JP2006069818A - 炭素微粒子 - Google Patents

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公寿 山元
Osamu Enoki
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Abstract

【課題】 精密制御された粒径・構造を持つ炭素微粒子を提供する。
【解決手段】 単一な化学構造で、剛性な球状構造をもつ高分子材料であるフェニルアゾメチンデンドリマーを熱分解して炭素微粒子を得る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子・電気材料、医用材料、環境浄化、吸着材触媒等への応用において有用な、新しい炭素微粒子に関するものである。
カーボンブラックに代表されるように、従来広く知られている炭素粉末は、一般に数ナノ〜数十ナノメートルの粒径をもつ粒子が互いに複雑に融合した不定形構造をしており、その粒径や構造の制御は著しく困難である。
また、選択的に粒子状炭素を合成する方法も数例が知られているが、複雑な手法と厳密な条件を必要とする上、精密な粒子サイズの制御を行うことは難しく、特にシングルナノメートルサイズの粒径をもつ炭素微粒子を選択的に合成することはできなかった。
たとえば、数ナノメートルの粒径をもつ炭素微粒子を作製するための方法として、エマルジョン重合によってポリマー微粒子を作成し、これを熱分解する方法が提案されている(非特許文献1)。
しかしながら、この方法においてはエマルジョンを用いているため、粒子の合成に厳密で複雑な条件が要求される。
Angew. Chem. Int. Ed., 2002, 41, 4016
炭素微粒子は工業的に多様な分野において非常に広く用いられている材料のひとつであり、このような炭素微粒子の特性はその粒径と構造によって決定されることから、より高性能な機能を引き出すには、如何に精密に粒径と構造制御を行うかが重要な課題である。
しかしながら、従来では、シングルナノメートルサイズの粒径をもつ炭素微粒子を複雑な製造過程を経ることもなしに、均一な構造体として得ることには成功していない。
そこで、本発明は、このような問題点を解決し、シングルナノメートルサイズの粒径をもつ均一炭素微粒子を、簡便に提供することを課題としている。
本発明者らは、前記問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、フェニルアゾメチンデンドリマーを熱分解することによって、粒径のきわめて整った球状炭素微粒子が得られることを見出した。この方法では、容易にサイズの整った球状炭素微粒子を選択的に得ることが可能であるため、新規な炭素材料として多岐にわたる利用が期待される。
本発明は以上のとおりの知見に基づいて完成されたものであり、以下のことを特徴としている。
第1:フェニルアゾメチンデンドリマーが熱分解されてなる炭素微粒子。
第2:600℃以上の温度範囲で熱分解されてなる上記の炭素微粒子。
第3:粒径1nm〜6nmの範囲の球状構造を持つ上記の炭素微粒子。
第4:フェニルアゾメチンデンドリマーは、次式(1)で表わされる上記の炭素微粒子。
(式中のRは原子または分子基を示し、mおよびnは1以上の整数を示す。)
第5:nは2〜6の範囲の整数である上記の炭素微粒子。
第6:Rは次式(2)で表わされる分子基のいずれかである上記の炭素微粒子。
上記のとおりの本発明によれば、シングルナノメートルサイズの粒径をもつ均一炭素微粒子を、簡便に提供される。
さらに詳しくは、フェニルアゾメチンデンドリマーは単一分子量・単一構造を持つ高分子であるから、複雑・厳密な反応条件を用いることなく完全に大きさの揃った炭素微粒子前駆体となり、熱分解でシングルナノメートルサイズの均一炭素微粒子を得る。
本発明においてはフェニルアゾメチンデンドリマーの熱分解という簡便な方法によることを特徴としているが、出発原料としてのフェニルアゾメチンデンドリマーについては、本発明の発明者らによってすでにその合成の方法については各種提案されているものである。これら公知の方法に従って合成したフェニルアゾメチンデンドリマーを出発物質とすることができる。
より詳しく例示すると、本発明においては前記式(1)として表わされる各種のものであってよく、式中のフェニル基は、たとえばC、N、O等の原子をもつ有機置換基、たとえば、メチル、エチル等のアルキル基、アリール基、アミノ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、エステル基等を適宜に有していてもよい。そして式中の係数mによって、デンドリマーのいわゆる世代数が決められることになる。mは1以上の整数である。
一方、nは、Rによる結合数を表している。
このRは、C(炭素)等の原子でもよいし、分子基でもよい。たとえば本発明においては、分子基は、前記式(2)で表わされる各種のものから選択されてよい。nは、これらへの結合数であって、1以上の整数であり、より好適には、つまり、デンドリマーとしての合成、取扱い等、あるいは熱分解性等の観点からは2〜6の範囲が実際的には考慮される。これら分子基も適宜に上記同様に置換基を有していてもよい。
熱分解反応は、フェニルアゾメチンデンドリマーの種類にもよるが、一般的には600℃以上とするのが好ましい。世代数の増加、そして分子基の大きさや構造の複雑度とともに熱分解温度は一般的に高めとなる。より代表的な温度としては、たとえば世代数としてのm=3〜6、n=2〜6の範囲では、700℃〜1100℃の範囲を目安とすることが好適である。熱分解反応は、好適には不活性ガス(窒素、アルゴン等の希ガス)の雰囲気下に行うのが好ましい。なお、常圧、あるいは減圧下、加圧下であってもよい。
本発明によればシングルナノメートルサイズの均一粒径の炭素微粒子が得られ、これら微粒子は、通常、剛性の球状構造を有している。得られる球状炭素微粒子の粒径は、炭素微粒子前駆体であるデンドリマーの大きさによってコントロールされる。すなわち、球状炭素微粒子の粒径を大きいものとする場合には、デンドリマーをより高世代のもの、式(2)で表されるRを大きいものにすることが考慮され、球状炭素微粒子の粒径を小さくする場合には、デンドリマーをより低世代のもの、式(2)で表されるRを小さいものにすることが考慮される。
本発明においては、その代表例として、粒径1nm〜6nmの範囲の球状炭素微粒子を提供することができる。
そこで、以下に実施例を示し、さらに詳しく説明する。もちろん以下の例によって発明が限定されることはない。
フェニルアゾメチンデンドリマーとして、前記式(1)において、Rがポルフィン基であり、m=4、n=4のものを出発原料に用いた。
このG4フェニルアゾメチン−ポルフィリンデンドリマーを窒素雰囲気下において室温から1000℃まで昇温加熱し、その後室温まで放冷することで炭素微粒子を得た。
この炭素微粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)像を図1に示した。
実施例におけるTEM像を示した図である。

Claims (6)

  1. フェニルアゾメチンデンドリマーが熱分解されてなることを特徴とする炭素微粒子。
  2. 600℃以上の温度範囲で熱分解されてなることを特徴とする請求項1の炭素微粒子。
  3. 粒径1nm〜6nmの範囲の球状構造を持つことを特徴とする請求項1または2の炭素微粒子。
  4. フェニルアゾメチンデンドリマーは、次式(1)で表わされるものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかの炭素微粒子。
    (式中のRは原子または分子基を示し、mおよびnは1以上の整数を示す。)
  5. nは2〜6の範囲の整数であることを特徴とする請求項4の炭素微粒子。
  6. Rは次式(2)で表わされる分子基のいずれかであることを特徴とする請求項4または5の炭素微粒子。
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