JP2006073410A - 分散型エレクトロルミネセンス素子 - Google Patents

分散型エレクトロルミネセンス素子 Download PDF

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達也 石坂
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Abstract

【課題】
面状発光体として、屋内照明のインテリアや、狭い場所の照明装置、屋外においては、夜間時に視認性をもたせることを目的とした衣服やテントへの適用が可能な、折り曲げ可能で柔軟性に富み、繰り返し折り曲げ利用可能なEL素子を提供すること。
【解決手段】
基材と、バインダ中に蛍光体粒子を分散してなる発光層とを備えた分散型エレクトロルミネセンス素子において、
前記基材は、弾性率が100kg/mm2以上2000kg/mm2以下であり、5%伸張回復率が60%以上である繊維状の素材により構成されており、
前記発光層は、その曲げ弾性率が300(kg/mm2)以下であり、
更に誘電体粒子をバインダ中に分散してなる誘電体層を有し、該誘電体層の曲げ弾性率が300(kg/mm2)以下であることを特徴とする分散型エレクトロルミネセンス素子。
【選択図】なし

Description

本発明は、面状発光体として利用可能なエレクトロルミネセンス(以下、明細書の中で「EL」という場合がある)素子に関し、更に詳細には折り曲げが可能で、折り曲げて使用しうる照明ユニットに利用可能なEL素子に関する。
EL素子は、高誘電体中に蛍光体粒子を分散してなる粒子分散型素子と、誘電体層間に蛍光体薄膜を挟んでなる薄膜型素子とに大別される。本発明は、前者の粒子分散型素子に関する。
分散型は、少なくとも一方が光透過性の一対の導電性電極シート間に、フッ素系ゴムあるいはシアノ基を有するポリマーのような高誘電性ポリマー中に蛍光体粒子を含んで成る発光層が設置された素子であり、さらに絶縁破壊を防ぐ為に高誘電性ポリマー中にチタン酸バリウムのような強誘電体の粒子を含んで成る誘電体層が設置される。発光層を構成する蛍光体は、水分により発光輝度が著しく損なわれるため、上記導電性電極、発光層、誘電体層は、透明な防湿体で封止された構造を有しているのが通常の形態である。
通常、上記EL素子の発光を取り出す側の導電性電極には透明電極であるITO(Indium Tin Oxide)の蒸着膜、背面電極にはアルミニウム等からなる金属薄膜が使用されており、また、水分の透過を防止するために耐湿性のPETがベースフィルムとして用いられている。これらは折り曲げに弱いために、EL素子は、平面形状のディスプレイや、液晶パネルのバックライト用途として主に使用されているのが現状である。
一方、EL素子を面状発光体として使用する形態が考えられており、主として室内の照明灯等がその用途として考えられている。EL素子の照明灯としては、従来の蛍光灯を使用する照明器具と比較すると、蛍光灯が主に点光源であることに関して、面状であること、薄いこと等が特徴であり、屋内の照明器具を利用したインテリアに使用用途を広げることが可能となる。しかしながら、従来のEL素子の構成は、フィルム状の基材の上に、防湿フィルムや電極層等を使用しているため、折り曲げに弱く、面状発光体としては平面での照明としての使用に限られており、フレキシブルな面発光体の実現が望まれていた。
この点に関し、特許文献1に、布地や紙などの折り曲げ可能なシート状基材の上に、耐湿性絶縁層と、同一面上に交互に配置された2つの電極、及びその上に誘電体層、発光層、透明絶縁層を順次塗設したエレクトロルミネセンスが開示されている。これは、基材、及び基材上の絶縁層、交互に配置された2つの電極の材質、配置について、折り曲げ可能な技術に関するものである。
特開2001−52856号公報
本発明は、面状発光体として、屋内照明のインテリアや、狭い場所の照明装置、屋外においては、夜間時に視認性をもたせることを目的とした衣服やテントへの適用が可能な、折り曲げ可能で柔軟性に富み、繰り返し折り曲げ利用可能なEL素子を提供することを目的とする。
本発明者らが、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、折り曲げ可能なEL素子を有する面状体であっても、繰り返し折り曲げることによって、その発光強度(輝度)が著しく低下することが分かった。この原因として、発光層及び誘電体層のクラックによる破損であることが推測された。
係る発光強度(輝度)の低下は、以下の本発明のEL素子の構成をとることによって解決することができる。
(1)基材と、バインダ中に蛍光体粒子を分散してなる発光層とを備えた分散型エレクトロルミネセンス素子において、
前記基材は、弾性率が100kg/mm2以上2000kg/mm2以下であり、5%伸張回復率が60%以上である繊維状の素材により構成されており、
前記発光層は、その曲げ弾性率が300(kg/mm2)以下であり、
更に誘電体粒子をバインダ中に分散してなる誘電体層を有し、該誘電体層の曲げ弾性率が300(kg/mm2)以下であることを特徴とする分散型エレクトロルミネセンス素子。
(2)前記発光層及び前記誘電体層が、背面電極層および光透過性電極層によって挟まれた部分を有することを特徴とする上記(1)に記載の分散型エレクトロルミネセンス素子。
(3)前記光透過性電極層が、導電性高分子により形成されていることを特徴とする上記(2)に記載の分散型エレクトロルミネセンス素子。
(4)折り曲げて使用することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の分散型エレクトロルミネセンス素子。
本発明によれば、折り曲げ可能で柔軟性に富み、繰り返し折り曲げ利用可能なEL素子を提供することができる。係るEL素子は、面状発光体として、屋内照明のインテリアや、狭い場所の照明装置、屋外においては、夜間時に視認性をもたせることを目的とした衣服やテントへの適用が可能である。
以下、本発明の分散型EL素子について詳細に説明する。
本発明は、高誘電体バインダなどのバインダ中に蛍光体粒子を分散してなる粒子分散型EL素子に関する。本発明のEL素子は折り曲げが可能であり、繰り返し折り曲げても、発光強度(輝度)の低下が少ない。従って、本発明の分散型EL素子を応用することにより、安全用の照明として、夜間のジョギング、道路工事などの簡易的な視認性を持たせた照明や、テントの内側などに貼り付けた照明、屋内では、カーテン等のフレキシブルなインテリアなどに照明機能をもたせた照明が可能となり、インテリア設計の自由度が非常に増してくる。
本発明の分散型EL素子は、基材と、バインダ中に蛍光体粒子を分散してなる発光層とを備え、更に誘電体層を備える。
図1は、本発明の分散型EL素子の一実施態様を示す断面模式図であり、基材2、コーティング層3、背面電極層4、誘電体層5、発光層6、光透過性電極層7、表面保護層8がこの順に積層されたものである。更に、図には示していないが、背面電極層4および光透過性電極層7に導電線を延設し、その端部に電圧印加用の端子を設けることによって、交流駆動の面状発光体が可能となる。
以下、各層について説明する。
〔基材〕
本発明の分散型EL素子に用いられる基材は折り曲げが可能となる素材により構成されており、本発明のEL素子においては、折り曲げ可能な照明ユニットを実現するために、前記基材は、その弾性率が100kg/mm2以上2000kg/mm2以下、好ましくは200kg/mm2以上1500kg/mm2以下であり、5%伸張回復率が60%以上、好ましくは80%以上である繊維状の素材により構成されており、好ましくは該素材からなる織物である。
前記弾性率が100kg/mm2未満であると、非常に柔らかく伸縮しやすいために、本発明のEL素子を扱うときに基材と発光層の剥離の原因となりやすい。一方、2000kg/mm2を超えると、折り曲げたときの基材としての伸縮性が不足し、折り曲げたときに発光層や誘電体層に応力が集中して、局部的に破損の原因となる。
また、前記5%伸張回復率が60%未満であると、繰り返し曲げて使用すると基材の長さが変化してしまう。
このような性質を有する前記繊維状の素材の形成材料としては、絹、麻、木綿などの天然衣料用繊維や、アクリル、ナイロン、アラミド、ポリエステル、ポリプロピレン等の合成高分子素材などの化学繊維などにより構成されるが、上記の弾性率および5%伸張回復率の範囲にある素材であれば特に制限はない。
基材を織物とする場合、前記繊維状の素材の繊維径は特に制限はないが、1〜1000μmであるのが好ましく、該素材により形成される糸の径は後述する厚みを満足できる範囲とするのが好ましい。
前記基材の厚みは本発明の範囲にある限り特に制限はないが、1〜5000μmとするのが好ましく、2〜3000μmとするのが更に好ましい。
〔発光層及び誘電体層の曲げ弾性率〕
本発明のEL素子では、発光層及び誘電体層は柔らかいことが好ましい。本発明の分散型EL素子においては、前記発光層の曲げ弾性率が300(kg/mm2)以下であり、かつ前記誘電体層の曲げ弾性率が300(kg/mm2)以下であることを特徴とする。曲げ弾性率は発光層及び誘電体層のいずれについても10(kg/mm2)以上,200(kg/mm2)以下が好ましい。
前記曲げ弾性率が300(kg/mm2)を超えると、発光層及び誘電体層共に、折り曲げて使用した際に、発光強度が低下する等の弊害が生じてしまう。
前記曲げ弾性率の測定方法はJIS規格のJIS k 7074により規定されていて、次式で記述される。
Figure 2006073410
ここで、E;曲げ弾性率、L;支点間の距離、b;幅、h;厚さ、P/δ;荷重-たわみ曲線直線部の勾配である。
更に、本発明における発光層及び誘電体層は、折り曲げて使用する際に発光強度が低下しないようにする観点から、曲げ強さが、30kg/mm2以下であることが好ましく、1.5kg/mm2以上25kg/mm2以下であることが更に好ましい。曲げ強さの測定方法はJIS規格のJIS k 7074により規定されていて、次式で記述される。
Figure 2006073410
ここで、σb;曲げ強さ、Pb;最大荷重、L;支点間の距離、b;幅、h;厚さ、δ;荷重Pbの時のたわみ、である。曲げ強さは、より好ましくは、1kg/mm2以上20kg/mm2以下であることが好ましい。
〔発光層〕
前記発光層は、蛍光体粒子をバインダに分散してなる。該バインダとしては、高誘電体バインダが好ましく、具体的には高い誘電率、高い輝度が得られることからシアノエチル化物等が用いられているが、本発明の折り曲げが可能な照明ユニットを実現するためには、EL素子の柔軟性や折り曲げ耐性を付与する必要がある。EL素子に柔軟性や折り曲げ耐性を付与するために、発光層の曲げ弾性率を上述の本発明の範囲にする手段としては、例えば、発光層及び誘電体層に特開平6−111939号公報、特開平6−267657号公報に記載のバインダを用いることが挙げられる。これらの公報に記載されている、柔軟性が高くまたは伸び率の大きいバインダを用いることで、EL素子が曲げられても発光層や誘電体層にクラック等が入らず、EL素子の破損や故障を発生しない。バインダとしては、具体的には、低分子量の糖類、多価アルコール類のシアノエチル化された化合物、アクリル系樹脂等の架橋性樹脂等が挙げられる。
前記蛍光体粒子については後述するが、該蛍光体粒子の配合割合は、発光層全体中における固形分として10〜80質量%となるようにするのが好ましく、20〜70質量%となるようにするのが更に好ましい。
さらに、これらバインダに可塑剤を添加することでEL素子の柔軟性を高めることが可能となるので、本発明においては発光層の構成成分として可塑剤を併用することが好ましい。該可塑剤としては、例えば、トリクレジルフォスフェート等が挙げられる。また、可塑剤の使用量は前記バインダ100質量部に対して1〜10質量部とするのが好ましい。
〔誘電体層〕
前記誘電体層は、誘電体粒子をバインダに分散してなる。該バインダとしては、上述した発光層に用いられるバインダと同様のものが用いられる。
前記誘電体粒子については後述するが、該誘電体粒子の配合割合は、誘電体層全体中における固形分として10〜80質量%となるようにするのが好ましく、20〜70質量%となるようにするのが更に好ましい。
さらに、これらバインダに可塑剤を添加することでEL素子の柔軟性を高めることが可能となるので、本発明においては誘電体層の構成成分として上述した発光層に用いられるものと同様の可塑剤を併用することが好ましい。誘電体層における可塑剤の使用量は前記バインダ100質量部に対して1〜10質量部とするのが好ましい。
〔背面電極層〕
本発明においては、前記発光層及び前記誘電体層が、背面電極層および光透過性電極層により、挟まれた部分を有する。
ここで、「挟まれた部分を有する」とは、層の厚み方向に挟まれていることを意味し、面状発光が可能である限り、層の全部が挟まれていても良いし、層の一部分のみが挟まれていても良い。
本発明における背面電極層の形成材料としては、導電性を有する任意の材料が使用できる。具体的には、金、銀、白金、銅、鉄、ニッケル、アルミニウムなどの金属やグラファイトなどを導電性材料として用いることができ、ポリエステル系樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂などを、該導電性材料を分散させる結合剤として用いることができる。そして上記背面電極層は、前記導電性材料を前記結合材に分散した分散液を、スピンコーター、ディップコーター、バーコーター、スプレーコーター等を用いて基材に塗布して形成することが好ましい。特に、印刷面を選ばないスクリーン印刷や、連続塗布が可能なスライドコーターやエクストルージョンコーターを用いて塗布して形成することが好ましい。
本発明において背面電極層の厚みは特に制限はないが、折り曲げ使用を考えると薄いことが好ましい。具体的には、1〜50μmとするのが好ましい。
また、背面電極層の熱伝導率は、発光中の温度上昇を防止する目的で、2.3W/cm・K以上であることが好ましい。
〔光透過性電極層〕
従来は、EL素子に用いられている電極としては、ITO等の透明電極が用いられているが、ITOの曲げによってクラックが生じる為、ある程度の剛性が必要とされており、折り曲げて使用するには不適であった。本発明は、折り曲げが可能な照明ユニットを提供することを目的とするものであり、柔軟性を有する導電層の使用が求められる。そこで、本発明においては、光透過性電極層として、導電粉を樹脂層に分散した柔軟性を有する光透過性樹脂層、あるいは、導電性高分子による光透過性電極層が好ましく用いられる。
本発明に好ましく用いられる導電粉としては、アンチモンドープ酸化錫、亜鉛ドープ酸化錫、ITOなどの微粉末などがあり、これらを例えば、特開平11−219791号公報に記載されているような柔軟性を有する樹脂層に分散させて用いることができる。
また、本発明に好ましく用いることができる導電性高分子としては、ポリアセチレン系導電性高分子、ポリチオフェン系導電性高分子、ポリピロール系導電性高分子、ポリパラフェニレン系導電性高分子、ポリパラフェニレンビニレン系導電性高分子、ポリチエニレンビニレン系導電性高分子、ポリイソチアナフテン系導電性高分子、特開2002−289359号公報に記載のポリアニリン系導電性高分子などが挙げられる。これらの高分子を例えば、メチルエチルケトン(MEK)や酢酸ブチル等の溶剤に溶解した塗布液を、スピンコーター、ディップコーター、バーコーター、スプレーコーター等を用いて塗布して形成することが好ましい。特に、印刷面を選ばないスクリーン印刷や、連続塗布が可能なスライドコーターやエクストルージョンコーターを用いて塗布することが好ましい。
本発明では、特に好ましい光透過性電極層として、導電性高分子による光透過性電極層が用いられる。これら光透過性電極には、櫛型あるいはグリッド型等の金属細線を配置して通電性を改善することも好ましい。
本発明では、光透過性電極の表面抵抗値は、1Ω/□以上100Ω/□以下であることが好ましい。
本発明に用いることができる好ましい電極構成としては、特開2001−52856号公報に記載の電極構成を用いることも好ましい。発光層の光を取り出さない面に、交互に配列した一対の電極層を形成することで、EL素子の柔軟性を高めることが可能となる。
〔他の層〕
本発明においては、基材が化学繊維等の繊維状の素材の織物により構成されるために、表面凹凸や、小さな孔ふさぎ、表面を平滑にする目的で、防湿フィルムなどによって基材の表面をコーティングすることが好ましい。該コーティングとしては折り曲げが可能なフッ素系樹脂を用いることが特に好ましい。
また、EL素子は水分による劣化を防止するために、水蒸気透過率の低い防湿フィルムを用いて素子全体を封止することができる。しかし、ポリ塩化三フッ化エチレン等の防湿フィルムでは、必要な水蒸気透過率、例えば40℃−90%RHで0.05g/m2/dayを得るために防湿フィルムの膜厚が200μm以上と厚くなってしまい、EL素子の柔軟性を下げる原因となっている。有機フィルムと無機材料薄膜とを積層した複合フィルムからなる防湿フィルムを用いると、防湿フィルムの膜厚が100μm以下と薄くでき、柔軟性を向上できるため好ましい。
また、本発明においては、最表面に保護層を設けることもできる。保護層としては、各種フッ素系樹脂膜を用いることができる。
[蛍光体粒子]
本発明の分散型EL素子の発光層に用いられる蛍光体粒子は、平均球相当径が0.1〜15μmであることが好ましい。平均平均球相当径を上記サイズとすることで、高輝度発光可能な素子を得ることができる。また球相当径の変動係数が、3%以上35%以下であることがさらに好ましい。
なお、ここにいう「球相当径」とは、EL蛍光体粒子サイズをそれと体積が等しい球に換算したときの球の直径を意味する。
本発明に好ましく用いられる蛍光体微粉末の母体材料としては、具体的には第II族元素と第VI族元素とから成る群から選ばれる元素の一つあるいは複数と、第III族元素と第V族元素とから成る群から選ばれる一つあるいは複数の元素とから成る半導体の微粉末が挙げられ、必要な発光波長領域により任意に選択される。例えば、CdS,CdSe,CdTe,ZnS,ZnSe,ZnTe,CaS,MgS,SrS,GaP,GaAs,及びそれらの混晶などが挙げられるが、ZnS,CdS,CaSなどを好ましく用いることができる。
さらに、粉末の母体材料としては、BaAl24、CaGa24、Ga23、Zn2SiO4、Zn2GaO4、ZnGa24,ZnGeO3,ZnGeO4,ZnAl24,CaGa24,CaGeO3,Ca2Ge27,CaO,Ga23,GeO2,SrAl24,SrGa24,SrP27,MgGa24,Mg2GeO4,MgGeO3,BaAl24,Ga2Ge27,BeGa24,Y2SiO5,Y2GeO5,Y2Ge27,Y4GeO8,Y23、Y22S,SnO2及びそれらの混晶などを好ましく用いることができる。また、発光中心は、Mn、Cu、Agなどの金属イオン及び、希土類を好ましく用いることができる。
本発明では、蛍光体粒子の平均粉末サイズが0.1μm以上15μm以下であることが好ましく、蛍光体粒子の30%以上が、粒子の長軸と短軸の比が1.5以上である硫化亜鉛を母体材料としていることが好ましい。
本発明に利用可能な蛍光体粒子は、当業界で広く用いられる焼成法(固相法)で形成することができる。例えば、硫化亜鉛の場合、液相法で10nm〜50nmの微粒子粉末(通常生粉と呼ぶ)を作成し、これを一次粉末として用い、これに付活剤と呼ばれる不純物を混入させて融剤とともに坩堝にて900℃〜1300℃の高温で30分〜10時間、第1の焼成をおこない、粉末を得る。第1の焼成によって得られる中間蛍光体粉末をイオン交換水で繰り返し洗浄してアルカリ金属ないしアルカリ土類金属及び過剰の付活剤、共付活剤を除去する。次いで、得られた中間体蛍光体粉末に第2の焼成をほどこす。第2の焼成は、第1の焼成より低温の500〜800℃で、また短時間の30分〜3時間の加熱(アンニーリング)をする。これら焼成により蛍光体粒子内には多くの積層欠陥が発生するが、微粒子で且つより多くの積層欠陥が蛍光体粒子内に含まれるように、第1の焼成と第2の焼成の条件を適宜選択することが好ましい。また、第1の焼成物に、ある範囲の大きさの衝撃力を加えることにより、粒子を破壊することなく、積層欠陥の密度を大幅に増加させることができる。衝撃力を加える方法としては、中間蛍光体粒子同士を接触混合させる方法、アルミナ等の球体を混ぜて混合させる(ボールミル)方法、粉末を加速させ衝突させる方法、超音波を照射する方法、静水圧を印加する方法などを好ましく用いることができる。その後、該中間蛍光体を、HCl等の酸でエッチングして表面に付着している金属酸化物を除去し、さらに表面に付着した硫化銅を、KCNで洗浄して除去する。続いて該中間蛍光体を乾燥してEL蛍光体を得る。
また、母体材料が硫化亜鉛の場合などは、蛍光体結晶中に多重双晶構造を導入するため、蛍光体の粒子形成方法として、水熱合成法を用いることが好ましい。水熱合成系では、粉末は、よく攪拌された水溶媒に分散されており、かつ粒子成長を起こす亜鉛イオン及び/又は硫黄イオンは、反応容器外から、水溶液で制御された流量で、決められた時間で添加する。従って、この系では粒子は水溶媒中で自由に動くことができ、かつ添加されたイオンは水中を拡散して粒子成長を均一に起こすことができるため、粒子内部における付活剤もしくは共付活剤の濃度分布を変化させることができ、焼成法では得られない粒子を得ることができる。また粒子サイズ分布の制御において、核形成過程と成長過程を明確に分離することができ、かつ粒子成長中の過飽和度を自由に制御することにより、粒子サイズ分布を制御することが可能で、サイズ分布の狭い単分散な硫化亜鉛粒子を得ることが可能となる。核形成過程と成長過程の間に、オストワルド熟成工程を入れることが粒子サイズの調節及び、多重双晶構造の実現のために好ましい。
調製されたEL蛍光体粒子は多重双晶構造を有することが好ましく、例えば、EL蛍光体粒子が硫化亜鉛である場合には、多重双晶(積層欠陥構造)の面間隔は0.2〜10nmであることが好ましい。
本発明で使用される付活剤は、銅、マンガン、銀、金及び希土類元素から選択される少なくとも一種のイオンであることが好ましく、銅イオンであることがより好ましい。また、共付活剤としては、塩素、臭素、ヨウ素、及びアルミニウムから選択される少なくとも一種のイオンであることが好ましく、塩素イオンがより好ましい。
硫化亜鉛結晶は、水における溶解度が非常に低く、これは水溶液中でイオン反応で粒子を成長させることにおいて非常に不利な性質である。硫化亜鉛結晶の水での溶解度は、温度を高くすればする程、上昇するが、375℃以上では水は超臨界状態となって、イオンの溶解度は激減する。従って、粒子調製温度は。100℃以上375℃以下が好ましく、200℃以上375℃以下がさらに好ましい。粒子調製にかける時間は好ましくは100時間以内、より好ましくは12時間以内で5分以上である。
硫化亜鉛の水での溶解度を増加させる他の方法として、本発明ではキレート剤を用いることが好ましい。Znイオンのキレート剤としては、アミノ基、カルボキシル基を有するものが好ましく、具体的には、エチレンジアミン四酢酸(以下EDTAと表す)、N,2−ヒドロオキシエチルエチレンジアミン三酢酸(以下EDTA−OHと表す)、ヂエチレントリアミン五酢酸、2−アミノエチルエチレングリコール四酢酸、1,3−ジアミノ-2-ヒドロキシプロパン四酢酸、ニトリロ三酢酸、2−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、イミノ二酢酸、2−ヒドロキシエチルグリシン、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ヂエチルアミン、ヂエチレントリアミン、トリアミノトリエチルアミン、アリルアミン、エタノールアミン、等があげられる。
また、構成元素の先駆体を用いず、構成する金属イオンとカルゴゲンアニオンを直接の沈殿反応による場合には、両者の溶液の急速混合が必要で、ダブルジェット式の混合器を用いるのが好ましい。
また、本発明に利用可能な蛍光体の形成方法として、レーザー・アブレーション法、CVD法、プラズマCVD法、スパッタリングや抵抗加熱、電子ビーム法、流動油面蒸着を組み合わせた方法などの気相法と、複分解法、プレカーサーの熱分解反応による方法、逆ミセル法やこれらの方法と高温焼成を組み合わせた方法、凍結乾燥法などの液相法なども用いることができる。
これらの方法において、蛍光体粒子の調製条件を制御することで、本発明に利用可能なサイズの蛍光体粒子を得ることができる。
蛍光体粒子は、粒子の表面に非発光シェル層を有することがより好ましい。このシェル層形成は、蛍光体粒子のコアとなる半導体微粒子の調製に引き続いて化学的な方法を用いて0.01μm以上の厚みで設置するのが好ましい。好ましくは0.01μm以上1.0μm以下である。非発光シェル層は、酸化物、窒化物、酸窒化物や、母体蛍光体粒子上に形成した同一組成で発光中心を含有しない物質から作成することができる。また、母体蛍光体粒子材料上にエピタキシャルに成長させた異なる組成の物質により形成することができる。
非発光シェル層の形成方法として、レーザー・アブレーション法、CVD法、プラズマCVD法、スパッタリングや抵抗加熱、電子ビーム法などと、流動油面蒸着を組み合わせた方法などの気相法と、複分解法、ゾルゲル法、超音波化学法、プレカーサーの熱分解反応による方法、逆ミセル法やこれらの方法と高温焼成を組み合わせた方法、水熱合成法、尿素溶融法、凍結乾燥法などの液相法や噴霧熱分解法なども用いることができる。特に、蛍光体の粒子形成で好適に用いられる、水熱合成法、尿素溶融法や噴霧熱分解法は、非発光シェル層の合成にも適している。
例えば、水熱合成法を用いて硫化亜鉛蛍光体粒子の表面に非発光シェル層を付設する場合は、溶媒中にコア粒子となる硫化亜鉛蛍光体を添加し、懸濁させる。粉末形成の場合と同様に、非発光シェル層材料となる金属イオンと、必要に応じてアニオンを含む溶液を反応容器外から、制御された流量で、決められた時間で添加する。反応容器内を十分に撹拌することで、粉末は溶媒中を自由に動くことができ、かつ添加されたイオンは溶媒中を拡散して粉末成長を均一に起こすことができるため、コア粉末の表面に非発光シェル層を均一に形成することができる。この粉末を必要に応じて焼成することで、非発光シェル層を表面に有する硫化亜鉛蛍光体粒子が合成できる。
また、尿素溶融法を用いて硫化亜鉛蛍光体粒子の表面に非発光シェル層を付設する場合は、非発光シェル層材料となる金属塩が溶解し、溶融した尿素溶液中に、硫化亜鉛蛍光体を添加する。硫化亜鉛は尿素に溶解しないため、粉末形成の場合と同様に溶液を昇温し、尿素由来の樹脂中に硫化亜鉛蛍光体と非発光シェル層材料が均一に分散した固体を得る。 この固体を微粉砕した後、電気炉中で樹脂を熱分解させながら焼成する。焼成雰囲気として、不活性雰囲気、酸化性雰囲気、還元性雰囲気、アンモニア雰囲気、真空雰囲気を選択することで、酸化物、硫化物、窒化物からなる非発光シェル層を表面に有する硫化亜鉛蛍光体粒子が合成できる。
また、噴霧熱分解法を用いて硫化亜鉛蛍光体粒子の表面に非発光シェル層を付設する場合は、非発光シェル層材料となる金属塩が溶解した溶液中に、硫化亜鉛蛍光体を添加する。この溶液を霧化し、熱分解することで、硫化亜鉛蛍光体微粉末の表面に非発光シェル層が生成する。熱分解の雰囲気や追加焼成の雰囲気を選択することで、酸化物、硫化物、窒化物からなる非発光シェル層を表面に有する硫化亜鉛蛍光体粒子が合成できる。
[誘電体粒子]
前記誘電体層に用いる誘電体粒子の形成材料は、誘電率と絶縁性が高く、且つ高い誘電破壊電圧を有する材料であれば任意のものが用いられる。誘電体粒子の形成材料としては、金属酸化物、窒化物から選択され、例えばTiO2,BaTiO3,SrTiO3,PbTiO3,KNbO3,PbNbO3,Ta23,BaTa26,LiTaO3,Y23,Al23,ZrO2,AlON,ZnSなどが用いられる。誘電体粒子の粒子サイズは、蛍光体粒子の粒子サイズに対して十分小さいことが好ましい。具体的には、蛍光体粒子サイズの1/1000以上1/3以下の範囲が好ましい。
[発光層及び誘電体層の形成]
発光層と誘電体層とは、スピンコーター、ディップコーター、バーコーター、スプレーコーター等を用いて塗布することが好ましい。特に、印刷面を選ばないスクリーン印刷や、連続塗布が可能なスライドコーターやエクストルージョンコーターを用いて塗布することが好ましい。例えば、スクリーン印刷法は、蛍光体や誘電体の微粉末を高誘電率のポリマー溶液に分散した分散液を、スクリーンメッシュを通して塗布する。メッシュの厚さ、開口率、塗布回数を選択することにより膜厚を制御できる。さらに、スクリーンの大きさを変えることで大面積化が容易である。
また、本発明の発光層と誘電体層は、発光層に高電界を印加して高輝度を得るために、薄くすることが好ましい。そのような効果を得るためには、発光層の厚みが0.5μm以上30μm以下の範囲が好ましく、特に15μm以下が好ましい。また、誘電体層を加えた合計厚みは1μm以上50μm以下の範囲が好ましく、特に30μm以下が好ましい。 発光層と誘電体層との合計厚みは、蛍光体粒子のサイズで決まるが、EL素子の平滑性を確保するために、合計厚みが蛍光体の粒子サイズの3倍以上10倍以下の範囲であることが好ましい。さらに、高電界で励起する場合は、EL素子を挟持する電極間の距離が、均一であることがEL素子の発光ムラや絶縁破壊において重要である。具体的には、電極間距離のバラツキを中心線平均粗さRaとして見たとき、発光層厚みdに対してRa=d/8以下であることが好ましい。
また、蛍光体物質を含む発光層と必要に応じて隣接させる無機誘電体物質を含む絶縁層との合計膜厚みが、10μm以上70μm以下であることが好ましい。
本発明の用途は、特に限定されるものではないが、光源としての用途を考えると、発光色は白色が好ましい。発光色を白色とする方法としては、例えば、銅とのマンガンが付活され、焼成後に徐冷された硫化亜鉛蛍光体のように単独で白色発光する蛍光体微粉末を用いる方法や、3原色または補色関係に発光する複数の蛍光体を混合する方法が好ましい。(青−緑−赤の組み合わせや、青緑−オレンジの組み合わせなど)また、特開平7−166161号公報、特開平9−245511号公報、特開2002−62530号公報に記載の青色のように短い波長で発光させて、蛍光顔料や蛍光染料を用いて発光の一部を緑色や赤色に波長変換(発光)させて白色化する方法も好ましい。さらに、CIE色度座標(x,y)は、x値が0.30〜0.4の範囲で、かつy値が0.30〜0.40の範囲が好ましい。
以下に本発明のEL素子における実施例を記載するが、本発明の実施例は以下の各実施例に制限されるものではない。
<蛍光体粒子A>
平均結晶子サイズが20nmの硫化亜鉛(ZnS)粒子粉末25gと、硫酸銅をZnSに対し0.07モル%添加した乾燥粉末に、融剤として塩化アンモニウム(NH3Cl)粉末を5gアルミナ製ルツボに入れて1150℃で1時間焼成したのち急冷した。そののち粉末を取り出し、ボールミルにて粉砕分散し、さらにZnCl2 5gと硫酸銅をZnSに対し0.10モル%添加したのちMgCl2を1g加え、乾燥粉末を作成し、再度アルミナルツボに入れて700℃で6時間焼成した。このとき雰囲気として10%の硫化水素ガスをフローさせながら焼成を行なった。焼成後の粉末は、再度粉砕し、40℃のH2Oに分散・沈降、上澄み除去を行なって洗浄したのち、塩酸10%液を加えて分散・沈降、上澄み除去を行い、不要な塩を除去して乾燥させた。さらに10%のKCN溶液を70℃に加熱して表面のCuイオン等を除去した。さらに3mol/Lの塩酸で粉末全体の10質量%に相当する表面層をエッチング除去した。このようにして得られた粉末を篩いにかけ、15μm以上の粉末と5μm以下の粉末を除去したところ、得られた蛍光体粒子は、平均粒径が10.3μm、変動係数が20%で、電子顕微鏡観察から該粉末の少なくとも90%以上が1粒子あたり積層欠陥を10枚以上有し、青緑発光を示した。
<蛍光体粒子B>
平均結晶子サイズが20nmの硫化亜鉛(ZnS)粉末粉末25gと、硫酸銅と炭酸マンガンをZnSに対し、それぞれ0.06モル%と0.3モル%添加した乾燥粉末に、融剤として塩化アンモニウム(NH4Cl)粉末を5gアルミナ製ルツボに入れて1200℃で1時間焼成した。これ以降の工程は、蛍光体粒子Aの作製工程と同様にして蛍光体粒子Bを作製した。この粉末を蛍光体粒子Aと同様に篩いにかけた。このようにして得られた蛍光体粒子Bは、平均粒径が11.8μm、径の変動係数26%、該粉末の少なくとも85%以上が1粒子あたり積層欠陥を10枚以上有し、オレンジ発光を示した。
(実施例)
基材として、弾性率が600kg/mm2、5%伸張回復率が85%である繊維状の素材としてポリエステル繊維を用い、該素材を平織りした織物を使用した。この基材の表面に、耐水性および耐湿性を有するフッ素系樹脂によりコーティングしてコーティング層を形成した。このコーティング層の上に、カーボン粉末をポリエステル樹脂に分散した分散液を、スクリーン印刷によって20μmの厚みで塗布・乾燥して背面電極を形成した。
次いで、この背面電極の上に、平均粉末サイズが0.5μmのBaTiO3粉末80gとシアノレジン(信越化学工業製;CR−S)20gをMEKと酢酸ブチル溶液に分散した分散液を、スクリーン印刷によって20μmの厚みで塗布・乾燥して誘電体層を形成した。
次いで、蛍光体粒子Aと蛍光体粒子BとをCIE色座標でx=3.3±0.2、y=3.4±0.2となるように混合した。蛍光体粒子の混合だけでは色度を調整できない場合には、蛍光顔料(シンロイヒ製;FA−003)を適量添加、混合した。この混合物80gとシアノレジン(信越化学工業製;CR−S)20gをMEKと酢酸ブチル溶液に分散した分散液を、誘電体層上に、スクリーン印刷によって20μmの厚みで塗布・乾燥して発光層を形成した。このとき、発光層及び誘電体層は、可塑剤としてトリクレジルフォスフェートと架橋性のアクリル樹脂、及びウレタン樹脂を適宜使用して、曲げ弾性率が150kg/mm2、曲げ強さが、20kg/mm2となるように調整した。次いで、発光層上にポリアニリン系導電性高分子からなる光透過性電極層を形成した。最後に、光透過性電極層上に、保護層としてフッ素系樹脂膜を形成し、EL素子を得た。
(比較例)
基材として175μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)を使用し、発光層と誘電体層の可塑剤を調節して、曲げ弾性率を500kg/mm2に調節した。さらに、ポリアニリン導電性高分子からなる光透過性電極層の変わりに、ITOをスパッタ法により形成した以外は実施例と同様にしてEL素子を得た。
上記で作成した実施例及び比較例のEL素子を、100V−1kHzの正弦波電源で駆動し、それぞれ210cd/m2及び220cd/m2の輝度を確認した。実施例及び比較例のEL素子を曲率半径が20mmとなるように数十回折り曲げた後、同様に発光を確認した。実施例のEL素子では、折り曲げたあとでも折り曲げる前と同輝度の発光を確認した。しかし、比較例のEL素子では、輝度が130cd/m2に減少し、発光ムラが観察された。これは、光透過性電極層などが、ひび割れ等して、これにより抵抗値が上がったためと考えられる。
本発明の分散型EL素子の一実施態様を示す断面模式図である。
符号の説明
1 分散型EL素子
2 基材
3 コーティング層
4 背面電極層
5 誘電体層
6 発光層
7 光透過性電極層
8 保護層

Claims (4)

  1. 基材と、バインダ中に蛍光体粒子を分散してなる発光層とを備えた分散型エレクトロルミネセンス素子において、
    前記基材は、弾性率が100kg/mm2以上2000kg/mm2以下であり、5%伸張回復率が60%以上である繊維状の素材により構成されており、
    前記発光層は、その曲げ弾性率が300(kg/mm2)以下であり、
    更に誘電体粒子をバインダ中に分散してなる誘電体層を有し、該誘電体層の曲げ弾性率が300(kg/mm2)以下であることを特徴とする分散型エレクトロルミネセンス素子。
  2. 前記発光層及び前記誘電体層が、背面電極層および光透過性電極層によって挟まれた部分を有することを特徴とする請求項1に記載の分散型エレクトロルミネセンス素子。
  3. 前記光透過性電極層が、導電性高分子により形成されていることを特徴とする請求項2に記載の分散型エレクトロルミネセンス素子。
  4. 折り曲げて使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の分散型エレクトロルミネセンス素子。
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CN110785319A (zh) * 2017-06-28 2020-02-11 本田技研工业株式会社 用于对便携式电子设备再充电的智能功能性皮革

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