動するので、厳格な水温管理が必要とされる。更に、排水タンクと処理タンク間の配管途中で炭酸ガスをミキシングしているので、排水タンクのヘッド差により送水量が変動されてpH値のバラツキが生じ易いという不具合もある。
図5に示す炭酸ガスで中和する方法では、冷却のための用水が必要となり、それだけ処理コストが高くなる。また、炭酸ガスの溶解係数が温度によって大巾に変動するので、厳格な水温管理が必要とされる。更に、排水タンクと処理タンク間の配管途中で炭酸ガスをミキシングしているので、排水タンクのヘッド差により送水量が変動されてpH値のバラツキが生じ易いという不具合もある。
本発明は、薬剤添加によりアルカリ性にされたボイラ給水の濃縮を防止するためにボイラ水の一部を連続的または間歇的に排出しつつ給水を行い、この排出水を一旦貯水槽に貯え中和のうえ放流する場合、ボイラ燃焼排ガスの炭酸ガスを中和剤として使用することにより効率よく低コストで中和することを目的とする。
請求項1に係るボイラ排出水の処理方法は、薬剤添加によりアルカリ性にされたボイラ給水の濃縮を防止するためにボイラ水の一部を連続的または間歇的に排出しつつ給水を行い、この排出水を一旦貯水槽に貯え中和のうえ放流する方法において、貯水槽にボイラ燃焼排ガスを注入しそのガス中の炭酸ガスにより前記中和の少なくとも一部を行うことを特徴とする。
請求項2に係るボイラ排出水の処理方法は、請求項1のボイラ排出水の処理方法において、ボイラ排出水を貯水槽に、ボイラ燃焼排ガスの吹き付けでフラッシュさせて冷却しつつ投入することを特徴とする。
請求項1に係るボイラ排出水の処理方法によれば、ブロー排出した高アルカリ性のボイラ水に溶解させたボイラ燃焼排ガス中の炭酸ガスでブロー排出水の中和を促進しているので、酸性薬剤(中和剤)の使用量を減少でき、中和処理コストを低減できる。
請求項2に係るボイラ排出水の処理方法によれば、ブロー排出したボイラ水をボイラ燃焼排ガスの吹き付けでフラッシュさせて噴霧状乃至は飛沫分散状で貯水槽に投入しているので、ブロー排出水の空気との接触面積を大きくしてブロー排出水をよく冷却でき、この冷却されたブロー排出水にボイラ燃焼排ガス中の炭酸ガスをその冷却程度に応じ多量に溶解させ得るので、前記炭酸ガスによる中和をより一層に促進でき、酸性薬剤による中和処理を省略することも可能であり、中和処理コストを一層に低減できる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は請求項1に係るボイラ排出水の処理方法の一実施形態を示すための回路図である。
図1において、1はボイラであり、給水ポンプにより供給されたボイラ水が火炉内の水管を通過する際に蒸発され、発生気泡が水に混合した気水混合物が気水分離器または蒸気ドラムに達して気水混合物中の蒸気が分離されて取り出されていくと共に分離水が自然循環または強制循環により循環されていく。
給水にはボイラ本体の腐食防止のためにアルカリ薬剤が、スケールの生成抑制のために合成高分子が添加されており、蒸発のもとでも薬剤濃度をほぼ一定とするようにボイラ水の一部が連続的若しくは間歇的にブロー排出される。而して、蒸気の取り出しにより消費される水量をa、ブロー排出水量をb、ポンプの給水量をcとすると、ほぼc=a+bとされている。
前記ボイラの燃料には、燃焼排ガス中に充分な量の炭酸ガスが含まれる燃料が使用され、都市ガスを用いるガス焚きボイラ等を好適に使用できる。
図1は請求項1に係るボイラ排出水の処理方法の一実施形態を示すための回路図である。
図1において、1はボイラであり、給水ポンプにより供給されたボイラ水が火炉内の水管を通過する際に蒸発され、発生気泡が水に混合した気水混合物が気水分離器または蒸気ドラムに達して気水混合物中の蒸気が分離されて取り出されていくと共に分離水が自然循環または強制循環により循環されていく。
給水にはボイラ本体の腐食防止のためにアルカリ薬剤が、スケールの生成抑制のために合成高分子が添加されており、蒸発のもとでも薬剤濃度をほぼ一定とするようにボイラ水の一部が連続的若しくは間歇的にブロー排出される。而して、蒸気の取り出しにより消費される水量をa、ブロー排出水量をb、ポンプの給水量をcとすると、ほぼc=a+bとされている。
前記ボイラの燃料には、燃焼排ガス中に充分な量の炭酸ガスが含まれる燃料が使用され、都市ガスを用いるガス焚きボイラ等を好適に使用できる。
図1において、11は煙道ガスの排熱を利用してボイラへの給水を予熱するためのエコノマイザーである。2はボイラ水のブロー排出配管、3は貯水槽であり、前記したボイラのブロー排出水がこの貯水槽3に一旦貯えられる。4は燃焼排ガスの一部を貯水槽3内のブロー排出水に注入するための排ガス枝配管、5は排ガス枝配管4に設けられたブロアーである。
6は中和処理槽、7は中和剤容器、8は貯水槽3内水位が一定レベルに達すると動作されて貯水を中和処理槽6に移送するポンプ(通常、水中ポンプが使用される)、9は下水溝への放流管である。
6は中和処理槽、7は中和剤容器、8は貯水槽3内水位が一定レベルに達すると動作されて貯水を中和処理槽6に移送するポンプ(通常、水中ポンプが使用される)、9は下水溝への放流管である。
請求項1に係る処理方法によりボイラ排出水を処理するには、図1において、ボイラ1から連続的または間歇的にブロー排出されてくるボイラ水(強アルカリ性)を貯水槽3に投入すると共にエコノマイザー11により冷却されたボイラ燃焼排ガスをブロアー5によ
り貯水槽3内に貯水されつつあるブロー排出水eに注入し、その注入エネルギーでそのブロー排出水eをバブリング状態に維持する。
ここで、貯水槽3内に貯水されつつあるブロー排出水eに注入され、更に溶解された燃焼排ガス中の炭酸ガスは、
り貯水槽3内に貯水されつつあるブロー排出水eに注入し、その注入エネルギーでそのブロー排出水eをバブリング状態に維持する。
ここで、貯水槽3内に貯水されつつあるブロー排出水eに注入され、更に溶解された燃焼排ガス中の炭酸ガスは、
CO2+H2O⇔H2CO3⇔2H++CO3 −
の反応を呈し、H+イオンを生成し、H+とブロー排出水e中のアルカリ基OH−との反応で貯水槽3内の水のpH値が低下されて中和が進められていく。
の反応を呈し、H+イオンを生成し、H+とブロー排出水e中のアルカリ基OH−との反応で貯水槽3内の水のpH値が低下されて中和が進められていく。
貯水槽3内の水位が所定の水位(通常、満杯水位)に達すると、ポンプ8を自動的に動作させて貯水槽3内のブロー排出貯水を中和処理槽6に移送し、中和剤容器7から酸薬剤、例えば希塩酸を滴下しつつ中和処理槽6内を撹拌してpH値をほぼ中性値(pH値8.0前後)にまで下げ、而るのち、下水溝に放流していく。
上記貯水槽3の貯水が終了するまでの間にブロアー5を運転させるのに必要な電力コストをP、ブロアー5による炭酸ガス注入による貯水槽3内ブロー排出水のpH値低下による中和剤(例えば塩酸)量節減コストをMとすると、貯水槽3の1バッチ当たりのコスト低減は(M−P)であり、前記エコノマイザー11による廃熱回収を強化してボイラ燃焼排ガス温度を110℃以内にすれば、炭酸ガスによる中和の促進を大きくして中和剤の節減コストMを充分に高くし得、充分な実利を得ることができる。
しかも、貯水槽3内のブロー排出水eをブロー5の送風エネルギーでバブリング状態とし、その送風気体である燃焼排ガスの温度をエコノマイザー11で低くしているので、冷却用水を使用することなく、また貯水槽3のヘッド差の影響を受けることなく、上記中和処理コストの低減を達成できる。
しかも、貯水槽3内のブロー排出水eをブロー5の送風エネルギーでバブリング状態とし、その送風気体である燃焼排ガスの温度をエコノマイザー11で低くしているので、冷却用水を使用することなく、また貯水槽3のヘッド差の影響を受けることなく、上記中和処理コストの低減を達成できる。
請求項1に係るボイラ排出水の処理方法は、図2に示すように、複数台のボイラ1a〜1bに対し貯水槽3を共用し、各ボイラ1a,1bの燃焼排ガスを各ブロアー5a,5bによってその共用貯水槽3に注入し、共用の中和処理槽6で塩酸等の中和剤による最終的な中和処理を行い、これを下水溝に放流する形態で実施することも可能である。
図2において、7は中和剤容器、8はポンプ、9は放流管である。
図2において、7は中和剤容器、8はポンプ、9は放流管である。
図3は請求項2に係るボイラ排出水の処理方法の一実施形態を示すための回路図である。
図3において、1a,1bはボイラであり、各ボイラにおいて、前記した通り給水ポンプにより供給されたボイラ水が火炉内の水管を通過する際に蒸発され、発生気泡が水に混合した気水混合物が気水分離器または蒸気ドラムに達して蒸気が分離され、この蒸気が過熱器による加熱で過熱され過熱蒸気となって取り出されていくと共に分離水が自然循環または強制循環により循環されていく。
前記した通り、給水にはボイラ本体の腐食防止のためにアルカリ薬剤が、スケールの生成抑制のために合成高分子が添加されており、蒸発のもとでも薬剤濃度をほぼ一定とするようにボイラ水の一部が連続的若しくは間歇的にブロー排出される。而して、蒸気の取り出しにより消費される水量をa、ブロー排出水量をb、ポンプの給水量をcとすると、c=a+bとされている。
前記した通り、ボイラの燃料には、燃焼排ガス中に充分な量の炭酸ガスが含まれる燃料が使用され、都市ガスを用いるガス焚きボイラ、油焚きボイラ等を好適に使用できる。
図3において、1a,1bはボイラであり、各ボイラにおいて、前記した通り給水ポンプにより供給されたボイラ水が火炉内の水管を通過する際に蒸発され、発生気泡が水に混合した気水混合物が気水分離器または蒸気ドラムに達して蒸気が分離され、この蒸気が過熱器による加熱で過熱され過熱蒸気となって取り出されていくと共に分離水が自然循環または強制循環により循環されていく。
前記した通り、給水にはボイラ本体の腐食防止のためにアルカリ薬剤が、スケールの生成抑制のために合成高分子が添加されており、蒸発のもとでも薬剤濃度をほぼ一定とするようにボイラ水の一部が連続的若しくは間歇的にブロー排出される。而して、蒸気の取り出しにより消費される水量をa、ブロー排出水量をb、ポンプの給水量をcとすると、c=a+bとされている。
前記した通り、ボイラの燃料には、燃焼排ガス中に充分な量の炭酸ガスが含まれる燃料が使用され、都市ガスを用いるガス焚きボイラ、油焚きボイラ等を好適に使用できる。
図3において、11a,11bは煙道ガスの排熱を利用してボイラ1a,1bへの給水を予熱するためのエコノマイザーである。2はボイラ水のブロー排出配管、3は両ボイラ1a,1bに共通の貯水槽であり、前記した両ボイラのブロー排出水がこの貯水槽に一旦貯えられる。4a,4bは各ボイラ1a,1bの燃焼排ガスの一部を貯水槽3内のブロー
排出水eに注入するための排ガス枝配管である。
5a,5bは各排ガス枝配管4a,4bに設けられたブロアーであり、一方のブロアー5aは噴出ガスをブロー排出配管2の排出口20から流出されてくるブロー排出水に吹き付けてフラッシュさせ噴霧状乃至は飛沫分散状にし、空気との接触面積を増して効率よく冷却するのに使用され、他方のブロアー5bは貯水槽3に貯水させつつあるブロー排出水eに噴出ガスを注入してその貯水中のブロー排出水をバブリング状態に保持するのに使用される。
6は中和処理槽、7は中和剤容器、8は貯水槽3内の水位が一定レベルに達すると動作されて貯水を中和処理槽6に移送するポンプ(通常、水中ポンプが使用される)、9は下水溝への放流管である。
排出水eに注入するための排ガス枝配管である。
5a,5bは各排ガス枝配管4a,4bに設けられたブロアーであり、一方のブロアー5aは噴出ガスをブロー排出配管2の排出口20から流出されてくるブロー排出水に吹き付けてフラッシュさせ噴霧状乃至は飛沫分散状にし、空気との接触面積を増して効率よく冷却するのに使用され、他方のブロアー5bは貯水槽3に貯水させつつあるブロー排出水eに噴出ガスを注入してその貯水中のブロー排出水をバブリング状態に保持するのに使用される。
6は中和処理槽、7は中和剤容器、8は貯水槽3内の水位が一定レベルに達すると動作されて貯水を中和処理槽6に移送するポンプ(通常、水中ポンプが使用される)、9は下水溝への放流管である。
請求項2に係る処理方法によりボイラ排出水を処理するには、図3において、両ボイラ1a,1bから連続的または間歇的にブロー排出されるボイラ水(強アルカリ性)を貯水槽3に投入すると共に貯水槽3内に投入されつつあるブロー排出水にエコノマイザー11aにより冷却されたボイラ燃焼排ガスを一方のブロアー5aにより吹き付けてフラッシュさせ噴霧状乃至は飛沫分散状にし、空気との広い面積での接触により効率のよい冷却を保障し、貯水槽3内に貯水されつつあるブロー排出水eに、エコノマイザー11bにより冷却されたボイラ燃焼排ガスを他方のブロアー5bにより注入し、その注入エネルギーでそのブロー排出水eをバブリング状態に維持し、燃焼排ガス中の炭酸ガスによる中和を促進していく。
この場合、貯水槽3内のブロー排出水eの温度が低いために炭酸ガスの溶解係数が高く、しかも、ガス接触表面積の広い噴霧状乃至は飛沫分散状のために炭酸ガスの吸収量も多く、炭酸ガスによる中和を効率よく促進できる。
貯水槽3内の水位が前記と同様に所定の水位に達すると、ポンプ8を自動的に動作させ、貯水槽3内の貯水を中和処理槽6に移送し、前記と同様中和剤容器7からの中和剤の滴下と撹拌とにより最終的な中和を行ったうえで下水溝に放流していく。
この場合、貯水槽3内のブロー排出水eの温度が低いために炭酸ガスの溶解係数が高く、しかも、ガス接触表面積の広い噴霧状乃至は飛沫分散状のために炭酸ガスの吸収量も多く、炭酸ガスによる中和を効率よく促進できる。
貯水槽3内の水位が前記と同様に所定の水位に達すると、ポンプ8を自動的に動作させ、貯水槽3内の貯水を中和処理槽6に移送し、前記と同様中和剤容器7からの中和剤の滴下と撹拌とにより最終的な中和を行ったうえで下水溝に放流していく。
貯水槽3内の水温を50℃程度に低下させれば、燃焼排ガス中の炭酸ガスによる中和のみで貯水槽3内のブロー排出水eのpH値を8程度に下げることができ、この場合、中和処理槽6での酸による中和処理は不要であり、中和処理槽6を省略して貯水槽3内の貯水を直接に下水溝に放流してもよい。
このように、中和処理槽6での酸による中和処理を省略できるので、処理コストを大幅に低減できる。しかも、冷却用水を使用することなく、また貯水槽3のヘッド差の影響を受けることなく、この処理コストの大幅な低減を達成できる。
このように、中和処理槽6での酸による中和処理を省略できるので、処理コストを大幅に低減できる。しかも、冷却用水を使用することなく、また貯水槽3のヘッド差の影響を受けることなく、この処理コストの大幅な低減を達成できる。
請求項2に係るボイラ排出水の処理方法においては、図4に示すように、1台のボイラ1の煙道に排ガス枝管4を接続し、この枝管を分岐して各分岐管4a,4bに互いに並列にブロアー5a,5bを設け、貯水槽3内に投入されつつあるブロー排出水にエコノマイザー11により冷却されたボイラ燃焼排ガスの一部を一方のブロアー5aにより吹き付けてフラッシュさせ噴霧状乃至は飛沫分散状にし、空気との広い面積での接触により効率のよい冷却を保障し、エコノマイザー11により冷却されたボイラ燃焼排ガスを他方のブロアー5bにより貯水槽3内に貯水されつつあるブロー排出水eに注入し、その注入エネルギーでそのブロー排出水eをバブリング状態に維持し、燃焼排ガス中の炭酸ガスによる中和を促進していくこともできる。
図4において、6は中和処理槽、7は中和剤容器、8はポンプ、9は放流管である。
図4において、6は中和処理槽、7は中和剤容器、8はポンプ、9は放流管である。
本発明に係るボイラ排出水の処理方法が適用されるボイラは、ボイラ本体の腐食防止やスケールの生成抑制のためにボイラ水のpHが環境規制上そのまま放流できない強アルカリ側に設定されるものであれば、特に制限されない。このボイラとして、貫流ボイラ、強制循環ボイラ、自然循環ボイラ等の水管ボイラや立てボイラ、炉筒ボイラ、煙管ボイラ、
炉筒煙管ボイラ等の丸ボイラ等を列挙できる。ボイラ燃焼装置としては、燃焼排ガスとして炭酸ガスを排出するものであればよく、都市ガス等のガス焚き等、電気加熱式以外のものであれば適宜に使用できる。
炉筒煙管ボイラ等の丸ボイラ等を列挙できる。ボイラ燃焼装置としては、燃焼排ガスとして炭酸ガスを排出するものであればよく、都市ガス等のガス焚き等、電気加熱式以外のものであれば適宜に使用できる。
給水のpH値調節薬剤としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、りん酸ナトリウム類、アンモニア等を使用でき、スケールの生成抑制剤としては、アクリル酸系、キレート剤等の合成高分子を使用できる。
ボイラ給水には、pH調節剤として水酸化カリウム16.3%を溶解させ、スケール生成抑制剤としてアクリル酸ポリマー・カルボン酸塩を100〜120ppmを添加した。この給水のpH値は11.5であった。
図1において、貯水槽3の容量を1m3とし、ブロアー5にガス流量4.5m3/minのものを使用した。貯水槽3での貯水が終了したときの貯水のpH値は11.0であり、この貯水を中和処理槽6に移送し、希塩酸の滴下によりpH値を8.0にしたうえで放流した。
ブロアー5の運転を停止したときの貯水槽3内のpH値は12.0であり、pH値1分の中和に必要な量の塩酸を節減できた。
図1において、貯水槽3の容量を1m3とし、ブロアー5にガス流量4.5m3/minのものを使用した。貯水槽3での貯水が終了したときの貯水のpH値は11.0であり、この貯水を中和処理槽6に移送し、希塩酸の滴下によりpH値を8.0にしたうえで放流した。
ブロアー5の運転を停止したときの貯水槽3内のpH値は12.0であり、pH値1分の中和に必要な量の塩酸を節減できた。
ボイラ給水には、pH調節剤として水酸化カリウム16.3%を溶解させ、スケール生成抑制剤としてアクリル酸ポリマー・カルボン酸塩を100〜120ppmを添加した。この給水のpH値は11.5であった。
図3において、貯水槽3の容量を1m3とし、ブロアー5a及びブロアー5bに共にガス流量20m3/minのものを使用した。貯水槽3での貯水が終了したときの貯水のpH値は7.5であった。そこで、中和処理槽6での酸による中和を行うことなく放流した。
図3において、貯水槽3の容量を1m3とし、ブロアー5a及びブロアー5bに共にガス流量20m3/minのものを使用した。貯水槽3での貯水が終了したときの貯水のpH値は7.5であった。そこで、中和処理槽6での酸による中和を行うことなく放流した。
1 ボイラ
1a ボイラ
1b ボイラ
2 ボイラ水ブロー排出配管
3 貯水槽
4 排ガス枝管
4a 排ガス枝管
4b 排ガス枝管
5 ブロアー
5a ブロアー
5b ブロアー
6 中和処理槽
7 中和剤容器
8 ポンプ
9 放流管
1a ボイラ
1b ボイラ
2 ボイラ水ブロー排出配管
3 貯水槽
4 排ガス枝管
4a 排ガス枝管
4b 排ガス枝管
5 ブロアー
5a ブロアー
5b ブロアー
6 中和処理槽
7 中和剤容器
8 ポンプ
9 放流管
Claims (2)
- 薬剤添加によりアルカリ性にされたボイラ給水の濃縮を防止するためにボイラ水の一部を連続的または間歇的に排出しつつ給水を行い、この排出水を一旦貯水槽に貯え中和のうえ放流する方法において、貯水槽にボイラ燃焼排ガスを注入しそのガス中の炭酸ガスにより前記中和の少なくとも一部を行うことを特徴とするボイラ排出水の処理方法。
- ボイラ排出水を貯水槽に、ボイラ燃焼排ガスの吹き付けでフラッシュさせて冷却しつつ投入することを特徴とする請求項1記載のボイラ排出水の処理方法。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101332592B1 (ko) * | 2007-05-18 | 2013-11-25 | 누터/에릭슨 인코퍼레이티드 | 블로우오프 탱크 |
CN115723918A (zh) * | 2022-11-24 | 2023-03-03 | 沪东中华造船(集团)有限公司 | 一种废气经济器煮炉方法 |
-
2004
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