JP2006073014A - 製造職場の評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造職場において一連の製造作業によって製造される製品の作業不良率等の品質を評価推定できる方法を提供する。
【解決手段】職場評価用データベースを予め作成して記憶準備しておく職場データベース準備過程と、該準備された職場評価用データベースから、入力された製造職場における各職場条件不良影響項目についての職場水準レベルに対応する不良発生度指標を抽出し、これを所望の複数の職場条件不良影響項目に亘って総計して製造職場における基準製造作業に対する不良の起こし易さを評価推定して職場指標として製品評価用データベースに格納する職場評価過程と、製造職場における職場指標を用いて、複数の製造作業によって製造される製品としての作業不良率を示す品質を評価推定する製品評価過程とを有する。

Description

本発明は、家電品、OA製品など、部品を組立または加工して製造する製造職場における製造職場の不良の起こし易さ(実力)と、職場環境のうち不良発生の原因となる不良原因項目の改善余地を評価する製造職場の評価方法に関する。
従来技術は、実際に起こった不良現象や故障現象から、その発生原因を推定する技術が主である。このように製造段階で発生した不良現象内容から不良の原因を推定する技術の公知例としては、特許文献1や特許文献2がある。特許文献1には、ワークの検査を行った後の適・不適項目の組合せに対応させて不良原因を設定し、これら適・不適項目の組合せと不良原因との相関度合を、不良原因の手直しの結果に基いて評価し、適・不適項目の組合せに対応する不良原因のうち相関度合を基準に不良原因を推定して不良原因を手直しによって解消させるワークの手直し方法が記載されている。従来技術2には、電子部品を実装するための印刷・装着・半田付けの各工程において入力された品質結果をプリント基板別に比較し、各工程間に関連して不良が起こる可能性を示す品質不良関連規則を参照して最終不良に対する各工程の影響度を算出して予測する実装工程不良要因分析方法が記載されている。
また、同様の手法を故障診断に用いた例としては、特許文献3や特許文献4がある。特許文献3には、各不具合事象ごとに、不具合事象の状況を表わす現象群とその不具合事象を発生させる原因群を対比して、各現象ごとに関連する原因に対する関連の度合を示す関連値を定めた関連表を作成し、不具合事象に付随して発生した現象を求め、関連表の各原因について、求めた現象に対する関連値に所定の方法で重み付けした値を積算した積算値を算出し、この積算値の最大となる原因を不具合現象の原因とする不具合事象の原因推定方法が記載されている。従来技術4には、故障原因と不具合現象とを一義的に記述した知識データを利用して不具合現象を探究して仮説を生成し、次いで不具合現象と故障原因との因果関係を理論的に分析して構成した知識データを利用して、上記仮説を検証する故障診断装置が記載されている。
上記特許文献1、2、3、4は、いずれも、不良現象や故障現象が起きた時に、実際に起きた現象の内容を基に、その手直しや修理を迅速に的確に行うためのものであり、過去の事象に基づいて直接的原因を推定する技術である。
一方、実際に不良や故障が起きる前に、製造する製品の品質評価を行う手法としては、主に製品の設計段階で用いられるFMEA(Failure Mode Effect Analysis)(非特許文献1に記載されている。)が知られている。これは評価者自身が「製品を構成する部品個々の起き得る故障現象」を推定し、各部品に対する故障現象を表形式にまとめるものである。これにより、評価者自身が「それがおきた場合、製品にはどのような影響を及ぼすか」を推定をすることが可能となり、抜けのない品質設計が可能となる。
また、FMECA(Failure Mode、Effect & Criticalty Analysis)のように、FMEAにおいて、評価者が推定した個々の部品の故障現象の起きる確率(故障率)を与え、更にその個々の部品の故障によって起こると推定される製品故障の重要度を与え、部品個々の不良や故障の重要度を推察する手法もある。
また、工場の製造する製品の品質の高さのレベルを評価するものとしては、一般に外注工場審査のために種々の企業で作成している外注工場審査チェックシートが知られている。その他、工場の生産性を評価するものとして、「工場診断装置」(特許文献5)や、「実装工場診断システム」(特許文献6)などが知られている。
特開平1-167631号公報 特開平6-196900号公報 特開平7-13617号公報 特開平7-271587号公報 特開平9−62309号公報 特開平10−79599号公報 日科技連信頼性工学シリーズ7「FMEA、FTAの活用」
しかし、上記した過去の事象に基づいて直接的原因を推定する技術、FMEAおよびFMECAは、いずれも実際に起きうる故障現象の大部分を把握する必要があるため、その製品の有する不良となるポテンシャルを精度良く推定することは出来ない。
従って、現状では検討漏れによる製造不良が多数起き、品質低下の一要因となっている。
また、外注工場審査チェックシートでは、評価対象の工場の開発、製造、品質保証などの体制やシステムの良さを評価するものではあるが、その評価結果から該評価対象の工場の不良発生度を定量的に評価することはできない。また、上記工場の生産性を評価する従来技術5、6では、製造職場の有する不良発生度合いを評価することはできない。
このように、製造職場に関するいずれの従来技術も製造職場の不良発生度を定量的に評価することに対して十分ではない。例えば、二つの工場の評価をして、どちらの工場がどれだけ不良発生度が高いかといったことを評価するのは難しい。
本発明の目的は、上記課題を解決すべく、設計段階や製造工程計画段階等の製造前の段階で、その製品を製造する予定の製造職場(工場も含む)において組立または加工等の製造作業を行った場合における製造職場の不良の起こし易さを評価推定して、その製造職場において一連の製造作業によって製造される製品の作業不良率等の品質を評価推定できるようにした製品の品質評価方法及びその装置並びに記録媒体を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、設計段階や製造工程計画段階等の製造前の段階で、その製品を製造する予定の製造職場(工場も含む)において組立等の製造作業を行った場合における製造職場の不良の起こし易さを評価推定できるようにした製造職場の不良の起こし易さ評価方法及びその装置並びに記録媒体を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、予め設定された複数の職場条件不良影響項目と該各職場条件不良影響項目について少なくとも基準職場水準レベルにおける基準製造作業に対する不良発生度指標との対応関係を示す職場評価用データベースを予め作成して記憶準備しておく職場データベース準備過程と、該職場データベース準備過程で準備された職場評価用データベースから、入力された評価対象の製造職場における各職場条件不良影響項目についての職場水準レベルに対応する前記不良発生度指標を抽出し、この抽出された不良発生度指標を所望の複数の職場条件不良影響項目に亘って総計して評価対象の製造職場における基準製造作業に対する不良発生度を示す指標を算出することにより評価対象の製造職場における不良の起こし易さ(不良率)を評価推定する職場評価過程とを有することを特徴とする製造職場の不良の起こし易さ評価方法およびその装置である。
また、本発明は、前記製造職場の不良の起こし易さ評価方法およびその装置において、評価対象の製造職場における前記各職場条件不良影響項目についての少なくとも職場水準レベルを入力する職場水準入力過程を有することを特徴とする。
また、本発明は、前記製造職場の不良の起こし易さ評価方法およびその装置における職場データベース準備過程において、前記職場評価用データベースとして、予め設定された作業者、製造設備、製造条件、製造物理的環境、およびマネージメントに関する職場条件不良影響項目と該各職場条件不良影響項目について少なくとも基準職場水準レベルにおける基準製造作業に対する不良発生抑制力となる不良作り込み指標、不良発生時対処力となる不良対処時間度合指標、および不良検出力となる不良摘出指標との対応関係を示すデータベースであることを特徴とする。
また、本発明は、前記製造職場の不良の起こし易さ評価方法およびその装置における職場評価過程において、抽出された3つの指標を合計して各職場条件不良影響項目についての不良発生度を示す指標を算出し、この算出された不良発生度を示す指標を所望の多数の職場条件不良影響項目に亘って総計して評価対象の製造職場における基準製造作業に対する不良発生度を示す指標を算出することを特徴とする。
また、本発明は、前記製造職場の不良の起こし易さ評価方法およびその装置における職場評価過程において、職場条件不良影響項目間における相対的重み付けをすることを特徴とする。
また、本発明は、前記製造職場の不良の起こし易さ評価方法およびその装置における職場データベース準備過程において、作業者、製造設備、製造条件、製造物理的環境、およびマネージメントに関する職場条件不良影響項目が、作業者、製造設備、製造条件、製造物理的環境、およびマネージメントの各々において複数の項目に細分類されることを特徴とする。
また、本発明は、前記製造職場の不良の起こし易さ評価方法およびその装置において、更に、前記職場評価過程で評価推定された結果(職場の不良の起こし易さ指標、評価カテゴリ別職場水準評価結果、改善アドバイス等)を出力する出力過程を有することを特徴とする。
また、本発明は、予め設定された複数の職場条件不良影響項目と該各職場条件不良影響項目について少なくとも基準職場水準レベルにおける基準製造作業に対する不良発生度指標との対応関係を示す職場評価用データベースを予め作成して記憶準備しておく職場データベース準備過程と、該職場データベース準備過程で準備された職場評価用データベースから、入力された製造職場における各職場条件不良影響項目についての職場水準レベルに対応する前記不良発生度指標を抽出し、この抽出された不良発生度指標を所望の複数の職場条件不良影響項目に亘って総計して製造職場における基準製造作業(組立作業の場合最も単純な下移動作業となる。)に対する不良発生度を示す指標を算出することにより製造職場における基準製造作業に対する不良の起こし易さ(職場補正定数(職場不良率))を評価推定して職場指標として製品評価用データベースに格納する職場評価過程と、該職場評価過程で製品評価用データベースに格納された製造職場における職場指標を用いて、該製造職場において複数の製造作業によって製造される製品としての作業不良率を示す品質を評価推定する製品評価過程とを有することを特徴とする製品の品質評価方法およびその装置である。
また、本発明は、前記製品の品質評価方法およびその装置において、更に、複数の互いに異なる標準製造動作の各々における不良率を示す指標と各標準製造動作をさせる際の部品の性質に基づく補正指標とを予め製品評価用データベースに格納準備しておく製品データベース準備過程と、製品を製造させるための複数の製造作業に亘って各製造作業における部品の性質も含めて標準製造動作を入力する製品入力過程とを有し、前記製品評価過程において、該製品入力過程で入力された各製造作業における部品の性質も含む標準製造動作を基に前記製品データベース準備過程において準備された製品評価用データベースから不良率を示す指標および補正指標(補正係数)を抽出し、この抽出された不良率を示す指標を、前記抽出された補正指標で補正し、この補正された不良率を示す指標を複数の製造作業に亘って総合し、この総合された不良率を示す指標または前記抽出された個別の不良率を示す指標を前記職場評価過程で格納された職場指標(職場補正定数)で補正して前記製品としての作業不良率を示す品質を評価推定することを特徴とする。
また、本発明は、前記製造職場の不良の起こし易さ評価方法または前記製品の品質評価方法を実行するプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体である。
以上説明したように、前記構成によれば、製品製造時の不良の発生度は、製品の製造構造条件と、該製品の製造を行う製造職場における職場条件によって決まることになる。
特に、人間が組付または加工等の製造作業動作を確実に行えない確率(以下、不確実度と称す)に影響を与える因子に関する情報を基に、組立または加工等による不良率の推定値を算出することとした。人間が製造作業動作を確実に行えない確率(以下、不確実度と称す)に影響を与える因子とは、製品構造がもつ製造作業の難しさと、職場環境の大きく2種類の因子がある。
そこで、本発明では、まず第一に、評価対象製品の構造条件によって、どの程度製品の不良率が高くなるかを、製品製造の際の製造作業の動作内容の情報と、製造対象の部品の性質に関する情報とを基に推定し、第二に、該製品を製造する職場の職場環境条件によって、どの程度製造不良率が高くなるかを、不良発生原因となる1以上の職場環境項目に関して該職場がどのような水準状態であるかを示す情報を基に推定し、更に、上記第一、および第二の推定結果を基に、製品を製造職場で製造したときの不良率を推定することとした。
前記評価対象製品の構造条件によって、どの程度製造不良率が高くなるかを推定する方法は、具体的には、製造作業(組立の場合部品組付作業)の動作内容の情報と、部品の性質に関する情報とを基に製品不良率の推定値を算出することとした。
また、組立の場合、部品組付作業の動作内容を表現するために必要な動作種類を決定し(下移動動作、横移動動作、等;標準組付動作と称す)、該決定した標準組付動作毎に、予め定めた「ある作業者条件、ある部品条件、ある作業職場条件」(基準条件と称す)の下で該標準組付動作を行う場合にその標準組付動作を確実に行うことの出来ない確率の大小を示す数値(標準組付動作別不良率係数と称す)を設定することとした。また、評価対象をこの予め設定した標準組付動作要素の組み合わせで表現することで、ユーザインタフェースの使い勝手を向上させた。また、更に組立不良率の推定精度を高くするために、前記した部品組付作業の組付動作内容を表現した標準組付動作要素に加えて、その組付動作の不確実度に影響を与える部品(組付部品および被組付品)の性質を以下に示す部品条件補正因子で表現し、該表現された部品条件補正因子を基に組立不良率の推定値を算出する。すなわち、部品の持つ性質のうちで人間の行う組付作業動作の不確実度に影響を与える因子(以下、部品条件補正因子と称す)を決定し、該決定した各影響因子毎にその影響因子の組付動作への影響度合いを示す数値(以下、部品条件補正係数と称す)を決定しておき、組立不良率推定の対象の部品組付作業に関し、組付動作内容を前記標準組付動作の組み合わせで表現するのに加えて、上記予め設定した部品条件補正因子の中から当該の部品組付作業の部品の持つ性質に当てはまるものを選び出して表現する。
本発明によれば、設計段階や製造工程計画段階等の製造前の段階で、その製品を製造する予定の製造職場(工場も含む)において組立または加工等の製造作業を行った場合における製造職場の不良の起こし易さを評価推定して、その製造職場において一連の製造作業によって製造される製品の作業不良率等の品質を高精度で評価推定することができ、その結果、設計・製造・品質保証の各部門で不良発生防止・不良摘出活動が的確にでき、出荷製品の信頼性を大幅に高めることができる効果を奏する。
また、本発明によれば、製品設計段階、製造工程計画段階、等の製品生産前に、その製品の製造作業毎に不良率の推定値を高精度に推定できるので、不良率係数の高い製造作業を容易に摘出でき、その結果、それらを改良を施すことで、効率良く効果的に製品の不良率を低減でき、信頼性の高い製品設計、製造が可能となる。
また、本発明によれば、設計段階や製造工程計画段階等の製造前の段階で、その製品を製造する予定の製造職場(工場も含む)において組立等の製造作業を行った場合における製造職場の不良の起こし易さを高い精度で評価推定することができ、予め製造職場の改善を図ることができる効果を奏する。
以下、本発明に係る製造職場の評価の実施の形態について図面を用いて説明する。
本発明に係る製造職場の評価手法を用いて定量評価することによって、不良の実績データが無くとも職場の不良の起こし易さ(不良発生度:不良発生率)を推定できることにある。即ち、本発明は、製造職場の評価手法を用いて定量評価すれば、不良の実績データとほぼ一致することを見出したことにある。
製造職場の不良起こし易さ(不良発生度)、即ち製造職場の実力としては、[不良発生抑制力]×[不良発生時対処力]×[不良検出力]で表わすことができる。
[不良発生抑制力]は、不良品を製造しないという職場の力であり、図1において不良作り込み度=(ab)/(AB)で表わすことが可能となる。[不良発生時対処力]は、不良品が発生してしまったとき、不良対処時間をできるだけ短くして不良品を発生しないようにする職場の力であり、図1において不良発生時から対処完了時までの間の不良対処時間度合で表わすことが可能となる。[不良検出力]は、製造職場からその後工程の職場に不良品を送り込まないように不良品を検出(摘出)できる職場の力であり、図1において不良摘出度=(ab')/(ab)で表わすことが可能となる。
そこで、基準の製造作業(組立作業の場合、基準組立作業は例えば最も単純な下移動作業とする。)に対する[不良発生抑制力]×[不良発生時対処力]×[不良検出力]を算出することによって、製造職場の実力を評価することが可能となる。
ところで、製造職場は、製造作業を行う作業者、該作業者を監督(マネージメント)する監督者、製造作業に使用する工具・治具や製造ライン設備等の製造設備、および作業者等が存在する気温、湿度、明るさ、騒音などの職場環境で形成される。従って、製造職場における不良発生要因(不良発生カテゴリ)としては、製造作業者に関するもの、製造設備に関するもの、製造ラインスピードや生産ロット数/単位時間等の製造条件に関するもの、製造物理的環境に関するもの、および製造職場のマネージメントに関するもの等に分類されることが我々の研究から明らかになった。
しかしながら、これら製造職場における不良発生要因と、[不良発生抑制力である不良作り込み度]、[不良発生時対処力である不良対処時間度合]、[不良検出力である不良摘出度]との対応を取ることができない。そこで、[不良発生抑制力である不良作り込み度]、[不良発生時対処力である不良対処時間度合]、[不良検出力である不良摘出度]との対応を取ることができる職場条件不良影響項目に細分類する必要がある。
製造作業者に関する細分類された職場条件不良影響項目(評価要素)としては、製造作業者の出勤率、製造作業者の性質や能力、製造作業者の作業熟練度、製造作業者への作業指示体制等がある。
製造設備に関する細分類された職場条件不良影響項目(評価要素)としては、設備の性能や信頼性、設備についての保守を含む管理体制、設備に対する担当者の決定度合等がある。
製造条件に関する細分類された職場条件不良影響項目(評価要素)としては、製造ラインスピード、生産ロット数/単位時間等の生産形態がある。
製造物理的環境に関する細分類された職場条件不良影響項目としては、気温、湿度、明るさ、騒音等の物理的環境がある。
製造職場のマネージメントに関する細分類された職場条件不良影響項目(評価要素)としては、作業者への教育・訓練、作業者への作業指示・配分、不良発生時対処方法、作業チェック方法等がある。
以上説明したように、細分類された職場条件不良影響項目(評価要素)を設定することによって、図2に矢印で示すように、[不良作り込み度]、[不良対処時間度合]、[不良摘出度]との相関をとることが可能となり、予め、これら各項目毎に、基準製造作業(組立作業の場合、基準組立作業は例えば最も単純な下移動作業とする。)に対する基準レベル(例えば最も不良を発生しない高いレベル)における不良発生度係数である不良作り込み係数、不良摘出度係数、不良対処時間係数、および項目間相対的重み係数からなる職場評価用データベース4a1(図3に示す。)を用意しておくことによって、製造職場の不良起こし易さ(不良発生度)、即ち製造職場の実力を推定することが可能となる。即ち、細分類された職場条件不良影響項目を設定することによって、これら各項目毎に、基準製造作業に対する[不良作り込み度]、[不良対処時間度合]、[不良摘出度]との相関を示す基準レベルにおける不良発生度係数である不良作り込み係数、不良摘出度係数、不良対処時間係数、および項目間相対的重み係数を決めておくことが可能となる。なお、項目間相対的重み係数は、不良発生度係数の中に盛り込むことも可能である。
なお、職場評価用データベースの作り方として、代表する製造職場において実測される職場条件不良影響項目毎のレベルに応じた基準製造作業に対する不良発生度度である不良作り込み度、不良摘出度、および不良対処時間度合を基に、職場条件不良影響項目毎の基準レベルにおける不良発生度係数である不良作り込み係数、不良摘出度係数、不良対処時間係数、および項目間相対的重み係数を算出すればよい。当然、代表する製造職場における不良起こし易さ(不良発生度)、即ち実力を示す不良発生度合計、および職場不良率も実測されることになる。
このように、代表する製造職場における実測値に基いて職場評価用データベースを作って用意しておくことによって、様々な製造職場において職場条件不良影響項目毎のレベルを入力するだけでその製造職場における実力(不良発生度合計、および職場不良率)を評価推定することが可能となる。これも、代表する製造職場以外の複数の製造職場において実測値と推定値とがほぼ一致することが発明者等によって確認できているからである。
以上説明したように、様々な製造職場において職場条件不良影響項目毎のレベルを入力するだけでその製造職場における実力(不良発生度合計、および職場不良率)を評価推定することが可能となり、この推定された製造職場の実力を図3に示す製品構造評価用データベース(作業対象評価用データベース)4b1内の職場定数(各製造職場の製造作業の信頼性の実力を示す指標)として登録することによって、特開平10−334151号公報に記載されているようにその製造職場において製造(例えば組立)する製品の不良率を推定することが可能となる。
次に、本発明に係る様々な製造職場において職場条件不良影響項目毎のレベルを入力するだけでその製造職場における実力(不良発生度合計、および職場不良率)を評価推定する方法の実施例について説明する。
図3は、本発明に係る製造職場における実力(不良発生度合計、および職場不良率)を評価推定する職場評価部10aおよびその製造職場における製品もしくは製品の部分品を製造する際の不良率を推定する製品評価部(製造作業対象評価部)10bの一実施例を示す構成図である。以下は、製造として組立して製品を製造する場合について説明する。なお、製造職場における製品もしくは製品の部分品を製造する際の不良率を推定する製品評価部10bについては、特開平10−334151号公報に記載されているため、簡単に説明する。
本発明に係る評価装置10は、バス35に接続されたCPU32、所定のプログラムを記憶したROM31、および各種データを一時記憶するRAM33等で構成される計算手段3と、該計算手段3にインターフェース34を介して接続された入力手段1、表示手段2、記憶装置4、および出力手段5とから構成される。入力手段1は、部品の組付作業時の組付動作の情報1b1、組付部品及び被組付品の性質情報1b2、チェック工程有無の情報1b3、および製造職場名の情報1b4、並びに製造職場を評価する時の製造職場条件情報1a等を入力することができるように、キーボードやマウスや記録媒体やネットワーク等から構成される。表示手段2は、入力手段1で各種の情報を入力するための入力用画面を表示したり、製造職場の評価結果(診断結果および改善アドバイス等)を表示したり、製品構造(製造作業対象)の評価結果(製品の不良率、不良現象、および製造コスト等)を表示したりすることができるように構成される。記憶装置4は、製造職場評価用データベース4a1、製造職場評価用計算プログラム4a2、および製造職場評価用入出力制御プログラム4a3を格納した製造職場評価用記憶部分4aと、製品構造評価用データベース4b1、製品構造評価用計算プログラム4b2、および製品構造評価用入出力制御プログラム4b3を格納した製品構造評価用記憶部分4bとで構成される。出力手段5は、製造職場の評価結果や製品構造の評価結果を出力できるように、表示手段2とは別に設けられた記録媒体やネットワーク等で構成される。更に、評価装置10は、設計システム20をネットワークまたは記録媒体等で接続し、製造する製品の設計データを入力できるように構成される。
以上説明したように、本発明に係る評価装置10は、機能的には、大きく、製造職場の有する不良発生度を評価処理する職場評価部10a(図5に示す。)と、製造職場で製造する製品の不良発生度評価をする製品評価部10b(図13に示す。)とから構成されている。ところで、職場評価部10aだけで、職場評価を行うことができるが、機能的に、製品評価部10bとつないで、職場評価部10aによる製造職場の不良発生度の評価情報と、製品評価部10bによる製品の不良発生度評価とを用いることによって、ある製品をある製造職場で製造したときの具体的な不良率を推定することが可能となる。
本発明に係る評価装置10は、上記した様々な製造職場条件の中から、特に不良発生度に影響のある条件項目(職場条件不良影響項目)を多数選定して、該選定した職場条件不良影響項目毎に、該職場条件の基準レベルに対して、製造職場の有する不良発生度にどの程度影響するのか、その影響する不良発生度の大きさを示す値(「不良作り込み係数」、「不良摘出度係数」、「不良対処時間係数」からなる「不良発生度係数」および「項目間相対的重み係数」)を定めて職場評価用データベース4a1として記憶しておき、そして、計算手段3は、入力手段1によって入力された様々な職場条件の中から多数の職場条件不良影響項目の各々に対する評価対象の職場はどの程度のレベルであるかの情報を基に、各々の職場条件不良影響項目の当該職場の基準レベルに対して設定されている「不良発生度係数」および「項目間相対的重み係数」を読み出して、該読み出した各「不良発生度係数」および「項目間相対的重み係数」により、多数の職場条件不良影響項目に亘る評価対象製造職場の不良発生度および不良率を計算し、記憶装置4の製品構造評価用データベース4b1の職場定数の領域に登録する。
予め、記憶装置4の職場評価用記憶部分4aの職場評価用データベース4a1としては、図4に示すように、製造職場における不良発生要因(不良発生カテゴリ)の情報60と、該不良発生要因を細分類した職場条件不良影響項目の内容を記述する情報(複数の職場水準(レベル)毎の職場状態を記述する情報63も含む)62、63と、各職場条件不良影響項目に対して設定された基準の製造作業に対する基準レベル(例えばレベル1)における「不良作り込み係数」65a、「不良摘出度係数」65b、「不良対処時間係数」65cからなる「不良発生度係数」65および「項目間相対的重み係数」64の情報と、製造職場における少なくとも不良発生要因毎、もしくは細分類した職場条件不良影響項目毎に不良発生度が著しく悪い場合の改善(対策)アドバイス等を情報66から構成されたものが用意されている。
図4に示す例では、評価カテゴリ1(製造作業者)に関する細分類された職場条件不良影響項目(No.1)としては、製造作業者の出勤率を示し、評価カテゴリ2(製造設備)に関する細分類された職場条件不良影響項目(No.8)としては、設備の担当者の決定を示し、評価カテゴリ4(製造物理的環境)に関する細分類された職場条件不良影響項目(No.13)としては、明るさ(照度)を示している。
そして、各職場条件不良影響項目62に対して基準レベル(例えばレベル1(レベルが高い))を基準にして複数のレベル(職場水準)63が設定される。例えば、職場条件不良影響項目「出勤率」に対しては、レベル1(レベルが高い)が「出勤率97%以上」、レベル2(中)が「出勤率90%以上97%未満」、レベル3(低い)が「出勤率90%未満」というように3つの職場水準が設定される。例えば、職場条件不良影響項目「設備の担当者」に対しては、レベル1が「すべてきまっている」、レベル2が「決まっている(全設備の90%以上)」、レベル3が「決まっている(全設備90%未満)」というように3つの職場水準が設定される。例えば、職場条件不良影響項目「照度(L)」に対しては、レベル1が「L≧1000lx」、レベル2が「1000lx>L≧600lx」、レベル3が「600lx>L」というように3つの職場水準が設定されている。このように、図4の例では各職場条件不良影響項目毎の職場水準63をレベル1〜3の3段階に設定しており、レベル1が最も不良が起きにくい職場状態に該当し、レベル3が最も不良が起きやすい職場状況に該当し、レベル2はレベル1とレベル3の中間レベルの不良の起こし易さをもつ職場状態に該当する。設定する職場水準は少なくとも、その職場状態に該当するか否かを示すための2水準は必要であるが、上限は特に無い。水準数が多くなると、評価精度が向上できる長所はあるが、逆に入力時の選択肢が増え、入力の手間は増えることになる。
更に、各職場条件不良影響項目62に対して設定された基準の製造作業(組立作業の場合、基準組立作業は例えば最も単純な下移動作業とする。)に対する基準職場水準レベル(例えばレベル1)における「不良作り込み係数」65a、「不良摘出度係数」65b、「不良対処時間係数」65cからなる「不良発生度係数」65および「項目間相対的重み係数」64が設定されている。例えば、職場条件不良影響項目「出勤率」に対しては、「不良作り込み係数」が「3」、「不良摘出度係数」が「1」、「不良対処時間係数」が「2」からなる「不良発生度係数」65および「項目間相対的重み係数」が「2」として設定されている。職場条件不良影響項目「設備の担当者」に対しては、「不良作り込み係数」が「2」、「不良摘出度係数」が「2」、「不良対処時間係数」が「1」からなる「不良発生度係数」65および「項目間相対的重み係数」が「1」として設定されている。職場条件不良影響項目「照度(L)」に対しては、「不良作り込み係数」が「2」、「不良摘出度係数」が「2」、「不良対処時間係数」が「0」からなる「不良発生度係数」65および「項目間相対的重み係数」が「1」として設定されている。ここで、項目間相対的重み係数が「2」であることは、他の項目に比べて「不良発生度」が2倍であることを意味する。不良作り込み係数、不良摘出度係数、不良対処時間係数が「2」または「3」であることは、「1」に比べて2倍、3倍であることを意味する。また、不良作り込み係数、不良摘出度係数、不良対処時間係数が「0」であることは、無関係であることを意味する。これら係数は、図4においては判り易く全て整数で示しているが、整数で示す必要はない。
更に、製造職場における少なくとも不良発生要因(評価カテゴリ)毎、もしくは細分類した職場条件不良影響項目毎に不良発生度が著しく悪い場合の改善(対策)アドバイス66やコメント67が不良発生度の悪さのレベル2、3に応じて短期的対策案と長期的対策案が設定されている。
次に、職場評価部10aを用いて製造職場における実力(不良発生度合計、および職場不良率)を評価推定する処理フローについて、図6を用いて説明する。 まず、評価しようとする製造職場における製造職場条件情報1aを、入力手段1を用いて入力する(ステップ100a〜100h)。具体的には、各職場条件不良影響項目に対して、該当する職場の水準を選択して入力する。
即ち、評価者(例えば製造職場の監督者)などによって本評価装置が起動されると、まず、計算手段3は、図7に示すような「新規入力」51aか、「既登録ファイル開く」51bのか、どちらかを選択させる画面51を表示手段2に表示する(ステップS100a)。既登録ファイルを開く場合は、一旦評価された製造職場を参照して新たな製造職場を評価する場合や一旦評価した製造職場について再度評価しなおす場合に使用する。
評価者が、「新規入力」51aを選択した場合(ステップS100b)、その情報を計算手段3が認知して、図8に示す入力画面70を表示手段2に表示する(ステップS100c)。なお、評価者が、「既存ファイルを開く」51bを選択した場合(ステップS100b)、図7(b)に示すファイル指定画面52が表示され(ステップS100f)、ファイル名を指定することによってファイル指定情報が受付され(ステップS100g)、該当ファイル(入力画面70に既入力情報を反映して)が開くことになる(ステップS100h)。
入力情報となる質問項目75、回答選択肢76は、記憶装置4の職場評価用記憶部分4aに記憶されている評価カテゴリ毎の各職場条件不良影響項目の情報62と、各職場条件不良影響項目に対してレベル分けして記憶された職場水準項目の情報63とを読み出して、入力画面70上に表示される。こうすることで、評価するべき項目や職場水準の設定の変更は、記憶装置4に記憶されている情報を変更するだけで良いので、評価装置の保守、改良が容易である。
次いで、評価者が入力画面70および入力手段1を用いて評価しようとする評価対象職場の情報を入力することによって計算手段3は該情報を受け付けて例えばRAM33に一時記憶される(ステップS100e)。まず、評価しようとする評価対象職場名「製造職場X」を入力する。そして、評価カテゴリ毎の質問項目(職場条件不良影響項目62)75の各々について補足説明のボタン75aを押すことによって別ウインドウとして得られる質問項目を定義した文書を参照しながら、回答76におけるどの職場水準レベルか76a〜76cを指定することによって入力される。即ち、質問項目すなわち各職場条件不良影響項目毎に、3つの回答選択肢(すなわち3つの水準の職場状態)が予め表示されており、評価対象職場の職場条件に該当するもののラジオボタンをマウスでクリックしていくだけで入力することが可能となる。このように入力は、キーボードやマウスなどによる入力手段1からの入力の他、コンピュータネットワークを通じて他の記憶装置に記憶されている職場情報を取り込むようにしてもよい。なお、フレキシブルディスクなどの記憶媒体を介して、計算手段3に入力することも可能である。必要に応じて、評価に必要な情報を検索でき読み出せるように構成すれば良い。
評価者の入力終了後、計算手段3であるCPU32は、評価計算実行指示が与えられたのを認知し、RAM33等に入力されて記憶された職場条件情報に基づき、記憶装置4の職場評価用記憶部分4aより各職場条件不良影響項目に対して設定された基準の製造作業に対する基準職場水準レベルにおける「不良作り込み係数」65a、「不良摘出度係数」65b、「不良対処時間係数」65cからなる「不良発生度係数」65および「項目間相対的重み係数」64の情報を読み出し、RAM33に一時記憶する(ステップS110)。
図5に示す職場評価部(CPU32を有する計算手段3)10aにおける判定部51は、入力手段1によって各職場条件不良影響項目毎に入力された職場水準レベル情報を判定し、職場条件不良影響項目を示す番号の情報と、職場水準レベルを示す情報を検索キーとして、記憶装置4の職場評価用記憶部分4aより該当する「不良発生度係数」65および「項目間相対的重み係数」64の情報を検索し読み出し、RAM33に一時記憶していく。これを、全ての評価するべき職場条件不良影響項目に関して繰り返して行う。
図8に示す入力情報を用いて説明する。職場条件不良影響項目が、「出勤率」に対して職場水準レベル「2」、「設備の担当者」に対して職場水準レベル「3」、「照度」に対して職場水準レベル「1」で入力されている。この入力より、本職場評価部10aにおけるCPU32は、職場条件不良影響項目を示す番号が「1」、「8」、「13」の項目に対しては、「レベル2」、「レベル3」、「レベル1」の水準であると判断し、これらの職場条件不良影響項目を示す番号情報「1」、「8」、「13」と職場水準レベルを示す情報「レベル2」、「レベル3」、「レベル1」の2つの情報を検索キーとして、それに該当する基準職場水準レベルに対する職場水準レベルの係数(不良発生度係数)、「不良作り込み係数」65a、「不良摘出度係数」65b、「不良対処時間係数」65cからなる「不良発生度係数」65および「項目間相対的重み係数」64の情報を、記憶装置4の職場評価用記憶部分4aに記憶されている不良発生度係数データベースから検索して、RAM33に記憶する。図4に示すデータベースの場合、基準職場水準レベルに対する職場水準レベルの係数(不良発生度係数)は、職場水準レベルに対応させている。
次に、計算手段3のCPU32(図5に示す職場条件項目別影響度算出部52)は、図9に示す如く、ステップS121aにおいて、職場条件不良影響項目の番号iが指定されることによって、職場評価用記憶部分4aに記憶された職場評価用計算プログラムを用いて、RAM33に記憶された製造職場Xにおける職場条件不良影響項目毎の基準職場水準レベルに対する職場水準レベルの係数(不良発生度係数)(図4においては職場水準レベルで示している。)、「不良作り込み係数」65a、「不良摘出度係数」65b、「不良対処時間係数」65cからなる「不良発生度係数」65および「項目間相対的重み係数」64の情報に基いて、職場条件不良影響項目毎の不良発生度92(「不良作り込み度」92a(ステップS121b)、「不良摘出度」92b(ステップS121c)、「不良対処時間度合」92c(ステップS121d)、これら「不良作り込み度」「不良摘出度」「不良対処時間度合」を総計した「不良発生度」92d(ステップS121e)、および「改善余地」92e(ステップS121g))、「理想職場不良発生度」93a、および「最悪職場不良発生度」93b(ステップS121f)を計算し、一時RAM33に記憶する。「理想職場不良発生度」93aは、例えば職場水準レベル1(最もレベルが高い。)場合の不良発生度を示すことになる。「最悪職場不良発生度」93bは、例えば職場水準レベル3(最もレベルが低い。)場合の不良発生度を示すことになる。「改善余地」92eは、「不良発生度」92dと「理想職場不良発生度」93aとの差で示される。例えば、図10に示す評価カテゴリが「1」の場合、職場水準レベルが「2」であり、項目間相対的重み係数が「2」であるため、「不良作り込み度」、「不良摘出度」、「不良対処時間度合」の各々は、不良作り込み係数「3」、不良摘出度係数「1」、不良対処時間係数「2」の4倍となり、「不良発生度」はそれらの総計「24」となる。「理想職場不良発生度」が「12」であることから、「改善余地」は「12」となる。
そして、計算手段3のCPU32(図5に示す職場定数算出部53)は、ステップS121hにおいて、全ての不良発生要因(評価カテゴリ)に亘る職場条件不良影響項目の全てについて累計の計算をして、図10に示す如く「不良作り込み度」の合計98a、「不良摘出度」の合計98b、および「不良対処時間度合」の合計98c並びにそれらの合計98を算出して一時RAM33に記憶させる(ステップS121i)。次に、計算手段3のCPU32は、RAM33に記憶された「不良作り込み度」、「不良摘出度」、および「不良対処時間度合」の合計98を基に、職場不良率99を算出し、記憶装置4の作業対象評価用記憶部分4bの作業対象評価用データベース4b1の職場定数の部分に記憶させる(ステップS121j)。このように、図10に示す如く、評価しようとする製造職場Xにおける実力(不良発生度合計98、および職場不良率99)が評価推定されて作業対象評価用データベース4b1の職場定数の部分に記憶されることになる。
ところで、製造職場毎に、得意な製造動作(例えば組付動作)・不得意な製造動作(組付動作)がある。それを職場評価に反映するためには、単一の職場定数ではなく、複数の職場定数を、作業対象評価用データベース4b1の職場定数の部分に記憶設定することによって解決することができる。例えば、製造作業をいくつかに分類される製造動作(組付動作の場合、「圧入」「はんだ付け」「ねじ締め」など)別に職場定数を設定すればよい。この場合、職場評価部10aにおいて製造動作別に、それに対応する職場条件不良影響項目に基いて職場の不良の起こし易さを評価することが必要となる。そして、製造職場評価のための入力情報である製造職場条件情報1aとして、職場を細分類するための、製造動作種別の情報を入力する必要がある。当然、製品を評価するときにも、入力情報である製造職場名情報1b4として、細分類された製造職場名情報か、あるいは製造動作種別を追加させる必要がある。
次に、ステップS130において、製造職場Xについて評価した評価計算結果として、職場不良率99の外、職場診断結果1(評価カテゴリ別評点86や、評価カテゴリ別コメント87)、職場診断結果2(改善ポイントアドバイス)等を図11に画面80で示すように例えば表示手段2に表示して出力しようとする場合、計算手段3のCPU32(図5に示すメッセージ制御部54におけるカテゴリ別影響度算出部54a)は、ステップS122において、評価カテゴリ毎に、「不良作り込み度」の合計、「不良摘出度」の合計、および「不良対処時間度合」の合計並びにそれらの合計(不良発生度)を算出し、この算出された不良発生度に応じた評点(不良率)を求めて例えば記憶装置4に記憶する。ついで、CPU32は、ステップS123において、評価カテゴリ毎に、カテゴリに属する職場条件不良影響項目の「改善余地」92eの中から値の最も大きい職場条件不良影響項目を判定し、この判定された職場条件不良影響項目に対応するコメントを職場評価用テーブル4a1から検索して例えば記憶装置4に記憶する。さらに、CPU32は、ステップS124において、職場条件不良影響項目の「改善余地」92eの値が大きい順に複数の職場条件不良影響項目を選出し、該選出された職場条件不良影響項目と、その項目に対して入力された職場水準レベルとから、改善ポイントアドバイスを職場評価用テーブル4a1から検索して例えば記憶装置4に記憶する。従って、ステップS130において、製造職場Xについて評価した評価計算結果が出力されることになり、改善することが可能となる。特に、評価カテゴリ毎の評点を、円グラフや折線グラフ表示等をすれば、何が影響しているかどうかを一目瞭然に把握することが可能となる。
以上説明したように、製造職場Xについての評価推定結果の内必要とするデータが記憶装置4に記憶されて保存されることになる。
ところで、図11には、本発明に係る職場評価部10aの出力画面の一例を示す。図11の出力例では(1)不良発生度として「職場基準不良率推定値」、(2)職場診断結果1、(3)職場診断結果2の3種類の評価結果を出力する。
上記(1)に示す「職場基準不良率推定値」は、評価対象製造職場Xにおける基準製造作業をした場合の平均的な推定される不良率値であり、これにより製造職場間で不良発生度の比較が可能となる。
更に、2種類の職場診断結果を出力している。まず、職場診断結果1としては、評価カテゴリ毎における職場レベルの評価点である。この評価点は、例えば、理想の製造職場を100点、最も水準の低い製造職場を0点として、評価対象製造職場Xにおける評価カテゴリ毎の各係数値の合計値が、それらの間のどこに位置するかを示すものである。職場診断結果2としては、職場改善ポイントのアドバイス内容である。これは、改善余地の大きい、すなわち改善すると不良発生度低減効果の大きい、職場条件不良影響項目を「職場改善ポイント」として提示し、更に、その対策案を短期的にできうる対策案と長期的に取り組むべき対策案とに分けて提示する。これは、記憶装置4の製造職場評価用データベース4a1に、職場条件不良影響項目毎に、短期的にできうる対策案と長期的に取り組むべき対策案とを分けて記憶しておき、それを読み出すことで実現することができる。また、必要に応じて、複数の職場条件不良影響項目の職場水準の組合せに対しても、短期的にできうる対策案と長期的に取り組むべき対策案とを分けて記憶しておいてもよい。
また、改善余地の大きい、すなわち改善すると不良発生度低減効果の大きい順に表示することが、効率の良く、的を得た対策を行うのには好ましい。改善余地の計算を行い、その大きい順に並べ替えて出力することによってこれは可能である。具体的には、各職場条件不良影響項目毎に、評価対象製造職場の不良発生度係数と理想の製造職場(即ち職場水準がレベル1の職場)の不良発生度係数との差を計算し、その大きさを比較することで大きな順に出力が可能である。
以上の処理により、簡単な入力により信頼性の高い製造職場評価結果を提供することが可能となる。また、この評価結果として、改善余地の大きな順に製造職場条件項目(即ち職場改善ポイント)を出力するので、すぐに効果的な製造職場改善に取りかかれる。
このように職場評価部10aを用いれば、評価対象の製造職場で実際に製品を作らなくても、その製造職場の不良の起こし易さ(実力)を定量的に把握することができる。
また、製造部門では、その製造職場における不良発生に影響の大きい職場条件項目と、その項目を改善、または対策すればどれだけ不良発生度が低減できるかを定量的に把握することができるため、職場水準向上を効率的に行うための製造職場改善計画立案に役立ち、不良発生防止の効果がある。また、生産前に評価を行えば、製造職場における重点管理ポイントが事前に明らかになるので、的確な検査工程配置、検査方法の選択などが可能になり、不良摘出にも大きな効果がある。また、設計・開発部門においては、事前に、製品を製造する予定の製造職場の不良発生度を推定することができるので、その製造職場に応じた製品開発・設計を効率的に行うことができる。
次に、製品評価部10bにおいて、以上説明したように作業対象評価用データベース4b1の職場定数の部分に記憶された製品を製造しようとする製造職場の不良率99を基に、その製造職場において製造(例えば組立)する製品の不良率を推定する実施例について簡単に説明する。
以下、製品を製造する作業の内、組立作業の場合について説明する。
なお、設計システム20からは製品を構成するための部品の部品名、部品番号、材質、重量、単価などの情報が提供されることになる。
本発明に係る製品の不良発生モデルとしては、図12で示される。一つの組立作業の順序として「位置決め動作」と、その後「結合動作」となる。即ち、一つの組立作業は、「位置決め動作」と、その後の「結合動作」とで構成される。不良の発生としては、[動作のばらつき]が[ばらつきの許容範囲]を越えて、しかも不良の発見ができなかった場合と考えられる。[動作のばらつき]は、組付動作および部品の性質によって決まる「位置決め動作」の際生じる「位置決めのばらつき」、および「結合動作」の際生じる「力のばらつき」等から成り立つ。[ばらつきの許容範囲]は、部品の性質から「位置決め動作」の際決まる「寸法精度、損傷し易さ等」と「結合動作」の際決まる「必要動作力」等とによって決まる。そこで、「位置決め」に起因する不良発生としては、損傷変形などがあり、「力」に起因する不良発生としては、挿入未完などがある。
以上説明したように、一つの組立作業動作は、基本的には「位置決め動作」「その後の結合動作」の繰り返しと考えられる。標準組付動作の中には、部品を保持する動作や、電線を整形する動作のような「位置決め動作」だけの動作もあるが、多くの組付動作は「位置決め」をした上で「結合動作」を行っている。
このように、標準組付動作は「位置決め動作」「結合動作」から構成され、作業不良も大きく、位置決め動作時に発生するものと、結合動作時に発生するものの2つに分かれる。
まず、位置決め動作時に発生する不良は、位置決め動作時の部品位置や部品姿勢のばらつき(不正確さ)に起因して発生する不良である。位置決めが不十分なまま、本結合動作へ移行すると、本結合動作が行えない不良(作業不完全不良)が発生するが、組付部品や被組付品の結合部の強度や本動作の動作力によっては、結合部の損傷不良、変形不良に至る。通常、作業者は位置決めが十分である事を確認した上で結合動作へ移行するため、位置決めが不十分であれば、本結合動作へ移行する前に位置決めの修正を行ったうえで結合動作へ移行する。作業部位が見にくいなど位置決め確認が困難であったり、うっかり位置決め確認を忘れてしまったときに上記のような不良が特に発生し易くなる。
その他、結合動作が原因で起こる組立不良は、結合動作の軌跡の制御不良、即ち動作軌跡のばらつきが原因で起こるものと、結合動作力が不足して起こるものとがある。上記結合動作の軌跡の制御不良が原因で起こる組立不良は、特に長区間動作時に発生頻度が高い。一方、結合動作力が不足して起こる組立不良は、組み付けに必要な動作力が発揮できない場合であり、特に、圧入動作など必要動作力が大きい時、または動作や部品の性質条件などにより所定の動作力が発揮できない場合に発生頻度が高い。
従って、評価対象となる製品、部組品の組立作業は、複数の部品を順次組み立てる複数の組立作業から構成されるため、予め設定された複数の標準組付動作(下移動、横移動、反転、圧入、はんだ付け、ねじ締め、整形等)の組み合わせで表現される。そして、評価対象となる製品、部組品の組立作業における組立不良の起き易さ(不良率)は、それぞれの標準組付動作の有する不良率係数を総合することによって算出することができる。そして、それぞれの標準組付動作の有する不良率係数を、任意の組立作業を完成させるまでの組付動作の数、組付部品・被組付部品の性質条件(例えば、機能(意匠品等の部品種)、大きさ、重量、形状(組付部品条件としては微小部品、複数組付け姿勢(多点同時位置合わせ)、被組付品条件としては微細穴/小穴、組付完了判定、位置合わせ箇所数、組付部周囲空間、位置決めガイド無、可動部への組付等)、寸法精度、表面精度、材質(接触不可面有り、特殊な材質)、機能せ)等)、組立職場の条件(職場定数)、組付完了を確認するチェック工程の有無を補正係数として補正することで、評価対象となる製品、部組品の組立作業における組立不良の起き易さ(不良率)の推定精度を向上させることができる。
すなわち、評価対象を標準組付動作の組み合わせで表現し、それぞれの標準組付動作の有する不良率係数を、組付動作の数、組付部品・被組付部品の性質条件、組立職場の条件、組付完了を確認する工程の有無により補正した値を総合して不良率を算出する。
このように、部品組付作業の組立不良率を、組付作業の動作の内容と、組付部品および被組付品の性質と、作業が適切に完了しているか否かを確認するチェック工程の有無と、組付作業を行う職場の条件とで決定する理由は以下の通りである。
組付動作があれば当然、組立不良が起きうるポテンシャル(組立不良率係数)があり、主として不良の発生し易さに影響の大きいものは組付動作である。
この組付動作の持つ組立不良率係数を増減する要素として、組付部品および被組付品の性質と、組付作業を行う職場の条件がある。
組付部品および被組付品の性質に関して言えば、例えば、組み付ける部品や組み付けられる部品の形状が組み付けにくい形状であれば、組付動作の持つ組立不良率係数は増幅される。また、組付部品および被組付品の性質として部品種(機能)を入力出来るようにしたのは、以下の理由による。
即ち、組立不良には大きく分けて、組立不完全と部品損傷・汚れの2種類がある。「組立不完全」は主に人間の作業動作のぶれ(動作精度のばらつき)や間違えにより起こるもので、この種の不良事例としては、コネクタ挿入作業の場合、「挿入不完全(奥まで完全に挿入されていない状態)」や「コネクタの左右逆向き挿入」などがある。一方、「部品損傷・汚れ」は、主に、上記の人間の作業動作のぶれ(動作精度のばらつき)や間違えの結果として起こるものであるが、「部品損傷・汚れ」として不良になるか否かは、同じ損傷・汚れ具合でも部品の種類によって異なる。例えば、外観に露出する意匠部品は、その他の例えば製品内部の部品とは異なり、ちょっとした傷や汚れでも不良となり得る部品種である。つまり、部品種すなわち部品の機能によっては、同じ外力(ストレス)がその部品に働いても、不良になるかどうかは一律ではないのである。そこで、部品種毎にその部品種のもつ外力に対する強さ(抗力)を示す係数値をデータベースに持ち、組付部品および被組付品の部品種の入力を可能とし、評価対象部品の外力に対する強さ(抗力)と、当該部品の組付動作時に部品に働く外力(ストレス)の大きさとを比較して「部品損傷・汚れ」不良となる確率も考慮して推定不良率を算出した。このように組立不良として「組立不完全」の不良だけでなく「部品損傷・汚れ」の不良も考慮して不良率を推定している。
同様に、組立作業を行う職場の条件によっても組付動作の持つ組立不良率係数は影響を受ける。例えば、作業に用いる設備が不良の出やすいものであれば、同じ組付動作でも組付動作のもつ不良率係数は高くなり、また職場の作業者の技術レベルが全体的に高ければ、同じ組付動作でも、逆にその組付動作のもつ不良率係数は低くなる。
その他、不良発見ポテンシャルとして、組立不良率推定対象の組付作業工程の後に、当該組付作業が適切に完了しているか否かを確認するチェック工程が有るならば、もし不良が発生していたとしても、その工程で発見され、手直し対策が施されることにより、最終的に不良となる確率は低下する。
このようなことから、製品評価部10bでは、組立不良に大きく影響を与える、組付作業の動作の内容と、組付部品および被組付品の性質と、作業が適切に完了しているか否かを確認するチェック工程の有無と、組付作業を行う職場の条件とに基いて、不良率を算出することとした。
このため、記憶装置4の製品構造評価用記憶部分4bには、標準組付動作(部品の組付動作)の種類に対応した標準組付動作別不良率係数、任意の組立作業を完成させるまでの組付動作の数(組付数と称す)に対応した動作順補正係数、組付部品および被組付品の性質等に対応した組付部品条件および被組付品条件補正係数、組付作業の後工程において組付完了を確認する工程が設けていた場合のチェック工程補正係数、組立作業を行う組立職場の条件に対応した職場定数を格納した製品構造評価用データベース4b1と、本製品評価部の不良率の算出を実行する算術式を含んだ製品構造評価用計算プログラムを格納した部分4b2と、製品構造評価用入出力制御プログラムを格納した部分4b3等がある。これら製品構造評価用データベース4b1に記憶される係数は、それぞれ不良の発生しやすい項目ほど大きく、もしくは小さくなるように組立不良の発生実績データに基いて設定されている。
そこで、まず、入力画面を表示手段2に表示し、入力手段1を用いて、図3に示す部品の組付作業時の組付動作の情報(動作の種類、動作の順番)1b1、組付部品及び被組付品の性質情報(組付動作の不確実度に影響を与える因子に関する情報)1b2、チェック工程有無の情報1b3、および組付作業を行う製造職場名の情報1b4を、組付動作に対応させて入力し、RAM33に一時記憶する。
ついで、CPU32(図13に示す判別部131における抽出部131a〜131c)は、入力されたそれぞれの標準組付動作要素に対応する不良率係数をデータベース4b1に格納された標準組付動作別不良率係数から抽出し、入力されたそれぞれの標準組付動作における組付数(標準組付動作の順番)に対応する補正係数をデータベース4b1に格納された動作順補正係数から抽出し、入力されたそれぞれの標準組付動作における組付部品及び被組付品の性質情報に対応する補正係数をデータベース4b1に格納された組付部品条件および被組付品条件補正係数から抽出し、入力されたそれぞれの標準組付動作におけるチェック工程有無に対応する補正係数をデータベース4b1に格納されたチェック工程補正係数から抽出し、入力された一連の標準組付動作が行われる製造職場名に対応する補正係数をデータベース4b1に格納された職場定数から抽出し、一時RAM33に記憶させる。
ついで、CPU32(図13に示す製品構造の不良率算出部132)は、製品の組立不良率推定値を、部分4b2に格納された製品構造評価用計算プログラムに従って、次に示す(数1)式の関係に基づく(数2)式の組立不良推定式に基いて、部品組付動作毎の不良率推定値を積算することによって算出する。
製品の組立不良率推定値
=Σf1(組付動作内容、組付数、部品の性質、職場条件、チェック工程の有
無) (数1)
=Σf2(組付動作別不良率係数、動作順補正係数、部品補正係数、職場補正
係数、チェック工程補正係数) (数2)
なお、上記f1()、f2()は関数を表す。これら関数としては、例えば、組付動作別不良率係数に、動作順補正係数、部品補正係数、職場補正係数、チェック工程補正係数を乗算する方式、または加減算する方式、または指数関数的に補正を加える等の種々の方式がある。
また、一つの組付動作に対し、複数の動作順補正係数、部品補正係数、職場補正係数、チェック工程補正係数がある場合の補正方法についても、当該の組付動作の組付動作別不良率係数に、全ての動作順補正係数、部品補正係数、職場補正係数、チェック工程補正係数を掛け合わせる方式、当該の組付動作の組付動作別不良率係数に、全ての動作順補正係数、部品補正係数、職場補正係数、チェック工程補正係数を加算(減算含む)する方式等がある。
本発明では、いずれの手法を選択しても良く、組付動作別不良率係数を、動作順補正係数、部品補正係数、職場補正係数、チェック工程補正係数により補正するもので有ればよい。
データベース4b1における動作順補正係数は、複数の標準組付動作要素で表現される組付作業の場合に、動作数が増えるに従って、作業の複雑さが増すことから、その組付作業を構成する個々の組付動作の順番に応じて、各々の動作の「組付動作別不良率基本係数」を大きくするための補正係数である。
更に、各組付動作のもつ作業不良の起き易さは、組付部品や被組付品やその周辺部の条件によって、影響を受けることから、部品条件補正係数を設ける。すなわち、各組付動作のもつ作業不良の起き易さは、組付部品の大きさ、重量、材質、合せ箇所数、などの組付部品の性質の条件によって変化する。また、同様に被組付品の性質条件によっても変化する。以上のことからデータベース4b1における組付部品条件補正係数データベースと被組付部品条件補正係数データベースは、組付動作のもつ作業不良の起き易さに重要な影響を及ぼす、組付部品性質因子及び被組付品性質因子を設定し、各因子毎に、標準組付動作別不良率係数を補正するための部品条件補正係数である。なお、組付部品条件補正係数データベースと被組付部品条件補正係数データベースとのデータベースの構造を異ならせても良い。
更に、各組付動作のもつ作業不良の起き易さは、組立作業を行なう製造職場の条件によって大きく異なることから、職場評価部10aで評価推定された「下移動」のような基準組立作業(基準製造作業)に対する製造職場の平均的な不良の起き易さ(製造職場の実力の指標)を示す職場定数がデータベース4b1に格納されている。なお、職場定数として、製造職場における平均的な不良の起き易さ(製造職場の実力の指標)を示すものであるが、必ずしも、単一の職場定数にする必要がなく、一連の組付動作を複数の組付動作に分類し、この分類された複数の組付動作毎に職場定数を職場評価部10aにおいて評価してデータベース4b1に格納してもよい。即ち、複数の職場定数を職場評価部10aにおいて評価してデータベース4b1に格納してもよい。このようにすることによって、上記(数2)式において複数の組付動作毎に職場定数である職場補正係数を変えることが可能となる。
更に、チェック工程補正係数は、組立不良率推定対象の部品組付作業を行った後に当該部品組付作業が適切に行われているか否かをチェックする工程が有る場合、そのために不良率は低下するため、その効果を反映するための補正係数である。なお、チェック作業の種類によって、不良摘出率が異なる場合は、異なるチェック工程毎にチェック工程補正係数を設定しても良い。なお、チェック工程の有無に関する情報1b3は、必ずしも必要ではなく、該情報が無くとも所望の不良率を算出することができる。
以上説明した製品の不良率を評価推定する際、組付部品自身には不良が無いとしているが、実際には組付部品自身にも不良率が存在するので、組付部品自身の不良率を考慮すれば、真の製品の不良率を算出することができる。組付部品自身の不良率は、組付部品を製造している職場あるいはメーカの管理によるものであることからして、製造職場の評価と同様に組付部品自身の不良率による補正係数を算出して、組付部品名に対応させて製品構造評価用データベース4b1に格納することができる。
次に、製品評価部10bに設けられた不良現象推定部(CPU32)133について説明する。製品構造の不良率算出部132からは、組付動作別の補正された合計の不良率係数もしくは不良率が算出されるので、不良現象推定部133において、この算出された組付動作別の合計の不良率係数もしくは不良率の群の中から例えば最も大きいものから複数選択することによって、不良現象を最も起こしているものと推定される組付動作を選択することができる。そして、不良現象推定部133は、更に、組付動作別の合計の不良率係数を決めている不良率係数、動作順補正係数、部品補正係数等を探索することによって、「位置決め動作」によるものか、「結合動作」によるものか等不良現象を突き止めることができる。
次に、製品評価部10bに設けられた組立コスト算出部134a、組立不良による損失コスト算出部134b、および総コスト算出部134cからなる製造コスト算出部(CPU32)134について説明する。組付部品の単価は、設計システム20から入力されて製品構造評価用データベース4b1に格納されている。また、製品構造評価用データベース4b1には、標準組付動作別に要する作業時間と、組付部品条件、被組付品条件、動作順、チェック工程有無の補正係数に対応させた作業時間補正係数と、製造職場定数に応じた単位作業時間当たりの費用とが格納されている。従って、組立コスト算出部134aでは、標準組付動作別の作業時間と、作業時間補正係数と、製造職場定数に応じた単位作業時間当たりの費用とを基に組立コストを算出して推定することができる。また、製品全体の不良率、および標準組付動作別の合計不良率が算出できているので、組立不良による損失コスト算出部134bでは、分解して不良の組付部品を良品の組付部品に交換して再度組付ける作業時間を、組立コストを算出する際に使用したデータを基に算出して推定することが可能となる。なお、この際、良品の組付部品の単価や不良の組付部品を廃棄に要する費用を加味する必要が有る。また、不良の組付部品を良品にすることができる場合には、その修理に要する費用を加味すればよい。
以上、総コスト算出部134cでは、組立コスト算出部134aで算出された総組立コストと、組立不良による損失コスト算出部134bで算出された総損失コストと、組付部品の総単価とを総計することによって、製品の製造コストを算出することができる。
以上説明したように、製品構造の不良率算出部132で推定された製品または部組品の不良率、不良現象推定部133で推定された不良現象、製造コスト算出部134で推定された製品または部組品の製造コストを製品または部組品の名称と共に表示手段2または出力手段5に出力することができる。
なお、製品または部組品の不良率等の推定を、組立作業の場合について説明したが、加工作業の場合にも同様に適用することが可能である。加工作業の場合には、標準組付動作別を細分類した標準加工動作別に置き換え、組付部品、被組付品条件を、加工手段、被加工品の条件(性質)に置き換え、組付動作順を加工動作順に置き換えれば良い。
以上説明した本評価装置10を、品質保証部門において工場の審査に使用することで、その工場の製造プロセスの評価が可能となり、必要な品質を満たす工場か否かの判定や、品質向上のための指導に活用することができ、品質向上に効果がある。
また、本評価装置10により、設計・製造・品質保証の各部門で不良発生防止・不良摘出活動が的確にできるようになる。
以上のことより、製品の開発・製造の各プロセスの中で本発明に係る評価装置10を用いることで、製造工程内で発生する不良、市場で発生する不良を大幅に低減することができ、その結果、出荷製品の信頼性を大幅に高めることが可能となる。
本発明に係る製造職場の不良起こし易さを決める「不良作り込み度」「不良対処時間度合」「不良摘出度」を説明するための図である。 本発明に係る製造職場の不良起こし易さを決める「不良発生抑制力」「不良発生時対処力」「不良検出力」が様々な評価要素(細分類された職場条件不良影響項目)に関係していることを説明するための図である。 本発明に係る職場評価部と製品評価部とからなる評価装置の一実施例を示すハード構成図である。 図3に示す記憶装置に記憶された製造職場評価用データベースの具体的内容を示す図である。 本発明に係る評価装置の職場評価部における機能構成の一実施例を示す機能ブロック図である。 本発明に係る職場評価部において実行する製造職場評価フローの全体を示す図である。 新規入力/既登録ファイル開くの選択画面、およびファイル指定画面を示す図である。 職場評価用の評価対象職場名および評価カテゴリ別、職場条件不良影響項目別の職場水準レベルを入力するための入力画面の一実施例を示す図である。 図7に示す職場条件不良影響項目別、職場全体の不良発生度および職場全体の平均的な不良率を評価する計算の具体的フローを示す図である。 図9に示すフローで評価された結果である評価カテゴリ別、職場条件不良影響項目別、および職場全体の不良発生度並びに職場全体の平均的な不良率を示す図である。 職場評価結果を出力する画面の一実施例を示す図である。 本発明に係る部品組付動作によって不良が発生するモデルを説明するための図である。 本発明に係る評価装置の製品評価部における機能構成の一実施例を示す機能ブロック図である。
符号の説明
1・・・入力手段、2・・・表示手段、3・・・計算手段、4・・・記憶装置、4a・・・製造職場評価用記憶部分、4a1・・・製造職場評価用データベース、4b・・・製品構造評価用記憶部分、4b1・・・製品構造評価用データベース、5・・・出力手段、10・・・評価装置、10a・・・職場評価部、10b・・・製品評価部、20・・・計算システム、31・・・ROM、32・・・CPU、33・・・RAM、34・・・インターフェース、35・・・バスライン、51・・・判別部、52・・・職場条件項目別影響度算出部、53・・・職場定数算出部、54・・・メッセージ制御部、54a・・・カテゴリ別影響度算出部、54b・・・メッセージ決定部、131・・・判別部、132・・・製品構造の不良率算出部、133・・・不良現象推定部、134・・・製造コスト算出部。

Claims (3)

  1. 製造対象を製造する職場の職場環境が原因で、出荷される製造対象に不良品が混在する程度を予測して、前記職場環境のうち不良発生の原因となる1以上の不良原因項目について、改善余地の大きい前記不良原因項目を表示する製造職場の評価方法であって、
    前記各不良原因項目について、職場状態の程度に応じて複数の段階に区分して定めたレベルの範囲と、前記各不良原因項目および前記各レベル毎に不良発生度を算出するための係数と、項目間相対的重み係数とを事前に記憶する工程と、
    評価対象職場における前記各不良原因項目についてのレベルを示す情報の入力を受け付ける工程と、
    前記不良原因項目毎に、当該評価対象職場のレベル、前記記憶された不良発生度を算出するための係数、および項目間相対的重み係数に基づいて、当該評価対象職場項目別不良発生度を算出する工程と、
    すべての不良原因項目のレベルが最も不良の起きにくいレベルである理想職場について、前記不良原因項目別不良発生度を決定する工程と、
    前記当該評価対象職場項目別不良発生度と前記理想職場項目別不良発生度との差を、当該不良原因項目についての当該評価対象職場の改善余地として求め、前記改善余地の絶対値の大きい順に前記不良原因項目を表示する工程を有することを特徴とする製造職場の評価方法。
  2. 前記各不良原因項目および前記各レベル毎に不良発生度を算出するための係数は、不良作り込み係数と、不良摘出度係数と、不良対処時間係数とに分類されることを特徴とする請求項1に記載の製造職場の評価方法。
  3. 前記不良原因項目は、少なくとも、作業者に関するカテゴリと、設備に関するカテゴリと、製造方法に関するカテゴリと、作業環境に関するカテゴリと、職場管理に関するカテゴリとに分類されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の製造職場の評価方法。
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