JP2006068491A - 血液の流動性評価方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単に感度良く血液の流動性を評価できるようにする。
【解決手段】被験者の指先100等の皮膚の表面に加圧袋帯10を巻いて圧迫を加えることにより、皮膚下の毛細血管内の血液を周囲に流出させると共に、圧迫を加えた皮膚に発光素子21から光を照射して、その光の吸収度合いを受光素子22の受光光量として計測することにより、毛細血管内の血液量の変化を光学的に測定し、圧迫を加えてからの毛細血管内の血液量の時間変化を求めることにより、血液の流動性(主に粘性μ)を評価する。【選択図】図1

Description

本発明は、外部から簡単に血液の流動性(主に血液の粘性)を評価することのできる方法及び装置に関するものである。
例えば、血液の粘性を客観的に知ることで、健康維持に役立てたいという要望が最近では強い。しかし、血液の粘性を知るためには、一般的には採血して検査しなくてはならず、簡単には実施できない。
従来、血液の粘性を知るためではないが、生体の末梢循環状態を客観的に測定することにより、心臓の機能や血圧、動脈の硬化状態などを評価する試みがなされている。特許文献1に記載のこの種の装置は、生体の所定部位を虚血させるために該所定部位を押圧する押圧装置と、押圧装置の押圧が解除されたときに生体の所定部位に対する血液の復帰量を光学的に検出する血液復帰量検出装置と、血液復帰量検出装置により検出された血液の復帰量の変化を所定の時間軸に沿って経時的にグラフ表示する血液復帰量表示手段と、を具備しており、虚血状態から復帰する際の血流の戻りの速さにより、機能の評価を行うようにしている。
特開平11−89808号公報
しかし、特許文献1に記載の技術のように、圧迫を解除したときの血流変化を測定するものの場合、圧迫解除時には全ての血管系に血液が一斉に充満することになるので、たとえ光の波長や光学素子の間隔を最適化したとしても、動脈系と毛細血管系の完全な区別が難しい。また心臓から送り出される血液の圧力、いわゆる血圧の影響を受け、血圧は刻々と変化するため校正は困難である。さらに血圧は心臓の鼓動に応じ脈動するので脈動成分を除去せねばならないが、除去は困難である。従って、血液の粘性評価のためには毛細血管系だけの血流データが欲しいにも拘わらず、計測したデータの中には動脈等の余計な情報が含まれてしまうため、感度の良い粘性評価を行うことは無理であった。
本発明は、上記事情を考慮し、簡単に感度良く血液の流動性を評価することのできる方法及び装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明に係る血液の流動性評価方法は、被験者の皮膚の表面に圧迫を加え、そのときの皮膚下の毛細血管内からの血液流出による概皮膚下残存血液量の時間変化を計測し、その計測データにより血流抵抗の評価を行うことを特徴とする。
請求項2の発明に係る血液の流動性評価方法は、被験者の所定部位の皮膚の表面に圧迫を加えることにより、皮膚下の毛細血管内の血液を周囲に流出させると共に、前記所定部位の皮膚に光を照射してその光の吸収度合いを計測することにより、前記毛細血管内の血液量の変化を光学的に測定し、前記圧迫を加えてからの毛細血管内の血液量の時間変化を求めることにより血液の流動性を評価することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2において、前記所定部位の皮膚に光を照射してその光の吸収度合いを計測する光学的検出手段として、皮膚の表面に光を照射する発光素子と皮膚下からの戻り光を受光する受光素子の組み合わせを使用し、前記発光素子と受光素子の相互位置及び照射する光の波長を、皮膚下の毛細血管にその光が到達するものの、更に深い位置にある細動脈等の血管には到達しないように設定したことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3において、前記発光素子を複数等間隔で配置し、時間をずらして各発光素子から光を照射することにより、前記受光素子を介して複数の測定データを収集し、それらの複数の測定データを平均化処理したデータに基づいて血液の流動性を評価することを特徴とする請求項3に記載の血液の流動性評価方法。
請求項5の発明は、請求項2〜4のいずれかにおいて、前記血液量の時間変化のデータより血液粘性評価パラメータを算出し、そのパラメータに基づいて血液の粘性を評価することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項3において、前記受光素子の受光強度に基づいて、前記圧迫を加えた所定の部位の組織中におけるヘモグロビン濃度(組織全体を1としたときのヘモグロビン量の割合であり0から1の値をとる)を算出し、そのヘモグロビン濃度の時間変化に基づいて血液の流動性を評価することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6において、前記ヘモグロビン濃度が、前記圧迫を加える前より充分に小さな第1の所定値に減少した段階から、それより更に小さな第2の所定値まで減少するのに要した時間に基づいて、血液の流動性の一要素である血液の粘性を評価することを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項7において、前記第2の所定値が、前記第1の所定値の約半分であることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項6〜8のいずれかにおいて、前記受光素子の受光強度のデータより血液粘性評価パラメータを算出し、その血液粘性評価パラメータと前記ヘモグロビン濃度との関係をグラフ表示することを特徴とする。
請求項10の発明に係る血液の流動性評価装置は、被験者の皮膚の表面に圧迫を加える加圧手段と、圧迫を加えた部分の皮膚に光を照射してその光の吸収度合いを光学的に計測する光学検出手段と、圧迫を加えた時点からの前記光学的検出手段の計測データにより皮膚下の毛細血管内の血流の時間変化を算出する演算手段と、該演算手段による演算結果に基づく血液の流動性の評価内容を表示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項10において、前記加圧手段が、加圧エアの導入により皮膚に圧迫力を加える加圧袋体を備え、また、前記光学的検出手段として、皮膚の表面に光を照射する発光素子と皮膚下からの戻り光を受光する受光素子の組み合わせを使用し、前記加圧袋体の皮膚に接する部分または加圧袋体の膨張によって皮膚に押し当てられる部分に、前記発光素子と受光素子とが設けられていることを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項11において、前記発光素子と受光素子の相互位置及び照射する光の波長が、皮膚下の毛細血管にその光が到達するものの、更に深い位置にある細動脈等の血管には到達しないように設定されていることを特徴とする。
請求項1、2の発明によれば、皮膚の表面に圧迫を加えたときの毛細血管内からの血液流出の速度に基づいて血流抵抗の評価を行うので、毛細血管よりも更に深い位置にある動脈や静脈等の血流の影響を受けずに、感度良く血液の流動性(主に血液の粘性)を評価することができる。つまり、動脈や静脈は元々血管抵抗が毛細血管に比べて低く、圧迫を加えた時には急速に血液が流出するので、それらの影響を受けずに、毛細血管系に残る血液の流出のみの測定が可能であり、それに基づいて精度良く血液の流動性(主に粘性)を評価することができる。特に請求項2の発明では、血液量の変化を、ヘモグロビンによる光の吸収を利用して外部から光学的に測定するので、測定のための構造の簡略化が図れる。
請求項3の発明によれば、光学的測定を行う手段として、発光素子と受光素子の組み合わせを使用し、発光素子と受光素子の相互位置及び照射する光の波長を、皮膚下の毛細血管にのみその光が到達するように設定したので、皮膚下の毛細血管より深い位置にある動脈等の血流の影響を極力排することができ、高感度に血液の流動性を評価することができる。
請求項4の発明によれば、複数の発光素子を使用して得る複数の測定データの平均値に基づいて血液の流動性を評価するので、測定部位による毛細血管密度の差の影響を低減することができる。
請求項5の発明によれば、血液量の時間変化のデータより血液粘性評価パラメータを算出し、そのパラメータに基づいて血液の粘性を評価するので、動脈系の自律的な血管収縮が起きても、これに依存せずに血液の粘性を高精度に評価することができる。また、例えば単位時間ごとのパラメータの変化を観察することで、血液に含まれる血球等の変形態に関する情報を把握することも可能である。
請求項6の発明によれば、受光素子の受光強度に基づいて組織中におけるヘモグロビン濃度を算出し、そのヘモグロビン濃度の時間変化に基づいて血液の流動性を評価するようにしたので、あくまでもヘモグロビン濃度を基準にした血液の粘性評価を行うことが可能となる。
例えば、圧迫を加えてからの経過時間に伴って組織中におけるヘモグロビン濃度が変化する(血液流出に伴って変化する)が、そのヘモグロビン濃度の大きい段階での変化に基づいて血液の粘性を評価する場合は、特に赤血球や血漿などからなる混層流としての血液全体の粘性特性(いわゆる動粘性係数に関連するもので、血液の流れのどろどろ度合いに相当すると考えられる)を知ることができる。また、組織中におけるヘモグロビン濃度が充分に小さくなった段階での変化に基づいて血液の粘性を評価する場合は、毛細血管の血管径が充分に小さくなったことによる赤血球の変形能の変化を反映した粘性特性を知ることができる。
なお、組織中におけるヘモグロビン濃度は、「毛細血管系への血の巡りの良し悪しを決めるパラメータである」と言うことができるので、このヘモグロビン濃度の測定(あるいは推定)により、毛細血管系への循環障害により起こる褥瘡(床ずれ)の危険因子の評価、凍傷(しもやけ程度の軽いものを含む)の予防、外傷後の皮膚再生の評価などに有用性を発揮することが期待できる。
請求項7、8の発明によれば、ヘモグロビン濃度が、圧迫を加える前より充分に小さな第1の所定値に減少した段階から、それより更に小さな第2の所定値まで減少するのに要した時間に基づいて、血液の流動性の一要素である血液の粘性を評価するようにしたので、充分に血液が毛細血管系から流出した段階、つまり、動脈−静脈シャントの影響のない段階での血液の粘性評価を行うことができる。特に、請求項8の発明では、ヘモグロビン濃度が半減するまでの時間を計測し、その時間に基づいて粘性を評価するので、短時間での粘性測定が可能なる。
請求項9の発明によれば、血液粘性評価パラメータとヘモグロビン濃度との関係を、例えば、横軸をヘモグロビン濃度、縦軸を血液粘性評価パラメータとしてグラフ表示するので、動脈−静脈シャントの影響のない必要レベルだけの表示が可能である。また、このグラフは、血液粘性評価パラメータとヘモグロビン濃度の関係だけを表示するものであるから、初期血液量に対する依存性も、圧印加からの経過時間に対する依存性もなくなる。また、このグラフによれば、血液のレオロジー〔血管径(ここではヘモグロビン量に相当)により粘性が変化する様子〕も一目瞭然で分かるようになる。
請求項10の発明によれば、加圧手段により皮膚の表面に圧迫を加えたときの毛細血管内からの血液流出の速度に基づいて血液の流動性の評価を行い、評価内容を表示部に表示するので、加圧解除したときの測定と違い、動脈や静脈の血流の影響を受けずに、感度良く血液の流動性(主に血液の粘性)を評価することができる。つまり、動脈や静脈は元々血管抵抗が毛細血管に比べて低く、圧迫を加えた時には急速に血液が流出するので、それらの影響を受けずに、毛細血管系に残る血液の流出のみの測定が可能であり、それに基づいて精度良く血液の流動性(主に粘性)を評価することができる。
なお、ここで皮膚に加える圧力は、毛細血管系から血液が全流出する程度で良いので、例えば、装置をペン型にし、その先にLEDとフォトトランジスタをつけ、これを皮膚に押し込む程度の簡単な装置として構成することもできる。
請求項11の発明によれば、加圧袋体の皮膚に接する部分に発光素子と受光素子とを設けたので、良好な感度で毛細血管内からの血液の流出を光学的に測定することができる。また、請求項12によれば、皮膚下の毛細血管より深い位置にある動脈等の血流の影響を極力排することができて、より高感度に血液の流動性を評価することができる。
以下、本発明の実施形態の内容を図面を参照しなら説明する。
図1は実施形態の血液粘性測定装置(血液の流動性評価装置)の概略構成を示すブロック図、図2(a)は指に装着する加圧袋体(カフ)の断面図、(b)は別の例(後述)の要部説明図である。
この血液粘性測定装置は、被験者の指先100に装着して指先100の腹側の皮膚の表面に圧迫を加える加圧袋体(カフ)10を中心とする加圧手段と、圧迫を加えた部分の皮膚に光を照射してその光の吸収度合いを光学的に計測する光学検出手段としての発光素子21及び受光素子22の組み合わせと、圧迫を加えた時点からの受光素子22の計測データにより皮膚下の毛細血管内の血液量の時間変化を算出する血液粘性演算回路(演算手段)25と、該血液粘性演算回路25の演算結果に基づく血液の流動性の評価内容を表示する表示器(表示手段)と、を備えている。
発光素子21は発光素子駆動回路23によって駆動制御され、受光素子22の信号は、受光信号増幅回路24によって増幅された上で、血液粘性演算回路25に入力される。なお、発光素子21の数や受光素子22の個数は特に限定されるものではない。例えば、複数個の受光素子22を設け、各受光素子22からの複数の受光信号を平均化処理して、血液粘性の評価演算に役立ててもよい。そうすれば、圧迫の位置等による誤差の影響を緩和できるからである。
加圧袋体10は、加圧エアの導入により皮膚に圧迫力を加えるもので、エア導出管11及び第1電磁弁13を介して大気に接続されると共に、エア導入管12及び第2電磁弁14を介してエアタンク15に接続されている。エアタンク15には、エアコンプレッサ16から加圧エアが導入されるようになっており、エアタンク15の圧力を検出する圧力センサ17の信号に応じて、コントローラ50でエアコンプレッサ16を駆動制御することにより、エアタンク15内の圧力を所定圧に制御できるようになっている。また、コントローラ50は、第1電磁弁13、第2電磁弁14を制御することで、加圧袋体10に対する加圧エアの給排をコントロールする。ここでは、エアコンプレッサ16から加圧袋体10までが加圧手段に相当する。なお、コントローラ50は、発光素子駆動回路23、受光信号増幅回路24、血液粘性演算回路25、表示器26の全てを駆動制御する。また、コントローラ50には操作キー51から操作信号が入力される。
光学的検出手段としての発光素子21は皮膚の表面に向けて光を照射し、受光素子22は皮膚下からの戻り光を受光する。図2(a)に示すように、これら発光素子21及び受光素子22は、加圧袋体10の皮膚に接する部分に配置されており、極力外光の影響を受けないように設けられている。
次に、血液の粘性測定の原理について述べる。
皮膚下の浅い位置には毛細血管があり、深い位置には動脈や静脈がある。皮膚に圧迫力が加わった場合、動脈や静脈は流路径が大きいので、血液が急速に他の部分へ流出してしまうが、毛細血管は流路径が小さく流路抵抗が大きいので、ゆっくりと血液が周囲へ流出する。また、毛細血管が圧迫された場合、血管流路が更に狭められるので、赤血球の集合化や変形能低下といった粘性の変化の影響で、さらに流出量が減っていくことになる。
この血液流出の時間変化(速さ)は、血流抵抗(その一つの要素として血液の粘度がある)に依存する。そこで、本実施形態では、毛細血管内からの血液流出の時間変化を光学的に検出することにより、血流抵抗の一要素である粘性を推定することにしている。
一般に、可視光は、生体内においてヘモグロビンやその他の生体構成物質の吸収が大きく、殆ど透過することができない。しかし、皮膚に圧力を印加することで毛細血管中から血液が流出すると、それに伴って血液(ヘモグロビン)が減り、圧印加前と比べ生体内での光の吸収が減少する。つまり、圧印加によって毛細血管中の血液が流出し、血液量(ヘモグロビン量)が少なくなるにつれて光が透過することになる。
また、短波長の光は生体内を殆ど透過しない。つまり、生体に照射した短波長の光を観測することは、皮膚直下の毛細血管を伝播してきた光を観測することと考えられる。この原理を利用することによって、圧印加による毛細血管中の血液流出の様子を観測できることになり、そこから組織中におけるヘモグロビン濃度の変化を推定できることになる。
この場合、発光素子21及び受光素子22は、皮膚下の毛細血管の血液量のみを検出し、動脈や細動脈の血液量は検出しないように設定してあるのが望ましい。このため、発光素子21と受光素子22の相互位置を近づけて、浅い部分の血流を高感度で検出できるようにしてある。また、照射する光の波長は、赤や赤外ではなく、青またはそれに近い短波長としてある。
これは、光の波長が長いほど、途中での散乱が少なく、光は深部にまで侵入する(動脈まで達する)が、光の波長が短いほど、深部には到達しない(動脈に達しない)で、浅い位置で戻って来るからである。つまり、発光素子21から発せられた光は、皮膚内に侵入し、内部で散乱を繰り返し、その一部が皮膚表面に戻ってくるが、その光の経路には血管があるので、戻り光は、血液による吸収を受ける。そこで、短波長の光を使用することにより、皮膚下の深い部分にある細動脈や動脈中の血液による光の吸収の影響を受けずに、浅い部分にある毛細血管中の血液による光の吸収作用だけを受けて、光が皮膚表面に戻ってくるようにしているものである。
例えば、発光素子21として青色LEDを使用する場合、そこからおおそよ3mm以内の距離に受光素子22としてフォトトランジスタを配置してある。
次に測定方法について説明する。
測定するには、まず指先に加圧袋体10を巻き付ける。このとき、第1電磁弁13は開放しておき、加圧袋体10の内圧を大気圧に等しくしておく。また、電磁弁2は閉じておく。装置に電源が投入されると、エアタンク15に、エアコンプレッサ16から空気が送り込まれる。エアタンク15内の圧力は圧力センサ17により監視されており、エアタンク15内の圧力が定められた値に達すると、エアコンプレッサ16は空気の送り込みを停止する。
この状態で操作キー51から測定スタート命令が発せられると、第1電磁弁13が閉じ、第2電磁弁14が開いて、エアタンク15内の加圧エアが加圧袋体10に導入され、加圧袋体10内がほぼエアタンク15と同じ空気圧となって指の皮膚を圧迫する。加圧袋体10の指に接する面には、発光素子21と受光素子22が設けられており、スタート直後から光学的な測定が行われる。そして、時間経過に対する受光素子22からの信号が増幅されて血液粘性演算回路25に入力され、ここで、受光光量(受光強度)の信号の時間変化率から、毛細血管内を流動する血液の性質(血流抵抗)を示すデータが演算される。このデータには毛細血管内の血液流動性や血液粘性を示す指標が含まれており、表示器26により表示される。
図3(a)は加圧袋体10へ導入する圧力の変化を示し、(b)は受光素子22の受光光量の変化を示している。皮膚の表面に圧迫力を加えた場合、皮膚下の毛細血管内の血液が周囲へ流出するのに伴って、受光素子22の受光光量が変化する。その時間変化波形の肩部の傾きの変化の仕方の違いにより、血液の粘度が高、中、低のいずれであるかを推定することができる。
例えば、原理的には、次の流れ
・血液量が多→光の吸収が大→受光光量が少
・血液量が少→光の吸収が小→受光光量が多
であるから、その原理から次の流れで、
・受光光量が多→光の吸収が少→血液量が少→圧迫で血が逃げやすい(粘度低)
・受光光量が少→光の吸収が多→血液量が多→圧迫で血が逃げにくい(粘度高)
と評価できる。
この場合、皮膚の表面に圧迫を加えたときの毛細血管内からの血液流出の時間変化に基づいて血流抵抗の評価を行うので、毛細血管よりも更に深い位置にある動脈や静脈等の血流の影響を受けずに、感度良く血液の流動性(主に血液の粘性)を評価することができる。つまり、動脈や静脈は元々血管抵抗が毛細血管に比べて低く、圧迫を加えた時には急速に血液が流出するので、それらの影響を受けずに、毛細血管系に残る血液の流出のみの測定が可能であり、それに基づいて精度良く血液の流動性(主に粘性)を評価することができる。特に皮膚下残存血液量の変化を、ヘモグロビンによる光の吸収を利用して外部から光学的に測定するようにしているので、測定構造の簡略化が図れる。
なお、皮膚を圧迫する際の強さは、体内の最大血圧より高い圧力であることが望ましい。これは、体内で自然に行われている血液の循環を部分的に停止させ、圧迫部分にある血管内の血液を周囲に排出させる必要があるからである。しかし、指先や耳朶(指先でなく耳朶で測定することも可)等には太い動脈がなく、動脈は細動脈だけであり、細動脈内の血圧は動脈のそれよりも低いので、印加圧は必ずしも、予想される最大血圧より高くしないでもよく、そうすることで被験者の負担軽減を図ることができる。
また、圧迫してからの血流観察の時間は、圧力の印加から概ね数秒以内であればよい。その間のデータが血液流動性の変化をよく反映しているからである。また、上記の例では、2つの電磁弁13、14を用いているが、1つの三方弁で置き換えてもよい。
また、実際には、被験者により毛細血管の密度が異なっていたり、測定部位により血管密度が異なっていたりすることにより、測定誤差を生じる可能性がある。そこで、これを低減する手段として、1つの受光素子の周囲にほぼ等間隔に多数の発光素子を配置し、これら発光素子の点灯を順次時間をずらして行うことにより、皮膚の異なるエリアでの測定を同時に行い平均化する方法が考えられる。
即ち、図2(b)に示すように、発光素子21を複数等間隔で配置し、時間をずらして各発光素子21から光を照射することにより、受光素子22を介して複数の測定データを収集し、それらの複数の測定データを平均化処理したデータに基づいて、血液の流動性を評価するのである。こうすると、測定部位による毛細血管密度の差の影響を低減することができ、誤差の少なく評価を行うことができる。
図4、図5は実際に収集した測定データを示している。各図の(a)は受光光量の変化、(b)はそれに基づいて演算した血液粘性評価パラメータの変化を示している。
図4の測定データでは、(a)のように受光光量の波形の立ち上がり肩部の傾きが緩やかであり、(b)のようにそれに対応するパラメータαの数値が大きい。一方、図5の測定データでは、(a)のように受光光量の波形の立ち上がり肩部の傾きが急であり、(b)のようにそれに対応するパラメータαの数値が小さい。これにより両者を比べた場合、図4の例は血液粘度が低く、図5の例は血液粘度が高いと評価できる。
図4、図5の例で示したように、皮膚下の血液量に対応した受光光量の測定データにより血液粘性評価パラメータαを算出すると、そのパラメータに基づいて血液の粘性を客観的に評価することができる。なお、このαは、動脈収縮による毛細血管系の総血流量変化に依存しない値であり、以下にαの求め方について説明する。
まず、血液粘性を数値評価する上でのパラメータを得るために、最初に血管系の電気回路モデルについて考えてみる。血管系を電気回路モデル化した場合、電圧Vが血管内圧Pに相当し、電流Iが血流量Sに相当する、と考えることができる。
流れの変化が遅い場合の動脈モデルは、図6に示すようになる。
この場合の血流抵抗(血管抵抗)Rは式(1)
Figure 2006068491
血液リアクタンスLは式(2)
Figure 2006068491
血管系のキャパシタンス(血管内に蓄えられる血液量)Cは式(3)
Figure 2006068491
で表される。
ここで、
ρ:血液の質量
μ:血液の粘性率
σ:血管壁のポアッソン比
R:血管の内径
E:血管壁のヤング率
である
血流抵抗Rを示す(1)式は、血管の半径Rが大きいほど抵抗が小さく、血液の粘性が大きいほど抵抗が大きくなることを表している。一般に(1)式は血管抵抗と呼ばれているが、式中に血液の粘性μが含まれているように血液粘性に依存し、厳密には血液が流れるときに受ける抵抗の意味から、ここでは血流抵抗と呼ぶことにする。
次に静脈系を考えてみる。
定常流が流れる静脈内には逆流を防ぐ静脈弁があるので、静脈弁をダイオードでモデル化することで、その電気等価回路は図7に示すようになる。このモデルには、組織圧の影響と、姿勢による重力の影響も要素として含めてある。ここで、Rは血流抵抗(血管抵抗)であり、次式(4)として表される。
Figure 2006068491
次に毛細血管系を考えてみる。
毛細血管は内皮細胞1層でできている血管であり、動脈のように自ら収縮する筋組織を持たない。また静脈系のような理想ダイオードとしてモデル化できる静脈弁もないため、静脈モデルを変形した図8のような等価回路を毛細血管系のモデルとして考えることができる。その場合、図8(a)、(b)の2つのモデルが考えられるが、(a)は毛細血管系からの血液の流出時、(b)は流入時に用いる。
図8において、血流抵抗(血管抵抗)Rは、静脈系の場合と同じであり、次式(5)である。
Figure 2006068491
ここで、毛細血管に蓄えられている血液量Qは、血管半径Rを用いて、次式(6)
Figure 2006068491
と近似できる。なお、nは対象としている毛細血管の本数であり、lは毛細血管の平均長さである。
(6)式を(5)式に代入すると、(7)式
Figure 2006068491
となる。
ここで、血流抵抗は血液粘性μに比例すること、また、血流抵抗自体は血管中に蓄えられている総血液量に依存して変化していくことに注意する必要がある。つまり、血管に一定の外圧を加え、内部の血液が静脈系に流出していく場合を考えると、時間と共に減少する総血液量Qの大きさに応じて血流抵抗Rが増加し、これが流出血液量を抑える働きをする。
次に圧力印加時の血液動態について考えてみる。
ここでは、動脈の最高血圧よりも高い圧力をカフにより与えた場合を考える。このとき、動脈に関しては動脈の低い血液抵抗を通じて(動脈の半径は毛細血管系の血管の半径に比べて充分に大きく、血流抵抗が小さい)内部の血液は急速に放出される。同様の現象は、静脈系に対しても起こり、圧の印加と共に静脈系の低い血流抵抗を通じて内部の血液は流れ出す。
しかし、毛細血管に蓄えられた血液は、外部から加えられた圧力と等しい圧力を受け、静脈系に流れ出そうとするが、毛細血管系の高い血流抵抗により、この流出はゆっくりしたものになる。また、毛細血管中の血液の流出と共に、毛細血管系の半径Rが減少するため、血流抵抗は大きくなり〔上記(5)式を参照〕、流出は更にゆっくりしたものになる。このとき、等価電気回路は、静脈系の血流抵抗が毛細血管系に比べて充分に小さいと考えられるので、図9に示すようになる。
ここで、C:毛細血管中の容量(ここに蓄えられている電荷Qが血液量に相当)
:血流抵抗〔(7)式参照〕
Pa:外部から加えた圧力勾配(単位はPa/m)
この毛細血管系から外部に流れ出す血流量(電流)Iは、式(8)で表される。
Figure 2006068491
ここで、I=dQ/dtを考慮すると、毛細血管系に蓄えられている血液量Qを満たす微分方程式として(9)式を得ることができる。即ち、毛細血管中の血液量Qが圧印加後に満たすべき微分方程式は、
Figure 2006068491
である。ただし、αは(10)式である。
Figure 2006068491
この微分方程式の物理的意味を図示すると、図10のように表される。
図10は、時刻T1で外部からの圧力Paを受けた場合、その圧力により血管内の血液の流出が起こり、それにより血管半径Rが減少し、血管半径の減少により血流抵抗Rの増大が起こり、結果的に単位時間当たりの血液流量(dQ/dt)の低下が起こることを示している。
次に毛細血管中の血液量Qと受光強度IRの関係について考えてみる。
毛細血管中を通り、再度体表面に置かれた光検出器(受光素子)で観測される光の強度は(11)式
Figure 2006068491
となる。ここで、A、Aはそれぞれ、血液中での光の減衰と組織中での光の減衰を表す。また、Iは入射光の強度、Kは係数である。(11)式の時間変化を考えると、次の(12)式
Figure 2006068491
となる。血液による減衰と血液量の間に近似的に次の関係式(13)が成り立つものと考えると、
Figure 2006068491
受光強度と血液量の関係式として、次式(14)
Figure 2006068491
が得られる。
上述した毛細血管中の血液量Qが満たす微分方程式(9)式は、解析的に解くことができる。まず、両辺をQで除算し、Qの微分をQ’とすると、次式(15)
Figure 2006068491
となる。この式は、次式(16)に変形でき、
Figure 2006068491
これにより、次式(17)
Figure 2006068491
が得られる。ここで、Cは積分定数であり、t=0のときの初期血流量をQとすれば、C=1/Qの関係がある。
Q及びそのとき観測される受光強度Iを図11に示す。
αが関数形を決めるパラメータになるが、このαは、(10)式から分かるように、血液の粘性μの逆数に比例し、このことからパラメータαを、受光光量の測定データから推定することにより、血液の粘性が評価できることがわかる。
次に、パラメータαの物理的意味について検討してみる。
圧を加えたときの血液量の変化を表す運動方程式(9)式のパラメータαは、式(10)
Figure 2006068491
で与えられる。このパラメータは、(9)式の微分方程式でも明らかなように、「血液量Qの(圧印加による)減少の速さ」を表しているが、このパラメータを決める要因について列記してみる。
1.血液の粘性μ:
粘性が大きく血液の流動性が失われると、αは小さくなる。
一方、粘性が小さいほど(つまり血液の流動性が高いほど)αは大きくなる。
2.n及びl
いま、毛細血管の圧印加前の総容量(総血液量)をQとすれば、次式(18)
Figure 2006068491
の関係であるので(ただし、Rは圧印加前の血管の半径)、次式(19)
Figure 2006068491
となる。n、lは、毛細血管内の血管の総延長に相当するパラメータであり、毛細血管系の総血液量には依存しない〔(19)式で、内径の項で除算していることからも分かる通り〕。つまり、圧を加える面積に依存したパラメータである。
3.印加圧力Pa:
印加圧力が大きくなるとαが大きくなる。Paの影響を除くには、常に一定圧力を加えるか、αの代わりにPaで正規化した値、次式(20)
Figure 2006068491
を使えばよい。
次に、圧を加えたときに観測される受光強度Iからのαの推定方法について考えてみる。
総血液量Qが(17)式で与えられ、その波形が図11で表されるとき、受光強度Iは、次式(21)で与えられる。
Figure 2006068491
ここで、IR,mは受光強度の最大値である。
(21)式を時間で微分すると、次式(22)となり、
Figure 2006068491
微分値の時刻t=0における値は、次式(23)
Figure 2006068491
時刻t=1(sec)における値は、次式(24)
Figure 2006068491
となる。また、(22)式より、もしIR,m=1と規格化すれば、次式(25)
Figure 2006068491
となる。つまり、受光強度の最大値で規格した時の初期の傾きに等しい。
(25)式に示したように、αは受光強度の最大値が1に規格化されているときのt=0における微係数であるので、これを図示すると、図図12のようになる。
ここで、直線y=αtがy=1となる時刻Tは、次式(26)
Figure 2006068491
となり、このTも血液血液粘性に関連するパラメータとなる。つまり、T(=αの逆数)は、初期血液流出速度(=α)が一定値で続くと仮定したときに全血液が流出する時間であり、このTはαの定義式を用いると、次式(27)
Figure 2006068491
と表される、血液粘性μに比例したパラメータである。
また、時刻t=n(sec)のときの微分値を求めてみると、次式(28)
Figure 2006068491
となる。式(23)を考慮すると、(29)
Figure 2006068491
が得られる。
この式(29)から理解できるように、受光強度の最大値IR,mが測定できなくても、初期微分値K及び任意の時刻t=nのときの微分値Knがわかれば、それらの値からαを求めることができ、そのαから血液の粘性を評価することができるのである。
次に別の実施形態に係る血液の流動性評価方法について説明する。
この実施形態の血液の流動性評価方法は、前記受光素子22の受光強度データから、圧迫を加えられた部位の組織中におけるヘモグロビン濃度(組織全体を1としたときのヘモグロビン量の割合であり0から1の値をとる)を算出し、そのヘモグロビン濃度の時間変化に基づいて、血液の流動性を評価することを特徴としている。
評価方法の一例としては、ヘモグロビン濃度が、前記圧迫を加える前より充分に小さな第1の所定値(例えば2%または1%)に減少した段階から、それより更に小さな第2の所定値(第1の所定値の半分の1%または0.5%)まで減少するのに要した時間T(=t2―t1)に基づいて、血液の流動性の一要素である血液の粘性を評価する。
また、次の段階として、受光素子22の受光強度のデータより血液粘性評価パラメータを算出し、その血液粘性評価パラメータと前記ヘモグロビン濃度との関係を、血液粘性評価パラメータを縦軸にし、ヘモグロビン濃度を横軸にして、グラフで表示する。
一般に、血液の粘性は、赤血球の変形能の低下や集合現象、ヘマトクリット値(赤血球の体積%)の上昇、白血球や血漿の粘弾性特性の変化等により上昇すると考えられている。また、血液は、ずり速度が大きくなると粘度が大きく低下する、いわゆるレオロジー的な性質を持っている。
このような特性を持つ血液の毛細血管中のヘモグロビン濃度を定量的に計測することができれば、そこから血液の粘性を推定できると考えられる。人の皮膚表面には多数の毛細血管があり、これが皮膚細胞への直接的な血液循環をつかさどっている。この皮膚表面の毛細血管に血圧以上の圧を印加すると、毛細血管から血液が流出し、圧を印加された皮膚下における毛細血管中の血液量が徐々に減っていく。この毛細血管から血液が流出する現象は、圧の印加によって血管径が小さくなり、血液が押し出されることで起こる。
しかし、毛細血管は管径が非常に小さいために、流出する血液量は限られ、他の圧を印加されていない血管系へゆっくりと流出していく。また、前述のように、血管径が微小になることで、赤血球の集合化や変形能低下といった粘性の変化が起こり、その影響によって、さらに圧迫時間の経過と共に毛細血管からの血液の流出量が減っていくことになる。つまり、逆に言えば、圧印加による毛細血管の血液の流出の過程を観測することで、血液の粘性を計測できることになる。
血液の流出を皮膚外から光学的に計測することを考えた場合、可視光は生体内においてヘモグロビンやその他の生体構成物質による吸収が大きく、殆ど透過することができない。しかし、皮膚に圧を印加することで毛細血管中から血液が流出すると、それに伴って血液(ヘモグロビン)が減り、圧印加前と比べて生体内での光の吸収が減少する。つまり、圧印加によって毛細血管中の血液が流出し、血液量(ヘモグロビン量)が少なくなるにつれて、光が透過することになる。
また、光の波長についてみると、短波長の光は生体内を殆ど透過しない。つまり、生体に照射した短波長の光を観測することは、皮膚直下の毛細血管を伝播してきた光を観測することと考えることができる。この原理を利用することによって、圧印加による毛細血管中の血液流出の様子を観測できることになり、そこからヘモグロビン濃度を計測できることになる。
次にヘモグロビン濃度の定量化について検討してみる。
本来、入射光は、生体組織中で多重散乱しながら検出器に到達するが、ここでは簡単化のために、ある光路を通って検出器に到達するものと考える。ここで、この等価光路長をl(スモールエル)とする。また、この光路は、毛細血管の血液の有無によらず、常に一定であると考える。ランバート・ベールの法則によれば、血液中のヘモグロビンによる減衰は、
Figure 2006068491
で与えられる。
ここで、ε:光の波長によるヘモグロビンの吸光係数(単位:mm−1
c:組織中のヘモグロビン濃度(割合であり0〜1の値をとる無次元量)
である。
生体組織での光の減衰をAとする。この減衰には、組織の減衰のほか、圧を充分長い時間印加した後でも組織に残存している血液成分による減衰も含まれる。また、検出器の検出効率をKとする。
このとき、検出器の出力Iは、毛細血管系の血液の圧印加の有無により、
(a)圧を加える直前(血液がある状態)での検出器出力IrBは、
Figure 2006068491
ここで、Iは光源−検出器間の直接伝播光(外光も含まれる)である。
(b)圧を加えてから充分に時間がたった後の(あるいは適当なバイアス推定法により充分時間がたった後の値を推定した)検出器出力IrTは、
Figure 2006068491
と表すことができる。直接光Iが測定できたとすると、これを(42)、(43)式から減算した値は、
Figure 2006068491
(44)、(45)式の対数をとると、
Figure 2006068491
よって、
Figure 2006068491
これにより、等価光路長l、ヘモグロビンの吸光係数εを既知として、ヘモグロビン濃度cは、
Figure 2006068491
として求められる。
例えば、圧印加直後から血液量の低下と共に組織中のヘモグロビン量は減少するが、任意の時点のヘモグロビン濃度がcになったとして、その時点での受光素子の受光強度をIrBiとすると、任意の時点でのヘモグロビン濃度cは、次式で推定される。ただし、ここでは、直接伝播光Iの影響はないとみなしている。
Figure 2006068491
この(50)式は、ヘモグロビン濃度を測定する汎用的な式であり、光の伝播経路に沿うヘモグロビン濃度cが推定できる。
一般には、光の煙波経路には表皮、真皮、皮下組織など、ヘモグロビン濃度の異なる層が重なっていると考えられるので、その辺りを含めると、図13に示すように、ヘモグロビン濃度が異なる複数の層を伝播する場合、ヘモグロビン濃度cの層(厚みl)が光伝播経路に直列に重なっている場合の受光強度は、
Figure 2006068491
ここで、ε:第i層の吸光係数、c;第i層のヘモグロビン濃度、l;第i層の厚みである。
この場合も、圧印加後、充分時間がたった後〔実際には、光強度の最終値(バイアス値)を推定後〕の前層通過の光強度は、
Figure 2006068491
となり、ヘモグロビン量の重み付け平均値が推定できる。
ただし、皮膚は表皮、真皮、皮下組織という層構造を持っており、血管系の中で圧印加直後に血管抵抗の小さい動脈、静脈の血液は急速に流出してしまうので、ある程度時間がたった後では、(52)式で推定できるヘモグロビン量は、毛細血管によるものと考えてよい。これをまとめたのが図14である。
次に、ヘモグロビン濃度が所定量だけ低下する時間間隔から血液の粘性を推定する方法について述べる。
受光強度を利用した血液粘性の推定方法として、前述の実施形態では、受光強度(=血液量)Qの時間微分から求める方法〔(9)式から求める方法〕を挙げたが、本実施形態では、血液粘性をヘモグロビン濃度が低下する時間間隔から求めることにしている。
血液量Q(これはヘマトクリット値を一定と考え、ヘモグロビン濃度で置き換える)の時間変化は、
Figure 2006068491
いま、時間t1においてヘモグロビン濃度Q1、時刻t2においてヘモグロビン濃度Q2であったとすると、(61)式より
Figure 2006068491
が求まる。この式より、
Figure 2006068491
よって、
Figure 2006068491
つまり、粘性μの逆数に関するパラメータαは、
Figure 2006068491
あるいは、粘性μに比例するパラメータμ’ として、
Figure 2006068491
ここで、粘性関連パラメータμ’ について考察してみると、その単位は、Qとしてヘモグロビン濃度(%)、tとして時間をとると、%/secとなる。これは、ヘモグロビン濃度Q、Q間での血液粘性を表し、この値が大きいほど粘性が大きい。例えば、Q=0.5Qの場合を考えてみる。このとき、(66)式は
Figure 2006068491
となる。つまり、Q1としてヘモグロビン濃度2%をとれば、この濃度が半分の1%に低下するまでの時間間隔(t−t)の測定から、(67)式でヘモグロビン濃度2%のときの血液粘性が推定できる。
同じように、Qとしてヘモグロビン濃度1%をとれば、この濃度が半分の0.5%に低下するまでの時間間隔(t−t)の測定から、(67)式でヘモグロビン濃度1%のときの血液粘性が推定できる。ヘモグロビン濃度が半分に低下するまでの時間が長いほど、粘性が高いと言える。
血液粘性関連パラメータμ’ の推定のためのフローチャートは、図15のようになる。

まず、第1のステップで、ヘモグロビン濃度Qに対して、濃度が半分になるまでの時間間隔(t―t)を測定する。次に、第2のステップで、(67)式により、ヘモグロビン濃度Qにおける粘性μ’ を推定する。そして、第3のステップでは、前記の推定をヘモグロビン濃度Qを変えて複数回同様に行い、「ヘモグロビン濃度」対「血液粘性パラメータ」の関係をグラフ化する。
ところで、ヘモグロビン濃度がQから半分の0.5Qになるまでの時間(t−t)は、
Figure 2006068491
で与えられる。
ここでは、(t−t)の意味について検討してみる。
いま時刻t=0でのヘモグロビン濃度をQとすれば、その時間的変化は、
Figure 2006068491
tでの微分は、
Figure 2006068491
t=0(つまり、ヘモグロビン量がQ1)での微分値は、
Figure 2006068491
いま、(74)式の傾きを持ち、t=0でQをもつ、ヘモグロビン量Qの接線を考えると、
Figure 2006068491
この接線がQ=0になる時刻Tを求めると、
Figure 2006068491
となる。この関係を図16に示す。
つまり、ヘモグロビン濃度が半分になる時刻(t−t)には、次の3つの意味があることになる。
(1)(t−t)はヘモグロビン濃度Qが半分になる時刻である(本来の意味)。
(2)αまたは粘性パラメータμ’ との意味付け。
Figure 2006068491
(3)ヘモグロビン濃度Qでの接線がQ=0となるまでの時刻T(=t−t)。
ただし、Tは、血液の流出が常に続く(Q=Qのときの流出速度が常に続く)と過程したときに、全血液が流出するのに要する時間である。
次に実測結果について見てみる。
実測は次のように行った。まず、計測開始から1秒後に圧印加を行い、それから10秒後に圧を開放して測定を終了した。図17は測定データの一例を示す。
そのときの処理の流れは、次のようになる。
(1)受光強度計測。
(2)無限時間後の受光強度を推定(実測値のある点を仮の収束値と考え、モデル方程式における時間無限大での血液量の収束値と仮の収束値との差、つまりバイアス値を求める)。
(3)ヘモグロビン濃度の算出(ランバート・ベール則より加圧直後の受光強度と加圧後充分時間が経過したときの受光強度からヘモグロビン濃度を算出)。図18のC、C、Cがヘモグロビン濃度に相当する。
(4)血液粘性パラメータの算出〔ヘモグロビン濃度が1/2になるまでにかかる時間から、血液粘性パラメータμ’(μ’=1/α)を導出〕。
図19、図20は複数の被験者に対して実験した結果を示す。ここでは、1回の測定につき4つの受光素子のデータを同時に採取し、それを複数回行った結果を示している。
これらのデータから、加圧直後は初期のバラツキが大きいことがわかる。この初期のバラツキは、計測諸条件の違いによる影響が入り込むためであると考えられる。圧印加後数秒経過するとバラツキは少なくなる。そこで、この初期のバラツキを無視し、皮膚を加圧し続けたときに波形が収束する現象に注目する。図21は図19のヘモグロビン濃度のグラフを時間方向に移動して、収束する部分を重ね合わせた図を示す。
ここで、波形の収束する部分に注目し、毛細血管内の血液流出のモデル方程式から、血圧やAVR(動脈-静脈シャント)の影響を受け難い部分を選択して、血液粘性を評価する。毛細血管では、血管抵抗が高いため、圧印加されても、ゆっくりと血液が流出し、血管の閉鎖までに長い時間がかかる。
ヘモグロビン濃度が大きいときは、濃度変化のグラフは各種の条件においてバラツキが大きく出るが、ヘモグロビン濃度が2%以下になると、グラフが収束する。そこで、ヘモグロビン濃度が2%以下になった段階での変化を見る。そうすれば、圧印加直後のバラツキを除外できるからである。
図22は前述した血液粘性評価パラメータとヘモグロビン濃度の関係を、縦軸に血液粘性評価パラメータをとり、横軸にヘモグロビン濃度をとって示す図である。被験者毎にそれ違った傾向が見られ、各人の平均をまとめて示したものが図23である。女性と男性では違った傾向が認められる。
このようにヘモグロビン濃度を基準にして血液の粘性を評価することにより、次の効果が得られる。即ち、例えば、圧迫を加えてからの経過時間に伴って組織中におけるヘモグロビン濃度が変化する(血液流出に伴って変化する)が、そのヘモグロビン濃度の大きい段階での変化に基づいて血液の粘性を評価する場合は、特に赤血球や血漿などからなる混層流としての血液全体の粘性特性(いわゆる動粘性係数に関連するもので、血液の流れのどろどろ度合いに相当すると考えられる)を知ることができる。また、組織中におけるヘモグロビン濃度が充分に小さくなった段階での変化に基づいて血液の粘性を評価する場合は、毛細血管の血管径が充分に小さくなったことによる赤血球の変形能の変化を反映した粘性特性を知ることができる。
また、組織中におけるヘモグロビン濃度は、「毛細血管系への血の巡りの良し悪しを決めるパラメータである」と言うことができるので、このヘモグロビン濃度の測定(あるいは推定)により、毛細血管系への循環障害により起こる褥瘡(床ずれ)の危険因子の評価、凍傷(しもやけ程度の軽いものを含む)の予防、外傷後の皮膚再生の評価などに有用性を発揮することが期待できる。
また、ヘモグロビン濃度が半減する時間間隔に基づいて血液の粘性を評価することにより、充分に血液が毛細血管系から流出した段階、つまり、動脈−静脈シャントの影響のない段階での血液の粘性評価を短時間で行うことができる。
また、血液粘性評価パラメータとヘモグロビン濃度の関係を、図23に示すように1つのグラフとして表示することにより、動脈−静脈シャントの影響のない必要レベルだけの表示が可能で、初期血液量や圧印加からの時間経過の違いによらず、粘性を評価することができる。また、このグラフによれば、血液のレオロジー〔血管径(ここではヘモグロビン量に相当)により粘性が変化する様子〕も一目瞭然で分かるようになる。
本発明の実施形態の血液粘性測定装置(血液の流動性評価装置)のブロック図である。 (a)は同装置における加圧袋体(カフ)の断面図、(b)は別の例の要部説明図である。 (a)は加圧袋体へ導入する圧力の変化を示す特性図、(b)は受光素子の受光光量の変化を示す特性図である。 血液粘度が低いときの具体的な受光光量測定データを示す図である。 血液粘度が高いときの具体的な受光光量測定データを示す図である。 動脈の電気回路モデルを示す図である。 静脈の電気回路モデルを示す図である。 毛細血管系の電気回路モデルを示す図である。 圧力印加時の毛細血管系の電気回路モデルを示す図である。 外部からの圧印加時における血管の動態を示す模式図である。 評価パラメータの意味の説明に用いる図である。 評価パラメータの意味の説明に用いる図である。 ヘモグロビン濃度が異なる複数の層を光が伝播する場合の受光強度についての説明図である。 圧印加後のヘモグロビン濃度の変化の様子を示す図である。 処理の流れを示す図である。 −tの物理的に意味を説明するための図である。 実測データを示す図である。 ヘモグロビン濃度の時間変化を示す図である。 実測データを示す図である。 実測データを示す図である。 実測データを示す図である。 実測データを示す図である。 実測データを示す図である。
符号の説明
10 加圧袋帯(加圧手段)
15 エアタンク
16 コンプレッサ
21 発光素子
22 受光素子
25 血液粘性演算回路
26 表示器
50 コントローラ

Claims (12)

  1. 被験者の皮膚の表面に圧迫を加え、そのときの皮膚下の毛細血管内からの血液流出による該皮膚下残存血液量の時間変化を計測し、その計測データにより血流抵抗の評価を行うことを特徴とする血液の流動性評価方法。
  2. 被験者の所定部位の皮膚の表面に圧迫を加えることにより、皮膚下の毛細血管内の血液を周囲に流出させると共に、前記所定部位の皮膚に光を照射してその光の吸収度合いを計測することにより、前記毛細血管内の血液量の変化を光学的に測定し、前記圧迫を加えてからの毛細血管内の血液量の時間変化を求めることにより血液の流動性を評価することを特徴とする血液の流動性評価方法。
  3. 前記所定部位の皮膚に光を照射してその光の吸収度合いを計測する光学的検出手段として、皮膚の表面に光を照射する発光素子と皮膚下からの戻り光を受光する受光素子の組み合わせを使用し、前記発光素子と受光素子の相互位置及び照射する光の波長を、皮膚下の毛細血管にその光が到達するものの、更に深い位置にある細動脈等の血管には到達しないように設定したことを特徴とする請求項2に記載の血液の流動性評価方法。
  4. 前記発光素子を複数等間隔で配置し、時間をずらして各発光素子から光を照射することにより、前記受光素子を介して複数の測定データを収集し、それらの複数の測定データを平均化処理したデータに基づいて血液の流動性を評価することを特徴とする請求項3に記載の血液の流動性評価方法。
  5. 前記血液量の時間変化のデータより血液粘性評価パラメータを算出し、そのパラメータに基づいて血液の粘性を評価することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の血液の流動性評価方法。
  6. 前記受光素子の受光強度に基づいて、前記圧迫を加えた所定の部位の組織中におけるヘモグロビン濃度(組織全体を1としたときのヘモグロビン量の割合であり0から1の値をとる)を算出し、そのヘモグロビン濃度の時間変化に基づいて血液の流動性を評価することを特徴とする請求項3に記載の血液の流動性評価方法。
  7. 前記ヘモグロビン濃度が、前記圧迫を加える前より充分に小さな第1の所定値に減少した段階から、それより更に小さな第2の所定値まで減少するのに要した時間に基づいて、血液の流動性の一要素である血液の粘性を評価することを特徴とする請求項6に記載の血液の流動性評価方法。
  8. 前記第2の所定値が、前記第1の所定値の約半分であることを特徴とする請求項7に記載の血液の流動性評価方法。
  9. 前記受光素子の受光強度のデータより血液粘性評価パラメータを算出し、その血液粘性評価パラメータと前記ヘモグロビン濃度との関係をグラフ表示することを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の血液の流動性評価方法。
  10. 被験者の皮膚の表面に圧迫を加える加圧手段と、圧迫を加えた部分の皮膚に光を照射してその光の吸収度合いを光学的に計測する光学検出手段と、圧迫を加えた時点からの前記光学的検出手段の計測データにより皮膚下の毛細血管内の血液量の時間変化を算出する演算手段と、該演算手段による演算結果に基づく血液の流動性の評価内容を表示する表示手段と、を備えることを特徴とする血液の流動性評価装置。
  11. 前記加圧手段が、加圧エアの導入により皮膚に圧迫力を加える加圧袋体を備え、また、前記光学的検出手段として、皮膚の表面に光を照射する発光素子と皮膚下からの戻り光を受光する受光素子の組み合わせを使用し、前記加圧袋体の皮膚に接する部分または加圧袋体の膨張によって皮膚に押し当てられる部分に、前記発光素子と受光素子とが設けられていることを特徴とする請求項10に記載の血液の流動性評価装置。
  12. 前記発光素子と受光素子の相互位置及び照射する光の波長が、皮膚下の毛細血管にその光が到達するものの、更に深い位置にある細動脈等の血管には到達しないように設定されていることを特徴とする請求項11に記載の血液の流動性評価装置。
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