JP2006071640A - 湿度センサ保護シールド - Google Patents

Abstract

【課題】 本発明は、湿度センサ保護シールドを提供する。
【解決手段】湿度センサプローブ（１４）用のシールド（１６）は、湿度センサプローブを実質的に覆う中空エンクロージャ（１８）を含み、中空エンクロージャは外周壁および前端壁（３０）を有し、外周壁は湿度センサハウジング（２２）に固定するように構成された後部フランジ（２０）に取り付けられており、そこで外周壁は複数の流れ開口（２４、２６）を備える。さらに、複数の流れ開口が、外周壁に沿って配列された第１のグループの開口（２４）と、第１のグループの開口から円周方向にずれて前記外周壁に沿って配列された第２のグループの開口（２６）とを備える。
【選択図】 図３

Description

本発明は湿度センサに関し、特にガスタービンの入口部分で使用される湿度センサに関する。

ガスタービン入口の湿度センサは、高空気速度の乾燥空気から飽和空気に及ぶ極端な気象条件にさらされる。極端な湿潤状態の下では、飽和および低速回復のために、湿度センサは精度および応答速度が失われる。ガスタービン入口ダクトの高速空気流の下での湿度センサの構造完全性も問題である。現代のガスタービンエンジンの最適性能を保証するためには、実時間測定値ができるだけ正確であることが重要である。この点で、プラスまたはマイナス摂氏１°以内の測定精度を伴った２分以内の高速応答時間が、高速空気流環境での構造完全性と共に必要とされる。
米国特許６，６８６，２０１号公報

本発明の例示の実施形態に従って、湿度センサのエンクロージャは、湿度センサの応答性を保護しかつ改善するように設計された。特に、エンクロージャは、湿度センサを実質的に取り囲む円筒形シールドの形をとることができ、複数の空気流孔または穿孔がシールドの上部に沿って軸方向に延び、さらに同様の複数の孔がシールドの底部に沿っているが、上部の孔から円周方向に僅かにずれて位置している。通気孔がシールドの前端に設けられ、また、望ましくは、シールドの後端近くに１つまたは複数の排気孔を設けることができる。シールド自体はフランジに溶接されており、そしてこのフランジが今度は湿度センサ電子ボックスにボルト締めされている。

シールドの上部と底部との両方にある孔は、過度の水分がセンサヘッドに直接当たらないようにずれている。シールドの前端の通気孔は、シールド中に水分がたまるのを妨止するように設計されているので、通気およびセンサ応答性が改善される。また、通気孔は、飽和によるセンサの誤動作を防止する。

したがって、本発明は、広い態様で、湿度センサプローブを実質的に覆う中空エンクロージャを備え、この中空エンクロージャが外周壁および前端壁を有し、その外周壁が湿度センサハウジングに固定するように構成された後部フランジに取り付けられている湿度センサプローブ用のシールドに関し、外周壁は複数の流れ開口を備えている。

他の態様で、本発明は、湿度センサプローブを実質的に覆う中空エンクロージャを備え、その中空エンクロージャが外周壁および前端壁を有し、その外周壁が湿度センサハウジングに固定するように構成された後部フランジに取り付けられている湿度センサプローブ用のシールドに関し、外周壁は複数の流れ開口を備え、中空エンクロージャは形が実質的に円筒形でセンサを覆って同心円状に配列されている。さらに、複数の流れ開口は、外周壁に沿って配列された第１のグループの開口と、第１のグループの開口から円周方向にずれて外周壁に沿って配列された第２のグループの開口とを備える。

本発明は、ここで、以下に確認される図面に関連して説明する。

図１を参照して、ガスタービン入口を全体的に１０で示し、湿度センサ１２は入口壁の外面に固定され、センサプローブ１４が流れに対して実質的に９０°の角度で流路中に突き出ている。センサプローブ１４は流れに直接さらされているので、センサ性能は水分飽和によって悪影響を受けて、湿度測定値に依存してシステムの故障をもたらす。

図２〜４は、本発明の例示の実施形態に従った湿度センサシールドを示す。特に、シールド１６は、それの後端部がフランジ２０に固定された実質的に円筒形のエンクロージャ１８を含むことができる。そして、シールドおよびフランジは、湿度センサ電子ボックス２２に直接ボルト締めすることができる。センサエンクロージャ１８は、好ましくは、ステンレス鋼で構成され、かつ実質的に円筒形である。ただし、他の形を使用することができる。エンクロージャは、実質的に同心配列の状態でセンサを取り囲むような寸法に作られて、図３で一番よく理解されるように、センサとエンクロージャの外周壁との間に半径方向の空間がある。第１の複数の流れ孔すなわち開口２４が、エンクロージャの長さのほぼ中間にエンクロージャの上部（すなわち、１２時の位置）に沿って、軸方向に間隔を開けた配列で形成されている。第２の複数の流れ孔すなわち開口２６は、エンクロージャの底部（ほぼ６時の位置）に沿っているが孔２４と２６とが流れの方向で真っ直ぐに並ばないように円周方向にずれて、同様な配列で設けられている。通気孔２８がエンクロージャの端壁３０に形成され、さらにエンクロージャの底部に沿ってフランジ２０に近いエンクロージャに、１つまたは複数の排気孔３２を設けることができる。

１つの特定の用途では、エンクロージャは、約３８５ｍｍの長さの寸法を有し、外径が約２２ｍｍで、内径が約１８ｍｍである。孔２４および２６は、約６ｍｍの直径であってもよく、端部の孔２８は直径が約２ｍｍであってもよい。もちろん、エンクロージャの寸法は、湿度センサの大きさと共に変えることができる。

６ｍｍの孔２４および２６は、過度の水分がセンサヘッドに直接当たらないようにずれており、端部３０の２ｍｍの穴は、シールド中に水がたまるのを防止するように設計されているので、通気およびセンサ応答性が改善される。エンクロージャは、高速空気流媒体中の渦流に対して０．２２のストルーハル数であるように設計されている。ストルーハル数は、振動する非定常流体流の問題を解析するのに有用な無次元値である。ストルーハル数（Ｓｒ）は、しばしばＳｒ＝ｆ×Ｄ／Ｖとして与えられる。ここで、ｆは渦流の周波数であり、Ｄは流体流中の物体の水力学的な直径であり、Ｖは流体の速度である。このように、数Ｓｒは、流れの非定常による慣性力の比または流れの１つの点から他の点までの速度の変化による慣性力の加速の目安を示す。

本発明は、最も実際的でかつ好ましい実施形態であると現在考えられるものに関連して説明したが、本発明は、開示された実施形態に限定されず、また、特許請求の範囲に記載された符号は、理解容易のためであってなんら発明の技術的範囲を実施例に限縮するものではない。

ガスタービン入口に突き出る湿度センサを示す透視図である。 本発明の第１の例示の実施形態に従った湿度センサシールドを示す透視図である。 図２のシールドおよび湿度センサを示す断面図である。 図３の線４〜４に沿った断面を示す図である。

符号の説明

１４ 湿度センサプローブ
１８ 中空エンクロージャ
２０ 後部フランジ
２２ 湿度センサハウジング
２４ 第１のグループの流れ開口
２６ 第２のグループの流れ開口
２８ 通気開口
３０ 前端壁

Claims (10)

1. 湿度センサプローブを実質的に覆う中空エンクロージャ（１８）を備え、前記中空エンクロージャが外周壁および前端壁（３０）を有し、前記外周壁が湿度センサハウジング（２２）に固定するように構成された後部フランジ（２０）に取り付けられている湿度センサプローブ（１４）用のシールドであって、前記外周壁が複数の流れ開口（２４、２６）を備えるシールド（１６）。
2. 前記複数の流れ開口が、前記外周壁に沿って配列された第１のグループの開口（２４）と、前記第１のグループの開口から円周方向にずれて前記外周壁に沿って配列された第２のグループの開口（２６）とを備える、請求項１記載のシールド。
3. 前記第１および第２のグループの開口が、直径に沿って向かい合っていない、請求項２記載のシールド。
4. 前記中空エンクロージャ（１８）は、形が実質的に円筒形で、かつ前記センサプローブ（１４）を覆って同心円状に配列されるように構成されている、請求項２記載のシールド。
5. 前記第１グループの開口（２４）が、前記湿度センサプローブ（１４）のそばを通り過ぎる流れの方向に対して垂直に、前記外周壁に沿って軸方向に配列されている、請求項４記載のシールド。
6. 前記第２のグループの開口（２６）が、前記第１のグループの開口（２４）に対して下流でかつほとんど直径に沿って向かい合った関係で、前記外周壁に沿って軸方向に配列されている、請求項５記載のシールド。
7. 前記前端壁（３０）に通気開口（２８）をさらに備える、請求項１記載のシールド。
8. 前記複数の流れ開口（２４、２６）が、約６ｍｍの直径を有し、かつ前記通気開口（２８）が約２ｍｍの直径を有する、請求項７記載のシールド。
9. 前記中空エンクロージャ（１８）が、ステンレス鋼で構成されている、請求項１記載のシールド。
10. 前記第１および第２のグループの開口（２４、２６）が、前記プローブ（１４）の長さ寸法のほぼ中間に位置している、請求項２記載のシールド。
    
    

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