JP2006066124A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的広い温度領域において優れた特性を示すことができる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】反応ガスが流通するガス流路213と、ガス流路213から供給された反応ガスの電気化学反応を生じる一対の電極触媒層217と、を備えた単位セル21を有する燃料電池スタック2を備える。燃料電池スタック2は、さらにその内部に、電解質膜218に含有される電解質が異なるエリア218x、218yを有する。エリア218xは定常時にイオン伝導度が優れる電解質を含有し、エリア218yは低温時にイオン伝導度が優れる電解質を含有するように構成する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、低温環境下における燃料電池システムの起動を適切に行うための構成および制御に関する。
従来の固体高分子型燃料電池の電解質膜にはパーフルオロカーボンスルホン酸(PFSA)膜などが用いられている。一般的に、PFSA膜は乾燥を生じることによりイオン伝導度が低下するという特徴を有する。そのため、低温環境下での起動時などに水の凍結が生じると、イオン伝導度およびガス拡散性が低下してしまう。そこで、新規な電解質として、常用溶融塩を用いる試みが様々なデバイスで行われている。
例えば、燃料電池用途を想定した新規なプロトン伝導体として、常温溶融塩とプロトン供与体であるブロンステッド―ロウリィ酸とを組み合わせて複合化した、例えば EMITFSI(エチルメチルイミダゾリウムテトラフルオロサルフォニックイミド)-HTf(トリフルオロメタンスルホン酸)系の電解質膜が提唱されている。このプロトン伝導体は、100℃以上の乾燥状態で10-2 S cm-1以上のプロトン伝導性を達成することができる。更に、このプロトン導電体を電解質として利用する固体高分子型燃料電池は100℃以上の無加湿条件で機能することが可能である(例えば、特許文献1、参照。)。
また、EMI(HF)2.3Fを始めとするフルオロハイドロジェネート塩が提案されている。この常用溶融塩は、−50℃付近で2.0×10-2Scm-1程度のイオン伝導度が得られる(例えば、非特許文献1、参照。)。
特開2003−123791号公報 Rika Hagiwara,Takayuki hirashige,Tetsuya Tsuda,and Yasuhiko Ito 「A Highly Conductive Room Temperature Molten Flouride:EMIF-2.3HF」Journal of The Electrochemical Society,149(1)D1-D6(2002)
しかしながら、上述した常温溶融塩は、現在のところ、カソード側での分極特性が非常に悪い。このため、定常燃料電池運転温度(約80℃)においては、現状のパーフルオロカーボンスルホン酸(PFSA)膜を用いた燃料電池の方が優れた性能を示す。
そこで本発明は以上の問題を鑑みて、低温から定常温度にかけて比較的広い温度領域において優れた特性を示す燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明は、反応ガスが流通する反応ガス流路と、前記反応ガス流路から供給された反応ガスの電気化学反応を生じる一対の電極層と、を備えた単位セルを有する燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、前記単位セルは、前記電極層に狭持され、電解質を含有する電解質膜を備える。さらに、前記燃料電池内には、異なる種類の電解質を含有する電解質膜を有する。
燃料電池内に、異なる種類の電解質を含有する電解質膜を有することで、複数の温度環境に応じて、適切なイオン伝導度を示す電解質を有する領域を設けることができる。各電解質に応じて適切なイオン伝導度を示す温度範囲が異なり、比較的広い温度領域において、優れた特性を示す燃料電池システムを提供することができる。
図1を参照して、第1の実施形態による燃料電池システム1の構成を説明する。
燃料電池システム1には、水素と酸素の電気化学反応を生じて直流電圧を発生する燃料電池スタック2と、高圧水素が充填されており、燃料電池スタック2に水素を供給する水素タンク3と、を備える。また、外部から取り込んだ空気を昇圧して、燃料電池スタック2に空気を供給するコンプレッサ4と、燃料電池スタック2からの排熱を回収するロングライフクーラント(LLC)を貯蔵するLLCタンク5と、を備える。また、システム全体に対する要求負荷と燃料電池スタック2の出力との差を埋めるバッファの役割を果たす二次電池6と、燃料電池スタック2と二次電池6から得られる直流電圧を交流電圧に変換するインバータ7と、を備える。さらに、燃料電池スタック2に供給する水素流量を制御するフローコントローラ8と、LLC量を制御するLLCポンプ9と、を備える。
また、燃料電池スタック2の電圧Vを検出する電圧センサ11と、燃料電池スタック2の温度を検出する温度センサ13を備える。温度センサ13は、熱電対により構成され、燃料電池スタック2の代表温度Tとして、後述する電解質膜218またはその近傍の温度を検出する。
また、上述した要素を各センサ11、13の出力に応じて統括制御するコントロールユニット10を備える。コントロールユニット10は、中央演算ユニット(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、および入出力インターフェース(I/Oインターフェース)を有するマイクロコンピュータで構成される。コントロールユニット10を複数のマイクロコンピュータで構成することも可能である。
次に、図2を参照して、燃料電池スタック2の構成を説明する。
燃料電池スタック2を、高電圧を得るために複数の直列に接続した単位セル21から構成する。各単位セル21は、0.5V〜1.0Vの電圧を発生し、燃料電池スタック2全体では数百ボルトの電圧を得る。各単位セル21に連通する水素入口マニホールド22、空気入口マニホールド24、空気出口マニホールド25を備える。マニホールド22、24、25を介して各単位セル21に空気および水素が導入され、また、各単位セル21から発電後の空気が排出される。なお、水素出口マニホールドを備えて、未反応水素を取り出し可能な構成としてもよい。また、単位セル21から排熱を効率良く取り除くために、LLCを各単位セル21に流通させる。
次に、図3を参照して、単位セル21の構成を説明する。
それぞれの単位セル21は、余剰熱を取り除くLLCが流通するLLC流路211a、211cを形成すると同時に、単位セル21によって発生した電流を隣接する単位セル21に伝える伝導体の役割を果たすLLCプレート212a、212cを備える。LLC流路211a、211cを、LLCプレート212a、212c表面に設けた複数の溝により構成する。
LLCプレート212a、212cのLLC流路211a、211cを設けた面に隣接してセパレータ214a、214cを備える。セパレータ214a、214cは、水素または空気を反応面に行き渡らせるためのガス流路213a、213cを形成すると役割と、単位セル21によって発生した電流を隣接する単位セル21に伝える役割を担う。ガス流路213a、213cは、セパレータ214a、214cの表面に設けた複数の溝により構成する。また、反応ガスの外部へのリークを抑制するために、セパレータ214のガス流路213形成面の外縁に沿ってガスケット215を設ける。
さらに、セパレータ214a、214cのガス流路213a、213cを設けた面に隣接して、ガス拡散層(Gas Diffusion Layer:GDL)216a、216cを備える。GDL216a、216cは、反応面に水素および空気を偏りなく行き渡らせると同時に、反応面で発生した電流をセパレータ214a、214cに伝達する役割を担う。さらに、GDL216cは水素と酸素の電気化学反応によりカソード側で生成される水をガス流路213cに排出するための経路の役割を担う。
また、GDL216a、216cの間には、両面に電極触媒層217を有する電解質膜218を備える。電解質膜218の一方の面には、アノード側のGDL216aから供給される水素を反応物として、以下の(1)式の電極反応を起こすアノード側電極触媒層217aを備える。
アノード:H2→2H++2e- ・・・(1)
また、電解質膜218のもう一方の面には、電解質膜218を透過してアノード側からカソード側に移動したプロトンと、GDL216cを介して供給される空気中の酸素を反応物として、以下の(2)式の水生成反応を起こすカソード側電極触媒層217cを備える。
カソード:1/2O2+2H++2e-→H2O ・・・(2)
電解質膜218は、アノード側で発生したプロトンを濃度勾配によりカソード側まで移動させるプロトン媒体となると同時にアノード側とカソード側の水素、酸素の直接反応を防ぐ隔壁の役割を果たす。ここで、一般に使用される固体高分子型の電解質膜について説明する。
特開平7−90111号公報に開示された燃料電池スタックでは、電解質膜に、パーフルオロカーボンスルホン酸(PFSA)膜を用いている。PFSA膜は、テフロン(登録商標)からなる主鎖と、先端にスルホン基が結合している側鎖からなる。主鎖は疎水性、側鎖は親水性を有し、PFSA膜中に取り込まれた水は側鎖先端のスルホン基周辺に集中して、水のイオンチャネルを形成する。プロトンがこのイオンチャネルを移動して、アノード側からカソード側に透過する。
しかしながら、PFSA膜を用いた場合には、ある温度領域以下ではイオンチャネル中の水が凍り、大幅なプロトン伝導度の低下が招かれる。イオンチャネル中の水の凝固点は、イオンチャネルのサイズに依存するものの、一般的には−20℃付近で凝固が始まって急激なプロトン伝導度の低下が起り、電解質膜のオーミックロスが増大する。
また、(2)式に示したように、カソード側の発電反応では水が生成される。この生成水は、上述したイオンチャネル中の水とは異なり、0℃以下で凍結してしまう。凍結した生成水は固体高分子型燃料電池のカソード側電極触媒層(217c)やGDL(216c)上に留まるため、新たな酸化剤ガスの触媒との接触が妨げられる。
これらの結果、従来の固体高分子型燃料電池では、低温起動時の連続的な運転が不可能であった。そこで、PFSA膜を用いた燃料電池スタックを氷点以下から起動する際には、外部からヒータで加熱して一定温度以上となってから運転を行っていた。
また、電解質膜として常温溶融塩を用いたものが提案されている。一般的な常温溶融塩として以下のような特性が挙げられる。「蒸気圧が全くない、もしくは極めて小さい」、「不燃、または難燃性である」、「イオン伝導性をもつ」。これらの特性は、100℃以上の高温で、無加湿運転が望まれる燃料電池用途に適している。例えば、特開2003−123791号公報では、(3)の構造式で表される常温溶融塩EMITFSIにブレンステッド酸として(4)の構造式で表されるHTfOを添加した系を提唱している。この系では、100℃以上の無加湿条件で約10-2 S cm-1のプロトン伝導度が得られている。
Figure 2006066124
Figure 2006066124
また、ブレンステッド酸を加えない中性常温溶融塩においても、ある種の構造式を持つものに関してはプロトン伝導性が確認されている。たとえば、(5)の構造式で表されるN、N−HImTFSIや(6)の構造式で表される2R−HImBF4においても、プロトン伝導性が確認されている。
Figure 2006066124
Figure 2006066124
これらの常温溶融塩は系内にプロトンを含まないにも関わらず、イミダゾリウムカチオンのNと結合しているHが自己解離能を有するためプロトン伝導を起こすとされている。
さらに、新たな常温溶融塩としてEMI(HF)2.3Fを始めとするフルオロハイドロジェネート塩が開発されている。この常温溶融塩については、(7)の構造式のようにイミダゾリウムカチオンのNにアルキル基が直接結合し、Nに結合しているHが存在しないにも関わらず、原理的に燃料電池用電解質として用いることが可能である。
Figure 2006066124
この溶融塩における水素原子移動は、(HF)2.3-という特異な構造をもったアニオンを通して起きていると考えられる。本常温溶融塩においては−50℃付近で2.0×10-2(S/cm)程度のイオン伝導度が得られており、同温度でのPFSA膜のプロトン伝導度(約10-6(S/cm))をはるかにしのぐ値となっている。また、本常温溶融塩は親水性であるので、燃料電池発電に伴う生成水を吸収するため、カソード触媒表面全体が氷で覆われるのを抑制することができる。
このように、これらの常温溶融塩は、無加湿運転を行うことができるため、低温起動時等の水が凍結している場合にも運転を行うことができる。しかしながら、この常温溶融塩の電解質膜を用いた燃料電池は、カソード側での分極特性が非常に悪いといった問題点がある。
そこで本実施形態では、電解質膜218を、図4に示すような構成とする。
燃料電池スタック2は、さらにその内部に、電解質膜218に含有される電解質が異なるエリア218x、218yを有する。ここでは、電解質膜218毎に、PFSAを含浸したエリア218xと常温溶融塩を含浸したエリア218yとを有するように構成する。図4(b)では、エリア218xをハッチングなし、エリア218yをハッチングで表している。
電解質膜218の基材としてはテフロンの多孔質膜を用いる。多孔質膜の表面に沿って、PFSAを含浸させたエリア218xと、常温溶融塩の一種であるEMIF(HF)2.3Fを含浸させたエリア218yを形成する。ここでは電解質膜218の面全体に格子状に交互にエリア218x、218yを設ける。エリア218xは、80℃等の通常運転時に、高効率な発電反応を生じるとともに、カソード側での分極特性を適切に維持する。一方、エリア218yは、氷点以下の低温環境下での起動時などの無加湿運転時に発電反応を生じて、排熱を効率良くエリア218xに伝えて暖機する。
次に、図5、図6を参照して、燃料電池システム1の低温起動時の制御方法を説明する。外気温度、冷却水温度などから低温起動であると判断されたら、図5に示すルーチンを実行する。
ステップS1において、燃料電池スタック2に対する要求負荷Pdemを検出する。これは、例えば燃料電池システム1を車載した場合には、車速とアクセル開度等より求めることができる。起動初期における要求負荷Pdemと実際の燃料電池スタック2からの出力Pとの差は二次電池6によって補う。
ステップS2において、アノード側へ水素をカソード側へ空気を供給する。このとき、電流負荷0の状態で開回路電圧が発生することを確認する。開回路電圧が発生していない場合には、水素および空気の供給を停止する。開回路電圧を確認したら、ステップS3で、燃料電池スタック2にかける負荷を調整し、負荷電流Iを増加させる。必要水素流量、空気流量に対する供給水素流量、空気流量の比(ストイキ比)を一定に保つためには、水素、空気流量も同じ割合で変化させる必要がある。これ以降、負荷電流Iを増加させるという表現を用いる際には、水素、空気流量もストイキ比一定で変化させることを含むものとする。
ステップS4で、スタック電圧Vを検出し、ステップS5で、現在の出力P=I×Vが要求負荷Pdemとなったか否かを判断する。要求負荷Pdemに達していない場合には、ステップS7において、出力の傾きdP/dIが0であるか否かを判断する。
ステップS7で、出力の傾きdP/dIが0ではない場合には、ステップS3の動作を行う。一方、ステップS7で出力の傾きdP/dIが0である場合には、図8に示すように、要求負荷Pdemに達するまでに出力Pが出力特性の最大値P1に達したと判断する。このような場合には、それ以上負荷電流Iを増加させると、燃料電池スタック2の出力低下を招いてしまう。そこでステップS8において、一度負荷電流Iを、最大値P1を示した際の電流値I1に固定する。つまり、水素ガス流量と空気流量、負荷電流Iの増加を停止する。負荷電流IをI1に固定した際も発電は継続されるので、スタック温度Tが上昇し、エリア218xおよびエリア218yのうち、特にエリア218xの内部抵抗が低減される。これに伴い燃料電池スタック2の電圧Vが上昇する。
ステップS9で、現在の出力P=I×Vが、要求負荷Pdemとなったか否かを判断する。要求負荷Pdemに達していれば、後述するステップS6の温度調整サブルーチンを実行する。要求負荷Pdemに達していない場合には、ステップS10で、負荷電流Iの増加を停止してからの電圧増加量V−V1が予め設定された所定値ΔV0より大きいか否かを判断する。電圧増加量V−V1が予め設定された所定値ΔV0以下の場合には、負荷電流Iの増加を停止した状態を継続する。電圧増加量V−V1が予め設定された所定値ΔV0より大きくなったら、ステップS3で、再度、負荷塩流Iの増加を開始する。
一方、ステップS5、S9において、現在のスタック出力P(=I×V)が要求負荷Pdemとなった場合には、ステップS6で温度調整サブルーチンを実行する。
図6を参照して、温度調整サブルーチンについて説明する。
ステップS11で、スタック温度Tが運転最適温度T0に達したか否かを判断し、達していない場合には、ステップS12でスタック出力Pを要求負荷Pdemに固定する。この間、発電に伴う排熱により燃料電池スタック2の暖機が促進される。
スタック温度Tが運転最適温度T0に達したら、ステップS13でスタック出力Pを要求負荷Pdemに固定した状態で、LLCの循環を開始し、また、LLCの流量を調整する。ステップS14でスタック温度Tが運転最適温度T0に維持されることを確認する。確認されなかった場合には、ステップS13に戻りLLC流量を再度調整し、確認されたら起動制御を終了し、通常運転に移行する。
次に、図7のタイミングチャートを参照して、上述した制御を行った際の電池状態について説明する。但し、図7に示すタイミングチャートは、起動時の電池状態の一例であり、起動開始時の外気温度、スタック温度T、要求負荷Pdem等により異なる。
燃料電池システム1の低温起動時に、燃料電池スタック2に水素および空気を供給することにより発電を開始する。低温環境下では、エリア218xとエリア218yではプロトン伝導度、およびGDL216、電極触媒層217でのガス拡散係数が異なるため、同じ電圧を印加しても異なる電流密度が得られる。氷点以下の起動時にはPFSA膜を用いたエリア218xのプロトン伝導度が低く、また生成水の凍結に伴ってGDL216、電極触媒217でのガスの拡散が妨げられるため、エリア218xでの電流密度はエリア218yに比較して低くなる。
図7に示すように、起動開始後暫くの間は、上述した理由によりエリア218yの電流密度の方がエリア218xのそれより高くなる。電池性能が十分に回復するまで昇温させる以前に負荷電流Iが増加されると、スタック電圧Vが過剰に低下してしまう。図7では、経過時間t1で、スタック温度TはT1(≦0℃)であり、スタック電圧VはV1まで低下している。経過時間t1における、エリア218x、エリア218yおよびその二者の和であるスタック全体のI−Vカーブ、および燃料電池スタック2全体の出力曲線を図8に模式的に示す。
図8に示すように、負荷電流Iを増加させる過程で、要求負荷Pdemに達する以前に出力曲線の最大値P1に達した場合、それ以上負荷電流Iを増大させると燃料電池スタック2の出力低下を招いてしまう。なお、最大値P1はスタック温度Tに応じて変化する。本実施形態では、負荷電流Iを変化させたことによる出力Pの変化dP/dIが0であることにより、最大値P1に達したことを判断する。
図7では、経過時間t1で、燃料電池スタック2の出力Pがその時点のスタック温度T1に対する最大値P1に達する。そこで、水素供給量および空気供給量を固定して、負荷電流IをI1に固定する。負荷電流IをI1に固定している間に発電に伴う排熱で燃料電池スタック2が暖機され、スタック電圧Vが回復する。スタック電圧Vが、出力が最大値P1に達した際の電圧V1からΔV0だけ上昇したら再び負荷電流Iの増加を開始する(経過時間t2)。このときの電圧をV2とする。なお、図7では経過時間t1〜t2の間に、スタック温度Tの上昇に伴って内部抵抗が低下し、エリア218xの電流密度のほうがエリア218yのそれより高い値となっている。
スタック出力Pが要求出力Pdemに達したら、負荷電流Iの増加を終了して温度調整サブルーチンを実行する。図7では、経過時間がt3となった時点で、スタック出力Pが要求出力Pdemとなる。その後、スタック出力Pは要求出力Pdemに固定される。経過時間t3のエリア218x、エリア218yおよびその二者の和であるスタック全体のI−Vカーブ、および燃料電池スタック2全体の出力曲線を図9に模式的に示す。エリア218xのI−Vカーブがエリア218yのI−Vカーブよりも上回るものとなる。
経過時間t3からt4にかけては、スタック温度Tを運転最適温度T0まで上昇させている。このとき、スタック電圧Vも増大するので、出力Pを要求出力Pdemに固定するために、負荷電流Iを徐々に低減する。スタック温度Tが運転最適温度T0まで上昇したら、LLCの循環を開始して通常運転に移行する。
なお、ここでは電解質膜218を常温溶融塩膜であるエリア218yとPFSA膜であるエリア218xの格子状としたが、この限りではない。例えば、図10に示すように、電解質膜218の中央部分に、定常運転時に内部抵抗が相対的に低いテフロン多孔体にPFSAを含浸させたエリア218xを、その周囲に沿って常温溶融塩EMIF(HF)2.3Fを電解質としてテフロン多孔体に含浸させたエリア218yを設けてもよい。
次に、本実施形態の効果について説明する。
反応ガスが流通するガス流路213と、ガス流路213から供給された反応ガスの電気化学反応を生じる一対の電極触媒層217と、を備えた単位セル21を有する燃料電池スタック2を備える。このような燃料電池システムにおいて、電極電極層217に狭持され、電解質を含有する電解質膜218を備え、さらに、燃料電池スタック2内には、異なる種類の電解質を含有する電解質膜218を備える。ここでは、異なる種類の電解質を含有するエリア218xと218yを有する電解質膜218を備える。これにより、適切なイオン伝導度を示す領域が温度変化に応じて変化するように構成することができる。その結果、広い温度範囲で適切なイオン伝導度を示す電解質膜218を構成することができ、低温起動時および定常運転時に適切な特性を示す燃料電池スタック2を提供することができる。
ここでは、異なる種類の電解質を、低温時に内部抵抗が相対的に低い電解質と、定常運転時に内部抵抗が相対的に低い電解質とする。特に、低温時に内部抵抗が相対的に低い電解質として常温溶融塩を用いる。また、定常運転時に内部抵抗が相対的に低い電解質としてPFSAを用いる。これにより、低温起動時および定常運転時に適切なイオン伝導度を示す領域を有する燃料電池スタック2を構成することができる。
ここでは、電解質膜218面内に、格子状に、異なる種類の電解質を有するエリア218x、218yを備える。これにより、電解質膜218面全体のイオン伝導度を均一化することができる。その結果、起動時の暖機を反応面全体で行うことができるとともに、通常運転時の電流密度分布を均一化することができる。
または、電解質膜218面内の内周側に定常運転時に内部抵抗が相対的に低い電解質を有するエリア218xを、外周側に低温運転時に内部抵抗が相対的に低い電解質を有するエリア218yを形成する。これにより、低温起動時に温度が比較的上昇し難い領域をエリア218yとし、比較的温度が上昇し易い領域をエリア218xとしているので、起動時に高いイオン伝導度を維持することができる。
次に、第2実施形態について説明する。以下、図11〜図19を参照して、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図11を参照して燃料電池スタック2の構成を説明する。燃料電池スタック2を、PFSAを電解質としてテフロン多孔体に含浸させた電解質膜218Xを用いた単位セル21Xと、常温溶融塩EMIF(HF)2.3Fを電解質としてテフロン多孔体に含浸させた電解質膜218Yを用いた単位セル21Yと、を積層して構成する。ここでは、単位セル21Xと21Yを交互に配置することにより燃料電池スタック2を構成する。また、単位セル21の上流には、単位セル21への空気、水素の流入、遮断を任意にコントロールするバルブ26〜29を備える。バルブ26、28は、単位セル21Xへの水素、空気の流入、遮断を制御し、バルブ27、29は、単位セル21Yへの水素、空気の流入、遮断を制御する。ここでは、各単位セル21x、21yの上流に、それぞれバルブ26と28、27と29を設ける。但し、水素および空気の流路を、単位セル21X側と単位セル21Y側に二分岐し、分岐した流路それぞれにバルブ26〜29を配置し、バルブ26〜29の下流側でさらに各単位セル21に分岐するように構成してもよい。
また、各単位セル21の下流側には、発電後の水素を排出する水素出口マニホールド23を備える。
次に、図12を参照して、本実施形態による単位セル21の構成を説明する。
単位セル21Xと21Yは、電解質膜218Xと218Yが異なるのみで、それ以外は同様とする。各単位セル21X、21Yには、セパレータ214aと214cの間を選択的に短絡する短絡スイッチ219X,219Yを備える。水素と空気が導入されない単位セル21のセパレータ214aと214c間を、短絡スイッチ219をONとして短絡することにより、他の水素と空気が導入されて発電を行っている単位セル21間を直列に接続する。
次に、図13〜図19を参照して、燃料電池システム1の制御方法について説明する。
燃料電池システム1の起動が開始したら、図13のステップS21において、スタック温度Tを検出する。ステップS22において、スタック温度Tが所定値TAより高いか否かを判定する。所定値TAは、図19に示すように、単位セル21Xと21Yの定格時のスタック電位Vが同じとなるスタック温度を適用する。スタック温度Tが所定値TAより低い場合には、定格時のスタック電位Vは単位セル21Yのほうが大きく、所定値TAより高い場合には、定格時のスタック電位Vは単位セル21Xのほうが大きくなる。所定値TAより高い場合には、ステップS23で通常起動サブルーチンを実行し、所定値TA以下の場合にはステップS24で低温起動サブルーチンを実行し、起動運転を終了する。
図14を参照して、通常起動サブルーチン(S23)について説明する。
通常起動サブルーチンは、ステップS31において、燃料電池スタック2への要求負荷Pdemと所定値PAとを比較する。要求負荷Pdemが所定値PAより小さいと判定された場合には、ステップS32でPFSA起動サブルーチンを実行し、所定値PA以上であると判定された場合には、ステップS33でフル出力起動サブルーチンを実行し、通常起動サブルーチンを終了する。なお、所定値PAは、後述するPFSA起動サブルーチンでは出力が不可能な範囲を示す限界値とし、実験等により予め求めておく。
次に、図15を参照して、PFSA起動サブルーチン(S32)について説明する。
ステップS41において、単位セル21Xの短絡スイッチ219XをOFFとして、単位セル21Yの短絡スイッチ219YをONとする。ステップS42でバルブ26、28を開き、バルブ27、29を閉じる。これにより、電解質として常温溶融塩を用いた単位セル21Yを短絡し、電解質としてPFSAを用いた単位セル21Xのみに水素および空気の供給を開始する。ステップS43〜S50については、ステップS3〜S9と同様とする。
つまり、スタック温度Tが所定値TAより高く、燃料電池スタック2への要求負荷Pdemが所定値PAより小さい場合には、PFSA膜である電解質膜218Xを有する単位セル21Xのみに水素と空気を導入する。
次に、図16を参照して、フル出力起動サブルーチン(S33)について説明する。
スタック温度Tが所定値TAより高く、また、要求負荷Pdemが所定値PA以上の場合には、ステップS51において、単位セル21Xと21Yの短絡スイッチ219Xと219YをOFFとする。ステップS52において、バルブ26〜29を開く。これにより、単位セル21X、21Yに水素および空気を供給する。ステップS53〜S60については、ステップS3〜S9と同様とする。
つまり、燃料電池スタック2への要求負荷Pdemが所定値PA以上の場合には、全ての単位セル21に水素および空気を導入して発電を行う。
次に、図17を参照して、低温起動サブルーチン(S24)について説明する。
スタック温度Tが所定値TA以下の場合には、ステップS61において、単位セル21Xの短絡スイッチ219XをONとし、単位セル21Yの短絡スイッチ219YをOFFとする。次に、ステップS62で、バルブ26、28を閉として単位セル21Xと水素および空気の供給側との間を遮断する。また、バルブ27、29を開として単位セル21Yに水素および空気の供給を開始する。つまり、低温起動サブルーチンでは、比較的低温領域で高電流密度を得ることができる電解質膜218Yを用いた単位セル21Yで発電を行う。
ステップS63〜S65で、S3〜S5と同様に、アノード側に水素を、カソード側に空気を供給し、電流負荷Iを増大させて、燃料電池スタック2の出力が要求負荷Pdemに達したか否かを判断する。
燃料電池スタック2の出力Pが要求負荷Pdemに達していない場合には、ステップS66でスタック温度Tを検出し、ステップS67で検出されたスタック温度Tが所定温度TAより高いか否かを判断する。スタック温度Tが所定温度TAに達していない場合には、ステップS63に戻り、単位セル21を用いた発電を継続することにより暖機を行う。ステップS67でスタック温度Tが所定値TAより高いと判断されたら、ステップS68で、前述した通常起動サブルーチン(図14)を実行して、低温起動サブルーチンを終了する。一方、ステップS66でスタック出力Pが要求負荷Pdemに達したら、ステップS70で電解質切替サブルーチンを実行して、低温起動サブルーチンを終了する。
次に、図18を参照して電解質切替サブルーチン(S70)について説明する。
ステップS71で、スタック出力Pを要求出力Pdemに固定する。このとき、単位セル21Yからの排熱により、スタック温度Tが上昇する。次に、ステップS72で、スタック温度Tと所定値TAより高いか否かを判断する。スタック温度Tが所定値TAに達するまでこの状態を維持し、所定値TAに達したら、ステップS73で燃料電池スタック2への要求負荷Pdemと所定値PAとを比較する。要求負荷Pdemが所定値PAより小さい場合には、ステップS74で前述したPFSA運転サブルーチン(図15)を実行し、要求負荷Pdemが所定値PA以上の場合には、ステップS75でフル出力運転サブルーチン(図16)を実行して電解質切替サブルーチンを終了する。
このように、本実施形態では低温起動時には常温溶融塩を用いた電解質膜218Yを用いた単位セル21Yで発電を行う。スタック温度Tが比較的高温で、要求負荷Pdemが比較的小さい場合にはPFSAを含有する電解質膜218Xを用いた単位セル21Xで発電を行う。スタック温度Tが比較的高温で、要求負荷Pdemが比較的大きい場合には、単位セル21Xと21Yの両方で発電を行う。
なお、本実施形態では、単位セル21Xと21Yを交互に配置しているがこの限りではない。複数個おきに配置したり、燃料電池スタック2内の温度勾配に応じて設定してもよい。PFSA系の電解質膜を用いた燃料電池スタックでは、放熱の関係から低温起動にはエンドプレート付近の暖機が遅く、スタックの中心部の昇温が早い傾向がある。そのため、常温溶融塩を用いた単位セル21Yをエンドプレートに近い側に偏在させてもよい。
また、低温時と定常時の電解質の切替をスタック温度Tで判断したが、この限りではない。例えば、単位セル21毎に交流インピーダンス計などのイオン伝導度を計測する手段を設け、イオン伝導度を判断基準として用いてもよい。
次に、本実施形態の効果について説明する。以下、第1の実施形態とは異なる効果のみを説明する。
燃料電池スタック2は、異なる電解質を含有する電解質膜218を備える。ここでは、単位セル21X、21Y間で異なる種類の電解質を含有する電解質膜218X、218Yを備えることで、異なる電解質を含有する電解質膜218を備える。これにより、複数の温度に対して適切なイオン伝導度を有する領域を備えることができるので、広い温度範囲で適切なイオン伝導度を維持することができる。また、電解質膜218毎は一種類の電解質より構成し、単位セル21X、21Y間で異なる電解質を有するように構成することで、比較的に容易に製造することができる。
また、定常運転時に内部抵抗が相対的に低い電解質を含有する電解質膜218Xを備えた単位セル21Xと、低温時に内部抵抗が相対的に低い電解質を含有する電解質膜218Yを有する単位セル21Yと、を複数積層することにより燃料電池スタック2を構成し、さらに、単位セル21Xに燃料ガスおよび酸化剤ガスを選択的に供給するバルブ26、28と、単位セル21Yに燃料ガスおよび酸化剤ガスを選択的に供給するバルブ27、29と、を備える。これにより、単位セル21Xと単位セル21Yの運転を切り替えることができるので、温度に応じてイオン伝導度が低下している単位セル21に燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給するのを抑制することができ、効率的に出力を増加することができる。
また、燃料電池スタック2の温度を検出する温度センサ13を備え、起動時に、燃料電池スタック2の温度が所定温度TA以下の場合には、単位セル21Yに燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給する。起動時に、燃料電池スタック2の温度Tが所定温度TAより高い場合には、少なくとも単位セル21Xに燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給する。これにより、燃料電池スタック2の温度Tに応じて、優れたイオン伝導度を示す単位セル21X、21Yに燃料ガスおよび酸化剤ガスが供給されるので、比較的高い出力を取り出すことができる。
起動時に、燃料電池スタック2の温度Tが所定温度TAより高く、かつ、要求負荷Pdemが所定負荷PAよりも小さい場合には、単位セル21Xに燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給し、燃料電池スタック2の温度Tが所定温度TAより高く、かつ、要求負荷Pdemが所定負荷PA以上の場合には、単位セル21Xと21Yに燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給する。これにより、要求負荷Pdemに応じて効率良く出力を得ることができる。
また、所定温度として、定格出力時に単位セル21Xと単位セル21Yの電流密度が略同じとなる温度TAを適用する。これにより、温度状態に応じてイオン導電度の優れた電解質膜218を有する単位セル21X、21Yに燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給することができる。
なお、上記実施の形態では、エリア218yをEMIF(HF)2.3Fを含浸させ、エリア218xをPFSAを含浸させることにより構成したがこの限りではなく、エリア218xが通常運転温度で、エリア218yが低温起動運転温度でプロトン導電性を得られる構成であればよい。
また、定常温度域においてはPFSA系の電解質を用いることとしたが、この限りではなく、プロトン伝導体として近年研究されているフラーレンや固体酸などの物質であってもよい。または、低温域に用いる常温溶融塩とは異なるカソード側の分極特性が優れた常温溶融塩を用いてもよい。
さらに、燃料ガスとして水素を、酸化剤ガスとして空気を用いたが、この限りではない。また、異なる電解質を含有する領域を二種類より構成したがこの限りではなく、三種類以上の異なる電解質を含有する領域により構成してもよい。
このように、本発明は、上記発明を実施するための最良の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術思想の範囲内で、様々な変更を為し得ることはいうまでもない。
本発明は、電解質膜を有する燃料電池、燃料電池スタックおよび燃料電池システムに適用できる。特に低温環境下に放置される可能性のある移動体の駆動源として用いられる燃料電池、燃料電池スタックおよび燃料電池システムに適用することができる。
第1の実施形態による燃料電池システムの概略構成図である。 第1の実施形態による燃料電池スタックの概略構成図である。 第1の実施形態による単位セルの概略構成図である。 (a)は第1の実施形態による電解質膜を断面方向から見た図である。(b)は第1の実施形態による電解質膜の平面図である。 第1の実施形態による低温起動制御ルーチンを示すフローチャートである。 第1の実施形態による温度調整サブルーチンを示すフローチャートである。 第1の実施形態を実行した際のタイミングチャートの一例である。 第1の実施形態による低温状態における燃料電池スタックの特性図である。 第1の実施形態による定常状態における燃料電池スタックの特性図である。 第1の実施形態による電解質膜の別例の平面図である。 第2の実施形態による燃料電池スタックの概略構成図である。 第2の実施形態による単位セルの概略構成図である。 第2の実施形態による起動制御ルーチンを示すフローチャートである。 第2に実施形態による通常起動サブルーチンを示すフローチャートである。 第2の実施形態によるPFSA起動サブルーチンを示すフローチャートである。 第2の実施形態によるフル出力起動サブルーチンを示すフローチャートである。 第2の実施形態による低温起動サブルーチンを示すフローチャートである。 第2の実施形態による電解質切替サブルーチンを示すフローチャートである。 第2の実施形態による単位セルの温度に対する出力特性を示す図である。
符号の説明
1 燃料電池システム
2 燃料電池
13 温度センサ(温度検出手段)
21 単位セル
21X 第一単位セル
21Y 第二単位セル
26、28 バルブ(第一供給手段)
27、29 バルブ(第二供給手段)
213 ガス流路(反応ガス流路)
217 電極触媒層(電極層)
218 電解質膜
218x、218y エリア
218X、218Y 電解質膜

Claims (11)

  1. 反応ガスが流通する反応ガス流路と、
    前記反応ガス流路から供給された反応ガスの電気化学反応を生じる一対の電極層と、を備えた単位セルを有する燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、
    前記単位セルは、前記電極層に狭持され、電解質を含有する電解質膜を備え、
    さらに、前記燃料電池内には、異なる種類の電解質を含有する電解質膜を有することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記異なる種類の電解質を、定常運転時に内部抵抗が相対的に低い電解質と、低温時に内部抵抗が相対的に低い電解質と、する請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記低温時に内部抵抗が相対的に低い電解質として常温溶融塩を用いる請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記電解質膜面内に、格子状に、前記異なる種類の電解質を有する領域を備える請求項1から3のいずれか一つに記載の燃料電池システム。
  5. 前記電解質膜面内の内周側に前記定常運転時に内部抵抗が相対的に低い電解質を有する領域を、外周側に前記低温運転時に内部抵抗が相対的に低い電解質を有する領域を形成する請求項2または3に記載の燃料電池システム。
  6. 前記単位セル間で異なる種類の電解質を含有する前記電解質膜を備える請求項1から3に記載の燃料電池システム。
  7. 前記定常運転時に内部抵抗が相対的に低い電解質を含有する電解質膜を備えた第一単位セルと、
    前記低温時に内部抵抗が相対的に低い電解質を含有する電解質膜を備えた第二単位セルと、を複数積層することにより前記燃料電池を構成し、
    さらに、前記第一単位セルに燃料ガスおよび酸化剤ガスを選択的に供給する第一供給手段と、
    前記第二単位セルに燃料ガスおよび酸化剤ガスを選択的に供給する第二供給手段と、を備えた請求項2または3に記載の燃料電池システム。
  8. 前記燃料電池の温度を検出する温度検出手段を備え、
    起動時に、前記燃料電池の温度が所定温度以下の場合には、前記第二単位セルに燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給する請求項7に記載の燃料電池システム。
  9. 起動時に、前記燃料電池の温度が所定温度より高い場合には、少なくとも前記第一単位セルに燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給する請求項8に記載の燃料電池システム。
  10. 起動時に、前記燃料電池の温度が所定温度より高く、かつ、要求負荷が所定負荷よりも小さい場合には、前記第一単位セルに燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給し、
    前記燃料電池の温度が所定温度より高く、かつ、要求負荷が所定負荷以上の場合には、前記第一単位セルおよび前記第二単位セルに燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給する請求項9に記載の燃料電池システム。
  11. 前記所定温度として、定格出力時に前記第一単位セルと前記第二単位セルの電流密度が略同じとなる温度を適用する請求項8から10のいずれか一つに記載の燃料電池システム。
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