JP2006066762A - フレキシブル太陽電池モジュール及びその施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 柔軟性を有する太陽電池モジュールを折り曲げた際に、光起電力素子間に配されたインターコネクタに座屈部が形成されるのを防止した太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】 複数の光起電力素子30及びインターコネクタ31を被覆材で封止してなるフレキシブル太陽電池モジュールであって、隣接する2枚の光起電力素子間のギャップ及びその延在部において、インターコネクタ31が存在する領域全域の中立面34が、インターコネクタの非受光面側表面より受光面側に位置していることを特徴とする。
【選択図】 図3b
【解決手段】 複数の光起電力素子30及びインターコネクタ31を被覆材で封止してなるフレキシブル太陽電池モジュールであって、隣接する2枚の光起電力素子間のギャップ及びその延在部において、インターコネクタ31が存在する領域全域の中立面34が、インターコネクタの非受光面側表面より受光面側に位置していることを特徴とする。
【選択図】 図3b
Description
本発明は、ロール状に巻き上げることができるフレキシブル太陽電池モジュール、及びその施工方法に関する。
太陽エネルギーは無尽蔵且つクリーンなエネルギーであるため、化石燃料の枯渇、環境問題の深刻化に伴い、注目度が年々増してきている。現在、太陽エネルギーを利用して発電する太陽光発電システムは、一般住宅の屋根、高層ビルの壁面など多様な場所に施設されている。
市場に流通している太陽電池モジュールの多くは、図1に示すように、複数の光起電力素子10が、補強部材11と耐候性フィルム12の間に配され、封止材13により封止された構成となっている。前記補強部材には、外部応力によって光起電力素子が破損するのを防ぐため、ガラス板のように硬質の材料が使用されている。このような太陽電池モジュールは、柔軟性を有していないため、大型化すると作業者1名では施工できないデメリットがある。
これに対して、最近では柔軟性を有する太陽電池モジュールに関してのアイデアが数多く提案されている。例えば特許文献1、特許文献2には、図2aに示すように、複数の光起電力素子20を、柔軟性を有するインターコネクタ21を用いて電気接続し、前記光起電力素子及びインターコネクタを表面フィルム22a、裏面フィルム22b及び封止材22cで封止することで太陽電池モジュールに柔軟性を持たせるというアイデアが提案されている。太陽電池モジュールが柔軟性を有していれば、長尺に作製した太陽電池モジュールをロール状に巻き上げて運搬し、設置面にて展開することで、大面積の太陽電池モジュールの設置作業を一人でこなすことが可能となるため、施工時の作業効率向上という観点で非常に好ましい。
しかしながら、前記太陽電池モジュールでは、光起電力素子間のギャップ及びその延在部において、屈曲をおこし、場合によりインターコネクタの一部に座屈が生じることがある。これは、現場の作業者が想定される曲げ角度を超えて、曲げてしまうためであるが、いったんインターコネクタに座屈部が形成されると、再度太陽電池モジュールを折り曲げた際に、座屈部に応力が集中するようになるため、短期間で前記座屈部が破断する可能性が高くなる。そして、インターコネクタに破断が発生すれば、太陽電池モジュールの出力を大幅に低下させる。また、前記座屈部において破断が生じなくても、その周辺部には多数の細かい亀裂が形成されるため、インターコネクタの断面積は部分的に小さくなってしまう。したがって、座屈部が多くの箇所で形成されれば、インターコネクタの抵抗値が上がり、太陽電池モジュールの電力損失が増大する。
本発明は、上述の問題点を解決するために考案されたもので、柔軟性を有する太陽電池モジュールを折り曲げた際に、光起電力素子間に配されたインターコネクタに座屈部が形成されるのを防止した太陽電池モジュール及びその施工方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段を以下に示す。
本発明のフレキシブル太陽電池モジュールは、複数の光起電力素子及びインターコネクタを被覆材で封止してなり、隣接する2枚の光起電力素子間のギャップ及びその延在部において、インターコネクタが存在する領域全域の中立面が、インターコネクタの非受光面側表面より受光面側に位置していることを特徴とする。
上記本発明は、
「隣接する2枚の光起電力素子間のギャップ及びその延在部において、インターコネクタが存在する領域全域の受光面側最表面に、表面部材が粘着材にて固定されていること」、
「前記表面部材が、フッ化物重合体フィルム、ポリフッ化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムのいずれかであること」、
「前記表面部材が脱着可能であること」、
「前記表面部材が透光性フィルムであること」、
「前記インターコネクタは、1つの光起電力素子の受光面から隣接する光起電力素子の非受光面にわたり、光起電力素子間のギャップを挟んで、電気接続されていること」、
「前記インターコネクタの非受光面に絶縁部材が設けられていること」、
「前記被覆材が、光起電力素子の受光面側に配される表面フィルム、光起電力素子の非受光面側に配される裏面フィルム、各フィルムと光起電力素子を接着する封止材で構成されていること」、
「前記表面フィルムが、フッ化物重合体フィルムであること」、
「前記裏面フィルムが、ポリフッ化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムのいずれかであること」、
「前記封止材が、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸メチル共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体樹脂、アイオノマー樹脂、ポリビニルブチラール樹脂のいずれかであること」、
「前記インターコネクタが、光起電力素子に設けられた電極の延出部であること」
をその好ましい態様として含むものである。
「隣接する2枚の光起電力素子間のギャップ及びその延在部において、インターコネクタが存在する領域全域の受光面側最表面に、表面部材が粘着材にて固定されていること」、
「前記表面部材が、フッ化物重合体フィルム、ポリフッ化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムのいずれかであること」、
「前記表面部材が脱着可能であること」、
「前記表面部材が透光性フィルムであること」、
「前記インターコネクタは、1つの光起電力素子の受光面から隣接する光起電力素子の非受光面にわたり、光起電力素子間のギャップを挟んで、電気接続されていること」、
「前記インターコネクタの非受光面に絶縁部材が設けられていること」、
「前記被覆材が、光起電力素子の受光面側に配される表面フィルム、光起電力素子の非受光面側に配される裏面フィルム、各フィルムと光起電力素子を接着する封止材で構成されていること」、
「前記表面フィルムが、フッ化物重合体フィルムであること」、
「前記裏面フィルムが、ポリフッ化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムのいずれかであること」、
「前記封止材が、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸メチル共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体樹脂、アイオノマー樹脂、ポリビニルブチラール樹脂のいずれかであること」、
「前記インターコネクタが、光起電力素子に設けられた電極の延出部であること」
をその好ましい態様として含むものである。
また、本発明は、複数の光起電力素子及びインターコネクタを被覆材で封止してなり、隣接する2枚の光起電力素子間のギャップ及びその延在部において、インターコネクタが存在する領域全域の中立面が、インターコネクタの非受光面側表面より受光面側に位置しているフレキシブル太陽電池モジュールの施工方法であって、少なくとも、太陽電池モジュールを受光面側を内側にしてロール状に巻き上げて搬送する工程、ロール状に巻かれた太陽電池モジュールを架台設置面にて展開する工程、太陽電池モジュールを架台設置面に固定する工程を有することを特徴とする。太陽電池モジュールをロール状に巻き上げる際、受光面を内側にすることは、次工程で展開する時に前記受光面が架台設置面と接触して傷が付く心配が無く、展開後にモジュールを裏返す必要も無いため望ましい。
さらに、本発明は、複数の光起電力素子及びインターコネクタを被覆材で封止してなり、隣接する2枚の光起電力素子間のギャップ及びその延在部において、インターコネクタが存在する領域全域の中立面がインターコネクタの非受光面側表面より受光面側に位置しており、且つ、隣接する2枚の光起電力素子間のギャップ及びその延在部において、インターコネクタが存在する領域全域の受光面側最表面に、表面部材が粘着材にて固定されているフレキシブル太陽電池モジュールの施工方法であって、少なくとも、太陽電池モジュールを受光面側を内側にしてロール状に巻き上げて搬送する工程、ロール状に巻かれた太陽電池モジュールを架台設置面にて展開する工程、太陽電池モジュールを架台設置面に固定する工程、前記表面部材を剥離する工程を有することを特徴とする。
フレキシブル太陽電池モジュールのインターコネクタに好適に用いられる金属箔体は、引っ張り応力には強いものの、圧縮応力が作用すると前述のように座屈部が形成され易い。一方、本発明のフレキシブル太陽電池モジュールによれば、光起電力素子間のギャップ及びその延在部において、インターコネクタが存在する領域全域の中立面がインターコネクタの非受光面側表面より受光面側に位置しているため、太陽電池モジュールを受光面側を内側にしてロール状に巻き上げた際、インターコネクタの全体に圧縮応力が作用することがない。このため、インターコネクタの破断や抵抗増加の心配が無くなり、取り扱い容易に太陽電池モジュールをロール状に変形して施工する事が可能になる。
以下、本発明の太陽電池モジュールの好適な実施形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図3aは、本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュールを受光面側から見た平面図である。また、図3bは、図3a中のA−A’面における断面図である。
本例の太陽電池モジュールは、複数の光起電力素子30を有する。これらの光起電力素子30はギャップを設けて配置されており、このギャップには光起電力素子同士を電気接続するインターコネクタ31が配されている。
前記光起電力素子及びインターコネクタは被覆材32によって封止されている。この被覆材32は、光起電力素子の受光面側に配される表面フィルム32a、非受光面側に配される裏面フィルム32b、前記各フィルムと光起電力素子を接着固定する封止材32cで構成されている。
また、隣接する2枚の光起電力素子間のギャップにおいて、インターコネクタ31が存在する領域全域に亘って、表面フィルム32aの受光面に所定の剛性を有する表面部材33が粘着剤にて固定されている。本例の太陽電池モジュールでは、この表面部材33の固定によって、ギャップのインターコネクタが存在する領域全域の中立面34が、インターコネクタの非受光面側表面よりも受光面側に位置するように構成されている。したがって、太陽電池モジュールを受光面側を内側にしてロール状に巻き上げても、インターコネクタ全体に圧縮応力が加わらないため座屈部が形成されない。これにより、施工時におけるインターコネクタの破断を防ぐことができる。
本例の太陽電池モジュールの施工方法は、少なくとも、太陽電池モジュールを受光面側を内側にしてロール状に巻き上げて搬送する工程、ロール状に巻かれた太陽電池モジュールを架台設置面にて展開する工程、太陽電池モジュールを架台設置面に固定する工程、インターコネクタが存在する領域に設けられた表面部材を剥離する工程を有する。
以下に、本発明のフレキシブル太陽電池モジュールの構成を更に詳しく説明する。
[光起電力素子]
本発明における光起電力素子の例としては、単結晶シリコン系光起電力素子、多結晶シリコン系光起電力素子、微結晶シリコン系光起電力素子、非晶質シリコン系光起電力素子、多結晶化合物系光起電力素子などが挙げられる。なかでも好適に用いられる代表的な光起電力素子は、受光面側より少なくとも透明電極層、光電変換層、裏面反射層、裏面電極層を有しており、発生した電気を取り出すための電極が一部に設けられているものである。
本発明における光起電力素子の例としては、単結晶シリコン系光起電力素子、多結晶シリコン系光起電力素子、微結晶シリコン系光起電力素子、非晶質シリコン系光起電力素子、多結晶化合物系光起電力素子などが挙げられる。なかでも好適に用いられる代表的な光起電力素子は、受光面側より少なくとも透明電極層、光電変換層、裏面反射層、裏面電極層を有しており、発生した電気を取り出すための電極が一部に設けられているものである。
以下に、透明電極層、光電変換層、裏面反射層、及び裏面電極層について説明する。
(透明電極層)
透明電極層は、光を透過する光入射側の電極であると共に、その膜厚を最適化することによって反射防止膜としての役割も果たす。この透明電極層には、光電変換層の吸収可能な波長領域において高い透過率を有すること、電気抵抗が低いことが要求され、その材料として、In2O3、SnO2、ITO(In2O3+SnO2)、ZnO、CdO、Cd2SnO4、TiO2、Ta2O5、Bi2O3、MoO3、NaxWO3等の導電性酸化物あるいはこれらを混合したものが好適に用いられる。透明電極層の形成方法としては、微量の酸素を含有するスパッタ用ガスによりスパッタ形成する方法が好適である。
透明電極層は、光を透過する光入射側の電極であると共に、その膜厚を最適化することによって反射防止膜としての役割も果たす。この透明電極層には、光電変換層の吸収可能な波長領域において高い透過率を有すること、電気抵抗が低いことが要求され、その材料として、In2O3、SnO2、ITO(In2O3+SnO2)、ZnO、CdO、Cd2SnO4、TiO2、Ta2O5、Bi2O3、MoO3、NaxWO3等の導電性酸化物あるいはこれらを混合したものが好適に用いられる。透明電極層の形成方法としては、微量の酸素を含有するスパッタ用ガスによりスパッタ形成する方法が好適である。
(光電変換層)
光電変換層は光を電気に変える機能を有する。この光電変換層の材料としてはSi、C、Ge等のV族元素、SiGe、SiC等のIV族元素合金、GaAs、InSb、GaP、GaSb、InP、InAs等のIII−V族化合物、ZnSe、ZnS、CdS、CdSe、CdTe等のII−VI族化合物、CuInSe等のI−III−VI族化合物が挙げられるがこれに限られるものではない。
光電変換層は、少なくとも一組のpn接合、pin接合、ヘテロ接合あるいはショットキー障壁を形成する。また、光電変換層の好適な形成方法としては、マイクロ波プラズマCVD法、VHFプラズマCVD法、RFプラズマCVD法等の各種化学気相成長法が挙げられる。
光電変換層は光を電気に変える機能を有する。この光電変換層の材料としてはSi、C、Ge等のV族元素、SiGe、SiC等のIV族元素合金、GaAs、InSb、GaP、GaSb、InP、InAs等のIII−V族化合物、ZnSe、ZnS、CdS、CdSe、CdTe等のII−VI族化合物、CuInSe等のI−III−VI族化合物が挙げられるがこれに限られるものではない。
光電変換層は、少なくとも一組のpn接合、pin接合、ヘテロ接合あるいはショットキー障壁を形成する。また、光電変換層の好適な形成方法としては、マイクロ波プラズマCVD法、VHFプラズマCVD法、RFプラズマCVD法等の各種化学気相成長法が挙げられる。
(裏面反射層)
裏面反射層は、光電変換層で吸収しきれなかった光を再度光電変換層に反射させる光反射層としての機能を有する。この裏面反射層の材料としては、Au、Ag、Cu、Al、Ni、Fe、Cr、Mo、W、Ti、Co、Ta、Nb、Zr等の金属又はステンレス等の合金が挙げられるが、中でもAl、Cu、Ag、Au等の反射率の高い金属が特に好ましい。
裏面反射層は、光電変換層で吸収しきれなかった光を再度光電変換層に反射させる光反射層としての機能を有する。この裏面反射層の材料としては、Au、Ag、Cu、Al、Ni、Fe、Cr、Mo、W、Ti、Co、Ta、Nb、Zr等の金属又はステンレス等の合金が挙げられるが、中でもAl、Cu、Ag、Au等の反射率の高い金属が特に好ましい。
(裏面電極層)
裏面電極層は、光電変換層の非受光面側で発生した電荷を集電する集電電極としての機能を有する。具体的な材料として、Al、Au、Ag、Cu、Ti、Ta、W等の金属が挙げられるがこれに限られるものではない。裏面電極層を形成する方法として、化学気相成長法、スパッタ法等が好適に用いられる。また、裏面電極層として、外部から加えられた力によって各層が破損しないように支持する支持基板としての機能を有する導電性基板が好適に用いられる。導電性基板の具体的な材料としては、Fe、Ni、Cr、Al、Mo、Au、Nb、Ta、V、Ti、Pt、Pb等の金属又はこれらの合金の薄膜およびその複合体が挙げられるがこれに限られるものではない。
裏面電極層は、光電変換層の非受光面側で発生した電荷を集電する集電電極としての機能を有する。具体的な材料として、Al、Au、Ag、Cu、Ti、Ta、W等の金属が挙げられるがこれに限られるものではない。裏面電極層を形成する方法として、化学気相成長法、スパッタ法等が好適に用いられる。また、裏面電極層として、外部から加えられた力によって各層が破損しないように支持する支持基板としての機能を有する導電性基板が好適に用いられる。導電性基板の具体的な材料としては、Fe、Ni、Cr、Al、Mo、Au、Nb、Ta、V、Ti、Pt、Pb等の金属又はこれらの合金の薄膜およびその複合体が挙げられるがこれに限られるものではない。
[表面フィルム]
本発明における表面フィルムとしては、フッ化物重合体フィルムが好適に用いられるがこれに限定されるものではない。フッ化物重合体としては例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、エチレン−テトラフルオロエチレン系共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロロトリフルオロエチレン−エチレン系共重合体(ECTFE)、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)−テトラフルオロエチレン系共重合体(PFA)、ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン系共重合体、あるいはこれらのうち2種以上を混合したものなどがある。これらの中でも、ETFEは耐候性及び機械的強度の両立と透明性の観点より太陽電池モジュールの表面部材としての適性に優れていることから特に好ましい。また、ETFEは放電処理によってフィルム表面に反応物を生成しやすいことも選択される理由のひとつである。フィルム表面に反応物を生成することで、表面フィルムの親水性、接着性が向上する。
表面フィルムは、透光性をあげるためできるだけ薄いほうが好ましく、耐スクラッチ性の確保とあわせて、少なくとも10μm以上100μm未満であることが好ましい。
本発明における表面フィルムとしては、フッ化物重合体フィルムが好適に用いられるがこれに限定されるものではない。フッ化物重合体としては例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、エチレン−テトラフルオロエチレン系共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロロトリフルオロエチレン−エチレン系共重合体(ECTFE)、パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)−テトラフルオロエチレン系共重合体(PFA)、ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビニリデン系共重合体、あるいはこれらのうち2種以上を混合したものなどがある。これらの中でも、ETFEは耐候性及び機械的強度の両立と透明性の観点より太陽電池モジュールの表面部材としての適性に優れていることから特に好ましい。また、ETFEは放電処理によってフィルム表面に反応物を生成しやすいことも選択される理由のひとつである。フィルム表面に反応物を生成することで、表面フィルムの親水性、接着性が向上する。
表面フィルムは、透光性をあげるためできるだけ薄いほうが好ましく、耐スクラッチ性の確保とあわせて、少なくとも10μm以上100μm未満であることが好ましい。
[裏面フィルム]
裏面フィルムは、光起電力素子を保護し、湿度の侵入を防ぎ、外部との電気的絶縁を保つために用いられる。材料としては、充分な電気絶縁性を確保でき、しかも長期耐久性に優れ、熱膨張、熱収縮に耐えられる材料が好ましい。好適に用いられるものとしては、ポリフッ化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ガラス板などが挙げられる。
裏面フィルムは、柔軟性を喪失させない程度に厚いほうが好ましい。裏面フィルムは厚いほど絶縁性の確保が容易になり、また設置面に平坦性を要求しなくてすむ。その結果、施工コストが安く抑えられる。好ましい厚みの目安としては、表面フィルムより厚い厚さである。
裏面フィルムは、光起電力素子を保護し、湿度の侵入を防ぎ、外部との電気的絶縁を保つために用いられる。材料としては、充分な電気絶縁性を確保でき、しかも長期耐久性に優れ、熱膨張、熱収縮に耐えられる材料が好ましい。好適に用いられるものとしては、ポリフッ化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ガラス板などが挙げられる。
裏面フィルムは、柔軟性を喪失させない程度に厚いほうが好ましい。裏面フィルムは厚いほど絶縁性の確保が容易になり、また設置面に平坦性を要求しなくてすむ。その結果、施工コストが安く抑えられる。好ましい厚みの目安としては、表面フィルムより厚い厚さである。
[封止材]
封止材は、光起電力素子を封止し、素子を温度変化、湿度、衝撃などの過酷な外部環境から守り、かつ各フィルムと素子との接着を確保するために用いられる。このような材料としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)樹脂、アイオノマー樹脂、ポリビニルブチラール樹脂などが挙げられるが、中でもEVA樹脂は耐候性、接着性、充填性、耐熱性、耐寒性、耐衝撃性など太陽電池用途としてバランスのとれた物性を有しているので好適に用いられる。
封止材は、光起電力素子を封止し、素子を温度変化、湿度、衝撃などの過酷な外部環境から守り、かつ各フィルムと素子との接着を確保するために用いられる。このような材料としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)樹脂、アイオノマー樹脂、ポリビニルブチラール樹脂などが挙げられるが、中でもEVA樹脂は耐候性、接着性、充填性、耐熱性、耐寒性、耐衝撃性など太陽電池用途としてバランスのとれた物性を有しているので好適に用いられる。
[インターコネクタ]
本発明におけるインターコネクタは、光起電力素子同士を直列又は並列に電気接続するための導電性部材である。前記インターコネクタは、太陽電池モジュールの屈曲部となる光起電力素子間のギャップ及び/又はその延在部に配されるため、柔軟性が要求される。
前記インターコネクタとしては箔体が好適に用いられ、具体的な材料としては、銅箔、すずメッキ銅箔、銀メッキ銅箔等が挙げられる。また、本発明においては、光起電力素子に設けられた電極の延出部をインターコネクタとして利用しても良い。インターコネクタの非受光面には絶縁部材を設けてもよい。このような絶縁部材を設ける事で、光起電力素子の端部でインターコネクターを傷つける事を防止できると共に、光起電力素子端部での絶縁を保つ事ができる。
本発明におけるインターコネクタは、光起電力素子同士を直列又は並列に電気接続するための導電性部材である。前記インターコネクタは、太陽電池モジュールの屈曲部となる光起電力素子間のギャップ及び/又はその延在部に配されるため、柔軟性が要求される。
前記インターコネクタとしては箔体が好適に用いられ、具体的な材料としては、銅箔、すずメッキ銅箔、銀メッキ銅箔等が挙げられる。また、本発明においては、光起電力素子に設けられた電極の延出部をインターコネクタとして利用しても良い。インターコネクタの非受光面には絶縁部材を設けてもよい。このような絶縁部材を設ける事で、光起電力素子の端部でインターコネクターを傷つける事を防止できると共に、光起電力素子端部での絶縁を保つ事ができる。
[絶縁部材]
本発明における絶縁部材は、インターコネクタと光起電力素子端部が直接接触するのを防止するものである。光起電力素子端部は、金属板やシリコン結晶等の硬質部材が露出し、場合により鋭角にとがっている事が多いため、絶縁部材はある程度の強度を有する部材が望ましく、好ましい部材としては、ポリイミドやポリアミド、PET等の樹脂をテープ状にしたものが好ましい。好ましい厚みは25〜100μmである。
本発明における絶縁部材は、インターコネクタと光起電力素子端部が直接接触するのを防止するものである。光起電力素子端部は、金属板やシリコン結晶等の硬質部材が露出し、場合により鋭角にとがっている事が多いため、絶縁部材はある程度の強度を有する部材が望ましく、好ましい部材としては、ポリイミドやポリアミド、PET等の樹脂をテープ状にしたものが好ましい。好ましい厚みは25〜100μmである。
[表面部材]
本発明における表面部材は、隣接する2枚の光起電力素子に挟まれたギャップ及びその延在部において、インターコネクタが存在する領域の中立面をインターコネクタの非受光面側表面より受光面側に移動させる役割を果たす。
この表面部材は、施工後に太陽電池モジュールより剥がしてもよい。表面部材を施工後も貼り付けた状態で放置するのであれば、耐候性が要求される。表面部材の材料としては、フッ化物重合体フィルム、ポリフッ化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
なお、表面フィルム、裏面フィルム、封止材及びインターコネクタの組み合わせによって、インターコネクタが存在する領域の中立面をインターコネクタの非受光面側表面より受光面側に位置させることは可能であるが、表面フィルムの厚みを増す必要があるため、表面フィルムの透過率が低下し光起電力素子の発電量が低下する、可撓性が太陽電池モジュールの全面に渡って低下する、フィルム使用量が増しモジュール重量及びコストが増大するといった問題が生じる。したがって、表面部材を用いる方法が望ましい。
本発明における表面部材は、隣接する2枚の光起電力素子に挟まれたギャップ及びその延在部において、インターコネクタが存在する領域の中立面をインターコネクタの非受光面側表面より受光面側に移動させる役割を果たす。
この表面部材は、施工後に太陽電池モジュールより剥がしてもよい。表面部材を施工後も貼り付けた状態で放置するのであれば、耐候性が要求される。表面部材の材料としては、フッ化物重合体フィルム、ポリフッ化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
なお、表面フィルム、裏面フィルム、封止材及びインターコネクタの組み合わせによって、インターコネクタが存在する領域の中立面をインターコネクタの非受光面側表面より受光面側に位置させることは可能であるが、表面フィルムの厚みを増す必要があるため、表面フィルムの透過率が低下し光起電力素子の発電量が低下する、可撓性が太陽電池モジュールの全面に渡って低下する、フィルム使用量が増しモジュール重量及びコストが増大するといった問題が生じる。したがって、表面部材を用いる方法が望ましい。
[中立面]
中立面とは、太陽電池モジュールを折り曲げた際に、引っ張り応力及び圧縮応力が作用しない面を意味する。図3cに示すようなn個の異種材料を組み合わせた積層体の中立面の位置yは、以下の数1式にて求めることができる。ここで、Ei、ti、yiは、それぞれi番目の層の弾性係数、層厚、積層体表面(1番目の層の側の表面)からi番目の層の中間までの距離を意味する。
中立面とは、太陽電池モジュールを折り曲げた際に、引っ張り応力及び圧縮応力が作用しない面を意味する。図3cに示すようなn個の異種材料を組み合わせた積層体の中立面の位置yは、以下の数1式にて求めることができる。ここで、Ei、ti、yiは、それぞれi番目の層の弾性係数、層厚、積層体表面(1番目の層の側の表面)からi番目の層の中間までの距離を意味する。
本発明では、1番目の層の側を受光面側、m番目の層をインターコネクタとした場合、隣接する2枚の光起電力素子間のギャップ及びその延在部において、インターコネクタが存在する領域全域で、以下の条件式(数2式)を満たす。
上記条件式は、インターコネクタが存在する領域全域において、中立面(受光面から積層体の厚み方向に距離yの位置)がインターコネクタの非受光面側表面(受光面から積層体の厚み方向にym+0.5・tmの位置)より受光面側に位置していることを意味している。
[ギャップ及びその延在部]
本発明におけるギャップとは光起電力素子と光起電力素子の隙間の領域35aを示す。さらに、その延在部とは光起電力素子の並び方向と垂直に延出した太陽電池モジュールの領域35bを言う。具体的には、図3a中の部分拡大図に示す斜線領域である。
本発明におけるギャップとは光起電力素子と光起電力素子の隙間の領域35aを示す。さらに、その延在部とは光起電力素子の並び方向と垂直に延出した太陽電池モジュールの領域35bを言う。具体的には、図3a中の部分拡大図に示す斜線領域である。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
(実施例1)
図4aは表面部材設置前の本実施例の太陽電池モジュールを受光面側から見た平面図であり、図4bは表面部材設置後の平面図である。図4cは図4b中のB−B’面における断面図であり、図4dは電気結線図である。また、図4eは前記太陽電池モジュールに含まれる光起電力素子を受光面側から見た平面図、図4fは非受光面側から見た平面図、図4gは図4e中のC−C’面における断面図である。
図4aは表面部材設置前の本実施例の太陽電池モジュールを受光面側から見た平面図であり、図4bは表面部材設置後の平面図である。図4cは図4b中のB−B’面における断面図であり、図4dは電気結線図である。また、図4eは前記太陽電池モジュールに含まれる光起電力素子を受光面側から見た平面図、図4fは非受光面側から見た平面図、図4gは図4e中のC−C’面における断面図である。
本例の太陽電池モジュールは、アモルファスシリコン系の光起電力素子40を8枚有しており、これらの光起電力素子は互いにギャップを5mm設けて配置されている。
光起電力素子40は、受光面側より樹脂層40a、透明電極層40b、光電変換層40c、裏面反射層40d、裏面電極層40eという構成になっており(図4g参照)、樹脂層40aはアクリルウレタン系の樹脂、透明電極層40bはITO、光電変換層40cはP−I−N型の非晶質シリコン、裏面反射層40dはZnO及びAl、裏面電極層40eは厚さ150μmのステンレスによりそれぞれ構成されている。
透明電極層40bの受光面には、ワイヤーグリッド40hがピッチ4mmにて配置されている(図4e参照)。前記ワイヤーグリッドは、直径80μmの銅線に高分子樹脂中にカーボン粒子を分散させた導電性被膜を形成してなる。
また、透明電極層40bの受光面には、ポリイミドフィルムからなる厚さ100μmの絶縁性両面テープ40iを介して銀メッキ銅箔からなる厚さ100μmの正極電極40fが設けられており(図4g参照)、ワイヤーグリッド40hが正極電極40fに電気接続されている。正極電極40fには光起電力素子の端辺より外部に15mm突出した延出部400fが存在する(図4g参照)。絶縁性両面テープ40iは、光起電力素子の端部より2.5mmはみ出しており、前記延出部400fの非受光面に接着されている。これにより、正極電極の延出部400fがステンレス基板(裏面電極層)40eと接触して短絡すること、正極電極が光起電力素子の端部に接触することによって破損することを防ぐことができる。
さらに、裏面電極層40eの非受光面には、銅箔からなる厚さ100μmの負極電極40gがレーザー溶接されている(図4f及び図4g参照)。
各光起電力素子の正極電極の延出部400fは、隣接する光起電力素子の非受光面側に設けられた負極電極40gに半田にて電気接続されており、これにより光起電力素子8枚を直列に電気接続した直列接続体が形成されている。したがって、本例では正極電極の延出部400fがインターコネクタとしての役割を果たす。前記インターコネクタを光起電力素子間のギャップに配することで、隣接する2枚の光起電力素子を最短距離で電気接続することができ、その結果、電力損失を最小限に抑えることができる。
前記光起電力素子の受光面側には厚さ25μmのETFEフィルム(表面フィルム)41a、非受光面側には厚さ100μmのPETフィルム(裏面フィルム)41bがそれぞれ配されており、前記各フィルムと光起電力素子がそれぞれ厚さ400μmのEVA(封止材)41cにより接着されている(図4c参照)。本例では、前記各フィルム、光起電力素子、EVAを、真空中にて加熱圧着することで、EVAフィルムを溶融させて、各フィルムと光起電力素子を接着しているため、EVAは、最終的に図4hのような厚みとなる。
本例では、ETFEフィルムによる太陽光の吸収を減らすこと、施工時に設置面と接触してPETフィルムに傷がつき絶縁性能が低下することを防ぐため、PETフィルムの厚みがETFEフィルムの厚みを大きく上回っている。
前記直列接続体の両端に位置する光起電力素子には、直列接続体で発電した電気を取り出すための取り出し電極42が設けられており、前記取り出し電極の一部に、ETFEフィルム及びEVAが設けられていない露出部が存在する。また、太陽電池モジュールの受光面側には、前記露出部を囲うように変性PPEからなる枠体43aが設けられている。前記枠体には出力ケーブル43bを通すための穴が設けられており、前記穴には、1端が取り出し電極の露出部に電気接続され、他端に防水コネクターが設けられた出力ケーブルが通されている。前期枠体はシリコーンシーラントにより充填されている。
太陽電池モジュールの一部に影がかかると、太陽光が当たらず未発電状態となった光起電力素子に、前記未発電状態の光起電力素子と直列に電気接続されている発電状態の光起電力素子から負荷を経由して逆バイアス電圧が印加され、光起電力素子が破損する可能性が高いため、2枚の光起電力素子に対してバイパスダイオード44aが2個設けられている(図4a参照)。ここで、前記バイパスダイオードは、厚さ100μmの銅箔からなるダイオード端子44bを介して、一方の光起電力素子の負極電極及び隣接する光起電力素子の正極電極に半田にて電気接続されている。
隣接する2枚の光起電力素子に挟まれたギャップのインターコネクタが存在する領域を覆うように、ETFEフィルム(表面フィルム)41aの受光面に厚み200μmの透光性を有するPETフィルム(表面部材)45が粘着剤にて固定されている(図4c等参照)。
前記ギャップのインターコネクタが最も受光面側にくる領域48a(図4c参照)において、中立面の位置を算出した結果を表1に示す。また、前記領域48aの断面構成を図4hに示す。ここで、本例に用いられている各材料の弾性係数は、正極銅箔(インターコネクタ400f):9.5×105kg/cm2、ETFEフィルム(表面フィルム41a):5.0×103kg/cm2、PETフィルム(裏面フィルム41b、表面部材45):9.1×104kg/cm2、EVA(封止材41c):62kg/cm2、ポリイミドフィルム(絶縁性両面テープ40i):3.5×104kg/cm2である。
領域48aにおける中立面の位置は、ETFEフィルム(表面フィルム41a)の受光面にPETフィルム(表面部材45)を設けなければ、インターコネクタの非受光面側表面より約16μm非受光面側に存在するため、太陽電池モジュールを受光面側を内側にしてロール状に巻き上げるとインターコネクタに圧縮応力が作用して座屈が生じる恐れがある。しかし、前記領域にPETフィルム(表面部材45)を設けることで、図4hに示す中立面46がインターコネクタの非受光面側表面49よりも約26μm受光面側に移動するため太陽電池モジュールをロール状に巻き上げてもインターコネクタに座屈が生じない。このため、インターコネクタの破断や抵抗増加の心配が無くなり、取り扱い容易に太陽電池モジュールをロール状に変形して施工する事が可能になる。
本実施例の構成では、領域48aが最も中立面がインターコネクタを基準として非受光面側にくる構成であり、この場所で中立面がインターコネクタの非受光面側表面よりも受光面側に位置していることから、ギャップのインターコネクタが存在する領域全域に渡って、中立面がインターコネクタの非受光面側表面よりも受光面側に位置していると言える。
次に、本例の太陽電池モジュールの施工方法を図4iを用いて説明する。
太陽電池モジュールを施工する際、最初に、太陽電池モジュール100を設置する架台47を形成する作業を行なう。架台を形成する作業は、支持ブロック47aを配置する作業と傾斜ブロック47bを配置する作業で構成される。本例において、支持ブロック及び傾斜ブロックは同一形状のコンクリートブロックである。
架台を形成した後、前記傾斜ブロックの設置面に接着剤48を塗布する。前記接着剤はシリコーンシーラントからなり、傾斜ブロックに30センチ程度の間隔を設けて2列塗布する。
前記接着剤が硬化する前に、太陽電池モジュールを受光面側を内側にしてロール状に巻き上げて前記設置面まで運ぶ。なお、太陽電池モジュールを巻き上げる際、一方の光起電力素子が隣接する光起電力素子に対して約90°をなすように光起電力素子間のギャップを折り曲げる。
ロール状に巻き上げられた太陽電池モジュールを、接着剤が塗布された設置面上で展開する。その後、太陽電池モジュールの受光面を手で押さえることにより、太陽電池モジュールを傾斜ブロックに密着固定する。
最後に、太陽電池モジュールの受光面側に設けられているPETフィルム(表面部材45)を剥がす。
(実施例2)
ここに特記しない点に関しては実施例1と同様である。本例の太陽電池モジュールの光起電力素子間のギャップ部分における断面図を図5に示す。
ここに特記しない点に関しては実施例1と同様である。本例の太陽電池モジュールの光起電力素子間のギャップ部分における断面図を図5に示す。
本例の太陽電池モジュールは、光起電力素子50を8枚直列接続してなる直列接続体を有する。前記直列接続体の受光面側には厚さ50μmのETFEフィルム(表面フィルム)51aが、非受光面側には厚さ100μmのPETフィルム(裏面フィルム)51bがそれぞれ配置されており、前記各フィルムと前記直列接続体とが厚さ400μmのEVA(封止材)51cにより接着されている。
本例の太陽電池モジュールは、隣接する2枚の光起電力素子に挟まれたギャップのインターコネクタ52が存在する屈曲部近傍にのみ表面部材が設けられている。ここで、前記表面部材は厚さ200μmのEVA54b及び厚さ150μmのPETフィルム54aの積層体である。前記表面部材は、表面フィルム51aと封止材51cの間に配されており、これにより隣接する2枚の光起電力素子に挟まれたギャップのインターコネクタが存在する領域において、中立面の位置はインターコネクタの非受光面側表面よりも受光面側に存在する事になる。インターコネクタを基準として中立面が最も非受光面側にくる構成となっている領域53において、中立面の位置を算出した結果を表2に示す。
表2に示すように、表面部材を設けることで、前記領域53において中立面は、インターコネクタの非受光面側表面より11.5μm受光面側に位置する事になる。
本例の太陽電池モジュールは、表面部材が被覆材の中に埋め込まれているため、施工後に表面部材を剥離する作業が不要となる。また、このような表面部材は屈曲部近傍にしか存在せず、光起電力素子の受光面全面を覆わないため、光透過ロスが低減されるメリットがある。
10、20、30、40、50:光起電力素子
11:補強部材
12、22b、32b、41b、51b:裏面フィルム
13、22c、32c、41c、51c:封止材
21、31、400f、52:インターコネクタ
22a、32a、41a、51a:表面フィルム
33、45、54:表面部材
34、46:中立線
35a:ギャップ
35b:延在部
42:取り出し電極
43a:枠体
43b:出力ケーブル
44a:バイパスダイオード
44b:ダイオード端子
47:架台
48:接着剤
49:インターコネクタの非受光面側表面
100:太陽電池モジュール
11:補強部材
12、22b、32b、41b、51b:裏面フィルム
13、22c、32c、41c、51c:封止材
21、31、400f、52:インターコネクタ
22a、32a、41a、51a:表面フィルム
33、45、54:表面部材
34、46:中立線
35a:ギャップ
35b:延在部
42:取り出し電極
43a:枠体
43b:出力ケーブル
44a:バイパスダイオード
44b:ダイオード端子
47:架台
48:接着剤
49:インターコネクタの非受光面側表面
100:太陽電池モジュール
Claims (14)
- 複数の光起電力素子及びインターコネクタを被覆材で封止してなるフレキシブル太陽電池モジュールであって、隣接する2枚の光起電力素子間のギャップ及びその延在部において、インターコネクタが存在する領域全域の中立面が、インターコネクタの非受光面側表面より受光面側に位置していることを特徴とするフレキシブル太陽電池モジュール。
- 隣接する2枚の光起電力素子間のギャップ及びその延在部において、インターコネクタが存在する領域全域の受光面側最表面に、表面部材が粘着材にて固定されていることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル太陽電池モジュール。
- 前記表面部材が、フッ化物重合体フィルム、ポリフッ化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムのいずれかであることを特徴とする請求項2に記載のフレキシブル太陽電池モジュール。
- 前記表面部材が脱着可能であることを特徴とする請求項2に記載のフレキシブル太陽電池モジュール。
- 前記表面部材が透光性フィルムであることを特徴とする請求項2に記載のフレキシブル太陽電池モジュール。
- 前記インターコネクタは、1つの光起電力素子の受光面から隣接する光起電力素子の非受光面にわたり、光起電力素子間のギャップを挟んで、電気接続されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のフレキシブル太陽電池モジュール。
- 前記インターコネクタの非受光面に絶縁部材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のフレキシブル太陽電池モジュール。
- 前記被覆材が、光起電力素子の受光面側に配される表面フィルム、光起電力素子の非受光面側に配される裏面フィルム、各フィルムと光起電力素子を接着する封止材で構成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のフレキシブル太陽電池モジュール。
- 前記表面フィルムが、フッ化物重合体フィルムであることを特徴とする請求項8に記載のフレキシブル太陽電池モジュール。
- 前記裏面フィルムが、ポリフッ化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルムのいずれかであることを特徴とする請求項8に記載のフレキシブル太陽電池モジュール。
- 前記封止材が、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸メチル共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体樹脂、アイオノマー樹脂、ポリビニルブチラール樹脂のいずれかであることを特徴とする請求項8に記載のフレキシブル太陽電池モジュール。
- 前記インターコネクタが、光起電力素子に設けられた電極の延出部であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のフレキシブル太陽電池モジュール。
- 請求項1に記載のフレキシブル太陽電池モジュールの施工方法であって、少なくとも、太陽電池モジュールを受光面側を内側にしてロール状に巻き上げて搬送する工程、ロール状に巻かれた太陽電池モジュールを架台設置面にて展開する工程、太陽電池モジュールを架台設置面に固定する工程を有することを特徴とするフレキシブル太陽電池モジュールの施工方法。
- 請求項2に記載のフレキシブル太陽電池モジュールの施工方法であって、少なくとも、太陽電池モジュールを受光面側を内側にしてロール状に巻き上げて搬送する工程、ロール状に巻かれた太陽電池モジュールを架台設置面にて展開する工程、太陽電池モジュールを架台設置面に固定する工程、前記表面部材を剥離する工程を有することを特徴とするフレキシブル太陽電池モジュールの施工方法。
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JP2004249618A JP2006066762A (ja) | 2004-08-30 | 2004-08-30 | フレキシブル太陽電池モジュール及びその施工方法 |
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-
2004
- 2004-08-30 JP JP2004249618A patent/JP2006066762A/ja not_active Withdrawn
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