JP2006073310A - 高圧放電灯点灯装置、および高圧放電灯の点灯制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ウォームアップ制御時のランプ電力を、その時のランプ温度に応じて適切に制御すること。
【解決手段】 検出部7は、高圧放電灯5のランプ電圧を検出し、制御部8は、ブレークダウン後のランプ電力の初期値を、検出部7によるブレークダウン直後のランプ電圧に応じた連続値で設定する。そして、制御部8は、設定したランプ電力の初期値に基づいてブレークダウン後のウォームアップ制御を開始して、ブレークダウン後のランプ電力を経時的に減少制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】 検出部7は、高圧放電灯5のランプ電圧を検出し、制御部8は、ブレークダウン後のランプ電力の初期値を、検出部7によるブレークダウン直後のランプ電圧に応じた連続値で設定する。そして、制御部8は、設定したランプ電力の初期値に基づいてブレークダウン後のウォームアップ制御を開始して、ブレークダウン後のランプ電力を経時的に減少制御する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、高圧放電灯点灯装置、および高圧放電灯の点灯制御方法に関するものである。
従来から高圧放電灯の点灯装置が開発されている。特に近年、車載用のランプとして、高圧放電灯の一種である高輝度放電灯(HIDランプ)が使用される機会が増えている。
このような高圧放電灯では、点灯時にランプ内で放電を発生させる必要があるため、点灯装置が必要となる。そのため、従来から高圧放電灯点灯装置が種々提案されている(例えば特許文献1参照)。HIDランプを始動させる場合、通常、点灯装置は、まず、イグナイタで高電圧(例えば20キロボルト)を高圧放電灯に印加して絶縁破壊(ブレークダウン)させアーク放電を発生させた後、定格電力以上の電力を高圧放電灯に供給して短時間でランプ温度を上昇させるウォームアップ制御を行い、その後、定格電力制御に移行させる。
ウォームアップ制御については、高圧放電灯の状態に応じて制御方式を変えるものが提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載されている従来の点灯装置は、前回の定格電力点灯時のランプ電圧とブレークダウン直後のランプ電圧との比率に基づいて、ホットスタート、ミディアムスタートおよびコールドスタートのうちのいずれかを選択して、ランプ電圧に応じて目標ランプ電力を設定してランプ電力の制御を行い、ウォームアップ制御を実行している。
高圧放電灯点灯装置では、ランプ温度は消灯後連続的に低下していく。したがって、点灯時のランプ温度は、消灯からの時間に応じて連続的に変化する。そして、それに伴い、ブレークダウン直後のランプ電圧もランプ温度に応じて連続的に変化する。
しかしながら、上述した従来の高圧放電灯点灯装置では、ホットスタート、ミディアムスタートおよびコールドスタートといった固定的な3種類の制御方式のいずれかを使用してウォームアップ制御を行うため、ウォームアップ制御時のランプ電力を、その時のランプ温度に応じて適切に制御することは困難である。例えばホットスタートとなるランプ電圧の範囲とミディアムスタートとなるランプ電圧の範囲との境界付近では、ブレークダウン直後のランプ電圧が少し変わっただけでも、ウォームアップ制御初期のランプ電力が大きく変わってしまい、ランプ温度に応じてランプ電力を正確に制御することが困難である。
ランプ電力の制御が適切ではない場合、ウォームアップ制御の期間が必要以上に長くなったり、過度のランプ電流により高圧放電灯に負担が掛かったりする可能性がある。例えば欧州統一規格ECEレギュレーション99などの規格では、HIDランプ(D2ランプ)の光束の立ち上がり時間についての条件が規定されているため、ウォームアップ制御期間の長さは重要である。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、ウォームアップ制御時のランプ電力を、その時のランプ温度に応じて適切に制御することができる高圧放電灯点灯装置、および高圧放電灯の点灯制御方法を得ることを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明では以下のようにした。
本発明に係る高圧放電灯点灯装置は、ランプ電圧を検出する電圧検出手段と、ブレークダウン後のランプ電力の初期値を電圧検出手段によるブレークダウン直後のランプ電圧に応じた連続値で設定する初期値設定手段と、初期値設定手段により設定されたランプ電流またはランプ電力の初期値に基づいてブレークダウン後のウォームアップ制御を開始して、ブレークダウン後のランプ電力を制御する制御手段とを備える。
これにより、ブレークダウン直後のランプ電圧に応じて連続的な値でランプ電力の初期値が決定されるため、ウォームアップ制御時のランプ電力を、その時のランプ温度に応じて適切に制御することができる。
また、本発明に係る高圧放電灯点灯装置は、ランプ電圧を検出する電圧検出手段と、電圧検出手段によるブレークダウン直後のランプ電圧に応じて、コールドスタートおよびホットスタートのうちのいずれのウォームアップ制御を行うかを選択する制御選択手段と、制御選択手段によりホットスタートのウォームアップ制御が選択された場合に、ブレークダウン後のランプ電力の初期値を電圧検出手段によるブレークダウン直後のランプ電圧に応じた連続値で設定する初期値設定手段と、制御選択手段によりホットスタートのウォームアップ制御が選択された場合に、初期値設定手段により設定されたランプ電力の初期値に基づいてブレークダウン後のウォームアップ制御を開始して、ブレークダウン後のランプ電力を経時的に減少させる制御手段とを備える。
これにより、ホットスタート時に、ブレークダウン直後のランプ電圧に応じて連続的な値でランプ電力の初期値が決定されるため、ホットスタート時のランプ電力を、その時のランプ温度に応じて適切に制御することができる。特にホットスタートの場合には、ブレークダウン後直ちにランプ電力の減少を開始するため、ウォームアップ制御初期のランプ電力が重要である。
また、本発明に係る高圧放電灯点灯装置は、高圧放電灯へ始動電圧を印加する高圧発生装置と、直流電源の電圧を昇圧するDC/DCコンバータと、DC/DCコンバータにより昇圧された直流電圧から矩形波を生成し高圧放電灯に印加するインバータ回路と、ランプ電圧を検出する電圧検出手段と、高圧発生装置を制御して高圧放電灯をブレークダウンさせ、ブレークダウン後のランプ電力の初期値を電圧検出手段によるブレークダウン直後のランプ電圧に応じた連続値で設定し、そのランプ電力の初期値に基づいてブレークダウン後のウォームアップ制御を開始して、ブレークダウン後のランプ電力を経時的に制御する制御手段とを備える。
これにより、低周波矩形波点灯方式の高圧放電灯点灯装置において、ブレークダウン直後のランプ電圧に応じて連続的な値でランプ電力の初期値が決定されるため、ウォームアップ制御時のランプ電力を、その時のランプ温度に応じて適切に制御することができる。
また、本発明に係る高圧放電灯の点灯制御方法は、高圧発生装置により高圧放電灯をブレークダウンさせるステップと、ブレークダウン直後のランプ電圧を検出するステップと、ブレークダウン後のランプ電力の初期値を、ブレークダウン直後のランプ電圧に応じた連続値で設定するステップと、そのランプ電力の初期値に基づいてブレークダウン後のウォームアップ制御を開始して、ブレークダウン後のランプ電力を経時的に制御するステップとを備える。
これにより、ブレークダウン直後のランプ電圧に応じて連続的な値でランプ電力の初期値が決定されるため、ウォームアップ制御時のランプ電力を、その時のランプ温度に応じて適切に制御することができる。
本発明によれば、ウォームアップ制御時のランプ電力を、その時のランプ温度に応じて適切に制御することができる高圧放電灯点灯装置、および高圧放電灯の点灯制御方法を得ることができる。
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る高圧放電灯点灯装置の構成を示すブロック図である。図1において、DC/DCコンバータ1は、直流電源2の電圧を昇圧し出力する回路である。DC/DCコンバータ1は、昇圧用のトランス11、トランス11の1次巻線に対して直列に接続されたスイッチング素子12、およびトランス11の2次巻線に接続された整流回路としてのダイオード13を有する。なお、このスイッチング素子12は、N型の電界効果トランジスタ(FET)であるが、バイポーラトランジスタを用いるようにしてもよい。また、トランス11の2次側の整流回路は他の整流回路としてもよいしコンデンサなどの平滑回路を設けてもよい。
また、直流電源2は、商用交流電源から直流電源を生成する電源装置、バッテリなどといった直流電圧を発生する装置である。電源スイッチ2aは、DC/DCコンバータ1と直流電源2との間に設けられたスイッチである。
また、フルブリッジ回路3は、DC/DCコンバータ1により昇圧された直流電圧から矩形波を生成し高圧放電灯5に印加する回路である。フルブリッジ回路3では、2つのスイッチング素子(21,22),(23,24)のソース・ドレイン(またはコレクタ・エミッタ)が直列に接続され、2組の2つのスイッチング素子(21,22),(23,24)が並列に接続されている。そして、スイッチング素子21とスイッチング素子22の接続点と、スイッチング素子23とスイッチング素子24の接続点との間に、イグナイタ4と高圧放電灯5の直列回路が接続される。なお、このスイッチング素子21〜24は、N型の電界効果トランジスタ(FET)であるが、バイポーラトランジスタを用いるようにしてもよい。
また、イグナイタ4は、高圧放電灯5へ始動電圧を印加する回路である。イグナイタ4では、昇圧トランス31の2次巻線が高圧放電灯5に直列に接続され、昇圧トランス31の1次巻線には高電圧パルス発生回路32が接続される。
高圧放電灯5は、メタルハライドランプなどの放電ランプである。高圧放電灯5は、高電圧を印加されると電極間でアーク放電を生成し、その後の継続的な電力供給により発光を持続する。高圧放電灯5は、例えばHIDランプなどとされる。
また、駆動回路6は、DC/DCコンバータ1のスイッチング素子12のゲートへ制御信号を供給してDC/DCコンバータ1を駆動する回路である。駆動回路6は、制御部8からの制御信号をパルス幅変調(PWM)してスイッチング素子12のゲート信号を生成する。つまり、駆動回路6は、制御部8からの制御信号のレベルに応じて、スイッチング素子12へのゲート信号のデューティ比を変化させて、DC/DCコンバータ1の2次側出力を調整する。
また、検出部7は、DC/DCコンバータ1からフルブリッジ回路3を介して高圧放電灯5に流れるランプ電流を検出するとともに、フルブリッジ回路3(およびイグナイタ4)を介して高圧放電灯5に印加されるランプ電圧を検出する回路である。なお、検出部7によるランプ電流の検出値は、電流検出用抵抗7aでのドロップ電圧から得られる。また、検出部7は、DC/DCコンバータ1とフルブリッジ回路3との間でランプ電圧を検出するため、スイッチング素子21,24(22,23)のソース・ドレイン間電圧などの電圧降下分を補正した電圧値をランプ電圧の検出値とする。
また、制御部8は、始動時、ウォームアップ制御時および定常電圧状態(なお、定常電圧とは定格電力点灯時のランプ電圧とする)において、DC/DCコンバータ1、フルブリッジ回路3を制御する回路または装置である。例えば、制御部8は、後述の機能を記述したプログラムを不揮発性メモリに格納したI/Oポート付きのマイクロプロセッサにより実現される。制御部8は、始動から消灯までフルブリッジ回路3のスイッチング素子21〜24のためのゲート信号を供給する機能、DC/DCコンバータ1を駆動する駆動回路6へ制御信号を供給する機能などを有する。
さらに、制御部8は、ブレークダウン後のウォームアップ制御の際に、ブレークダウン後のランプ電力の初期値をブレークダウン直後のランプ電圧から連続値で計算し、そのランプ電力の初期値に基づいてブレークダウン後のウォームアップ制御を開始して、ブレークダウン後のランプ電力を経時的に制御する機能を有する。
図2は、図1における制御部8の構成の一部を示すブロック図である。図2に示す部分は、ウォームアップ制御に係る部分である。図2において、電流指令値制御部41は、電力目標値計算部47によるランプ電力目標値と検出部7によるランプ電圧の検出値に基づいて電流指令値Irefを計算して、タイマ48からの時間情報に基づき所定のタイミングで設定する第1の制御モードと、タイマ48からの時間情報に基づいて所定のタイミングで段階的に電流指令値Irefを低下させていく第2の制御モードとを有する。また、比較部42は、検出部7によるランプ電流の検出値と電流指令値Irefとを比較し、その差分に応じた出力電圧を制御信号として発生する。
つまり、第1の制御モードでは、各時点でのランプ電力が制御目標(制御量)として設定され、そのランプ電力の目標値に応じたランプ電流となるようにDC/DCコンバータ1が制御されるフィードバック制御系が形成される。また、第2の制御モードでは、各時点でのランプ電流が制御目標(制御量)として設定され、そのランプ電流となるようにDC/DCコンバータ1が制御されるフィードバック制御系が形成される。
また、スタート種別判定部43は、減少開始電圧導出部44による電力減少開始電圧Vgとブレークダウン直後のランプ電圧Vbdとを比較して、ウォームアップ制御を、コールドスタートとするかホットスタートとするかを判定する。
コールドスタートでは、制御部8は、高圧放電灯5のランプ温度を短時間で上昇させるため、定格以上の所定のランプ最大電力を供給した後、ランプ電力を徐々に減少させて定常状態に移行させる。一方、ホットスタートでは、制御部8は、ランプ最大電力の供給を行わずに、定格以上のランプ電力初期値からランプ電力を徐々に減少させて定常状態に移行させる。
なお、電力減少開始電圧Vgは、コールドスタート時に、高圧放電灯5へのランプ最大電力の供給から、ランプ電力の減少へ移行させる際に基準となるランプ電圧である。
また、減少開始電圧導出部44は、メモリ45における定常電圧データ51から電力減少開始電圧Vgを計算する。また、メモリ45は、不揮発性のメモリであって、前回点灯時の定常状態(定格電力駆動時)でのランプ電圧Vsを示す定常電圧データ51を記憶する記憶手段である。
また、初期値計算部46は、ブレークダウン直後のランプ電圧Vbdからランプ電流初期値Ioを計算し、そのランプ電流初期値Ioとブレークダウン直後のランプ電圧Vbdからランプ電力目標初期値Wo(つまりランプ電力の初期値)を計算する。この実施の形態では、初期値計算部46は、ホットスタート時には、ランプ電流初期値Ioを、一次関数である式(1)で得られる値とする。
Io=α×Vbd+β ・・・(1)
ただし、α,βは、係数であり、その値は、定常電圧データ51の示すランプ定常電圧Vsに基づいて決定される。
また、電力目標値計算部47は、初期値計算部46からのランプ電力目標初期値とタイマ48からの時間情報に基づいて、ウォームアップ制御時の各時点でのランプ電力目標値Wを計算する。
また、タイマ48は、起動時あるいは所定のタイミングから経過した時間をカウントし、その値を時間情報として出力する。
また、定常電圧記録部49は、定常(定格電力)制御時のランプ電圧Vsの値を定常電圧データ51としてメモリ45に記録する。
なお、制御部8をマイクロプロセッサで実現する場合には、A/D変換されたランプ電流およびランプ電圧の検出値I,VがI/Oポートを介して受信され、メモリ45は、例えばマイクロプロセッサに内蔵または接続されるEEPROM(Electronic Erasable and Programmable Read Only Memory )とされ、電流指令値制御部41、比較部42、スタート種別判定部43、減少開始電圧導出部44、初期値計算部46、電力目標値計算部47および定常電圧記録部49は、上記EEPROMに記憶されているプログラムをMPU(Micro Processing Unit)で実行することで実現される。また、タイマ48については、マイクロプロセッサに内蔵されたハードウェアタイマとしてもよいし、ソフトウェアタイマとしてもよい。また、その場合、制御部8では、例えば20ミリ秒程度の周期で電流指令値Irefが計算され更新される。
なお、この実施の形態において、検出部7は、ランプ電圧を検出する電圧検出手段として機能する。また、制御部8、特に初期値計算部46は、ブレークダウン後のランプ電力の初期値を電圧検出手段によるブレークダウン直後のランプ電圧に応じた連続値で設定する初期値設定手段として機能する。
また、この実施の形態において、制御部8、特に電流指令値制御部41は、初期値設定手段により設定されたランプ電力の初期値に基づいてブレークダウン後のウォームアップ制御を開始して、ブレークダウン後のランプ電力を経時的に制御する制御手段として機能する。
また、この実施の形態において、制御部8、特にスタート種別判定部43は、電圧検出手段によるブレークダウン直後のランプ電圧に応じて、コールドスタートおよびホットスタートのうちのいずれのウォームアップ制御を行うかを選択する制御選択手段として機能する。
次に、上記装置の動作について説明する。図3は、本発明の実施の形態に係る高圧放電灯点灯装置の動作を説明するフローチャートである。
点灯を開始する際には電源スイッチ2aがオン状態とされる。また、制御部8の減少開始電圧導出部44は、メモリ45から定常電圧データ51を読み出し、前回点灯時のランプ定常電圧Vsに基づいて電力減少開始電圧Vgを導出する(ステップS1)。その際、減少開始電圧導出部44は、前回のランプ定常電圧Vsを変数として電力減少開始電圧Vgを計算してもよいし、図示せぬ変換テーブルを使用してランプ定常電圧Vsから電力減少開始電圧Vgを取得してもよい。例えば電力減少開始電圧Vgは、式(2)に従って導出される。
Vg=a×(Vs+b) ・・・(2)
ここで、a,bは、定数である。
次に、制御部8は、フルブリッジ回路3のスイッチング素子21,24(またはスイッチング素子22,23)をオンさせた後、イグナイタ4の高電圧パルス発生回路32を動作させる(ステップS2)。これにより、イグナイタ4の昇圧トランス31の2次側に誘起した高圧パルスが高圧放電灯5に印加され、高圧放電灯5にブレークダウン(絶縁破壊)が発生する。
そして、制御部8は、ウォームアップ制御に移行し、ブレークダウン直後のランプ電圧Vbdを検出部7から取得し(ステップS3)、ブレークダウン直後のランプ電圧Vbdが電力減少開始電圧Vgより低いか否かを判定する(ステップS4)。このとき、制御部8では、スタート種別判定部43が、ブレークダウン直後のランプ電圧Vbdと電力減少開始電圧Vgとを比較する。
なお、ウォームアップ制御では、制御部8は、フルブリッジ回路3のスイッチング素子21〜24に数百ヘルツの矩形波をゲート信号として供給する。その際、スイッチング素子21およびスイッチング素子24のゲート信号は同相であり、スイッチング素子22およびスイッチング素子23のゲート信号は同相であり、スイッチング素子21,24のゲート信号とスイッチング素子22,23のゲート信号は逆相である。これにより、高圧放電灯5の電極間の電圧の向きが一定周期で逆転する。
制御部8は、ブレークダウン直後のランプ電圧Vbdが電力減少開始電圧Vgより低い場合には、高圧放電灯5が十分に温まっていないため、ウォームアップ制御として、コールドスタート制御を実行し(ステップS5)、ブレークダウン直後のランプ電圧Vbdが電力減少開始電圧Vg以上である場合には、高圧放電灯5が温まっているため、ホットスタート制御を実行する(ステップS6)。
コールドスタート制御(ステップS5)では、制御部8は、まず、DC/DCコンバータ1を制御して所定のランプ最大電力を高圧放電灯5に供給し、ランプ電圧Vが電力減少開始電圧Vgに到達した後、ランプ電圧Vおよびランプ電流Iの検出値に応じて、ランプ電力を定格電力まで徐々に降下させる。例えば、欧州統一規格ECEレギュレーション99のHIDランプ(D2ランプ)では、ランプ定格電力が35ワット、ランプ定格電圧が85ボルト、ランプ最大電力が75ワット、ランプ最大電流が2.6アンペア以下に規定されているので、この規格に準拠した高圧放電灯5を使用する場合には、本実施の形態におけるランプ定格電力、ランプ最大電力などは、この規格に従って決定すればよい。
一方、ホットスタート制御(ステップS6)では、高圧放電灯5を短時間で温める必要がないため、制御部8は、ランプ最大電力の供給を行わずに、DC/DCコンバータ1を制御して、ランプ電圧Vおよびランプ電流Iの検出値に応じて、定格電力より高い初期値から定格電力までランプ電力を徐々に降下させる。
その後、第1の制御モードであるコールドスタート制御またはホットスタート制御により、ランプ電力が、ランプ定格電力Wsより高い所定の電力値W2まで低下すると、制御部8は、第2の制御モードへ移行し、ランプ電力が定格電力になるまでランプ電流減少制御を行う(ステップS7)。例えば、高圧放電灯5の定格電力が35ワットである場合、制御部8は、定格電力の1割程度高い38ワット(W2=38ワット)までコールドスタート制御またはホットスタート制御を行い、その後、定格電力35ワットまでランプ電流減少制御を行う。
ランプ電流減少制御では、制御部8は、ランプ電流を制御するための電流指令値Irefを次第に長くなる時間間隔で一定量Δiずつ低くしていくことで、ランプ電流を低下させていきランプ電力を定格電力へ収束させる。
その後、ランプ電力が定格電力になると、制御部8は、駆動回路6を介してDC/DCコンバータ1を制御して、高圧放電灯5への電力供給の状態を維持する(ステップS8)。このようにして定格電力制御が開始される。そして、定格電力制御が開始されると、制御部8は、その状態でのランプ電圧(つまりランプ定常電圧Vs)の検出値をメモリ45に定常電圧データ51として記録する(ステップS9)。
このようにして、ウォームアップ制御(コールドスタート制御またはホットスタート制御とランプ電流減少制御)が実行されることで、始動後、短時間で定格電力制御に移行して、高圧放電灯5の持続的な発光を開始することができる。
ここで、上述のコールドスタート制御(ステップS5)の詳細について説明する。図4は、図3におけるコールドスタート制御の詳細を説明するフローチャートである。また、図5は、本発明の実施の形態におけるコールドスタート制御時のランプ電力の経時的変化を示す図である。なお、図5では、ブレークダウン直後のウォームアップ制御開始時刻を時間0としている。
コールドスタート制御では、まず、制御部8は、所定のランプ最大電力を高圧放電灯5に供給させる(ステップS21)。その際、制御部8では、電流指令値制御部41は、所定のランプ最大電力Wmaxを各時点でのランプ電圧Vで除算して電流指令値Irefを計算する。ただし、電流指令値Irefは、所定の電流最大値Imax以下に限定される。そして、ランプ電流Iが電流指令値Irefとなるように、DC/DCコンバータ1が制御される。
その後、制御部8は、ランプ電圧Vが電力減少開始電圧Vg以上であるか否かを監視する(ステップS22)。高圧放電灯5が温まり、ランプ電圧Vが電力減少開始電圧Vg以上となると、制御部8は、ランプ電力を制御目標として、ランプ電力を降下させる制御を開始する(図5の時刻T0)。
制御部8は、第1の期間(図5の時刻T0から時刻T1までの期間)では、減衰係数Kの値を所定値K1として指数関数的にランプ電力を降下させ(ステップS23)、ランプ電力(あるいはランプ電力目標値)が所定の閾値W1になったら(ステップS24)、その後の第2の期間(図5の時刻T1から時刻T2までの期間)では、減衰係数Kの値を所定値K2(K1>K2)として指数関数的にランプ電力を閾値W2まで降下させる(ステップS25,S26)。ランプ電力(あるいはランプ電力目標値)が閾値W2以下となったら、ウォームアップ制御がコールドスタート制御からランプ電流減少制御へ移行する。
第1の期間、制御部8では、初期値計算部46が、例えば電力減少開始電圧Vgおよびt=0での電流指令値Irefから、ランプ電力目標初期値Woを計算し、電力目標値計算部47は、ランプ電圧Vが電力減少開始電圧Vg以上となった時点からの経過時間tに応じてランプ電力目標値Wを計算する。ランプ電力目標値Wは、例えば式(3)に基づいて導出される。
W=(Wo−Ws)×exp(−K×t)+Ws ・・・(3)
ここで、exp()は指数関数であり、Wsは、ランプの定格電力である。Kは、所定の減衰係数である。なお、第1の期間では、K=K1とされる。
あるいは、ランプ電力目標値Wを離散的に計算する場合には、電力目標値計算部47は、式(4)の漸化式により、各時点でのランプ電力目標値Wを計算してもよい。なお、式(4)は、式(3)の微分式dW/dt=−K×(W−Ws)より導出される。
W(i+1)=W(i)−K×Δt×(W(i)−Ws) ・・・(4)
ただし、W(0)=Wo
ここで、Δtは、ランプ電力目標値Wの更新時間間隔(例えば20ミリ秒)である。なお、Δtが一定値である場合、(K×Δt)を1つの定数としてもよい。また、W(i)は、時刻(Δt×i)でのランプ電力目標値Wである。
そして、電流指令値制御部41は、電力目標値計算部47によるランプ電力目標値Wから検出部7によるランプ電圧の検出値Vを除算して、電流指令値Irefを導出する。
これにより、ランプ電力目標値Wが、時間とともに指数関数的に減衰するように設定され、ランプ電力がそのランプ電力目標値Wとなるようにランプ電流Iが電流指令値Irefに基づいて制御される。
電力目標値計算部47は、ランプ電力(またはランプ電力目標値)が所定の閾値W1以下になると、第2の期間に移行し、ランプ電力目標値の計算に使用する減衰係数Kの値をK1からK2へ変更し、式(3)または式(4)に従ってランプ電力目標値を計算する。ただし、第2の期間では、第1の期間と第2の期間との切り換え時点(時刻T1)をt=0として、ランプ電力目標値Wが計算される。
このようにして、コールドスタート制御が実行される。
次に、上述のホットスタート制御(ステップS6)の詳細について説明する。図6は、図3におけるホットスタート制御の詳細を説明するフローチャートである。また、図7は、本発明の実施の形態におけるホットスタート制御時のランプ電力の経時的変化を示す図である。なお、図7では、ブレークダウン直後のウォームアップ制御開始時刻を時間0としている。
ホットスタート制御では、まず、制御部8は、ブレークダウン直後のランプ電圧Vbdからランプ電流初期値Ioを導出し(ステップS41)、そのランプ電流初期値Ioおよびそのランプ電圧Vbdからランプ電力目標初期値Woを計算する(ステップS42)。そして、制御部8は、減衰係数Kの値を所定値K3として指数関数的にランプ電力を所定の閾値W2まで降下させる(ステップS43,S44)。ランプ電力(あるいはランプ電力目標値)が閾値W2以下となったら、ウォームアップ制御がホットスタート制御からランプ電流減少制御へ移行する。
つまり、制御部8では、初期値計算部46が、ステップS41において、式(1)に従ってランプ電流初期値Ioを導出し、そのランプ電流初期値Ioにランプ電圧Vbdを乗算してランプ電力目標初期値Woを計算する。このとき、初期値計算部46は、ブレークダウン直後のランプ電圧Vbdの変域内で連続関数となる式(1)の一次関数に従って、ランプ電流初期値Ioを導出する。このため、ランプ電力目標初期値Woは、ランプ温度を反映するブレークダウン直後の電圧Vbdに応じた連続値となる。
その後、時間tの経過とともに、電力目標値計算部47は、各時点のランプ電力目標値Wを式(3)または式(4)に従って計算する。ただし、この場合の減衰係数Kの値は、K3とされる(K=K3)。
そして、電流指令値制御部41は、電力目標値計算部47によるランプ電力目標値Wから検出部7によるランプ電圧の検出値Vを除算して、電流指令値Irefを導出する。
これにより、ランプ電力目標値Wが、時間とともに指数関数的に減衰するように設定され、ランプ電力がそのランプ電力目標値Wとなるようにランプ電流Iが電流指令値Irefに基づいて制御される。電力目標値計算部47は、ランプ電力(またはランプ電力目標値)が所定の閾値W2以下になるまで、上述の制御を継続する。
このようにして、ホットスタート制御が実行される。
ここで、上述の式(1),(2)において使用される係数α,βの詳細について説明する。
図8は、本発明の実施の形態におけるランプ定常電圧Vsと係数α,βとの関係の例を示す図である。図8に示すように、ランプ電流初期値Io(ひいてはランプ電力目標初期値Wo)および電力減少開始電圧Vgの計算に使用される係数α,βは、ランプ定常電圧Vsに応じて変更される。係数αは、負値を有し、ランプ定常電圧Vsが減少すると小さく設定される。係数βは、正値を有し、ランプ定常電圧Vsが減少すると大きく設定される。
ランプ定常電圧Vsは、高圧放電灯5の経年変化および製造上のばらつきに起因して変動する。このため、ランプ定常電圧Vsに応じて係数α,βを変更することで、高圧放電灯5の経年変化および製造上のばらつきに対応してランプ電流初期値Io(ひいてはランプ電力目標初期値Wo)および電力減少開始電圧Vgが変更される。つまり、係数α,βは、高圧放電灯5の経年変化および製造上のばらつきを補正するためのパラメータである。
図9は、本発明の実施の形態におけるブレークダウン直後のランプ電圧Vbdとランプ電流初期値Ioとの関係の例を示す図である。図9(A)は、ランプ定常電圧Vsが85ボルトである高圧放電灯5についての図であり、図9(B)は、ランプ定常電圧Vsが110ボルトである高圧放電灯5についての図である。図9に示すランプ電流初期値Ioは、式(1)に従ってランプ電圧Vbdから導出されたものである。つまり、図9のグラフの傾きが係数αに相当し、切片が係数βに相当する。
例えば、高圧放電灯5の定常電圧(定格電力時)が経年変化により85ボルトから110ボルトとなった場合には、ランプ電流初期値Ioの特性は、図9(A)から図9(B)へ変化する。図9(A)と図9(B)とを比較すると、グラフの傾きおよび切片、つまり係数α,βの値が、ランプ定常電圧Vsに応じて変化している。
式(1),(2)によれば、連続関数でランプ電流初期値Io(ひいてはランプ電力目標初期値Wo)および電力減少開始電圧Vgが計算されるため、ホットスタート時のブレークダウン直後のランプ電圧および経年変化による係数α,βの連続的な変化に応じて、ランプ電流初期値Io(ひいてはランプ電力目標初期値Wo)および電力減少開始電圧Vgも連続的に変化する。このため、経年変化などによって高圧放電灯5のブレークダウン直後のランプ電圧Vbdが連続的に変化した場合、ランプ電流初期値Ioおよびランプ電力目標初期値Woも連続的に変化する。これにより、各時点の高圧放電灯5の経年状態に応じたランプ電力目標初期値Woが選択される。
次に、上述のランプ電流減少制御(ステップS7)の詳細について説明する。図10は、図3におけるランプ電流減少制御の詳細を説明するフローチャートである。図11は、本発明の実施の形態におけるランプ電流減少制御時のランプ電流(ランプ電流指令値)の経時的変化を示す図である。
ランプ電流減少制御では、制御部8の電流指令値制御部41は、電流減少周期Tの初期値を設定し(ステップS61)、時間tのカウントを開始し(ステップS62)、経過時間が周期T以上となるまで、時間t=0での電流指令値Irefを維持する(ステップS63,S64)。
そして、経過時間が周期T以上となると、電流指令値制御部41は、電流指令値IrefをΔiだけ減少させて、ランプ電流をΔiだけ減少させる(ステップS65)。この減少幅Δiは、制御部8の最小制御単位とされる。例えば、Δiは2.5ミリアンペア程度とされる。
その後、電流指令値制御部41は、電流減少周期TをΔTだけ増加させる(ステップS66)。この実施の形態では、ΔTは、電流減少周期Tの初期値Toと同一に設定される。したがって、電流減少周期Tは、To、2To、3To、・・・とToずつ増加していく。また、電流減少周期Tの初期値Toは、例えば200ミリ秒に設定される。
そして、電流指令値制御部41は、ランプ電力が所定の閾値W3(W3=WsあるいはW3≒Ws)以下となるまで(ステップS67)、ステップS62〜S66の処理を繰り返し実行する。これにより、図11に示すように、ランプ電流が緩やかに減少していくとともに、ランプ電流減少制御では、ランプ電力目標値を使用せずにランプ電流のみを制御するため、微小電流ずつ確実にランプ電流を減少させていく。これにより、ランプ温度が緩やかに定常温度に収束する際にも、光束の変動を抑制できる。
以上のように、上記実施の形態によれば、検出部7は、ランプ電圧を検出し、制御部8の初期値計算部46は、ブレークダウン後のランプ電力の初期値を検出部7によるブレークダウン直後のランプ電圧に応じた連続値で設定する。制御部8の電流指令値制御部41は、初期値計算部46により設定されたランプ電力の初期値に基づいてブレークダウン後のウォームアップ制御を開始して、ブレークダウン後のランプ電力を経時的に減少制御する。
これにより、ブレークダウン直後のランプ電圧に応じて連続的な値でランプ電力の初期値が決定されるため、ウォームアップ制御時のランプ電力を、その時のランプ温度に応じて適切に制御することができる。
また、上記実施の形態では、同一規格内の高圧放電灯5の個体差に起因するランプ電圧の差異があっても、ランプ電力を制御目標として制御を行っているため、どの個体についてもランプ電力を正確に制御することができる。
特に、上記実施の形態によれば、制御部8のスタート種別判定部43は、検出部7によるブレークダウン直後のランプ電圧に応じて、コールドスタートおよびホットスタートのうちのいずれのウォームアップ制御を行うかを選択し、ホットスタートの際にこの制御を行う。これにより、ホットスタート時に、ブレークダウン直後のランプ電圧に応じて連続的な値でランプ電力の初期値が設定されるため、ホットスタート時のランプ電力を、その時のランプ温度に応じて適切に制御することができる。
また、上記実施の形態によれば、制御部8の初期値計算部46は、検出部7によるブレークダウン直後のランプ電圧Vbdが小さいとブレークダウン後のランプ電流の初期値Ioが大きくなる所定の関数または変換テーブルに基づいて、ブレークダウン直後のランプ電圧Vbdからブレークダウン後のランプ電流の初期値Ioを導出する。
これにより、ブレークダウン直後のランプ電圧の低下に対応してランプ電流の初期値が大きく設定されるため、ウォームアップ制御のランプ電力初期値が適切な大きさになる。
また、上記実施の形態によれば、制御部8の電流指令値制御部41は、定格電力Wsより高い所定の電力値W2まで、ランプ電力を制御目標(制御量)として、ランプ電力を経時的に低下させていく電力減少制御モード(第1のモード)で制御を行い、その後、ランプ電力が定常電力Wsになるまで、ランプ電流を制御目標(制御量)として、ランプ電流Iを段階的に低下させていくランプ電流減少制御モード(第2のモード)で制御を行う。
これにより、オーバーシュートやアンダーシュートを抑制しつつ確実にウォームアップ制御から定常(定格)制御へ移行させることができる。
また、上記実施の形態によれば、制御部8の初期値計算部46は、定常電圧状態でのランプ電圧Vsに応じて、ブレークダウン後のランプ電力の初期値Woを変更する。特に、上記実施の形態では、メモリ45に、前回点灯時の定常状態でのランプ電圧Vsが記憶される。そして、制御部8の初期値計算部46は、メモリ45に記憶されているランプ電圧Vsに応じて、係数α,βを変更することで、ランプ電流初期値Ioひいてはブレークダウン後のランプ電力の初期値Woを変更する。
これにより、定常状態でのランプ電圧Vsに基づき、高圧放電灯5各個体の製造上のばらつきや各時点での経年変化に応じたウォームアップ制御を行うことができる。つまり、高圧放電灯5各個体の製造上のばらつきや各時点での経年変化に応じてランプ電力の初期値が設定されるため、緩やかに経年変化する高圧放電灯の各時点での特性に適合したウォームアップ制御が実行される。
また、経年変化を反映する係数α,βと、ランプ温度を反映するブレークダウン直後のランプ電圧Vbdを変数に含む連続関数で、ランプ電流初期値、ひいてはランプ電力初期値(ランプ電力目標初期値)が設定されるため、高圧放電灯5の経年変化およびランプ温度の両方の状態を正確に反映したランプ電力初期値(ランプ電力目標初期値)が設定される。
なお、上述の各実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、ブレークダウン直後のランプ電圧Vbdとランプ電流初期値Ioとの関係式は式(1)のように1次関数となっているが、2次以上の連続関数でもよい。
また、上記実施の形態では、初期値計算部46がランプ電流初期値Ioを計算し、そのランプ電流初期値Ioからランプ電力目標初期値Woを計算し、電流指令値制御部41が、ランプ電力目標初期値Woからホットスタート開始時の電流指令値Irefを計算しているが、電流指令値制御部41は、初期値計算部46によるランプ電流初期値Ioをホットスタート開始時の電流指令値Irefとしてもよい。
また、上記実施の形態では、メモリ45には、前回点灯時のランプ定常電圧Vsを示す定常電圧データ51が記憶され、ウォームアップ制御時に、前回点灯時のランプ定常電圧Vsから係数α,βおよび電力減少開始電圧Vgが計算されているが、前回点灯時にランプ定常電圧Vsから係数α,βを導出して定常電圧データ51の代わりに係数α,βを示すデータをメモリ45に記憶しておき、ウォームアップ制御時にはそのデータに基づいて、ランプ電流初期値Ioなどを計算するようにしてもよい。同様に、前回点灯時にランプ定常電圧Vsから電力減少開始電圧Vgを導出して電力減少開始電圧Vgを示すデータをメモリ45に記憶しておき、ウォームアップ制御時にはそのデータの示す電圧を電力減少開始電圧Vgとするようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、メモリ45には、前回点灯時のランプ定常電圧Vsを示す定常電圧データ51が記憶されるが、最近の所定点灯回数分のランプ定常電圧Vsを記憶し、記憶されている複数のランプ定常電圧Vsの平均値を、係数α,βを計算する際に使用するランプ定常電圧Vsとしてもよい。
本発明は、例えば、車載用HIDランプの点灯装置に適用可能である。
1 DC/DCコンバータ
3 フルブリッジ回路(インバータ回路)
4 イグナイタ(高圧発生装置)
7 検出部(電圧検出手段)
8 制御部(初期値設定手段、制御手段、制御選択手段)
41 電流指令値制御部(制御手段)
43 スタート種別判定部(制御選択手段)
45 メモリ(記憶手段)
46 初期値計算部(初期値設定手段)
3 フルブリッジ回路(インバータ回路)
4 イグナイタ(高圧発生装置)
7 検出部(電圧検出手段)
8 制御部(初期値設定手段、制御手段、制御選択手段)
41 電流指令値制御部(制御手段)
43 スタート種別判定部(制御選択手段)
45 メモリ(記憶手段)
46 初期値計算部(初期値設定手段)
Claims (4)
- ランプ電圧を検出する電圧検出手段と、
ブレークダウン後のランプ電力の初期値を上記電圧検出手段によるブレークダウン直後のランプ電圧に応じた連続値で設定する初期値設定手段と、
上記初期値設定手段により設定されたランプ電力の初期値に基づいてブレークダウン後のウォームアップ制御を開始して、ブレークダウン後のランプ電力を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。 - ランプ電圧を検出する電圧検出手段と、
上記電圧検出手段によるブレークダウン直後のランプ電圧に応じて、コールドスタートおよびホットスタートのうちのいずれのウォームアップ制御を行うかを選択する制御選択手段と、
上記制御選択手段によりホットスタートのウォームアップ制御が選択された場合に、ブレークダウン後のランプ電力の初期値を上記電圧検出手段によるブレークダウン直後のランプ電圧に応じた連続値で設定する初期値設定手段と、
上記制御選択手段によりホットスタートのウォームアップ制御が選択された場合に、上記初期値設定手段により設定されたランプ電力の初期値に基づいてブレークダウン後のウォームアップ制御を開始して、ブレークダウン後のランプ電力を経時的に減少させる制御手段と、
を備えることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。 - 高圧放電灯へ始動電圧を印加する高圧発生装置と、
直流電源の電圧を昇圧するDC/DCコンバータと、
上記DC/DCコンバータにより昇圧された直流電圧から矩形波を生成し高圧放電灯に印加するインバータ回路と、
ランプ電圧を検出する電圧検出手段と、
上記高圧発生装置を制御して高圧放電灯をブレークダウンさせ、ブレークダウン後のランプ電力の初期値を上記電圧検出手段によるブレークダウン直後のランプ電圧に応じた連続値で設定し、そのランプ電力の初期値に基づいてブレークダウン後のウォームアップ制御を開始して、ブレークダウン後のランプ電力を経時的に制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。 - 高圧発生装置により高圧放電灯をブレークダウンさせるステップと、
ブレークダウン直後のランプ電圧を検出するステップと、
ブレークダウン後のランプ電力の初期値をブレークダウン直後のランプ電圧に応じた連続値で設定するステップと、
そのランプ電力の初期値に基づいてブレークダウン後のウォームアップ制御を開始して、ブレークダウン後のランプ電力を経時的に制御するステップと、
を備えることを特徴とする高圧放電灯の点灯制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004254223A JP2006073310A (ja) | 2004-09-01 | 2004-09-01 | 高圧放電灯点灯装置、および高圧放電灯の点灯制御方法 |
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ID=36153713
Family Applications (1)
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JP2004254223A Pending JP2006073310A (ja) | 2004-09-01 | 2004-09-01 | 高圧放電灯点灯装置、および高圧放電灯の点灯制御方法 |
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Country | Link |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009081137A (ja) * | 2007-09-25 | 2009-04-16 | Osram Sylvania Inc | 音響共鳴周波数における電力変調によるメタルハライドランプの高速立ち上げ方法およびバラスト |
JP2009081139A (ja) * | 2007-09-25 | 2009-04-16 | Osram Sylvania Inc | メタルハライドランプの立ち上がり期間の制御方法および安定化回路 |
JP2016051628A (ja) * | 2014-09-01 | 2016-04-11 | セイコーエプソン株式会社 | 放電灯駆動装置、光源装置、プロジェクター、および放電灯駆動方法 |
US10542612B2 (en) | 2008-11-07 | 2020-01-21 | Lumileds Llc | Device and method for providing power to gas discharge lamp |
US11265978B2 (en) | 2017-09-28 | 2022-03-01 | Sansha Electric Manufacturing Co., Ltd. | Discharge lamp lighting control apparatus and lamp current supply method |
-
2004
- 2004-09-01 JP JP2004254223A patent/JP2006073310A/ja active Pending
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