JP2006074072A - 固体電解コンデンサ - Google Patents

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和洋 相原
Shinji Arimori
慎二 有森
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Abstract

【課題】 薄型化を達成しつつ、耐湿特性に優れた固体電解コンデンサを提供する。
【解決手段】 本発明に係る固体電解コンデンサは、陽極部材、誘電体部材及び陰極部材からなるコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子の陽極部材及び陰極部材に夫々接続された陽極側リードフレーム及び陰極側リードフレームと、前記コンデンサ素子を被覆するハウジングとを具える固体電解コンデンサであって、前記陽極側/陰極側リードフレームは、該固体電解コンデンサの下面及び該下面に繋がる第1/第2側面において前記ハウジングから露出した部分を有し、前記第1/第2側面においてハウジングから露出した陽極/陰極側リードフレームの第1/第2側面露出部は、夫々2箇所に分離しており、該分離した2箇所の間の位置には、前記ハウジングを構成する樹脂が夫々入り込んでいることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、コンデンサ素子が樹脂層で外装されたチップ型の固体電解コンデンサに関する。
陽極部材、誘電体部材及び陰極部材からなるコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子の陽極部材及び陰極部材に夫々接続された陽極側リードフレーム及び陰極側リードフレームと、前記コンデンサ素子を被覆するハウジングとを具えるチップ型の固体電解コンデンサとして、従来、図16に示すような構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。固体電解コンデンサ(1)は、図16に示すように、下面にリードフレーム(9)(90)が取り付けられたコンデンサ素子(2)を具え、該コンデンサ素子(2)は合成樹脂製のハウジング(70)にて覆われる。リードフレーム(9)(90)はハウジング(70)に沿って折曲される。コンデンサ素子(2)は、弁金属の箔である陽極体(20)の一部に、誘電体酸化被膜(21)を形成し、該誘電体酸化被膜(21)上に、陰極層(3)、カーボン層(6)、銀ペースト層(60)を順に設けて形成される。即ち、陽極体(20)上にて誘電体酸化被膜(21)の形成部分が陰極(2b)、陽極体(20)上にて誘電体酸化被膜(21)の未形成部分が陽極(2a)となる。図16では、図示の便宜上、陰極層(3)、カーボン層(6)、銀ペースト層(60)を厚く記載しているが、実際には陽極体(20)は平板に近い。ここで弁金属とは、電解酸化処理により極めて緻密で耐久性を有する誘電体酸化被膜が形成される金属を指し、Al(アルミニウム)、Ta(タンタル)、Ti(チタン)、Nb(ニオブ)等が該当する。
該固体電解コンデンサ(1)では、ハウジング(70)の下面とコンデンサ素子(2)の下面とが高さ方向に離れているから、コンデンサ(1)の全体高さが高い。しかし、斯種コンデンサは、薄型化を求められており、かかる要求を満たすべく、図17に示すように、リードフレーム(9)(90)を平板状に設け、コンデンサ素子(2)の下面とハウジング(70)の下面を接近させたものもある(例えば、特許文献2参照)。図17に示す固体電解コンデンサ(1)では、陰極側リードフレーム(90)と陽極側リードフレーム(9)の下面は、略同一形状に形成されている。また、前記特許文献1には、図18に示すように、複数枚の陽極体(20)(20)を重ね、陽極(2a)側を接着又は溶接し、静電容量を大きくしたコンデンサ素子(2)も開示されている。
特開2002-246268号 特開2002-25858号
図17及び図18に示す固体電解コンデンサ(1)では、薄型化は達成できたが、リードフレーム(9)(90)とハウジング(70)との密着強度が弱い。換言すれば、図16の固体電解コンデンサ(1)では、ハウジング(70)がリードフレーム(9)(90)の上段部の上下を覆っており、密着強度が大きいが、図17及び図18に示す固体電解コンデンサ(1)では、リードフレーム(9)(90)とハウジング(70)との接触が、リードフレーム(9)(90)の片面に限られているから、図16の固体電解コンデンサ(1)に比して小さく、リードフレーム(9)(90)とハウジング(70)との密着強度が弱い。
従って、リードフレーム(9)(90)とハウジング(70)の境目(図18のM)から水分が侵入し易い。水分がコンデンサ素子(2)に到達すると、劣化しやすいから、固体電解コンデンサ(1)としての耐湿特性が十分でなかった。本発明の目的は、薄型化を達成しつつ、リードフレームとハウジングとの密着強度と耐湿特性に優れた固体電解コンデンサ(1)を提供することにある。
本発明の第1の局面に係る固体電解コンデンサは、陽極部材、誘電体部材及び陰極部材からなるコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子の陽極部材及び陰極部材に夫々接続された陽極側リードフレーム及び陰極側リードフレームと、前記コンデンサ素子を被覆するハウジングとを具える固体電解コンデンサであって、
前記陽極側リードフレームは、該固体電解コンデンサの下面及び該下面に繋がる第1側面において前記ハウジングから露出した部分を有し、
前記第1側面においてハウジングから露出した陽極側リードフレームの第1側面露出部は、少なくとも2箇所に分離しており、該分離した少なくとも2箇所の間の位置には、前記ハウジングを構成する樹脂が入り込んでいることを特徴とする。
本発明の第2の局面に係る固体電解コンデンサは、陽極部材、誘電体部材及び陰極部材からなるコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子の陽極部材及び陰極部材に夫々接続された陽極側リードフレーム及び陰極側リードフレームと、前記コンデンサ素子を被覆するハウジングとを具える固体電解コンデンサであって、
前記陰極側リードフレームは、該固体電解コンデンサの下面及び該下面に繋がる第2側面において前記ハウジングから露出した部分を有し、
前記第2側面においてハウジングから露出した陰極側リードフレームの第2側面露出部は、少なくとも2箇所に分離しており、該分離した少なくとも2箇所の間の位置には、前記ハウジングを構成する樹脂が入り込んでいることを特徴とする。
本発明の第3の局面に係る固体電解コンデンサは、陽極部材、誘電体部材及び陰極部材からなるコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子の陽極部材及び陰極部材に夫々接続された陽極側リードフレーム及び陰極側リードフレームと、前記コンデンサ素子を被覆するハウジングとを具える固体電解コンデンサであって、
前記陽極側リードフレームは、該固体電解コンデンサの下面及び該下面に繋がる第1側面において前記ハウジングから露出した部分を有し、
前記陰極側リードフレームは、該固体電解コンデンサの下面及び該下面に繋がる第2側面において前記ハウジングから露出した部分を有し、
前記第1側面においてハウジングから露出した陽極側リードフレームの第1側面露出部は、少なくとも2箇所に分離しており、該分離した少なくとも2箇所の間の位置には、前記ハウジングを構成する樹脂が入り込み、
前記第2側面においてハウジングから露出した陰極側リードフレームの第2側面露出部は、少なくとも2箇所に分離しており、該分離した少なくとも2箇所の間の位置には、前記ハウジングを構成する樹脂が入り込んでいることを特徴とする。
本発明の上記第1、第2及び/又は第3の局面に係る固体電解コンデンサにおいて、前記陽極側リードフレームは、前記2箇所の第1側面露出部の間の位置に、前記第1側面から後退した後退部を有し、該後退部の前記第1側面に対向する面には、前記ハウジングを構成する樹脂が更に深く入り込んだ充填部が形成されてもよい。また、前記陰極側リードフレームは、前記2箇所の第2側面露出部の間の位置に、前記第2側面から後退した後退部を有し、該後退部の前記第2側面に対向する面には、前記ハウジングを構成する樹脂が更に深く入り込んだ充填部が形成されてもよい。
本発明の上記第1、第2及び/又は第3の局面に係る固体電解コンデンサにおいては、陽極側及び/又は陰極側リードフレームの第1及び/又は第2側面露出部の夫々少なくとも2箇所に分離した箇所の間の位置(見方を変えれば、前記各後退部)にハウジングを構成する樹脂が夫々入り込むことにより、各リードフレームとハウジングとの密着強度を高めることができ、延いては固体電解コンデンサとしての耐湿特性も高めることができる。
また、前記後退部に充填部を設けた構成においては、該充填部にまでハウジングを構成する樹脂が入り込むことにより、各リードフレームとハウジングとの密着強度や固体電解コンデンサとしての耐湿特性を更に高めることができる。
(第1実施例)
以下、本発明の一例を図を用いて詳述する。図1は、固体電解コンデンサ(1)を上下逆にして示す斜視図である。図2は図1をA-A線を含む面にて破断した断面図であり、図1とは上下が逆になっている。
固体電解コンデンサ(1)は、図2に示すように、下面にリードフレーム(9)(90)が取り付けられたコンデンサ素子(2)を具え、該コンデンサ素子(2)はエポキシ樹脂等の合成樹脂製のハウジング(70)にて覆われる。コンデンサ素子(2)の形状は、図18に示した従来と同じものであり、複数枚の陽極体(20)(20)を重ね、陽極(2a)側を接着又は溶接している。陰極側リードフレーム(90)はコンデンサ素子(2)の下面に被さっており、コンデンサ素子(2)と陰極側リードフレーム(90)との接触面積を大きくすることにより、ESRを小さくしている。
コンデンサ素子(2)の製造方法を示すが、該方法は従来と同じである。先ずアルミニウム箔のシートを切り出して帯状の陽極体(20)を形成し、この陽極体(20)の一部を0.01〜0.02wt%の燐酸水溶液又はアジピン酸水溶液内に浸して電解酸化処理し、誘電体酸化被膜(21)を形成する。次に、ブタノールを溶媒とした3,4-エチレンジオキシチオフェン、P-トルエンスルホン酸第2鉄の溶液に、陽極体(20)の誘電体酸化被膜(21)の形成部分を浸漬し、ポリチオフェンである導電性高分子から成る陰極層(3)を形成する。この陰極層(3)上に、カーボン層(6)、銀ペースト層(60)を順に形成する。複数枚の陽極体(20)を重ね、陽極(2a)(2a)を接着又は溶接して、コンデンサ素子(2)が完成する。尚、陰極層(3)を形成する材料には、前記ポリチオフェンの他に、ポリピロール、ポリアニリン、ポリフラン等の導電性高分子、TCNQ(7、7、8、8-テトラシアノキノジメタン)錯塩等が挙げられる。陰極層(3)に抵抗値の低い導電体高分子等を用いることにより、ESRを小さくして、高周波特性に優れたコンデンサを形成している。
図1を参照して、陽極側リードフレーム(9)は、固体電解コンデンサの下面(図1において上側に見える面)及び該下面に繋がる第1側面(図1において右奥に隠れた面)においてハウジング(70)から露出した部分を有し、陰極側リードフレーム(90)も、該固体電解コンデンサの下面及び該下面に繋がる第2側面(図1において左手前に見える面)においてハウジング(70)から露出した部分を有する。そして、前記第1側面においてハウジングから露出した陽極側リードフレームの第1側面露出部は、2箇所に分離しており、該分離した2箇所の間の位置には、前記ハウジングを構成する樹脂(70)が入り込み、前記第2側面においてハウジングから露出した陰極側リードフレームの第2側面露出部も、2箇所に分離しており、該分離した2箇所の間の位置には、前記ハウジングを構成する樹脂(70)が入り込んでいる。
また、陽極側リードフレームは、前記2箇所の第1側面露出部の間の位置に、前記第1側面から後退した後退部を有し、図2を参照して、該後退部の前記第1側面に対向する面には、前記ハウジングを構成する樹脂が更に深く入り込んだ充填部(92)が形成されており、陰極側リードフレームも、前記2箇所の第2側面露出部の間の位置に、前記第2側面から後退した後退部を有し、図2を参照して、該後退部の前記第2側面に対向する面には、前記ハウジングを構成する樹脂が更に深く入り込んだ充填部(92)が形成されている。図2に示した例において、充填部(92)は凹凸が上下に並んだ断面形状を呈している。充填部(92)は、図3に示すような断面S字形であっても、図4に示すような断面V字形であっても、図示はしないがくさび状の凹状であってもよい。
このように、陽極側及び陰極側リードフレームの第1及び第2側面露出部の夫々2箇所に分離した箇所の間の位置(見方を変えれば、前記各後退部)にハウジングを構成する夫々樹脂が入り込むことにより、各リードフレームとハウジングとの密着強度を高めることができ、延いては固体電解コンデンサとしての耐湿特性も高めることができる。また、前記後退部に充填部(92)を設けた構成においては、該充填部にまでハウジングを構成する樹脂が入り込むことにより、各リードフレームとハウジングとの密着強度や固体電解コンデンサとしての耐湿特性を更に高めることができる。
リードフレーム(9)(90)の下面には、ハーフエッチング加工又は潰し加工により凹面(91)が形成され、陰極側リードフレーム(90)の凹面(91)の左右長さWは1-4mmである。凹面(91)はハウジング(70)を形成する樹脂に覆われる。該凹面(91)(91)を形成することによって、コンデンサ素子(2)とリードフレーム(9)(90)との接触面積を大きく保ち、ESR(等価直列抵抗)を小さくし、且つリードフレーム(9)(90)とハウジング(70)の密着強度を大きくしている。また、凹面(91)を形成することにより、凹面(91)とハウジング(70)の境目(図2のB点)から、コンデンサ素子(2)に達する距離を長くし、水分がコンデンサ素子(2)に達する虞れを少なくしている。更に、コンデンサ素子(2)とリードフレーム(9)(90)は抵抗溶接により取り付けられるが、凹面(91)に抵抗溶接の痕が残る。しかし、該凹面(91)は樹脂により覆われるから、スポット痕は隠され、見映えが良くなる。
固体電解コンデンサ(1)の製造方法を、以下に示す。図5は、リードフレーム(9)(90)となる金属板(8)の平面図である。先ず、銅を主成分とした金属板(8)を打ち抜いて、縦長の第1開口(80)を開設し、該第1開口(80)の両側に横長の第2開口(81)(81)を略等間隔に縦に並べて開設する。このとき、金属板(8)の隅部に治具貫通孔(82)を開設する。金属板(8)上にて、第1開口(80)の左側に位置する第2開口(81)(81)の残り部分が、陰極側のリードフレーム(90)となる端子構成片(83)を構成し、第1開口(80)の右側に位置する第2開口(81)(81)の残り部分が、陽極側のリードフレーム(9)となる端子構成片(84)を構成する。即ち、両端子構成片(83)(84)の先端部は第1開口(80)を隔てて互いに対向する。
両端子構成片(83)(84)の基端部には、エッチング加工によって樹脂貫通孔(85)(85)が開設される。このとき、金属板(8)の両面からエッチングを行うことにより、図6に拡大して示すように、樹脂貫通孔(85)(85)の内側端面Tに、断面が略W形の前記充填部(92)が形成される。また、端子構成片(83)(84)の裏面には、ハーフエッチング加工又は潰し加工により凹面(91)(91)(図2参照)が形成される。出願人は、リードフレーム(9)(90)の厚みを約0.25mm、凹面(91)の深さとして0.125mm程度を想定しているが、この厚み、深さ、左右幅に限定されない。尚、第1開口(80)及び第2開口(81)(81)も樹脂貫通孔(85)(85)と同時にエッチング加工により開設しても良い。また、充填部(92)を端子構成片(83)(84)上にて、コンデンサ素子(2)の長手方向に沿う外側端部(88)に形成してもよい。
第1開口(80)を跨いで、コンデンサ素子(2)を端子構成片(83)(84)上に置く。コンデンサ素子(2)の陽極(2a)は、陽極側リードフレーム(9)となる端子構成片(84)に置かれ、陰極(2b)は、陰極側リードフレーム(90)となる端子構成片(83)に置かれる。コンデンサ素子(2)は、端子構成片(83)(84)上に、陽極側(2a)が抵抗溶接により、陰極側(2b)が導電性接着剤により取り付けられる。このとき、コンデンサ素子(2)は、樹脂貫通孔(85)(85)に被さらない。
次に、図7に示すように、金属板(8)の治具貫通孔(82)を、受け治具(5)に嵌め、金属板(8)を上から押圧手段(図示せず)にて押さえて受け治具(5)上に固定する。金属板(8)の上方及び下方から、金型(50)及び受け型(52)を被せる。金型(50)の内側端縁は、樹脂貫通孔(85)の外側端縁に合う。金型(50)のゲート(51)から溶融樹脂を注入する。溶融樹脂の一部は、樹脂貫通孔(85)(85)及び充填部(92)を充填する。溶融樹脂の冷却後に、両型(50)(52)を分離すれば、図8に示す金属板(8)上にハウジング(70)となる樹脂塊(7)が形成される。この樹脂塊(7)と金属板(8)を図8のD-D線、E-E線を含む面に沿って、ダイシングソー等にて切断し、樹脂塊(7)の外側に位置する端子構成片(83)(84)の部分を切断すれば、固体電解コンデンサ(1)が得られる。尚、樹脂塊(7)の成形は、該射出成形工程を含むトランスファモールド装置で行う。また、スクリーン印刷で樹脂塊(7)を成形してもよい。
出願人は、図16の従来の固体電解コンデンサ(1)を従来例1、図18の従来の固体電解コンデンサ(1)を従来例2として、夫々20ヶ作成した。また、図2に示す本例の固体電解コンデンサ(1)を20ヶ作成し、耐湿試験を行った。固体電解コンデンサ(1)は何れも定格電圧16V、静電容量10μFであり、+60℃、相対湿度90%の環境下に500時間放置し、静電容量の低下量を測定した。結果を表1に示す。尚、容量変化の値は、20ヶの平均値である。下記表の結果から、本例の固体電解コンデンサ(1)は、同じ薄型の固体電解コンデンサ(1)である従来例2に比して耐湿特性が改善されたことが判る。
本例の固体電解コンデンサ(1)にあっては、リードフレーム(9)(90)の外側端面に充填部(92)が形成され、該充填部(92)にハウジング(70)を形成する樹脂が入り込む。これにより、リードフレーム(9)(90)の外側端面は樹脂で覆われ、且つ樹脂が充填部(92)内を充填するから、固体電解コンデンサ(1)が薄くとも、リードフレーム(9)(90)とハウジング(70)との密着強度を高めることができる。従って、固体電解コンデンサ(1)の耐湿特性を高めることができる。このことは、上記表1からも実証されており、固体電解コンデンサ(1)の高さを低くしつつ、耐湿特性を従来例1と同等にすることができた。
また、リードフレーム(9)(90)の下面に、ハウジング(70)を形成する樹脂に覆われる凹面(91)を設けている。これによって、コンデンサ素子(2)とリードフレーム(9)(90)との接触面積を大きく保ち、ESR(等価直列抵抗)を小さくしつつ、リードフレーム(9)(90)とハウジング(70)の密着強度を大きくしている。
(第2実施例)
図9は、図1の固体電解コンデンサ(1)の左側面図である。コンデンサ(1)は、樹脂塊(7)と金属板(8)をダイシングソー等の切断工具(4)にて切り出して形成され、図9に示すように、ハウジング(70)の一側面は切断工具(4)の切断痕面(71)を形成している。ハウジング(70)の切断痕面(71)側に位置するリードフレーム(9)(90)の端部下面は露出している。切断工具(4)は回転して、金属板(8)を切断するから、樹脂塊(7)と金属板(8)を切断工具(4)にて切断する際に、切断工具(4)と金属板(8)との摩擦抵抗により、リードフレーム(9)(90)の端部下面から、バリ(94)が突出することがある。斯種コンデンサ(1)は回路基板(図示せず)に実装されるが、かかるバリ(94)が生じると、コンデンサ(1)の実装高さがバラ付く虞れがある。このため、バリを除去する工程が必要となっており、製造工程の工数増加に繋がっていた。
そこで、かかるコンデンサ(1)の実装高さのバラ付きをなくすべく、出願人は図10に示すコンデンサ(1)を提案している。これは、ハウジング(70)の切断痕面(71)側に位置するリードフレーム(9)(90)の端部を薄くし、該端部下面を樹脂で覆っている(図10は、コンデンサ(1)を上下逆にして示している)。これにより、樹脂塊(7)と金属板(8)をダイシングソーにて切断する際に、リードフレーム(9)(90)の端部下面から、バリ(94)が突出する虞れを無くしている。
かかるコンデンサ(1)は、以下の工程を経て製造される。コンデンサ素子(2)は、図2に示すのと同じものを用いる。図11は、リードフレーム(9)(90)となる金属板(8)の平面図である。先ず、金属板(8)を打ち抜いて、矩形状の大孔(86)を開設する。大孔(86)は、縦長の第1開口(80)と、該第1開口(80)の両側にて縦向きに略等間隔に並んだ横長の第2開口(81)(81)とを有する。また、金属板(8)の隅部に治具貫通孔(82)を開設する。金属板(8)上にて、第1開口(80)の左側に位置する残り部分が、陰極側のリードフレーム(90)となる端子構成片(83)を構成し、第1開口(80)の右側に位置する残り部分が、陽極側のリードフレーム(9)となる端子構成片(84)を構成する。即ち、両端子構成片(83)(84)の先端部は第1開口(80)を隔てて互いに対向する。両端子構成片(83)(84)は、繋ぎ片(87)によって大孔(86)の周縁と繋がる。両端子構成片(83)(84)の基端部には、エッチング加工によって樹脂貫通孔(85)(85)が開設される。樹脂貫通孔(85)(85)の内側端面に、前記充填部(92)を形成してもよい。
図12は、図11の金属板(8)の裏面図である。端子構成片(83)(84)の下面周縁部にハーフエッチング加工又は潰し加工を施して、図12に斜線で示すように、凹面(91)(91)を形成する。繋ぎ片(87)にもハーフエッチング加工又は潰し加工を施して、斜線で示すように、下面に凹み(93)を形成する。
図13は、図12をC-C線を含む面で破断した断面図であり、図14は、図12の端子構成片(83)(84)の斜視図である。端子構成片(83)(84)の中央部のみが金属板(8)の下面と同一面内に位置し、端子構成片(83)(84)の下面周縁部と繋ぎ片(87)は略同じ深さだけ凹んでいる。
図15に示すように、第1開口(80)を跨いで、コンデンサ素子(2)を端子構成片(83)(84)上に置く。この後、金属板(8)の治具貫通孔(82)を、受け治具(5)に嵌め、金属板(8)を上から押圧手段(図示せず)にて押さえて受け治具(5)上に固定する(図7参照)。金属板(8)の上方から、金型(50)を被せ、ゲート(51)から溶融樹脂を射出すれば、溶融樹脂の一部は、樹脂貫通孔(85)(85)、充填部(92)及び凹み(93)を充填する。図15に示すように、得られた樹脂塊(7)をD-D線、E-E線を含む面に沿って、ダイシングソー等の切断工具にて切断すれば、図10に示す固体電解コンデンサ(1)が得られる。
出願人は、上記工程にて凹み(93)が充填された固体電解コンデンサ(1)を20ヶ作成した。また、図18に示す従来の固体電解コンデンサ(1)(従来例2)を20ヶ作成し、リードフレーム(9)(90)から生じるバリ(94)の発生状況を調べた。表2にバリの発生量の平均値を示す。表2にて底面へのバリとあるのは、バリ(94)が突出した高さ(図9のH)を示し、側面へのバリとあるのは、バリ(94)がハウジング(70)の側方に突出した量を指す。尚、ダイシングソーの送り速度は、30mm/secとした。
表2から判るように、凹み(93)に樹脂を充填することにより、底面へのバリ及び側面へのバリの何れをも0に、又は従来よりも小さくでき、バリ除去工程を省くことができた。これにより、製造工程の工数削減ができた。また、凹み(93)を樹脂にて覆うことによって、第1実施例と同様にリードフレーム(9)(90)とハウジング(70)との密着強度を高めることができる。
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
固体電解コンデンサを上下逆にして示す斜視図である。 図1の固体電解コンデンサをA-A線を含む面にて破断した断面図である。 別の固体電解コンデンサの断面図である。 別の固体電解コンデンサの断面図である。 リードフレームとなる金属板の平面図である。 図5の一部拡大図である。 成形工程を示す図である。 成形後の金属板の平面図である。 図1の固体電解コンデンサの左側面図である。 別の固体電解コンデンサを上下逆にした斜視図である。 図10のコンデンサのリードフレームとなる金属板の平面図である。 図11の金属板の裏面図である。 図12をC-C線を含む面で破断した断面図である。 図12の端子構成片の斜視図である。 成形後の金属板の裏面図である。 従来の固体電解コンデンサの断面図である。 別の従来の固体電解コンデンサの断面図である。 別の従来の固体電解コンデンサの断面図である。
符号の説明
(1) 固体電解コンデンサ
(3) 陰極層
(9) リードフレーム
(20) 陽極体
(70) ハウジング
(90) リードフレーム
(91) 凹面
(92) 充填部

Claims (7)

  1. 陽極部材、誘電体部材及び陰極部材からなるコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子の陽極部材及び陰極部材に夫々接続された陽極側リードフレーム及び陰極側リードフレームと、前記コンデンサ素子を被覆するハウジングとを具える固体電解コンデンサであって、
    前記陽極側リードフレームは、該固体電解コンデンサの下面及び該下面に繋がる第1側面において前記ハウジングから露出した部分を有し、
    前記第1側面においてハウジングから露出した陽極側リードフレームの第1側面露出部は、少なくとも2箇所に分離しており、該分離した少なくとも2箇所の間の位置には、前記ハウジングを構成する樹脂が入り込んでいることを特徴とする固体電解コンデンサ。
  2. 前記陽極側リードフレームは、前記少なくとも2箇所の第1側面露出部の間の位置に、前記第1側面から後退した後退部を有し、該後退部の前記第1側面に対向する面には、前記ハウジングを構成する樹脂が更に深く入り込んだ充填部が形成されていることを特徴する請求項1記載の固体電解コンデンサ。
  3. 陽極部材、誘電体部材及び陰極部材からなるコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子の陽極部材及び陰極部材に夫々接続された陽極側リードフレーム及び陰極側リードフレームと、前記コンデンサ素子を被覆するハウジングとを具える固体電解コンデンサであって、
    前記陰極側リードフレームは、該固体電解コンデンサの下面及び該下面に繋がる第2側面において前記ハウジングから露出した部分を有し、
    前記第2側面においてハウジングから露出した陰極側リードフレームの第2側面露出部は、少なくとも2箇所に分離しており、該分離した少なくとも2箇所の間の位置には、前記ハウジングを構成する樹脂が入り込んでいることを特徴とする固体電解コンデンサ。
  4. 前記陰極側リードフレームは、前記少なくとも2箇所の第2側面露出部の間の位置に、前記第2側面から後退した後退部を有し、該後退部の前記第2側面に対向する面には、前記ハウジングを構成する樹脂が更に深く入り込んだ充填部が形成されていることを特徴する請求項3記載の固体電解コンデンサ。
  5. 陽極部材、誘電体部材及び陰極部材からなるコンデンサ素子と、前記コンデンサ素子の陽極部材及び陰極部材に夫々接続された陽極側リードフレーム及び陰極側リードフレームと、前記コンデンサ素子を被覆するハウジングとを具える固体電解コンデンサであって、
    前記陽極側リードフレームは、該固体電解コンデンサの下面及び該下面に繋がる第1側面において前記ハウジングから露出した部分を有し、
    前記陰極側リードフレームは、該固体電解コンデンサの下面及び該下面に繋がる第2側面において前記ハウジングから露出した部分を有し、
    前記第1側面においてハウジングから露出した陽極側リードフレームの第1側面露出部は、少なくとも2箇所に分離しており、該分離した少なくとも2箇所の間の位置には、前記ハウジングを構成する樹脂が入り込み、
    前記第2側面においてハウジングから露出した陰極側リードフレームの第2側面露出部は、少なくとも2箇所に分離しており、該分離した少なくとも2箇所の間の位置には、前記ハウジングを構成する樹脂が入り込んでいることを特徴とする固体電解コンデンサ。
  6. 前記第1側面と第2側面とは、互いに対向していることを特徴とする請求項5記載の固体電解コンデンサ。
  7. 前記陽極側リードフレームは、前記少なくとも2箇所の第1側面露出部の間の位置に、前記第1側面から後退した後退部を有し、該後退部の前記第1側面に対向する面には、前記ハウジングを構成する樹脂が更に深く入り込んだ充填部が形成されており、
    前記陰極側リードフレームは、前記少なくとも2箇所の第2側面露出部の間の位置に、前記第2側面から後退した後退部を有し、該後退部の前記第2側面に対向する面には、前記ハウジングを構成する樹脂が更に深く入り込んだ充填部が形成されていることを特徴する請求項5又は6記載の固体電解コンデンサ。
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