JP2006074734A - 画素の検査方法および画素の出力電圧の補正方法、並びに欠陥画素処理装置、欠陥画素処理プログラム、欠陥画素処理方法、および前記プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
画素の検査方法および画素の出力電圧の補正方法、並びに欠陥画素処理装置、欠陥画素処理プログラム、欠陥画素処理方法、および前記プログラムを記録した記録媒体 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 本発明に係る画素の検査方法は、同色の画素が次隣接する光電変換素子における被検査画素が欠陥画素であるか否かを検査する画素の検査方法であって、前記被検査画素、および前記2以上の第2色画素の1つである第1の第2色画素に隣接する第1の第1色画素から出力される2つの電圧間での第1の電圧差を検出する第1の検出工程と、前記第1の第2色画素、および前記2以上の第2色画素のうち前記第1の第2色画素以外である第2の第2色画素から出力される2つの電圧間での第2の電圧差を検出する第2の検出工程と、前記第1の電圧差および前記第2の電圧差に基づき、前記被検査画素が欠陥画素であるか否かを判断する判断工程とを含む。
【選択図】 図1
Description
そこで、本発明は前記課題を解決するために案出されたものであり、その目的は、被検査画素が欠陥画素であるか否かを容易かつ正確に判断することができる新規な画素の検査方法および画素の出力電圧の補正方法、並びに欠陥画素処理装置、欠陥画素処理プログラム、欠陥画素処理方法、および前記プログラムを記録した記録媒体を提供するものである。
撮影すべき対象物からの光に含まれる2以上の色のうち第1色の輝度を電圧に変換する複数の第1色画素および第2色の輝度を電圧に変換する複数の第2色画素が隣接画素間で同色にならないように配置されている光電変換素子における、前記複数の第1色画素の1つである被検査画素であり、前記複数の第2色画素のうちの2以上の第2色画素に隣接する前記被検査画素が、欠陥画素であるか否かを検査する画素の検査方法であって、前記被検査画素、および前記2以上の第2色画素の1つである第1の第2色画素に隣接する第1の第1色画素から出力される2つの電圧間での第1の電圧差を検出する第1の検出工程と、前記第1の第2色画素、および前記2以上の第2色画素のうち前記第1の第2色画素以外である第2の第2色画素から出力される2つの電圧間での第2の電圧差を検出する第2の検出工程と、前記第1の電圧差および前記第2の電圧差に基づき、前記被検査画素が欠陥画素であるか否かを判断する判断工程とを含む。
前記判断工程は、前記第1の電圧差に基づき、前記被検査画素が欠陥画素である可能性があると推定するとき、前記第2の電圧差に基づき、当該推定の当否を判断する。
前記被検査画素、および前記第2の第2色画素に隣接する第3の第1色画素から出力される2つの電圧間での第3の電圧差を検出する第3の検出工程をさらに含み、前記判断工程は、前記被検査画素が欠陥画素であるか否かの判断を、前記第1の電圧差、前記第2の電圧差、および前記第3の電圧差に基づき行う。
前記判断工程は、前記第1の電圧差および前記第3の電圧差に基づき、前記被検査画素が欠陥画素である可能性があると推定するとき、前記第2の電圧差に基づき、当該推定の当否を判断する。
同色について相互に隣接する第2色画素から出力される電圧間での第3の電圧差を検出することを前記複数の第2色画素について順次行うことにより得られる複数の第3の電圧差に基づき前記光の輝度の分布を推定する推定工程をさらに含み、前記判断工程は、前記被検査画素が欠陥画素であるか否かの判断を、前記推定工程により推定された前記光の輝度の分布を参照して行う。
撮影すべき対象物からの光に含まれる色の輝度を電圧に変換する複数の画素を有する光電変換素子において、前記複数の素子が満足すべき変換の性能についての許容範囲を超えて、前記電圧が高い輝度を表すことを理由に欠陥画素であると認定された画素の出力電圧の補正方法であって、前記欠陥画素と認定された画素の出力電圧として、当該画素を挟みまたは囲む2以上の画素が出力する電圧のうち最大の輝度に相当する電圧を付与する工程を含む。
撮影すべき対象物からの光に含まれる色の輝度を電圧に変換する複数の画素を有する光電変換素子において、前記複数の素子が満足すべき変換の特性についての許容範囲を超えて、前記電圧が低い輝度を表すことを理由に欠陥画素であると認定された画素の出力電圧の補正方法であって、前記欠陥画素と認定された画素の出力電圧として、当該画素を挟みまたは囲む2以上の画素が出力する電圧のうち最小の輝度に相当する電圧を付与する工程を含む。
それぞれ受光する光の色が異なる光電変換素子からなる画素を複数備えた単板式撮像センサの欠陥画素を検出する装置であって、前記複数の光電変換素子のなかから所定の被検査画素を特定する被検査画素特定手段と、当該被検査画素特定手段で特定された被検査画素の出力電圧と当該被検査画素と同色の隣接画素の出力電圧との電圧差を検出する第1電圧差検出手段と、前記被検査画素に隣接する異色の参照画素の出力電圧と、当該参照画素と同色であって当該参照画素と隣接する他の参照画素の出力電圧との電圧差を検出する第2電圧差検出手段と、前記第1電圧差検出手段で検出された電圧差と、前記第2電圧差検出手段で検出された電圧差とに基づいて前記被検査画素の欠陥を判定する欠陥判定手段とを備えたことを特徴とするものである。
これによって、被検査画素特定手段で特定された被検査画素が異常な出力電圧を発生する欠陥画素であるか否かを正確かつ容易に判定することができる。
形態8に記載の欠陥画素処理装置において、前記欠陥判定手段は、前記第1電圧差検出手段で検出された電圧差が所定の閾値を超えないときは前記被検査画素を欠陥画素でないと判定し、前記第1電圧差検出手段で検出された電圧差が所定の閾値を超えるときは、前記第2電圧差検出手段で検出された電圧差に基づいて前記被検査画素の欠陥を判定するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、被検査画素特定手段で特定された被検査画素が異常な出力電圧を発生する欠陥画素であるか否かをより正確に判定することができる。
形態8に記載の欠陥画素処理装置において、前記被検査画素特定手段で特定された被検査画素の出力電圧と当該被検査画素と同色の他の隣接画素の出力電圧との電圧差を検出する第3電圧差検出手段を備え、前記欠陥判定手段は、当該第3電圧差検出手段で検出された電圧差および前記第1電圧差検出手段で検出された電圧差がいずれも所定の閾値を超えないときは前記被検査画素を欠陥画素でないと判定し、前記第3電圧差検出手段で検出された電圧差および前記第1電圧差検出手段で検出された電圧差のいずれか一方または両方が所定の閾値を超えるときは、前記第2電圧差検出手段で検出された電圧差に基づいて前記被検査画素の欠陥を判定するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、被検査画素特定手段で特定された被検査画素が異常な出力電圧を発生する欠陥画素であるか否かをさらにより正確に判定することができる。
形態10に記載の欠陥画素処理装置において、前記第3電圧差検出手段は、前記被検査画素の出力電圧と当該被検査画素と同色の他の2つ以上の隣接画素の出力電圧との電圧差をそれぞれ検出し、前記欠陥判定手段は、当該第3電圧差検出手段で検出された複数の電圧差に基づいて輝度の分布を推定し、当該輝度の分布に基づいて前記被検査画素の欠陥を判定するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、被検査画素特定手段で特定された被検査画素が異常な出力電圧を発生する欠陥画素であるか否かをさらにより正確に判定することができる。
形態11に記載の欠陥画素処理装置において、前記第3電圧差検出手段は、前記第1および第2電圧差検出手段でそれぞれ出力電圧が検出される画素が前記被検査画素と同一のラインに存在するときは、当該ラインとは異なる別のライン上の同色の他の隣接画素の出力電圧との電圧差を検出するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、同一方向だけでなく、これと交差する縦横方向の相関を考慮した欠陥画素判定処理が可能となる。
形態12に記載の欠陥画素処理装置において、単板式撮像センサの全画素のうち、Nライン単位で各画素の出力電圧を記憶する記憶手段を備え、前記第3電圧差検出手段は、当該記憶手段に記憶された各画素の範囲内で、前記別ライン上の同色の他の隣接画素を選択して当該隣接画素の出力電圧との電圧差を検出するようになっていることを特徴とするものである。
形態10に記載の欠陥画素処理装置において、前記第3電圧差検出手段は、前記被検査画素の出力電圧と当該被検査画素と同色の他の2つ以上の隣接画素の出力電圧との電圧差をそれぞれ検出し、前記欠陥判定手段は、当該第3電圧差検出手段で検出された複数の電圧差に基づいて輝度の分布を推定し、当該輝度の分布に基づいて前記被検査画素の欠陥を判定するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、被検査画素特定手段で特定された被検査画素が異常な出力電圧を発生する欠陥画素であるか否かをさらにより正確に判定することができる。
形態8〜14のいずれかに記載の欠陥画素処理装置において、前記前記欠陥判定手段で欠陥と判定された前記被検査画素の出力電圧を補正する出力電圧補正手段を備え、当該出力電圧補正手段は、当該欠陥画素の出力電圧を、当該欠陥画素を挟みまたは囲む2以上の隣接画素が出力する電圧のうち最大の輝度に相当する出力電圧に補正するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、被検査画素特定手段で特定された被検査画素が異常な出力電圧を発生する欠陥画素であるか否かの判定を行えるだけでなく、出力電圧補正手段を備えることにより、被検査画素が欠陥画素であると判定した場合にはその出力電圧を妥当な値に補正することができる。
形態8〜14のいずれかに記載の欠陥画素処理装置において、前記前記欠陥判定手段で欠陥と判定された前記被検査画素の出力電圧を補正する出力電圧補正装置を備え、当該出力電圧補正装置は、当該欠陥画素の出力電圧を、当該欠陥画素を挟みまたは囲む2以上の隣接画素が出力する電圧のうち最小の輝度に相当する出力電圧に補正するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、被検査画素特定手段で特定された被検査画素が異常な出力電圧を発生する欠陥画素であるか否かの判定を行えるだけでなく、出力電圧補正手段を備えることにより、被検査画素が欠陥画素であると判定した場合にはその出力電圧を妥当な値に補正することができる。
それぞれ受光する光の色が異なる光電変換素子からなる画素を複数備えた単板式撮像センサの欠陥画素を検出するプログラムであって、コンピュータを、前記複数の光電変換素子のなかから所定の被検査画素を特定する被検査画素特定手段と、当該被検査画素特定手段で特定された被検査画素の出力電圧と当該被検査画素と同色の隣接画素の出力電圧との電圧差を検出する第1電圧差検出手段と、前記被検査画素に隣接する異色の参照画素の出力電圧と、当該参照画素と同色であって当該参照画素と隣接する参照画素の出力電圧との電圧差を検出する第2電圧差検出手段と、前記第1電圧差検出手段で検出された電圧差と、前記第2電圧差検出手段で検出された電圧差とに基づいて前記被検査画素の欠陥を判定する欠陥判定手段として機能させることを特徴とするものである。
また、本発明装置が組み込まれるデジタルカメラや携帯電話などといった現在市場に出回っているほとんどの電子機器には、中央処理装置(CPU)や記憶装置(RAM、ROM)、入出力装置などからなるコンピュータシステムが備えられており、そのコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができる。従って、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
形態17に記載の欠陥画素処理プログラムにおいて、前記欠陥判定手段は、前記第1電圧差検出手段で検出された電圧差が所定の閾値を超えないときは前記被検査画素を欠陥画素でないと判定し、前記第1電圧差検出手段で検出された電圧差が所定の閾値を超えるときは、前記第2電圧差検出手段で検出された電圧差に基づいて前記被検査画素の欠陥を判定するようになっていることを特徴とするものである。
また、形態17と同様に、デジタルカメラや携帯電話などの電子機器に標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
形態17に記載の欠陥画素処理プログラムにおいて、前記被検査画素特定手段で特定された被検査画素の出力電圧と当該被検査画素と同色の他の隣接画素の出力電圧との電圧差を検出する第3電圧差検出手段を備え、前記欠陥判定手段は、当該第3電圧差検出手段で検出された電圧差および前記第1電圧差検出手段で検出された電圧差がいずれも所定の閾値を超えないときは前記被検査画素を欠陥画素でないと判定し、前記第3電圧差検出手段で検出された電圧差および前記第1電圧差検出手段で検出された電圧差のいずれか一方または両方が所定の閾値を超えるときは、前記第2電圧差検出手段で検出された電圧差に基づいて前記被検査画素の欠陥を判定するようになっていることを特徴とするものである。
また、形態17と同様に、デジタルカメラや携帯電話などの電子機器に標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
形態19に記載の欠陥画素処理プログラムにおいて、前記第3電圧差検出手段は、前記被検査画素の出力電圧と当該被検査画素と同色の他の2つ以上の隣接画素の出力電圧との電圧差をそれぞれ検出し、前記欠陥判定手段は、当該第3電圧差検出手段で検出された複数の電圧差に基づいて輝度の分布を推定し、当該輝度の分布に基づいて前記被検査画素の欠陥を判定するようになっていることを特徴とするものである。
また、形態17と同様に、デジタルカメラや携帯電話などの電子機器に標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
形態20に記載の欠陥画素処理プログラムにおいて、前記第3電圧差検出手段は、前記第1および第2電圧差検出手段でそれぞれ出力電圧が検出される画素が前記被検査画素と同一のライン上に存在するときは、当該ラインとは異なる別のライン上の同色の他の隣接画素の出力電圧との電圧差を検出するようになっていることを特徴とするものである。
また、形態17と同様に、デジタルカメラや携帯電話などの電子機器に標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
形態21に記載の欠陥画素処理プログラムにおいて、単板式撮像センサの全画素のうち、Nライン単位で各画素の出力電圧を記憶する記憶手段を備え、前記第3電圧差検出手段は、当該記憶手段に記憶された各画素の範囲内で、前記別ライン上の同色の他の隣接画素を選択して当該隣接画素の出力電圧との電圧差を検出するようになっていることを特徴とするものである。
また、形態17と同様に、デジタルカメラや携帯電話などの電子機器に標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
形態20に記載の欠陥画素処理プログラムにおいて、前記第3電圧差検出手段は、前記被検査画素の出力電圧と当該被検査画素と同色の他の2つ以上の隣接画素の出力電圧との電圧差をそれぞれ検出し、前記欠陥判定手段は、当該第3電圧差検出手段で検出された複数の電圧差に基づいて輝度の分布を推定し、当該輝度の分布に基づいて前記被検査画素の欠陥を判定するようになっていることを特徴とするものである。
また、形態17と同様に、デジタルカメラや携帯電話などの電子機器に標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
形態17〜23のいずれかに記載の欠陥画素処理プログラムにおいて、前記前記欠陥判定手段で欠陥と判定された前記被検査画素の出力電圧を補正する出力電圧補正装置を備え、当該出力電圧補正装置は、当該欠陥画素の出力電圧を、当該欠陥画素を挟みまたは囲む2以上の隣接画素が出力する電圧のうち最大の輝度に相当する出力電圧に補正するようになっていることを特徴とするものである。
また、形態17と同様に、デジタルカメラや携帯電話などの電子機器に標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
形態17〜23のいずれかに記載の欠陥画素処理プログラムにおいて、前記前記欠陥判定手段で欠陥と判定された前記被検査画素の出力電圧を補正する出力電圧補正装置を備え、当該出力電圧補正装置は、当該欠陥画素の出力電圧を、当該欠陥画素を挟みまたは囲む2以上の隣接画素が出力する電圧のうち最小の輝度に相当する出力電圧に補正するようになっていることを特徴とするものである。
また、形態17と同様に、デジタルカメラや携帯電話などの電子機器に標準的に備わっているコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うことができる。
前記形態17〜25のいずれかに記載の欠陥画素処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
これによって、CD−ROMやDVD−ROM、FD、半導体チップなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介して前記形態17〜25のいずれかに記載の欠陥画素処理プログラムをユーザなどの需用者に対して容易かつ確実に提供することができる。
それぞれ受光する光の色が異なる光電変換素子からなる画素を複数備えた単板式撮像センサの欠陥画素を検出する方法であって、前記複数の光電変換素子のなかから所定の被検査画素を特定する被検査画素特定工程と、当該被検査画素特定工程で特定された被検査画素の出力電圧と当該被検査画素と同色の隣接画素の出力電圧との電圧差を検出する第1電圧差検出工程と、前記被検査画素に隣接する異色の参照画素の出力電圧と、当該参照画素と同色であって当該参照画素と隣接する他の参照画素の出力電圧との電圧差を検出する第2電圧差検出工程と、前記第1電圧差検出手段で検出された電圧差と、前記第2電圧差検出工程で検出された電圧差とに基づいて前記被検査画素の欠陥を判定する欠陥判定工程とを備えたことを特徴とするものである。
これによって、形態8と同様に被検査画素特定手段で特定された被検査画素が異常な出力電圧を発生する欠陥画素であるか否かを正確かつ容易に判定することができる。
形態27に記載の欠陥画素処理方法において、前記欠陥判定工程は、前記第1電圧差検出工程で検出された電圧差が所定の閾値を超えないときは前記被検査画素を欠陥画素でないと判定し、前記第1電圧差検出工程で検出された電圧差が所定の閾値を超えるときは、前記第2電圧差検出工程で検出された電圧差に基づいて前記被検査画素の欠陥を判定するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態9と同様に被検査画素特定手段で特定された被検査画素が異常な出力電圧を発生する欠陥画素であるか否かを正確かつ容易に判定することができる。
形態27に記載の欠陥画素処理方法において、前記被検査画素特定工程で特定された被検査画素の出力電圧と当該被検査画素と同色の他の隣接画素の出力電圧との電圧差を検出する第3電圧差検出工程を備え、前記欠陥判定工程は、当該第3電圧差検出工程で検出された電圧差および前記第1電圧差検出工程で検出された電圧差がいずれも所定の閾値を超えないときは前記被検査画素を欠陥画素でないと判定し、前記第3電圧差検出工程で検出された電圧差および前記第1電圧差検出工程で検出された電圧差のいずれか一方または両方が所定の閾値を超えるときは、前記第2電圧差検出工程で検出された電圧差に基づいて前記被検査画素の欠陥を判定するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態10と同様に被検査画素特定手段で特定された被検査画素が異常な出力電圧を発生する欠陥画素であるか否かをさらにより正確に判定することができる。
形態27に記載の欠陥画素処理方法において、前記第3電圧差検出工程は、前記被検査画素の出力電圧と当該被検査画素と同色の他の2つ以上の隣接画素の出力電圧との電圧差をそれぞれ検出し、前記欠陥判定工程は、当該第3電圧差検出工程で検出された複数の電圧差に基づいて輝度の分布を推定し、当該輝度の分布に基づいて前記被検査画素の欠陥を判定するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態11と同様に被検査画素特定手段で特定された被検査画素が異常な出力電圧を発生する欠陥画素であるか否かをさらにより正確に判定することができる。
形態30に記載の欠陥画素処理方法において、前記第3電圧差検出工程は、前記第1および第2電圧差検出工程でそれぞれ出力電圧が検出される画素が前記被検査画素と同一のライン上に存在するときは、当該ラインとは異なる別のライン上の同色の他の隣接画素の出力電圧との電圧差を検出するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態12と同様に被検査画素特定手段で特定された被検査画素が異常な出力電圧を発生する欠陥画素であるか否かをさらにより正確に判定することができる。
形態31に記載の欠陥画素処理方法において、単板式撮像センサの全画素のうち、Nライン単位で各画素の出力電圧を記憶する記憶工程を備え、前記第3電圧差検出工程は、当該記憶手段に記憶された各画素の範囲内で、前記別ライン上の同色の他の隣接画素を選択して当該隣接画素の出力電圧との電圧差を検出することを特徴とするものである。
これによって、前記形態13と同様に、Nライン分の画素をまとめて処理できるため、高速な処理が実現できると共に、新規にラインメモリを増やす必要もなくなり、装置のコストアップや複雑化を回避することができる。
形態30に記載の欠陥画素処理方法において、前記第3電圧差検出工程は、前記被検査画素の出力電圧と当該被検査画素と同色の他の2つ以上の隣接画素の出力電圧との電圧差をそれぞれ検出し、前記欠陥判定工程は、当該第3電圧差検出工程で検出された複数の電圧差に基づいて輝度の分布を推定し、当該輝度の分布に基づいて前記被検査画素の欠陥を判定するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態14と同様に被検査画素特定手段で特定された被検査画素が異常な出力電圧を発生する欠陥画素であるか否かをさらにより正確に判定することができる。
形態28〜33のいずれかに記載の欠陥画素処理方法において、前記前記欠陥判定工程で欠陥と判定された前記被検査画素の出力電圧を補正する出力電圧補正工程を備え、当該出力電圧補正工程は、当該欠陥画素の出力電圧を、当該欠陥画素を挟みまたは囲む2以上の隣接画素が出力する電圧のうち最大の輝度に相当する出力電圧に補正するようになっていることを特徴とするものである。
これによって、形態15と同様に被検査画素特定手段で特定された被検査画素が異常な出力電圧を発生する欠陥画素であるか否かの判定を行えるだけでなく、出力電圧補正手段を備えることにより、被検査画素が欠陥画素であると判定した場合にはその出力電圧を妥当な値に補正することができる。
形態28〜33のいずれかに記載の欠陥画素処理方法において、前記前記欠陥判定工程で欠陥と判定された前記被検査画素の出力電圧を補正する出力電圧補正工程を備え、当該出力電圧補正工程は、当該欠陥画素の出力電圧を、当該欠陥画素を挟みまたは囲む2以上の隣接画素が出力する電圧のうち最小の輝度に相当する出力電圧に補正するようになっていることを特徴とするものである。
図1〜図22は、本発明の画素の検査方法および画素の出力電圧の補正方法、並びに欠陥画素処理装置、欠陥画素処理プログラム、欠陥画素処理方法、および前記プログラムを記録した記録媒体に関する実施の形態を示したものである。
図1は、本発明に係る欠陥画素処理装置100の実施の形態を示す機能ブロック図である。
すなわち、例えば、図3に示すように、被検査画素Pが上から3ライン目で左から5列目の赤色の画素「R35」であって、これと同色の隣接画素が同ラインで左から3列目の赤色の画素「R33」であるとすると、この画素「R35」の出力電圧と画素「R33」の出力電圧との電圧差を検出してその電圧差を第2電圧差検出手段30に入力するようになっている。
例えば、図3に示すように、赤色の画素「R35」の被検査画素Pに隣接する異色の参照画素Pが緑色の「G34」であって、その画素「G34」と隣接する参照画素が、同ラインで左から6列目の緑色の画素「R36」であるとすると、これら画素「R34」の出力電圧と画素「R36」の出力電圧との電圧差を検出してその電圧差を第2電圧差検出手段30に入力するようになっている。
出力電圧補正手段50は、この欠陥判定手段40で欠陥画素と判断された被検査画素の出力電圧を補正する機能を提供するようになっており、その具体例についても、同様に後に後述する。
実施例1の単板式撮像センサSは、例えば、携帯電話およびデジタルカメラ等のデジタル形式で撮像する機能を有する電子機器(図示せず)に設けられており、図3に示されるように、それぞれXY平面でマトリクス状に配置された光電変換素子からなる複数の画素P(「R11」、「G12」、「R13」、…)からなり、各画素Pは、当該画素と同色の画素に隣接することなく、換言すれば、異なる色の画素Pに隣接して挟まれまたは囲まれて配置されている。
例えば、赤色の画素「R33」、画素「R35」、画素「R37」に、光Lに含まれ画素「R33」、「R35」、「R37」に入射する赤光「LR33」、赤光「LR35」、赤光「LR37」が同一の輝度を有するときには、画素「R33」、「R35」、「R37」から出力される電圧「VR33」、「VR35」、「V37」は、同一の大きさである。緑色と青色についても、同じ色同士であれば、同様のことがいえる。
工程S10:先ず、最初の工程S10では前述した本発明装置100の被検査画素特定手段10によって順次特定された被検査画素が、例えば図3に示すように3行5列目の赤色の画素「R35」であるとすると、本発明装置100の第1電圧差検出手段20がその被検査画素である赤色の画素「R35」が赤光「LR35」を受けて出力する電圧「VR35」を検出する。同様にして、本発明装置100の第2電圧差検出手段30がこの赤色の画素「R35」に隣接する参照画素となる緑色の画素「G34」が緑光「LG34」を受けて出力する電圧「VG34」を検出し、さらに前記第1電圧差検出手段20が緑色の画素「G34」に隣接する、3行3列目の赤色の画素「R33」、換言すれば、赤色について赤色の画素「R35」に隣接する(以下、「次隣接する」という。)赤色の画素「R33」から出力される電圧「VR33」を検出し、さらに、前記第2電圧差検出手段20がこの赤色の画素「R35」に次隣接する緑色の画素「G36」から出力される電圧「VG36」を検出する。つまり、第1電圧差検出手段20が赤色の画素「R33」と「R35」の電圧を、第2電圧差検出手段30が緑色の画素「G34」と「G36」の電圧を、それぞれ検出する。
工程S13:画素「R35」を欠陥画素でないと認定する。
工程S15:画素「R35」を欠陥画素でないと認定する。
工程S16:画素「G35」を欠陥画素であると認定する。
前記したような、被検査画素「R35」が欠陥画素であるか否かを横方向(X方向)に並ぶ一の組の画素「R33」、「G34」、「R35」、「G36」を用いて判断することに代えて、図6に示されるように、横方向(X方向)に並ぶ他の組の画素「G34」、「R35」、「G36」、「R37」を用いることによっても同様に判断することができ、また、図7に示されるように、縦方向(Y方向)に並ぶ画素「R15」、「G25」、「R35」、「G45」を用いることによっても同様に判断することができ、さらに、図8に示されるように、横方向(X方向)および縦方向(Y方向)に代えて、斜め方向に並ぶ画素、例えば、画素「R13」、「B24」、「R35」、「B46」を用いることによっても同様に判断することができる。
前記したように、被検査画素「R35」が欠陥画素であるか否かの判断を、赤色についての電圧差「VD(33−35)」が所定の閾値「Vth1」より大きいか否か、および緑色についての電圧差「VD(34−36)」が所定の閾値「Vth2」より小さいか否かに基づくことに加えて、図9に示されるように、被検査画素「R35」の出力電圧「VR35」、および次隣接する画素「R37」の出力電圧「VR37」間の電圧差「VD(35−37)」が前記所定の閾値電圧「Vth1」より大きいか否かに基づくことにより、換言すれば、赤色についての電圧差「VD(33−35)」>「閾値電圧Vth1」および赤色についての「電圧差VD(35−37)」>「閾値電圧Vth1」という2つの式に基づき被検査画素「R35」が欠陥画素である可能性があることを推定し、当該推定の下に、緑色についての電圧差「VD(34−36)」<「Vth2」に基づき、前記推定の当否を確認することにより、被検査画素「R35」が欠陥画素であるとの判定の正確さを向上させることが可能となる。
前記処理では、例えば、電圧差「VD(33−35)」>「Vth1」と電圧差「VD(35−37)」>「Vth1」の両方を満たす場合、被検査画素「R35」は周辺とは異なる輝度を持つことになる。この場合、赤色については欠陥があると推定されることになる。
前記したような、被検査画素「R35」が欠陥画素であるか否かの判断に、横方向(X方向)に配列された画素「R33」〜「G36」を用いることに加えて、図10に示されるように、例えば、縦方向(Y方向)に配列された画素「R15」、「G25」、「R35」、「G45」を用いることにより、被検査画素「R35」が欠陥画素であるか否かの判断をより的確に行うことができ、例えば、画素「R33」〜「G36」に基づき被検査画素「R35」を欠陥画素であると予想した場合であっても、画素「R15」〜「G45」に基づき画素「R15」、「R35」に入射される赤光「LR15」、「LR35」の輝度が概ね同一であると予想されるときには、すなわち、画素「R35」が次隣接画素「R15」との比較から正常な画素であると予想されるときには、被検査画素「R35」を欠陥画素であると結論付けることができる。
図12は、このように4行分のラインメモリを用いて図11に示したような検査方法を実施するためのフローを示したものである。なお、ここでは、被検査画素と同一ライン上に存在する画素については省略し、別ラインに存在する参照画素データのみについて注目して説明する。
工程S22:次の工程S22では、前工程S21で特定された被検査画素の色を検出し、検出された色が「R」または「B」のときは、工程S23側に、また、検出された色が「G」のときは、工程S24側にそれぞれ移行する。
例えば、被検査画素のライン番号が「L No=1」または「L No=2」、すなわち、上から1行目または2行目のときは、図13の太枠で示した被検査画素Pの位置(y、x)に対して、(y+2、x−2)と、(y+2、x)と、(y+2、x+2)の3つの画素Pをそれぞれ隣接する参照画素として特定し、それらの参照画素を前記第1電圧差検出手段20、第2電圧差検出手段30、第3電圧差検出手段(図示せず)、欠陥画素判定手段40にセットする。
例えば、同図(A)に示すように、被検査画素Pが1行目の赤色の画素「R10」であったとすると、この被検査画素Pに対する参照画素は、これより下方の3行目の赤色の画素「R31」と、「R30」と、「R32」となり、また、同図(B)に示すように、被検査画素Pが2行目の赤色の画素「R20」であったとすると、この被検査画素Pに対する参照画素は、これより下方の4行目の赤色の画素「R41」と、「R40」と、「R42」となる。また、同図(C)に示すように、被検査画素Pが3行目の赤色の画素「R30」であったとすると、この被検査画素Pに対する参照画素は、反対にこれより上方の1行目の赤色の画素「R11」と、「R10」と、「R12」となり、また、同図(D)に示すように、被検査画素Pが4行目の赤色の画素「R40」であったとすると、この被検査画素Pに対する参照画素は、同じくこれより上方の2行目の赤色の画素「R21」と、「R20」と、「R22」となる。
例えば、同図(A)に示すように、被検査画素Pが1行目の緑色の画素「G10」であったとすると、この被検査画素Pに対する参照画素は、これより下方の2行目および3行目の3つの緑色の画素「G21」と、「G30」と、「G22」となり、また、同図(B)に示すように、被検査画素Pが2行目の緑色の画素「G20」であったとすると、この被検査画素Pに対する参照画素は、1行目と3行目と4行目の緑色の画素「G11」と、「G12」と、「G31」と、「G32」と、「G40」の5つの画素となる。また、同図(C)に示すように、被検査画素Pが3行目の緑色の画素「G30」であったとすると、この被検査画素Pに対する参照画素は、1行目、2行目および4行目の緑色の画素「G10」と、「G21」と、「G22」と、「G30」と、「G41」と、「G42」の5つとなり、また、同図(D)に示すように、被検査画素Pが4行目の緑色の画素「G40」であったとすると、この被検査画素Pに対する参照画素は、2行目および3行目の緑色の画素「G20」と、「G31」と、「G32」となる。
なお、このとき、被検査画素Pが緑色の画素の場合は、1行目および4行目の場合には参照画素が3つになるのに対し、2行目および3行目の場合には参照画素が5つになるため、より正確に欠陥画素であるか否かを判定することが可能となるがその分判定処理が多くなる。そのため、このように緑色の画素が2行目および3行目の場合にも、図17に示すように1行目および4行目と同様に参照画素を3つに限定すれば、より高速に欠陥画素であるか否かを判定することが可能となる。
工程S28:工程S28では、図14の矢印Bに示すように被検査画素Pの対象ラインを1行下げてから先の工程S22に戻り、その対象ライン上のすべての被検査画素Pに対して同様な処理を繰り返す。
これによって、前述したように少なくとも4行分のラインメモリさえ存在すれば、一度の読み込みによってその4行分すべての画素の検査を効率良く行うことが可能となる。さらに、後段の処理で4行分の画素データを用いて、例えば、中央の1ラインデータを生成するような処理になっている場合、必ず4ラインのラインメモリは必要になる。この場合、欠陥画素補正のために新規にラインメモリを設けることなく、縦横の相関を利用した欠陥画素の検出が可能になる。
前記したような、画素「R33」〜「G36」を用いることに加えて、図19に示されるように、被検査画素「R35」と異なる色である「G32」、「G34」、「G36」、「G38」、…について、2つの画素の出力電圧間の電圧差を順次算出し、より具体的には、画素「G32」、「G34」の出力電圧間の電圧「VD(32−34)」、画素「G34」、「G36」の出力電圧間の電圧差「VD(33−36)」、画素「G36」、「G38」の出力電圧間の電圧差「VD(36−38)」、…のように順次算出し、当該算出された複数の電圧差「VD(32−34)」等に基づき前記光Lの輝度の分布を推定する。より具体的には、電圧差「VD(32−34)」、電圧差「VD(34−36)」、電圧差「VD(36−38)」、…のすべてが所定の閾値「Vth2」より小さいときには、前記光「L」の輝度分布が均一であると推定し、他方で、そうでないときには、前記光「L」の輝度分布が不均一であると推定し、前記被検査画素「R35」が欠陥画素であるか否かを判断するときに前記推定の結果を参酌することにより、当該判断の精度を向上させることが可能となる。これにより、例えば、画素「R35」に入射される赤光「LR35」の輝度のみが高く、その周辺の画素「G34」、「G36」、…に入射される緑色「LG34」、「LG36」等の輝度が低いときであっても、被検査画素である画素「R35」を欠陥画素であると過判断することを回避することができる。
電圧差「VD(33−35)」等の電圧差を基準にして画素「R35」が欠陥画素であるかを検査することにより、当該画素「R35」が、後述されるような“白っぽくなる欠陥画素”または“黒っぽくなる欠陥画素”であるかを問わず、欠陥画素であるか否かを判断することができるという前記の実施例における前記検査に代えて、例えば、統計的な事情により画素「R35」の周辺の画素の輝度が低くしかも画素「R35」の輝度が高い場合に、前記画素「R35」が“白っぽくなる画素”であるか否かを判断すれば足りるときには、画素「R35」の出力電圧と、その周辺の画素、例えば、画素「R33」の出力電圧との間の電圧差「VD(35−33)」が閾値「Vth1」より大きいとき、前記画素「R35」が“白っぽくなる欠陥画素”であると判断することが可能であり、これにより、前記した実施例での検査に比して、検査の工程数を簡略化することができる。
電圧差「VD(33−35)」等の電圧差を画一的な(固定的な)閾値「Vth1」と比較したり、また、電圧「VD(34−36)」のような電圧差を画一的な閾値「Vth2」と比較したりする前記の実施例における当該画一的な閾値「Vth1」、「Vth2」について、例えば、閾値「Vth1」を固定とすることなく、画素「R35」の画素の入力光「LG35」と出力電圧「VR35」と間での入出力関係に概ね正の相関を以って異なる値を取り得る閾値「VthX(図示せず)」を用いることにより、前記入力出力関係における、例えば、入力光「L」が小さい(出力電圧「V」が小さい)領域では、相対的に小さい閾値「VthX1」を用いた検査を行い、他方で、入力光「L」が大きさ(出力電圧「V」が大きい)領域では、相対的に大きい閾値「VthXn(nは、任意の整数)」を用いた検査を行うことにより、例えば、入力光「L」が大きく出力電圧「V」も大きい後者の領域において、本来であれば正常な画素であると判断されるべき画素が、欠陥画素であると誤って判断されるという可能性を低減することが可能となる。
実施例2の画素の補正方法は、図1に示された単板式撮像センサSと同様な図20に図示された単板式撮像センサSについて、例えば実施例1の画素の検査方法を通じて、画素の変換特性が、当該画素に要求される仕様の許容範囲内にない(画素からの出力電圧が許容範囲を超えて大きい輝度(白っぽくなる)を示す))として欠陥画素であると認められた被検査画素を補正する。
このように、欠陥画素「R35」が本来であれば出力する輝度に相当する電圧「VR35」に代えて、次隣接の画素「R13〜R57」の出力電圧「VR13」〜「VR57」のうち最も高い輝度に相当する電圧、すなわち、欠陥画素「R35」の本来的な出力電圧に最も近い電圧(補正量が最も小さい電圧)を欠陥画素「R35」の出力電圧であるとして用いることから、欠陥画素「R35」の存在を目立ち難くすることが可能である。
前記した、同色の画素が次隣接する、換言すれば、同色の画素が相互に隣接しない単板式撮像センサSにおける欠陥画素に代えて、同色の画素が相互に隣接するような光電変換素子における欠陥画素についても、前記したと同様な出力電圧の補正を施すことにより、前記と同様な効果を得ることができる。
Claims (19)
- 撮影すべき対象物からの光に含まれる2以上の色のうち第1色の輝度を電圧に変換する複数の第1色画素および第2色の輝度を電圧に変換する複数の第2色画素が隣接画素間で同色にならないように配置されている光電変換素子における、前記複数の第1色画素の1つである被検査画素であり、前記複数の第2色画素のうちの2以上の第2色画素に隣接する前記被検査画素が、欠陥画素であるか否かを検査する画素の検査方法であって、
前記被検査画素、および前記2以上の第2色画素の1つである第1の第2色画素に隣接する第1の第1色画素から出力される2つの電圧間での第1の電圧差を検出する第1の検出工程と、
前記第1の第2色画素、および前記2以上の第2色画素のうち前記第1の第2色画素以外である第2の第2色画素から出力される2つの電圧間での第2の電圧差を検出する第2の検出工程と、
前記第1の電圧差および前記第2の電圧差に基づき、前記被検査画素が欠陥画素であるか否かを判断する判断工程とを含むことを特徴とする画素の検査方法。 - 前記判断工程は、前記第1の電圧差に基づき、前記被検査画素が欠陥画素である可能性があると推定するとき、前記第2の電圧差に基づき、当該推定の当否を判断することを特徴とする請求項1記載の画素の検査方法。
- 前記被検査画素、および前記第2の第2色画素に隣接する第3の第1色画素から出力される2つの電圧間での第3の電圧差を検出する第3の検出工程をさらに含み、
前記判断工程は、前記被検査画素が欠陥画素であるか否かの判断を、前記第1の電圧差、前記第2の電圧差、および前記第3の電圧差に基づき行うことを特徴とする請求項1記載の画素の検査方法。 - 前記判断工程は、前記第1の電圧差および前記第3の電圧差に基づき、前記被検査画素が欠陥画素である可能性があると推定するとき、前記第2の電圧差に基づき、当該推定の当否を判断することを特徴とする請求項3記載の画素の検査方法。
- 同色について相互に隣接する第2色画素から出力される電圧間での第3の電圧差を検出することを前記複数の第2色画素について順次行うことにより得られる複数の第3の電圧差に基づき前記光の輝度の分布を推定する推定工程をさらに含み、
前記判断工程は、前記被検査画素が欠陥画素であるか否かの判断を、前記推定工程により推定された前記光の輝度の分布を参照して行うことを特徴とする請求項1記載の画素の検査方法。 - 撮影すべき対象物からの光に含まれる色の輝度を電圧に変換する複数の画素を有する光電変換素子において、前記複数の素子が満足すべき変換の性能についての許容範囲を超えて、前記電圧が高い輝度を表すことを理由に欠陥画素であると認定された画素の出力電圧の補正方法であって、
前記欠陥画素と認定された画素の出力電圧として、当該画素を挟みまたは囲む2以上の画素が出力する電圧のうち最大の輝度に相当する電圧を付与する工程を含むことを特徴とする画素の補正方法。 - 撮影すべき対象物からの光に含まれる色の輝度を電圧に変換する複数の画素を有する光電変換素子において、前記複数の素子が満足すべき変換の特性についての許容範囲を超えて、前記電圧が低い輝度を表すことを理由に欠陥画素であると認定された画素の出力電圧の補正方法であって、
前記欠陥画素と認定された画素の出力電圧として、当該画素を挟みまたは囲む2以上の画素が出力する電圧のうち最小の輝度に相当する電圧を付与する工程を含むことを特徴とする画素の補正方法。 - それぞれ受光する光の色が異なる光電変換素子からなる画素を複数備えた単板式撮像センサの欠陥画素を検出する装置であって、
前記複数の光電変換素子のなかから所定の被検査画素を特定する被検査画素特定手段と、
当該被検査画素特定手段で特定された被検査画素の出力電圧と当該被検査画素と同色の隣接画素の出力電圧との電圧差を検出する第1電圧差検出手段と、
前記被検査画素に隣接する異色の参照画素の出力電圧と、当該参照画素と同色であって当該参照画素と隣接する他の参照画素の出力電圧との電圧差を検出する第2電圧差検出手段と、
前記第1電圧差検出手段で検出された電圧差と、前記第2電圧差検出手段で検出された電圧差とに基づいて前記被検査画素の欠陥を判定する欠陥判定手段とを備えたことを特徴とする欠陥画素処理装置。 - 請求項8に記載の欠陥画素処理装置において、
前記欠陥判定手段は、前記第1電圧差検出手段で検出された電圧差が所定の閾値を超えないときは前記被検査画素を欠陥画素でないと判定し、前記第1電圧差検出手段で検出された電圧差が所定の閾値を超えるときは、前記第2電圧差検出手段で検出された電圧差に基づいて前記被検査画素の欠陥を判定するようになっていることを特徴とする欠陥画素処理装置。 - 請求項8に記載の欠陥画素処理装置において、
前記被検査画素特定手段で特定された被検査画素の出力電圧と当該被検査画素と同色の他の隣接画素の出力電圧との電圧差を検出する第3電圧差検出手段を備え、
前記欠陥判定手段は、当該第3電圧差検出手段で検出された電圧差および前記第1電圧差検出手段で検出された電圧差がいずれも所定の閾値を超えないときは前記被検査画素を欠陥画素でないと判定し、前記第3電圧差検出手段で検出された電圧差および前記第1電圧差検出手段で検出された電圧差のいずれか一方または両方が所定の閾値を超えるときは、前記第2電圧差検出手段で検出された電圧差に基づいて前記被検査画素の欠陥を判定するようになっていることを特徴とする欠陥画素処理装置。 - 請求項10に記載の欠陥画素処理装置において、
前記第3電圧差検出手段は、前記被検査画素の出力電圧と当該被検査画素と同色の他の2つ以上の隣接画素の出力電圧との電圧差をそれぞれ検出し、
前記欠陥判定手段は、当該第3電圧差検出手段で検出された複数の電圧差に基づいて輝度の分布を推定し、当該輝度の分布に基づいて前記被検査画素の欠陥を判定するようになっていることを特徴とする欠陥画素処理装置。 - 請求項11に記載の欠陥画素処理装置において、
前記第3電圧差検出手段は、前記第1および第2電圧差検出手段でそれぞれ出力電圧が検出される画素が前記被検査画素と同一のライン上に存在するときは、当該ラインと異なる別のライン上の同色の他の隣接画素を選択して当該隣接画素の出力電圧との電圧差を検出するようになっていることを特徴とする欠陥画素処理装置。 - 請求項12に記載の欠陥画素処理装置において、
単板式撮像センサの全画素のうち、Nライン単位で各画素の出力電圧を記憶する記憶手段を備え、
前記第3電圧差検出手段は、当該記憶手段に記憶された各画素の範囲内で、前記別ライン上の同色の他の隣接画素を選択して当該隣接画素の出力電圧との電圧差を検出するようになっていることを特徴とする欠陥画素処理装置。 - 請求項10に記載の欠陥画素処理装置において、
前記第3電圧差検出手段は、前記被検査画素の出力電圧と当該被検査画素と同色の他の2つ以上の隣接画素の出力電圧との電圧差をそれぞれ検出し、
前記欠陥判定手段は、当該第3電圧差検出手段で検出された複数の電圧差に基づいて輝度の分布を推定し、当該輝度の分布に基づいて前記被検査画素の欠陥を判定するようになっていることを特徴とする欠陥画素処理装置。 - 請求項8〜14のいずれか1項に記載の欠陥画素処理装置において、
前記前記欠陥判定手段で欠陥と判定された前記被検査画素の出力電圧を補正する出力電圧補正手段を備え、
当該出力電圧補正手段は、当該欠陥画素の出力電圧を、当該欠陥画素を挟みまたは囲む2以上の隣接画素が出力する電圧のうち最大の輝度に相当する出力電圧に補正するようになっていることを特徴とする欠陥画素処理装置。 - 請求項8〜14のいずれか1項に記載の欠陥画素処理装置において、
前記前記欠陥判定手段で欠陥と判定された前記被検査画素の出力電圧を補正する出力電圧補正手段を備え、
当該出力電圧補正手段は、当該欠陥画素の出力電圧を、当該欠陥画素を挟みまたは囲む2以上の隣接画素が出力する電圧のうち最小の輝度に相当する出力電圧に補正するようになっていることを特徴とする欠陥画素処理装置。 - それぞれ受光する光の色が異なる光電変換素子からなる画素を複数備えた単板式撮像センサの欠陥画素を検出するプログラムであって、
コンピュータを、
前記複数の光電変換素子のなかから所定の被検査画素を特定する被検査画素特定手段と、
当該被検査画素特定手段で特定された被検査画素の出力電圧と当該被検査画素と同色の隣接画素の出力電圧との電圧差を検出する第1電圧差検出手段と、
前記被検査画素に隣接する異色の参照画素の出力電圧と、当該参照画素と同色であって当該参照画素と隣接する他の参照画素の出力電圧との電圧差を検出する第2電圧差検出手段と、
前記第1電圧差検出手段で検出された電圧差と、前記第2電圧差検出手段で検出された電圧差とに基づいて前記被検査画素の欠陥を判定する欠陥判定手段として機能させることを特徴とする欠陥画素処理プログラム。 - 前記請求項17に記載の欠陥画素処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- それぞれ受光する光の色が異なる光電変換素子からなる画素を複数備えた単板式撮像センサの欠陥画素を検出する方法であって、
前記複数の光電変換素子のなかから所定の被検査画素を特定する被検査画素特定工程と、
当該被検査画素特定工程で特定された被検査画素の出力電圧と当該被検査画素と同色の隣接画素の出力電圧との電圧差を検出する第1電圧差検出工程と、
前記被検査画素に隣接する異色の参照画素の出力電圧と、当該参照画素と同色であって当該参照画素と隣接する他の参照画素の出力電圧との電圧差を検出する第2電圧差検出工程と、
前記第1電圧差検出手段で検出された電圧差と、前記第2電圧差検出工程で検出された電圧差とに基づいて前記被検査画素の欠陥を判定する欠陥判定工程とを備えたことを特徴とする欠陥画素処理方法。
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