JP2006069703A - シート搬送装置 - Google Patents

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Yoshiyuki Kitazawa
由之 北澤
Kunihiro Shigeta
国啓 重田
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Abstract

【課題】 生産性を落とすことなく、重送の発生を低減すること。
【解決手段】 取出ロール(Rp)により搬送された記録シート(S)を搬送する給紙ロールと、給紙ロールと対向するさばき領域に記録シート(S)が1枚ある状態では給紙ロールに従動して回転し、さばき領域に記録シート(S)が複数枚ある状態では給紙ロールの回転方向とは逆回転方向に回転して記録シート(S)を1枚ずつ分離する前記リタードロールと、を有するさばきロール(Rs)と、前記給紙開始タイミングに応じてさばきロール(Rs)を駆動するさばきロール駆動制御手段(C7A)であって、シート検出タイミングにおいて給紙シートセンサ(SN2)により記録シート(S)有りが検出された場合に、次の給紙開始タイミングまで前記さばきロール(Rs)を駆動させるさばきロール駆動制御手段(C7A)とを有するシート搬送装置。
【選択図】 図3

Description

本発明は、給紙トレイに収容された記録シートを給紙するシート搬送装置に関し、特に、給紙ロールと、前記給紙ロールに対向して配置され且つ給紙ロールとは逆方向の回転駆動力が伝達されるリタードロールとを有するさばきロールを備えたシート搬送装置に関する。
FAX、プリンタ、複写機等の従来の画像形成装置において、給紙トレイに収容された記録シートを給紙する際に、複数枚の記録シートを搬送する重送を防止するために、記録シートを1枚ずつ分離する(捌く)さばき部材が設けられている。前記さばき部材として、記録シートを下流側に搬送する給紙ロール(フィードロール)と、給紙ロールに圧接して配置され且つトルクリミッタを介して給紙ロールとは逆方向の回転駆動力が伝達されるリタードロールとを有するさばきロールが知られている。
前記さばきロールでは、1枚の記録シートが給紙ロールとリタードロールの圧接領域(さばき領域)に搬送された場合には、リタードロールが給紙ロールに従動回転し記録シートを下流側に搬送する。一方、複数枚の記録シートがさばき領域に搬送された場合、通常、記録シートどうしの間の摩擦抵抗がロールと記録シートの間の摩擦抵抗より小さいので、給紙ロールが当接した記録シートは下流側に搬送され、記録シートどうしの間の摩擦抵抗が設定した戻し力よりも小さいので、リタードロールに当接した記録シートは上流側に戻される。したがって、さばきロールにより記録シートが1枚ずつ分離されて搬送される。
しかしながら、記録シートが裁断時のバリによって束になっていたり、高湿環境下で記録シート(特に、コート紙等)が密着したりすると、記録シートどうしの摩擦抵抗が大きな場合がある。この場合、さばきロールで記録シート束を十分分離できず、複数の記録シートが下流側に搬送される重送が発生したり、上流側に戻しきれずに給紙動作終了時にさばき領域に記録シートが残されることがある。
特に、3枚以上の記録シート束がさばき領域にあると、給紙ロールが接触する最上面の記録シートは下流側に搬送され、リタードロールが接触する最下面の記録シートは上流側に戻されるが、中間の記録シートは、最上面の記録シートと共に下流側に搬送されるか、最下面の記録シートと共に上流側に戻されるかは不明であり、前記重送等が発生する可能性がある。
これらの問題は、リタードロールの逆転する速度を高速にすることによりある程度回避できる。しかし、この回避方法では、リタードロールの駆動に必要なトルクが大きくなり、必要なエネルギーが多くなるという問題がある。
また、さばきロールの下流側に配置されたシート搬送ロール(テイクアウェイロール)に記録シートが到達すると、さばきロール(給紙ロール)による記録シートの搬送は不要になる。したがって、下流側の駆動系に余計な負荷をかけず、モータを必要以上に駆動しないために、テイクアウェイロールに記録シートが到達すると、通常、上流側のさばきロールの駆動は停止される。しかしながら、テイクアウェイロールによる搬送が開始されると、さばきロールから引き抜かれる記録シートに引きずられて、分離した記録シートがさばき領域に進入し、重送が発生したり、さばき領域に記録シートが残される問題がある。
近年、画像形成装置の性能向上により、2枚以上の記録シートの重送が少なくなってきたとはいえ、印刷物が商品となる業界などでは、1件の重送でも問題となり、さらなる高い信頼性が求められている。
前記さばき領域に複数枚の記録シートが残された状態で、次の給紙動作が実行されると、残された複数枚の記録シートが搬送される重送が発生する可能性が高くなり、信頼性が低下するという問題がある。
このような問題を解決するための技術として、下記の従来技術(J01)が公知である。
(J01)特許文献1(実開平3−41730号公報)記載の技術
特許文献1には、給紙動作終了時に検知手段(12)が用紙を検出している場合に、フィードローラ(4)を逆回転駆動して、検知手段(12)が用紙を検知しなくなるまで、あるいは所定時間が経過するまで用紙を戻す技術が記載されている。
実開平3−41730号公報(公報第1頁第4行〜第2頁第2行、公報第7頁第4行〜第7頁第19行、第3図、第4図)
(従来技術の問題点)
前記従来技術(J01)では、給紙動作終了時に記録シートを検出した場合、フィードローラ(給紙ローラ)を逆回転駆動して記録シートを戻すので、次の記録シートの給紙タイミングに影響を与えてしまう。したがって、前記従来技術(J01)では、記録シートを戻す期間を確保する必要があるため、給紙間隔を狭くすることが困難であり、生産性を高めることが困難であるという問題がある。
特に、前記従来技術(J01)では、所定時間が経過すると記録シートを戻す処理が終了するので、給紙の間隔が狭い高生産性の画像形成装置では、設定可能な前記所定時間が短くなるか、なくなるため、タイミング上実現できなくなる場合がある。また、前記所定時間が短くなると記録シートが戻りきらず、さばき領域に挟まれた状態で次の給紙動作が開始される問題がある。この場合、次の給紙動作で重送が発生する可能性があり、信頼性に問題がある。
本発明は、前述の事情に鑑み、次の記載内容(O01)を技術的課題とする。
(O01)生産性を落とすことなく、重送の発生を低減すること。
(本発明)
次に、前記課題を解決した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施の形態の具体例(実施例)の要素との対応を容易にするため、実施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。また、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではない。
前記技術的課題を解決するために第1発明のシート搬送装置は、下記の構成要件(A01)〜(A04)を備えたことを特徴とする。
(A01)画像が記録される記録シート(S)を収容する給紙トレイ(TR1〜TR4)から前記記録シート(S)を取り出して搬送する取出ロール(Rp)、
(A02)前記取出ロール(Rp)により搬送された記録シート(S)を1枚ずつ分離して搬送するさばきロール(Rs)であって、前記取出ロール(Rp)によって2枚以上の記録シート(S)が搬送された場合に2枚目以降の記録シート(S)を搬送方向上流側に押し戻す前記さばきロール(Rs)、
(A03)前記給紙ロール(Rs1)の近傍に配置され、記録シート(S)を検出する給紙シートセンサ(SN2)、
(A04)前記給紙シートセンサ(SN2)の検知状態により、前記さばきロール(Rs)の駆動制御を変更するさばきロール駆動制御手段(C7A,C7A′)。
(第1発明の作用)
前記構成要件(A01)〜(A04)を備えた第1発明のシート搬送装置では、取出ロール(Rp)は、画像が記録される記録シート(S)を収容する給紙トレイ(TR1〜TR4)から前記記録シート(S)を取り出して搬送する。さばきロール(Rs)は、前記取出ロール(Rp)によって2枚以上の記録シート(S)が搬送された場合に2枚目以降の記録シート(S)を搬送方向上流側に押し戻して、前記取出ロール(Rp)により搬送された記録シート(S)を1枚ずつ分離して搬送する。前記給紙ロール(Rs1)の近傍に配置された給紙シートセンサ(SN2)は、記録シート(S)を検出する。さばきロール駆動制御手段(C7A,C7A′)は、前記給紙シートセンサ(SN2)の検知状態により、前記さばきロール(Rs)の駆動制御を変更する。
(第1発明の形態1)
第1発明の形態1のシート搬送装置は、前記第1発明において、下記の構成要件(A05)を備えたことを特徴とする。
(A05)給紙開始時に前記給紙シートセンサ(SN2)によって記録シート(S)が検出された場合に、前記給紙シートセンサ(SN2)によって前記記録シート(S)が検出されない場合よりも、前記さばきロール(Rs)が前記記録シート(S)を搬送方向上流側に押し戻す時間を長くするように前記さばきロール(Rs)を駆動させる前記さばきロール駆動制御手段(C7A)。
(第1発明の形態1の作用)
前記構成要件(A05)を備えた第1発明の形態1のシート搬送装置では、さばきロール駆動制御手段(C7A)は、給紙開始時に前記給紙シートセンサ(SN2)によって記録シート(S)が検出された場合に、前記給紙シートセンサ(SN2)によって前記記録シート(S)が検出されない場合よりも、前記さばきロール(Rs)が前記記録シート(S)を搬送方向上流側に押し戻す時間を長くするように前記さばきロール(Rs)を駆動させる。
(第1発明の形態2)
第1発明の形態2のシート搬送装置は、前記第1発明において、下記の構成要件(A06)を備えたことを特徴とする。
(A06)給紙開始時から前記給紙シートセンサ(SN2)の位置に記録シート(S)の前端が到達するまでにかかる時間が所定の時間よりも短い場合、所定の時間に到達する場合よりも、前記さばきロール(Rs)が前記記録シート(S)を搬送方向上流側に押し戻す時間を長くするように前記さばきロール(Rs)を駆動させる前記さばきロール駆動制御手段(C7A)。
(第1発明の形態2の作用)
前記構成要件(A06)を備えた第1発明の形態2のシート搬送装置では、さばきロール駆動制御手段(C7A)は、給紙開始時から前記給紙シートセンサ(SN2)の位置に記録シート(S)の前端が到達するまでにかかる時間が所定の時間よりも短い場合、所定の時間に到達する場合よりも、前記さばきロール(Rs)が前記記録シート(S)を搬送方向上流側に押し戻す時間を長くするように前記さばきロール(Rs)を駆動させる。
(第1発明の形態3)
第1発明の形態3のシート搬送装置は、前記第1発明の形態1、2において、前記さばきロール(Rs)が前記記録シート(S)を搬送方向上流側に押し戻す時間は、前記記録シート(S)の前端を前記給紙シートセンサ(SN2)が検知してから前記さばきロール(Rs)の駆動を停止させるまでのタイミングで決定されることを特徴とする。
(第1発明の形態3の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態3のシート搬送装置では、前記さばきロール(Rs)が前記記録シート(S)を搬送方向上流側に押し戻す時間は、前記記録シート(S)の前端を前記給紙シートセンサ(SN2)が検知してから前記さばきロール(Rs)の駆動を停止させるまでのタイミングで決定される。
(第1発明の形態4)
第1発明の形態4のシート搬送装置は、前記第1発明の形態1、2において、前記さばきロール(Rs)のシート搬送方向下流側に配置された第2シートセンサ(SN3)が前記記録シート(S)を検出した場合に、前記さばきロール(Rs)の駆動を停止する前記さばきロール駆動制御手段(C7A)を有し、前記さばきロール(Rs)が前記記録シート(S)を搬送方向上流側に押し戻す時間は、前記記録シート(S)の前端を前記第2シートセンサ(SN3)が検知してから前記さばきロール(Rs)の駆動を停止させるまでのタイミングで決定されることを特徴とする。
(第1発明の形態4の作用)
前記構成要件を備えた第1発明の形態4のシート搬送装置では、前記さばきロール(Rs)のシート搬送方向下流側に配置された第2シートセンサ(SN3)は前記記録シート(S)を検出する。前記さばきロール駆動制御手段(C7A)は、第2シートセンサ(SN3)が前記記録シート(S)を検出した場合に、前記さばきロール(Rs)の駆動を停止する。前記さばきロール駆動制御手段(C7A)であって、前記さばきロール(Rs)が前記記録シート(S)を搬送方向上流側に押し戻す時間は、前記記録シート(S)の前端を前記第2シートセンサ(SN3)が検知してから前記さばきロール(Rs)の駆動を停止させるまでのタイミングで決定される。
(第1発明の形態5)
第1発明の形態5のシート搬送装置は、前記第1発明において、下記の構成要件(A07)を備えたことを特徴とする。
(A07)給紙開始時に前記給紙シートセンサ(SN2)により記録シート(S)が検出された場合に、前記さばきロール(Rs)を通常回転速度よりも高速で駆動して記録シート(S)を搬送方向上流側に高速で押し戻す前記さばきロール駆動制御手段(C7A′)。
(第1発明の形態5の作用)
前記構成要件(A07)を備えた第1発明の形態5のシート搬送装置では、さばきロール駆動制御手段(C7A′)は、給紙開始時に前記給紙シートセンサ(SN2)により記録シート(S)が検出された場合に、前記さばきロール(Rs)を通常回転速度よりも高速で駆動して記録シート(S)を搬送方向上流側に高速で押し戻す。
(第1発明の形態6)
第1発明の形態6のシート搬送装置は、前記第1発明において、下記の構成要件(A08)を備えたことを特徴とする。
(A08)給紙開始時から前記給紙シートセンサ(SN2)の位置に記録シート(S)の前端が到達するまでにかかる時間が所定の時間よりも短い場合、所定の時間に到達する場合のさばきロール(Rs)の通常回転速度よりも、前記さばきロール(Rs)を高速で駆動して記録シート(S)を搬送方向上流側に高速で押し戻す前記さばきロール駆動制御手段(C7A′)。
(第1発明の形態6の作用)
前記構成要件(A08)を備えた第1発明の形態6のシート搬送装置では、さばきロール駆動制御手段(C7A′)は、給紙開始時から前記給紙シートセンサ(SN2)の位置に記録シート(S)の前端が到達するまでにかかる時間が所定の時間よりも短い場合、所定の時間に到達する場合のさばきロール(Rs)の通常回転速度よりも、前記さばきロール(Rs)を高速で駆動して記録シート(S)を搬送方向上流側に高速で押し戻す。
(第2発明)
前記技術的課題を解決するために、第2発明のシート搬送装置は、下記の構成要件(B01)〜(B04)を備えたことを特徴とする。
(B01)画像が記録される記録シート(S)を収容する給紙トレイ(TR1〜TR4)から前記記録シート(S)を取り出して搬送する取出ロール(Rp)、
(B02)前記取出ロール(Rp)により搬送された記録シート(S)を搬送する給紙ロール(Rs1)と、前記給紙ロール(Rs1)に対向して配置されたリタードロール(Rs2)とを有するさばきロールであって、前記給紙ロール(Rs1)と前記リタードロール(Rs2)とが対向するさばき領域に記録シート(S)が1枚ある状態では前記給紙ロール(Rs1)に従動して前記リタードロール(Rs2)が回転し、前記さばき領域に記録シート(S)が複数枚ある状態では前記給紙ロール(Rs1)の回転方向とは逆回転方向に前記リタードロール(Rs2)が回転して記録シート(S)を1枚ずつ分離する前記さばきロール(Rs)、
(B03)前記給紙ロール(Rs1)の近傍に配置され、記録シート(S)の有無を検出する給紙シートセンサ(SN2)、
(B04)前記さばき領域に記録シート(S)が有るか否かを前記給紙シートセンサ(SN2)により検出するシート検出タイミングにおいて前記給紙シートセンサ(SN2)により記録シート(S)有りが検出された場合に、次の給紙開始タイミングまで前記さばきロール(Rs)を駆動させるさばきロール駆動制御手段(C7A,C7A′)。
(第2発明の作用)
前記構成要件(B01)〜(B04)を備えた第2発明のシート搬送装置では、取出ロール(Rp)は、画像が記録される記録シート(S)を収容する給紙トレイ(TR1〜TR4)から前記記録シート(S)を取り出して搬送する。さばきロール(Rs)の給紙ロール(Rs1)は、取出ロール(Rp)により搬送された記録シート(S)を搬送する。前記給紙ロール(Rs1)に対向して配置されたリタードロール(Rs2)は、前記給紙ロール(Rs1)と対向するさばき領域に記録シート(S)が1枚ある状態では前記給紙ロール(Rs1)に従動して回転し、前記さばき領域に記録シート(S)が複数枚ある状態では前記給紙ロール(Rs1)の回転方向とは逆回転方向に回転して記録シート(S)を1枚ずつ分離する。
前記給紙ロール(Rs1)の近傍に配置された給紙シートセンサ(SN2)は、記録シート(S)の有無を検出する。さばきロール駆動制御手段(C7A,C7A′)は、前記さばき領域に記録シート(S)が有るか否かを前記給紙シートセンサ(SN2)により検出するシート検出タイミングにおいて、前記給紙シートセンサ(SN2)により記録シート(S)有りが検出された場合に、次の給紙開始タイミングまで前記さばきロール(Rs)を駆動する。
前記第2発明のシート搬送装置では、給紙シートセンサ(SN2)により記録シート(S)有りが検出された場合に、次の給紙開始タイミングまでさばきロール(Rs)を駆動して、給紙ロール(Rs1)による給紙を行いながら、リタードロール(Rs2)により記録シート(S)を分離して、給紙トレイ(TR1〜TR4)側に搬送できる。したがって、次の給紙開始タイミングでは、さばき領域に記録シート(S)が残った状態となることを低減できる。この結果、さばき領域に複数枚の記録シート(S)が残った状態で記録シート(S)の搬送を行った場合に発生しやすい重送を低減でき、シート搬送装置の信頼性を向上させることができる。
また、第2発明のシート搬送装置では、給紙ロール(Rs1)による給紙を行いながら、リタードロール(Rs2)により記録シート(S)の分離を行っている。したがって、従来技術のように、記録シート(S)を戻すために給紙ロール(Rs1)を逆回転させる期間を設ける必要が無く、給紙間隔(給紙開始タイミング)を狭くすることができ、生産性を向上させることができる。
(第3発明)
前記技術的課題を解決するために第3発明のシート搬送装置は、下記の構成要件(B01)〜(B03),(B05)を備えたことを特徴とする。
(B01)画像が記録される記録シート(S)を収容する給紙トレイ(TR1〜TR4)から前記記録シート(S)を取り出して搬送する取出ロール(Rp)、
(B02)前記取出ロール(Rp)により搬送された記録シート(S)を搬送する給紙ロール(Rs1)と、前記給紙ロール(Rs1)に対向して配置されたリタードロール(Rs2)とを有するさばきロールであって、前記給紙ロール(Rs1)と前記リタードロール(Rs2)とが対向するさばき領域に記録シート(S)が1枚ある状態では前記給紙ロール(Rs1)に従動して前記リタードロール(Rs2)が回転し、前記さばき領域に記録シート(S)が複数枚ある状態では前記給紙ロール(Rs1)の回転方向とは逆回転方向に前記リタードロール(Rs2)が回転して記録シート(S)を1枚ずつ分離する前記さばきロール(Rs)、
(B03)前記給紙ロール(Rs1)の近傍に配置され、記録シート(S)の有無を検出する給紙シートセンサ(SN2)、
(B05)給紙開始時に前記さばき領域に記録シート(S)が有るか否かを前記給紙シートセンサ(SN2)により検出するシート検出タイミングにおいて前記給紙シートセンサ(SN2)により記録シート(S)有りが検出された場合に、前記給紙シートセンサ(SN2)が記録シート(S)無しを検出するまで前記さばきロール(Rs)を駆動させる前記さばきロール駆動制御手段(C7A)。
(第3発明の作用)
前記構成要件(B01)〜(B03),(B05)を備えたことを特徴とする第3発明のシート搬送装置では、取出ロール(Rp)は、画像が記録される記録シート(S)を収容する給紙トレイ(TR1〜TR4)から前記記録シート(S)を取り出して搬送する。さばきロール(Rs)の給紙ロール(Rs1)は、取出ロール(Rp)により搬送された記録シート(S)を搬送する。前記給紙ロール(Rs1)に対向して配置されたリタードロール(Rs2)は、前記給紙ロール(Rs1)と対向するさばき領域に記録シート(S)が1枚ある状態では前記給紙ロール(Rs1)に従動して回転し、前記さばき領域に記録シート(S)が複数枚ある状態では前記給紙ロール(Rs1)の回転方向とは逆回転方向に回転して記録シート(S)を1枚ずつ分離する。
前記給紙ロール(Rs1)の近傍に配置された給紙シートセンサ(SN2)は、記録シート(S)の有無を検出する。給紙開始タイミング記憶手段(C4A)は、記録シート(S)を給紙する給紙開始タイミングを記憶する。さばきロール駆動制御手段(C7A)は、前記さばき領域に記録シート(S)が有るか否かを前記給紙シートセンサ(SN2)により検出するシート検出タイミングにおいて、前記給紙シートセンサ(SN2)により記録シート(S)有りが検出された場合に、前記給紙シートセンサ(SN2)が記録シート(S)無しを検出するまで前記さばきロール(Rs)を駆動する。
前記第3発明のシート搬送装置では、給紙シートセンサ(SN2)により記録シート(S)有りが検出された場合に、給紙シートセンサ(SN2)が記録シート(S)無しを検出するまでさばきロール(Rs)を駆動して、給紙ロール(Rs1)による給紙を行いながら、リタードロール(Rs2)により記録シート(S)を分離して給紙トレイ(TR1〜TR4)側に搬送できる。したがって、次の給紙開始タイミングでは、さばき領域に記録シート(S)が残った状態となることを低減できる。この結果、さばき領域に複数枚の記録シート(S)が残った状態で記録シート(S)の搬送を行った場合に発生しやすい重送を低減でき、シート搬送装置の信頼性を向上させることができる。
また、第3発明のシート搬送装置では、給紙ロール(Rs1)による給紙を行いながら、リタードロール(Rs2)により記録シート(S)の分離を行っている。したがって、従来技術のように、記録シート(S)を戻すために給紙ロール(Rs1)を逆回転させる期間を設ける必要が無く、給紙間隔(給紙開始タイミング)を狭くすることができ、生産性を向上させることができる。
(第4発明)
前記技術的課題を解決するために第4発明のシート搬送装置は、下記の構成要件(B01)〜(B03),(B06)を備えたことを特徴とする。
(B01)画像が記録される記録シート(S)を収容する給紙トレイ(TR1〜TR4)から前記記録シート(S)を取り出して搬送する取出ロール(Rp)、
(B02)前記取出ロール(Rp)により搬送された記録シート(S)を搬送する給紙ロール(Rs1)と、前記給紙ロール(Rs1)に対向して配置されたリタードロール(Rs2)とを有するさばきロールであって、前記給紙ロール(Rs1)と前記リタードロール(Rs2)とが対向するさばき領域に記録シート(S)が1枚ある状態では前記給紙ロール(Rs1)に従動して前記リタードロール(Rs2)が回転し、前記さばき領域に記録シート(S)が複数枚ある状態では前記給紙ロール(Rs1)の回転方向とは逆回転方向に前記リタードロール(Rs2)が回転して記録シート(S)を1枚ずつ分離する前記さばきロール(Rs)、
(B03)前記給紙ロール(Rs1)の近傍に配置され、記録シート(S)の有無を検出する給紙シートセンサ(SN2)、
(B06)前記さばき領域に記録シート(S)が有るか否かを前記給紙シートセンサ(SN2)により検出するシート検出タイミングにおいて前記給紙シートセンサ(SN2)により記録シート(S)有りが検出された場合に、設定されたさばきロール駆動時間(t3)が経過するまで前記さばきロール(Rs)を駆動する前記さばきロール駆動制御手段(C7A)。
(第4発明の作用)
前記構成要件(B01)〜(B03),(B06)を備えた第4発明のシート搬送装置では、取出ロール(Rp)は、画像が記録される記録シート(S)を収容する給紙トレイ(TR1〜TR4)から前記記録シート(S)を取り出して搬送する。さばきロール(Rs)の給紙ロール(Rs1)は、取出ロール(Rp)により搬送された記録シート(S)を搬送する。前記給紙ロール(Rs1)に対向して配置されたリタードロール(Rs2)は、前記給紙ロール(Rs1)と対向するさばき領域に記録シート(S)が1枚ある状態では前記給紙ロール(Rs1)に従動して回転し、前記さばき領域に記録シート(S)が複数枚ある状態では前記給紙ロール(Rs1)の回転方向とは逆回転方向に回転して記録シート(S)を1枚ずつ分離する。
前記給紙ロール(Rs1)の近傍に配置された給紙シートセンサ(SN2)は、記録シート(S)の有無を検出する。さばきロール駆動制御手段(C7A)は、前記さばき領域に記録シート(S)が有るか否かを前記給紙シートセンサ(SN2)により検出するシート検出タイミングにおいて、前記給紙シートセンサ(SN2)により記録シート(S)有りが検出された場合に、設定されたさばきロール駆動時間(t3)が経過するまで前記さばきロール(Rs)を駆動する。
前記第4発明のシート搬送装置では、給紙シートセンサ(SN2)により記録シート(S)有りが検出された場合に、設定されたさばきロール駆動時間(t3)が経過するまでさばきロール(Rs)を駆動して、給紙ロール(Rs1)による給紙を行いながら、リタードロール(Rs2)により記録シート(S)を分離して給紙トレイ(TR1〜TR4)側に搬送できる。したがって、次の給紙開始タイミングでは、さばき領域に記録シート(S)が残った状態となることを低減できる。この結果、さばき領域に複数枚の記録シート(S)が残った状態で記録シート(S)の搬送を行った場合に発生しやすい重送を低減でき、シート搬送装置の信頼性を向上させることができる。
また、第4発明のシート搬送装置では、給紙ロール(Rs1)による給紙を行いながら、リタードロール(Rs2)により記録シート(S)の分離を行っている。したがって、従来技術のように、記録シート(S)を戻すために給紙ロール(Rs1)を逆回転させる期間を設ける必要が無く、給紙間隔(給紙開始タイミング)を狭くすることができ、生産性を向上させることができる。
(発明の形態1)
発明の形態1のシート搬送装置は、前記第2発明〜第4発明の何れかにおいて、下記の構成要件(B07),(B08)を備えたことを特徴とする。
(B07)前記さばきロール(Rs)のシート搬送方向下流側に配置され、前記さばきロール(Rs)により搬送された記録シート(S)を搬送するテイクアウェイロール(Ra)、
(B08)前記テイクアウェイロール(Ra)の近傍の記録シート(S)の有無を検出するフィードアウトセンサ(SN3)、
(発明の形態1の作用)
前記構成要件(B07),(B08)を備えた発明の形態1のシート搬送装置では、前記さばきロール(Rs)のシート搬送方向下流側に配置されたテイクアウェイロール(Ra)は、前記さばきロール(Rs)により搬送された記録シート(S)を搬送する。フィードアウトセンサ(SN3)は、前記テイクアウェイロール(Ra)の近傍の記録シート(S)の有無を検出する。したがって、テイクアウェイロール(Ra)まで記録シート(S)が搬送された場合に、さばきロール(Rs)の駆動を停止し、テイクアウェイロール(Ra)で記録シート(S)を搬送することができる。
(発明の形態2)
発明の形態2のシート搬送装置は、前記第2発明〜第4発明及び発明の形態1の何れかにおいて、下記の構成要件(B09)を備えたことを特徴とする。
(B09)前記取出ロール(Rp)により前記給紙トレイ(TR1〜TR4)から取り出された記録シート(S)の前端が前記給紙シートセンサ(SN2)の位置まで到達して前記給紙シートセンサ(SN2)で検出できる前端検出タイミングを記憶する前端検出タイミング記憶手段(C6B)を有し、前記給紙開始タイミングから前記前端検出タイミングまでの期間を前記シート検出タイミングとして記憶する前記シート検出タイミング記憶手段(C6′)。
(発明の形態2の作用)
前記構成要件(B09)を備えた発明の形態2のシート搬送装置では、前端検出タイミング記憶手段(C6B)は、前記取出ロール(Rp)により前記給紙トレイ(TR1〜TR4)から取り出された記録シート(S)の前端が前記給紙シートセンサ(SN2)の位置まで到達して前記給紙シートセンサ(SN2)で検出できる前端検出タイミングを記憶する。前記シート検出タイミング記憶手段(C6′)は、給紙開始タイミングから前記前端検出タイミングまでの期間を前記シート検出タイミングとして記憶する。したがって、給紙開始タイミングから前記前端検出タイミングまでの期間の間、給紙シートセンサ(SN2)は、記録シート(S)の有無を検出できる。
(発明の形態3)
発明の形態4のシート搬送装置は、前記第2発明〜第4発明及び発明の形態1、2の何れかにおいて、下記の構成要件(B010)を備えたことを特徴とする。
(B010)前記給紙シートセンサ(SN2)により記録シート(S)無しが検出された場合に前記リタードロール(Rs2)を設定された通常回転速度で駆動し、且つ、前記給紙シートセンサ(SN2)により記録シート(S)有りが検出された場合に、前記リタードロール(Rs2)を前記通常回転速度よりも高速で駆動するリタードロール駆動制御手段(C7A2)を有する前記さばきロール駆動制御手段(C7A′)。
(発明の形態3の作用)
前記構成要件(B010)を備えた発明の形態3のシート搬送装置では、リタードロール駆動制御手段(C7A2)は、前記給紙シートセンサ(SN2)により記録シート(S)無しが検出された場合に前記リタードロール(Rs2)を設定された通常回転速度で駆動し、且つ、前記給紙シートセンサ(SN2)により記録シート(S)有りが検出された場合に、前記リタードロール(Rs2)を前記通常回転速度よりも高速で駆動する。したがって、高速で駆動するリタードロール(Rs2)により、通常回転速度で駆動する場合よりも多くの記録シート(S)を給紙トレイ(TR1〜TR4)側に搬送できる。この結果、さばき領域に記録シート(S)が残った状態となることをさらに低減できる。
(発明の形態4)
発明の形態4のシート搬送装置は、前記第2発明〜第4発明及び発明の形態1〜3の何れかにおいて、下記の構成要件(B011),(B012)を備えたことを特徴とする。
(B011)前記記録シート(S)の給紙を実行しない上方の給紙待機位置と、前記記録シート(S)の最上面に接触して記録シート(S)の給紙を実行する給紙実行位置との間で移動可能な前記取出ロール(Rp)、
(B012)前記給紙タイミングに応じて前記取出ロール(Rp)を前記給紙待機位置から前記給紙実行位置に移動させると共に、前記シート検出タイミングにおいて前記給紙シートセンサ(SN2)により記録シート(S)有りが検出された場合に前記取出ロール(Rp)を前記給紙実行位置から前記給紙待機位置に移動させる取出ロール作動手段(C8)。
(発明の形態4の作用)
前記構成要件(B011),(B012)を備えた発明の形態4のシート搬送装置では、取出ロール(Rp)は、前記記録シート(S)の給紙を実行しない上方の給紙待機位置と、前記記録シート(S)の最上面に接触して記録シート(S)の給紙を実行する給紙実行位置との間で移動できる。取出ロール作動手段(C8)は、前記給紙タイミングに応じて前記取出ロール(Rp)を前記給紙待機位置から前記給紙実行位置に移動させると共に、前記シート検出タイミングにおいて前記給紙シートセンサ(SN2)により記録シート(S)有りが検出された場合に前記取出ロール(Rp)を前記給紙実行位置から前記給紙待機位置に移動させる。したがって、リタードロール(Rs2)で記録シート(S)を給紙トレイ(TR1〜TR4)側に搬送する際に、取出ロール(Rp)が邪魔になることを防止できる。
前述の本発明は、下記の効果(E01)を奏する。
(E01)生産性を落とすことなく、重送の発生を低減することができる。
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態の具体例(実施例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
図1は本発明の実施例の画像形成装置の全体説明図である。
図1において、実施例の画像形成装置(デジタル複写機)Uは、画像形成装置本体U1、自動原稿搬送装置U2を有している。前記画像形成装置本体U1は、IOT(イメージアウトプットターミナル)、IIT(イメージインプットターミナル、すなわち画像読取部)を有している。
前記自動原稿搬送装置U2は、IIT上面のプラテンガラスPG上に支持されている。
前記IOT上面には上方のIITとの間にシート排出トレイTRhが設けられている。
図1において、前記自動原稿搬送装置U2は、複写しようとする複数の原稿Giが重ねて載置される原稿給紙トレイTG1を有している。前記原稿給紙トレイTG1に載置された複数の各原稿Giは順次プラテンガラスPG上の複写位置を通過して原稿排紙トレイTG2に排出されるように構成されている。前記自動原稿搬送装置U2は、その後端部(−X端部)に設けた左右方向に延びるヒンジ軸(図示せず)により前記プラテンガラスPG上面に対して回動可能であり、原稿Giを作業者が手でプラテンガラスPG上に置く場合に上方に回動される。
前記画像形成装置本体U1は、ユーザがコピースタート等の作動指令信号を入力操作するUI(ユーザインタフェース)を有している。
前記透明なプラテンガラスPGの下方には原稿画像を読み取るための露光光学系Aが配置されている。
前記自動原稿搬送装置U2でプラテンガラスPG上面に搬送される原稿または手動でプラテンガラスPG上に置かれた原稿(図示せず)からの反射光は、前記露光光学系Aを介して、CCD(固体撮像素子)で電気信号に変換される。
IPS(イメージプロセッシングシステム)は、CCDから入力されるRGBの電気信号を画像データに変換して一時的に記憶し、前記画像データを所定のタイミングで潜像形成用の画像データとしてレーザ駆動回路DLに出力する。
レーザ駆動回路DLは、入力された画像データに応じてレーザ駆動信号をROS(潜像形成装置)に出力する。なお、前記UI(ユーザインタフェース)、IPSおよびレーザ駆動信号出力装置DLと、後述の現像ロールGa、転写ロールRtにバイアス電圧を印加する電源回路E等の動作はコントロールCにより制御される。
感光体ドラムにより構成される像担持体PRはその軸PRaと一体的に矢印方向(図1で時計方向)に回転しており、その表面は、帯電ロールCRにより一様に帯電された後、潜像書込位置において前記ROS(潜像形成装置)のレーザビームLにより露光走査されて静電潜像が形成される。
前記静電潜像が形成された像担持体PR表面は回転移動して順次、現像領域(現像ロールGaと対向する領域)、転写領域(転写ロールRtと対向する領域)Q1を通過する。
現像装置Gは、現像ロールGa、現像剤攪拌部材Gb,Gc,Gdを回転可能に支持し且つ現像剤を収容する現像容器Vを有しており、現像領域を通過する像担持体PR上の静電潜像をトナー像に現像する。
複数の給紙トレイTR1〜TR4(図1参照)は、前記転写領域Q1に搬送するための記録用シートSを収容しており、その左右両側(Y軸方向両側)に前後方向(図1で紙面に垂直な方向)に沿って配置された一対のレールRL1,RL1に沿って移動可能に支持されている。
図2は本実施例の画像形成装置の給紙部材の要部拡大説明図である。
図1、図2において、前記各給紙トレイTR1〜TR4の給紙側上部に設けられた給紙装置(給紙部材)Kは、ピックアップロール(取出ロール)Rpと、フィードロール(給紙ロール)Rs1およびリタードロールRs2を有するさばきロールRsとそれらを回転駆動する部材(図示せず)とを有している。給紙装置KのピックアップロールRpにより取出された記録シートSは、フィードロールRs1およびリタードロールRs2の圧接領域(さばき領域)で1枚ずつ分離されて、シート搬送路SHに搬送される。シート搬送路SHの記録シートSは、シート搬送路SHに沿って配置されたシート搬送ロール(テイクアウェイロール)RaによりレジロールRrに搬送される。レジロールRr(図1参照)は、記録シートSを前記転写領域Q1に所定のタイミングで搬送する。
また、手差トレイTR0から給紙された記録シートSも前記シート搬送路SHに沿って配置されたシート搬送ロールRa、レジロールRrにより前記転写領域Q1に搬送される。
図1において、前記転写領域Q1には転写バイアスが印加される転写ロールRtが配置されている。この転写ロールRtは転写領域Q1において前記像担持体PRに圧接しており、転写領域Q1を通過する記録シートSに像担持体PR上のトナー像を転写する。
像担持体PR表面のトナー像が転写領域Q1において記録シートSに転写された後、前記像担持体PRは、クリーナCLにより表面に付着した残留トナーが回収される。前記クリーナCLにより表面に付着した残留トナーが回収された像担持体PRは、前記帯電ロールCRにより帯電される。
前記転写領域Q1において未定着のトナー像が転写された記録シートSは、トナー像が未定着の状態で定着領域Q2に搬送され、定着領域Q2に配置された定着装置Fの一対の定着ロールFh,Fpによりトナー像が定着される。定着トナー像が形成された記録シートSは、シートガイドにガイドされて排紙ロールR1に搬送され、シート排出口Haからシート排出トレイTRhに排出される。
プリンタU内部には前記シート排出口Haに接続された本体シート反転路SH3が設けられている。前記手差しトレイTR0の上部には、シート反転装置U3が装着されている。前記シート反転装置U3の内部には、前記本体シート反転路SH3に接続するオプションシート反転路SH4が形成されている。したがって、両面印刷時には、前記定着領域Q2でトナー像が定着されたシートSが、前記本体シート反転路SH3、オプションシート反転路SH4を通過して、前記レジロールRrに搬送され、シートSの表裏が反転した状態で前記転写領域Q1に再送される。
前記本体シート反転路SH3、オプションシート反転路SH4により、シート反転路(SH3+SH4)が構成されている。
(給紙装置)
図2において、実施例1の画像形成装置の多段に配置された各給紙トレイTR1,TR2の給紙方向前端(図2の左端)のシート前端支持壁1の外側には上昇用回転軸2が配置されている。前記上昇用回転軸2には断面L字型のプレート状の上昇レバー3の一端が固着されている。前記上昇レバー3の他端は、ボトムプレート4の下面に当接し、前記ボトムプレート4の上面には記録シートSの束が載置されている。
前記ボトムプレート4及び上昇レバー3は、給紙を行わない場合は、図2の下段の給紙トレイTR2に示す待機位置に保持される。給紙トレイTR1,TR2に収容された記録シートSの給紙を行う場合には、ボトムプレート昇降用モータ(図示せず)により前記上昇用回転軸2が回転して、上昇レバー3がボトムプレート4を持ち上げ、記録シートSの束のシート上面位置が給紙可能な適切な位置(給紙位置、図2の上段の給紙トレイTR1参照)に保持される。
前記ボトムプレート昇降用モータ、上昇用回転軸2、上昇レバー3、ボトムプレート4等によりシート昇降部材6が構成されている。
図2において、各給紙トレイTR1,TR2の底壁11の給紙方向前部には、センサ配置用凹部11aが形成されている。前記センサ配置用凹部11aにはボトムシートセンサSN1が配置されている。前記ボトムシートセンサSN1は、検知バー12と光センサ13とを有している。前記検知バー12は、下端がセンサ配置用凹部11aに回転可能に支持されており、図示しないバネにより先端が上方(図2の上段の給紙トレイTR1のボトムシートセンサSN1参照)に位置するように付勢されている。したがって、前記シート昇降部材6が待機位置にある場合、前記検知バー12の先端は、上昇レバー3及びボトムプレート4それぞれに形成されたバー貫通孔3a、4aを貫通して上方に突出する。ボトムプレート4に載置された記録シートSがある場合には、上方に突出した検知バー12が記録シートSの下面に当接して回転し(図2の下段のボトムシートセンサSN1参照)、光センサ13の検出光を遮光してシート有りを検出する。
前記各給紙トレイTR1,TR2の上方の給紙装置(給紙部材)Kは、図示しないギア列により駆動力が伝達されるピックアップロールRpを回転可能に支持する給紙フレーム21を有している。前記給紙フレーム21は画像形成装置本体U1にフィードロールRs1の回転軸と同軸を中心として回転可能に支持されている。したがって、給紙装置Kは、ピックアップロールRp下降用ソレノイド(図示せず)のオン・オフ制御により、給紙を実行しない場合の上方の給紙待機位置(図2の下段の給紙装置K参照)と、給紙を実行する際にピックアップロールRpが記録シートSの束の最上面に所定の押圧力で接触する給紙実行位置(図2の上段の給紙装置K参照)との間を移動できる。
前記フィードロールRs1のシート搬送方向下流側の近傍には、画像形成装置本体U1に支持されたフィードセンサ(給紙シートセンサ)SN2が配置されている。前記フィードセンサSN2は、光センサにより構成されており、フィードセンサSN2近傍の記録シートSの有無を検出する。
記録シートSの給紙が実行される場合、前記給紙装置Kは給紙実行位置に移動し、ピックアップロールRpが駆動して最上面の記録シートSをさばきロールRsに搬送する。前記さばきロールRsのフィードロールRs1にはシート搬送方向に回転する回転駆動力が伝達され、リタードロールRs2にはトルクリミッタ(図示せず)を介してシート搬送方向とは逆方向に回転する回転駆動力が伝達される。なお、実施例1の給紙装置Kでは、フィードロールRs1及びリタードロールRs2は1つのフィードモータ(図示せず)からギヤ列を介してそれぞれ駆動力が伝達され、ピックアップロールRpはクラッチ(図示せず)を介して前記フィードモータからの駆動力が伝達される。また、前記リタードロールRs2は、図示しないバネにより、所定の押圧力でフィードロールRs1に圧接している。
したがって、フィードロールRs1およびリタードロールRs2の圧接領域(さばき領域)にシートSが搬送されていない状態や、記録シートSが1枚だけ搬送されている状態では、トルクリミッタによりリタードロールRs2はフィードロールRs1に従動して回転する。一方、前記ピックアップロールRpにより給紙トレイから複数枚の記録シートSが取り出されてさばき領域に搬送された場合、最も上側の記録シートSはフィードロールRs1により搬送されるが、下側のシートSはリタードロールRs2により給紙トレイTR1,TR2側に戻される。
前記さばきロールRsにより搬送された記録シートSは、シート搬送路SHに配置されたシート搬送ロール(テイクアウェイロール)Raに搬送される。前記シート搬送ロールRaのシート搬送方向下流側の近傍には、フィードアウトセンサ(第2シートセンサ)SN3が配置されている。前記フィードアウトセンサSN3は、前記フィードセンサSN2と同様に構成されている。
前記給紙装置K、給紙トレイTR1〜TR4、シート昇降部材6、シート搬送路SH、シート搬送ロールRa、ボトムシートセンサSN1、フィードセンサSN2、フィードアウトセンサSN3等によりシート搬送装置26が構成されている。
(実施例1の制御部の説明)
図3は実施例1の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図である。
図3において、前記コントローラCは、外部との信号の入出力および入出力信号レベルの調節等を行うI/O(入出力インターフェース)、必要な処理を行うためのプログラムおよびデータ等が記憶されたROM(リードオンリーメモリ)やハードディスク、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM(ランダムアクセスメモリ)、前記ROM等に記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU(中央演算処理装置)、ならびにクロック発振器等を有するマイクロコンピュータにより構成されており、前記ROM等に記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
(前記コントローラCに接続された信号入力要素)
前記コントローラCは、UI(ユーザインタフェース)、ボトムシートセンサSN1、フィードセンサSN2、フィードアウトセンサSN3等の信号入力要素からの信号が入力されている。
前記UIは、表示部UI1やコピースタートキーUI2、テンキーUI3等複数の入力キー等を備えており、それらが入力されたことを検出して、その検出信号をコントローラCに入力する。
前記ボトムシートセンサSN1は、シート昇降部材6が待機位置(図2の下段参照)にある状態で、記録シートSの有無を検出し、その検出信号をコントローラCに入力する。
前記フィードセンサSN2は、フィードロールRs1の近傍の記録シートSの有無を検出し、その検出信号をコントローラCに入力する。
前記フィードアウトセンサSN3は、シート搬送ロール(テイクアウェイロール)Raの近傍の記録シートSの有無を検出し、その検出信号をコントローラCに入力する。
(前記コントローラCに接続された制御要素)
前記コントローラCは、メインモータ駆動回路D0、フィードモータ駆動回路D1、ピックアップロール用クラッチ作動回路D2、ピックアップロール下降用ソレノイド駆動回路D3、ボトムプレート昇降用モータ駆動回路D4、電源回路E、その他の制御要素に接続されており、それらの作動制御信号を出力している。
前記電源回路Eは現像用電源回路E1や帯電用電源回路E2、転写用電源回路E3、定着用電源回路E4等を有する。
前記現像用電源回路E1は、前記現像装置Gの現像ロールGaに現像バイアスを印加する。
前記帯電用電源回路E2は、前記帯電ロールCRに帯電バイアスを印加する。
前記転写用電源回路E3は、前記転写ロールRtに転写バイアスを印加する。
前記定着用電源回路E4は、定着装置Fの加熱ロールFhのヒータにヒータ加熱用の電流を供給する。
前記メインモータ駆動回路D0はメインモータM1を介して像担持体PR、現像装置Gの現像ロールGa、定着装置F、シート搬送ロールRa等を回転駆動する。
前記フィードモータ駆動回路D1は、フィードモータM2の駆動を制御して、給紙装置KのピックアップロールRp、さばきロールRs(フィードロールRs1及びリタードロールRs2)を回転駆動する。
前記ピックアップロール用クラッチ作動回路D2は、ピックアップロール用クラッチCL1のオン・オフを制御して、ピックアップロールRpの駆動及び駆動停止を制御する。
前記ピックアップロール下降用ソレノイド駆動回路D3は、ピックアップロール下降用ソレノイドS1を作動(オン・オフ)させて給紙装置Kを給紙実行位置と給紙待機位置との間で移動させる。
前記ボトムプレート昇降用モータ駆動回路D4はボトムプレート昇降用モータM3を駆動して、ボトムプレート4を昇降させる。即ち、シート昇降部材6を給紙位置と待機位置との間で移動させる。
(前記コントローラCの機能)
前記コントローラCは、前記各信号出力要素からの出力信号に応じた処理を実行して、前記各制御要素に制御信号を出力する機能(制御手段)を有している。前記コントローラCの機能(制御手段)を次に説明する。
C1:ジョブ制御手段
ジョブ制御手段C1は、コピースタートキーUI2の入力に応じて、前記ROS、像担持体PR、転写ロールRt、定着装置F等の動作を制御して、画像記録動作であるジョブ(印刷動作、コピー動作)を実行する。
C2:メインモータ回転制御手段
メインモータ回転制御手段C2は、前記メインモータ駆動回路D0を制御して、像担持体PRや現像装置G、定着装置F等の駆動を制御する。
C3:電源回路制御手段
電源回路制御手段C3は、現像用電源制御手段C3A、帯電用電源制御手段C3B、転写用電源制御手段C3C、定着用電源制御手段C3Dを有し、電源回路Eを制御して画像形成装置Uの各部材への電源供給の制御を行う。
C3A:現像用電源制御手段
現像用電源制御手段C3Aは、現像用電源回路E1を制御して現像バイアスを制御する。
C3B:帯電用電源制御手段
帯電用電源制御手段C3Bは、帯電用電源回路E2を制御して帯電バイアスを制御する。
C3C:転写用電源制御手段
転写用電源制御手段C3Cは、転写用電源回路E3を制御して転写バイアスを制御する。
C3D:定着用電源制御手段
定着用電源制御手段C3Dは、定着用電源回路E4を制御して定着装置Fの定着温度を制御する。
C4:給紙開始信号発生手段
給紙開始信号発生手段C4は、給紙される記録シートSのサイズ等に応じて設定された給紙開始タイミング(給紙間隔)を記憶する給紙開始タイミング記憶手段C4Aを有し、前記給紙開始タイミングに応じて給紙開始信号(フィード信号)を発生する。
C5:駆動待機時間記憶手段
駆動待機時間記憶手段C5は、前記給紙開始タイミングから(給紙開始信号が発生してから)、フィードモータM2をオンにしてさばきロールRsの駆動を開始するまでの駆動待機時間t1を記憶する。前記駆動待機時間t1は、レジロールRrから転写領域Q1に記録シートSを送り込むためのタイミングを合わせるために必要な時間であって、給紙トレイTR1〜TR4毎に設定されている。
TM1:駆動待機時間計時タイマ
駆動待機時間計時タイマTM1は、前記駆動待機時間t1を計時する。実施例1の駆動待機時間計時タイマTM1は、駆動待機時間t1がセットされ、駆動待機時間t1が経過するとタイムアップする。
C6:シート検出タイミング記憶手段
シート検出タイミング記憶手段C6は、シート検出タイミング設定時間t2を記憶するシート検出タイミング設定時間記憶手段C6Aを有し、給紙開始時にさばき領域に記録シートが有るか否かを前記フィードセンサSN2により検出するシート検出タイミングを記憶する。実施例1のシート検出タイミング記憶手段C6は、給紙開始タイミングからシート検出タイミング設定時間t2が経過した時刻を前記シート検出タイミングとして記憶している。
TM2:シート検出タイミング計時タイマ
シート検出タイミング計時タイマTM2は、前記シート検出タイミング設定時間t2を計時する。実施例1のシート検出タイミング計時タイマTM2は、シート検出タイミング設定時間t2がセットされ、シート検出タイミング設定時間t2が経過するとタイムアップする。
C7:給紙装置駆動制御手段
給紙装置駆動制御手段C7は、さばきロール駆動制御手段C7Aと、ピックアップロール駆動制御手段C7Bとを有し、給紙装置Kの駆動部材(さばきロールRsやピックアップロールRp)の駆動を制御する。
C7A:さばきロール駆動制御手段
さばきロール駆動制御手段C7Aは、前記フィードモータ駆動回路D1を制御して、さばきロールRs(フィードロールRs1及びリタードロールRs2)の回転駆動を制御する。
C7B:ピックアップロール駆動制御手段
ピックアップロール駆動制御手段C7Bは、前記ピックアップロール用クラッチ作動回路D2を制御して、ピックアップロールRpの回転駆動を制御する。
C8:ピックアップロール昇降制御手段(取出ロール作動手段)
ピックアップロール昇降制御手段C8は、前記ピックアップロール下降用ソレノイド駆動回路D3を制御して、ピックアップロールRpを給紙待機位置(図2の下段参照)と給紙実行位置(図2の上段参照)との間で移動させる(昇降させる)。
C9:シート昇降部材作動手段
シート昇降部材作動手段C9は、ボトムプレート昇降用モータ駆動回路D4を制御して、シート昇降部材6を給紙位置(図2の上段参照)と、待機位置(図2の下段参照)との間で移動させる。
(実施例1のフローチャートの説明)
(シート有無判別処理のメインフローチャートの説明)
図4は実施例1の画像形成装置の給紙処理のメインフローチャートである。
図4のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、前記コントローラCのROMやハードディスク等に記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は画像形成装置Uの他の各種処理と並行してマルチタスクで実行される。
図4に示すフローチャートは画像形成装置Uの電源オンにより開始される。
図4のST1において、ジョブが開始され、給紙タイミングになったか否かを判別する。ノー(N)の場合はST1を繰り返し、イエス(Y)の場合はST2に移る。
ST2において、次の処理(1)、(2)を実行して、ST3に移る。
(1)駆動待機時間計時タイマTM1に駆動待機時間t1をセットする。
(2)シート検出タイミング計時タイマTM2にシート検出タイミング設定時間t2をセットする。
ST3において、駆動待機時間計時タイマTM1がタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST3を繰り返し、イエス(Y)の場合はST4に移る。
ST4において、次の処理(1)〜(3)を実行して、ST5に移る。
(1)ボトムプレート4(シート昇降部材6)を所定の高さの給紙位置まで上昇させる。
(2)ピックアップロール下降用ソレノイドS1をオンにして、ピックアップロールRpを給紙実行位置に移動させる。
(3)フィードモータM2をオンにする。
ST5において、シート検出タイミング計時タイマTM2がタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST5を繰り返し、イエス(Y)の場合はST6に移る。
ST6において、フィードセンサSN2がオンになったか否か、即ち、フィードセンサSN2の位置に記録シートSの前端が到達し、記録シートSを検出したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST7に移り、ノー(N)の場合はST8に移る。
ST7において、ピックアップロール下降用ソレノイドS1をオフにして、ピックアップロールRpを給紙待機位置に移動させる。そして、ST1に戻る。
ST8において、ピックアップロール用クラッチCL1をオンにして、ピックアップロールRpにより記録シートSを取り出し、さばきロールRsに搬送する。そして、ST9に移る。
ST9において、フィードセンサSN2がオンになったか否か、即ち、ピックアップロールRpにより搬送された記録シートSの前端がフィードセンサSN2の位置に到達し、記録シートSを検出したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST9を繰り返し、イエス(Y)の場合はST10に移る。
ST10において、次の処理(1)、(2)を実行し、ST11に移る。
(1)ピックアップロール用クラッチCL1をオフにして、ピックアップロールRpの回転駆動を停止し、さばきロールRsのみで記録シートSを搬送する。
(2)ピックアップロール下降用ソレノイドS1をオフにし、ピックアップロールRpを給紙待機位置に移動させる。
ST11において、フィードアウトセンサSN3がオンになったか否か、即ち、さばきロールRsにより搬送された記録シートSの前端がフィードアウトセンサSN3の位置に到達し、記録シートSを検出したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST11に移り、イエス(Y)の場合はST12に移る。
ST12において、フィードモータM2をオフにして、シート搬送ロール(テイクアウェイロール)Raのみで記録シートSを搬送する。なお、シート搬送ロールRaは、ジョブ実行中はメインモータM1により駆動されている。そして、ST1に戻る。
(実施例1の作用)
図5は実施例1の画像形成装置においてさばき領域に記録シートが残っていない場合のタイムチャートの説明図である。
図6は実施例1の重送未発生時のシート搬送装置の作用説明図であり、図6Aは給紙開始タイミングでのシート搬送装置の説明図、図6Bは給紙開始時のシート搬送装置の説明図、図6Cはフィードセンサの位置に記録シートの前端が到達した状態の説明図、図6Dはフィードアウトセンサの位置に記録シートの前端が到達した状態の説明図である。
図5、図6Aにおいて、前記構成を備えた実施例1のシート搬送装置26を有する画像形成装置Uでは、ジョブが開始されると所定の給紙開始タイミング(給紙間隔、図5の時刻ta参照)でフィード信号が発生する。前記給紙開始タイミングtaから駆動待機時間t1が経過すると(図5の時刻tb)、シート昇降部材6が給紙位置に移動し、ピックアップロールRpが給紙実行位置に下降すると共に、フィードモータM2が駆動を開始する(図4のST4参照)。
さばき領域に記録シートSが残っていない場合、前記給紙開始タイミング(時刻ta)からシート検出タイミング設定時間t2が経過した時点(シート検出タイミング)で、フィードセンサSN2で記録シート無しを検出するので、ピックアップロールRpが駆動し(ST8参照)、記録シートSをさばきロールRsに搬送する(図6B参照)。
フィードセンサSN2の位置に記録シートSが到達して、記録シート有りを検出すると(図5の時刻tc、図6C参照)、ピックアップロールRpが駆動を停止し、給紙待機位置に移動する。前記リタードロールRs2には記録シートSを給紙トレイ側に戻す方向(図6B、図6Cの点線の矢印参照)の駆動力が伝達されているが、さばき領域に記録シートSがない場合(図6B参照)や、さばき領域の記録シートSが1枚の場合(図6C参照)には、フィードロールRs1に従動回転する(図6B,図6Cの実線の矢印参照)。
図6Dにおいて、さばきロールRsのみで搬送された記録シートSの前端がシート搬送ロール(テイクアウェイロール)Raに到達し、フィードアウトセンサSN3でシート有りを検出すると(図5の時刻td)、シート搬送ロールRaの駆動系に余計な負荷をかけずに消費電力や騒音を低減するために、フィードモータM2が駆動を停止し、さばきロールRsが駆動を停止する。したがって、シート搬送ロールRaにより記録シートSがレジロールRrに搬送され、駆動力が伝達されていないさばきロールRsは記録シートSの移動に伴い従動回転する。
図7は実施例1の画像形成装置においてさばき領域に記録シートが残った場合のタイムチャートの説明図である。
図8は実施例1のさばき領域に記録シートが残っている場合のシート搬送装置の作用説明図であり、図8Aは給紙開始タイミングでのシート搬送装置の説明図、図8Bは給紙開始時のシート搬送装置の説明図、図8Cは給紙開始タイミングからシート検出タイミング設定時間が経過した状態の説明図、図8Dはフィードアウトセンサの位置に記録シートの前端が到達した状態の説明図である。
図7、図8において、前回の給紙動作終了時に、複数の記録シートSが残った場合、給紙開始タイミング(図7の時刻ta参照)で、フィードセンサSN2が記録シート有りを検出する。この場合、さばき領域に記録シートが残っていない場合(図5、図6参照)と同様に、前記給紙開始タイミングtaから駆動待機時間t1が経過すると(図7の時刻tb、図8B参照)、フィードモータM2が駆動したりする。しかし、シート検出タイミング設定時間t2が経過した時点(図7の時刻te(シート検出タイミング)、図8C参照)で、フィードセンサSN2が記録シート有りを検出すると、ピックアップロールRpが駆動して給紙が実行される前に、ピックアップロールRpが給紙待機位置に移動する。即ち、既にさばきロールRsの位置に記録シートSがあり、ピックアップロールRpで給紙を行う必要が無いので、ピックアップロールRpによる記録シートSの搬送を行わずに給紙待機位置に移動する。
実施例1のシート搬送装置26では、さばき領域に記録シートSが何枚挟まっているのか不明なので、フィードアウトセンサSN3で記録シートS有りを検出しても(図7の時刻td、図8D参照)、フィードモータM2は駆動し続けて、リタードロールRs2により記録シートSを給紙トレイTR1〜TR4側に戻す動作を行う。したがって、フィードロールRs1により最上面の記録シートSを搬送しながら、下側の記録シートSをリタードロールRs2で給紙トレイ側に戻している。なお、さばき領域に残っていた記録シートSが1枚(最上面の記録シートのみ)の場合や、最上面の記録シートSの後端が通過する前に下側の記録シートSを戻し終わった場合、トルクリミッタによりリタードロールRs2は搬送される最上面の記録シートSに従動して回転する。実施例1のシート搬送装置26では、前記フィードモータM2は、次の給紙開始タイミング(時刻ta)を経過しても駆動し続け(図7参照)、連続して次の給紙動作に移る。
したがって、実施例1のシート搬送装置26では、さばき領域に記録シートSが残っていた場合には、リタードロールRsにより記録シートSを戻す処理を、さばき領域に記録シートが残っていない場合(図5、図6の場合)よりも長時間行う。この結果、次の給紙動作時には、さばき領域に記録シートSが残った状態になることを低減できる。したがって、さばき領域に複数の記録シートが残った状態で給紙を実行した場合に発生しやすい重送を低減できる。よって、重送の発生が低減された信頼性の高いシート搬送装置26及び画像形成装置Uを提供できる。
また、実施例1のシート搬送装置26を有する画像形成装置Uでは、最上面の記録シートSを搬送しながら、下側の記録シートSを戻し続けている。したがって、従来技術のように、記録シートSを戻すためにフィードロールを逆回転させる期間を設ける必要が無い。この結果、実施例1のシート搬送装置26では、給紙間隔(給紙開始タイミング)を狭くすることができ、生産性を向上させることができる。
次に、本発明の実施例2を説明するが、この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。この実施例2は、下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構成されている。
(実施例2の制御部の説明)
図9は実施例2の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図であり、実施例1の図3に対応する図である。
(実施例2のコントローラCの機能)
実施例2のコントローラCは、前記実施例1のコントローラCの各機能(制御手段)に加え、以下の機能(制御手段)を有している。
C7′:給紙装置駆動制御手段
給紙装置駆動制御手段C7′は、さばきロール駆動制御手段C7Aと、ピックアップロール駆動制御手段C7Bに加え、さばき領域シート有無判別手段C7Cと、フィードモータ駆動時間記憶手段(さばきロール駆動時間記憶手段)C7Dと、フィードモータ駆動時間計時タイマ(さばきロール駆動時間計時タイマ)TM3とを有し、給紙装置Kの駆動部材(さばきロールRsやピックアップロールRp)の駆動を制御する。
C7C:さばき領域シート有無判別手段
さばき領域シート有無判別手段C7Cは、シート検出タイミングでフィードセンサSN2によりシート有りが検出された場合に、その後、フィードセンサSN2でシート無しを検出したかを判別する。実施例2のさばき領域有無判別手段C7Cは、シート検出タイミングでフィードセンサSN2によりシート有りが検出された場合に、フィードアウトセンサSN3でシート有り検出後、フィードセンサSN2でシート無しを検出したかを判別する。
C7D:フィードモータ駆動時間記憶手段
フィードモータ駆動時間記憶手段C7Dは、フィードアウトセンサSN3によりシート有りが検出されてから、フィードモータM2を停止するまでのフィードモータ駆動時間(さばきロール駆動時間)t3を記憶する。実施例2のさばきロール駆動時間記憶手段C7Dは、使用される記録シートSのサイズ毎に設定されたさばきロール駆動時間t3が記憶されている。
TM3:フィードモータ駆動時間計時タイマ
フィードモータ駆動時間計時タイマTM3は、フィードモータ駆動時間t3を計時する。実施例2のフィードモータ駆動時間計時タイマTM3は、使用される記録シートSのサイズに応じた前記フィードモータ駆動時間t3がセットされ、フィードモータ駆動時間t3が経過するとタイムアップする。
(実施例2のフローチャートの説明)
(シート給紙処理のメインフローチャートの説明)
図10は実施例2の画像形成装置の給紙処理のメインフローチャートであり、実施例1の図4に対応する図である。
次に、実施例2のフローチャートの説明を行うが、実施例1のフローチャートと同様の処理には同一のST番号を付し、詳細な説明は省略する。
図10において、ST1〜ST6及びST8〜ST12は実施例1と同様の処理を実行する。
図10のST7において、ピックアップロール下降用ソレノイドS1をオフにして、ピックアップロールRpを給紙待機位置に移動させ、ST21に移る。
ST21において、フィードアウトセンサSN3がオンになったか否か、即ち、記録シートSの前端が到達してフィードアウトセンサSN3により記録シートS有りを検出したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST21を繰り返し、イエス(Y)の場合はST22に移る。
ST22において、フィードモータ駆動時間計時タイマTM3にフィードモータ駆動時間t3をセットする。そして、ST23に移る。
ST23において、フィードセンサSN2がオフになったか否か、即ち、記録シートSの後端が通過して、フィードセンサSN2により記録シート無しを検出したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST24に移り、イエス(Y)の場合はST25に移る。
ST24において、フィードモータ駆動時間計時タイマTM3がタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST23に移り、イエス(Y)の場合はST25に移る。
ST25において、フィードモータM2をオフにする。そして、ST1に戻る。
(実施例2の作用)
図11は実施例2の画像形成装置においてさばき領域に記録シートが残った場合のタイムチャートの説明図であり、実施例1の図7に対応する図である。
図11において、前記構成を備えた実施例2のシート搬送装置26を有する画像形成装置Uでは、シート検出タイミング(時刻te)において、フィードセンサSN2で記録シート有りを検出した場合、実施例1の場合と同様にピックアップロールRpを駆動せず、給紙待機位置に戻す(図10のST7参照)。
実施例1のシート搬送装置では、フィードモータM2を次の給紙開始タイミング以降も駆動し続けたが、実施例2のシート搬送装置では、フィードセンサSN2でシート無しを検出するか(図11の時刻tf参照)、シート有りを検出した状態でフィードモータ駆動時間t3が経過した時点でフィードモータM2を停止する(図10のST23、ST24参照)。
したがって、実施例2のシート搬送装置では、フィードセンサSN2でシート無しを検出した場合、それ以降のさばきロールRs(フィードロールRs1及びリタードロールRs2)の駆動は無駄なエネルギーロスになるので、駆動を停止する。
また、さばき領域に挟まっていた記録シートSの枚数が多数の場合、最上面の記録シートSの後端がフィードロールRs1を通過するまでに、リタードロールRs2で全ての下側の記録シートSを戻しきれない場合がある。この場合、シート束の最上面の記録シートSに続けて、シート束の上から2枚目の記録シートSがフィードロールRs1により搬送される恐れがある。したがって、実施例2のシート搬送装置では、フィードセンサSN2でシート有りを検出した状態でフィードモータ駆動時間t3が経過した場合、フィードモータM2の駆動を停止するので、2枚目の記録シートSが搬送されるのを防止できる。
その他、実施例2のシート搬送装置は、実施例1のシート搬送装置と同様の作用効果を有する。
次に、本発明の実施例3を説明するが、この実施例3の説明において、前記実施例1、2の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。この実施例3は、下記の点で前記実施例1、2と相違しているが、他の点では前記実施例1、2と同様に構成されている。
(実施例3の制御部の説明)
図12は実施例3の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図であり、実施例1の図3に対応する図である。
(実施例3のコントローラCに接続された制御要素)
図12において、実施例3のコントローラCには、リタードモータ駆動回路D5が接続されている。
なお、実施例3のフィードモータ駆動回路D1は、フィードモータM2の駆動を制御して、給紙装置KのピックアップロールRp、フィードロールRs1を回転駆動する。
前記リタードモータ駆動回路D5は、リタードモータM4の回転速度を制御して、リタードロールRs2の回転駆動を制御する。
したがって、実施例3では、リタードロールRs2とフィードロールRs1は、それぞれ別のモータ(駆動装置)により駆動される。なお、実施例3のリタードモータM4は、低速回転と高速回転の2段階の速度調節が可能なモータにより構成されている。
(実施例3のコントローラCの機能)
実施例3のコントローラCは、実施例1のコントローラCのシート検出タイミング記憶手段C6に替えて、シート検出タイミング記憶手段C6′を有する。また、さばきロール駆動制御手段C7Aに替えて、さばきロール駆動制御手段C7A′を有する。
C6′:シート検出タイミング記憶手段
シート検出タイミング記憶手段C6′は、ピックアップロールRpにより給紙トレイTR1〜TR4から取り出された記録シートSの前端がフィードセンサSN2の位置まで到達してフィードセンサSN2でシート有りを検出できる前端検出タイミングまでのシート検出時間t4を記憶する前端検出タイミング記憶手段C6Bを有し、給紙開始タイミングから前端検出タイミングまでのシート検出時間t4をシート検出タイミングとして記憶する。なお、シート検出タイミング計時タイマTM2には、シート検出時間t4がセットされる。
C7A′:さばきロール駆動制御手段
さばきロール駆動制御手段C7A′は、フィードモータ駆動制御手段C7A1と、リタードモータ駆動制御手段C7A2とを有し、前記さばきロールRs(フィードロールRs1及びリタードロールRs2)の回転駆動を制御する。
C7A1:フィードモータ駆動制御手段(フィードロール駆動制御手段)
フィードモータ駆動制御手段C7A1は、フィードモータ駆動回路D1を介してフィードモータM2の駆動を制御し、フィードロールRs1の回転駆動やピックアップロールRpの回転駆動を制御する。
C7A2:リタードモータ駆動制御手段(リタードロール駆動制御手段)
リタードモータ駆動制御手段C7A2は、リタードモータ駆動回路D5を介してリタードモータM4の駆動を制御し、リタードロールRs2の回転駆動及び回転速度を制御する。
(実施例3のフローチャートの説明)
(シート給紙処理のメインフローチャートの説明)
図13は実施例3の画像形成装置の給紙処理のメインフローチャートであり、実施例1の図4に対応する図である。
次に、実施例3のフローチャートの説明を行うが、実施例1のフローチャートと同様の処理には同一のST番号を付し、詳細な説明は省略する。
図13のST1の処理実行後、ST2′において、次の処理(1)、(2′)を実行してST3に移る。
(1)駆動待機時間計時タイマTM1に駆動待機時間t1をセットする。
(2)シート検出タイミング計時タイマTM2にシート検出時間t4をセットする。
ST3の処理実行後、ST4′において、次の処理(1)〜(5)を実行してST5′に移る。
(1)ボトムプレート4(シート昇降部材6)を所定の高さの給紙位置まで上昇させる。
(2)ピックアップロール下降用ソレノイドS1をオンにして、ピックアップロールRpを給紙実行位置に移動させる。
(3)フィードモータM2をオンにする。
(4)リタードモータM4を通常速度(低速)で駆動する。即ち、リタードロールRs2を記録シートSの分離を行う通常の回転速度で回転駆動する。
(5)ピックアップロール用クラッチCL1をオンにして、ピックアップロールRpを駆動開始する。
ST5′において、シート検出タイミング計時タイマTM2がタイムアップしたか否かを判別する。ノー(N)の場合はST6′に移り、イエス(Y)の場合はST9に移る。
ST6′において、フィードセンサSN2がオンになったか否か、即ち、記録シート有りを検出したか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST7′に移り、ノー(N)の場合はST5′に戻る。
ST7′において、次の処理(1)〜(3)を実行して、ST11に移る。
(1)ピックアップロール用クラッチCL1をオフにして、ピックアップロールRpを駆動停止する。
(2)ピックアップロール下降用ソレノイドS1をオフにして、ピックアップロールRpを給紙待機位置に移動させる。
(3)リタードモータM4を高速で回転駆動する。即ち、リタードロールRs2を高速の回転速度で回転駆動する。
ST11において、フィードアウトセンサSN3がオンになったか否か、即ち、さばきロールRsにより搬送された記録シートSの前端がシート搬送ロール(テイクアウェイロール)Raに到達して、フィードアウトセンサSN3で記録シート有りを検出したか否かを判別する。ノー(N)の場合はST11を繰り返し、イエス(Y)の場合はST12に移る。
ST12において、フィードモータM2をオフにして、フィードロールRs1の駆動を停止する。そして、ST1に戻る。
ST5′でイエス(Y)の場合、ST9〜ST11の処理を実行してST12′に移る。
ST12′において、次の処理(1)、(2)を実行する。
(1)フィードモータM2をオフにして、フィードロールRs1の駆動を停止する。
(2)リタードモータM4をオフにして、リタードロールRs2の駆動(通常速度駆動)を停止する。
(実施例3の作用)
図14は実施例3の画像形成装置においてタイムチャートの説明図であり、図14Aは実施例1の図5に対応するさばき領域にシートが残っていない場合のタイムチャート、図14Bは実施例1の図7に対応するさばき領域に記録シートが残っている場合のタイムチャートである。
図14において、前記構成を備えた実施例3のシート搬送装置26を有する画像形成装置Uでは、さばき領域に記録シートSが挟まれていない場合には、給紙開始タイミングから前端検出タイミングまでの間のシート検出時間(シート検出タイミング)t4で、フィードセンサSN2により記録シート有りが検出されないように前記シート検出時間t4が設定されている。したがって、記録シートSの前端がさばき領域に挟まれ且つ、フィードセンサSN2で検出できない場合には、シート検出時間t4が経過するまでにシート有りが検出され(図14Bの時刻te参照)、さばき領域に挟まれていない場合には、シート検出時間t4が経過した後にシート有りが検出される(図14Aの時刻tc参照)。
図14Aにおいて、さばき領域に記録シートSが挟まれていない場合は、リタードモータM4は通常速度(低速)で回転駆動し、記録シートSを1枚ずつ分離して、シート搬送ロール(テイクアウェイロール)Raに搬送する。記録シートSがシート搬送ロールRaに到達すると、フィードモータM2及びリタードモータM4が停止し(図14Aの時刻td参照)、シート搬送ロールRaで記録シートSの搬送が行われる。
図14Bにおいて、さばき領域に記録シートSが挟まれている場合には、複数枚のシート束がさばき領域に突入した可能性があるので、ピックアップロールRpの駆動を停止し、リタードモータM4を高速回転に切り換える(図13のST7′、図14Bの時刻te参照)。リタードモータM4を高速回転により、シート束の下側の記録シートSは、給紙トレイTR1〜TR4側に高速で戻される。
最上面の記録シートSの前端がフィードアウトセンサSN3に到達すると、フィードロールRs1の駆動が停止される(図13のST12、図14Bの時刻td参照)。したがって、最上面の記録シートSは、シート搬送ロール(テイクアウェイロール)Raにより搬送される。
図14Bにおいて、フィードロールRs1の駆動が停止されても、リタードモータM4は高速回転駆動を継続して、記録シートSを高速で戻している。したがって、実施例3のシート搬送装置では、さばき領域に残っていた記録シートSが複数枚の場合、高速で給紙トレイ側に戻しているので、最上面の記録シートSの後端がさばき領域を通過するまでに、実施例1、2に比べて多くの記録シートSを戻すことができる。
その他、実施例3のシート搬送装置は、実施例1のシート搬送装置と同様の作用効果を有する。
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H016)を下記に例示する。
(H01)本発明は、複写機に限定されず、プリンタ、FAX、複合機等の画像形成装置に適用可能である。また、モノクロの画像形成装置に限定されず、カラーの画像形成装置にも適用可能である。さらに、電子写真方式の画像形成装置に限定されず、インクジェット記録方式等の他の記録方式の画像形成装置に適用可能である。
(H02)前記各実施例において、テイクアウェイロールRa及びフィードアウトセンサSN3を有するシート搬送装置について説明したが、テイクアウェイロールRa及びフィードアウトセンサSN3が省略され、さばきロールRsの下流にレジロールRr及びレジロールRr用のシートセンサが配置されたシート搬送装置にも本発明は適用可能である。
(H03)前記各実施例において、ボトムシートセンサSN1は省略することが可能である。また、フィードセンサSN2及びフィードアウトセンサSN3を各ロールRs、Raの下流の近傍に配置したが、各ロールのニップ近傍またはニップの上流側に配置することも可能である。但し、上流側に配置した場合は、記録シートがセンサの下流側のロールに確実に挟まれるような制御にすることが必要となる。例えば、ピックアップロールで記録シートを搬送してさばきロールの上流側に配置されたフィードセンサで検知した場合、このタイミングでピックアップロールの駆動を停止してしまうと、記録シートがさばきロールに到達せずに停止してしまうことになる。したがって、センサが記録シートを検出してから下流側のロールに到達する時間分を見越して駆動を停止する等の制御が必要となる。
(H04)前記各実施例において、ピックアップロールRpは給紙実行位置と給紙待機位置との間で移動可能に構成したが、用紙搬送中に給紙実行位置のままで移動不能に構成することも可能である。
(H05)前記各実施例において、フィードセンサSN2及びフィードアウトセンサSN3として、シートの有無を検出する光センサを使用したが、これに限定されず、接触型のセンサや、記録シートSの厚さを検出するシート厚検出センサを使用することも可能である。また、各実施例では、シートの有無の検出により制御を変更したが、シート厚検出センサを使用した場合、検出したシート厚により記録シートSが複数枚搬送されているか(重送が発生しているか)否かを判別できるので、重送検出時に、制御を変更することも可能である。
(H06)前記各実施例において、シート昇降部材6はボトムプレート4と上昇レバー3を有し、記録シートSの給紙方向前端部を上昇させたが、これに限定されず、ワイヤ等を使用して、記録シートSの給紙方向両端部を昇降するシート昇降部材を使用することも可能である。
(H07)前記実施例2において、フィードセンサSN2がシート無しを検出するか、フィードモータ駆動時間t3が経過した場合にフィードモータM2の駆動を停止したが、例えば、シート無しを検出しない場合、実施例1と同様に次の給紙開始タイミングまで駆動するように制御することも可能である。また、例えば、記録シートの有無を検出せず、必ず、フィードモータ駆動時間t3の期間フィードモータM2を駆動させるように制御することも可能である。
(H08)前記実施例1、2において、実施例3のようにフィードモータM2とリタードモータM4を使用することも可能である。また、実施例1、2において、リタードロールRs2の回転速度を変更可能に構成することも可能である。
(H09)前記実施例3において、実施例1、2の様に、リタードロールRs2にもフィードロールRs1を駆動する1つのフィードモータM2からの駆動力が伝達され、歯数の異なるギヤとクラッチ及びクラッチのオン・オフ制御を使用して、リタードロールRs2の回転速度を変更可能に構成することも可能である。
(H010)前記実施例1、2において、実施例3の様にシート検出タイミングを所定の幅を持った時間とすることも可能である。
(H011)前記実施例2において、フィードモータ駆動時間(さばきロール駆動時間)t3は、フィードアウトセンサSN3がオンになってからの時間を使用したが、これに限定されず、例えば、給紙開始タイミングからの時間や、シート検出タイミングからの時間を使用することも可能である。
(H012)前記各実施例において、給紙開始タイミングから駆動待機時間t1経過後にフィードモータM2等の駆動を開始したが、給紙開始タイミングにあわせてフィードモータM2等の駆動を実行するように構成することも可能である。
(H013)前記実施例1、2において、シート検出タイミングが、駆動待機時間t1が経過した後に設定されていたが、シート検出タイミングより前に設定することも可能である。この場合に、シート有りを検出した場合、ピックアップロールRpを給紙実行位置に移動させず、給紙待機位置に保持するように制御することも可能である。
(H014)前記各実施例において、さばき領域の記録シートの有無に応じて、リタードロールRs2のフィードロールRs1への押圧力をソレノイド等を使用して変更可能にすることもできる。
(H015)前記各実施例において、ピックアップロールRpはクラッチのオン・オフによって、駆動または駆動停止したが、クラッチを省略して、フィードモータの駆動・駆動停止によりピックアップロールの駆動・駆動停止を制御することが可能である。なお、この場合、構成の変更に応じて制御を変更する必要がある(例えば、図4において、ST6の判別処理をST4よりも前に実行して、記録シートが残っている場合には、ピックアップロールを下降させない様に制御する等)。
(H016)前記各実施例において、ボトムプレートの動作で給紙位置まで上昇させるタイミングは、ユーザからのプリント指示(ジョブ開始)の前に行うことも可能である。例えば、電源オン時やスタンバイ状態からの復帰時に給紙位置まで上昇させておくことも可能である。
図1は本発明の実施例の画像形成装置の全体説明図である。 図2は本実施例の画像形成装置の給紙部材の要部拡大説明図である。 図3は実施例1の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図である。 図4は実施例1の画像形成装置の給紙処理のメインフローチャートである。 図5は実施例1の画像形成装置においてさばき領域に記録シートが残っていない場合のタイムチャートの説明図である。 図6は実施例1の重送未発生時のシート搬送装置の作用説明図であり、図6Aは給紙開始タイミングでのシート搬送装置の説明図、図6Bは給紙開始時のシート搬送装置の説明図、図6Cはフィードセンサの位置に記録シートの前端が到達した状態の説明図、図6Dはフィードアウトセンサの位置に記録シートの前端が到達した状態の説明図である。 図7は実施例1の画像形成装置においてさばき領域に記録シートが残った場合のタイムチャートの説明図である。 図8は実施例1のさばき領域に記録シートが残っている場合のシート搬送装置の作用説明図であり、図8Aは給紙開始タイミングでのシート搬送装置の説明図、図8Bは給紙開始時のシート搬送装置の説明図、図8Cは給紙開始タイミングからシート検出タイミング設定時間が経過した状態の説明図、図8Dはフィードアウトセンサの位置に記録シートの前端が到達した状態の説明図である。 図9は実施例2の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図であり、実施例1の図3に対応する図である。 図10は実施例2の画像形成装置の給紙処理のメインフローチャートであり、実施例1の図4に対応する図である。 図11は実施例2の画像形成装置においてさばき領域に記録シートが残った場合のタイムチャートの説明図であり、実施例1の図7に対応する図である。 図12は実施例3の画像形成装置の制御部分が備えている各機能をブロック図(機能ブロック図)で示した図であり、実施例1の図3に対応する図である。 図13は実施例3の画像形成装置の給紙処理のメインフローチャートであり、実施例1の図4に対応する図である。 図14は実施例3の画像形成装置においてタイムチャートの説明図であり、図14Aは実施例1の図5に対応するさばき領域にシートが残っていない場合のタイムチャート、図14Bは実施例1の図7に対応するさばき領域に記録シートが残っている場合のタイムチャートである。
符号の説明
C4A…給紙開始タイミング記憶手段、
C6,C6′…シート検出タイミング記憶手段、
C6B…前端検出タイミング記憶手段、
C7A,C7A′…さばきロール駆動制御手段、
C7A2…リタードロール駆動制御手段、
C8…取出ロール作動手段、
Ra…テイクアウェイロール、
Rp…取出ロール、
Rs…さばきロール、
Rs1…給紙ロール、
Rs2…リタードロール、
S…記録シート、
SN2…給紙シートセンサ、
SN3…フィードアウトセンサ、
TR1〜TR4…給紙トレイ。

Claims (7)

  1. 下記の構成要件(A01)〜(A04)を備えたことを特徴とするシート搬送装置、
    (A01)画像が記録される記録シートを収容する給紙トレイから前記記録シートを取り出して搬送する取出ロール、
    (A02)前記取出ロールにより搬送された記録シートを1枚ずつ分離して搬送するさばきロールであって、前記取出ロールによって2枚以上の記録シートが搬送された場合に2枚目以降の記録シートを搬送方向上流側に押し戻す前記さばきロール、
    (A03)前記さばきロールの近傍に配置され、記録シートを検出する給紙シートセンサ、
    (A04)前記給紙シートセンサの検知状態により、前記さばきロールの駆動制御を変更するさばきロール駆動制御手段。
  2. 下記の構成要件(A05)を備えたことを特徴とする請求項1記載のシート搬送装置、
    (A05)給紙開始時に前記給紙シートセンサによって記録シートが検出された場合に、前記給紙シートセンサによって前記記録シートが検出されない場合よりも、前記さばきロールが前記記録シートを搬送方向上流側に押し戻す時間を長くするように前記さばきロールを駆動させる前記さばきロール駆動制御手段。
  3. 下記の構成要件(A06)を備えたことを特徴とする請求項1記載のシート搬送装置、
    (A06)給紙開始時から前記給紙シートセンサの位置に記録シートの前端が到達するまでにかかる時間が所定の時間よりも短い場合、所定の時間に到達する場合よりも、前記さばきロールが前記記録シートを搬送方向上流側に押し戻す時間を長くするように前記さばきロールを駆動させる前記さばきロール駆動制御手段。
  4. 前記さばきロールが前記記録シートを搬送方向上流側に押し戻す時間は、前記記録シートの前端を前記給紙シートセンサが検知してから前記さばきロールの駆動を停止させるまでのタイミングで決定されることを特徴とする請求項2または3記載のシート搬送装置。
  5. 前記さばきロールのシート搬送方向下流側に配置された第2シートセンサが前記記録シートを検出した場合に、前記さばきロールの駆動を停止する前記さばきロール駆動制御手段を有し、前記さばきロールが前記記録シートを搬送方向上流側に押し戻す時間は、前記記録シートの前端を前記第2シートセンサが検知してから前記さばきロールの駆動を停止させるまでのタイミングで決定されることを特徴とする請求項2または3記載のシート搬送装置。
  6. 下記の構成要件(A07)を備えたことを特徴とする請求項1記載のシート搬送装置、
    (A07)給紙開始時に前記給紙シートセンサにより記録シートが検出された場合に、前記さばきロールを通常回転速度よりも高速で駆動して記録シートを搬送方向上流側に高速で押し戻す前記さばきロール駆動制御手段。
  7. 下記の構成要件(A08)を備えたことを特徴とする請求項1記載のシート搬送装置、
    (A08)給紙開始時から前記給紙シートセンサの位置に記録シートの前端が到達するまでにかかる時間が所定の時間よりも短い場合、所定の時間に到達する場合のさばきロールの通常回転速度よりも、前記さばきロールを高速で駆動して記録シートを搬送方向上流側に高速で押し戻す前記さばきロール駆動制御手段。

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JP2011105409A (ja) * 2009-11-13 2011-06-02 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置、用紙搬送装置、およびプログラム
US9944480B2 (en) 2016-03-18 2018-04-17 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus and feeding device

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