JP2006071023A - 燃料インジェクタ用ガスケットおよびその製造方法 - Google Patents

燃料インジェクタ用ガスケットおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006071023A
JP2006071023A JP2004255944A JP2004255944A JP2006071023A JP 2006071023 A JP2006071023 A JP 2006071023A JP 2004255944 A JP2004255944 A JP 2004255944A JP 2004255944 A JP2004255944 A JP 2004255944A JP 2006071023 A JP2006071023 A JP 2006071023A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gasket
rubber
fuel injector
composite material
material sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004255944A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Shiratani
和彦 白谷
Zenichiro Kato
善一郎 加藤
Shinzaburo Hitohata
慎三郎 一幡
Takashi Nanba
隆 難波
Seizo Watanabe
誠三 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Uchiyama Manufacturing Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Uchiyama Manufacturing Corp
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Uchiyama Manufacturing Corp, Toyota Motor Corp filed Critical Uchiyama Manufacturing Corp
Priority to JP2004255944A priority Critical patent/JP2006071023A/ja
Publication of JP2006071023A publication Critical patent/JP2006071023A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gasket Seals (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】 高温・高面圧下においても制振作用を発揮できる燃料インジェクタ用ガスケットおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 内燃機関のシリンダヘッドと燃料インジェクタとの接合部に介在させるガスケット(10)において、金網(12)の空隙をゴム(14)で充填した複合材料シートから成る燃料インジェクタ用ガスケット。上記複合材料シートの両面に上記金網の両面の各凸部がゴムの間から露出している燃料インジェクタ用ガスケット。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の燃料インジェクタ用ガスケット、特に直噴エンジンの燃料インジェクタ用ガスケットおよびその製造方法に関する。
自動車エンジンの直噴化は低燃費を実現できるため、ディーゼルエンジンを始めとして、ガソリンエンジンへの採用も進められている。
直噴エンジンでは、燃焼室に取り付けた燃料インジェクタから高圧の燃料を直接燃焼室内に噴射する。その際、燃料インジェクタ取付け用のガスケットについては、高い燃料噴射圧に抗してシール性を確保できることはもちろん前提であるが、更に、制振性能も要求される。
すなわち、燃料インジェクタは高圧噴射のための高速作動によって不可避的に衝撃振動(着座音)を生じ、これが運転者および周囲の環境にとって騒音源となる。この騒音発生を防止するために、制振性能が必須となってくる。
燃料インジェクタ取付け用ガスケットのシール性や制振性に関連する提案としては、特許文献1にステンレス鋼や銅の基材にテフロンコーティングすることが、特許文献2に金属製ガスケットにフッ素ゴム等の弾性シール部を被覆することが、それぞれ開示されている。更に、特許文献3には、気孔率20〜50%の鉄基合金焼結体の気孔内に、体積含有率が40%以上となるように、ショア硬度5〜40の樹脂硬化材料でコーティングすることが提案されている。
しかし、高圧噴射に対抗できる高い面圧がガスケットに負荷される条件下では、テフロン(特許文献1)、フッ素ゴム(特許文献2)、樹脂硬化材料(特許文献3)の「へたり」が発生してしまい、シール性も制振性も低下するという問題があった。
また、非特許文献1には、双晶変形によって振動エネルギーを吸収する制振合金が開示されている。しかし、双晶の発生は低温域に限られており、60℃以上になると制振効果が大幅に減少し、120℃を超えると制振効果がなくなってしまう。
また、特許文献4に開示されたシールワッシャは、広狭変動に追随させることによりシール性は維持できるが、制振機能に対する配慮は為されていない。
更に、特許文献5に開示されたガスケットは、振動の問題が生じない燃料電池用であり、制振作用についての考慮は一切ない。
特開2004−36775号公報 特開平08−200182号公報(特許請求の範囲) 特開平11−230008号公報(特許請求の範囲、図4) 特開2000−009178号公報(特許請求の範囲) 特開2004−36775号公報(特許請求の範囲) 特開2002−156044号公報(特許請求の範囲) (株)セイシン 技術資料「制振合金M2052の実用例」v.4.1、p3〜7
本発明は、高温・高面圧下においても制振作用を発揮できる燃料インジェクタ用ガスケットおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、第1発明によれば、内燃機関のシリンダヘッドと燃料インジェクタとの接合部に介在させる環状のガスケットにおいて、金網の空隙をゴムで充填した複合材料シートから成ることを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケットが提供される。
第1発明のガスケットは、金網が平畳織または綾織にて形成されていることが望ましい。
また、複合材料シートは、ガスケットの半径方向と厚さ方向とを含む面での断面形状が台形であることが望ましい。燃料インジェクタをシリンダヘッドに取付ける際には、この台形断面の小辺側を燃料インジェクタと当接させる向きに配設して取付けることが望ましい。
複合材料シートが金属製外被材で覆われており、この外被材の締結荷重作用面の中央部に凸形状のビードが形成されていると更に望ましい。燃料インジェクタをシリンダヘッドに取付ける際には、このビードを燃料インジェクタと当接させる向きに配設して取付けることが望ましい。
望ましい形態においては、上記複合材料シートが金属製外被材で覆われており、上記外被材はガスケット厚さ方向に上下二分割されており且つ外周および内周の内壁に隆起したブロックで上記複合材料シートを台形断面の側面から拘束しており、上記上下の外被材と上記複合材料シートとは両者間を満たすゴム充填材により一体化されている。
別の望ましい形態においては、上記複合材料シートの台形断面は内周側面が底面に対してほぼ垂直であり外周側面が斜面であり、該複合材料シートは金属製外被材で覆われており、上記外被材はガスケット厚さ方向に上下二分割されており、上記上下の外被材と上記複合材料シートとは両者間を満たすゴム充填材により一体化されている
第1発明の燃料インジェクタ用ガスケットを製造する一つの方法として、
上記複合材料シートの製造プロセスが、金網にゴム溶液を含浸させ、乾燥させた後に、加熱下で加圧することによりゴムの加硫処理と所定形状への成形とを行なう工程を含むことを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケットの製造方法が提供される。
第1発明の燃料インジェクタ用ガスケットを製造する他の方法として、
上記複合材料シートの製造プロセスが、金網と未加硫のゴムシートとを積層し、加熱下で加圧することにより、該金網の空隙への該ゴムシートの圧入と、ゴムの加硫処理と、所定形状への成形とを行なう工程を含むことを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケットの製造方法が提供される。
前述の外被材を用いずに、複合材料シートの締結荷重作用面の中央部が凸形状のビードとして形成されている構成も可能である。この場合、複合材料シートは複数枚積層状態で一括してプレス成形によりビードが形成されていることが望ましい。
更に、第2発明によれば、第1発明の構成において複合材料シートの両面に金網の両面の各凸部がゴムの間から露出していることを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケットが提供される。
第2発明の燃料インジェクタ用ガスケットは、複合材料シートの両面にゴムによるビード部が形成されていることが望ましい。また、複合材料シートの一辺縁部にゴムによるグロメット部が形成されていることが望ましい。
第2発明の燃料インジェクタ用ガスケットは、複合材料シートの少なくとも片面に密接させた金属薄板と組み合わせても良い。
また、複合材料シートを複数枚積層してゴムにより一体化しても良い。
典型的には、各ゴムが同一材料から成り、このゴムにより全体が一体化されている。
締め付け荷重の60%以上を金網が担い、残りの荷重をゴムが担うように設定されていることが望ましい。
第1発明の燃料インジェクタ用ガスケットは、金網の空隙をゴムで充填した複合材料シートから成る構造である。そのため、金網とゴムとが互いに相手の変位あるいは変形を拘束し合っており、高面圧が繰返し作用して圧縮・復元が繰り返されても、金網を構成する金属線材は空隙を充填しているゴムの弾性により変位を拘束されているので互いに解線することなく当初の金網構造が維持され、かつ同時に、金網によってゴムの変形が拘束される。その結果、繰返し荷重に対して大きな反力を発現してゴムに近いバネ定数と対数減衰率が得られ、シール性能を維持した上でインジェクタの着座音を有効に減衰させることができる。
同時に、ゴムの自由変形が抑えられていることにより、ゴム単独の場合に圧縮・復元の繰返し下で生じるへたりが発生することがなく、高い耐久性が得られる。
更に、静バネ定数が低いので、特に振動初期の低周波成分に対して制振効果が高い。
すなわち、ゴムの弾性効果と低熱伝導率を利用して、減衰効果を長時間維持することができ、振動後期の高周波成分に対しても高い減衰能を発揮できる。金網を構成する金属線材の線径や織り込みピッチを変更することにより、複合材料シートに種々の振動減衰能を付与できる。
例えば、高周波振動に対する制振特性として、従来から一般に用いられている銅製ワッシャに比べて、エネルギーレベルで2桁以上の高い減衰効果が得られており、面圧も約1/5程度で低く反力が残存していることが確認されている。
金網の構造は特に限定する必要はないが、織物構造を採用する場合は平畳織または綾織とすることが望ましい。これらの織り方は、平織に比べて大きな曲率で湾曲した金属線材(例えば縦糸線材)が複数本の金属線材(例えば横糸線材)で支えられているため、剛性が高く、大きな反力を発生させられるので、高荷重下でも効果的に振動を吸収する。高周波成分(例えば周波数10kHz以上)を含む振動の場合は反力が小さいゴムが変形の主体となり、これに対して特に綾畳織は上述の構造上の特徴が顕著で空隙が大きくゴムの充填量を大きくできるため、ゴムの変形による高周波成分に対する制振効果を最も有効に利用できる。
更に、ガスケット半径方向と厚さ方向とを含む面での複合材料シートの断面形状を台形とすることにより、複合材料シートに負荷された荷重を負荷方向に対して横向きに分散させることができ、制振効果を向上できる。
複合材料シートが金属製外被材で覆われていて、この外被材の締結荷重作用面は上記複合材料シート上に摺動可能に保持され且つ中央部に凸形状のビードが形成されている構造とすることにより、振動による変形を振動方向に対して横向きに(理想的には垂直に)分散させることができ、更に高い制振効果が得られる。
または、複合材料シートが金属製外被材で覆われており、この外被材はガスケット厚さ方向に上下二分割されており且つ外周および内周の内壁に隆起したブロックで複合材料シートを台形断面の側面から拘束しており、上下の外被材と複合材料シートとは両者間を満たすゴム充填材により一体化されている構造とすることにより、特に低周波域での振動に対する制振効果を高めることができる。
または、複合材料シートの台形断面は内周側面が底面に対してほぼ垂直であり外周側面が斜面であり、複合材料シートは金属製外被材で覆われており、外被材はガスケット厚さ方向に上下二分割されており、上下の外被材と複合材料シートとは両者間を満たすゴム充填材により一体化されている構造とすることにより、荷重を外方向へ逃がす作用が得られると同時に、ゴム充填材により一体化した構造であるため製造が容易になる。
外被材を用いずに、複合材料シートの締結荷重作用面の中央部が凸形状のビードとして形成されている構成も可能である。この構成は、ビードによる荷重分散作用が得られると共に、外被材を省略することによる低コスト化も達成できる。
上記の場合、一枚の複合材料シートをプレス成形してビードを形成しようとすると、成形時にビードの凹面側に大きな隙間ができるため、例えばステンレス鋼をプレス成形してビードを形成した場合に比べて得られる反力が小さくなってしまう。そこで、複合材料シートを複数枚積層状態で一括してプレス成形によりビードを形成すると、凹面側にできる隙間を小さくできるので、高い反力を得ることができる。
更に、第2発明によれば、第1発明の構成において複合材料シートの両面に金網の両面の各凸部がゴムの間から露出している構造としたことにより、金網自体により直接荷重を受ける部分が多く存在することになり、ゴム材層のへたり抑止効果が助長される。
また、複合材料シートの両面にゴム材によるビード部を形成すれば、締結時の圧縮によりビード部が弾性変形し、その復元弾力により、締結面の面圧が高くなってシール性が一層向上する。更に、複合材料シートの一辺縁部にゴム材によるグロメット部を形成すれば、グロメット部をインジェクタの支持部における燃焼室側になるよう取り付けると、グロメット部がゴム材よりなるから、締結面間に挟圧されることにより、金網のストッパーとしての過圧縮防止機能が相乗して、その弾性復元弾力が有効に作用しより優れたシール性が得られる。従って、上記防振作用とシール性とが相俟って、振動するインジェクタの支持適性が飛躍的に向上する。
複合材料シートの少なくとも片面に密接させた金属薄板と組み合わせると、複合材料シートが補強され、インジェクタの支持適性がより向上する。また、複数積層する場合に、ばね定数の異なったものを適宜組合わせることによって、全体としての所望のばね定数の設定がし易くなる。更に、複合材料シートの複数枚を積層一体とすれば、振動吸収性が向上し、制振効果がより高まる。そして、各ゴムが同一材料から成りこのゴム材により全体が一体化されていれば、ゴム材の均質な性状により振動吸収が適性になされ、且つその成形作製が容易で、安価な供給が可能となる。
また、締め付け荷重の60%以上を金網が担い、残りの荷重をゴム材が担うよう設定すれば、金網とゴムのそれぞれ特有の弾性が複合したばね定数と、金網による形状保持性に基づく寸法安定性を継続保持し、また、共振周波数が低周波数側にシフトし、高周波域での振動の減衰が長期に亘り効果的になされ、人間の耳に不快感を与える高周波域に基づく異音の発生の抑制効果が向上する。
〔実施形態1〕
図1に、第1発明の燃料インジェクタ用ガスケットを構成するための、金網とその空隙を充填するゴムとから成る複合材料シートの断面構造の一例を(1)写真および(2)そのスケッチにより示す。
図示した複合材料シート10は、金網12(写真中の白い曲線と丸の部分)の空隙をゴム14(写真中の黒い部分)で充填した構造である。または、複合材料シート10は金網12をゴム14内に埋め込んだ構造であるとも言える。上下の白い大きな領域16は断面を鏡面研磨するために用いた冶具である。
この例では、金網12は平織であり、金属線材12A/12Bが縦糸/横糸に相当する。ゴム14としてはフッ素ゴムを用いている。金網12を構成する金属線材12A、12Bは直径φ140μm、φ110μmであり、複合材料シート10の全体としての厚さは約400μmである。
〔実施形態2〕
図2に、第1発明の燃料インジェクタ用ガスケットの製造工程の一実施形態を示す。図示した工程1A〜3Aで金網の前処理を行ない、工程1B〜3Bでゴムの前処理を行なって、工程4で両者を合体させる。
金網の前処理工程1A〜3Aは以下のように行なう。
〔工程1A〕
まず、金網を用意する。金網としては、ステンレス鋼、軟鋼、マルエージ鋼などのバネ材となる金属線材で製造されたものを用いる。金網の構造は、横糸線材が相接するように並び且つ互いに2本以上ずつ乗り越えて交わった折り方の綾織が最も望ましい。綾織は大きな湾曲状の金属線材が複数本の金属線材で支えられているため剛性が高く、大きな反力を発生させることができるので、高荷重下でも振動を効果的に吸収できる。
〔工程2A〕
プレス加工により金網を打ち抜いてガスケットの製品形状に応じた円環形状にする。得られた円環状金網を脱脂する。
〔工程3A〕
脱脂した円環状金網に、ゴムと接合するための接着剤を付与した後、乾燥する。これにより、金網の前処理が完了する。
一方、ゴムの前処理工程1B〜3Bを以下のように行なう。
〔工程1B〕
ゴム材を用意する。本発明に用いるゴムとしては、一般に耐熱性、耐油性等を備えた硬質ゴムが望ましい。代表的には、ニトリルゴム、水添加ニトリルゴム、フッ素ゴム、フロロシリコーンゴム等が挙げられる。これらのうち、例えばフッ素ゴムは、ガソリン、軽油、潤滑油等に対する耐油性と耐寒性と耐熱性とを兼備しており、フロロシリコーンゴムは特に耐寒性に優れている。特に高い耐熱性と耐寒性、耐油性が不要な場合には、ニトリルゴム等の一般的なゴムでもよい。
〔工程2B〕
上記のゴムを主材とし、これにカーボンブラック、シリカ、クレー、炭酸カルシウム、セライト等の充填剤および各主材ゴムに適した老化防止剤、加工助剤、加硫剤を配合し、混練して、加熱加硫可能なゴムコンパウンドを調製する。
〔工程3B〕
上記のゴムコンパウンドを有機溶剤に溶解させて、濃度5〜60wt%、好ましくは15〜50wt%のゴム溶液を調製する。これにより、ゴムの前処理が完了する。
次いで、金網とゴム材とを以下の工程で合体させて最終製品としてのガスケットとする。
〔工程4〕
工程1A〜3Aで前処理した金網に、工程1B〜3Bで調製したゴム溶液を含浸させる。これにより、金網の空隙にゴムが浸入し、金属/ゴム集合シートが得られる。含浸は、ディッピング、バーコーター、ロールコーター、真空引きろ過装置等により行なうことができる。得られた金属/ゴム混合シートを乾燥させる。
〔工程5〕
ホットプレスにより、ゴムの加熱加硫と混合シート全体の加熱圧縮成形とを併行して行なう。これにより、金網の空隙が加硫ゴムで充填された一体成形品として本発明のガスケットが完成する。必要なガスケットの厚さに応じて、金属/ゴム混合シートを1枚単独でまたは複数枚積層してホットプレスを行なうことができる。
積層枚数を適宜設定することにより、静バネ定数を低く維持して初期振動(比較的低周波の振動)に対する制振効果を確保しながら、対数減衰能を高く維持して初期以降の振動(比較的高周波の振動)に対する制振効果を同時に確保することができる。
ホットプレスの条件は、典型的には圧力10〜100kg/cm2、温度:150〜200℃、時間:1〜10分である。
上記の完成品ガスケットの高圧ガスに対する気密性を高めるために、表面にアルミニウムの不透過膜を被覆することができる。被覆は、アルミニウムの蒸着等により行なう。アルミニウム被膜の密着性を高めるための前処理として、イオンボンバードメント等によりゴム表面に無数の微細孔を形成する粗面化を行なってから、アルミニウム被覆を行なうことができる。
〔実施形態3〕
図3に、第1発明の燃料インジェクタ用ガスケットの製造工程の他の実施形態を示す。図示した工程1A〜3Aで金網の前処理を行ない、工程1Bで未加硫のゴムシートを用意し、工程4で両者を合体させる。金網の材質やゴムシートの材質(主材および添加剤)は実施形態2と同様に選択できる。
金網の前処理工程1A〜3Aは、実施形態2の前処理工程1A〜3Aと同様に行なう。
〔工程4〕
工程1A〜3Aで前処理した金網に工程1Bで用意した未加硫のゴムシートを重ね合わせた状態でホットプレスを行なうことにより、金網の空隙にゴムを充填し、かつ、充填されたゴムの加熱加硫と金属/ゴム混合体全体の加熱圧縮成形とを行なう。これにより、金網の空隙が加硫ゴムで充填された一体成形品として本発明のガスケットが完成する。必要なガスケットの厚さに応じて、金網とゴムシートをそれぞれ1枚づつまたは複数枚づつ積層してホットプレスを行なうことができる。ホットプレスの条件は実施形態2と同様である。
積層枚数を適宜設定することにより、静バネ定数を低く維持して初期振動(比較的低周波の振動)に対する制振効果を確保しながら、対数減衰能を高く維持して初期以降の振動(比較的高周波の振動)に対する制振効果を同時に確保することができる。
このように低静バネ定数と高対数減衰率とを兼備するための別の望ましい形態として、下記の実施形態に示すように、製造したガスケットを複数枚積層して取付けてもよい。
上記の実施形態2または実施形態3により製造されたガスケットは、金網の横糸線材が大きな湾曲形状を有しており且つ空隙を充填するゴムにより金属線材の変位または変形が拘束されている。そのため、垂直荷重が負荷されると湾曲形状の金属線材が変形しながらゴムへ荷重が伝達されるので、変形初期はゴムが変形の主体となり、変形後期は金属線材が変形の主体となって反力の大半は金属線材が担う。
〔実施形態4〕
図4(1)、(2)に、第1発明の望ましい実施形態による燃料インジェクタ用ガスケットの構造例を示す。図4(1)はガスケット中心軸Cを含む面での断面図である。取付け対象の燃料インジェクタはガスケット20の中心孔Hに挿入される。
ガスケット20は、複合材料シート22が金属製外被材24で覆われている。外被材24は、別体として作製された上外被材24Aと下外被材24Bとを組み合わせて構成されている。上外被材24Aは、締結の垂直荷重Fの作用面であり、複合材料シート22上に摺動可能に保持され且つ中央部に凸形状のビード26が形成されている。このように凸形状のビード26を備えたことにより、振動による変形を振動方向に対して横向きに(理想的には垂直に)分散させることができ、同一の荷重Fに対して面圧が下がるため高荷重下でも高い減衰率が得られる。これは、従来技術のガスケット厚さを増加させることと定性的には近い状況である。なお、この実施形態では、複合材料シート22はガスケットの半径方向と厚さ方向とを含む面での断面形状が矩形である。
実施形態4のビード付ガスケット20は、ビードを燃料インジェクタに当接させて取付ける。すなわち、図4(2)に示したように、燃料インジェクタ100は上部および下部を固定してシリンダヘッド110に取付けられる。その際に、燃料インジェクタ100の上部ではガスケット20をビード26を下向きにして配設し、燃料インジェクタ100の上部締付面102にビード26を当接させる。一方、燃料インジェクタ100の下部ではガスケット20をビード26を上向きにして配設し、燃料インジェクタ100の下部締付面104にビード26を当接させる。この状態で、燃料インジェクタ100の上部はクランプ(図示せず。シリンダヘッドに固定)による締付力120で固定され、下部はシリンダヘッド110に固定される。なお、図ではビード26を明示するために隆起した状態に描いているが、実際に締め付けた状態ではビード26は弾性変形して扁平になっている。
〔実施形態5〕
図5に、第1発明の更に望ましい実施形態による燃料インジェクタ用ガスケットの構造例を示す。図5はガスケット中心軸Cを含む面での断面図である。取付け対象の燃料インジェクタはガスケット30の中心孔Hに挿入される。
ガスケット30は、基本的な構造は図4に示した実施形態4と共通である。すなわち、ガスケット30は、複合材料シート32が金属製外被材34で覆われており、外被材34は、別体として作製された上外被材34Aと下外被材34Bとを組み合わせて構成されている。上外被材34Aは、締結の垂直荷重Fの作用面であり、複合材料シート32上に摺動可能に保持され且つ中央部に凸形状のビード36が形成されている。
本実施形態では、更に複合材料シート32が台形断面を備えている点が特徴である。複合材料シート32の台形断面による荷重分散作用が、ビード36による荷重分散作用に加わるため、実施形態4と比較して、同一の荷重Fに対して面圧が更に下がり、高荷重下における減衰率が更に向上する。
実施形態5のビード付ガスケット30は、実施形態4のビード付ガスケット20と同様に、ビードを燃料インジェクタに当接させて取付ける。すなわち、前記の図4(2)に示したように、燃料インジェクタ100は上部および下部を固定してシリンダヘッド110に取付けられる。その際に、燃料インジェクタ100の上部ではガスケット30をビード36を下向きにして配設し、燃料インジェクタ100の上部締付面102にビード36を当接させる。一方、燃料インジェクタ100の下部ではガスケット30をビード36を上向きにして配設し、燃料インジェクタ100の下部締付面104にビード36を当接させる。この状態で、燃料インジェクタ100の上部はクランプ(図示せず。シリンダヘッドに固定)による締付力120で固定され、下部はシリンダヘッド110に固定される。なお、図ではビード36を明示するために隆起した状態に描いているが、実際に締め付けた状態ではビード36は弾性変形して扁平になっている。
〔実施形態6〕
図6に、第1発明の別の望ましい実施形態による燃料インジェクタ用ガスケットの構造例を示す。図6はガスケット中心軸Cを含む面での断面図である。取付け対象の燃料インジェクタはガスケット40の中心孔Hに挿入される。
図示したガスケット40は、複合材料シート42が金属製外被材44で覆われており、外被材44は上外被材44Aと下外被材44Bとに上下二分割されており且つ外周および内周の内壁に隆起したブロック46で複合材料シート42を台形断面の側面から拘束しており、上下の外被材44A、44Bと複合材料シート42とは両者間を満たすゴム充填材48により一体化されている。図示した断面位置においては、上下の外被材44A、44Bの所定部位にゴム充填材48を充填するための注入口P1、P2、P3、P4が開口している。ブロック46は、上限半々がそれぞれ上外被材44A、下外被材44Bの端部として形成され、位置D、Eで当接している。
この実施形態においては、複合材料シート42の両側をブロック46で拘束したことにより、特に低周波域の振動減衰の効果が得られる。有効な制振効果が得られる振幅の限界はブロック46の厚さで決定される。
〔実施形態7〕
図7に、第1発明の更に別の望ましい実施形態による燃料インジェクタ用ガスケットの構造例を示す。図7はガスケット中心軸Cを含む面での断面図である。取付け対象の燃料インジェクタはガスケット50の中心孔Hに挿入される。
図示したガスケット50は、複合材料シート52が金属製外被材54で覆われており、外被材54は上外被材54Aと下外被材54Bとに上下二分割されている。上下の外被材54A、54Bと複合材料シート52とは両者間を満たすゴム充填材56により一体化されている。
複合材料シート52は、ガスケット50の半径方向と厚さ方向を含む面での断面形状が台形であり、この台形断面は内周側面Qが底面Tに対してほぼ垂直であり外周側面Rが斜面である。このような側面形態としたことにより、荷重を外方向へ逃がす作用が得られる。また、ゴム充填材により一体化した構造であるため製造が容易になる。なお、図7に示した実施形態7では、上外被材54Aと下外被材54Bにおける中間部の板厚が一般部よりも厚く形成されている。これは、ガスケットへの入力及び反力を集中荷重で構造体内部に分散させ、ゴム厚さを見掛け上厚くしたのと同様な効果を得るためである。
なお、外被材を具備した実施形態によるガスケットの製造は大略以下のようにして行なう。
すなわち図4、5に示した実施形態4、5のガスケット20、30の製造については、上外被材24A、34Aは金属薄板にプレス成形によりビード26、36を形成した後にプレス打ち抜きで所定の環状にする。下外被材24B、34Bは金属薄板をプレス打ち抜き後、底面を曲げ加工し、内部に複合材料シート22、32を収納配置し、上外被材24A、34Aを載せて下外被材24B、34Bの端縁を曲げ加工して上外被材24A、34Aに係合させる。
また、図6、7に示した実施形態6、7のガスケット40、50の製造については、ゴム充填材を注入しながら上下の外被材44A、44B、54A、54Bで覆い接合する。その際、上下の外被材には荷重を負荷する。
図5、6、7に示した実施形態5、6、7のガスケット30、40、50は、複合材料シート32、42、52の、ガスケット半径方向と厚さ方向とを含む面での断面形状が台形である。複合材料シートがこのように台形断面を持つガスケットを用いて燃料インジェクタをシリンダヘッドに取付ける場合には、複合材料シートの台形断面の小片側が燃料インジェクタに当接する向きにしてガスケット配設することが望ましい。すなわち、前述の図4(2)を参照すると、燃料インジェクタ100の上部を固定するガスケットは、複合材料シートの台形断面の小片側を下向きにして、燃料インジェクタ100の上部締付面102に当接させる。一方、燃料インジェクタ100の下部を固定するガスケットは、複合材料シートの台形断面の小片側を上向きにして、燃料インジェクタ100の下部締付面104に当接させる。
〔実施形態8〕
図8に、第1発明の更に別の望ましい実施形態による燃料インジェクタ用ガスケットの構造例を示す。図8(1)に示したガスケット60Aは、複合材料シートにプレス成形で凸形状のビード62Aを形成したものである。この場合、一枚の複合材料シートをプレス成形してビード62Aを形成しようとすると、ビード62Aの凹面側の隙間64Aが大きくなってしまい、望みの反力が得られない。そこで、図8(2)に示すように例えば3枚の複合材料シート60A’、60B’、60C’を積層して上型D1、下型D2によりプレス成形する。プレス成形後の個々のシート形状を分離して表すと例えば図8(1)に示した60A、60B、60Cのようになり、最下層の成形済シート60Cのようにビード62Cの凹面側隙間64Cを小さくすることができる。これにより、ビードにより得られる反力を大きくすることができる。
<試験例>
従来の銅ワッシャおよび本発明の複合材料シートについて荷重に対する伝達関数の変化および面圧に対する静バネ定数の変化を調べた結果を図9および図10、11に示す。
対象とした図9および図10に示した各サンプルは下記のとおりであった。数値の単位は「mm」である。
(1)銅ワッシャ(従来品)φ23×t3.5
(2)複合材料シート(本発明品)平畳織金網+フッ素ゴム φ23×t2
(3)複合材料シート(本発明品)平畳織金網+フッ素ゴム φ23×t3.5
軸力ボルトによりサンプルに種々の荷重を負荷したときの加速度を測定し、入力側加速度と出力側加速度との比を伝達関数として求めた。試験条件は下記のとおりであった。
荷重 :100、300、500kgf
入力振動:周波数16kHzの正弦波
伝達関数=log(出力/入力)
測定結果は、伝達関数については図9に示したように、従来品の銅ワッシャ(1)に比べて、本発明品の複合材料シート(2,3)はいずれも制振効果が明瞭であり、エネルギーレベルで二桁以上の減衰効果が得られている。
静バネ定数については、まず図10に示したように、試験した面圧範囲全体にわたって本発明の複合材料シートは従来の銅ワッシャに比べて約1/5という低い静バネ定数が得られており、振動初期の低周波域に対する制振効果が発揮できることを示している。次に、図11は面圧の高い領域についての結果であり、従来品に対して本発明の複合材料シートは同様の傾向が認められるが、シート厚さを増すと静バネ定数は更に低くなっている。なお、図中のt=2.0mmの本発明サンプルが面圧の大きい領域で銅ワッシャより大きい静バネ定数を示しているのは、塑性変形領域に入ってしまったためである。
対象とした図11に示す各サンプルは下記のとおりであった。数値の単位は「mm」である。
(1)銅ワッシャ(従来品)φ7.5×φ17.3×t3.5
(2)複合材料シート(本発明品)平畳織金網+フッ素ゴム φ7.5×φ17.3×t2
(3)複合材料シート(本発明品)平畳織金網+フッ素ゴム φ7.5×φ17.3×t3.5
〔実施形態9〕
図12に、第2発明の望ましい実施形態による燃料インジェクタ用ガスケットを介してシリンダヘッドにインジェクタを支持させた取付け構造例を部分断面図で示す。図13に、図12のX部を拡大して示す。
内燃機関のシリンダヘッド1に、ガスケットAを介してインジェクタ2が支持されている。白抜矢印の先端側が燃料の噴射口であり、この噴射口が燃焼室(不図示)に臨む。なお、インジェクタ2の内部には、燃料の流通管路等が形成されるが、同図では便宜上省略している。インジェクタ2は途中に段差部2aを有する円柱形であり、シリンダヘッド1に形成された支持孔1aに挿入され、支持孔1a周囲の肩部1bにガスケットAを介して段差部2aを担持させることによりシリンダヘッド1に支持される。肩部1bと段差部2aとの間にガスケットAを介在させて締め付けることにより、シリンダヘッド1にインジェクタ2を取付ける。
インジェクタ2は、燃料噴射時には、その噴射動作に伴い白抜矢印の順方向及び逆方向の振動を繰り返す。肩部1b/段差部2a間では、その振動に伴う衝撃音が発生し、エンジン駆動時の騒音の一因となる。そこで、この肩部1b/段差部2a間に介在させたガスケットAにより、その振動が抑えられ、騒音の発生が抑制される。ガスケットAの構成について、以下にその詳細を述べる。
ガスケットAは、円環状の複合材料シート3からなり、この複合材料シート3は、線径0.10〜0.15mmのステンレス鋼等の金属線材4aを、平織、平畳織或いは綾織して編成した金網4と、フッ素ゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、水添加アクルロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、エチレンアクリルゴム、シリコーンゴムおよびフロロシリコーンゴム等、又はフッ素ゴム(FKM)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、水添加アクルロニトリルブタジエンゴム(H−NBR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(ACM)、エチレンアクリルゴム(AEM)、シリコーンゴム(VMQ)およびフロロシリコーンゴム(FVMG)等のゴム材をベースとして形成されたゴム材層5とを複合一体としてなるものである。上記ゴム材としては、ゴム硬度が40°〜90°のものが使用可能であり、ゴムの種類によって、防振性及び防音性を適宜変えることができる。金網4の空隙(網目部)には、ゴム材層5が充填され接着一体とされ、また、金属線材4aの交差部分4bは複合材料シート3の表面に露出状態となるよう構成されている。ここでの露出状態とは、複合一体化の際に形成されるゴム材の極薄いスキン層によって覆われている状態も含むものである。
金網4とゴム材層5との複合一体化は、例えば、金網4を脱脂処理した後、加硫接着剤を塗布し、ゴムのコンパウンドシート(厚さ0.3〜0.5mm)を貼り合わせ、加硫プレスにて面圧250〜2500kgf/cm2、熱盤温度150〜180℃、3〜10分間加圧加硫することによりなされる。
円環状複合材料シート3の内周側辺縁部、すなわち、支持孔1a側辺縁部には、肩部1b/段差部2a間に介在させるグロメット部3aが、ゴム材層5と同一材料のゴム材で一体形成されている。破線部分は、グロメット部3aの非圧縮状態の外形状を示し、図のような締付圧縮状態ではその弾性変形に伴う復元弾力を保有して、肩部1b/段差部2a間に強く弾性的に押圧される。これにより、燃焼室(不図示)に通じる支持孔1a内の燃焼ガスの漏出がこのグロメット部3aによって阻止される。
また、グロメット部3aの半径方向外側で、円環状複合材料シート3の上下両面には、環状山形のビード部3bが、上記ゴム材層5と同一材料のゴム材で一体形成されている。図示の例では、このビード部3bを破線で示しているが、これは上記と同様に非圧縮状態の外形状を示し、図のような締付圧縮状態ではその弾性変形に伴う復元弾力を保有することになる。したがって、このビード部3bの復元弾力と上記グロメット部3aの復元弾力との相乗作用により、上記2平面1b、2a間のシール性が飛躍的に向上する。
上記構成のガスケットAが、図のように肩部1b/段差部2a間に介在した状態では、金網4及びゴム材層5の弾性によりインジェクタ2の振動が吸収される。これにより、振動衝撃による異音発生が抑制され、自動車の低騒音化に寄与する。また、金属線材4aの編成体である金網特有の耐座屈性によりゴム材層5のへたりが抑えられるから、長く振動吸収機能及びシール性が維持される。更に、複合材料シート3の表面には金網4を構成する金属線材4aの交差部分4bが露出し、肩部1b/段差部2a間に介在した状態で、金属線材4aの交差部分4bが肩部1b/段差部2aに接触状態となるよう構成されているから、金網4自体により直接荷重を受ける部分が多く存在し、ゴム材層5のへたり抑止効果が助長される。そして、ビード部3bは、グロメット部3aの半径方向外側に円環状に形成されるものであるから、交差部分4b上に位置する部分が必然的に多くあり、介在締付に交差部分4bがビード部3bのゴム材層5中への没入を阻止し、その圧縮による復元弾力の発現率が高くなって、シール作用が効果的に発揮される。
〔実施形態10〕
図14に示すガスケットA1は、上記複合材料シート3の下面と前記シリンダヘッド1の肩部1bとの間に介在する金属薄板6とを組み合わせたものである。この金属薄板6の外周側(反支持孔1a側)は折り曲げ立ち上げ部(フランジ部)6aとして形成されている。このように金属薄板6を介在させたものにおいては、金属薄板6によって複合材料シート3が補強されると共に、複数積層して全体としてのばね定数を任意に設定したい場合に有効である。また、金属薄板6の外周側には折り曲げ立ち上げ部6aを設けているので、ゴム材の横方向への変形(逃げ)が抑えられ、また、金網外周端面の不揃い(ばらばらな状態)がなくなり、所期の振動吸収機能及びシール機能の維持に効果的である。
複合材料シート3の表面には、上記と同様に金網4を構成する金属線材4aの交差部4bが露出し、この露出した交差部4bが金属薄板6及び段差部2aに接するよう位置し、金網4が荷重を直接担う部分が多くなるよう構成されている。また、複合材料シート3の支持孔1a側辺縁部には、肩部1b/段差部2a間に介在されるグロメット部3aが、複合材料シート3の上下両面には、環状山形のビード部3bが、いずれもゴム材層5と同一材料のゴム材で一体形成されている。これらは、インジェクタ2の組付け支持状態では、圧縮されて復元弾力を保有した状態に維持される。
金属薄板6は、厚さ0.1〜4.0mmのステンレス鋼板等からなる。複合材料シート3の下面と前記シリンダヘッド1の肩部1bとの間に介在させる方法としては、個別に作製・調製された複合材料シート3及び金属薄板6を、インジェクタ2のシリンダヘッド1への組付時に、肩部1bに重ね合わせてセットして行う方法か、あるいは、複合材料シート3の作製時における上記加圧加硫の際に、金属薄板6も同時に一体化する方法が採用可能である。設置部分にスペースがある場合には、厚手の(4mm程度或いは2mm程度のものを2枚重ね)金属薄板6をスペーサとして介在させることができる。その他の構成は上記と同様であるので、共通部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
〔実施形態11〕
図15に示すガスケットA2は、上記と同様の金属薄板6を備えた3枚の複合材料シート3を積層一体とし、その支持孔1a側辺縁部には3枚の複合材料シート3を共役するようなグロメット部3aが形成されている。また、積層された複合材料シート3の上下両面には環状山形のビード部3bが形成されている。これらは、いずれも上記ゴム材層5と同一材料のゴム材で一体形成され、インジェクタ2の組付け支持状態では、圧縮されて復元弾力を保有した状態に維持される。更に、各複合材料シート3には、上記と同様に金属線材4aによる露出した交差部4bが存在し、この交差部4bが金属薄板6及び段差部2aに接するよう位置し、金網4が荷重を直接担う部分が多くなるよう構成されている。
このように複合材料シート3を複数積層した場合、各複合材料シート3に内在する金網4とゴム材層5との弾力性が相乗して、全体として振動吸収性に富んだばね定数が得られ、防音効果の優れたものとなる。また、各複合材料シート3における金網4及びゴム材層5の特性を適宜設定し、これらを組合わせて積層することにより、所望のばね定数のガスケットA2を作製することができ、インジェクタ2の仕様に応じたガスケットA2の設計自由度が広がることになる。その他の構成は上記と同様であるので、共通部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図16に、金網とゴム材層との複合体と、金網単独とについて弾性特性を比較して示す。図示した関係は、上記の実施形態9〜11に共通している。同図は、圧縮時の荷重と変形量の関係を示すものであり、図において、aは金網単独の場合、bは金網とゴム材層との複合体の場合を各々示す。すなわち、同一の変形量に達するまでの相対荷重は、金網単独が60、金網とゴム材層との複合体が100であり、金網とゴム材層との複合体は耐荷重性に優れる。また、金網とゴム材層との複合体に荷重を加えた場合、この例では、その60%を金網が担い、残りの40%をゴム材層が担う。したがって、この複合体に荷重を加えると、金網がゴム材層のへたりを抑止するよう作用する。
また、たとえ上記複合体に過大な荷重が加わり、ゴム材層はへたり、応力緩和現象を起こして、分担荷重が低下したとしても、金網の分担荷重はほとんど低下しない為、全体の耐荷重低下は抑止される。更に、分担荷重が低下したゴム材層は金網の開口部に充填され接着しており、金網の変形に追従することから、ゴム材の持つ振動の減衰特性は金網の変形に対しても発揮・維持されることになり、複合体としての防振効果をなすものとなる。一方、金網の分担荷重を60%以下で作りこんだ場合、前記のように過大な荷重が加わり、ゴム材層のへたり、応力緩和現象を起こしてゴム材層の分担荷重の低下が進行すると、ゴム材層の金網を拘束する効果(ゴム材層のへたり、応力緩和現象による支配)が大きなものとなり、金網の耐荷重の低下も大きくなり、耐久性が低下することになる。
また、金網とゴム材層との複合体は、金属環の場合に比べて小さな荷重でもゴム材層の特有の復元弾力を保有するから、シール性が高くなる。更に、ゴム材層単独の場合に比べて耐へたり性が向上するので、荷重設定の範囲が広くなる。そして、荷重を金属ワッシャの場合に比べて小さく設定することにより、共振周波数域が低周波数側にシフトし、その分高周波数域での振動を減衰させ、高周波数域での振動に基づく不愉快な異音発生の抑制が図られる。また、ゴム材は減衰特性に優れるから、振動によって発生する運動エネルギーを熱エネルギーに変換させることができ、摩擦熱で振動が減衰される。
上記において、耐荷重を大きくしたい場合は、金網の金属線材の線径を太くし且つ本数を多くし、逆に耐荷重を小さくしたい場合は、金網の金属線材の線径を細くし且つ本数を少なくし、更には、複数の複合材料シートを重ねて用いればよい。ゴム材の充填量を多くしたい場合は、開孔率の大きな金網を用いるか、あるいは上記のように複数の複合材料シートを重ねて用いることも可能である。このように、複合材料シートを構成する金網及びゴム材層を適宜選択することにより、加わる荷重によって発生する振動を減衰させることができ、騒音レベルを低減でき、発生する音の特性を改善することができる。
<試験例>
加振機台の上に下記サンプルを置き、更にその上に錘(142g)を置き、加振機台を振動周波数を変えながら稼動させ、加振機台と錘の加速度を検出し、log(錘の加速度(出力)/加振機台の加速度(入力))、を伝達関数(dB)として算出した。その結果を図17のグラフに示す。
(1)比較例サンプル;直径23mm、厚さ2mmの銅円板。
(2)実験例サンプル;線径0.14mm、0.11mmのSUS304−CSP、SUS304−WPBのステンレス鋼線を平畳織した金網にFKM(フッ素ゴム)を担持させた直径23mm、厚さ2mmの金網ゴム複合体円板。
図17に示すとおり、実験例サンプルは、比較例サンプルに比べ、遥かに優れた防振効果を奏することが分かる。
本発明のガスケットは、インジェクタの支持部に用いればその防振・防音効果により、自動車のエンジンにおける騒音低減化に大きく寄与する。
本発明によれば、高温・高面圧下においても制振作用を発揮できる燃料インジェクタ用ガスケットおよびその製造方法が提供される。
図1は、第1発明の燃料インジェクタ用ガスケットの内部を局部的に拡大して微視構造を示す(1)顕微鏡写真および(2)そのスケッチである。 図2は、第1発明の燃料インジェクタ用ガスケットの製造工程の一実施形態を示すフローチャートである。 図3は、第1発明の燃料インジェクタ用ガスケットの製造工程の他の実施形態を示すフローチャートである。 図4(1)は、ガスケット中心軸を含む面での断面図であり、第1発明の燃料インジェクタ用ガスケットの一実施形態を示す。 図4(2)は、図4(1)または図5のガスケットを用いて燃料インジェクタをシリンダヘッドに取り付けた状態を示す断面図である。 図5は、ガスケット中心軸を含む面での断面図であり、第1発明の燃料インジェクタ用ガスケットの他の実施形態を示す。 図6は、ガスケット中心軸を含む面での断面図であり、第1発明の燃料インジェクタ用ガスケットの別の実施形態を示す。 図7は、ガスケット中心軸を含む面での断面図であり、第1発明の燃料インジェクタ用ガスケットの更に別の実施形態を示す。 図8は、(1)第1発明による複合材料シートにプレス成形によるビードを形成した例を示す断面図および(2)ビード形成のために3枚重ねてプレス成形する例を示す断面図である。 図9は、従来の銅ワッシャと、本発明に用いる平畳織金網とについて荷重と伝達関数との関係を比較して示すグラフである。 図10は、従来の銅ワッシャと、本発明の複合材料シート(金網にゴムを含浸)とについて、面圧と静バネ定数との関係を比較して示すグラフである。 図11は、図10と同様の関係を、高面圧領域について示すグラフである。 図12は、第2発明の一実施形態による燃料インジェクタ用ガスケットを介してシリンダヘッドにインジェクタを支持させた状態を示す部分断面図である。 図13は、図12のX部の拡大図である。 図14は、第2発明の他の実施形態による燃料インジェクタ用ガスケットを示す断面図である。 図15は、第2発明の別の実施形態による燃料インジェクタ用ガスケットを示す断面図である。 図16は、荷重と変形量の関係を示すグラフである。 図17は、従来の銅ワッシャ(銅円板)と第2発明による複合材料シートとについて、振動周波数と伝達関数との関係を比較して示すグラフである。
符号の説明
10 複合材料シート(燃料インジェクタ用ガスケット)
12 金網
14 ゴム
C ガスケットの中心軸
20 燃料インジェクタ用ガスケット
22 複合材料シート
24 金属製外被材
24A 上外被材
24B 下外被材
26 ビード
30 燃料インジェクタ用ガスケット
32 複合材料シート
34 金属製外被材
34A 上外被材
34B 下外被材
36 ビード
40 燃料インジェクタ用ガスケット
42 複合材料シート
44 金属製外被材
44A 上外被材
44B 下外被材
46 ブロック
48 ゴム充填材
50 燃料インジェクタ用ガスケット
52 複合材料シート
54 金属製外被材
54A 上外被材
54B 下外被材
56 ゴム充填材
60A、60B、60C ガスケット
60A’、60B’、60C’ 複合材料シート
62A、62B、62C ビード
A、A1 燃料インジェクタ用ガスケット
3 複合材料シート
3a グロメット部(ゴム)
3b ビード部(ゴム)
4 金網
4a 金属線材
5 ゴム層
6 金属薄板

Claims (19)

  1. 内燃機関のシリンダヘッドと燃料インジェクタとの接合部に介在させるガスケットにおいて、
    金網の空隙をゴムで充填した複合材料シートから成ることを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケット。
  2. 請求項1において、上記金網が平畳織または綾織にて形成されていることを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケット。
  3. 請求項1または2において、上記複合材料シートは、ガスケットの半径方向と厚さ方向とを含む面での断面形状が台形であることを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケット。
  4. 請求項3において、上記複合材料シートが金属製外被材で覆われており、この外被材の締結荷重作用面は上記複合材料シート上に摺動可能に保持され且つ中央部に凸形状のビードが形成されていることを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケット。
  5. 請求項3において、上記複合材料シートが金属製外被材で覆われており、上記外被材はガスケット厚さ方向に上下二分割されており且つ外周および内周の内壁に隆起したブロックで上記複合材料シートを台形断面の側面から拘束しており、上記上下の外被材と上記複合材料シートとは両者間を満たすゴム充填材により一体化されていることを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケット。
  6. 請求項3において、上記複合材料シートの台形断面は内周側面が底面に対してほぼ垂直であり外周側面が斜面であり、該複合材料シートは金属製外被材で覆われており、上記外被材はガスケット厚さ方向に上下二分割されており、上記上下の外被材と上記複合材料シートとは両者間を満たすゴム充填材により一体化されていることを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケット。
  7. 請求項1から6までのいずれか1項記載の燃料インジェクタ用ガスケットの製造方法であって、
    上記複合材料シートの製造プロセスが、金網にゴム溶液を含浸させ、乾燥させた後に、加熱下で加圧することによりゴムの加硫処理と所定形状への成形とを行なう工程を含むことを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケットの製造方法。
  8. 請求項1から6までのいずれか1項記載の燃料インジェクタ用ガスケットの製造方法であって、
    上記複合材料シートの製造プロセスが、金網と未加硫のゴムシートとを積層し、加熱下で加圧することにより、該金網の空隙への該ゴムシートの圧入と、ゴムの加硫処理と、所定形状への成形とを行なう工程を含むことを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケットの製造方法。
  9. 請求項3記載の燃料インジェクタ用ガスケットの上記台形断面の小辺側を燃料インジェクタと当接させることを特徴とする燃料インジェクタの取付け構造。
  10. 請求項4記載の燃料インジェクタ用ガスケットの上記ビードを燃料インジェクタと当接させることを特徴とする燃料インジェクタの取付け構造。
  11. 請求項1または2において、上記複合材料シートの締結荷重作用面の中央部が凸形状のビードとして形成されていることを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケット。
  12. 請求項10において、上記複合材料シートは複数枚積層状態で一括してプレス成形により上記ビードが形成されていることを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケット。
  13. 請求項1において、上記複合材料シートの両面に上記金網の両面の各凸部がゴムの間から露出していることを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケット。
  14. 請求項13において、上記複合材料シートの両面にゴムによるビード部を形成したことを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケット。
  15. 請求項13または14において、上記複合材料シートの一辺縁部にゴムによるグロメット部を形成したことを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケット。
  16. 請求項13から15までのいずれか1項において、上記複合材料シートの少なくとも片面に密接させた金属薄板と組み合わせたことを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケット。
  17. 請求項13から16までのいずれか1項において、上記複合材料シートを複数枚積層してゴムにより一体化したことを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケット。
  18. 請求項14または15において、上記金網に充填したゴムと上記ビード部または上記グロメット部のゴムが同一材料から成り、該ゴムにより全体が一体化されていることを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケット。
  19. 請求項13において、締め付け荷重の60%以上、100%未満を上記金網が担い、残りの荷重をゴムが担うように設定されていることを特徴とする燃料インジェクタ用ガスケット。
JP2004255944A 2004-09-02 2004-09-02 燃料インジェクタ用ガスケットおよびその製造方法 Pending JP2006071023A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004255944A JP2006071023A (ja) 2004-09-02 2004-09-02 燃料インジェクタ用ガスケットおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004255944A JP2006071023A (ja) 2004-09-02 2004-09-02 燃料インジェクタ用ガスケットおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006071023A true JP2006071023A (ja) 2006-03-16

Family

ID=36151868

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004255944A Pending JP2006071023A (ja) 2004-09-02 2004-09-02 燃料インジェクタ用ガスケットおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006071023A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013012737A (ja) * 2011-06-27 2013-01-17 General Electric Co <Ge> 磁気共鳴撮像(mri)マグネット用のコイル支持体及び支持方法
WO2016045893A1 (en) * 2014-09-23 2016-03-31 Continental Automotive Gmbh Adjustment device for a fuel injection valve and fuel-injection system
JP2016183666A (ja) * 2015-03-25 2016-10-20 いすゞ自動車株式会社 内燃機関の燃料噴射ノズルのシール構造、内燃機関、及び内燃機関の燃料噴射ノズルのシール方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013012737A (ja) * 2011-06-27 2013-01-17 General Electric Co <Ge> 磁気共鳴撮像(mri)マグネット用のコイル支持体及び支持方法
US9535143B2 (en) 2011-06-27 2017-01-03 General Electric Company Coil support for a magnetic resonance imaging (MRI) magnet and method of support
WO2016045893A1 (en) * 2014-09-23 2016-03-31 Continental Automotive Gmbh Adjustment device for a fuel injection valve and fuel-injection system
CN107076085A (zh) * 2014-09-23 2017-08-18 大陆汽车有限公司 用于燃料喷射阀的调节装置及燃料喷射系统
US10619612B2 (en) 2014-09-23 2020-04-14 Continental Automotive Gmbh Fuel injection valve and fuel-injection system
JP2016183666A (ja) * 2015-03-25 2016-10-20 いすゞ自動車株式会社 内燃機関の燃料噴射ノズルのシール構造、内燃機関、及び内燃機関の燃料噴射ノズルのシール方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3142155B2 (ja) 金属製ガスケット
JP2008255975A (ja) 制振ワッシャ
US7278639B2 (en) Edge coated gaskets and method of making same
US8708093B2 (en) Acoustic cover for vehicle fuel injection pump
JP2011064167A (ja) 防音カバー及びその製造方法
JPH09105463A (ja) 金属製ガスケット
US20140326536A1 (en) Structural acoustic attenuation panel
CN101091078A (zh) 垫片
JP2008256193A (ja) 制振ワッシャ
EP1541907B1 (en) Gasket material
JP5002300B2 (ja) 防音カバー及びその取付構造
JP2009545710A (ja) 減衰ユニットベアリング
JPH08258203A (ja) 自動変速機内コントロールバルブ用セパレートプレート
JP2006071023A (ja) 燃料インジェクタ用ガスケットおよびその製造方法
JP2008248809A5 (ja)
JP4394856B2 (ja) インジェクター用燃焼ガスシール
JP5166742B2 (ja) 制振ガスケット及びその製造方法、マニホールドガスケット
JP2008128343A (ja) 制振ガスケット
CA2497376A1 (en) Silicone gasket compositions
CN102108912B (zh) 用于衬垫的多层钢插入件
JP3621231B2 (ja) ガスケット材
JP2000230431A (ja) 防音カバー
JP2006071015A (ja) 燃料インジェクタ用ガスケットおよびその製造方法
JP2008128342A (ja) 制振ガスケット、燃料噴射弁及び燃料噴射弁の取付け構造
JP2930779B2 (ja) 金属製ガスケット